JP2000159894A - オルガノポリシロキサンガムの製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンガムの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 環状オルガノポリシロキサンを熱分解型
重合触媒の存在下で末端がトリオルガノシリル基で封鎖
された低分子量の線状オルガノポリシロキサンと共に重
合させて、オルガノポリシロキサンガムを製造する方法
において、前記重合反応を行った後、加熱して熱分解型
重合触媒を失活させる工程を常圧未満の減圧下で行うこ
とを特徴とするオルガノポリシロキサンガムの製造方
法。 【効果】 本発明のオルガノポリシロキサンガムの製造
方法によれば、原料の乾燥等の煩雑な前処理を行うこと
なく、簡単な工程で、オルガノポリシロキサンガム末端
単位のヒドロキシル基の形成を飛躍的に低減でき、しか
も設備の腐食等の心配もないもので、シリコーンゴム組
成物の成分としてシリカ等の補強材と共に配合してもク
レープハードニング現象などを生じることのない、高品
質なオルガノポリシロキサンガムを工業的に有利に安定
して製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、末端単位のヒドロ
キシル基含有量が少なく、各種シリコーンゴム組成物の
成分として好適なオルガノポリシロキサンガムを簡単な
工程で製造することができる新規なオルガノポリシロキ
サンガムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】オルガ
ノポリシロキサン重合体の製造方法としては、例えば、
環状オルガノシロキサンをアルカリ触媒の存在下で重合
後、所望であれば触媒を中和・失活させ、生成物中の低
揮発分を留去する方法が知られている。この場合、かか
る重合体の重合度は、末端停止剤として作用する低分子
量のオルガノポリシロキサンの使用量で調節される。ま
た、生成されるオルガノポリシロキサンの末端単位の構
造は、前記末端停止剤の構造に依存する。
【0003】しかし、オルガノポリシロキサンの製造方
法においては、原料中に含まれる微量水分が末端停止剤
として作用するため、所望の末端単位にそぐわず、得ら
れるオルガノポリシロキサンの末端単位にヒドロキシル
基が形成される。このように生成した末端ヒドロキシル
基を有する高分子量のオルガノポリシロキサンガムは、
これをシリカ等の補強材と共に混練りし、シリコーンゴ
ムコンパウンドを調製したとき、オルガノポリシロキサ
ンガム末端のヒドロキシル基とシリカ表面のヒドロキシ
ル基との相互作用により、経時変化によってゴムコンパ
ウンドのクレープハードニング(Crepe hard
ening)が発生する。このようにクレープハードニ
ングを生じたゴムコンパウンドは、使用前に2本ロール
等の混練機等を用いて再度強力な剪断力を与え、初期の
状態に近づけなければならないという問題があった。
【0004】従って、シリコーンゴムコンパウンド原料
としてオルガノポリシロキサンガムを使用する場合、通
常、末端単位がトリオルガノシリル基であるように設計
されることが望ましい。ところが、前述のように、予期
せぬ要因により末端単位にヒドロキシル基が生成してし
まうのが現状であり、このため、上記オルガノポリシロ
キサンガムの製造においては、上記ヒドロキシル基含有
量を低減させる必要があった。
【0005】この場合、一般にオルガノポリシロキサン
ガムの製造においては、出発原料となる環状オルガノポ
リシロキサンや末端停止剤としての低分子量の線状オル
ガノポリシロキサン中の微量水分を除去するため、これ
ら原料を予めN2などの不活性ガスを吹き込んだり、シ
リカゲル又はモレキュラーシーブなどの乾燥剤を用いて
乾燥させるといった前処理操作が行われてはいるが、こ
のような反応前処理操作を行うことは工程数が増えて面
倒であった。
【0006】また、特開昭58−69228号公報に
は、原料中の水分の影響を低減するため、環状オルガノ
ポリシロキサンの一部を重合触媒の存在下で重合開始温
度より少なくとも10℃低い温度で蒸留留去する方法が
開示されているが、この方法も反応前に煩雑な原料処理
工程を要することから、面倒であるという問題があっ
た。
【0007】更に、特開昭60−49033号公報に
は、オルガノポリシロキサン末端単位のヒドロキシル基
を低減させる方法として、アルカリ触媒をトリオルガノ
