JPH08136935A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH08136935A
JPH08136935A JP27503794A JP27503794A JPH08136935A JP H08136935 A JPH08136935 A JP H08136935A JP 27503794 A JP27503794 A JP 27503794A JP 27503794 A JP27503794 A JP 27503794A JP H08136935 A JPH08136935 A JP H08136935A
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liquid crystal
spacer
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display device
crystal display
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Application number
JP27503794A
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English (en)
Inventor
Junichi Hirakata
純一 平方
Katsumi Kondo
克己 近藤
Osamu Ito
理 伊東
Yuuka Uchiumi
夕香 内海
Masao Uehara
正男 上原
Katsuhiko Ishii
克彦 石井
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コントラストが高くかつ輝度むらの無い表示
の均一性の高い大容量表示が可能な液晶表示装置を得
る。 【構成】 対向配置された2枚の基板1と、基板1間に挟
持された液晶層3と、各基板1の内面部を形成するストラ
イプ状の電極3と、基板内表面の配向膜(図示なし)
と、液晶層3中に分散して基板1間のギャップを一定に保
つスペーサ4と、各基板1外面に配置された偏光板(図示
なし)と、電極2間に印加する電圧波形を発生する駆動回
路5と、を備えた液晶表示装置において、スペーサ4に隣
接する液晶分子3の長軸がスペーサ4表面に沿いかつ基板
に垂直方向に液晶分子3を配向させるように駆動電圧の
1.2倍以上の電圧を電極3を介して液晶層3に印加するス
ペーサ周り液晶分子配向手段を設け、黒表示時にスペー
サ4近辺を透過する光を遮断して光洩れを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コントラストが高く、
かつ輝度むらの無い表示の均一性の高い大容量表示が可
能な液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大容量表示が可能な液晶表示装置では、
液晶を挟持する2枚の基板間の間隔を一定に保つために
基板間にスペーサがばらまかれるが、これらのスペーサ
は表示むらの原因となる。表示むらは、スペーサ周辺の
液晶分子の配向不良により生じるもので、この液晶分子
の配向不良を防ぐ手段として、これまでにスペーサ用ビ
ーズの表面を垂直配向処理と平行配向処理を混在させて
行う方式が提案されている。(特開平3−69917号
公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大容量表示が可能な液
晶表示装置にはスーパーツイステッドネマチックタイプ
(STN型)と薄膜トランジスタータイプ(TFT型)
の2つのタイプがあり、両タイプともに画質の向上が重
要な課題で、そのために各種表示むらの低減が必須とな
っている。前記従来技術はスペーサ用ビーズの表面を垂
直配向処理と平行配向処理を混在させ、表示むらの原因
である配向不良領域の拡大を防ぐ効果はあったが、配向
不良領域を完全に除去することはできないという問題が
あった。
【0004】ここでスペーサに起因するコントラスト比
(白表示透過率と黒表示透過率の比)の低下と表示むら
は、スペーサの周辺の液晶分子の配向不良に主に原因が
ある。図10にSTN型表示装置の画素部の平面図を示
す。図10は暗状態(黒)表示を説明しており、画素部
47中で、符号45で示す部分は正常な配向でありスペ
ーサ近傍とスペーサから離れた部分で液晶分子は同じ配
向となっているが、符号46で示すスペーサ近傍の液晶
分子はスペーサから離れた部分のそれと異なる配向状態
となり(ドメインと呼ぶ)、光が散乱される。なお符号
48は画素部47の周囲を取り巻く非電極部を示す。
【0005】さらに図11により液晶分子の向きについ
て説明する。図11の(a)は電圧無印加時の白表示の
正常の状態で、2枚の基板1間に挟まれた液晶中でスペ
ーサ4周辺の液晶分子3は、基板1の面と平行の向きに
配列されており、スペーサ4から離れた液晶分子3も同
じ向きである。一方、図11の(b)は、駆動波形発生
回路5による電圧印加時の黒表示の場合で上記図10に
おけるドメインを示し、スペーサ4周辺の液晶分子3は
基板1面に平行に向いているのに対して、スペーサ4か
ら離れた液晶分子3は基板1面に垂直方向に向いてい
る。この場合、基板1を通って液晶に照射れさた光は、
