JP2000161588A - 複合断熱材 - Google Patents

複合断熱材

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JP2000161588A
JP2000161588A JP10330957A JP33095798A JP2000161588A JP 2000161588 A JP2000161588 A JP 2000161588A JP 10330957 A JP10330957 A JP 10330957A JP 33095798 A JP33095798 A JP 33095798A JP 2000161588 A JP2000161588 A JP 2000161588A
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JP
Japan
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heat insulating
sheet
insulating material
metal plate
composite heat
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JP10330957A
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English (en)
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Hiroaki Ishio
博明 石尾
Naoko Matsuda
直子 松田
Hiroyuki Naka
裕之 中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L59/00Thermal insulation in general
    • F16L59/08Means for preventing radiation, e.g. with metal foil

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Insulation (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い温度領域で断熱保温材あるいは断熱保冷
材として使用でき、外側表面温度にばらつきが生じない
優れた断熱性能を示す複合断熱材を提供する。 【解決手段】 厚さ方向に対して面方向の熱伝導率が相
対的に高い熱伝導異方性シート(11)を最下層とし、そ
の上に、少なくとも一方の面の反射率が高い金属板A
(12)を、反射率の高い面が該熱伝導異方性シート(1
1)に近接し、かつ金属板A(12)と該熱伝導性異方シ
ートとの間に部分的に空隙が形成されるように配置し、
その上に、少なくとも一方の面の反射率が高い金属製層
状要素(13)の反射率の高い面と反対側の面に無機質繊
維シート(14)を積層した積層ユニット(15)を、金属
製層状要素(13)の反射率の高い面が下側となるように
複数積層した複合断熱材(10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプラズマデ
ィスプレイ、ブラウン管およびセラミクス基板等の電気
製品部品の焼成等に用いる焼成炉、ならびに鉄鋼分野、
化学材料加工および食品加工で用いられる乾燥炉、焼成
炉、冷蔵容器、保冷用機器もしくは容器等の高温構造物
もしくは低温構造物を断熱保温するための断熱材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、乾燥炉および焼成炉のように高温
となる構造物あるいは保冷容器のように低温となる構造
物の断熱保温は、鉱物綿およびセラミクックスファイバ
ー等の無機質繊維からなる綿状シート、フェルト状シー
ト、あるいはモールド成形されたブロック状材料を高温
もしくは低温構造物を画成する壁の外側、すなわち構造
物と周辺雰囲気との間に配置することにより実施してい
た。従来、断熱材料としては、製造上の制約により厚み
が3〜75mmの無機質繊維シート状物を積層して20
0mm以上の厚みとしたものを用いていた。一般的にこ
のような断熱材料はかさ密度が大きい、すなわちその空
隙率が小さいほど、また断熱材料の温度が高くなるほ
ど、その熱伝導率が高くなり、断熱特性が低下すること
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高温の構造物、例えば
高温炉に関していえば、炉から断熱材を除いた炉本体を
構成する壁の外側表面(以下、この面を「外壁面」とも
呼ぶ)においては一般に、局所的に温度の高い部分と低
い部分が生じる。先述のとおり断熱材料の熱伝導率は温
度依存特性を有するため、炉の外壁面に生じる温度差
は、その周囲に配置される断熱材による断熱効果の均一
化を阻害し、その結果、断熱材の周辺外気に触れる面、
すなわち断熱保温の対象である高温構造物と接する面か
ら最も離れた面(以下、この面を「外側表面」とも呼
ぶ)において温度の高い部分と低い部分とが生じる場合
がある。このことは、設計外側表面温度、すなわち断熱
材の外側表面の予定温度を例えば40℃以下に設定して
断熱材を構成したとしても、ある箇所では70℃近くに
なって所定の断熱効果が得られず、断熱性能を均一にす
ることができないという問題を招いていた。
【0004】本発明は、前述した無機質繊維からなる断
熱材料の問題点、すなわち、高温炉の外壁面において温
度のばらつきが大きい場合に、断熱材料の熱伝導率の温
度依存性に起因して炉の外壁面を覆う断熱材料の外側表
面温度がばらつくという断熱特性の不均一性をなくし、
従来の無機質繊維からなる断熱材料よりも優れた断熱特
性を示す保温もしくは保冷用の複合断熱材を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の複合断熱材は、厚さ方向に対して面方向に
相対的に大きい熱伝導率を有する熱伝導異方性シートを
最下層とし、その上に、少なくとも一方の面の反射率が
高い金属板を、反射率の高い面が該熱伝導異方性シート
に近接し、かつ該金属板と該熱伝導異方性シートとの間
に部分的に空隙が形成されるように配置し、その上に、
少なくとも一方の面の反射率が高い金属製層状要素の反
射率の高い面の反対側の面に無機質繊維シートを積層し
た積層ユニットを、金属製層状要素の反射率の高い面が
下側となるように複数積層した構造となっている。な
お、以下の説明においては、後述する金属製層状要素を
構成する金属板Bと区別するために、上記金属板を金属
板Aと称する。
【0006】この複合断熱材は、熱伝導異方性シートと
その上に設けられた断熱要素、すなわち、金属板Aなら
びに金属製層状要素と無機質性繊維シートとが積層され
て成る積層ユニットとから成ることを特徴とする。この
複合断熱材において、熱伝導異方性シートはこれに加え
られた熱を面方向に優先的に伝導させる。したがって、
この熱伝導異方性シートを断熱保温もしくは断熱保冷を
行う対象構造物に接するようにすると、対象構造物の外
壁面温度がばらついている場合でも、面方向で熱が伝導
