JP2000159692A - HMG―CoAレダクタ―ゼ阻害薬含有製剤 - Google Patents

HMG―CoAレダクタ―ゼ阻害薬含有製剤

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JP2000159692A
JP2000159692A JP11269324A JP26932499A JP2000159692A JP 2000159692 A JP2000159692 A JP 2000159692A JP 11269324 A JP11269324 A JP 11269324A JP 26932499 A JP26932499 A JP 26932499A JP 2000159692 A JP2000159692 A JP 2000159692A
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hmg
reductase inhibitor
coa reductase
hydroxypropylmethylcellulose
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Fusao Usui
富佐雄 碓井
Shuichi Yada
修一 矢田
Kiyoshi Kawabata
清 川端
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】HMG−CoAレダクターゼ阻害薬を含む経口
投与製剤に関して、該薬物の副産物が生成せず、経時安
定性に優れた製剤の開発。 【解決手段】セルロースアセテートマレエート類または
ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテートに
よりコーティングされたHMG−CoAレダクターゼ含
有製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はHMG−CoAレダ
クターゼ阻害薬を含む、コーティング製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在までに、コレステロール生合成系の
律速酵素(HMG−CoAレダクターゼ)を特異的に抑
制する高脂血症治療用薬がいくつか開発され、その製剤
も知られている。特に、HMG−CoAレダクターゼ阻
害薬の一つであるプラバスタチンナトリウム(特開昭5
7−2240号公報参照。)のコーティングをほどこし
た製剤は、例えば、特開昭59−193831号公報、
特開昭59−193832号公報、米国特許第5225
202号公報に記載されている。
【0003】更に詳細には、特開昭59−193831
号公報には、プラバスタチンナトリウムを含む未コート
錠に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースで下掛け
し、更にその上に、カルボキシメチルエチルセルロース
に、例えばアルギン酸ナトリウムを添加し、その溶解開
始pHを調整したコーティング液でコーティングした製
剤が記載されている。
【0004】特開昭59−193832号公報には、プ
ラバスタチンナトリウムを含む未コート錠に、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロースで下掛けし、更にその上に
カルボキシメチルエチルセルロースに、水酸化ナトリウ
ムを添加し、その溶解開始pHを調整したコーティング
液でコーティングした製剤が記載されている。
【0005】米国特許第5225202号公報には、プ
ラバスタチンナトリウムを含む未コートペレットに、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースで下掛けし、更にそ
の上にヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート
に、水酸化ナトリウムを添加し、その溶解開始pHを調
整したコーティング液でコーティングした製剤が記載さ
れている。
【0006】一方、プラバスタチンナトリウムの消化管
内での主な吸収部位は、十二指腸すなわち小腸上部であ
り、それ以降の消化管へいくほど吸収性が悪くなるこ
と、およびプラバスタチンナトリウムの特有の問題とし
てヘキサヒドロナフタレン環に結合した水酸基が酸によ
り転移して異性化する(3α−ヒドロキシ−イソプラバ
スタチンの生成。)ことが知られている(J.Cli
n.Pharmacol.、1995年;35巻;14
2−144頁参照。)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記製
剤は血中に上述の異性化体(副産物)が見られ、また経
時安定性を欠くことを見出した。
【0008】そこで、本発明者らは、プラバスタチンナ
トリウムの副産物が生成せず、プラバスタチンナトリウ
ムの経時安定性に優れた製剤を開発すべく鋭意検討し
た。
【0009】その結果、溶解開始pHが、pH3.0乃
至4.5であるコーティング用基剤であるセルロースア
セテートマレエート類(特開平8−301790号公報
参照。)またはヒドロキシプロピルメチルセルロースト
リメリテート(特開平8−133989号公報参照。)
を用いて、ヒドロキシプロピルメチルセルロースで下掛
けをしたプラバスタチンナトリウムを含む製剤にコーテ
ィングしたところ、上記課題を克服した製剤を開発する
ことに成功し本発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、セルロースア
セテートマレエート類またはヒドロキシプロピルメチル
セルローストリメリテートによりコーティングされたH
