JP2015093075A - 熱調理器具 - Google Patents

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崇弘 冨田
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Abstract

【課題】断熱効果を向上させた断熱膜を備える熱調理器具を提供する。
【解決手段】本発明の熱調理器具は、断熱膜3と、断熱膜3がコーティングされた断熱膜配設部とを備える。断熱膜3は、アスペクト比が3以上の板状で、その最小長が0.1〜50μmである多孔質板状フィラー1、および多孔質板状フィラー1を結合するためのマトリックス3mを有し、多孔質板状フィラー1がマトリックス3mに分散して配置されている。多孔質板状フィラー1を用いた断熱膜3は、球状や立方体状のフィラーを用いた場合と比べて、伝熱経路の長さが長くなり、熱伝導率を低くすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱調理器具に関する。さらに詳しくは、断熱効果を向上させる断熱膜を備えた熱調理器具に関する。
従来、断熱膜等を設けることにより、断熱性を向上させ、調理に用いる熱の熱効率を向上させた熱調理器具が望まれている。
特許文献1には、樹脂壁を有する中空粒子を含む樹脂組成物からなる薄いシートを断熱性シートとして使用し、炊飯器の容器本体や内側容器、蓋体に適用することが開示さされている。このような断熱性シートとして、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂等の合成樹脂からなる樹脂壁を有する、粒径が0.3〜300μmの中空粒子をシートに分散させたものが提案されている。
特許文献2では、鍋を収容する収納ケースに、断熱素材を施すことにより断熱性を高めた電磁誘導加熱炊飯器が開示されている。断熱素材としては、30〜70μmの大きさの不溶性ガラスで形成され、一粒一粒が真球で、中に空気が封じ込められたガラス微小中空粒子粉体が断熱粒子として用いられている。
特許文献3では、多層の金属を基材とし、基材最外層である、表面が粗面化処理された磁性金属層の外面に、断熱性被膜および保護被膜を有する電磁誘導加熱用の鍋が開示されている。断熱性被膜には、平均粒径が10〜80μm、カサ比重が0.05〜0.5g/mlの中空ガラスビーズや、多孔質のカーボン粒子等を含有させることが開示されている。
特開2001−327397号公報 特開2009−297277号公報 特開2009−72253号公報
特許文献1〜3で用いられている断熱性のシートや膜に含有されている中空または多孔質の粒子は、いずれも球状である。これら粒子は、低熱伝導率であるため、それ以外のマトリックス部分(粒子間を結合する相)が主な伝熱経路となることが推察される。これらの粒子は、その形状のため、熱の経路が図6に示すように比較的短くなり、断熱膜としての熱伝導率が十分に低くならない。さらに、粒子が球状であるため、断熱膜の表面近傍に存在する粒子の配置によって、断熱膜の最表面に凹凸が形成されやすく、粒子が存在する部分には突起が形成されやすい。このような突起が形成されていると、断熱膜が形成された熱調理器具を着脱する際等、断熱膜部分に衝撃が加わった場合、突起部分に存在する粒子が脱粒することがある。
本発明の課題は、断熱効果を向上させた断熱膜を備える熱調理器具を提供することにある。
本発明者らは、アスペクト比が3以上の板状で、その最小長が0.1〜50μmである多孔質板状フィラーを断熱膜に用いることにより、上記課題を解決しうることを見出した。すなわち、本発明によれば、以下の熱調理器具が提供される。
[1] アスペクト比が3以上の板状で、その最小長が0.1〜50μmである多孔質板状フィラー、および前記多孔質板状フィラーを結合するためのマトリックスを有し、前記多孔質板状フィラーが前記マトリックスに分散して配置された断熱膜と、前記断熱膜がコーティングされた断熱膜配設部と、を備える熱調理器具。
[2] 前記断熱膜の表面における前記多孔質板状フィラーによる凹凸が、10μm以下である前記[1]に記載の熱調理器具。
[3] 前記多孔質板状フィラーの熱伝導率が、1W/(m・K)以下である前記[1]または[2]に記載の熱調理器具。
[4] 前記多孔質板状フィラーの気孔の気孔径が、10〜500nmである前記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱調理器具。
[5] 前記多孔質板状フィラーの気孔率が、10〜99%である前記[1]〜[4]のいずれかに記載の熱調理器具。
[6] 前記多孔質板状フィラーが、前記多孔質板状フィラーの表面の少なくとも一部に、被覆層を有する前記[1]〜[5]のいずれかに記載の熱調理器具。
[7] 前記マトリックスの材料として、セラミック、ガラス、および樹脂の少なくとも一種を含む前記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱調理器具。
[8] 前記マトリックスが、粒径が500nm以下であるセラミック微粒子の集合体である前記[1]〜[7]のいずれかに記載の熱調理器具。
[9] 前記断熱膜の膜厚が、1μm〜2mmである前記[1]〜[8]のいずれかに記載の熱調理器具。
[10] 前記断熱膜の熱容量が、1000kJ/(m・K)以下である前記[1]〜[9]のいずれかに記載の熱調理器具。
[11] 前記断熱膜の熱伝導率が、0.8W/(m・K)以下である前記[1]〜[10]のいずれかに記載の熱調理器具。
[12] 前記断熱膜の表面の少なくとも一部に表面緻密層を備える前記[1]〜[11]のいずれかに記載の熱調理器具。
[13] 前記断熱膜と前記断熱膜配設部との間、および/または前記断熱膜と前記表面緻密層との間に、厚さが前記断熱膜よりも薄い緩衝接合層を備える前記[11]に記載の熱調理器具。
アスペクト比が3以上の板状で、その最小長が0.1〜50μmである多孔質板状フィラーを用いた断熱膜は、球状や立方体形状のフィラーを用いる場合と比べて、伝熱経路の長さが長くなり、熱伝導率を低くすることができる。このため、薄い断熱膜であっても、従来よりも断熱効果が高い。また、マトリックスを介した多孔質板状フィラー同士の結合面積が、球状フィラーなどを用いる場合と比べて広くなるため、強度を高めることができる。さらに、多孔質板状フィラーが板状であるため、断熱膜の最表面に凹凸が形成されにくく、多孔質板状フィラーの脱粒、すなわち、断熱膜の欠損を防止することができる。