スペーサ4から離れた域では遮断されるが、スペーサ4
近傍域では散乱される。この配向不良は漏れ光となりコ
ントラスト比低下を引き起し、基板単位面積あたりのス
ペーサ分散数が多い場合、この漏れ光も多くなりコント
ラスト比低下は増加される。
【0006】本発明はこの課題を解決するもので、その
目的はスペーサ周辺の液晶分子の配向不良を抑え、コン
トラストが高く、かつ輝度むらの無い表示の均一性の高
い大容量表示が可能な液晶表示装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の液晶表示装置は、対向配置された2枚の基
板、これら基板間に挾持された液晶層、基板に接する液
晶分子を所定方向に配向制御する配向膜、基板間に一定
のギャップを与えるスペーサ、液晶層に電界を印加する
電極、液晶層の透過光量を変化させるように電極間に印
加する所定電圧波形を発生する駆動回路とを備えた装置
において、スペーサに隣接する液晶分子を、このスペー
サに平行かつ基板に垂直に配向させる手段を備えたこと
を特徴とする。以下さらに詳しく説明する。
【0008】本発明の第1の液晶表示装置は、上記のよ
うに、2枚の基板、液晶層、配向膜、スペーサ、偏光
板、駆動回路とを備えており、これらのうち電極は基板
それぞれの内面部を形成し、配向膜はこの電極を覆い基
板内表面を形成して液晶層に接し、スペーサは液晶層中
にバラまかれており、さらにスペーサ周り液晶分子配向
手段は、液晶を駆動する駆動電圧の1.2倍以上で5倍
以下の交流矩形波、サイン波、あるいは10〜0.01
Hzの長周期の交流波、あるいは直流電圧を短時間印加
すれば制御回路である。この波形をリフレッシュ波形と
呼ぶ。リフレッシュ波形の印加直後、スペーサ近傍の液
晶分子はスペーサ表面の規制力によりスペーサ表面に沿
うようにかつ基板に垂直に配向し、リフレッシュ波形の
印加停止後も波形印加時の配向が維持される。一方、ス
ペーサから十分離れた液晶分子は波形印加以前の初期配
向状態に回復する。
【0009】駆動回路は2値以上の電圧を印加し、偏光
板は、2値以上の電圧のうちの最低電圧V1より高い電
圧V2の印加時に、透過光量が最低電圧V1印加時より少
なくなるように配置され、かつ、液晶層の透過光量が最
低の状態で、スペーサに隣接する液晶分子およびスペー
サから離れた液晶分子それぞれの配向方向が略同一とな
るように配置されている。すなわち、この液晶表示装置
はノーマリーオープン方式である。ここで電圧V2は階
調的な黒表示をえるため、次に図2で示すVoff〜Von
間の複数レベルの値をとる。
【0010】液晶表示装置には、電圧無印加状態で、黒
表示となるノーマリークローズ方式と、白表示となるノ
ーマリーオープン方式がある。図2に両表示方式の印加
電圧と透過率の関係を示し、同図(a)はノーマリーク
ローズ方式を、(b)はノーマリーオープン方式を示
す。液晶層に電界を印加し0から徐々に大きくすると、
印加電圧がしきい値近傍で、液晶分子の配向状態は、分
子が基板に対して立上り始め、かつねじれ構造が解消し
始めるために、非常に不安定であり、また配向の変化も
急激である。この状態で黒表示を得るノーマリークロー
ズ方式の液晶表示装置では、前記のようにスペーサ周辺
に液晶分子の配向不良のドメインが生じるために、均一
な黒表示が得られずコントラスト比も低下する。これを
解決するためには、比較的分子配向の安定している選択
駆動電圧(Von)印加時に黒表示を得るノーマリーオープ
ン方式が好ましい。
【0011】スペーサ近傍の液晶分子を液晶分子表面に
沿って平行かつ基板に垂直に配向する手段としては、ス
ペーサの表面エネルギー、あるいはスペーサの誘電率の
制御がある。また、スペーサの表面の形状によっても制
御できる。
【0012】スペーサ周辺の液晶分子の配向を制御する
リフレッシュ波形電圧は、表示装置の電源を投入した直
後に1〜2秒、あるいはさらに短い時間印加すると画像
信号に影響を与えない。また、電源スイッチと連動して
電圧波形を印加することにより、装置の部品数を削減で
きる。さらに電源の供給後の任意の時間に印加できるよ
うに、印加回路にリセットスイッチなどの開閉手段を設
けるのが好ましい。この開閉手段によりリフレッシュ波
形電圧を任意の時間に任意の長さ印加することができ
る。
【0013】第1の液晶表示装置は、スーパーツイステ
ッドネマチックタイプ(STN)型とする場合には、液
晶分子がねじれ角180〜360度で配列するように構
成する。この液晶のねじれ角は、STN液晶表示装置に
おいて時分割駆動する場合には、しきい値近傍の点灯状
態が光を散乱する配向となることから最大値が制限さ
れ、360度が上限であり、また下限はコントラストに
よって制限され、180度が限界である。走査線数が2
00本以上でも、コントラストが十分に満足できるよう
な液晶素子を提供することを目的としたので、ねじれ角
は240から270度の範囲が好ましい。一方、第1の
液晶表示装置を薄膜トランジスター型(TFT)とする
場合には、液晶のねじれ角の大きさはコントラスト比向
上を重視すれば90度近傍が好ましいが、視角特性向上
を考慮するとねじれ角は30から80度の範囲がより好
ましい。
【0014】また第1の液晶表示装置は、白表示透過率
とコントラスト比を大きくするために、STN型では液
晶層の厚みdと屈折率異方性Δnとの積d・Δnが0.
