JP3123759B2 - オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents
オルガノポリシロキサンの製造方法Info
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- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G77/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
- C08G77/04—Polysiloxanes
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- C08G77/08—Preparatory processes characterised by the catalysts used
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Description
キサンの製造方法に関する。
は、耐熱性,耐寒性等に優れており、シリコーン油,シ
リコーンゴム等の態様で、種々の用途に使用されてい
る。かかる直鎖状オルガノポリシロキサンを製造するに
は、一般に、低分子量環状オルガノポリシロキサンの1
種もしくは2種以上を、塩酸,硫酸,スルホン酸のよう
な酸触媒や水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化
テトラメチルアンモニウムのようなアルカリ触媒の存在
下に重合反応させた後、これらの重合触媒を中和あるい
は除去する方法が採用されている。
チルアンモニウム触媒は、高温に熱すると反応式:(C
H3)4NOH → (CH3)N+CH3OHで示されるように熱分解し
て低沸点物質に変り、減圧操作等によって重合物から容
易に除去されるので、触媒の中和を必要とせず実用上有
利な重合触媒とされている[特公昭46−21602号
公報,ジャーナル オブ ポリマー サイエンス(JOURNAL
OF POLYMER SCIENCE)VOL.XL,PAGES 35-58(1959)参
照]。
ルアンモニウム重合触媒を使用して重合した直鎖状オル
ガノポリシロキサンは、耐熱性に劣り、また透明性に劣
るという欠点があった。
意研究した結果、オルガノポリシロキサンの耐熱性を低
下させている原因は、水酸化テトラメチルアンモニウム
触媒中に不純物として存在する塩素原子とアルカリ金属
原子であることを見出し、かかる塩素原子とアルカリ金
属原子を特定含有量以内に調整したテトラメチルアンモ
ニウム系触媒を使用すれば、上記問題点は一挙に解消さ
れることを見出し本発明に到達した。
に優れた直鎖状オルガノポリシロキサンを生産性よく製
造する方法を提供するにある。
量環状オルガノポリシロキサンを、水酸化テトラメチル
アンモニウム系触媒の存在下で重合し、直鎖状オルガノ
ポリシロキサンを製造する方法において、水酸化テトラ
メチルアンモニウム系触媒として、塩素原子の含有量が
0.0025重量%以下であり、かつアルカリ金属の含
有量が0.00025重量%以下である水酸化テトラメ
チルアンモニウム系触媒を使用することによって達成さ
れる。
発原料である低分子量環状オルガノポリシロキサンは、
一般式:
等のアルキル基;ビニル基,アリル基,プロペニル基,
ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基,キシリル
基等のアリール基、あるいはこれらの基の水素原子が部
分的にハロゲン原子、メルカプト基,メタクリロキシ基
等で置換された置換もしくは非置換の1価炭化水素基で
あり、nは3〜8の正の整数である。)で示されるオル
ガノポリシロキサンである。本発明における始発原料は
上記のような低分子量環状オルガノポリシロキサンであ
るが、これは同種または異種の低分子量環状オルガノポ
リシロキサンの混合物であってもよいし、また重合段階
でこれらと共重合あるいは反応可能な他の公知の直鎖状
シロキサンオリゴマーを共存させてもよい。かかる始発
原料は最終的に得ようとする直鎖状オルガノポリシロキ
サンの用途等に応じて任意のものを選択して使用すれば
よい。
チルアンモニウム系触媒は、本発明の特徴をなす成分で
あり、上記低分子量環状オルガノポリシロキサンを開環
し、その重合反応を促進して最終的に耐熱性に優れた透
明なオルガノポリシロキサンとするという働きをする。
かかる水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒は、水酸
化テトラメチルアンモニウム[(CH3)4NOH]あるいはそ
の誘導体を主成分とする触媒であり、該組成物中に含ま
れる塩素原子の含有量が0.0025重量%以下であ
り、またアルカリ金属の含有量が0.00025重量%
以下である。かかる水酸化テトラメチルアンモニウム系
触媒は、次式で示されるテトラメチルアンモニウム塩化
合物:
物で処理し、次いでこのテトラメチルアンモニウム塩化
合物の水溶液を、フルオロカーボン系陽イオン交換膜に
よって陽極室と陰極室とに区別された電解槽の陽極室に
供給し、前記陰極室に水を供給しながら電解して、しか
る後に、陰極室からテトラメチルアンモニウム酸化物の
水溶液を取り出すようにした電解方法によって製造され
る(特開昭61−190085号公報参照)。
れた水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液から、塩
素原子の含有量が0.0025重量%以下であり、アル
カリ金属原子の含有量が0.00025重量%以下であ
るものを選択して使用することが可能である。また、こ
のようにして得られた水酸化テトラメチルアンモニウム