断熱膜の一形態を示す模式図である。 多孔質板状フィラーの一形態を示す模式図である。 多孔質板状フィラーの他の形態を示す模式図である。 断熱膜の他の形態を示す模式図である。 断熱膜のさらに他の形態を示す模式図である。 本発明の熱調理器具の一実施形態を示す模式図である。 比較例の断熱膜を示す模式図である。 本発明の熱調理器具の他の実施形態を示す模式図である。 本発明の熱調理器具のさらに他の実施形態を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
本発明の熱調理器具は、断熱膜と、断熱膜配設部とを備え、図1に示すように、断熱膜3が基材8(断熱膜配設部14)上に形成されている構造を有する。以下、まず、本発明の熱調理器具が備える断熱膜について説明し、次いで、断熱膜配設部について説明する。
1.断熱膜
1−1.多孔質板状フィラー
図2に多孔質板状フィラー1の一形態を示す。多孔質板状フィラー1は、アスペクト比が3以上の板状で、その最小長が0.1〜50μmである。
本明細書において、アスペクト比とは、多孔質板状フィラー1の最大長/最小長で定義される。ここで最大長とは、粒子(多孔質板状フィラー1)を一組の平行な面ではさんだときに最大となる長さである。また、最小長とは同様に粒子を一組の平行な面ではさんだときに最小となる長さのことであり、平板状である場合はいわゆる厚さに相当する。多孔質板状フィラー1の板状とは、アスペクト比が3以上でその最小長が0.1〜50μmであるものであれば、平板状(平らで湾曲していない板)のみならず、湾曲した板状のものや、厚み(最小長)が一定ではない板状ものも含まれる。また、繊維状、針状、塊状等の形状でもよい。このうち、多孔質板状フィラー1は、平板状であることが好ましい。また、板の面形状は、正方形、四角形、三角形、六角形、円形等のいずれの形状であってもよい。
このような多孔質板状フィラー1が、後述するように断熱膜3に含まれることにより、断熱効果を向上させることができる。
多孔質板状フィラー1は、ナノオーダーの気孔、またはナノオーダーの粒子もしくは結晶粒を含んで構成されることが好ましい。ここで、ナノオーダーとは、1nm以上1000nm未満のものを言う。この範囲の気孔、粒子、結晶粒とすることにより、断熱効果を向上させることができる。
多孔質板状フィラー1は、気孔径が10〜500nmの気孔を有することが好ましい。気孔は、1つのフィラーに1個(中空粒子)であってもよいし、多数(多孔質粒子)を有していてもよい。中空粒子とは、粒子の内部に1つの閉気孔が存在する粒子である。多孔質粒子とは、粒子の内部が多孔質の粒子、すなわち、前記中空粒子以外の気孔を含む粒子である。多孔質板状フィラー1は、多孔質粒子のみならず、中空粒子を含むものとする。すなわち、多孔質板状フィラー1に含まれる気孔の個数は、1個でも多数でもよく、気孔は、閉気孔であっても、開気孔であってもよい。このような気孔を有する多孔質板状フィラー1が断熱膜3に含まれると、気孔によって断熱効果を向上させることができる。
多孔質板状フィラー1の気孔率は、20〜99%であることが好ましく、20〜90%であることがさらに好ましく、20〜80%であることが特に好ましい。このような気孔率を有する多孔質板状フィラー1が断熱膜3に含まれると、気孔によって断熱効果を向上させることができる。
本明細書において、気孔率は、次の式により求めたものである。
気孔率(%)=(1−(見かけ粒子密度÷真密度))×100
上記の式において、見かけ粒子密度は、水銀を用いた液浸法により測定する。また、真密度は、多孔質板状フィラーを十分に粉砕した後、ピクノメータ法で測定する。
多孔質板状フィラー1の最小長は、0.1〜50μmであり、10μm以下であることが好ましい。多孔質板状フィラー1の最小長が短いと、断熱膜3を薄くすることができる。すなわち、薄い断熱膜3であっても、断熱効果を向上させることができる。
多孔質板状フィラー1は、熱伝導率が1W/(m・K)以下であることが好ましい。熱伝導率は、より好ましくは0.5W/(m・K)以下、さらに好ましくは0.3W/(m・K)以下である。このような熱伝導率の多孔質板状フィラー1が断熱膜3に含まれると、断熱効果を向上させることができる。
多孔質板状フィラー1は、熱容量が10〜3000kJ/(m・K)であることが好ましい。熱容量は、より好ましくは10〜2500kJ/(m・K)、さらに好ましくは10〜2000kJ/(m・K)である。このような範囲の熱容量の多孔質板状フィラー1が断熱膜3に含まれると、断熱効果を向上させることができる。
多孔質板状フィラー1の材料としては、例えば、中空ガラスビーズ、中空セラミックビーズ、フライアッシュバルーン、中空シリカなどが挙げられる。また、メソポーラスシリカ、メソポーラスチタニア、メソポーラスジルコニア、シラスバルーンなどが挙げられる。あるいは、後述する製造方法で得られる多孔質板状フィラーも挙げられる。
多孔質板状フィラー1は、粒径が1nm〜10μmである粒子を含んで構成されていることが好ましい。粒子とは、一つの結晶粒からなる粒子(単結晶粒子)であっても良いし、多数の結晶粒からなる粒子(多結晶粒子)であっても良い。つまり、多孔質板状フィラー1がこの範囲の粒径の粒子の集まりであることが好ましい。粒径は、多孔質板状フィラー1の骨格を構成する粒子群のうちの1つの粒子の大きさ(球状であれば直径、そうでなければ最大径)を、電子顕微鏡観察の画像から計測したものである。粒径は、より好ましくは1nm〜5μmであり、さらに好ましくは1nm〜1μmである。このような範囲の熱容量の多孔質板状フィラー1が断熱膜3に含まれると、断熱効果を向上させることができる。
多孔質板状フィラー1は、無機材料、有機材料、あるいは無機材料と有機材料の複合材料であってもよい。中でも、ジルコニア、部分安定化ジルコニア(例えば、イットリア部分安定化ジルコニア)、完全安定化ジルコニア(例えば、イットリア完全安定化ジルコニア)、酸化イットリウム、アルミナ、シリカ、チタニア、酸化ニオブ、酸化ストロンチウム、酸化ランタン、ジルコニウム、イットリア、アルミニウム、ケイ素、チタン、ニオブ、ストロンチウム、ランタン、希土類ジルコン酸塩(例えば、ランタンジルコネート)、希土類ケイ酸塩(例えば、イットリウムシリケート)、ニオブ酸塩(例えば、ニオブ酸ストロンチウム)、ムライト、雲母、スピネル、ジルコン、マグネシア、セリア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、炭酸ストロンチウム等の無機材料であることが好ましく、ジルコニア、部分安定化ジルコニア(例えば、イットリア部分安定化ジルコニア)、完全安定化ジルコニア(例えば、イットリア完全安定化ジルコニア)、酸化イットリウム、アルミナ、シリカ、チタニア、酸化ニオブ、酸化ストロンチウム、酸化ランタン等の金属酸化物であることがより好ましい。これらは1種類だけでなく2種類以上を組み合わせて用いても良い。金属酸化物を含むと、金属の非酸化物(例えば、炭化物や窒化物)に比べて金属と酸素の間のイオン結合性が強いために熱伝導率が低くなりやすいためである。