5〜1.0μmになるように構成し、一方、TFT型で
はd・Δnが0.4〜0.6μmになるように構成する
のがよい。
【0015】スペーサは、黒表示時の光透過率を低下さ
せ、コントラスト比を向上させるためには、スペーサに
遮光性を持たせるとよい。遮光性を持たせる方法にはス
ペーサに、黒色顔料色素、CuO、Fe34を添加する
とよい。さらに、非電極部にクロムあるい黒色顔料色素
を添加して、格子状、ストライプ状、あるいははしご状
の遮光層のブラックマトリクスを設けると良い。またカ
ラー表示のために基板の一つにカラーフィルターを設け
た場合、各カラーフィルターはブラックマトリクスの枠
をもつことになる。
【0016】本発明の第2の液晶表示装置は、横電界方
式であって、対向配置された2枚の基板、基板間の液晶
層、2枚の基板のうちの一方に基板の内面部に配列され
た電極と、この電極を覆い基板内表面を形成する配向膜
と、他方の基板内面を形成する配向膜、液晶層中に分散
されて基板間のギャップを一定に保つスペーサ、基板そ
れぞれの外面に配置された偏光板、液晶層の透過光量を
変化させるように電極間に印加する所定電圧波形を発生
する駆動回路とを備え、電極が液晶層に対して基板面に
平行な電界を印加する構造を有する液晶表示装置におい
て、スペーサに隣接する液晶分子の長軸が該スペーサ表
面に沿うようにかつ基板に垂直になるように液晶分子を
配向させるスペーサ周り液晶分子配向手段を設けたこと
を特徴とする。
【0017】このスペーサ周り液晶分子配向手段は、前
記2枚のうちの他方の基板に新たに設けた電極と、この
電極と2枚のうちの一方の基板の電極間に電圧を印加す
る回路とから構成され、この回路は、駆動回路に電源を
供給した直後に駆動回路が発生する駆動電圧の最大値の
1.2〜5倍のピーク値をもつ電圧波形を両基板の電極
間に印加するものである。
【0018】第2の液晶表示装置においては、d・Δn
を0.2〜0.4μmとするのがよく、またスペーサに
遮光性もたせるのがよい。この横電界方式の第2の液晶
表示装置は、表示装置を斜めから見てもコントラスト比
に変化は少なく、視角特性に優れる。
【0019】
【作用】本発明の各液晶表示装置はノーマリーオープン
方式の装置で、液晶層に駆動電圧を印加しない時に白表
示に、また駆動電圧を印加した時に黒表示となる。本発
明の第1の液晶装置において、白表示の時、液晶分子は
その長軸を基板面と平行にし、あるねじれ角をもって配
列しており、そして駆動電圧が印加された時に、液晶分
子は基板面と垂直方向に配列して黒表示となる。第1の
液晶表示装置において、装置の使用時に電源を入れたと
き、スペーサ周り液晶分子配向手段が、液晶層に対して
駆動電圧の最大値の1.2〜5倍のピーク値をもつ電圧
波形(リフレッシュ波形と呼ぶ)をある時間だけ電極間
に印加して、液晶層中の液晶分子を基板に対して垂直に
配向させるとともに、スペーサに隣接する液晶分子をス
ペーサ表面に沿いかつ基板面から立ち上がる方向に配向
させる。リフレッシュ波形電圧の印加停止時に、スペー
サから離れた位置の液晶分子は基板面と平行に復帰する
が、スペーサに隣接する液晶分子の配向は、リフレッシ
ュ波形電圧が消失しても、リフレッシュ波形電圧をかけ
られたスペーサ表面の規制力により維持されるので、黒
表示の際には、スペーサに隣接する液晶分子及びスペー
サから離れた位置の液晶分子は共に基板面に垂直方向と
なって、液晶層を透過する光をより効果的に遮断する。
ちなみに、リフレッシュ波形電圧を印加しない場合は、
駆動電圧印加により白表示から黒表示に変わっても、前
述のようにスペーサに隣接する液晶分子のなかに基板面
に垂直に配向しないものもあり、このため光漏れが生じ
る。
【0020】本発明の第2の液晶表示装置(横電界方
式)においては、白表示の時、液晶分子はその長軸を基
板面と平行にし、あるねじれ角をもって配列しており、
そして駆動電圧が印加された時に、液晶層に基板面と平
行の一方向の電界が印加されて液晶分子が電界方向に配
向して、液晶層の透過光を遮断する。第2の液晶表示装
置において、第1の装置の液晶表示装置におけると同様
に、装置使用時に電源を入れたとき、スペーサ周り液晶
分子配向手段が、液晶層に対してリフレッシュ波形電圧
を印加して、スペーサに隣接する液晶分子をスペーサ表
面に沿いかつ基板面から立ち上がる方向に配向させ、そ
の配向がスペーサ表面の規制力により維持されるので、
黒表示の際には、スペーサに隣接する液晶分子はその近
辺を透過する光をより効果的に遮断する。ちなみに、リ
フレッシュ波形電圧を印加しない場合は、黒表示の際、
前述のようにスペーサに隣接する液晶分子は基板面に平
行であるため、光漏れが生じる。
【0021】このように本発明の液晶表示装置がコント
ラストが高く、かつ輝度むらの無い表示の均一性の高い
理由は、暗状態(黒)表示時において、スペーサに隣接
する液晶分子を基板に垂直に配向させる手段を備え、こ
れによりスペーサ周辺の液晶分子の配向不良を抑えたた
めである。
【0022】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。 〔実施例1〕本発明の液晶表示装置の素子構造を図3の
斜視図に示す。この液晶表示装置は、対向配置された上
下一対の基板13、16、一対の基板間に挟持された液
晶層3、液晶層中に分散配置され液晶層の厚みを一定に
保つスペーサ(図示なし):各基板13,16の外面に
配置された偏光板11、18、上側の基板13と偏光板
9との間に配置された位相差板11等から構成されてい
る。そして各基板内面に液晶に電圧を印加する電極と、
この電極を覆って形成され液晶分子を所定方向に配向す
る配向膜が形成されている。
【0023】上下の基板13、16としては、厚みが
1.1mmで表面を研磨し、ITO(インジウム・錫オ
キサイド)透明電極をスパッタ法で形成したガラス基板
を2枚用いる。これらの基板13、16間に誘電率異方
性Δεが正でその値が4.5であり、複屈折Δnが0.
