JP2000159709A - ビスフェノール類の製造方法 - Google Patents

ビスフェノール類の製造方法

Info

Publication number
JP2000159709A
JP2000159709A JP10332733A JP33273398A JP2000159709A JP 2000159709 A JP2000159709 A JP 2000159709A JP 10332733 A JP10332733 A JP 10332733A JP 33273398 A JP33273398 A JP 33273398A JP 2000159709 A JP2000159709 A JP 2000159709A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ketones
reaction
water
phenols
aliphatic hydrocarbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10332733A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunji Katai
俊二 片井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP10332733A priority Critical patent/JP2000159709A/ja
Publication of JP2000159709A publication Critical patent/JP2000159709A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応成績が良好で、かつ反応液からの生
成物の分離が容易な、長鎖のアルキル基を有するケトン
類を原料としたビスフェノール類の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 酸性触媒を使用し、水と共沸する脂肪
族系炭化水素の存在下、フェノール類と、長鎖のアルキ
ル基を有するケトン類とを反応させるビスフェノール類
の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビスフェノール類
の製造方法に関する。ビスフェノール類はポリカーボネ
ート樹脂の改質,エポキシ樹脂,感熱記録材料等の原料
として有用である。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノール類〔ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)アルカン〕は、ポリカーボネート樹脂の改
質やエポキシ樹脂、感熱記録材料などの原料として工業
的に広く使用されてきている。ビスフェノール類は、酸
性触媒の存在下、フェノール類とケトン類とを縮合させ
ることにより製造されることは知られている。このビス
フェノールAに代表される短鎖のアルキル基を有するケ
トン類から製造されたビスフェノール類の製造方法を、
そのまま長鎖のアルキル基を有するケトン類に適用する
と、反応速度の低下、反応成績の低下を引き起こし満足
な成績を得られないばかりか、反応液からの生成物の分
離が困難である等の問題も存在する。
【0003】特開平7−330647号公報や特開平2
−45439号公報には、縮合反応で生成する水を系外
に除去しながら反応させることの記載はあるが、比較的
短鎖のアルキル基を有するケトン類が使用されており、
水と共沸する溶剤も記載されていないし、また、反応液
からの生成物の分離のし易さについての記載もない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたもので、反応成績が良好で、かつ反応液から
の生成物の分離が容易な、長鎖のアルキル基を有するケ
トン類を原料としたビスフェノール類の製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究の結
果、反応系に水と共沸する脂肪族系炭化水素を共存させ
ることにより、上記本発明の目的を効果的に達成しうる
ことを見出し本発明を完成したものである。すなわち、
本発明は、酸性触媒を使用し、水と共沸する脂肪族系炭
化水素の存在下、下記一般式(1)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1 〜R4 は、水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、又はハロゲン原子を示し、それら
はたがいに同一でも異なっていてもよい。)で表される
フェノール類と、下記一般式(2)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R5 及びR6 は、炭素数1〜28
のアルキル基を示し、それらはたがいに同一でも異なっ
てよいが、R5 の炭素数とR6 の炭素数の和は15〜2
9である。)で表されるケトン類とを反応させることを
特徴とするビスフェノール類の製造方法を提供するもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明の方法においては、フェノール類とケト
ン類を反応させる。前記フェノール類は、前記一般式
(1)で表される。好ましいフェノール類としては、フ
ェノール、オルソクレゾール、メタクレゾール、2,6
−メチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノー
ル、2,3,5,6−テトラメチルフェノール、2,6
−ジtert−ブチルフェノール等のアルキルフェノー
ルや、オルソクロロフェノール、メタクロロフェノー
ル、2,6−ジクロロフェノール等のハロゲン化された
フェノールなどを挙げることができる。
【0011】前記ケトン類は、前記一般式(2)で表さ
れる。好ましいケトン類としては、メチルn−テトラコ
シルケトン、メチルn−ドコシルケトン、メチルn−エ
イコシルケトン、メチルn−オクタデシルケトン、メチ
ルn−ヘキサデシルケトン、メチルn−テトラデシルケ
トン及びそれらの混合物などを挙げることができる。本
発明の方法においては、前記フェノール類と前記ケトン
類とを、酸性触媒を使用し、水と共沸する脂肪族系炭化
水素の存在下、生成する水を共沸により系外に除きつつ
反応させる。この反応は下記式(3)で表される。
【0012】
【化5】
【0013】前記酸性触媒としては、公知の有機,無機
化合物の中から適宜選択され使用される。例えば、p−
トルエンスルホン酸,メチルスルホン酸,シュウ酸,ト
リフルオロ酢酸等の有機酸、塩酸,硫酸,リン酸,硝酸
等の鉱酸、活性白土,ゼオライト,イオン交換樹脂,ヘ
テロポリ酸等の固体酸などを挙げることができる。
【0014】前記水と共沸する脂肪族系炭化水素として
は、炭素数5〜15のパラフィン系炭化水素や炭素数5
〜8のシクロパラフィン系炭化水素の中から好ましく選
択でき、中でも更に好ましいものとして、n−ヘキサ
ン,イソヘキサン,n−ヘプタン,n−オクタン,イソ
オクタン,n−ノナン,n−デカン,n−ウンデカン等
のパラフィン系炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキ
サン,メチルシクロヘキサン,エチルシクロヘキサン等
のシクロパラフィン系炭化水素を挙げることができる。
中でも特に好ましいものとして、n−ヘキサン,n−ヘ
プタン,n−オクタン,n−ノナン,n−デカン及びシ
クロヘキサンを挙げることができる。
【0015】また、本発明の反応系には、触媒の活性向
