JP2000161737A - 無塵ストッカ - Google Patents

無塵ストッカ

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JP2000161737A
JP2000161737A JP10336079A JP33607998A JP2000161737A JP 2000161737 A JP2000161737 A JP 2000161737A JP 10336079 A JP10336079 A JP 10336079A JP 33607998 A JP33607998 A JP 33607998A JP 2000161737 A JP2000161737 A JP 2000161737A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーンスーツなどの物品の出入れに際し、
外気が無塵ストッカへ侵入する心配のないストッカ構造
を提供する。 【解決手段】 高さ略中央に物品出入れ口21、下部に
外気取入れ口22を備えたことを特徴とする。物品収納
空間28を正圧に保ち、物品出入れ口21からエアを吹
出す。同量の外気を外気取入れ口22からダクト40へ
取込む。 【効果】 物品出入り口からは常にエアが適量吹出し、
同量の外気を外気取入れ口から取入れるようにしたの
で、物品出入り口から外気が侵入する心配はなく、物品
収納空間が外気で汚染される心配はない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクリーンスーツを収
納するのに好適な無塵ストッカに関する。ここで無塵は
許容値を超える塵が存在しないこと、ストッカはロッ
カ、保管箱などの収納容器を意味する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造ラインにおけるクリーンルー
ムやバイオ研究のためのクリーンルームに入るには、普
通の衣服をクリーンスーツ(無塵服)に着替え、エアシ
ャワー室で塵を除くことが義務付けられている。塵を持
込むとクリーンルームのクリーン度が低下するからであ
る。無塵化を進める上ではクリーンスーツの管理は重要
であり、無塵処理済みのクリーンスーツを普通の環境に
置くとたちまち汚れてしまうから、クリーンスーツはク
リーンルームなみの無塵ストッカに入れておくことが望
ましい。
【0003】この様な無塵ストッカに関する技術とし
て、例えば実開昭62−147835号公報「エアシャ
ワー付きロッカー装置」が知られており、このロッカー
装置のロッカー5(符号は公報のものを流用。)は、同
公報の第1図によれば、エアシャワ室3に隣接した更衣
室4内に配置したものであり、第1図のI−I線断面図
である第2図によれば、更衣室4の一部を仕切って構成
したものであり、更衣室4を強制循環するクリーンエア
の一部を分岐して符号26のパンチングメタルから吹込
み、床のプレフィルタ13を介して戻すことで、ロッカ
ー5の内部をクリーンに保つことができると言うもので
ある。
【0004】上記公報の第1図、第2図から明らかなよ
うに、ロッカー5はクリーンルームの付属備品として取
扱われ、クリーンルームCRとともに設置するエアシャ
ワ室3や更衣室4とともに設備する重要備品とされてき
た。更衣室4に一体形成したロッカー5は、当然のこと
ながら数を変更したり、位置を変更することはできな
い。クリーンルームで取扱う製品が変わることや生産量
を増減するなどの理由により、クリーンルームに出入り
する要員の数が変化することは大いにある。しかし、上
記ロッカー5の構造では要員の数の変化には対応できな
い。そこで、運搬可能な無塵ストッカが必要となる。
【0005】図6は従来の代表的な無塵ストッカの外形
図であり、無塵ストッカ100は、底101、左・右壁
102,103、奥壁104、天井105からなるボッ
クスの前面開口を透明シート106,107で塞ぎ、天
井105にファンフィルタユニット110(詳細は次図
で説明する。)を取付けたものである。108はキャス
タ、109はレベルアジャスタであり、キャスタ108
にて無塵ストッカ100を好みの場所まで移動し、レベ
ルアジャスタ109を延ばすことで無塵ストッカ100
の水平出しと床への固定とを実施することができる。
【0006】図7は図6の断面図兼作用図であり、ファ
ンフィルタユニット110はダクト111に布フィルタ
112、モータ付きファン113、高性能フィルタ11
4を上から下へ順に配置したものである。竿部材115
にクリーンスーツ116を吊り下げておき、モータ付き