133(589nm,20℃)のネマチック液晶組成物
を挟む。各基板13、16は、ポリイミド系配向膜(日
産化学社製RN422)をスピンナーで塗布した後、2
50℃で30分間焼成し、ラビング処理を行い液晶分子
のプレチルト角3.5度を得た(回転結晶法で測定)。
上下基板13、16上のラビング方向14、15は、時
分割駆動を行うため、液晶分子のねじれ角(ツイスト
角)が240度となるように設定した。ここで、ツイス
ト角はラビング方向及びネマチック液晶に添加される旋
光性物質の種類と量によって規定される。ねじれ角は、
液晶層に印加される電圧のしきい値近傍の点灯状態が光
を散乱する配向となることから、最大値が制限され、3
60度が上限であり、また下限はコントラストによって
制限され、180度が限界である。本実施例では、走査
線数が200本以上でも、コントラストが十分に満足で
きるような白黒表示が可能な液晶素子を提供することを
目的としたので、ねじれ角は240度とした。
【0024】本実施例では、電圧無印加で白(明)表示と
なるノーマリオ−プン方式とするため、偏光板9、17
として例えば日東電工製G1220DU(偏光度99.
95%)を用いた。下側偏光板17の吸収軸18と下側
電極基板16のラビング方向15とのなす角はコントラ
スト比、明るさ及び色等を考慮すると30度から60度
(あるいは120度から150度)の範囲が望ましく、
本実施例ではを135度とした。また、下側偏光板17
の吸収軸18と上側偏光板9の吸収軸10との交差する
角度は概略90度とした。また、白黒表示とするため
に、位相差板11として複屈折性の高分子フィルムであ
るトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを一枚用
い、上側基板13と上側偏光板9との間に配置した。な
お、位相差板11は基板13と液晶層3の間、あるいは
下側基板16と液晶層3の間に配置してもよい。また、
位相差板は上側基板13と上側偏光板9の間に2枚、あ
るいは下側基板16と下側偏光板17の間に2枚、ある
いは、基板13と偏光板9との間および基板16と偏光
板17の間にそれぞれ1枚配置してもよい。この場合、
各々の位相差板の位相差は片側一枚の場合よりも低くす
ることが望ましい。また、TACフィルム以外でもポリ
カーボネート(PC)、ポリビニルアルコール(PV
A)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレン
テレフタレ−ト(PET)等の複屈折性のプラスチック
延伸フィルムを用いた構成も可能であり、TACフィル
ムに限定されるものではない。
【0025】本実施例では高コントラストと高透過率を
両立するため、液晶の厚みと屈折率異方性との積d・△
nを0.82μmに設定した。Δnが0.133である
からセル厚は6μmに設定した。この液晶の厚み(セル
厚)を得るために、表示部の液晶中およびこの液晶の周
囲のシール材中にそれぞれスペーサを分散した。エポキ
シ系の熱硬化性シール剤中には触媒化成社製のシリカ球
状スペーサSW6.0(厚さ6μm、圧縮弾性率40kg
/cm2)を混ぜ、スクリーン印刷により基板に塗布し
た。さらに表示部にはスペーサとして積水ファインケミ
カル社製ミクロパールSP−206のスペーサ(厚さ6
μm、圧縮弾性率4.8kg/cm2)を用いた。なお、圧
縮弾性率は島津製作所製の微小圧縮試験機により測定し
た。
【0026】分散法はスペーサを純水中に0.2wt%
混ぜ噴霧器で分散し、分散数を1平方mmあたり、平均
50〜150個とした。なお、スペーサの分散数は少な
いほうがコントラストの低下が無く望ましいが、1平方
mmあたり平均50個未満では均一なセル厚が得られな
い。
【0027】スペーサ散布後、二枚の基板を張り合わせ
熱硬化して液晶セルとした。その後真空容器中で液晶を
封入し、プレスで150℃、2000kgf、120分間
加圧し、封入口を紫外線硬化樹脂で固めた。この時のセ
ル厚を偏光顕微解析装置を用い光干渉法で測定したとこ
ろ、液晶封入前はシール剤近傍では6.0μm、表示部
中央部では6.8μmであったが、液晶封入後はシール
剤近傍では6.0μm、表示部中央部では6.05μm
となり、ほぼ均一なセル厚が得られた。
【0028】ここでスペーサ近傍の液晶分子の配向につ
いて説明する。図4にスペーサ近傍の液晶分子の3種類
の配向状態を模式図で示す。図4の(a)、(b)、(c)は
セル断面図を示し、同図の(a')、(b')、(c')はそれ
ぞれ(a)、(b)、(c)に対応するセル平面図を示す。液
晶分子3の配向は、液晶分子の長軸が同図(a)、(a')
に示すようにスペーサ4の表面に沿うように、かつ基板
1の面に垂直に向く配向となるか、あるいは(b)、
(b')に示すようにスペーサ4の表面に沿うように、か
つ基板1の面に平行に向く配向となるか、あるいは同図
(c)、(c')に示すようにスペーサ4の表面から立ち上
がり、かつ基板1の面に平行に向く配向となるかの3種
類に分類できる。
【0029】ノーマリーオープン方式では、結論からい
うと駆動電圧の無印加時に同図(a)、(a')に示す配向
が望ましい。図4の(b)、(b')、(c)、(c')では、駆
動電圧の無印加時にはスペーサ4近傍とそれ以外の液晶
分子3の配向がほぼ同一であり問題ないが、駆動電圧
(Von)が印加された時には図11の(b)に示すように
スペーサ4近傍の液晶分子3とそれより離れた液晶分子
3の配向が異なる。ノーマリーオープン方式では、液晶
分子3が基板1に垂直な状態で黒表示、基板1平行な状
態で白表示となるので、図4の(b)、(b')、(c)、
(c')に示すようにスペーサ4周辺の液晶分子3が基板
1に平行となる状態では、スペーサ4周辺部から光漏れ
が生じ、コントラスト比が低下する。
【0030】これを防止するためには、図4の(a)、
(a')に示すように液晶分子3をスペーサ4表面に対し