上のために、3−メルカプトプロピオン酸,2−メルカ
プトプロピオン酸,エチルメルカプタン,プロピルメル
カプタン,2−アミノエタンチオールなどを適宜添加す
ることができる。この反応における反応形式は、特に限
定されないが、槽型、塔型など一般に用いられるものが
使用される。バッチ式、連続式いずれも使用可能であ
る。
【0016】フェノール類とケトン類とのモル比は、フ
ェノール類:ケトン類が3:1〜30:1であり、好ま
しくは5:1〜15:1である。酸性触媒の量は、特に
限定されないが、バッチ反応の場合、ケトン類1モルに
対して0.01〜1モル、好ましくは0.05〜0.5
モルの範囲である。水と共沸する脂肪族系炭化水素の使
用量は、特に限定されないが、フェノール類とケトン類
の和に対して、30〜120重量%であり、好ましくは
60〜100重量%である。
【0017】この反応は、常圧ないし5気圧程度の圧力
下、もしくは減圧下で、30〜150℃で行われる。好
ましくは、50〜120℃である。反応温度が低すぎる
場合には、触媒の活性が十分に発揮されず、しかも反応
進行とともに反応速度が極端に遅くなる。一方、反応温
度が高すぎると、副生物の生成量が多くなる。反応時間
は触媒量や反応温度によって異なるが、例えば、攪拌槽
型の反応器を用いたバッチ反応の場合には、通常0.1
〜20時間程度である。触媒を固定床とした連続反応の
場合には、液時空間速度(LHSV)が0.1〜20h
-1となるように調節すればよい。
【0018】反応終了後そのまま、又は触媒を除去した
後、混合物を10〜20℃に冷却して、ビスフェノール
類とフェノール類との付加物(以下、フェノールアダク
トという)を析出させる。その後、フェノールアダクト
を減圧(100〜700Pa)でフェノール類を留出さ
せ、残渣物を適当な溶剤を使用して再結晶を行い、目的
のビスフェノール類を得ることができる。
【0019】本発明の方法によれば、水と共沸する脂肪
族系炭化水素を反応系に共存させることにより、反応で
生成する水を共沸によって除くことができるので、反応
成績を向上させることができる。また、反応終了時には
貧溶媒として機能するため、生成物を容易に反応液中か
ら析出分離させることができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これらの実施例になんら制限されるものではな
い。 〔実施例1〕メチルn−オクタデシルケトン:メチルn
−エイコシルケトン:メチルn−ドコシルケトン(モル
比)=54:35:11からなるアルキルメチルケトン
5g(15ミリモル)、フェノール14.1g(150
ミリモル)、p−トルエンスルホン酸0.29g(1.
5ミリモル)、3−メルカプトプロピオン酸0.16g
(1.5ミリモル)及びn−ヘキサン20ミリリットル
を50ミリリットルのフラスコに仕込み、Dean−S
tark水分離器を組み込んで、85℃の油浴中で6時
間還流させた。この時の内温は、74〜75℃であっ
た。室温まで冷却後、更に、氷水(15℃)にて冷却
し、析出物(フェノールアダクト)を濾過して採取し
た。ガスクロマトグラフィーを用いて内部標準法により
収率(ケトン基準)を求めると85%であった。さら
に、得られた析出物をエバポレーターで除き、残渣物を
n−ヘキサン:アセトン(容積比)=98:2の混合溶
媒で再結晶を行うと、ほぼ白色の固体が得られた。収量
5.1g(収率75%)で、NMRスペクトル、GC−
MSから構造を確認した。
【0021】〔実施例2〕実施例1において、p−トル
エンスルホン酸の代わりに濃硫酸0.15g(1.5ミ
リモル)を用いて反応を行った。内部標準法により収率
を求めると87%であった。 〔実施例3〕実施例1において、n−ヘキサンの代わり
にn−ヘプタン20ミリリットルを用いて反応を行っ
た。内部標準法により収率を求めると86%であった。 〔実施例4〕実施例1において、n−ヘキサンの代わり
にシクロヘキサン20ミリリットルを用いて反応を行っ
た。内部標準法により収率を求めると85%であった。
【0022】〔比較例1〕実施例1において、n−ヘキ
サンを添加せずに反応を行った。内部標準法により収率
を求めると42%であった。 〔比較例2〕実施例1において、n−ヘキサンの代わり
にトルエン20ミリリットルを用いて反応を行った。内
部標準法により収率を求めると85%であった。しか
し、反応液を冷却してもフェノールアダクトの析出は認
められなかった。 〔比較例2〕実施例1において、p−トルエンスルホン
酸の代わりにイオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース
社製;固定化修飾触媒)5gを用い、n−ヘキサンを添
加せずに反応を行った。内部標準法により収率を求める
と37%であった。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、水と共沸する脂肪族系
炭化水素を反応系に共存させることにより、反応成績が
良好で、かつ反応液からの生成物の分離が容易な、長鎖
のアルキル基を有するケトン類を原料としたビスフェノ
ール類の製造方法を提供することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性触媒を使用し、水と共沸する脂肪族
    系炭化水素の存在下、下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、水素原子、炭素数1〜4のアル
    キル基、又はハロゲン原子を示し、それらはたがいに同
    一でも異なっていてもよい。)で表されるフェノール類
    と、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R5 及びR6 は、炭素数1〜28のアルキル基
    を示し、それらはたがいに同一でも異なってよいが、R
    5 の炭素数とR6 の炭素数の和は15〜29である。)
    で表されるケトン類とを反応させることを特徴とするビ
    スフェノール類の製造方法。
  2. 【請求項2】 フェノール類がフェノールである請求項
    1記載のビスフェノール類の製造方法。
  3. 【請求項3】 水と共沸する脂肪族系炭化水素が、炭素
    数5〜15のパラフィン系炭化水素及び炭素数5〜8の
    シクロパラフィン系炭化水素から選ばれるものである請
    求項1又は2に記載のビスフェノール類の製造方法。
  4. 【請求項4】 水と共沸する脂肪族系炭化水素が、n−
    ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、
    n−デカン及びシクロヘキサンから選ばれるものである
    請求項1〜3のいずれかに記載のビスフェノール類の製
    造方法。
JP10332733A 1998-11-24 1998-11-24 ビスフェノール類の製造方法 Pending JP2000159709A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10332733A JP2000159709A (ja) 1998-11-24 1998-11-24 ビスフェノール類の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10332733A JP2000159709A (ja) 1998-11-24 1998-11-24 ビスフェノール類の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000159709A true JP2000159709A (ja) 2000-06-13