するためにシート全面の温度のばらつきが低減し、好ま
しくは実質的に均一になる。その結果、熱伝導異方性シ
ートの上に設けられる断熱要素は表面温度が実質的に均
一となった熱伝導異方性シートに対して断熱作用を奏し
得るので、複合断熱材の外側表面、すなわち熱伝導異方
性シートから最も遠い側の表面においても温度のばらつ
きが低減されることとなる。
【0007】金属板Aは、その少なくとも一方の面の反
射率が高く、この反射率の高い面で熱伝導異方性シート
からの輻射熱を反射できるものである。よって、金属板
Aは、この反射率の高い面が熱伝導異方性シートの方を
向くように、すなわち熱伝導異方性シートと向かい合う
ように熱伝導異方性シートの上に積層される。本発明に
おいては、断熱性能をより向上させ、また金属板Aが熱
伝導異方性シートからの輻射熱を反射することができる
よう、金属板Aと熱伝導異方性シートとの間には部分的
に空隙部が形成されることが望ましい。空隙部は、金属
板Aと熱伝導異方性シートとの間にスペーサーを配置さ
せるか、あるいは後述するように金属板Aを加工してそ
の厚さ方向の断面形状を凹凸を有するものとし、これを
熱伝導異方性シートに積層することによって形成され
る。
【0008】金属製層状要素と無機質性繊維シートとか
ら成る積層ユニットの断熱作用は次のとおりである。金
属製層状要素は金属板Aと同様、少なくとも一方の面、
すなわち表裏面のうちのいずれか一面が高い反射率を有
するものである。このような金属製層状要素は、例えば
金属板、あるいは金属シート状物が適当な断熱材料を被
覆した被覆体等であってよい。そして、金属製層状要素
の反射率の高い面と反対側にある面、例えば反射率の高
い面が表面のみである場合にはその裏面に、無機質繊維
シートを積層して一つの積層ユニットを形成する。積層
される無機質繊維シートは、耐熱性および/または耐低
温性を有する無機材料から成る繊維を用いて形成される
多数の空隙、好ましくは微細空隙を有するシート状物、
例えば不織布、織布、フェルトもしくはメッシュ等であ
る。積層ユニットは金属製層状要素の反射率の高い面が
下側となるように金属板A上に複数積層される。
【0009】積層ユニットの金属製層状要素は金属板A
もしくは下側にある積層ユニットからの輻射熱を反射す
ることによって、複合断熱材の断熱性能を向上させる。
また、無機質繊維シートは微細空隙を多数有する空隙率
の大きなものであるから、それ自体断熱効果が高く、ま
たその上方に位置する金属製層状要素による輻射熱の反
射を阻害することもないから、複合断熱材全体の性能向
上に大きく寄与する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の複合断熱材を図面
を参照しながら説明する。図1は本発明の複合断熱材の
一実施形態を示す断面図である。ここで示された複合断
熱材(10)は、下から順に、熱伝導異方性シート(1
1)、金属板A(12)、ならびに金属製層状要素(ここ
では金属板を図示)(13)と無機質繊維シート(14)と
が積層されて成る積層ユニット(15)が4ユニット積層
されて成り、さらにその上に最外層部(S1)として金
属製層状要素(13)が積層された構造となっている。そ
して、図1では、熱伝導異方性シート(11)が断熱保温
の対象となる高温構造物、例えば高温炉の外壁面(10
0)に隣接するように配置されて断熱保温を行っている
様子を模式的に示している。
【0011】熱伝導異方性シート(11)は、厚さ方向に
対して面方向に相対的に高い熱伝導性を有するものであ
る。本発明では、その面方向の熱伝導率と厚さ方向の熱
伝導率の比が4:1〜10:1であることが好ましく、
8:1〜10:1であることがより好ましい。熱伝導率
の比が4:1よりも小さい場合には面方向における熱伝
導が不十分となって複合断熱材の外側表面の温度がばら
つく場合があり、10:1よりも大きい場合にはシート
の縁部からの放熱量が大きくなり、断熱性能が低下する
おそれがある。また、この熱伝導異方性シート(11)
は、複合断熱材(10)が高温構造物の断熱保温に用いら
れる場合には耐熱性を有する必要があり、例えば、高温
構造物内部における作業温度が800℃となるような構
造物の外壁温度に曝された場合でも耐え得るものである
ことが望ましい。
【0012】熱伝導異方性シート(11)として好ましく
用いられるものとして、グラファイト系シートが挙げら
れる。グラファイト系シートは一般に面方向の熱伝導性
が高く、また約600℃程度での使用にも十分耐え得
る。本発明では特に面方向の熱伝導率が400W/(m
・K)以上、1000W/(m・K)以下であって、面
方向の熱伝導率と厚さ方向の熱伝導率との比が4:1〜
10:1であるグラフファイト系シートを用いることが
好ましい。400W/(m・K)以下であると面方向に
おける熱伝導が不十分となって複合断熱材の外側表面に
おける温度のばらつきが大きくなり、1000W/(m
・K)以上であると面方向に伝導された熱がシートの縁
部から放熱されやすくなり、複合断熱材の断熱性能を低
下させるおそれがあり、好ましくない。
【0013】グラファイト系シートは、面方向の熱伝導
性に優れているため、その厚みが大きいほど断熱のため
の熱抵抗となる。またグラファイト系シートは、高温下
でも引張強度を維持し、熱変形による伸びに起因する亀
裂および破断が発生しないよう十分な厚みを有すること
が好ましく、具体的には0.1〜0.8mm程度であるこ
とが好ましい。グラファイト系シートの厚みが大きすぎ
る場合にはシートの縁部からの放熱量が大きくなり、複
合断熱材の断熱性能を低下させるおそれがある。
【0014】上記グラファイト系シートは、例えば特開
平3−75211号公報に記載の方法で製造できる。特
開平3−75211号公報には、ポリオキサジアゾー
ル、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾー
ル、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサゾ
ール、ポリ(ピロメリットイミド)、ポリ(p−フェニ
レンイソフタルアミド)、ポリ(m−フェニレンベンゾ
イミダゾール)、ポリ(フェニレンベンゾビスイミダゾ
ール)、ポリチアゾール、ポリパラフェニレンビニレン
のうちから選ばれた少なくとも1種類の高分子フィルム
を、不活性ガス中で2400℃以上の温度で熱処理する
ことにより得られるグラファイトを圧延処理してフィル
ム状のグラファイトシートを得る方法が記載されてい
る。
【0015】そして、例えば、厚み0.8mm、面方向の
熱伝導率800W/(m・k)、面方向の熱伝導率/厚
さ方向の熱伝導率の比が8:1であるグラファイト系シ
ートを950mm×950mmの正方形にカットし、これを
大気中で電子部品の焼成を実施する炉内温度約600℃
の焼成炉の外壁面に接触させると、正方形内のシート表
面の温度のばらつきは約±1.6℃まで低減できる。こ
れは、シートを接触させない場合に高温炉の外壁面温度
のばらつきが±20℃〜±60℃となるのに対し、極め
て小さなばらつきである。
【0016】熱伝導異方性シート(11)に近接して積層
する金属板Aは、高温炉の外壁面(100)から熱伝導異