て平行、かつ基板1に対して垂直配向となるような電界
を印加すれば良い。本実施例では、図1の(a)に示すよ
うに、スペーサ周り液晶分子配向手段としてのリフレッ
シュ波形発生回路5により直流3Vを3秒間印加するこ
とによりこの配向を得た。この波形をリフレッシュ波形
と呼ぶが、波形印加を停止すれば大部分の液晶分子は初
期の配向にもどる。ただし、スペーサ4近傍ではスペー
サ4表面の規制力により、図1の(a)のような配向(図
4の(a)、(a')に示す配向に同じ)が維持される。し
たがって、駆動波形発生回路により基板1間に駆動電圧
が印加された時、図1の(b)に示すように、液晶分子3
はスペーサ4周辺およびスペーサ4から離れた領域です
べて基板1面に垂直方向に向くことになる。
【0031】これによりパネル内の約20画素の平均コ
ントラスト比(白表示と黒表示の透過率の比)はフォト
リサーチ社の輝度計PR−1980Aで測定したところ
20対1が得られた。
【0032】〔比較例1〕表示部内に分散させるスペー
サとして触媒化成社製のシリカ球状スペーサSW6.0
を用い、その他の構成は実施例1と同じにした。このス
ペーサは、液晶分子がその表面に沿う平行配向となる
が、図4の(a)、(a')および(b)、(b')に示すように
基板に対しては垂直、水平の2つの配向が混在し、光漏
れが生じた。このためパネル内の平均コントラスト比は
10:1であった。
【0033】〔実施例2〕本発明を実施するのに好適な
別の実施例を示す。実施例2の素子構成を図5及び図6
に示す。本実施例の構成は、実施例1(図3参照)にお
ける下側基板16と下側偏光板17との間に位相差板2
0を加え、さらに上側基板にカラーフィルターを設けた
たものである。
【0034】液晶分子の配向制御手段として、ラビング
処理によりプレチルト角4°を得た。また、ツイスト角
は240°とした。液晶3はネマチック液晶とカイラル
剤から成り、液晶層の厚みdは6.2μm、液晶材料はロ
ディック社製のHR2038およびHR2047とメルク社製のS811
との混合物であり、それぞれの混合比は重量%で75.
9%、23.55%、0.86%であり、Δnは0.13
8、d・△nは0.855μmである。基板間に真球状
のポリマービーズを分散し、液晶層の厚みを均一にし
た。偏光板は日東電工社製G1220DUであり、位相板も同
じく日東電工社製NRF(ポリカーボネート製)である。
【0035】本実施例では、図5での下側偏光板17の
透過軸の方位角角度18を−5°、上側偏光板9の透過
軸角度10を5°、下側位相板20の遅相軸角度21を
125°、波長550nmでのd・△nを0.32μ
m、上側位相板11の遅層軸角度12を100°、波長
550nmにおけるd・△nを0.51μmとした。他
の構成は実施例1と同じにした。
【0036】また、図6の(a)、(b)に示すように、基
板1に遮光層として格子状のブラックマトリクス27を
設けた。ブラックマトリクス27は黒色顔料から成る。
同図の(a)の上側基板1aにはストライプ状電極2a
が、また下側基板1bには上側電極2aと交差する方向
にストライプ状電極2bが形成されており、各電極2
a、2bの交差部分が表示部となる。このブラックマト
リクス27は両ストライプ状電極2a、2bが交差しな
い非電極部分を全て覆う様に配置されている。対向基板
1a、1b上に顔料分散法により厚さ約1μmのブラッ
クマトリクス27を形成し、その上に平坦化膜25を形
成し、ブラックマトリクス27による凹凸を軽減した。
ストライプ状電極は平坦化膜上25に形成した。ここで
ブラックマトリクスはクロムなどの金属でも問題はな
い。
【0037】さらに図6の(b)に示すように、基板1a
に基板上でブラックマトリクス27の格子枠内にカラー
フィルタ24を形成した。カラーフィルタ24は顔料分
散法で作製したもので、赤、青、緑の表示色に対応し、
各色の表示画素部の液晶層の厚さの平均は赤、青、緑で
それぞれ6.25μm、6.30μm、6.20μmであ
る。これにより、黒表示時においてスペーサビーズ周辺
及び非電極部からの漏れ光が完全に遮断され、コントラ
スト比は50:1が得られた。
【0038】〔実施例3〕実施例3の液晶表示装置は、
実施例1において装置に電源を投入した直後にリフレッ
シュ波形を印加する方式を用い、他の構成は実施例1と
同じにした。図7にリフレッシュ波形を印加する駆動回
路のブロック図を示す。同図において、パソコン、ワー
プロ、ワークステーション等から出力された画像信号
は、表示データ制御回路とタイミング信号生成回路を経
て、走査波形回路(m本)と信号波形回路(n本)に送
られ、液晶層に波形を印加し画像を表示する。ここでリ
フレッシュ波形発生回路は、表示装置の電源スイッチ3
4が電源オンされた直後に、走査回路と信号回路へ、液
晶層にリフレッシュ波形を印加する命令を送る。本実施
例では0.1Hz、振幅3Vの矩形波を10秒間印加し
た。これにより一画素中の約90%のスペーサにおい
て、スペーサ近傍の液晶分子が基板に対して垂直配向と
なり、ほぼ漏れ光が無くなり、コントラスト比18:1
をえた。
【0039】〔実施例4〕実施例4の液晶表示装置は、
実施例3においてリフレッシュ波形を任意の時間に印加
するために、リセットスイッチ35を設け、他の構成は
実施例3と同じにした。本実施例でリセットスイッチ3
5をオンすることにより、リフレッシュ波形を任意の時
間に、任意の長さ液晶層に印加することが可能である。
これにより、電源を投入時のリフレッシュが不十分な場
合、あるいは長時間表示装置を使用することにより、漏
れ光が増加した場合にリセットスイッチ35を例えば5
秒間オンすることで、スペーサ近傍の液晶分子が基板に
対して垂直配向となり、常にコントラスト比20:1が
得られた。
【0040】〔実施例5〕本発明を実施するのに好適な
別の実施例を図8により説明する。実施例5の液晶表示