ハロシランとヘキサオルガノジシラザンの添加により中
和する方法が開示されている。しかし、この方法は、ヒ
ドロキシル基の低減化を達成することができるものの、
工程数が増えるという煩雑さの他に、ハロシランの使用
による金属設備の腐食という点で問題があった。
【0008】従って、高重合度のオルガノポリシロキサ
ン(オルガノポリシロキサンガム)の製造において、末
端単位のヒドロキシル基含有量を効率よく低減させる技
術の開発が望まれた。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、末端単位のヒドロキシル基含有量が少ない品質の安
定したオルガノポリシロキサンガムを簡単な工程で効率
的に製造することができるオルガノポリシロキサンガム
の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、環状オルガノポリシロキサンを熱分解型重合触媒の
存在下で末端がトリオルガノシリル基で封鎖された低分
子量の線状オルガノポリシロキサンと共に重合させてオ
ルガノポリシロキサンガムを製造する方法において、前
記重合反応後の加熱及び熱分解型重合触媒の分解失活工
程を常圧未満の減圧下、好ましくは500mmHg以下
で行うことにより、末端単位にヒドロキシル基をほとん
ど含まないオルガノポリシロキサンガムを前処理操作を
行うことなく簡単な工程で、しかも設備の腐食などの問
題もなく、工業的に有利な方法で製造できること、それ
故、この方法で得られるオルガノポリシロキサンガム
は、シリコーンゴム組成物の成分としてシリカ等の補強
材と共に配合してもクレープハードニング現象などを生
じることがないことから、シリコーンゴム組成物用成分
として幅広く利用できることを知見し、本発明をなすに
至った。
【0011】従って、本発明は、環状オルガノポリシロ
キサンを熱分解型重合触媒の存在下で末端がトリオルガ
ノシリル基で封鎖された低分子量の線状オルガノポリシ
ロキサンと共に重合させて、オルガノポリシロキサンガ
ムを製造する方法において、前記重合反応後の加熱及び
熱分解型重合触媒の分解失活工程を常圧未満の減圧下で
行うことを特徴とするオルガノポリシロキサンガムの製
造方法を提供する。
【0012】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のオルガノポリシロキサンガムの製造方法
は、環状オルガノポリシロキサンを熱分解型重合触媒の
存在下で末端がトリオルガノシリル基で封鎖された低分
子量の線状オルガノポリシロキサンと共に重合して高分
子量のオルガノポリシロキサンガムを得るものである。
【0013】ここで、上記原料としては公知のものが使
用できるが、環状オルガノポリシロキサンとしては、下
記式(1)で示されるものが好適に使用できる。
【0014】
【化1】 (式中、R1,R2はそれぞれ非置換又は置換の一価炭化
水素基を表す。nは3以上の整数である。)
【0015】上記式(1)において、R1,R2はそれぞ
れ互いに同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素
基で、好ましくは炭素数1〜12、特に1〜8のもので
あり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基等
のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、
フェニル基、トリル基等のアリール基、フェニルエチル
基等のアラルキル基、アルカリール基及びこれらの基の
水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で
置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シ
アノエチル基、α−シアノフェニルエチル基などが挙げ
られ、好ましくはメチル基、フェニル基、ビニル基、ト
リフルオロプロピル基である。nは3以上の整数、好ま
しくは3〜8の整数、更に好ましくは4である。
【0016】上記式(1)の環状オルガノポリシロキサ
ンしては、例えばヘキサメチルシクロトリシロキサン、
オクタメチルシクロテトラシロキサン等のジメチルシロ
キサン環状体、テトラメチルテトラビニルシクロテトラ
シロキサン等のメチルビニルシロキサン環状体、オクタ
フェニルシクロテトラシロキサン等のジフェニルシロキ