ファン113を運転すれば、外気は布フィルタ112及
び高性能フィルタ114でクリーンになり、このクリー
ンなエアが無塵ストッカ100の空間を満たした後、床
101の通孔117を通じて無塵ストッカ100外へ出
る。この様に無塵ストッカ100の収納空間をクリーン
なエアで満たしておくことにより、クリーンスーツ11
6をクリーナ状態に保っておくことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、クリーンスー
ツ116の出入れの度に、透明シート106,107を
開けなければならず、その度に外気が無塵ストッカ10
0内部に侵入する虞れがある。外気はクリーンな空気に
比べて多くの塵を含むため無塵ストッカ100内が汚れ
る。この対策として、ファンフィルタユニット110の
能力を格段に大きくするしかなく、そうするとファンフ
ィルタユニット110が大型になること及び消費電力が
倍増することとなり、設備費用及び運転費用の双方が嵩
むことになる。そこで、本発明の目的の一つはクリーン
スーツなどの物品の出入れに際し、外気が無塵ストッカ
へ侵入する心配のない無塵ストッカ構造を提供する。
【0008】また、透明シート106,107を人手で
開けるため、この透明シート106,107に指紋など
の汚れが着きやすく、この汚れが無塵ストッカ100の
クリーン度を劣化させる要因となる。そこで、本発明の
目的の一つは人手で開閉する透明シートを廃止すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1は、高さ略中央に物品出入れ口、下部に外気
取入れ口を備えた前壁で、床、左右の壁、奥壁及び天井
にて囲った物品収納空間の前面開口を閉じた物品収納ボ
ックスと、床に開けたエア排出孔と、天井に開けた複数
個のエア吐出孔と、エア排出孔とエア吐出孔とを繋ぐエ
アダクトと、このエアダクトに介在させたファン及びフ
ィルタと、から無塵ストッカを構成する。
【0010】前壁の高さ略中央に開けた物品出入れ口は
常に開いたままである。クリーンスーツなどの物品はこ
の物品出入れ口を介して出入れする。エアダクト及びフ
ァンの作用で、物品出入れ口からは常にエアが適量吹出
し、同量の外気を外気取入れ口から取入れる。従って、
物品出入れ口から外気が侵入する心配はなく、物品収納
空間が外気で汚染される心配はない。
【0011】請求項2は、高さ略中央に物品出入れ口を
備えた前壁で、床、左右の壁、奥壁及び天井にて囲った
物品収納空間の前面開口を閉じた物品収納ボックスと、
床に開けたエア排出孔と、天井に開けた複数個のエア吐
出孔と、エア排出孔とエア吐出孔とを繋ぐエアダクト
と、このエアダクトに介在させたファン及びフィルタ
と、ファンの一次側においてエアダクトに取付けた外気
取入れ口と、から無塵ストッカを構成する。
【0012】請求項1と同様に、前壁の高さ略中央に開
けた物品出入れ口は常に開いたままである。クリーンス
ーツなどの物品はこの物品出入れ口を介して出入れす
る。エアダクト及びファンの作用で、物品出入れ口から
は常にエアが適量吹出し、同量の外気を外気取入れ口か
ら取入れる。従って、物品出入れ口から外気が侵入する
心配はなく、物品収納空間が外気で汚染される心配はな
い。
【0013】請求項3は、床に開けたエア排出孔は、床
の前縁近傍に設けたものであることを特徴とする。これ
により、外気取入れ口からの気流による床の塵の舞い上
りを防ぐことができる。
【0014】請求項4は、エアカーテンを形成するスリ
ットを、天井の前縁に設けたことを特徴とする。ダクト
を通るクリーンエアの一部をエア吐出孔を介して物品収
納空間へ吹出し、残部をスリットを介して物品収納空間
へ吹出す。ただし、スリットは前縁に設けてあるため、
エアカーテンは前壁の背面に沿って流下し、物品出入れ
口から外へ出ることになる。エア吐出孔からだけエアを
物品収納空間へ吹出すものに比べ、エアをエアカーテン
とエア吐出孔とに二分すれば、エアカーテンは遮断作用
が大きいので少量のエアで外気の侵入を抑えることがで
きる。従って、ファンの吐出エア量を抑えることができ
る。ファンの吐出エア量が少量になればファンを運転す
るために必要な電気エネルギーを節約することができ
る。
【0015】請求項5は、床、奥壁及び天井の外側に外
床、外奥壁、外天井を間隔を置いて配置し、床と外床、
奥壁と外奥壁及び天井と外天井とでエアダクトの要部を
構成することにより、大きなボックスにエアダクトを内
蔵したことを特徴とする。二重壁構造を採用し、壁間空
間をエア通路にしたので、エアダクトが露出すること無