多孔質板状フィラー1は、金属酸化物がZr、Y、Al、Si、Ti、Nb、Sr、及びLaからなる群から選ばれる1の元素の酸化物あるいは2以上の元素の複合酸化物であることが好ましい。金属酸化物がこれらの元素の酸化物、複合酸化物であると、熱伝導の主因である格子振動(フォノン)による熱伝導が起こりにくくなるためである。
図3に示すように、多孔質板状フィラー1は、表面の少なくとも一部に、厚さ1nm〜1μmの被覆層7を有することが好ましい。さらに被覆層7は、熱伝達を抑制するおよび/又は輻射熱を反射するおよび/又は格子振動(フォノン)を散乱する、熱抵抗膜であることが好ましい。多孔質板状フィラー1の表面に数十nmの熱抵抗膜を形成させると、さらに断熱膜3の熱伝導率を下げることができるため好ましい。熱抵抗膜は、被覆される多孔質板状フィラーと同一の材料でなければよく、多孔質板状フィラー1を異種材料(例えば、アルミナ、酸化亜鉛)で被覆することが望ましい。熱抵抗膜は緻密であっても多孔質であっても問題ないが、緻密であることが好ましい。熱抵抗膜は、多孔質板状フィラーの表面の一部に形成されていることで、熱伝導率を下げる効果が得られるが、多孔質板状フィラー1の表面の全てが熱抵抗膜に覆われているとさらに熱伝導率を下げる効果が得られる。
次に、多孔質板状フィラー1の製造方法について説明する。多孔質板状フィラー1の製造方法としては、プレス成形、鋳込み成形、押出成形、射出成形、テープ成形、ドクターブレード法等が挙げられ、いずれの方法であってもよいが、以下、ドクターブレード法を例として説明する。
まず、セラミックス粉末に、造孔材、バインダー、可塑剤、溶剤等を加えてボールミル等により混合することにより、グリーンシート成形用スラリーを調製する。
セラミックス粉末としては、ジルコニア粉末、部分安定化ジルコニア粉末(例えば、イットリア部分安定化ジルコニア粉末)、完全安定化ジルコニア粉末(例えば、イットリア完全安定化ジルコニア粉末)、アルミナ粉末、シリカ粉末、チタニア粉末、酸化ランタン粉末、イットリア粉末、希土類ジルコン酸塩粉末(例えば、ランタンジルコネート粉末)、希土類ケイ酸塩粉末(例えば、イットリウムシリケート粉末)、ニオブ酸塩粉末(例えば、ニオブ酸ストロンチウム粉末)、ムライト粉末、スピネル粉末、ジルコン粒子、マグネシア粉末、イットリア粉末、セリア粉末、炭化ケイ素粉末、窒化けい素粉末、窒化アルミニウム粉末等を用いることができる。これらは1種類だけでなく2種類以上を組み合わせて用いても良い。また、粉末は乾燥粉末に限らず、水や有機溶媒中に分散したコロイド状態(ゾル状態)のものを用いても良い。造孔材としては、ラテックス粒子、メラミン樹脂粒子、PMMA粒子、ポリエチレン粒子、ポリスチレン粒子、カーボンブラック粒子、発泡樹脂、吸水性樹脂等を用いることができる。バインダーとしては、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)、ポリビニルアルコール樹脂・ポリ酢酸ビニル樹脂・ポリアクリル樹脂等を用いることができる。可塑剤としては、DBP(フタル酸ジブチル)、DOP(フタル酸ジオクチル)等を用いることができる。溶剤としては、キシレン、1−ブタノール等を用いることができる。
上記グリーンシート成形用スラリーに真空脱泡処理を施すことにより、粘度を100〜10000cpsに調整する。その後、ドクターブレード装置によって、焼成後の厚さが0.1〜100μmとなるようにグリーンシートを形成し、(0.5〜200)mm×(0.5〜200)mmの寸法に外形切断を行う。切断した成形体を800〜2300℃、0.5〜20時間にて焼成し、焼成後に適宜粉砕することにより、多孔質な薄板状フィラー(多孔質板状フィラー1)を得ることができる。なお、焼成前のグリーンシートの状態で所定の面形状(正方形、四角形、六角形、円形)などに切断や打ち抜きなどの加工をし、それを焼成し、焼成後に粉砕することなく、多孔質な薄板状フィラーを得ることもできる。
1−2.断熱膜
図1を用いて、断熱膜3を説明する。断熱膜3は、上述の多孔質板状フィラー1が、多孔質板状フィラー1を結合するためのマトリックス3mに分散して配置されている。マトリックス3mとは、多孔質板状フィラー1の周囲やこれらの粒子間に存在する成分であり、これらの粒子間を結合する成分である。
断熱膜3は、多孔質板状フィラー1が層状に配置(積層)されていることが好ましい。ここで言う層状に配置とは、多孔質板状フィラー1の最小長の方向が、断熱膜3の厚さ方向と平行になる方向に、多数の多孔質板状フィラー1が配向した状態でマトリックス3m中に存在することを言う。なお、このとき、多孔質板状フィラー1の位置(重心の位置)は、断熱膜3のX、Y、Z方向(ただし、Z方向を厚さ方向とする)に整然と周期的に配置される必要はなく、ランダムに存在していても問題ない。積層数は1以上であれば問題ないが、積層数が多い方が好ましく、5以上であることが望ましい。多孔質板状フィラー1が断熱膜3の中で、層状に積層されていることにより、伝熱経路が屈折して長くなり、断熱効果を向上させることができる。特に、多孔質板状フィラー1の位置は、図1に示すように、Z方向に整然と並んでいない方が(互い違いにずれている方が)、伝熱経路がより屈折して長くなるため、好ましい。
断熱膜3は、マトリックス3mとして、セラミックス、ガラス、および樹脂の少なくとも一種を含むことが好ましい。耐熱性の観点から、セラミックスまたはガラスがより好ましい。より具体的には、マトリックス3mとなる材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、ムライト、ジルコニア、チタニア、窒化けい素、酸窒化けい素、炭化けい素、酸炭化けい素、カルシウムシリケート、カルシウムアルミネート、カルシウムアルミノシリケート、リン酸アルミニウム、カリウムアルミノシリケート、ガラス等を挙げることができる。これらは熱伝導率の観点から非晶質であることが好ましい。あるいは、マトリックス3mの材料がセラミックスの場合は、粒径が500nm以下の微粒子の集合体であることが望ましい。粒径が500nm以下の微粒子の集合体をマトリックス3mとすることにより、熱伝導率をさらに低くすることができる。また、マトリックス3mとなる材料が樹脂の場合は、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