の水溶液をさらに各種のイオン交換樹脂を使用して精製
し、この水溶液中に含まれる塩素原子とアルカリ金属原
子を除去することによって得られる。
ラメチルアンモニウム系触媒に含有される塩素原子とア
ルカリ金属原子の含有量の定量は、従来公知の塩素イオ
ンの分析方法、アルカリ金属イオンの分析方法に従って
行うことができる。例えば、塩素原子の含有量は、水酸
化テトラメチルアンモニウム系触媒をメタノールとアセ
トンの混合液に溶解し、硝酸酸性下で電位差滴定するこ
とによって容易に定量できる。また、アルカリ金属の含
有量は、公知の原子吸光分析によって容易に定量でき
る。本発明においては、上記のような高純度の水酸化テ
トラメチルアンモニウムを主成分とする触媒を使用する
のであるが、この水酸化テトラメチルアンモニウムの誘
導体を主成分とする触媒組成物も使用可能である。かか
る触媒組成物としては水酸化テトラメチルアンモニウム
とオルガノポリシロキサンとを反応して得られるテトラ
メチルアンモニウムシラノレートを主成分とする触媒が
ある。
量環状オルガノポリシロキサンを、上記のような高純度
の水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒の存在下で重
合するのであるが、この重合温度は60〜120℃の範
囲が好ましく、また反応圧力については特に制限がなく
常圧で充分である。また水酸化テトラメチルアンモニウ
ム系触媒は、通常、低分子量環状オルガノポリシロキサ
ンに対して重量単位で0.5〜500ppmの範囲内で使用
される。
にして得られた直鎖状オルガノポリシロキサンから水酸
化テトラメチルアンモニウム系触媒残査を除去すること
が好ましく、この場合は重合終了時点で重合物を水酸化
テトラメチルアンモニウム系触媒の分解温度以上に加熱
して該触媒を分解して低沸点物質とした後、これを減圧
操作等によって重合物から除去させる方法が勧められ
る。
られた直鎖状オルガノポリシロキサンは、従来公知の製
造方法、特に、従来から使用されている低純度の水酸化
テトラメチルアンモニウムを重合触媒とする製造方法に
よって得られた高分子量の直鎖状オルガノポリシロキサ
ンに比べて耐熱性に優れており、また透明性に優れてい
るので、これらの特性を要求される各種用途に使用でき
る。
る。実施例中、粘度は25℃における値であり、cStは
センチストークスを意味する。尚、塩素原子の定量は、
水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒を、メタノール
とアセトンの混合液(メタノールとアセトンの混合比率
は重量比で1:1である)に溶解して、硝酸酸性下で電
位差滴定することによって測定した。また、アルカリ金
属原子の定量は、直接、原子吸光分析によって測定し
た。
触媒の調製)水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒と
して、塩素原子含有量とナトリウム金属原子含有量の異
なる次の表1に示す4種類の水酸化テトラメチルアンモ
ニウム水溶液触媒を調製した。
方法に準じて製造した。即ち、テトラメチルンアンモニ
ウム塩化合物の水溶液をフルオロカーボンスルホン酸
(デュポン社製 Nation−427)によって陽極室と陰
極室とに分けられた電解槽の陽極室に供給して、前期陰
極室に水を供給しながら電解して、次いで陰極室から水
酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液を取り出すよう
にした電解法によって製造した。 注2) 強塩基性イオン交換樹脂カラムを水酸化ナトリ
ウム水溶液で再生した後、このカラムをイオン交換樹脂
量の1000倍量の水で洗浄した。次いで、この洗浄後
のカラムにテトラメチルアンモニウムクロライドの水溶
液を導入し、これを通過させた。 注3) 強塩基性イオン交換樹脂カラムを水酸化ナトリ
ウム水溶液で再生した後、このカラムをイオン交換樹脂
量の10倍量の水で洗浄した。次いで、この洗浄後のカ
ラムにテトラメチルアンモニウムクロライドの水溶液を
導入し、これを通過させた。 注4) テトラメチルアンモニウムクロライド1モルと
水酸化ナトリウム1モルをイソプロピルアルコール中で
反応させた後、生成した沈澱物を濾別した。次いで、濾
液を減圧乾燥した後、得られた生成物を水に溶解させ
た。
触媒の調製) 水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒として、塩素含
有量とナトリウム金属含有量の異なる次の表2に示す3
種類の水酸化テトラメチルアンモニウムシリコネート触
媒を調製した。
フラスコに参考例1で得られた水酸化テトラメチルアン
モニウム水溶液触媒A200gと、25℃における粘度
が1000cStの末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジ
メチルポリシロキサン1000gを仕込み、90℃に加
熱して攪拌しながら減圧下で水分を反応系外に留去させ
ながら2時間反応させた。得られた反応生成物は分析に
よりテトラメチルアンモニウムジメチルシリコネートを
主成分とするものであることが判明した。 注2) 上記注1)の製造方法において、水酸化テトラ
メチルアンモニウム水溶液触媒Aの代わりに、参考例1
で得られた水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液触媒
Bを使用した以外は、上記注1)と同様にして製造し
た。注4)上記注1)の製造方法において、水酸化テト
ラメチルアンモニウム水溶液触媒Aの代わりに、参考例
1で得られた水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液触