方性シート(11)を介して輻射される熱を反射させるた
めに用いられる。したがって、少なくとも金属板Aの熱
伝導異方性シート(11)に接する側の面は、反射率の高
い面である必要がある。なお、本明細書においては、面
の「反射率が高い」ことは、その面の「放射率が低い」
ことに対応している。したがって、金属板Aの反射率の
高い面は後述のとおり、その放射率が0.1以下である
低い放射率を有するものであることが好ましい。
【0017】輻射熱を反射し、また断熱効果をより向上
させるために、金属板Aと熱伝導性シートとの間には部
分的に空隙を設ける必要がある。空隙がない場合、すな
わち金属板Aと熱伝導異方性シートとが全面にわたって
密着している場合、もっぱら金属板Aに熱が伝導され金
属板Aによる輻射熱の反射効果が実質的に得られないこ
ととなる。したがって、平坦な金属板Aを用いる場合に
は、熱伝導異方性シートと金属板Aとの間にスペーサー
を適宜配置して空隙を確保する必要がある(図示せ
ず)。
【0018】また、スペーサーを用いずに金属板Aと熱
伝導異方性シート(11)との間の空隙を確保する別法と
して、図1に示すような厚さ方向の断面形状が凹凸形状
である金属板A(12)を、熱伝導性シート(11)に積層
する方法がある。好ましい断面としては、例えば図2の
(a)〜(c)に示すように半円(もしくは円弧)が連
なった形状、V字が連なった形状あるいは波型形状があ
る。このような金属板A(12)を用いれば、熱伝導異方
性シート(11)と金属板A(12)とが接触する箇所を除
いて空隙が形成されることとなり、スペーサーは不要と
なる。したがって、厚さ方向の断面形状が凹凸である金
属板A(12)の使用は本発明の複合断熱材を製造するの
に好都合である。輻射熱の反射効率の点からは、金属板
A(12)の断面形状は図2の(a)に示す半円が連なっ
た形状であることが好ましく、その場合、半円の半径は
断熱性の点から8〜15mmであることが好ましい。ま
た、金属板Aを加工して空隙を確保する場合、金属板A
の厚みは50〜1500μmであることが好ましい。5
0μm未満であると保形性が悪くなり、1500μmを
越えると加工しにくくなる傾向にある。
【0019】反射率の高い面は、具体的には金属板A
(12)の表裏面のうち少なくとも一方の面を機械的に研
磨して鏡面にするか、あるいは少なくとも一方の面に適
当な金属をめっきもしくは蒸着させて金属薄膜を形成す
ることにより形成することができる。また、テープもし
くは薄い金属シートを適当な金属板に貼付して反射率の
高い面を形成してもよい。
【0020】機械的な鏡面仕上げ面を有する金属板A
(12)としては、例えば表裏面のうち少なくとも一方の
面の平均粗さRaが1.4μm以下であるステンレス製
の薄板、例えばSUS304薄板を用いることができ
る。また、反射面の形成をめっきにより行う場合には耐
熱性の高いクロム合金を、蒸着により行う場合には金も
しくは白金を用いることが好ましい。いずれの場合も反
射率の高い面は、輻射熱の反射効率を高めるために、そ
の放射率が0.1以下となるようにすることが好まし
い。
【0021】金属板A(12)は、反射率の高い面を有す
るという条件を満たし、かつ金属板A(12)が使用され
る温度において耐熱性および/または耐低温性を有する
限りにおいて、その素材等は限定されず、例えばステン
レス板、チタン板等を使用できる。使用温度、すなわち
金属板A(12)が曝されると予想される温度が450℃
以下である場合にはアルミニウム板を使用できる。
【0022】金属板Aの上に積層される積層ユニット
は、金属製層状要素と無機質繊維シートとが積層されて
成るものである。図1では金属製層状要素として金属板
(13)を用い、これを無機質繊維シート(14)と積層し
た積層ユニット(15)が示されている。なお、以下の説
明において、積層ユニットを構成する金属板は金属板A
との混同を避けるために金属板Bと称する。
【0023】積層ユニット(15)を複数積層した場合、
金属板B(13)は無機質繊維シート(14)と上下方向に
おいて交互に配置されることとなり、最下層の金属板B
(13)を除き、金属板B(13)の下には無機質繊維シー
ト(14)が必ず存在する。先に述べたとおり、無機質繊
維シート(14)は微細空隙を有する空隙率の高いシート
であるため、これが金属板B(13)よる輻射熱の反射を
妨げることはない。したがって、金属板B(13)を積層
するに際してスペーサーは不要であり、またその厚さ方
向の断面形状が波形形状等になるように加工する必要も
ない。
【0024】金属板B(13)としては、金属板A(12)
と同様に、表裏面のうち少なくとも片面の反射率が高い
ものを用いることが好ましい。具体的には、例えば、金
属板A(12)と同様の金属板を用いることができる。す
なわち、金属板B(13)は、ステンレス製平板、例えば
SUS304の平板、チタン製平板、あるいニッケル製
平板であってよく、その厚みは50μm〜1500μm
であることが好ましい。金属板B(13)の使用温度、す
なわち金属板B(13)が曝されると予想される温度が4
50℃以下である場合にはアルミニウム製の平板を用い
てもよい。金属板B(13)の厚みが50μm未満である
と熱により変形して形状を保持することができない場合
があり、1500μmを越えると、面方向(厚さ方向に
垂直な面方向)に伝導し金属板Bの縁部から放熱される
熱量が大きくなり、複合断熱材の断熱性能を低下させる
おそれがある。
【0025】金属板B(13)は金属板A(12)もしくは
その下方に位置する積層ユニット(15)からの輻射熱を
反射するものである。したがって、金属板B(13)と無
機質繊維シート(14)とで積層ユニット(15)を形成
し、これを金属板A(12)の上に複数積層する場合、金
属板B(13)の反射率の高い面は下向き、すなわち熱伝
導異方性シート(11)の方を向くようにする必要があ
る。反射率の高い面を形成する方法としては金属板A
(12)と同様の方法を採用することができ、ここではそ
の説明を省略する。また、金属板B(13)の反射率の高
い面の放射率は金属板Aと同様、0.1以下であること
が好ましい。
【0026】無機質繊維シート(14)は無機質材料から
なる繊維で形成された微細空隙を有し、それ自体断熱効
果を発揮するとともに、金属製層状要素(13)による輻
射熱の反射を妨げないものであることが好ましい。その
ためには十分な空隙率を有する必要がある。無機質繊維
シート(14)の望ましい空隙率は10〜75%である。
75%以上であると保形性において劣り、10%未満で
は密になりすぎて熱伝導性が生じ、金属製層状要素(1
3)による輻射熱の反射を阻害する。
【0027】具体的には無機質繊維シート(14)は、そ
れが使用される温度において耐熱性および/または耐低
温性を有する繊維、例えば、ロックウール、ガラス繊維
およびセラミクス繊維から成るグループから選択される
一もしくは複数の繊維であって、繊維径が0.8〜8μ
mのものを用いて、繊維密度が80〜200kg/m3
の範囲内にあるシートを形成することにより得られる。
シートは、不織布、織物、フェルト、もしくはメッシュ
であってよく、これらを積層したものであってもよい。