図1に示すように、熱伝導率が高いマトリックス3m部分が主な伝熱経路となるが、断熱膜3は、多孔質板状フィラー1を含み、伝熱経路は、熱を伝えたくない方向(膜の厚さ方向)に対して迂回が多くなる。すなわち、伝熱経路の長さが長くなるため、熱伝導率を低くすることができる。また、マトリックス3mを介した多孔質板状フィラー1間の結合面積は、球状フィラー101(図6参照)よりも広くなるため、断熱膜全体の強度が高められ、エロージョンや剥離などが起こりにくくなる。
さらに、多孔質板状フィラーが板状であるため、球状フィラーの場合と比較して、断熱膜の最表面に凹凸が形成されにくい。そのため、断熱膜部分に衝撃が加わった場合であっても、多孔質板状フィラーの脱粒、すなわち、断熱膜の欠損を防止することができる。断熱膜3の表面における多孔質板状フィラーによる凹凸が、10μm以下であることが好ましく、7μm以下であることがさらに好ましく、5μm以下であることが特に好ましい。本願発明において、多孔質板状フィラーによる凹凸とは、次のように測定する。先ず、触針式変位計を断熱膜の表面に触針させた状態で走査した際に、断熱膜の表面において隣接する2個の多孔質板状フィラーについて、断熱膜の表面に突出している方の多孔質板状フィラーが走査線上で最も突出している部分の測定値と、他方の多孔質板状フィラーが走査線上で最も突出していない又は埋没している部分の測定値との差(断熱膜の表面に垂直な方向における高さの差)を計測する。前記触針式変位計を10mm走査させた場合に、計測した複数の前記差の中で、最も大きな差を多孔質板状フィラーによる凹凸とする。測定に用いる装置としては、例えば、東京精密社等から市販されている表面形状測定器を用いることができる。
断熱膜3は、断熱膜3の全体の気孔率が10〜99%であるとともに、多孔質板状フィラー1の気孔率が20〜99%であり、マトリックス3mの気孔率が0〜70%であることが好ましい。
断熱膜3は、厚さが1μm〜5mmであることが好ましい。このような厚さとすることにより、断熱膜3によって被覆される基材8の特性に悪影響を与えることなく、断熱効果を得ることができる。なお、断熱膜3の用途に応じてその厚さは上記範囲内で適宜選択することができる。
断熱膜3は、熱伝導率が1.5W/(m・K)以下であることが好ましい。断熱膜3は、1W/(m・K)以下がさらに好ましく、0.5W/(m・K)以下が最も好ましい。低熱伝導率であることにより、伝熱を抑制することができる。
断熱膜3は、熱容量が1500kJ/(m・K)以下であることが好ましく、1250kJ/(m・K)以下であることがさらに好ましく、1000kJ/(m・K)以下であることが最も好ましい。低熱容量であると、例えば、熱調理終了後、すなわち、加熱終了後、不必要に熱調理器具の熱を保持することなく、自然冷却することができる。
図4Aに断熱膜の他の形態を示す。図4Aの形態は、基材8と断熱膜3の間に緩衝接合層4(第一緩衝接合層4a)、断熱膜3の外側表面に、表面緻密層2が形成された形態である。
図4Aに示すように、断熱膜3の表面の少なくとも一部に、セラミックスおよび/またはガラスを含み、気孔率が5%以下である表面緻密層2を備えることが好ましい。
断熱膜3は、基材8と断熱膜3との間(図4A)、および/または断熱膜3と表面緻密層2との間(図4B参照:第二緩衝接合層4b)に、厚さが断熱膜3よりも薄い緩衝接合層4を備えることが好ましい。基材8の上に断熱膜3を形成し、緩衝接合層4を設けると、高温で使用、あるいは熱サイクルを受ける環境下で使用する場合には、基材8と断熱膜3との反応や熱膨張のミスマッチによる剥離を抑制することができる。
以下、表面緻密層2や緩衝接合層4について詳しく説明する。
1−3.表面緻密層
表面緻密層2は、多孔質な構造の断熱膜3の表面に形成された断熱膜3よりも緻密なセラミックスを含む層である。表面緻密層2は、気孔率が5%以下であり、0.01〜4%であることが好ましく、0.01〜3%であることがより好ましい。このような緻密層により、断熱膜3がコーティングされた断熱膜配設部に物理的衝撃が加えられた場合に、断熱膜3に傷や欠損が生じるのを防ぐことができる。
表面緻密層2の材質は断熱膜3と類似のものが好ましく、同一組成で気孔率が5%以下であるものがさらに好ましい。表面緻密層2は、セラミックスで形成することができ、例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、窒化けい素、酸窒化けい素、炭化けい素、酸炭化けい素、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、ガラスなどが挙げられる。
表面緻密層2は、薄いほど好ましいが、厚さが10nm〜100μmの範囲が適当である。厚さをこの範囲とすることにより、断熱膜を物理的衝撃から保護し、断熱膜の傷や欠損を防ぐことができる。
表面緻密層2の熱容量は3000kJ/(m・K)以下であることが好ましく、1000kJ/(m・K)以下であることがより好ましい。また、表面緻密層2は、熱伝導率が3W/(m・K)以下であることが好ましい。熱容量及び熱伝導率をこの範囲とすることにより、断熱膜3への熱の伝導を抑制することができる。
1−4.緩衝接合層
緩衝接合層4は、基材8と断熱膜3との間、および/または断熱膜3と表面緻密層2との間にある、厚さが断熱膜3よりも薄い層である。緩衝接合層4により、これに接する両層の熱膨張やヤング率のミスマッチを解消し、熱応力による剥離を抑制することができる。
緩衝接合層4としては接着機能を有するもの、あるいは、薄膜として形成させることが可能な材料が好ましい。緩衝接合層4としては、例えば、無機バインダー、無機高分子、酸化物ゾル、水ガラス、ろう材、めっき膜からなる層などが挙げられる。あるいは、緩衝接合層4としては、これらの材料に断熱膜3と類似の物質を複合化させた層であってもよい。また、単独で薄板状に形成させた断熱膜3を上記の材料により基材8等に接合して得ることもできる。
緩衝接合層4は、隣接する他の2層のいずれか一方より熱膨張係数が大きく、他方より熱膨張係数が小さいことが好ましい。また、緩衝接合層4は、隣接する他の2層よりヤング率が小さいことが好ましい。このように構成すると、層間のミスマッチを解消し、熱応力による剥離を抑制することができる。