く、見栄えが良くなる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、請求項1及び請求項3に
係る無塵ストッカ10は図1〜図3で説明し、請求項2
及び請求項3に係る無塵ストッカ10B,10Cは図5
で説明する。図1は本発明に係る無塵ストッカの断面図
であり、無塵ストッカ10は、高さ略中央に物品出入れ
口21、下部に外気取入れ口22を備えた前壁23で、
床24、左右の壁25,25(手前の壁25は不図
示)、奥壁26及び天井27にて囲った物品収納空間2
8の前面開口29を閉じた物品収納ボックス20と、床
24の前縁近傍に開けたエア排出孔31・・・(・・・は複数
個を示す。以下同様。)と、天井27に等間隔に開けた
複数個のエア吐出孔32・・・及び前縁に開けたスリット
33と、エア排出孔31とエア吐出孔32とを繋ぐエア
ダクト40と、このエアダクト40に介在させた第1次
フィルタ41、モータ付きファン42及び第2次フィル
タ43と、からなる。
【0017】本例ではエアダクト40は、床24の下方
に外床44を配置し、奥壁26の外側に外奥壁46を配
置し、天井27の上方に外天井47を配置し、相互の隙
間をエア通路にしたものである。いわゆる2重壁構造体
であるから、外寸法に比較して物品収納空間28は小さ
くなるが、エアダクト40を内蔵したことになるので、
見栄えが良くなる。しかし、エアダクト40を外置き独
立ダクトにすることは差支えない。48は竿部材、49
はハンガ、50は物品の一例としてのクリーンスーツで
ある。
【0018】第1次フィルタ41は、捕集効率が重量法
で45〜90%、圧損が10〜50Paのものが好適で
ある。第2次フィルタ43は、高性能フィルタと称する
もので、捕集効率が計数法(0.3μm、D.O.Pエ
アロゾル)で99.97%、初期圧損18mm水柱(1
75Pa)のものが好適である。第1・2次フィルタ4
1,43共にフィルタ面積が大きいほど寿命が長くなる
ので、図面表裏方向へも延ばした広面積のものを使用す
る。
【0019】天井27は開口率{(孔面積の総和/孔な
し平板面積)×100}が20〜40%のパンチングメ
タルを採用すると良い。パンチングメタルは入手容易で
安価である。しかし、孔なし平板に後から適当に孔を開
けることは差支えない。
【0020】図2は本発明に係る無塵ストッカの斜視図
であり、前壁23の好適構成例を示す。前壁23は高さ
略中央に物品出入れ口21を設けるために、上部を樹脂
シート52で塞ぎ、下部をアコーデオンカーテン53,
53で塞いだものであり、そのために横桁54及び縦枠
55をT字状に取着け、横桁54にカーテンレール56
を取着け、縦枠55に固定側マグネット57・・・を埋め
込む。
【0021】アコーデオンカーテン53,53の上縁に
カーテンランナ58・・・を取付け、これらのカーテンラ
ンナ58・・・を前記カーテンレール56に嵌合し、左又
は右端部をビスB・・・で固定することで、アコーデオン
カーテン53,53を必要なときにのみ左右に開くこと
ができる。ただし、通常はアコーデオンカーテン53,
53は閉じ、マグネット片59・・・を固定側マグネット
57・・・に吸着させておく。前記樹脂シート52及びア
コーデオンカーテン53,53は、透明な帯電防止ビニ
ルカーテンが好適である。
【0022】前壁23の下部を塞ぐ部材として、アコー
デオンカーテン53,53を採用したのは、床24の清
掃、点検若しくは大物の出入れを考慮したものである。
しかし、頻度が小さいので、適当な平板を左右壁25,
25の前縁にビス止めするものであってもよく、この意
味からも前壁23は物品出入れ口21及び外気取入れ口
22(図1参照)を除いて全面的に塞ぐ壁であると言え
る。ただし、物品出入れ口21と外気取入れ口22とを
前壁23にともに設けたので、双方の開口の様子を容易
に観察することができ、特に外気取入れ口22が異物で
塞がれたとしても、そのことを察知し異物を除去する等
の対策を容易に講じることができる。
【0023】以上に述べた無塵ストッカの作用を次に説
明する。図3(a),(b)は本発明に係る無塵ストッ
カの作用説明図である。(a)において、ファン42を
運転すると、ファン42の吸引作用により、物品収納空
間28下部のQ1のエアと、外気取入れ口22を通じて
進入するQ2のエアとの合計(Q1+Q2)がエア排出
孔31を通ってファン42に至る。Q1+Q2のエアを
ファン42で昇圧し、第2次フィルタ43を通じて下方
へ流す。このクリーンエアはスリット33を通って吹出