【0028】本発明においては、金属製層状要素(13)
とともに積層ユニット(15)を形成する無機質繊維シー
ト(14)の厚みは5〜25mmであることが好ましい。5
mm未満であると、積層ユニットが複数積層されたとき
に、より大きな荷重がかかる下側の積層ユニットにおい
て、部分的に無機質繊維シートが介在することなく隣接
する金属製層状要素同士が接触し、その結果、接触部で
熱が伝導されて断熱性能が低下するおそれがある。25
mmを越えると無機質繊維シート内で空気の対流が発生
し、それにより複合断熱材の断熱性能が悪くなるおそれ
がある。なお、ここでいう厚みは無機質繊維シート(1
4)を積層する前に測定した厚みをいい、実際の複合断
熱材では下側にある無機質繊維シートほど圧縮されて、
その厚みが小さくなる傾向にある。
【0029】例えば金属板Bである金属製層状要素(1
3)と無機質繊維シート(14)は、金属製層状要素(1
3)の反射率の高い面の反対側の面に無機質繊維シート
(14)が積層されて一つの積層ユニット(15)を形成す
る。金属製層状要素(13)と無機質繊維シート(14)と
の一体化は、例えば耐熱(もしくは耐低温)性接着剤、
ピン、ねじ、もしくはコの字形状であって積層体を挟ん
で固定する積層体固定用金具(例えばクランプ)等を用
いて行うことができ、あるいは金属製層状要素に突起部
を形成しこれを無機質繊維シート(14)に係合させるこ
とによっても行える。突起部が金属製層状要素の両面に
形成されている場合には、上側の層のユニットの無機質
繊維シートとの係合が可能となり、その結果、積層ユニ
ット間の一体化を行うことが可能となる。
【0030】本発明ではこの積層ユニット(15)を、金
属製層状要素(13)の反射率の高い面が下側となるよう
に、すなわち、熱伝導異方性シート(11)および金属板
A(12)に面するように、金属板A(12)の上に複数積
層することが望ましい。その積層数は好ましくは4以
上、より好ましくは4〜40、さらに好ましくは4〜1
0である。積層数が4以上であると、断熱材を例えば高
温炉の外壁面に配置させない場合と比べて、輻射熱を5
分の1程度まで低減させることができるが、積層数が4
未満であると十分な断熱効果を得ることが難しいことも
ある。
【0031】積層ユニット(15)を複数積層した後、最
外層(S1)として適当な金属板もしくはシート等を積
層してもよい。図1に示す複合材料(10)においては、
金属板B(13)を最外層(S1)に積層しているが、そ
の場合断熱効果がより向上することとなる。
【0032】熱伝導異方性シート(11)、金属板A(1
2)、積層ユニット(15)ならびに最外層(S1)の一
体化は、耐熱接着剤、ピン、ねじ、もしくは先に説明し
たコの字型積層体固定用金具等によって行うことがで
き、これらを組み合わせて一体化させてもよい。
【0033】本発明の別の実施形態を図3に示す。この
複合断熱材(20)においては、金属製層状要素として、
多孔質セラミクス系粒状体および/または中空セラミク
ス系粒状体(27)を金属シート(26)で被覆した被覆体
(28)を用いている。それ以外については図1に示した
複合断熱材と実質的に同じであり、熱伝導性シート(2
1)、金属板A(22)、無機質繊維シート(24)を含
む。この複合断熱材(20)は熱伝導性シート(21)が例
えば高温炉の外壁面(200)に隣接するように配置され
て断熱を行う。
【0034】この被覆体(28)は少なくとも一方の面が
高い反射率を有し、その反射率の高い面が下側となるよ
うに配置されている。したがって、被覆体(28)は金属
板Bと同様に輻射熱を反射して断熱作用を奏し、さらに
被覆体(28)の中に含まれる多孔質セラミクス系粒状体
および/または中空セラミクス系粒状体(27)中の微細
孔あるいは中空部に断熱効果の高い空気が存在すること
に起因して金属板Bと比べて被覆体の熱伝導率が小さく
なるため、被覆体を用いると断熱効果がより向上するこ
ととなる。
【0035】多孔質セラミクス系粒状体および/または
中空セラミクス系粒状体(27)を被覆する金属シート
(26)は、それが使用される温度において耐熱性を有す
るものであれば、その素材等は限定されない。一般に
は、ステンレスあるいはチタンが適当であり、シート
(26)が曝されると予想される温度が450℃以下であ
る場合にはアルミニウムを用いても良い。金属シート
(26)の厚みは0.05mm〜0.3mmであることが好ま
しく、0.06〜0.15mmであることがより好まし
い。厚みが0.05mm未満であると保形性が悪くなり、
0.3mmを越えると面方向(厚さ方向に垂直な面方向)
に伝導され金属シートの縁部から放出される熱量が大き
くなって複合断熱材の断熱性能が低下する場合があると
いう問題がある。
【0036】多孔質セラミクス系粒状体および/または
中空セラミクス系粒状体(以下、これらを総称して「粒
状体」と呼ぶ場合がある)(27)を構成するセラミクス
材料は、例えば、シリカ(SiO2)を80〜95重量
%および酸化アルミニウム(Al23)を20〜5重量
%含有するものであることが好ましい。また、粒状体は
100〜1000メッシュの寸法のものを用いることが
好ましい。粒状体の寸法が1000メッシュより小さい
と、発塵による作業効率ならびに作業環境の悪化という
問題が生じる場合がある。寸法が100メッシュよりも
大きい粒状体を用いると、被覆体が変形しやすくなり、
積層されたときに圧縮されて断熱性能が低下する場合が
ある。
【0037】多孔質セラミクス系粒状体は、一つの粒状
体の表面ならびに内部に多数の孔が形成されたものであ
る。そして、一つあたりの孔の容積が1×10-9mm3
5×10-1mm2であって、多孔質粒状体に占める孔の割
合が30〜70体積%であることが好ましい。一方、中
空セラミクス系粒状体は、例えば発泡中空セラミクス系
粒状体であって、一つの粒状体に中空部が一もしくは複
数形成されていて、各中空部が独立して外部と連絡して
いないものである。中空セラミクス系粒状体に存在する
中空部はその一つあたりの容積が1×10-9mm3〜3×
10-3mm2、より好ましくは1×10-9mm3〜1×10-6
mm2であって、中空粒状体に占める中空部の割合が20
〜60体積%であることが好ましい。
【0038】中空セラミクス系粒状体は、具体的には特
開昭63−252982号公報、もしくは特開平7−3
30459号公報等に記載の微孔性断熱材を粉砕して粒
状物にすることにより得られる。また多孔質セラミクス
系粒状体は溶融したセラミクス中に気体を封入し、泡状
化した後、これを急速に冷却させることにより得られ
る。
【0039】上記のセラミクス系粒状体(27)は上記の
金属シート(26)により被覆されて被覆体(28)を形成
する。具体的には、1枚もしくは複数枚の金属シート
(26)を適当な手段、例えばリベットのような機械的手
段、耐熱接着剤、あるいは金属シートの接合部分の溶接
によって開口部を有する袋状物とし、その中にセラミク
ス系粒状体(27)を詰めた後、リベットのような機械的
締結手段、耐熱接着剤、あるいは溶接によって開口部を
封止して、封止部(28a)とする。セラミクス系粒状体
を詰める際、バインダーを含むペーストまたはスラリー