緩衝接合層4は、熱抵抗が大きいことが好ましく、具体的には、熱抵抗が10−6K/W以上であることが好ましい。さらに、10−6〜10mK/Wであることが好ましく、10−5〜10mK/Wであることがより好ましく、10−4〜10mK/Wであることがさらに好ましい。このような緩衝接合層4を形成することにより、断熱効果をさらに十分なものとすることができる。また、緩衝接合層4を形成することにより、被接合体の熱膨張のミスマッチを緩衝し、耐熱衝撃性・耐熱応力性を向上させることができる。
さらに、緩衝接合層4は、それぞれ接する層の相互の反応を抑制するような材料組成とすることが好ましく、これにより、耐酸化性や耐反応性が向上し、断熱膜3の耐久性が向上する。
1−5.製造方法
次に、断熱膜の製造方法について説明する。
断熱膜3は、コーティング組成物を基材8上に塗布し、乾燥して形成させることができる。また、乾燥後に熱処理して形成させることもできる。このとき、塗布と乾燥あるいは熱処理を繰り返し行うことで厚い断熱膜3を形成することができる。あるいは、断熱膜3を仮の基材上に形成させた後、仮の基材を除去することで、単独で薄板状に形成させた断熱膜3を別途作製し、この断熱膜3を、基材8に接着あるいは接合させてもよい。
コーティング組成物としては、上述の多孔質板状フィラー1と、無機バインダー、無機高分子、有機無機ハイブリッド材料、酸化物ゾル、及び水ガラスからなる群より選択される一種以上と、を含む。さらに、緻密質なフィラー、粘性調整剤、溶媒、分散剤等を含んでいてもよい。コーティング組成物を塗布、乾燥及び/又は熱処理することにより、断熱膜3を形成することができる。コーティング組成物に含まれる具体的な物質は、セメント、ベントナイト、リン酸アルミニウム、シリカゾル、アルミナゾル、ベーマイトゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル、オルトケイ酸テトラメチル、オルトケイ酸テトラエチル、ポリシラザン、ポリカルボシラン、ポリビニルシラン、ポリメチルシラン、ポリシロキサン、ポリシルセスキオキサン、シリコーン、ジオポリマー、ケイ酸ナトリウム等である。また、有機無機ハイブリッド材料の場合、アクリル−シリカ系ハイブリッド材料、エボキシ−シリカ系ハイブリッド材料、フェノール−シリカ系ハイブリッド材料、ポリカーボネート−シリカ系ハイブリッド材料、ナイロン−シリカ系ハイブリッド材料、ナイロン−クレイ系ハイブリッド材料、アクリル−アルミナ系ハイブリッド材料、アクリル−ケイ酸カルシウム水和物系ハイブリッド材料などが望ましい。
コーティング組成物の粘度は0.1〜5000mPa・sが好ましく、0.5〜1000mPa・sがさらに好ましい。粘度が0.1mPa・sより小さい場合は、塗布後に流動し塗膜の厚さが不均質になることがある。5000mPa・sより大きい場合には流動性がなく均質に塗布しにくいことがある。
基材8と断熱膜3との間に、第一緩衝接合層4aを有するように構成する場合は、基材8上に、第一緩衝接合層4aとなる材料を塗布(例えば、無機バインダーあるいは無機高分子、酸化物ゾル、水ガラス、ろう材の場合)、あるいは、めっき製膜して形成し、その上に断熱膜3を形成する。
断熱膜3は、多孔質板状フィラー1を無機バインダーあるいは無機高分子、酸化物ゾル、水ガラスなどに分散させたコーティング組成物を、所定の基材8の上に塗布し、乾燥、さらには、熱処理して形成させることができる。あるいは、多孔質な薄板を別途作製して、第一緩衝接合層4aを形成する材料を結合材として、基材8に貼り付けてもよい。
断熱膜3と表面緻密層2との間に、第二緩衝接合層4bを有するように構成する場合は、断熱膜3上に、第二緩衝接合層4bを第一緩衝接合層4aと同様にして形成し、その上に表面緻密層2を形成する。
表面緻密層2は、断熱膜3を形成した上に(または第二緩衝接合層4bを形成した上に)、スパッタ法、PVD法、EB−PVD法、CVD法、AD法、溶射、プラズマスプレー法、コールドスプレー法、めっき、湿式コーティング後の熱処理などで形成することができる。または、表面緻密層2として緻密な薄板を別途作製し、断熱膜3を形成する材料を結合材として下地材(第一緩衝接合層4a)と結合して形成させてもよい。あるいは、表面緻密層2として緻密な薄板を別途作製し、第二緩衝接合層4bにより断熱膜3と結合して形成させてもよい。
2.断熱膜配設部
本発明の熱調理器具において、上述の断熱膜がコーティングされた断熱膜配設部(基材)は、熱調理のための伝熱を阻害しない限りにおいて、特に制限なく、熱調理器具の任意の部位とすることができる。例えば、断熱膜配設部は、熱調理器具の高温部分に近接する部位であることが好ましい。当然ながら、調理対象(食材、水等)に接する部分、加熱装置との接触により伝熱される部分は、断熱膜が配設されないことが好ましい。
図5に、本発明の熱調理器具の一実施形態として炊飯器の例を示す。本発明の熱調理器具としては、炊飯器に限定されず、電子レンジ、オーブンレンジ、オーブン、電気ポット、電気ケトル、ホームベーカリー、コーヒーメーカー、トースター、IHクッキングヒーター、ガスコンロ、ホットプレート、グリル鍋、圧力鍋、ロースター、餅つき機、おかゆメーカー、フライヤー、酒かん器、電気蒸し器、電気煮込み鍋、オーブントースター、マルチグリラー、電気焼肉器、マホービン、ステンレスボトル、保温弁当箱等を挙げることができる。図5に示すように、熱調理対象物を収容する内部容器11と、内部容器11を収納する収納ケース12と、加熱装置13を備える熱調理器具10の場合、内部容器11の外側表面11a、収納ケース12の内側表面12a(内部容器11に近接する表面)等の少なくとも一部を断熱膜配設部14とすることができる。収納ケース12が内部空間12cを有している場合には、内部空間12cの少なくとも一部を断熱膜配設部14としても良い。収納ケース12の外側表面12bを断熱膜配設部14としても良い。また、上記熱調理器具が、内部容器11の上面を覆う蓋部15を備える熱調理器具の場合、蓋部15の内側表面15a、外側表面15bの少なくとも一部を断熱膜配設部14とすることができる。上述の部位のうち、内部容器11の外側表面11a、収納ケース12の内側表面12a、蓋部15の内側表面15a等、加熱部位に近接する部位を断熱膜配設部14とすることで、熱調理の熱効率をより向上させることができる。さらに、炊飯器における内釜等のように、内部容器11が着脱可能な熱調理器具の場合には、内部容器11の外側表面11a、収納ケース12の内側表面12a等に配設される断熱膜3には、上述の表面緻密層2が形成されていることが好ましい。