サン環状体、トリメチルトリフルオロプロピルシクロト
リシロキサン等のメチルトリフルオロプロピルシロキサ
ン環状体などが挙げられる。これらの中では、原料調達
の容易さの点からオクタメチルシクロテトラシロキサン
等のジメチルシロキサン環状体が好ましく、また、架橋
点としてのアルケニル基導入の点からはメチルビニルシ
ロキサン環状体の併用が好ましい。これらの環状シロキ
サンは、単独で用いても2種以上の環状シロキサンの混
合物であってもかまわないが、n=4の環状体を40%
以上、特に60%以上含有することが好ましい。
【0017】これらの環状オルガノポリシロキサンは公
知の方法で得ることができ、例えばジメチルジクロロシ
ランを加水分解することにより、ジメチルシロキサン環
状体の混合物が得られる。必要により蒸留することによ
り単体を得ることができる。
【0018】また、低分子量の線状オルガノポリシロキ
サンは、末端封止剤として作用し、重合反応を停止させ
ることにより、重量平均分子量を調節するために配合す
るものである。この末端封止剤としては、例えばビニル
連鎖停止剤、メチル連鎖停止剤等のトリアルキルシロキ
シ連鎖停止剤などの公知の連鎖停止剤を用いることがで
き、具体的に、下記式(2)で示されるものなどが挙げ
られる。なお、これらの末端停止剤は、1種を単独で用
いても2種以上を混合してもよく、最終生成物の目的用
途に応じて選択することができる。本発明では、これら
の中で特にメチル連鎖停止剤等のトリアルキルシロキシ
連鎖停止剤やビニル連鎖停止剤のアルケニル基含有アル
キルシロキシ連鎖停止剤が好ましく使用される。
【0019】
【化2】
【0020】上記式(2)中、R3〜R8はそれぞれ互い
に同一又は異種の非置換又は置換1価炭化水素基を表
す。このR3〜R8の1価炭化水素基としては、上記式
(1)のR1,R2と同様の炭素数を有するものが好まし
く、上述したものと同様の基とすることができる。
7,R8は特にメチル基又はビニル基であることが好ま
しい。nは1〜200、好ましくは10〜100、特に
好ましくは20〜80の整数である。
【0021】上記末端封止剤の配合量は、式(1)の環
状オルガノポリシロキサン100部(重量部、以下同
じ)に対して0.0001〜10部、特に0.0001
〜5部とすることが好ましい。
【0022】熱分解型重合触媒としては、例えば水酸化
第四級ホスホニウム、アンモニウム化合物等が例示され
るが、特にホスホニウム基含有オルガノポリシロキサ
ン、アンモニウム基含有オルガノポリシロキサン等が好
ましく使用される。上記ホスホニウム基含有オルガノポ
リシロキサンは、例えば、n−テトラブチルホスホニウ
ムハイドロキサイド、テトラフェニルホスホニウムハイ
ドロキサイド、テトラメチルホスホニウムハイドロキサ
イド等の水酸化第四級ホスホニウムとヘキサメチルシク
ロトリシロキサンとを反応させることなどにより得るこ
とができる。具体的には、例えばn−テトラブチルホス
ホニウムハイドロキサイドとヘキサメチルシクロトリシ
ロキサンを1:10の重量比で仕込み、温度40〜45
℃,30mmHgの圧力下で10〜20時間反応させ、
十分に脱水して透明状とした後、更に20mmHgの圧
力下で2時間程度反応を継続させることにより得ること
ができる。
【0023】同様にアンモニウム基含有オルガノポリシ
ロキサンも、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイ
ド、テトラフェニルアンモニウムハイドロキサイド等の
水酸化第四級アンモニウムとヘキサメチルシクロトリシ
ロキサンとを反応させることなどにより得ることがで
き、具体的には、水酸化第四級アンモニウムとヘキサメ
チルシクロトリシロキサンを1:100〜1:5の割合
で混合させ、40〜60℃,1〜200mmHgで1〜
10時間反応させることが好ましい。
【0024】熱分解型重合触媒の配合量は、環状オルガ
ノポリシロキサンと末端がトリオルガノシリル基で封鎖
された低分子量の線状オルガノポリシロキサン成分の総
量に対し1〜1,000ppm、特に10〜500pp
mとすることが好ましい。1ppm未満では十分な重合
が得られない場合があり、1,000ppmを超えると
残存化合物の除去が困難となったり、得られたシロキサ
ン生ゴムの外観や臭気、耐熱性、架橋特性などに悪影響
が生じる場合がある。
【0025】上記出発原料を用いた場合、即ち平衡化反
応の反応条件としては、通常の温度条件、例えば80〜
130℃で30分〜2時間の条件を採用することができ