状態でセラミクス系粒状体を塗布し、焼成することは必
ずしも必要でなく、セラミクス系粒状体そのもの自身を
散布するように金属シート袋状物に詰め込み、金属シー
トの密着力のみでセラミクス系粒状体を固定する、すな
わち、金属シートが塑性変形しにくい性質を利用して袋
状物の平坦性を確保するとともに、その中に含まれるセ
ラミクス粒状体が平板状となるようにする。また、金属
シートにセラミクス粒状体を詰めた後、袋状物内のガス
を強制的に排気し、減圧してから封止することによっ
て、被覆体の平坦性(平板形状)を維持してもよい。ま
た、複合断熱材をその積層面が重力の加わる方向と平行
になるように配置させる場合、セラミクス系粒状体が偏
って存在することを防止することが望ましく、例えば、
セラミクス系粒状体を詰め込んだ後、溶接等によって部
分的に金属シートを接合し、被覆体をキルト状にしても
よい。また、適当な接着剤を用いて、セラミクス系粒状
体間および/またはセラミクス系粒状体と金属シート間
を固定させてもよい。
【0040】このようにして形成される被覆体は、その
粒状体部の厚みが1〜8mmであることが好ましく、2〜
5mmであることがより好ましい。1mm未満ではセラミク
ス系粒状体の被覆体に占める割合が少ないためにセラミ
クス系粒状体による所期の断熱効果が得られにくく、8
mmを越えると面方向(水平方向、もしくは積層方向に垂
直な方向)に伝導した熱がセラミクス系粒状体層の側面
から放出されるために複合断熱材の断熱性能が低下する
という問題がある。
【0041】セラミクス系粒状体(27)を金属シート
(26)で被覆した被覆体(28)は金属板Bと同様に熱を
反射する必要がある。よって、被覆体(28)の表裏面の
うち、少なくとも一方の面は高い反射率を有する必要が
ある。金属シート(26)が、例えば鏡面仕上げされたS
US304系シートのように全体にわたって反射率の高
い面を有する場合には、反射率の高い面が外側となるよ
うに袋状物を作ればよい。金属シート(26)が反射率の
高い面を有していない場合には、シートの適当な部分、
すなわち被覆体(28)を形成し、さらに積層ユニット
(25)を形成したときに輻射熱の反射面となる予定の部
分に、めっきあるいは蒸着によって反射率の高い金属薄
膜を予め形成してもよく、また、袋状物とした後、ある
いはセラミクス系粒状体を袋状物に詰めて開口部を封止
した後、表裏面の少なくとも一方にテープもしくは薄い
金属シートを貼付して反射率の高い面を形成してもよ
い。いずれの場合も、反射率の高い面の放射率は0.1
以下であることが好ましい。
【0042】金属シート(26)でセラミクス系粒状体
(27)を被覆した被覆体(28)は、先に述べた金属板B
と同様に、無機質繊維シート(24)と積層されて積層ユ
ニット(25)を作り、このユニット(25)は金属板A
(22)上に複数積層される。好ましい積層数は先に図1
を参照して説明したとおりであり、ここではその説明を
省略する。また、図3の複合断熱材(20)においては、
最外層(S1)として被覆体(28)を積層して、断熱効
果をより向上させている。
【0043】金属板Bと被覆体は併用することもでき、
例えば金属板Bを含むユニットと被覆体を含むユニット
とを交互に積層させてもよく、あるいは下側、すなわち
高温炉の外壁面に近い側に被覆体を含む積層ユニットを
配置し、上側に金属板Bを含む積層ユニットを配置して
もよい。また、最外層には適当なシート状物を積層して
もよく、金属板Bもしくは被覆体を積層すれば断熱効果
が向上する。
【0044】なお、図1および図3に示す実施態様にお
いては、同一の積層ユニット(15)(25)を積層した形
態となっているが、本発明においては、金属板Bの種類
がそれぞれ異なる、あるいは無機質繊維シートの種類も
しくは厚み等が相互に異なる、別個の積層ユニットを積
層してもよい。
【0045】本発明の別の実施形態として、積層ユニッ
トを構成する無機質繊維シートが複数のシートセグメン
トと空隙セグメントとから成り、シートセグメントが空
隙セグメントによって面方向(積層方向に垂直な面方
向)に隔てられて存在している複合断熱材がある。その
例を図4に示す。図4に示す複合断熱材(30)を構成す
る無機質繊維シート(34)は、無機質繊維から成る帯状
のシートがシートセグメント(34a)として存在し、各
シートセグメント(34a)が空隙セグメント(34b)に
よって面方向に隔てられ存在し、互いに平行に配置され
たものである。それ以外については図1に示した複合断
熱材と実質的に同じであり、熱伝導性シート(31)、金
属板A(32)、金属製層状要素(33)を含み、該無機質
繊維シート(34)と金属製層状要素(33)とで積層ユニ
ット(35)を形成する。そして、この複合断熱材(30)
は熱伝導性シート(31)が例えば高温炉の外壁面(30
0)に隣接するように配置されて断熱を行う。
【0046】この複合断熱材(30)には、より高い伝熱
抵抗を有する空隙セグメント(34b)が存在するため、
図1および図3に示す複合断熱材よりもより優れた断熱
効果を得ることが可能である。また、この態様によれ
ば、無機質繊維から成るシートセグメント(34a)が一
種のスペーサーとして作用するが、無機質繊維から成る
シートセグメント(34)は、先に図1を参照して説明し
た無機質繊維シートと同様に、それ自体で断熱性能を発
揮するものであるから、これをスペーサーとして用いる
ことで中実の要素をスペーサーとして用いる場合より優
れた断熱効果を得ることができる。
【0047】本発明では空隙セグメントの断熱効果を良
好なものとするために、シートセグメント(34a)の厚
みをD、シートセグメント(34a)が平行配置されてい
るときのピッチをP、およびシートセグメント(34a)
の幅をWとしたとき、PをDで除した値、すなわちP/
Dは20以上85以下であることが好ましく、40以上
60以下であることがより好ましい。また、WをDで除
した値、すなわちW/Dは2以上10以下とすることが
好ましい。P/Dが前記範囲内にある場合には、空隙セ
グメント(34b)内で対流による空気の流動が抑制さ
れ、その結果、良好な断熱効果が得られる。P/Dが2
0未満であると、空隙セグメントが小さくなって十分な
断熱効果が得られず、P/Dが85を越えると、熱によ
り空間の上下方向にに比重の異なる空気層が発生して、
対流により、低温部、例えば本発明の複合断熱材を高温
炉の外壁面に配置させた場合には積層方向の上方部への
熱伝達が促進され、断熱効果が低減するおそれがある。
また、W/Dが2未満であると、シートセグメントの保
形性が悪くなり、10を超えると空隙セグメントが小さ
くなって十分な断熱効果を得られない場合がある。
【0048】なお、無機質繊維から成るシートセグメン
ト(34a)は、図1を参照して先に説明した無機質繊維
シート(14)と同じ構成のものを用いてよい。その他の
構成要素、例えば熱伝導異方性シート(31)、金属板A
(32)および金属製層状要素(33)については、図1お
よび図3を参照して説明したものと同じ構成のものを使
用することができ、また、同様の方法で積層ユニット
(35)を形成することができる。
【0049】シートセグメントと空隙セグメントを有し
て成り、シートセグメントが空隙セグメントによって面