MG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤に関する。
【0011】特に、本発明はセルロースアセテートマレ
エート類またはヒドロキシプロピルメチルセルロースト
リメリテートによりコーティングされたプラバスタチン
ナトリウム製剤に関する。
【0012】即ち本発明は、 [1]セルロースアセテートマレエート類によりコーテ
ィングされたHMG−CoAレダクターゼ阻害薬(特
に、プラバスタチンナトリウム)含有製剤である。
【0013】ここに、セルロースアセテートマレエート
類とは、水溶性セルロース誘導体が、アセチル基および
マレイル基で置換されているコーティング用基剤であ
る。
【0014】水溶性セルロース誘導体に置換するアセチ
ル基とマレイル基との個数(置換数)は、生成物である
セルロースアセテートマレエート類の溶解性を左右す
る。
【0015】アセチル基の置換基数は、水溶性セルロー
ス誘導体の1グルコース環当たり0.2乃至0.5個の
範囲である。好適には0.2乃至0.4個の範囲であ
り、特に好適には0.3個である。アセチル基の置換数
が0.2個未満ではアセチル基による疎水性が不十分で
耐酸性が不足する。一方、アセチル基の置換数が0.5
個を越えると、セルロースアセテートマレエート類は疎
水性が強くなりすぎて、溶解開始pHが4より大きくな
る。
【0016】また、マレイル基の置換基数は0.3乃至
0.6個の範囲が適している。好適にはマレイル基の置
換数が0.5乃至0.6個の範囲であり、特に好適には
0.6個である。マレイル基の置換数が、0.3個未満
では、セルロースアセテートマレエート類はマレイル基
の解離による溶解が不十分になり、溶解開始pHが4よ
り大きくなる。一方、マレイル基の置換数が0.6個を
超えるとセルロースアセテートマレエート類は溶解開始
pHが3以下となり、コーティング用基剤としての耐酸
性が不足する。更に晶出・洗浄工程においても多量のセ
ルロースアセテートマレエート類が水に溶解してしま
い、洗浄が困難になる。
【0017】なお、上述のセルロースアセテートマレエ
ート類の原料の水溶性セルロース誘導体としては、例え
ばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース等が挙げられる。特に有機溶剤に対する溶
解性が高く、コーティング皮膜の強度が大きいヒドロキ
シプロピルメチルセルロースが好適である。
【0018】また、上記水溶性セルロース誘導体の2重
量%水溶液の粘度は、20℃で3乃至10cPが好まし
い。3cP未満では最終的に得られるコーティングフィ
ルムの強度が不足する。10cPを越える場合には、溶
剤に溶解して反応するときの粘度が高すぎる。
【0019】これらのヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースアセテートマレエートのうち特に好適には、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースに1グルコース環あたり
0.2乃至0.4個(最適には0.3個)のアセチル基
および0.5乃至0.6個(最適には0.6個)のマレ
イル基を置換して生成し、その溶解開始pHが3乃至4
の間にあるヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテ
ートマレエートである。
【0020】次に、本発明は [2]ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテ
ートによりコーティングされたHMG−CoAレダクタ
ーゼ阻害薬(特にプラバスタチンナトリウム)である。
【0021】即ち、本発明に用いられるコーティング用
基剤の他の一つはヒドロキシプロピルメチルセルロース
にトリメリチル基が置換されているヒドロキシプロピル
メチルセルローストリメリテートである。
【0022】本発明に用いられるヒドロキシプロピルメ
チルセルローストリメリテートは1グルコース環当たり
1.1乃至2.1個のメトキシ基を有するヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースに、1グルコース環あたり0.
2乃至1.0個のトリメリチル基(トリメリット酸から
誘導される1価の基)が置換されているヒドロキシプロ
ピルメチルセルローストリメリテートである。
【0023】(i)これらのヒドロキシプロピルメチル
セルローストリメリテートの好適な態様の一つとして
は、1グルコース環あたり1.1乃至1.6個のメトキ
シ基を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースに、
1グルコース環あたり0.2乃至1.0個のトリメリチ
ル基が置換されているヒドロキシプロピルメチルセルロ
ーストリメリテートである。
【0024】好適には、1グルコース環あたり1.3乃
至1.5個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメ
チルセルロースに、1グルコース環あたり0.4乃至
0.8個(特に好適には0.5個乃至0.7個)のトリ
メリチル基が置換されているヒドロキシプロピルメチル
セルローストリメリテートである。
【0025】該ヒドロキシプロピルメチルセルロースト
リメリテートの溶解開始pHは3.5乃至4.5であ
り、それ以下のpHでは溶解しない。
【0026】ヒドロキシプロピルメチルセルロースのメ
トキシ基が1.1個未満の場合、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースは有機溶剤へ溶解しにくくなり、コーテ
ィング液の調整が困難になる。一方、メトキシ基が1.