すQ3のエアカーテンとエア吐出孔32・・・を通って吹
出すQ4のエアとに分れるが共に物品収納空間28に吹
出す。
【0024】但し、エアカーテンのQ3は樹脂シート5
2の背面に沿って流下し、物品出入れ口21から流れ出
る。従って物品出入れ口21から漏れるエア量Q5はエ
アカーテンのQ3とほぼ等量にすることが望ましい。ま
た、エア量Q2とエア量Q5とは必然的に等しくなるた
め、Q1=Q4となる。
【0025】ここで、本発明の無塵ストッカ10の圧
力、流速、寸法などの具体例を述べる。物品収納空間2
8はドラフト作用により、底24と天井27では圧力に
差があるが、平均値で+0.6Pa(+は正圧。外気を
基準とする。)は確保したい。そのためには、スリット
33からのQ3に係る流速を0.8〜1.1m/sの範
囲にする。0.8m/s未満ではカーテンの機能が乏し
くなる。又、1.1m/sを超えると乱流が発生し、外
気を巻き込むなどしてクリーン度が低下するからであ
る。
【0026】エア吐出孔32・・・からのQ4に係るエア
流速は0.2〜0.4m/sの範囲として整流にすると
よい。0.2m/s未満では物品収納空間28を正圧に
保つことが困難になる。又、0.4m/sを超えると整
流が維持できなくなり、かつエネルギー消費が課題とな
って好ましくない。
【0027】樹脂シート52の高さH1は、エアカーテ
ンを安定的に形成する上で100mm以上であればよい
が、ここでは約600mmとする。物品出入れ口21の
高さh1は、約600mmとする。アコーデオンカーテ
ン53の高さH2は、約800mmとする。そして、外
気取入れ口22の高さh2は、約50mmとする。
【0028】(b)は、クリーンスーツ50を白抜き矢
印の如く物品出入れ口21を通じて取り出すときの様子
を示す。エアの流れは(a)と同一である。物品出入れ
口21の高さ寸法を約600mmとすれば、原則として
物品出入れ口21のみでクリーンスーツ50を出入れす
ることは可能である。取扱が雑で上方の樹脂シート52
にクリーンスーツ50が触れたとしても、樹脂シート5
2であれば可撓性に富むので図の様に撓みクリーンスー
ツ50の出入れを妨げることはない。
【0029】樹脂シート52が若干湾曲したとしても、
エアカーテンQ3が樹脂シート52の背面に沿って流
れ、物品出入れ口21から吹出すため、クリーンスーツ
50の出入れに伴なって外気が物品出入れ口21を介し
て物品収納空間28に侵入する虞れはない。また、下部
のアコーデオンカーテン53については、横桁54がプ
ロテクタとなっており、クリーンスーツ50が横桁54
に触れることはあっても、アコーデオンカーテン53に
触れる虞れはない。
【0030】なお、底24のエア排出孔31の近傍は、
外気Q2を取込むために負圧となっている。しかし、こ
の負圧の部分はごく限られており、物品収納空間28の
底のごく一部であるため、外気が物品収納空間28に分
散することはない。また、床24の前縁近傍にエア排出
孔31を設けことにより、外気取入れ口22からの気流
による床24の塵の舞い上げを抑えることができる。
【0031】図4(a),(b)は本発明に対する比較
例図である。図3(a)で示したとおりに、本発明の無
塵ストッカ10は、常時開放の物品出入れ口21を設け
たこと、同じく外気取入れ口22を設けたこと、及びエ
アダクト40でエアを循環させることを構造的な特徴と
する。これらの特徴の意義を比較例を引用して説明す
る。
【0032】図4(a)はアコーデオンカーテン53を
下方へ延長して外気取入れ口を無くした比較例である。
この比較例では物品出入れ口21のみが外気に通じる開
口であるため、物品出入れ口21からQ5だけエアが吹
出すようにすれば、このQ5と同量のエアQ6が図の様
に物品収納空間28に侵入する。これでは外気でクリー
ンスーツ50が汚染される虞れがある。従って、低い位
置に設けた外気取入れ口は不可欠である。
【0033】図4(b)は従来の技術で述べた無塵スト
ッカ100の透明シート106,107の途中に物品出
入れ口120を設けたところの比較例であり、勿論透明
シート106,107は固定板に替えてもよい。物品出
入れ口120からのエアの吹出し量をQ5、通孔117
からのエア吹出し量をQ7とすれば、ファン113及び
フィルタ112,114を通るエア量はQ5+Q7とな
り、特にQ5が大きいため、フィルタ112,114、
特にフィルタ114を頻繁に清掃若しくは交換しなけれ
ばならずメンテナンスコストが大幅にアップする。
【0034】この点、図3(a)は、大量のクリーンエ
アQ4(=Q1)に少量の外気Q2が混じったものをフ