方向に隔てられて存在している無機質繊維シートの別の
態様を図5に示す。図5の(a)は無機質繊維シート
(44)を上から見た平面図である。ここでは、積層ユニ
ットを積層したときに空隙セグメント(44b)内の空気
の流出を抑制するために枠状のシートセグメント(44
a)が採用されている。この構造によれば、空気の対流
を抑制することができるだけでなく、空気の出入りを抑
えることができるので、金属製層状要素(33)で効果的
に輻射熱を反射することが可能となる。さらに、図5の
(b)で示すように、無機質繊維から成るシートで形成
された四角形の枠状シートセグメント(44a)の中の対
角線上に無機質繊維からなる帯状のシートセグメント
(44a')を配置することにより、空隙セグメント(44
b)の保形性がより向上する。この場合において、先述
のPは図5の(b)に示すとおり、対角線上にあるシー
トセグメント(44a')とそれと向かい合う角との間の
距離と考えて良い。この場合もP/Dは20以上85以
下であることが好ましく、40以上60以下であること
がより好ましい。また、W/Dは2以上10以下である
ことが好ましい。
【0050】上記シートセグメント(34a)(44a)と
空隙セグメント(34b)(44b)とを有する無機質繊維
シート(34)(44)を用いる場合も、シート(34)(4
4)と金属製層状要素(33)とで構成される積層ユニッ
ト(35)は複数、好ましくは4以上積層する。また、最
外層(S1)を金属板Bあるいはセラミクス系粒状体を
含む金属シートの被覆体としてもよい。
【0051】次に、上で説明した各複合断熱材を実際に
断熱材として適用するにあたり、実施できる形態をいく
つか示す。図6は、図1に示した複合断熱材全体(10)
を被覆材(610)で被覆した断熱材(60)を示す。予め
断熱材(10)全体を被覆することにより、複合断熱材
(10)の無機質繊維シート(14)から発塵があった場合
でも発塵性が小さくなり、また、積層した複合断熱材
(10)の形状が保持される。また、被覆した複合断熱材
(60)は一つの断熱ブロックとして取り扱うことができ
るので、施工時の施工作業時間を短縮することができ、
施工性の点でも優れている。
【0052】被覆材(610)は断熱保温の対象となる構
造物の内部温度等に応じて適当なものを選択すればよ
い。例えば、複合断熱材(60)を炉内の温度が800℃
である高温炉の断熱に用いる場合には、被覆材(610)
を耐熱性シートとすることが好ましく、具体的には無機
質繊維シートおよび金属箔を使用できる。無機質繊維か
ら成るシートとしては、例えば公知のガラスファイバー
またはセラミクスファイバーからなる織物、不織布、お
よびフェルト等の繊維シートがある。金属箔で被覆する
場合、その金属箔は高温下で高い引張強度を有し、熱に
よる歪および変形が小さいものであることが好ましく、
例えばSUS316L等のステンレス箔もしくはチタン
箔が好ましい。被覆材が曝されると予想される温度が4
50℃以下である場合にはアルミ箔を用いることができ
る。また、金属箔の厚さは20〜100μmであること
が好ましい。金属箔はガス透過性が実質的になく、複合
断熱材(10)を外部から独立した系にしたい場合に用い
ることができる。
【0053】複合断熱材(10)の被覆は、被覆材(61
0)で袋状物を作り、その中に複合断熱材(10)を入れ
て、開口部を耐熱接着剤、もしくは耐熱繊維からなる糸
で縫合することによって接合することにより行う(接合
部図示せず)。あるいは2枚以上の布で複合断熱材(1
0)を覆い、シート同士を耐熱接着剤で接着するか、あ
るいは耐熱繊維からなる糸で縫い合わせて接合する。接
合を、例えば耐熱接着剤もしくは溶接等によって行えば
接合は気密的になる。したがって、金属箔で複合断熱材
を被覆して外部から独立した系を作る場合には、そのよ
うな接合方法を採用すればよい。
【0054】被覆材(610)が、ガス透過性が実質的に
ないシートであって、その接合部が気密的である場合に
は、被覆された複合断熱材(60)を、耐真空性パイプ等
の適当な接続手段によって、被覆材(610)内部を減圧
もしくは真空状態にし得る手段、例えば真空ポンプに接
続することができる。ここで耐真空性パイプとは、パイ
プ内部が真空状態になったときでも変形しないものをい
う。被覆材(610)内部を減圧することにより、断熱効
果がより向上することとなる。好ましい被覆材(610)
内部の圧力は200Torr以下であり、より好ましくは1
00Torr以下であり、さらに好ましくは0.001Torr
〜10Torrの真空状態である。
【0055】また、上述の減圧もしくは真空状態にし得
る手段のかわりに、あるいはそれに加えて、図7に示す
ように、被覆材(710)内部の気体を排出し、被覆材(7
10)内部に気体を供給することができる給排気手段(71
2)と被覆された複合断熱材(70)を、耐真空性パイプ
等の適当な手段(711)で接続してもよい。給排気手段
を用いれば、被覆材(710)内部の空気を強制的に排気
させて、例えば二酸化炭素、アルゴン、および窒素等の
熱伝導率の小さい気体を被覆材(710)内部に強制的に
供給して断熱効果を向上させることができる。また、不
活性ガスを供給すれば、高温で酸化しやすい鉄等の金属
で複合断熱材(10)が構成されている場合、その酸化を
防止することができる。
【0056】また、図7に示す装置によれば、例えば、
高温炉での熱処理が終了した後、常温もしくは低温の空
気等の気体を給排気手段(712)から耐真空性パイプ等
の適当な手段(711)を介して被覆材(710)内部に送り
込むことによって、あるいはそのような気体を連続して
給排気することによって炉の外壁面を速やかにかつ強制
的に冷却できる。炉の外壁面の熱は被覆材(710)を介
して、被覆材(710)内部に送り込まれた気体に吸収さ
れ、その結果、炉の外壁面の温度が下がる。炉の外壁面
の冷却が速やかに行われると、例えば、高温炉で処理す
る物体の出し入れに要する時間が短縮され、処理効率が
良くなるという利点がある。
【0057】上記接続手段にはバルブ等を設けて、接続
された装置との連絡を絶つことができるようにし、被覆
材で覆われた複合断熱材が外部から独立した系になし得
るようにしてもよい。
【0058】以上説明した本発明の複合断熱材は、熱伝
導異方性シートを断熱保温すべき対象となる高温構造物
の外壁面に隣接させて用いる。複合断熱材を被覆材で被
覆した場合も、熱伝導異方性シートを高温構造物の外壁
面に隣接するように位置させるが、その場合、高温構造
物と熱伝導異方性シートとの間に被覆材が介在すること
となる。
【0059】図8に、本発明の複合断熱材の使用態様の
一例を示す。ここでは、積層ユニット(85)を4層積層
した複合断熱材(80)を箱型の高温炉の外壁面(800)
に敷き詰めて、高温炉の断熱を実施している様子が示さ
れている。
【0060】上述の説明は、主に、高温炉のような外壁
面が高温になるものを断熱保温する断熱材として用いる
場合を想定した説明となっているが、本発明の複合断熱
材は低温の構造物を断熱保温(保冷)するための断熱材
としても用いることができる。その場合、複合断熱材を
構成する材料、例えば無機繊維等は、使用される温度に