断熱膜配設部14、すなわち基材8の材料としては、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、木材、布、紙等を用いることができる。特に、基材8が金属の場合の例として、鉄、鉄合金、ステンレス、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル合金、コバルト合金、タングステン合金、銅合金などが挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
まず、イットリア部分安定化ジルコニア粉末に、造孔材(ラテックス粒子あるいはメラミン樹脂粒子)、バインダーとしてのポリビニルブチラール樹脂(PVB)、可塑剤としてのDOP、溶剤としてのキシレンおよび1−ブタノールを加え、ボールミルにて30時間混合し、グリーンシート成形用スラリーを調製した。このスラリーに真空脱泡処理を施すことにより、粘度を4000cpsに調整した後、ドクターブレード装置によって焼成後の厚さが10μmとなるようにグリーンシートを形成し、50mm×50mmの寸法に外形切断を行った。この成形体を1100℃、1時間にて焼成し、焼成後に粉砕して多孔質な薄板状フィラー(多孔質板状フィラー1)を得た。
この多孔質板状フィラー1は、気孔径が50nmの気孔を含み、厚さが10μm以下であった。また、任意の多孔質板状フィラー20個についてアスペクト比を計測したところ、その値は3〜5であった。また、熱伝導率は0.3W/(m・K)、気孔率は60%であった。
次に、シリカゾル、水ガラス、多孔質板状フィラー1、水を含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、500℃の熱処理により、断熱膜3とした。このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.8W/(m・K)、熱容量は1460kJ/(m・K)であった。なお、断熱膜表面の凹凸は、東京精密社製の表面粗さ測定器「サーフコム480A」を用いて測定した。
<実施例2>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。
次に、パーヒドロポリシラザン、アミン系触媒、多孔質板状フィラー1、キシレンを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、250℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.2W/(m・K)、熱容量は1150kJ/(m・K)であった。
<実施例3>
実施例1と同様な手順だが、粗粉砕をせず、多孔質な薄板状のテープを得た。このテープの表面にCVD法により酸化亜鉛膜を形成させた。さらに、粗粉砕して、表面に熱抵抗膜(被覆層7)を有する、多孔質板状フィラー1を得た。
次に、パーヒドロポリシラザン、アミン系触媒、上記多孔質板状フィラー1、キシレンを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、250℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.15W/(m・K)、熱容量は1180kJ/(m・K)であった。
<実施例4>
実施例1と同様に、イットリア部分安定化ジルコニア粉末に、造孔材(ラテックス粒子あるいはメラミン樹脂粒子)、バインダーとしてのポリビニルブチラール樹脂(PVB)、可塑剤としてのDOP、溶剤としてのキシレンおよび1−ブタノールを加え、ボールミルにて30時間混合し、グリーンシート成形用スラリーを調製した。このスラリーに真空脱泡処理を施すことにより、粘度を4000cpsに調整した後、ドクターブレード装置によって焼成後の厚さが10μmとなるようにグリーンシートを形成し、50mm×50mmの寸法に外形切断を行った。この成形体を1100℃、1時間にて焼成した。得られた焼成体を粗粉砕して多孔質板状フィラー1を得た。
この多孔質板状フィラー1は、50nmの気孔を含み、厚さが10μm以下であった。また、任意のフィラー20個についてアスペクト比を計測したところ、その値は5〜10であった。また、熱伝導率は0.3W/(m・K)であった。
次に、パーヒドロポリシラザン、アミン系触媒、多孔質板状フィラー1、キシレンを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、250℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.15W/(m・K)、熱容量は1160kJ/(m・K)であった。
<実施例5>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。
次に、ベーマイトファイバーゾル、多孔質板状フィラー1、水を含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、500℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.25W/(m・K)、熱容量は1140kJ/(m・K)であった。
<実施例6>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。
次に、ポリシロキサン、多孔質板状フィラー1、イソプロピルアルコールを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、500℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.5W/(m・K)、熱容量は1490kJ/(m・K)であった。
<実施例7>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。ただし、イットリア部分安定化ジルコニア粉末の代わりに、イットリア完全安定化ジルコニア粉末を用いた。
次に、ポリシロキサン、多孔質板状フィラー1、イソプロピルアルコールを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、200℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.4W/(m・K)、熱容量は1230kJ/(m・K)であった。
<実施例8>