る。
【0026】また、上記反応物の熱分解型重合触媒を失
活させる条件としては、通常の温度条件、例えば130
〜200℃、好ましくは140〜180℃で30分〜2
時間の条件を採用することができるが、本発明において
は、この加熱及び熱分解型重合触媒の失活工程を常圧未
満の減圧下で行うことを特徴とする。
【0027】この場合、本発明方法では、従来は常圧〜
微加圧下で行われていた熱分解型重合触媒の失活工程を
常圧より低い圧力で行うことにより、熱分解型重合触媒
の失活反応と同時に反応系内に存在する水分を効率よく
除去することができるもので、減圧は、常圧未満、好ま
しくは500mmHg以下、より好ましくは30〜10
0mmHgである。圧力が常圧以上では水分を十分に除
去できず、末端単位のヒドロキシル基が生成してしま
い、本発明の目的を達成することができない。また、加
熱を行わず、重合工程を常圧未満の減圧下で行うのみで
は、熱分解型重合触媒の失活工程で生成する末端単位の
ヒドロキシル基を除去することができず、本発明の目的
を達成することができない。
【0028】このようにして得られたオルガノポリシロ
キサンガムは、このまま使用することも可能であるが、
通常は得られたオルガノポリシロキサンガム中に残存す
る低分子シロキサンや触媒の分解副生物などの揮発性物
質を取り除いて使用することが望ましい。そのためには
熱分解型重合触媒の失活後、得られた重合反応物中に重
合残分として残存するシクロポリシロキサン及び揮発性
成分を除去することが好ましい。
【0029】なお、以上の方法によって得られるオルガ
ノポリシロキサンガムは、通常、平均重合度が3,00
0以上、特に4,000以上のものである。平均重合度
の上限は特に制限されないが、一般的には30,000
以下である。
【0030】また、得られたオルガノポリシロキサンガ
ムは、その末端単位が実質的にすべて上記低分子量線状
オルガノポリシロキサン末端のトリオルガノシリル基に
由来するトリオルガノシリル基で封鎖されたもので、末
端ヒドロキシル基量が顕著に減少したものであり、後述
する相対粘度比で1.10以下、特に1.05以下のも
のである。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0032】〔実施例1〕高粘度流体を撹拌するのに十
分な撹拌モーター、撹拌羽根を備えた4Lのステンレス
スチール製反応器にオクタメチルシクロテトラシロキサ
ン1800g、25℃での粘度60csのビニルジメチ
ルシリル基末端ポリジメチルシロキサン9.6gを仕込
み、約1時間かけて110℃に昇温した。この原料中の
水分は120ppmであった。温度が110℃に到達し
た後、水酸化テトラ−n−ブチルホスホニウムを10%
含有するジメチルポリシロキサネート3gを添加して、
反応器内の圧力を常圧で110℃に保ちながら重合反応
させた。30分経過したところで内容物を確認したとこ
ろ、内容物が十分に高分子化していることが確認され
た。引き続き反応器内の圧力を200mmHgに保ちな
がら温度を上げ、150〜180℃で2時間保温し、水
酸化テトラ−n−ブチルホスホニウムを熱分解させた。
その後、反応器内の圧力を5mmHg以下となるまで徐
々に下げ、約2時間かけて低揮発分を留去した。得られ
たオルガノポリシロキサンガムは、数平均分子量50
0,000、平均重合度6,500の無色透明生ゴム状
生成物であった。
【0033】次いで、得られたオルガノポリシロキサン
ガム10gをトルエン90gに溶解させ、このトルエン
溶液にテトラメトキシシラン0.5gとテトラプロピル
チタネートを数滴添加した。この溶液の初期粘度及び1
時間後の粘度を測定したところ、その相対粘度比[1時
間後の粘度/初期粘度]は1.02であった。相対粘度
比がほぼ1であることは、オルガノポリシロキサンガム
中にヒドロキシル基がほとんど存在しないことにより、
テトラメトキシシランのメトキシ基とヒドロキシル基と
の縮合反応が行われず、粘度変化がなかったということ
を意味する。
【0034】〔比較例1〕実施例1と同量のオクタメチ
ルシクロテトラシロキサン及びビニルジメチルシリル基
末端ポリジメチルシロキサンを反応器に仕込み、窒素を
通気しながら温度を110℃とし、更に窒素通気を1時
間続けて内容物を乾燥させた。この原料中の水分は約2
0ppmであった。その後、実施例1と同量の水酸化テ
トラ−n−ブチルホスホニウムを10%含有するジメチ