6個を越え、かつトリメリチル基が0.5個以上の場合
には、溶解開始pHが4.5以上になる。更にトリメリチ
ル基が0.2個未満の場合、トリメリチル基による疎水
化が不十分となるので水分が浸透しやすくなり、コーテ
ィング用基剤としての耐酸性が不足する。一方、トリメ
リチル基が1.0個を越える場合は、溶解開始pHが
4.5以上になる。
【0027】(ii)本発明に用いられるコーティング
用基剤のヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリ
テートの好適な別の態様は、1グルコース環あたり1.
7乃至2.1個のメトキシ基を有する水溶性ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースに、1グルコース環あたり
0.2乃至0.5個のトリメリチル基が置換されている
ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテートで
ある。
【0028】好適には、1グルコース環あたり1.8乃
至2.0個のメトキシ基を有する水溶性ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースに1グルコース環あたり0.3乃
至0.4個のトリメリチル基が置換されているヒドロキ
シプロピルメチルセルローストリメリテートである。
【0029】該ヒドロキシプロピルメチルセルロースト
リメリテートの溶解開始pHは3.5乃至4.5であ
り、それ以下のpHでは溶解しない。
【0030】ヒドロキシプロピルメチルセルロースのメ
トキシ基の含有量が2.1個より多いと、医療用の使用
には適切でなくなる。更に、トリメリチル基が0.2個
未満の場合はトリメリチル基による疎水化が不十分とな
るので水分が浸透しやすくなり、コーティング用基剤と
しての耐酸性が不足する。またトリメリチル基の含有量
が0.5個を越える場合は溶解開始pHが4.5以上と
なる。
【0031】上述した(i)および(ii)の態様にお
いて、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのヒドロシ
プロポキシ基の数は1グルコースあたり0.03個以上
が好ましい。0.03個未満の場合、トリメリット酸エ
ステル基が加水分解されやすくなる。
【0032】これらのヒドロキシプロピルメチルセルロ
ーストリメリテートにおいて、特に好適には、1グルコ
ース環あたり1.3乃至1.5個(最適には1.4個)
のメトキシ基)を有するヒドロキシプロピルメチルセル
ロースに、1グルコース環あたり0.4乃至0.6個
(最適には0.5個)のトリメリチル基が置換されてお
り、その溶解開始pHが3.5乃至4.5であるヒドロ
キシプロピルメチルセルローストリメリテートである。
【0033】上述のヒドロキシプロピルメチルセルロー
ストリメリテートに用いられる原料の、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースの2重量%水溶液の粘度は、20
℃で3乃至10cPが好ましい。3cP未満では最終的に
得られるコーティング膜の強度が不足する。一方、10
cPを越える場合には、溶剤に溶解して反応するときの
粘度が高すぎ、取り扱いが不便となる。
【0034】ここに、上記(1)および(2)に記載
の、「溶解開始pH」とは、溶解用溶剤のpHを低いp
Hから順次上げていった時、溶解用溶剤にコーティング
膜がはじめて溶解する溶解用溶剤のpHのことをいう。
また溶解開始pHは以下に述べる方法で測定する。コー
ティング用基剤を有機溶剤等に溶解しコーティング液と
し、ガラス板上にキャストして厚さ100μmのフィル
ムを作る。このフィルムを1cm×1cmに切断し、日
本薬局方第13改正の崩壊試験法に準じ補助筒を用い、
フィルムを溶解用溶剤に入れて、フィルムを溶かすこと
のできる溶剤のpHを測定する。溶解用溶剤には、pH
の異なるマクヴァリン緩衝液を数種類使用する。
【0035】セルロースアセテートマレエート類および
ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテート
は、前述した如くそれぞれ特開平8−133989号公
報または特開平8−301790号公報に記載の方法で
製造することが出来る。
【0036】即ち、セルロースアセテートマレエート類
は、まず無水マレイン酸および無水酢酸を特定の割合で
水溶性セルロース誘導体に反応させる。この反応物に精
製水を加えて冷却し、置換反応を停止させる。反応終了
後、酸(例えば、塩酸または硫酸等の鉱酸が挙げられ
る。)を加え、反応液を大過剰の水に投入しコーティン
グ用基剤を十分に析出させる。その後、精製水を用いて
洗液が酸性を示さなくなるまでコーティング用基剤を洗
浄後、流動層乾燥機等で乾燥すれば、pHが3乃至4以
上の溶剤に溶解するコーティング用基剤が得られる。必
要に応じて粉砕、篩い分けを行なってもよい。
【0037】また、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ストリメリテートは、まずヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースに、無水トリメリット酸を特定の割合で反応さ