実施例7と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。
次に、ポリシルセスキオキサン、多孔質板状フィラー1、イソプロピルアルコールを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、200℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.3W/(m・K)、熱容量は1180kJ/(m・K)であった。
<実施例9>
実施例7と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。
次に、アクリル−シリカ系ハイブリッド材料、多孔質板状フィラー1、イソプロピルアルコールを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、200℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.3W/(m・K)、熱容量は1100kJ/(m・K)であった。
<実施例10>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。ただし、イットリア部分安定化ジルコニア粉末の代わりに、ランタンジルコネート粉末を用いた。
次に、ポリシロキサン、多孔質板状フィラー1、イソプロピルアルコールを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、200℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.25W/(m・K)、熱容量は1050kJ/(m・K)であった。
<実施例11>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。ただし、イットリア部分安定化ジルコニア粉末の代わりに、イットリウムシリケート粉末を用いた。
次に、ポリシロキサン、多孔質板状フィラー1、イソプロピルアルコールを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、200℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.3W/(m・K)、熱容量は1120kJ/(m・K)であった。
<実施例12>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。ただし、イットリア部分安定化ジルコニア粉末の代わりに、ニオブ酸ストロンチウム粉末を用いた。
次に、ポリシロキサン、多孔質板状フィラー1、イソプロピルアルコールを含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、200℃の熱処理により、断熱膜3とした。
このときの断熱膜3は多孔質板状フィラー1が厚さ方向に10枚以上積層されており、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。また、断熱膜3の熱伝導率は0.25W/(m・K)、熱容量は1240kJ/(m・K)であった。
<比較例1>
イットリア部分安定化ジルコニア粉末に、造孔材(ラテックス粒子あるいはメラミン樹脂粒子)、バインダーとしてのポリビニルアルコール(PVA)、分散剤、水を加え、ボールミルにて30時間混合し、スラリーを調製した。このスラリーをスプレードライにより乾燥し、球状の顆粒を得た。この顆粒を1100℃、1時間にて焼成した。得られた焼成粉体を解砕し、微粉末を取り除いて球状フィラー101を得た。
この球状フィラー101は、50nmの気孔を含み、平均粒径20μm、最小粒径5μm、気孔率は60%であった。また、任意のフィラー20個についてアスペクト比を計測したところ、その値は1〜1.5であった。また、顆粒を板状に成形し同条件で焼成して得られた焼成体の熱伝導率は0.3W/(m・K)であった。
シリカゾル、水ガラス、球状フィラー101、水を含むコーティング組成物を調製し、基材8であるアルミニウム合金上に塗布し、乾燥後、500℃の熱処理により、断熱膜3とした。このときの断熱膜3は、球状フィラー101がランダムに含まれ、その厚さはおよそ100μm、凹凸は5μmであった。比較例1の断熱膜構造を図6に示す。断熱膜3の熱伝導率は、1.7W/(m・K)、熱容量は1550kJ/(m・K)であった。
以上の結果を、表1および表2に示す。
以上のように、比較例1は、アスペクト比が1以上3未満のフィラーであるため、断熱膜3の熱伝導率や熱容量が、実施例に比べ大きくなった。つまり、多孔質板状フィラー1を含む断熱膜3は、アスペクト比が1以上3未満のフィラーを含む断熱膜3に比べ、熱伝導率や熱容量を小さくすることができた。
アスペクト比が3未満のフィラーや球状フィラー101の場合(特に粒径の揃った球状フィラーの場合)、低熱伝導なフィラーの体積割合を増やしたくても、粒子を充填した隙間が多く存在し、その部分はマトリックス3mが導入されるか、空隙として残ることになる。マトリックス3mが導入される場合には、断熱膜3中のマトリックス3m(高熱伝導成分)の割合が増えるため、断熱膜3の熱伝導率は高くなる傾向にある。空隙として残る場合は、空隙は伝熱経路にならないため断熱膜3の熱伝導率は低くなるが、フィラー間を結合するマトリックス3mが少なく、十分な強度が得られない。一方で、板状フィラーの場合は、配向してフィラーが積層されるように充填されるため、無駄な空隙を作ることなく、フィラーの体積割合を高めることができ、フィラー間に入るマトリックス3mが少なくても、マトリックス3mを介したフィラーどうしの接着面積が広いため、十分な強度が得られる。
以下に、上述の断熱膜を熱調理器具に適用させた実施例を示す。
<実施例13>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。次に、パーヒドロポリシラザン、アミン系触媒、多孔質板状フィラー1、キシレンを含むコーティング組成物を調製した。鉄、アルミニウム、ステンレスを含むクラッド材から作製した炊飯器の内釜の外側表面に、調製したコーティング組成物を、厚みが300μmになるように塗布し、乾燥後、250℃の熱処理を行った。このようにして、図5に示すような、内部容器11(内釜)の外側表面11aの所定の断熱膜配設部14に配設された断熱膜3を得た。断熱膜3は、多孔質板状フィラーが互い違いに10枚以上積層されており、表面が平滑であり、凹凸は5μmであった。