ルポリシロキサネートを添加し、重合反応から水酸化テ
トラ−n−ブチルホスホニウムの熱分解までの一連の工
程を常圧で行ったこと以外は実施例1と同様の手順によ
り、オルガノポリシロキサンガムを調製した。
【0035】得られたオルガノポリシロキサンガムは、
数平均分子量320,000、平均重合度4,500で
あり、実施例1と同様の方法により測定した相対粘度比
は1.27であった。相対粘度比が1.27であったこ
とから、原料を予め乾燥したにも拘らず、原料中の水分
がオルガノポリシロキサンの末端に取り込まれてヒドロ
キシル基が形成されたことが示唆される。
【0036】〔実施例2〕実施例1と同量のオクタメチ
ルシクロテトラシロキサン及びビニルジメチルシリル基
末端ポリジメチルシロキサンを反応器に仕込み、約1時
間かけて110℃に昇温した。この原料中の水分は13
0ppmであった。温度が110℃に到達した後、水酸
化テトラ−n−ブチルホスホニウムを10%含有するジ
メチルポリシロキサネート3gを添加して反応器内の圧
力を常圧で110℃に保ちながら重合反応させた。引き
続き反応器内の圧力を50mmHgに保ちながら温度を
150〜180℃に上げた以外は実施例1と同様の手順
により、オルガノポリシロキサンガムを調製した。
【0037】得られたオルガノポリシロキサンガムは、
数平均分子量520,000、平均重合度6,700で
あり、実施例1と同様の方法により測定した相対粘度比
は1.00であった。
【0038】実施例1,2及び比較例1の結果を表1に
示す。
【0039】
【表1】
【0040】表1の結果より、本発明の製造方法によれ
ば、得られたオルガノポリシロキサンガム(実施例1,
2)の相対粘度比が比較例1のものより小さく、またそ
の値がほぼ1であることから、原料の事前処理を行うこ
となく効率的に末端単位のヒドロキシル基含有量が少な
いオルガノポリシロキサンガムが得られることが確認さ
れた。
【0041】
【発明の効果】本発明のオルガノポリシロキサンガムの
製造方法によれば、原料の乾燥等の煩雑な前処理を行う
ことなく、簡単な工程で、オルガノポリシロキサンガム
末端単位のヒドロキシル基の形成を飛躍的に低減でき、
しかも設備の腐食等の心配もないもので、シリコーンゴ
ム組成物の成分としてシリカ等の補強材と共に配合して
もクレープハードニング現象などを生じることのない、
高品質なオルガノポリシロキサンガムを工業的に有利に
安定して製造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 実 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 俵 賢司 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 (72)発明者 富沢 良夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 Fターム(参考) 4J035 BA02 EA01 EB03 EB08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状オルガノポリシロキサンを熱分解型
    重合触媒の存在下で末端がトリオルガノシリル基で封鎖
    された低分子量の線状オルガノポリシロキサンと共に重
    合させて、オルガノポリシロキサンガムを製造する方法
    において、前記重合反応を行った後、加熱して熱分解型
    重合触媒を失活させる工程を常圧未満の減圧下で行うこ
    とを特徴とするオルガノポリシロキサンガムの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 熱分解型重合触媒として、ホスホニウム
    基含有オルガノポリシロキサン及び/又はアンモニウム
    基含有オルガノポリシロキサンを用いる請求項1記載の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 熱分解型重合触媒の失活工程を500m
    mHg以下の減圧下で行う請求項1又は2記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 熱分解型重合触媒の失活工程を30〜1
    00mmHgの減圧下で行う請求項3記載の製造方法。
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