せる。この反応物に精製水を加えて冷却し、置換反応を
停止させる。反応終了後、必要に応じて、酸(例えば、
塩酸または硫酸等の鉱酸が挙げられる。)を加え、反応
液を大過剰の水に投入しヒドロキシプロピルメチルセル
ローストリメリテートを十分に析出させる。精製水を用
いて洗液が酸性を示さなくなるまでヒドロキシプロピル
メチルセルローストリメリテートを洗浄した後、流動層
乾燥機等で乾燥するとpH3.5乃至4.5以上の溶剤
に溶解するコーティング用基剤が得られる。必要に応じ
て粉砕、篩い分けを行なってもよい。
【0038】次に、上記基剤のコーティング液は次の様
にして得られる。即ち、上記製造方法により得られたコ
ーティング用基剤をアセトン、塩化メチレン/アルコー
ル、アルコール/水等の有機溶剤に溶解するか、または
該コーティング用基剤を水に分散する。
【0039】水に分散したコーティング液の場合、コー
ティング基剤を平均粒子径を10μm以下、好適には2
μm乃至7μmの微細品として水に分散してコーティン
グ液とする。上記微細品において平均粒子径が10μm
を越えると、皮膜を形成するためには多量のコーティン
グ液が必要となる。また、平均粒子径の下限は特に制限
はないが、2μm未満であると通常の攪拌条件下では実
質上1次粒子に分散させることが困難となり均一のコー
ティング液とならない場合がある。
【0040】上記の水に分散したコーティング液の場
合、分散液中にセルロースアセテートマレエート類また
はヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテート
を3乃至15重量%、好適には5乃至10重量%含むこ
とが望ましい。セルロースアセテートマレエート類また
はヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテート
が3重量%未満であるとコーティングに長時間を要し、
15重量%を超えると、分散液中のセルロースアセテー
トマレエート類またはヒドロキシプロピルメチルセルロ
ーストリメリテート粒子の凝集に伴うスプレーガンの閉
塞などのトラブルが生じ易くなる。
【0041】上記の水に分散させたコーティング液に
は、必要に応じて可塑剤(皮膜形成補助剤)を添加して
もよい。添加する可塑剤としてはクエン酸トリエチル、
トリアセチン、ポリエチレングリコール、グリセリンの
脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、またはフタル
酸ジメチル、フタル酸ジエチルおよびフタル酸ジブチル
等のフタル酸エステル等があげられる。可塑剤の添加量
としては、セルロースアセテートマレエート類またはヒ
ドロキシプロピルメチルセルローストリメリテートに対
して20乃至60重量%、好適には25乃至50重量%
であることが望ましい。可塑剤の添加量が20重量%以
下では、コーティング膜の形成が困難となる。また、可
塑剤の添加量が60重量%を超えるとコーティング操作
中の製剤同士の粘着が生じたり、保存中に粘着が生じる
可能性がある。
【0042】上記の水に分散させたコーティング液を得
るには、セルロースアセテートマレエート類の微細品ま
たはヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテー
トの微細品を可塑剤等を含む水溶液に通常の攪拌下で分
散すれば良い。また必要に応じて可塑剤を、セルロース
アセテートマレエート類またはヒドロキシプロピルメチ
ルセルローストリメリテートの微細品を水に分散した後
に添加してもよい。
【0043】また、本発明で使用するコーティング液
に、ポリソルべート80等の界面活性剤、酸化チタン、
三二酸化鉄等の遮光剤、着色剤、顔料、粘着防止剤、タ
ルク、懸濁剤および/または抗酸化剤等をコーティング
液中に含有させる等して、部分的改善を図ることは全て
本発明の範囲に含まれる。
【0044】コーティング方法としては散布法、スプレ
ー法、塗布法または浸漬法等いずれかの方法においても
適用され、コーティングする装置はパンを用いる方法、
流動層装置を用いる方法、攪拌流動層コーティング装置
を用いる方法、転動コーティング装置を用いる方法また
は通気回転ドラムを用いる方法等が適用できる。コーテ
ィングの前に、後述の下掛けを含め、あらかじめ他のコ
ーティング用基剤でコーティングを行なうこと、および
/またはコーティングの後に艶出しを行なったり糖衣が
けや他のコーティング用基剤によるコーティングを行な
ってもよい。
【0045】また本発明で用いるコーティング用基剤に
既存のコーティング用基剤を添加して使用してもよい。
【0046】なお、本発明で得られた製剤、例えばコー
ティングを施したピル、顆粒または細粒等に賦形剤を加
え打錠して錠剤としたり、コーティングを施した錠剤、
ピル、顆粒または細粒等をカプセルに詰めたカプセル剤
も本発明に含まれるものとする。
【0047】本発明に用いられるHMG−CoAレダク
ターゼ阻害薬としては、例えばプラバスタチンナトリウ