断熱膜の断熱効果により内釜の内部から外部への放熱を防ぐことで、内釜を加熱するための消費電力を削減できた。加えて、断熱膜の表面上に更なるトップコートを形成しなくとも、内釜の脱着時の接触による多孔質板状フィラーの剥離を防止することができた。
<実施例14>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。次に、パーヒドロポリシラザン、アミン系触媒、多孔質板状フィラー1、キシレンを含むコーティング組成物を調製した。
ヒーターを内蔵するホットプレートを机に設置した時に机に対抗する側のプレート面に厚みが300μmとなるように、調製したコーティング組成物を塗布し、乾燥後、250℃の熱処理を行った。このようにして、図7に示すような、ホットプレート20のプレート21の下側面21aの断熱膜配設部24に、多孔質板状フィラー1が互い違いに10枚以上積層されており、表面が平滑であり、凹凸が5μmの断熱膜3を得ることができた。なお、プレート21の上側面は調理面21bである。また、図示しないが、ホットプレート20は、プレート21を加熱する加熱装置を備えるものである。
断熱膜の断熱効果により、食品を加熱する面(調理面21b)の反対側の面(下側面21a)から机の方向への放熱を防ぐことで消費電力を削減することができた。さらに、机の温度上昇を低減することより、ホットプレートと机の距離を縮めることが可能となり、ホットプレートの構成を小型化し、省スペース化することができた。
<実施例15>
実施例1と同様に多孔質板状フィラー1を作製した。次に、パーヒドロポリシラザン、アミン系触媒、多孔質板状フィラー1、キシレンを含むコーティング組成物を調製した。
結晶化ガラスから作製したIHクッキングヒーターのトッププレートの、鍋やフライパン等の設置面側に、厚みが300μmになるように塗布し、乾燥後、250℃の熱処理を行った。このようにして、図8に示すような、IHクッキングヒーター30のトッププレート31の上面31aの断熱膜配設部34に、多孔質板状フィラーが互い違いに10枚以上積層されており、表面が平滑であり、凹凸が5μmの断熱膜3を得ることができた。なお、図示しないが、IHクッキングヒーター30は、トッププレート31上に載置した鍋やフライパン等の金属製の調理器具を誘導加熱可能な加熱装置を備える。
断熱膜の断熱効果により、鍋、フライパン等からトッププレートへの伝熱を防ぐことで、消費電力を削減できた。また、断熱膜の表面が平滑であるため、鍋、プライバン等とトッププレートとの擦れによる多孔質板状フィラーの剥離を防ぐことができた。
本発明の熱調理器具は、熱効率が向上した炊飯器、電子レンジ、オーブンレンジ、オーブン、電気ポット、電気ケトル、ホームベーカリー、コーヒーメーカー、トースター、IHクッキングヒーター、ガスコンロ、ホットプレート、グリル鍋、圧力鍋、ロースター、餅つき機、おかゆメーカー、フライヤー、酒かん器、電気蒸し器、電気煮込み鍋、オーブントースター、マルチグリラー、電気焼肉器、マホービン、ステンレスボトル、保温弁当箱等の熱調理器具として有用である。
1:多孔質板状フィラー、2:表面緻密層、3:断熱膜、3m:マトリックス、4:緩衝接合層、4a:第一緩衝接合層、4b:第二緩衝接合層、7:被覆層、8:基材、10:熱調理器具(炊飯器)、11:内部容器(内釜)、11a:外側表面、12:収納ケース、12a:内側表面、12b:外側表面、12c:内部空間、13:加熱装置、14,24,34:断熱膜配設部、15:蓋部、15a:内側表面、15b:外側表面、20:熱調理器具(ホットプレート)、21:プレート、21a:下側面、21b:調理面、30:熱調理器具(IHクッキングヒーター)、31:トッププレート、31a:上面、101:球状フィラー。

Claims (13)

  1. アスペクト比が3以上の板状で、その最小長が0.1〜50μmである多孔質板状フィラー、および前記多孔質板状フィラーを結合するためのマトリックスを有し、前記多孔質板状フィラーが前記マトリックスに分散して配置された断熱膜と、
    前記断熱膜がコーティングされた断熱膜配設部と、
    を備える熱調理器具。
  2. 前記断熱膜の表面における前記多孔質板状フィラーによる凹凸が、10μm以下である請求項1に記載の熱調理器具。
  3. 前記多孔質板状フィラーの熱伝導率が、1W/(m・K)以下である請求項1または2に記載の熱調理器具。
  4. 前記多孔質板状フィラーの気孔の気孔径が、10〜500nmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  5. 前記多孔質板状フィラーの気孔率が、10〜99%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  6. 前記多孔質板状フィラーが、前記多孔質板状フィラーの表面の少なくとも一部に、被覆層を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  7. 前記マトリックスの材料として、セラミック、ガラス、および樹脂の少なくとも一種を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  8. 前記マトリックスが、粒径が500nm以下であるセラミック微粒子の集合体である請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  9. 前記断熱膜の膜厚が、1μm〜2mmである請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  10. 前記断熱膜の熱容量が、1000kJ/(m・K)以下である請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  11. 前記断熱膜の熱伝導率が、0.8W/(m・K)以下である請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  12. 前記断熱膜の表面の少なくとも一部に表面緻密層を備える請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱調理器具。
  13. 前記断熱膜と前記断熱膜配設部との間、および/または前記断熱膜と前記表面緻密層との間に、厚さが前記断熱膜よりも薄い緩衝接合層を備える請求項11に記載の熱調理器具。
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