Family

ID=18258262

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10332733A Pending JP2000159709A (ja) 1998-11-24 1998-11-24 ビスフェノール類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000159709A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4819055B2 (ja) * 2004-09-23 2011-11-16 キャタリティック・ディスティレイション・テクノロジーズ ビスフェノール−aの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4819055B2 (ja) * 2004-09-23 2011-11-16 キャタリティック・ディスティレイション・テクノロジーズ ビスフェノール−aの製造方法
KR101176240B1 (ko) * 2004-09-23 2012-08-22 캐털리틱 디스틸레이션 테크놀로지스 비스페놀-a의 생산방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0676237B1 (en) Modified ion exchange resins and use thereof
US3855306A (en) Process for the preparation of 2,4,5-trimethoxybenzaldehyde
JPS6242896B2 (ja)
JP2000159709A (ja) ビスフェノール類の製造方法
JP2004532845A (ja) ポリフェノール製造用触媒プロモーター
JPH09192493A (ja) ビス(オキサラト)ボレート
JP5060700B2 (ja) 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法
JP3379979B2 (ja) 2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造方法
JP4067974B2 (ja) 1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン類及びその製造方法
JPH06107577A (ja) 新規なトリスフェノール誘導体及びその製造方法
JPS6111210B2 (ja)
JP2003261487A (ja) アルキリデンビスフェノール類の製造方法
JP2005097144A (ja) 2核フェノール類の製造方法
WO2013146983A1 (ja) トリスフェノール類の製造方法
JPS6320221B2 (ja)
JPH0245439A (ja) ビスフエノールの製造方法
JP4029017B2 (ja) ビスフェノール化合物の製造方法
JPH09507250A (ja) 1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造方法
JPH01135739A (ja) 2−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサノンの製造方法
JP4336513B2 (ja) 新規な4,4’−(ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダン−5−イリデン)ビス(置換フェノール)類
JPH09188645A (ja) シトラールの製造方法
JPS62242644A (ja) アルキルフエノ−ル類の酸化方法
JPH0692342B2 (ja) 4’−ヒドロキシビフエニル−4−カルボン酸の製造方法
JPH1045649A (ja) スチルベンジオール類の製造法
JPS6319507B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041208