ィルタ43で処理するので、フィルタ43のメンテナン
スコストを抑えることができる。従って、本発明のエア
循環方式は、図4(b)の構造(エア1パス方式+物品
出入れ口)より優れていると言える。
【0035】図5(a),(b)は本発明の係る無塵ス
トッカの別実施例図である。本発明は上述したとおりエ
ア循環方式と外気取入れとを組合わせたものであり、フ
ァン42の1次側(吸込側)であれば、外気取入れ口を
自由に設けることができる。(a)の無塵ストッカ10
Bは、前壁の下部を比較的気密性のよいシャッタ53B
で塞ぎ、外気取入れ口22Bを床24より下位で且つ外
床44より上位の範囲においてエアダクト40に設けた
ものである。また、床24のエア排出孔31・・・は平均
的に分散させた状態で開けるとよい。この結果、外気Q
2は物品収納空間28に侵入する虞れが無く、物品収納
空間28のクリーン度を容易に高めることができる。
【0036】(b)の無塵ストッカ10Cは、ダクト4
0の途中、具体的には外奥壁46の高さ略中央に外気取
入れ口22Cを取付けたものであり、この外気取入れ口
22Cから外気Q2を取入れればよい。ただし、ファン
42に接近しているため、Q2が過大となり、エアQ1
が確保できない虞れがあるので、外気取入れ口22Cに
弁61を取付け、流量を調整するようにすることが望ま
しい。そして、一般に、重い塵は床に溜まるため、この
例の様に外気取入れ口22Cを十分に高い位置に設けれ
ば、比較的塵の含有率の少ない外気を取入れことがで
き、フィルタ43の長寿命化を図ることができる。
【0037】加えて、外気取入れ22B,22Cをエア
ダクト40の適当な位置に設けるようにしたので、構造
設計の自由度が増し、構造の多様化が図れる。
【0038】上記(a),(b)に示した例に対して、
図1若しくは図3(a)で示した実施例は、エアQ1と
外気Q2とをエア排出孔31・・・で一括してエアダクト
40に取込むようにしたことを特徴とする。それだけ
に、図1若しくは図3(a)で示した実施例は構造が極
めて簡単であり、使い勝手が良好である。従って、無塵
ストッカ10,10B,10Cの何れを採用するかは、
使用環境、使用条件、クリーン度などを考慮して決定す
ればよい。
【0039】尚、請求項1の無塵ストッカは、本実施例
の様にエアダクト40を内蔵したもの、エアダクト40
を外置きしたものの何れであってもよい。更に、エアカ
ーテンのためのスリット33を備えるもの、備えないも
のの何れであってもよい。また、無塵ストッカにキャス
タやレベルアジャスタを備えることは好ましいことであ
る。
【0040】さらには、本発明の無塵ストッカにクリー
ンスーツ以外の物品(手袋、靴、ゴーグル)を入れるこ
とは可能であり、無塵処理した又はする物品であれば部
品の種類、形状を限るものではない。なお、この場合上
記物品を整理する棚を設けても良く、その棚は奥壁26
の床24付近に設置されることが好ましい。物品収納空
間28の気流を最も乱しにくい位置だからである。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1では、前壁の高さ略中央に開けた物品出
入れ口は常に開いたままとし、クリーンスーツ等の物品
はこの物品出入れ口を介して出入れするようにし、エア
ダクト及びファンの作用で、物品出入れ口からは常にエ
アが適量吹出し、同量の外気を外気取入れ口から取入れ
るようにしたので、物品出入れ口から外気が侵入する心
配はなく、物品収納空間が外気で汚染される心配はな
い。物品の出入れの度に透明シート(カーテン)を開け
る必要が無いので、指紋などの汚れで物品収納空間を汚
染する心配はない。
【0042】加えて、物品出入れ口と外気取入れ口とを
前壁にともに設けたので、双方の開口の様子を容易に観
察することができ、特に外気取入れ口が異物で塞がれた
としても、そのことを察知し異物を除去する等の対策を
容易に講じることができる。
【0043】請求項2も、前壁の高さ略中央に開けた物
品出入れ口は常に開いたままとし、クリーンスーツ等の
物品はこの物品出入れ口を介して出入れするようにし、
エアダクト及びファンの作用で、物品出入れ口からは常
にエアが適量吹出し、同量の外気を外気取入れ口から取
入れるようにしたので、物品出入れ口から外気が侵入す
る心配はなく、物品収納空間が外気で汚染される心配は
ない。物品の出入れの度に透明シート(カーテン)を開
ける必要が無いので、指紋などの汚れで物品収納空間を
汚染する心配はない。
【0044】加えて、外気取入れ口をエアダクトの適当