装置は横電界方式で、液晶層を挟持する一対の基板のう
ちの一方に平行電極を設け、隣合う電極間に電圧を印加
することにより基板に平行する電界を液晶に印加するも
のである。図8の(a)は平面図で、図8の(b)、(c)は
縦断面図である。
【0041】先ず初めに、図8の(a)において、電界方
向28に対する、偏光板の偏光吸収軸30のなす角
φP、基板と液晶との界面近傍での液晶分子長軸29
(光学軸)方向のなす角φLC、一対の偏光板間に挿入し
た位相差板の進相軸31のなす角φRの定義を示す。
尚、偏光板及び液晶界面はそれぞれ上下に一対あるので
必要に応じてφP1、φP2、φLC1、φLC2と表す。
【0042】上下基板1a、1bとして、厚みが1.1
mmで表面を研磨したガラス基板を2枚用いる。これら
の基板間に、誘電率異方性Δεが正でその値が4.5で
あり、複屈折Δnが0.072(589nm,20℃)
のネマチック液晶組成物を挟む。各基板1a、1b内面
に塗布したポリイミド系配向制御膜26a、26bをラ
ビング処理して、液晶分子3のプレチルト角を3.5度
とする。上下界面上のラビング方向は互いにほぼ平行
で、かつ印加電界方向とのなす角度を85度(φLC1
φLC2=85°)とした。上下基板1a、1b間のギャ
ップdは球形のポリマビーズを基板間に分散して挾持
し、液晶封入状態で4.5μmとした。よってΔn・d
は0.324μmである。2枚の偏光板〔日東電工社製
G1220DU〕でパネルを挾み、一方の偏光板の吸収
軸30をラビング方向29に対してφP1=45°とし、
他方の偏光板の吸収軸軸をそれに垂直、即ちφP2=−4
5°とした。これにより、ノーマリオープン特性を得
た。
【0043】図8の(b)に示すように、下の基板1b
上に信号電極2b1と走査電極2b2とを設け、基板1b
に平行に電極2b1、2b2間で電界がかかるようにし
た。両電極は、いずれも従来のアクティブマトリクス型
液晶表示装置と同様の手法で形成した幅16μmのアル
ミニウムからなるが、電気抵抗の低いものであれば特に
材料の制約はなく、クロム、銅等でもよい。これによ
り、界面にほぼ平行に電界がかかる。画素数は40(×
3)×30(即ち、信号波形回路n=120、走査波形
回路m=30である。)である。
【0044】本実施例は、基板面に平行に電界を印加す
るため、横電界方式と呼ばれるタイプである。図8の
(b)に示すように、電圧無印加Voffの状態では液晶
分子3の長軸は基板1(1a,1b)に平行かつ電界方
向に概略垂直に配向している。図8の(c)に示すよう
に電界印加Vonの状態では、液晶分子3の長軸は基板1
に平行かつ電界方向に平行に配向する。またノーマリー
オープン表示の偏光板配置のため、Voffで白表示、Vo
nで黒表示となる。ここで特に黒表示時に生じる光漏れ
が問題となる。図8の(c)に示すVonの状態における
スペーサビーズ4周辺の液晶分子3の配向状態を、図9
の(a)の模式平面図に示す。この図において、ビーズ
4から離れた正常部の液晶分子の長軸は、偏光板の吸収
軸方向に平行、あるいは垂直となり、黒表示である。し
かしビーズ4周辺の液晶分子3は偏光板の吸収軸方向に
対してばらばらの方向となり、これが光漏れの原因とな
る。
【0045】これを解決するために、実施例1に液晶分
子をスペーサビーズ表面に平行、かつ基板に垂直配向と
した。この配向をえるためのスペーサ周り液晶分子配向
手段は、スペーサ表面をポリイミドからなる平行配向処
理剤により、平行配向処理を行った。さらに基板に対し
て垂直方向に10テスラの磁界を10秒間印加した。こ
れにより液晶分子長軸は磁界に平行に配向する。また磁
界印加を中止した後も、スペーサビーズ近傍の液晶分子
はスペーサ表面の規制力により、基板に対して垂直配向
が維持される。この時のスペーサビーズ周辺の液晶分子
の配向状態を模式平面図9の(b)に示す。同図におい
てスペーサビーズ周辺の液晶分子の長軸は基板面に対し
て垂直配向しており、この状態で上下2枚の偏光板の吸
収軸のなす角度ず90°であれば、偏光板の吸収軸とラ
ビング方向のなす角度がいかなる角度であっても、黒表
示となるので、光漏れが解消された。
【0046】本実施例ではコントラスト比15:1を得
たが、視角を左右、上下に約30度変えた場合でもコン
トラスト比は10:1以上が得られ、従来方式に比べて
極めて小さく、視角を変化させても表示特性はほとんど
変化しなかった。また、液晶配向性も良好で、配向不良
ドメインは発生しなかった。
【0047】〔実施例6〕実施例6の液晶表示装置は、
横電界方式の実施例5において、偏光板9a,9bの吸
収軸とラビング方向のなす角度をほぼ平行にし、他の構
成は実施例5と同じにした。これによりノーマリークロ
ーズ表示となった。本実施例で黒表示時の漏れ光を防止
するためには、図4の(c)、(c')に示すように、液晶
分子3をスペーサ4表面に対し垂直配向とすれば良い。
図4の(c)、(c')に示す同図の配向では電圧無印加状
態でスペーサ4近傍とその他の領域で配向が同じにな
り、漏れ光は減少する。液晶分子3をスペーサ4表面に
対して垂直配向とするためには、スペーサ4を長鎖アル
キルシランカップリング剤等の界面活性剤によって表面
を処理するか、あるいはスペーサ表面に長鎖アルキル鎖
((CH2)nあるいは(CF2)n等)を有する材料で形成す
れば良いなお、本実施例において、表示部内に分散させ
るスペーサの表面で液晶分子が垂直配向となるように、
表面処理剤としては信越化学社製のLP−8Tを用い、
イソプロピルアルコール中に1.4%溶かした溶液に、
スペーサを0.5%添加し、超音波洗浄をおこない、さ
らに溶液からスペーサを取り出し、イソプロピルアルコ
ール中でリンスを行い、乾燥した後に分散した。
【0048】液晶分子がスペーサ表面で垂直配向となる
ことにより、スペーサ周辺での配向不良は無くなり漏れ
光の量が低下して、1画素のコントラスト比は10:1
から20:1に向上した。