応じて耐低温性を有するものでなければならず、また複
合断熱材を金属箔等で被覆する場合、被覆材は使用され
る温度に応じて耐低温性を有する必要がある。そして複
合断熱材は、高温炉に用いる場合とは反対に、熱伝導異
方性を有するシートが低温構造物の外壁面から最も遠い
側、すなわち外側表面となるように配置させて用いる。
【0061】このように、本発明の複合断熱材料は用い
る材料に応じて、約−185℃〜800℃までの範囲の
使用温度で用いることができ、その適用範囲は極めて広
く、例えば、プラズマディスプレイのパネル、ブラウン
管およびセラミクス基板の焼成炉の断熱保温、または液
体窒素の保存容器の断熱保冷もしくは0〜−40℃程度
で冷凍製品を運搬する際に用いる容器の断熱保冷に用い
ることができる。また、断熱保温等の対象となる構造物
は矩形あるいは円筒形等、どのような形状でもよいが、
いずれの場合も断熱材の施工を容易にするため、予め積
層して複合断熱材とした小さな矩形体あるいは扇形体を
用意し、これを対象構造物の外壁面に敷き詰めるように
すると好都合である。
【0062】
【実施例】(実施例1)図1に示すような複合断熱材
(10)を作製した。まず、ポリイミドを原料として特開
平3−75211号公報に開示された製造方法に従って
作成した、厚み0.6mm、面方向の熱伝導率800W/
(m・k)、面方向および厚さ方向の熱伝導率の比が7
/1のグラファイト系耐熱シート(11)を用意し、この
上に金属板A(12)として厚み0.8mm、片面がRa=
0.08μmであって放射率が0.08の鏡面仕上げし
たSUS310の平板を直径8mmの半円が連なるように
加工したものを積層し、ピンで固定した。次に、厚み
0.08mm、片面がRa=0.15μmであって放射率
が0.08の鏡面仕上げしたSUS310の平板を金属
板B(13)とし、繊維密度160kg/m3、厚み10mm
のロックウール製の繊維シート(新日鐵化学社製 商品
名:サームボード2160)を無機質繊維シート(14)
として、金属板Bの鏡面仕上げ面の裏面にこのシートを
貼り合わせ、接着剤で固定して積層ユニット(15)を形
成した。この積層ユニット(15)を金属板B(13)の鏡
面仕上げ面が下向きになるよう、金属板A(12)の上に
10層積層して接着剤で固定し、最後に最外層(S1)
として金属板Bを積層し、施工厚み(h)が約120mm
の複合断熱材(10)を作製した。なお、いずれの構成要
素もその寸法はタテ×ヨコが910mm×605mmとなる
ようにし、これを敷き詰めて対象構造物を断熱保温でき
るようにした。
【0063】(比較例1)図9に示すように、実施例1
で使用した無機質繊維シートと同じものであって、厚み
が75mmのもの(90a)および厚みが50mmのもの(90
b)を積層して、タテ×ヨコが910mm×605mm、施
工厚み(h)が約125mmの断熱材(90)を形成した。
【0064】実施例1および比較例1の各断熱材を高温
炉の外壁表面(100)に耐熱接着剤で貼付して炉の周囲
に敷き詰め、断熱性能を評価した。高温炉はその外壁面
が450℃になるものを用いた。結果を表1に示す。表
1中、断熱材の表面温度は断熱材の外側表面で5箇所の
温度を測定し、その平均値で示した。放熱熱流束は熱流
束計(EG型:京都電子工業社製)を用いて測定した。
また、表面温度のばらつきは605mm×605mmの正方
形の範囲内における値である。
【0065】
【表1】 表面温度 放熱熱流束 表面温度のばらつき (℃) (W/m2) (℃) 断熱材なし 450 316 ±21 実施例1 28 61 ±2 比較例1 52 150 ±16
【0066】上記結果より本発明の複合断熱材が優れた
断熱効果を発揮することが判った。
【0067】(実施例2)実施例1と同様の方法で、金
属板Bと無機繊維シートとの積層ユニット(15)の積層
数を変えて複合断熱材(10)を作成し、実施例1の断熱
性能評価に用いた高温炉を使って、それぞれの放熱熱流
束を測定した。その結果を図10のグラフに示す。この
グラフからも明らかなとおり、積層ユニット(15)数が
4以上になると、放熱量は断熱材を設けていない高温炉
の放熱量の約20%以下となる。よって、本実施例よ
り、本発明の複合断熱材料における積層ユニットの好ま
しい積層数は4以上であることが判る。
【0068】(実施例3)実施例1と同じグラファイト
系耐熱シート(111)、金属板A(112)、金属板B(11
3)および無機質繊維シート(114)を使用して、金属板
B(113)と無機質繊維シート(114)との積層ユニット
(115)を4層積層し、最外層(S1)に金属板B(11
3)を積層した扇形上の複合断熱材(110)を形成し、こ
れを図11に示すように、JIS G 3452−1988に準
拠した鋼管350Aを炉管とし、外壁面の表面温度が5
00℃となる円筒形の高温炉(120)の周囲に16個敷
き詰めた。断熱材(110)の炉(120)への固定には接着
剤を使用した。この複合断熱材(110)の断熱性能を評
価したところ、最外層(S1)の表面温度は31℃であ
り、温度のばらつきは±1.2℃であった。
【0069】(実施例4)図3に示す複合断熱材(20)
の断熱性能を評価した。まず、厚み0.2mm、Ra=
0.08μmの鏡面仕上げした放射率が0.08のSU
S310シート(26)1枚の両端部を20mm重ね合わ
せ、50mmピッチで点溶接して円筒形状物とし、この円
筒形状物の一方の端部を端部から15mmの線に沿って5
0mmピッチで点溶接してタテ×ヨコが400mm×600
mmの袋状物とした。この袋状物中に主成分がシリカであ
る600メッシュ(直径0.04mm)、中空部1つあた
りの容積が約1×10-7〜1×10-6mm2、中空部の占
める割合が約40体積%である中空セラミクス系粒状体
(27)を入れ、袋状物の開口部を端部から15mmの線に
沿って50mmピッチの点溶接により封止して中空セラミ
クス系粒状体の厚みが5mmの被覆体(28)を作成し
た。そして、実施例1で使用したのと同じ無機質繊維シ
ート(24)とこの被覆体(28)とを積層した積層ユニッ
ト(25)を4層積層する以外は実施例1と同様にして複
合断熱材(20)を作成し、実施例1で使用した高温炉と
同じ高温炉を用いて断熱性能を測定した。放熱熱流束は
35W/m2であり、実施例1よりも優れた断熱性能を
示した。
【0070】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の複合断熱
材は、熱伝導異方性シート、金属板A、ならびに金属製
層状要素と無機質繊維シートとが積層されて成る積層ユ
ニットで構成されるものであって、優れた断熱保温効果
および/または断熱保冷効果を示すとともに、その最外
層の表面温度のばらつきが小さく均一な断熱効果を発揮
し得る。よって、本発明の複合材料によれば、所期の設
計外側表面温度を得ることが容易となる。また、本発明
の複合断熱材を適当な金属箔等で被覆することにより発
塵が抑制され、また施工が容易となるので、取扱い性に
優れた断熱材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の複合断熱材の一例の断面図で
ある。