な位置に設けるようにしたので、構造設計の自由度が増
し、構造の多様化が図れる。
【0045】請求項3は、床に開けたエア排出孔は、床
の前縁近傍に設けたものであることを特徴とする。これ
により、外気取入れ口からの気流による床の塵の舞い上
りを防ぐことができる。
【0046】請求項4は、エアカーテンを形成するスリ
ットを、天井の前縁に設けたことを特徴とする。これに
より、外気取入れ口から取入れる外気量とほぼ同量のク
リーンエアをエアカーテンとして吹出すスリットを天井
の前縁に設け、エアカーテンを前壁の背面に沿って流下
させ、物品出入れ口から外へ出すことができるので、物
品出入れ口から外気が侵入してくることを効果的に抑制
することができる。この結果、エアを循環させるファン
の容量を落とすことも可能であり、設備費及び運転費用
の削減が可能となる。
【0047】請求項5は、大きなボックスにエアダクト
を内蔵したので、無塵ストッカは単純なボックスとな
り、突起物が無いので、見栄えが良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無塵ストッカの断面図
【図2】本発明に係る無塵ストッカの斜視図
【図3】本発明に係る無塵ストッカの作用説明図
【図4】本発明に対する比較例図
【図5】本発明の係る無塵ストッカの別実施例図
【図6】従来の代表的な無塵ストッカの外形図
【図7】図6の断面図兼作用図
【符号の説明】
10,10B,10C…無塵ストッカ、20…物品収納
ボックス、21…物品出入れ口、22,22B,22C
…外気取入れ口、23…前壁、24…床、25…壁、2
6…奥壁、27…天井、28…物品収納空間、29…前
面開口、31…エア排出孔、32…エア吐出孔、33…
スリット、40…エアダクト、42…ファン、43…フ
ィルタ(第2次フィルタ)、44…外床、46…外奥
壁、47…外天井、48…竿部材、50…物品(クリー
ンスーツ)、52…樹脂シート、53…アコーデオンカ
ーテン。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高さ略中央に物品出入れ口、下部に外気
    取入れ口を備えた前壁で、床、左右の壁、奥壁及び天井
    にて囲った物品収納空間の前面開口を閉じた物品収納ボ
    ックスと、 前記床に開けたエア排出孔と、 前記天井に開けた複数個のエア吐出孔と、 前記エア排出孔とエア吐出孔とを繋ぐエアダクトと、 このエアダクトに介在させたファン及びフィルタと、か
    らなる無塵ストッカ。
  2. 【請求項2】 高さ略中央に物品出入れ口を備えた前壁
    で、床、左右の壁、奥壁及び天井にて囲った物品収納空
    間の前面開口を閉じた物品収納ボックスと、 前記床に開けたエア排出孔と、 前記天井に開けた複数個のエア吐出孔と、 前記エア排出孔とエア吐出孔とを繋ぐエアダクトと、 このエアダクトに介在させたファン及びフィルタと、 前記ファンの一次側において前記エアダクトに取付けた
    外気取入れ口と、からなる無塵ストッカ。
  3. 【請求項3】 前記床に開けたエア排出孔は、床の前縁
    近傍に設けたものであることを特徴とした請求項1又は
    請求項2記載の無塵ストッカ。
  4. 【請求項4】 エアカーテンを形成するスリットを、前
    記天井の前縁に設けたことを特徴とする請求項1,請求
    項2又は請求項3記載の無塵ストッカ。
  5. 【請求項5】 前記床、奥壁及び天井の外側に外床、外
    奥壁、外天井を間隔を置いて配置し、床と外床、奥壁と
    外奥壁及び天井と外天井とで前記エアダクトの要部を構
    成することにより、大きなボックスにエアダクトを内蔵
    したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1
    項記載の無塵ストッカ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008039270A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Kondo Kogyo Kk ガーメントストッカー
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CN112628988A (zh) * 2020-12-22 2021-04-09 青岛海尔空调器有限总公司 一种智能空调及其防污渍残留的控制系统、控制方法

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