媒Dを使用した以外は、上記注1)と同様にして製造し
た。
たオートクレーブにオクタメチルシクロテトラシロキサ
ン999g、ヘキサメチルジシロキサン1gを加えて混合
した。次いで、これに参考例1で得られた水酸化テトラ
メチルアンモニウム水溶液触媒A0.10gを加えて、9
0℃で100torrの条件下で3時間反応させた後、液温
を250℃に上げ減圧下に低沸点成分を反応系外に留出
させた。冷却後得られた直鎖状ジメチルポリシロキサン
の外観、粘度、不揮発分量を測定した。これらの結果を
表3に示した。また、上記において水酸化テトラメチル
アンモニウム水溶液触媒Aの代わりに参考例1で得られ
た水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液Bを使用した
以外は上記と同様にして直鎖状ジメチルポリシロキサン
を重合し、その外観、粘度および不揮発分を測定した。
次に、これらジメチルポリシロキサン100ccを200
mlのガラス製注射器に採取して、これを200℃の加熱
オーブン中に静置し、所定時間後取出し加熱時間とジメ
チルポリシロキサンの粘度変化率を測定した。これらの
測定結果を第3表に示した。尚、粘度変化率は、加熱前
のジメチルポリシロキサンの粘度をη1とし、加熱後の
ジメチルポリシロキサンの粘度をη2とし、次のように
して算出した。
ム水溶液触媒Aの代わりに、参考例1で得られた水酸化
テトラメチルアンモニウム水溶液触媒Cおよび水酸化テ
トラメチルアンモニウム水溶液触媒Dを使用した以外は
上記と同様にしてジメチルポリシロキサンを重合した。
次いで、得られた直鎖状ジメチルポリシロキサンの特性
を上記と同様にして測定した。これらの結果を表3に併
記した。
鎖状ジメチルポリシロキサンは、透明であり、比較例の
それに比べて耐熱性に優れることが判った。
たオートクレーブにオクタメチルシクロテトラシロキサ
ン975g、テトラメチルジビニルジシロキサンと末端
封止剤としての両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジ
メチルシロキサンオリゴマー25gと参考例2で得られ
たテトラメチルアンモニウムシリコネート触媒E2.0g
を仕込み90℃で3時間攪拌して重合反応させた。その
後、反応混合物を165℃に昇温して減圧蒸留すること
によって低沸点成分を留去させた。冷却後、得られた末
端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサ
ンの外観、粘度、ビニル基含有量、揮発分量を測定し
た。これらの結果を表4に示した。また、上記において
テトラメチルアンモニウムシリコネート触媒Eの代わり
に参考例2で得られたテトラメチルアンモニウムシリコ
ネート触媒F,Hを使用した以外は上記と同様にして末
端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルポリシロキ
サンを重合し、その特性を上記と同様に測定した。これ
らの結果を表4に併記した。
ガノポリシロキサンを、水酸化テトラメチルアンモニウ
ム系触媒の存在下で重合して直鎖状オルガノポリシロキ
サンを製造する方法において、水酸化テトラメチルアン
モニウム系触媒として、塩素原子の含有量が0.002
5重量%以下であり、かつアルカリ金属の含有量が0.
00025重量%以下の水酸化テトラメチルアンモニウ
ム系触媒を使用しているので、耐熱性に優れ、かつ透明
性に優れた直鎖状オルガノポリシロキサンを生産性よく
製造することができるという特徴を有する。
Claims (3)
- 【請求項1】 低分子量環状オルガノポリシロキサン
を、水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒の存在下で
重合し、直鎖状オルガノポリシロキサンを製造する方法
において、水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒とし
て、塩素原子の含有量が0.0025重量%以下であ
り、かつアルカリ金属原子の含有量が0.00025重
量%以下である水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒
を使用することを特徴とする直鎖状オルガノポリシロキ
サンの製造方法。 - 【請求項2】 水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒
が、水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液である請
求項1記載の直鎖状オルガノポリシロキサンの製造方
法。 - 【請求項3】 水酸化テトラメチルアンモニウム系触媒
が、水酸化テトラメチルアンモニウムとオルガノポリシ
ロキサンとの反応混合物である請求項1に記載の直鎖状
オルガノポリシロキサンの製造方法。
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- 1990-12-27 JP JP02416681A patent/JP3123759B2/ja not_active Expired - Lifetime
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1991
- 1991-12-27 EP EP19910122322 patent/EP0492662A3/en not_active Withdrawn
- 1991-12-27 CA CA 2058496 patent/CA2058496A1/en not_active Abandoned
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