【図2】 図2の(a)〜(c)は本発明の複合断熱材
を構成する金属板Aの厚さ方向の断面図を示すものであ
る。
【図3】 図3は本発明の複合断熱材の一例の断面図で
ある。
【図4】 図4は本発明の複合断熱材の一例の断面図で
ある。
【図5】 図5の(a)(b)はそれぞれ本発明の複合
断熱材に用いる無機質繊維シートの一例を示す平面図で
ある。
【図6】 図6は本発明の被覆型複合断熱材の一例の断
面図である。
【図7】 図7は本発明の被覆型複合断熱材の一例の断
面図である。
【図8】 図8は本発明の複合断熱材の使用態様の一例
を示す斜視図である。
【図9】 図9は従来の断熱材の一例を示す断面図であ
る。
【図10】 図10は本発明の複合断熱材における積層
ユニットの積層数と放熱量の関係を表すグラフである。
【図11】 図11は本発明の複合断熱材の使用態様の
一例を示す一部断面図である。
【符号の説明】
10、20、30、80、110...複合断熱材、 11、21、31、111...熱伝導異方性シート、 12、22、32、112...金属板A、 13、33、113...層状金属製要素(金属板B)、 14、24、114...無機質繊維シート、 15、25、35、85、115...積層ユニット、 100、200、300、800、120...高温炉の
外壁面、 26...金属製シート、 27...多孔質セラミクス系粒状体および/または中空
セラミクス系粒状体、 28...被覆体、 28a...封止部、 34、44...無機質繊維シート、 34a、44a、44a’...シートセグメント、 34b、44b...空隙セグメント、 60、70...被覆型複合断熱材、 610、710...被覆材、 711...接続手段、 712...給排気手段、 90...断熱材、 90a、90b...無機質繊維シート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 裕之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H036 AA01 AA08 AA09 AB02 AB12 AB15 AB23 AB24 AC03 AE01 AE13 4K051 AA00 AA03 AA09 BB04 BB06 BB08

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ方向に対して面方向に相対的に大き
    い熱伝導率を有する熱伝導異方性シートを最下層とし、
    その上に、少なくとも一方の面の反射率が高い金属板
    を、反射率の高い面が該熱伝導異方性シートに近接し、
    かつ該金属板と該熱伝導異方性シートとの間に部分的に
    空隙が形成されるように配置し、その上に、少なくとも
    一方の面の反射率が高い金属製層状要素の反射率の高い
    面の反対側の面に無機質繊維シートを積層した積層ユニ
    ットを、金属製層状要素の反射率の高い面が下側となる
    ように複数積層してなる複合断熱材。
  2. 【請求項2】 熱伝導異方性シートの面方向の熱伝導率
    と厚さ方向の熱伝導率の比が4:1〜10:1である請
    求項1に記載の複合断熱材。
  3. 【請求項3】熱伝導異方性シートが、面方向の熱伝導率
    が400W/(m・K)以上1000W/(m・K)以
    下であり、面方向の熱伝導率と厚さ方向の熱伝導率の比
    が4:1〜10:1であるグラファイト系シートである
    請求項1もしくは請求項2に記載の複合断熱材。
  4. 【請求項4】 金属板の厚さ方向の断面形状が半円もし
    くはV字が連なった形状あるいは波形であり、該金属板
    が熱伝導異方性シート上に積層されることにより該金属
    板と該熱伝導異方性シートとが接する箇所を除いて該金
    属板と該熱伝導異方性シートとの間に空隙が形成されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記
    載の複合断熱材。
  5. 【請求項5】 金属板の反射率の高い面の放射率が0.
    1以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合
    断熱材。
  6. 【請求項6】 金属製層状要素の反射率の高い面の放射
    率が0.1以下である請求項1〜5のいずれか一項に記
    載の複合断熱材。
  7. 【請求項7】 金属製層状要素が金属板である請求項1
    〜6のいずれか一項に記載の複合断熱材。
  8. 【請求項8】 金属製層状要素が多孔質セラミクス系粒
    状体および/または中空セラミクス系粒状体を金属シー
    トで被覆した被覆体である請求項1〜7のいずれか一項
    に記載の複合断熱材。
  9. 【請求項9】 積層ユニットを4以上積層して成る請求
    項1〜8のいずれか一項に記載の複合断熱材。
  10. 【請求項10】 金属製層状要素を最上部に積層する請
    求項1〜9のいずれか一項に記載の複合断熱材。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか一項に記載
    の複合断熱材において、積層ユニットの無機質繊維シー
    トが複数のシートセグメントと空隙セグメントとから成
    り、シートセグメントは空隙セグメントによって面方向
    に隔てられて存在していることを特徴とする複合断熱
    材。
  12. 【請求項12】 シートセグメントが帯状の無機質繊維
    シートであり、該無機質繊維シートは空隙セグメントに
    よって面方向に隔てられ、互いに平行となるように配置
    されており、帯状の無機質繊維シートの厚みをD、帯状
    無機質繊維シートの幅をW、隣り合う帯状の無機質繊維
    シートのピッチをPとした場合、W/Dが2以上10以
    下、P/Dの値が20以上85以下である請求項11に
    記載の複合断熱材。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか一項に記載
    の複合断熱材全体を被覆材が被覆している被覆型複合断
    熱材。
  14. 【請求項14】 被覆材がガス不透過性シートであり、
    被覆材の内部を減圧もしくは真空状態にし得る手段との
    接続手段を備えて成る請求項13に記載の被覆型複合断
    熱材。
  15. 【請求項15】 被覆材がガス不透過性シートであり、
    被覆材内の給排気が可能な手段との接続手段を備えて成
    る請求項13もしくは請求項14に記載の被覆型複合断
    熱材。
  16. 【請求項16】 熱伝導異方性シートが断熱保温を行う
    高温の対象構造物に隣接するように配置させて用いる請
    求項1〜15のいずれか一項に記載の複合断熱材。
  17. 【請求項17】 熱伝導異方性シートが断熱保温を行う
    低温の対象構造物から最も離れるように配置させて用い
    る請求項1〜15のいずれか一項に記載の複合断熱材。
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