JP2000161368A - ホイール用軸受 - Google Patents
ホイール用軸受Info
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- JP2000161368A JP2000161368A JP33664498A JP33664498A JP2000161368A JP 2000161368 A JP2000161368 A JP 2000161368A JP 33664498 A JP33664498 A JP 33664498A JP 33664498 A JP33664498 A JP 33664498A JP 2000161368 A JP2000161368 A JP 2000161368A
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Abstract
となく、耐クリープ性を向上させることのできるホイー
ル用軸受を提供する。 【解決手段】 複列のアンギュラ玉軸受を用いたホイー
ル用軸受の2列の軌道B1,B2のうち、車体に対して
内側に組み込まれる軌道B1の接触角α1 を外側の軌道
B2の接触角α2 に比して大きくすることにより、従来
のホイール軸受においてクリープ現象が生じやすい内側
の軌道B1のラジアル分力を低下させて等価ラジアル荷
重を小さくし、耐クリープ性を向上させると同時に、寿
命を向上させる。
Description
玉軸受を用いたホイール用軸受に関する。
のアンギュラ玉軸受が用いられることが多い。この種の
軸受においては、一般に、操舵時や加速時に独特の荷重
が作用することもあって、軸と内輪との間に回転方向へ
のすべりを生じる、いわゆるクリープ現象が発生しやす
いという問題がある。このクリープ問題に対して、従来
のホイール用軸受においては、内輪と軸との締代を大き
くするといった対策が採られている。
軸との締代を大きくする従来のクリープ対策には自ずと
限界がある。すなわち、内輪と軸との間の締代を大きく
すると、内輪の円周方向への応力が大となって軌道面で
の引張応力が大きくなり、軸受寿命が低下してしまうた
めである。
耐クリープ性を向上させることができるが、限られたス
ペース内において内輪肉厚を厚くすると、軸受を構成す
る他の部材にも寸法的な影響が及び、例えばボール数を
少なくせざるを得なくなって寿命が短くなるなど、他の
性能との兼ね合いからこれにも自ずと限界がある。
もので、寿命をはじめとする軸受性能を低下させること
なく、むしろ従来に比して寿命を向上させつつも、耐ク
リープ性をも向上させることのできる構造を持つホイー
ル用軸受の提供を目的としている。
め、本発明のホイール用軸受は、複列のアンギュラ玉軸
受を用いてなるホイール用軸受において、2列の軌道の
うち、車体に対して内側に組み込まれる軌道の接触角
を、外側の軌道の接触角煮比して大きくしたことによっ
て特徴づけられる。
わち、ホイール用軸受においては、一般に、2列の軌道
のうち車体の内側に位置する軌道(インナー側の軌道)
が、外側の軌道(アウター側の軌道)に比してよりクリ
ープ現象が生じやすい。ここで、アンギュラ玉軸受にお
いては、通常、クリープ現象が生じやすいとういことは
等価ラジアル荷重が大きいということであり、同時に寿
命的には不利ということを意味する。一方、等価ラジア
ル荷重が大きいということは、軌道輪の肩へのボールの
乗り上げ現象が生じにくいということを意味する。従っ
て、複列のアンギュラ玉軸受の2つの軌道のうち、クリ
ープしやすい側の軌道、つまりホイール用軸受に関して
は車体への組み込み時において内側となる軌道の接触角
を大きくすることにより、そのラジアル分力を小さく
し、等価ラジアル荷重を低下させてクリープ現象の発生
を抑制すると同時に、寿命を向上させることができ、し
かも、接触角を大きくしても軌道輪の肩へのボールの乗
り上げ現象については問題になることがない。よって、
本発明により、使用に際してクリープ現象並びに寿命に
関してのネックとなる側の軌道について、そのクリープ
現象の発生を抑制し、寿命を向上させることができる。
好適な実施の形態について説明する。図1は本発明の実
施の形態を車軸に組み込んだ状態で示す軸方向断面図で
ある。この例は、外輪回転タイプの従動輪に本発明を適
用したものであり、複列のアンギュラ玉軸受1は、外周
面にそれぞれ軌道面が形成された2つの内輪11a,1
1bと、その各内輪11a,11bの軌道面に対向する
2つの軌道面が内周面に形成された1つの外輪12と、
これらにより形成される2列のボール軌道B1,B2に
それぞれ複数個ずつ挿入されたボール13、および各ボ
ール13相互の間隔を各軌道ごとに規制する保持器14
a,14bによって構成されている。
ある車軸2に圧入され、また、外輪12は、ホイール3
が装着されてそれと一体的に回転するハブ4の内面に挿
入された状態で組み込まれる。
軌道B1およびB2のうち、車体のインナー側に位置す
るボール軌道B1の接触角α1 が、アウター側に位置す
るボール軌道B2の接触角α2 よりも大きい点である。
すなわち、例えばアウター側のボール軌道B2の接触角
α2 が、この種のホイール軸受として用いられているア
ンギュラ玉軸受において一般的に用いられている35°
であるのに対し、インナー側のボール軌道B1の接触角
α1 は40°に設定されている。
ープ現象の生じやすい、従って等価ラジアル荷重の大き
いインナー側のボール軌道B1の接触角α1 のみが大き
くなっているため、このボール軌道B1に関しては相対
的にラジアル分力が小さくなり、等価ラジアル荷重はそ
の分低下する。これにより、インナー側のボール軌道B