【0049】〔実施例7〕実施例7の液晶表示装置は、
実施例1において、表示部内に分散させるスペーサとし
て遮光性を持つスペーサを用い、その他の構成は実施例
1と同じにした。遮光性を持たせるために、黒色顔料色
素、CuO、Fe34をスペーサ表面に添加した。これ
によりさらにコントラスト比が30:1に向上した。ま
た本実施例は透過型の表示装置とした。バックライト1
9は3波長型の冷陰極管を用いたが、熱陰極管やエレク
トロルミネッセントを用いても同じ効果が得られた。
【0050】〔実施例8〕実施例8の液晶表示装置は、
実施例1において、光源の代わりに反射板を用い、図3
に示す下側偏光板17の吸収軸18と上側偏光板9の吸
収軸10との交差する角度は概略0度とした。ちなみに
実施例1における下側偏光板17の吸収軸18と上側偏
光板9の吸収軸10との交差角度は90°である。その
他の構成は実施例1と同じにした。反射板として偏光板
17と一体の日東電工製のNPF−G3228M(単体
透過率46.5%、偏光度95%)を用いた。これによ
りコントラスト比10:1、白透過率42%が得られ
た。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、第1の液晶表示装置に
スペーサ周り液晶分子配向手段を設け、この手段により
スペーサ周りの液晶分子をスペーサの表面に沿いかつ基
板に垂直方向に配向するような装置構成としたので、駆
動回路により基板間に駆動電圧を印加する黒表示の時
に、液晶層中でスペーサに隣接する液晶分子及びスペー
サから離れた位置の液晶分子は共に基板面に垂直方向と
なって、液晶層を透過する光をより効果的に遮断する。
【0052】本発明の第2の液晶表示装置(横電界方
式)にスペーサ周り液晶分子配向手段を設け、この手段
によりスペーサ周りの液晶分子をスペーサの表面に沿い
かつ基板に垂直方向に配向するような装置構成としたの
で、駆動電圧が印加された黒表示の時に、液晶層に基板
面と平行の一方向の電界が印加されて液晶分子が電界方
向に配向して液晶層のねじれが解消して、液晶層の透過
光を遮断するとともに、スペーサ周り液晶分子配向手段
によってスペーサに隣接する液晶分子をスペーサ表面に
沿いかつ基板面から立ち上がる方向に配向させ維持し
て、スペーサの周辺を透過する光を効果的に遮断する。
【0053】かくして、コントラストが高く、輝度むら
の無い表示の均一性の高い大容量表示が可能な液晶表示
装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置における液晶分子の配向
を示す断面図である。
【図2】液晶表示装置の印加電圧と透過率の関係を示す
図である。
【図3】本発明の第1実施例の液晶表示装置の素子構造
を示す斜視図である。
【図4】スペーサ近傍での液晶分子の配向状態を表す模
式図である。
【図5】本発明の実施例2の液晶表示装置の素子構造を
示す図である。
【図6】実施例2におけるカラーフィルタと遮光層を示
す図である。
【図7】本発明の実施例3における印加波形を発生させ
る回路のブロック図である。
【図8】本発明の実施例5の横電界方式液晶表示装置を
示す図である。
【図9】横電界方式における黒表示時の液晶分子の配向
を説明する平面図である。
【図10】従来の液晶表示装置の画素部における光洩れ
を説明する図である。
【図11】スペーサ近傍で光洩れを生ずる液晶分子の配
向を説明する図である。
【符号の説明】
1,1a,1b 基板 2,2a,2b 電極 3 液晶分子 4 スペーサ 5 駆動波形発生回路 6 リフレッシュ波形発生回路 7 画素部 8 非電極部 9 偏光板 10 偏光板吸収軸 11 位相差板 12 位相差板の進相軸 13 電極基板 14,15 ラビング軸 16 電極基板 17 偏光板 18 偏光板吸収軸 19 バックライト 20 位相差板 21 位相差板の遅相軸 23 楕円偏光板 24 カラーフィルタ 25 平坦化膜 26 配向膜 27 ブラックマトリクス 28 電界方向 29 ラビング方向 30 偏光板吸収軸 31 位相板光軸 34 電源スイッチ 35 リセットスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 理 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 内海 夕香 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 上原 正男 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 石井 克彦 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置された2枚の基板、該基板間に
    挾持された液晶層、基板に接する液晶分子を所定方向に
    配向制御する配向膜、基板間に一定のギャップを与える
    スペーサ、該液晶層に電界を印加する電極、基板それぞ
    れの外面に配置された偏光板、液晶層の透過光量を変化
    させるように電極間に印加する所定電圧波形を発生する
    駆動回路と、を備えた液晶表示装置において、 スペーサに隣接する液晶分子を該スペーサに平行かつ基
    板に垂直に配向させる手段を備えたことを特徴とする液
    晶表示装置。
  2. 【請求項2】 対向配置された2枚の基板と、該基板間
    に挟持された液晶層と、基板それぞれの内面部を形成し
    た電極と、該電極を覆い基板内表面を形成する配向膜
    と、液晶層中に分散して基板間のギャップを一定に保つ
    スペーサと、基板それぞれの外面に配置された偏光板
    と、液晶層の透過光量を変化させるように電極間に印加
    する所定電圧波形を発生する駆動回路と、を備えた液晶
    表示装置において、 スペーサに隣接する液晶分子の長軸が該スペーサ表面に