1の耐クリープ性が向上するとともに、寿命についても
向上する。また、接触角を大きくすることにより問題と
なるボールの軌道輪の肩への乗り上げ現象については、
インナー側のボール軌道B1の接触角α1 を大きくして
その耐クリープ性をアウター側のボール軌道B2と同等
にまで向上させた状態においては、両軌道の等価ラジア
ル荷重が同等になっていると見なせることができるた
め、インナー側のボール軌道B1の接触角α1 の増大に
伴うボールの肩への乗り上げ現象については特に問題と
はならない。
輪回転の従動輪に本発明を適用した例を示したが、本発
明は、以下に例示するように、内輪回転の従動輪や駆動
輪にも等しく適用し得ることは勿論であり、また、ホイ
ール用軸受とハブ等が一体化されたハブユニットと称さ
れるものにも適用することができる。
た例を示す断面図である。この例では、複列のアンギュ
ラ玉軸受1の2つの内輪11a,11bが、駆動軸5に
装着され、かつ、ホイール3が固着されるハブ軸6の外
周に圧入される一方、外輪12はナックル7に嵌め込ま
れた状態で組み込まれる。この例においても、インナー
側のボール軌道B1の接触角α1 がアウター側のボール
軌道B2の接触角α2に比して大きく、その分インナー
側のボール軌道B1の等価ラジアル荷重が低下し、耐ク
リープ性並びに寿命が向上する。
に本発明を適用した例を示す断面図であり、ハブユニッ
ト10の2つの内輪11a,11bはそれぞれ固定軸で
ある車軸2の外周に圧入されるとともに、ハブと一体化
された外輪120にはホイール3が直接的に固着され
る。この例でも、インナー側のボール軌道B1の接触角
α1 がアウター側のボール軌道B2の接触角α2 よりも
大きく、その分インナー側のボール軌道B1の等価ラジ
アル荷重が低下して耐クリープ性並びに寿命が向上す
る。
に本発明を適用した例を示す断面図であり、ハブユニッ
ト101の2つの内輪11a,11bは、駆動軸5に装
着され、かつ、ホイール3が固着されるハブ軸6の外周
に圧入されるとともに、フランジ部121aが一体的に
形成された外輪121がナックル7に固定された状態で
組み込まれる。この例でも、インナー側のボール軌道B
1の接触角α1 がアウター側のボール軌道B2の接触角
α2 よりも大きく設定されており、その分インナー側の
ボール軌道B1の等価ラジアル荷重が低下して耐クリー
プ性並びに寿命が向上する。
れることなく、複列のアンギュラ玉軸受を用いたホイー
ル用軸受、ないしはそれに準じた構造を持つハブユニッ
トに対して等しく適用し得ることは言うまでもない。
ー側の軌道の接触角をアウター側の軌道の接触角に比し
て大きくしているため、使用に際してラジアル荷重が相
対的に大きく作用してクリープ現象の生じやすいインナ
ー側の軌道のラジアル分力を小さくして等価ラジアル荷
重を低下させることができ、特殊な構造を採用して軸受
構造の複雑化を招くことなく、耐クリープ性と寿命を向
上させることができ、しかもボールの軌道輪の肩への乗
り上げ現象をはじめとして他の軸受性能を低下させるこ
とがない。
態の構成を示す軸方向断面図である。
態の構成を示す軸方向断面図である。
適用した実施の形態の構成を示す軸方向断面図である。
適用した実施の形態の構成を示す軸方向断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 複列のアンギュラ玉軸受を用いてなるホ
イール用軸受において、2列の軌道のうち、車体に対し
て内側に組み込まれる軌道の接触角を外側の軌道の接触
角に比して大きくしたことを特徴とするホイール用軸
受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33664498A JP3794008B2 (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | ホイール用軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33664498A JP3794008B2 (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | ホイール用軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000161368A true JP2000161368A (ja) | 2000-06-13 |
JP3794008B2 JP3794008B2 (ja) | 2006-07-05 |
Family
ID=18301305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33664498A Expired - Fee Related JP3794008B2 (ja) | 1998-11-27 | 1998-11-27 | ホイール用軸受 |
Country Status (1)
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-
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- 1998-11-27 JP JP33664498A patent/JP3794008B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP7501776B2 (ja) | 2021-03-01 | 2024-06-18 | 株式会社ジェイテクト | 車輪用軸受装置 |
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