    沿うようにかつ基板に垂直になるように液晶分子を配向
    させるスペーサ周り液晶分子配向手段を設けたことを特
    徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 対向配置された2枚の基板と、該基板間
    に挟持された液晶層と、基板それぞれの内面部を形成し
    た電極と、該電極を覆い基板内表面を形成する配向膜
    と、液晶層中に分散して基板間のギャップを一定に保つ
    スペーサと、基板それぞれの外面に配置された偏光板
    と、液晶層の透過光量を変化させるように電極間に印加
    する所定電圧波形を発生する駆動回路と、を備えた液晶
    表示装置において、 駆動回路は2値以上の電圧を印加し、偏光板は、該2値
    以上の電圧のうちの最低電圧V1より高い電圧V2の印加
    時に、透過光量が最低電圧V1印加時より少なくなるよ
    うに配置され、かつ、液晶層の透過光量が最低の状態
    で、スペーサに隣接する液晶分子および該スペーサから
    離れた液晶分子それぞれの配向方向が略同一であること
    を特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶の透過光量が最低の状態で、ス
    ペーサに隣接する液晶分子および該スペーサから離れた
    液晶分子は前記基板面に垂直方向に配向されることを特
    徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記スペーサ周り液晶分子配向手段は、
    前記駆動回路に電源を供給した直後に、前記駆動回路が
    発生する駆動電圧の最大値の1.2倍以上5倍以下のピ
    ーク値をもつ電圧波形を前記電極間に印加する回路であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記スペーサ周り液晶分子配向手段とな
    る回路を、前記駆動回路に電源を供給した後の任意の時
    間に、開閉する開閉手段を設けたことを特徴とする請求
    項4に記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記液晶分子がねじれ角180〜360
    度をもって配列されたスーパーツィステッドネマチック
    型であることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか
    に記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 前記液晶層の厚みdと屈折率異方性Δn
    との積d・Δnが0.5〜1.0μmであることを特徴
    とする請求項7に記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 前記液晶分子がねじれ角30〜90度を
    もって配列された薄膜トランジスタ型であることを特徴
    とする請求項2ないし6のいずれかに記載の液晶表示装
    置。
  10. 【請求項10】 液晶層の厚みdと屈折率異方性Δnと
    の積d・Δnが0.4〜0.6μmであることを特徴と
    する請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記スペーサが遮光性を有することを
    特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の液晶
    表示装置。
  12. 【請求項12】 前記2枚の基板のうちの一方の基板上
    にカラーフィルターを有し、該カラーフィルターを枠取
    りする遮光層を有することを特徴とする請求項2ないし
    11のいずれかに記載の液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 対向配置された2枚の基板と、該基板
    間に挟持された液晶層と、2枚の基板のうちの一方に基
    板の内面部に配列された電極と、該電極を覆い基板内表
    面を形成する配向膜と、2枚の基板のうちの他方の内面
    を形成する配向膜と、液晶層中に分散して基板間のギャ
    ップを一定に保つスペーサと、基板それぞれの外面に配
    置された偏光板と、液晶層の透過光量を変化させるよう
    に電極間に印加する所定電圧波形を発生する駆動回路と
    を備え、前記電極が液晶層に対して基板面に平行な電界
    を印加する構造を有する液晶表示装置において、 スペーサに隣接する液晶分子の長軸が該スペーサ表面に
    沿うようにかつ基板に垂直になるように液晶分子を配向
    させるスペーサ周り液晶分子配向手段を設けたことを特
    徴とする液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 前記スペーサ周り液晶分子配向手段
    は、前記2枚のうちの他方の基板に新たに設けた電極
    と、前記駆動回路に電源を供給した直後に前記駆動回路
    が発生する駆動電圧の最大値の1.2倍以上5倍以下の
    ピーク値をもつ電圧波形を両基板の電極間に印加する回
    路と、からなることを特徴とする。
  15. 【請求項15】 前記液晶層の厚みdと屈折率異方性Δ
    nとの積d・Δnが0.2〜0.4μmであることを特
    徴とする請求項13または14に記載の液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 前記スペーサが遮光性を有することを
    特徴とする請求項13、14または15に記載の液晶表
    示装置。
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