ム、シンバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチンナ
トリウム、セリバスタチンナトリウム、アトルバスタチ
ンカルシウム、ニスバスタチンカルシウム、カルバスタ
チンが挙げられ、好適にはプラバスタチンナトリウム、
シンバスタチン、ロバスタチンであり、さらに好適には
プラバスタチンナトリウムである。
【0048】以下に、コーティング剤のコーティング対
照となる未コート製剤および下掛け製剤について述べ
る。
【0049】すなわち、未コート製剤には、HMG−C
oAレダクターゼ阻害薬以外に、慣用される1種以上の
添加剤を含む。添加剤としては、例えば乳糖、白糖、マ
ンニット、デンプン、結晶セルロース等の各種賦形剤;
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースまたはポリビニルピロリドン等の各種結
合剤;トウモロコシデンプン、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換
度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロース
ナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムまた
は架橋ポリビニルピロリドン等の各種崩壊剤;およびス
テアリン酸金属塩、ステアリン酸またはタルク等の各種
滑沢剤;が挙げられる(例えば、廣川書店刊「医薬品の
開発」第12巻参照。)。
【0050】上記添加剤に加え、HMG−CoAレダク
ターゼ阻害薬を含む未コート製剤中には、該製剤の水性
分散液のpHが7以上になるように、1種以上の塩基性
化剤を含むことができ、本発明において好適な製剤は塩
基性化剤が含まれた製剤である。塩基性化剤の配合量
は、組成物全量中約1乃至75%、好適には2乃至70
%の範囲で選定する。塩基性化剤として、好適には酸化
マグネシウム、酸化アルミニウムなどの金属酸化物;水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなど
の水酸化アルカリ金属化合物;水酸化カルシウム、水酸
化マグネシウムなどの水酸化アルカリ土類金属化合物;
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム;水酸化アンモニウ
ム;水酸化アルミニウム;および/またはマガルドレー
ト;等が挙げられる。更に好適には酸化マグネシウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム、水酸化アンモニウム、水酸化ア
ルミニウムおよび/またはマガルドレートである。最適
には酸化マグネシウム、水酸化ナトリウムおよび/また
はメタケイ酸アルミン酸マグネシウムである。
【0051】本発明のHMG−CoAレダクターゼ阻害
薬を含む未コート製剤としては、錠剤、カプセル剤、ピ
ル、顆粒または細粒等の経口投与できる剤型であればコ
ーティングを施される製剤の形態は問わない。また、こ
れらの製剤は慣用の方法で製造することができる。例え
ば、常法に従ってHMG−CoAレダクターゼ阻害薬と
上記添加剤から選ばれる賦形剤、崩壊剤等を加え混合
し、結合剤の溶液を加え練合して湿式造粒をした後、造
粒物を製顆し、乾燥し、整粒し、得られた顆粒に滑沢剤
等を加えて混合し、さらに得られた混合顆粒を打錠して
未コート錠を製造する方法が挙げられる(例えば、廣川
書店刊「医薬品の開発」第11巻参照。)。
【0052】本発明で用いられるコーティング用基剤と
何らかの反応がおこるHMG−CoAレダクターゼ阻害
薬を含有する場合、上述したセルロースアセテートマレ
エート類またはヒドロキシプロピルメチルセルロースト
リメリテートのコーティング膜と未コート製剤の間に更
にコーティング(以後、「下掛け」という。)をするこ
とができ、本発明において好適な製剤は下掛けした製剤
である。下掛けは水溶液または水性分散液のpHが中性
または塩基性の水溶性高分子を用いる。下掛けは、該水
溶性高分子を有機溶剤または水性溶剤(水または水と有
機溶剤の均一な混合液)に溶解または分散させ下掛け液
を作り、次いで上述したコーティング方法に準じてコー
ティングして行なう。下掛け液には、可塑剤等の添加物
を加えても良い。下掛けに用いられる水溶性高分子とし
ては、好適にはヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロースおよび/またはポリビニ
ルピロリドンが挙げられ、さらに好適にはヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースが挙げられる。下掛けする量
は、未コート製剤と崩壊時間がほぼ同じになる量とす
る。
【0053】本発明の製剤で使用するHMG−CoAレ
ダクターゼ阻害薬の含有量としては、例えば錠剤の場
合、1錠当たり0.1mg乃至500mgであり、好適
には1錠当たり1mg乃至100mgである。なお、こ
れらの(1)セルロースアセテートマレエート類または
ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテートに
よりコーティングされたHMG−CoAレダクターゼ阻
害薬含有製剤において、好適には、(2)セルロースア
セテートマレエート類を用いてコーティングされた
(1)記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製
剤、(3)セルロースアセテートマレエート類が、1グ
ルコース環あたり0.2乃至0.5個のアセチル基およ
び0.3乃至0.6個のマレイル基で置換された水溶性
セルロース誘導体である(1)および(2)記載のHM
G−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(4)セルロ
ースアセテートマレエート類が、1グルコース環あたり
0.2乃至0.4個のアセチル基および0.5乃至0.
6個のマレイル基で置換された水溶性セルロース誘導体
である(1)乃至(3)のいずれか一つに記載のHMG
−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(5)セルロー
スアセテートマレエート類が、1グルコース環あたり
0.3個のアセチル基および0.6個のマレイル基で置
換された水溶性セルロース誘導体である(1)乃至
(4)のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダクタ
ーゼ阻害薬含有製剤、(6) 水溶性セルロース誘導体
がメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシ
エチルセルロースから選ばれる少なくとも1種であるこ
とを特徴とする(1)乃至(5)のいずれか一つに記載
のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(7)
水溶性セルロース誘導体が、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースであることを特徴とする(1)乃至(6)
のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻
害薬含有製剤、(8) 水溶性セルロース誘導体の2重
量%水溶液の粘度が、20℃において3乃至10cPで
あることを特徴とする(1)乃至(7)のいずれか一つ
に記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、
(9) コーティング膜の溶解開始pHが3乃至4の間
にあり、それ以下のpHでは溶解しない、セルロースア
セテートマレエート類を用いて、コーティングされた
(1)乃至(8)のいずれか一つに記載のHMG−Co
Aレダクターゼ阻害薬含有製剤、(10)ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースに1グルコース環あたり0.2
乃至0.4個のアセチル基および0.5乃至0.6個の
マレイル基を置換して生成し、その溶解開始pHが3乃
至4の間にあるヒドロキシプロピルメチルセルロースア
セテートマレエートを用いてコーティングされた(1)
乃至(9)のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダ
クターゼ阻害薬含有製剤、(11)ヒドロキシプロピル
メチルセルロースに1グルコース環あたり0.3個のア
セチル基および0.6個のマレイル基を置換して生成
し、その溶解開始pHが3乃至4の間にあるヒドロキシ
プロピルメチルセルロースアセテートマレエートを用い
てコーティングされた(1)乃至(10)のいずれか一
つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製
剤、(12) ヒドロキシプロピルメチルセルロースト
リメリテートを用いてコーティングされた(1)記載の
HMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(13)
1グルコース環あたり1.1乃至2.1個のメトキシ
基を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースに、1
グルコース環あたり0.2乃至1.0個のトリメリチル
基が置換されているヒドロキシプロピルメチルセルロー
ストリメリテートを用いてコーティングされた(1)お
よび(12)記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬
含有製剤、(14) 1グルコース環あたり1.1乃至
1.6個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースに、1グルコース環あたり0.2乃至1.
0個のトリメリチル基が置換されているヒドロキシプロ
ピルメチルセルローストリメリテートを用いてコーティ
ングされた(1)、(12)および(13)記載のHM
G−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(15) 1
グルコース環あたり1.3乃至1.5個のメトキシ基を
有するヒドロキシプロピルメチルセルロースに、1グル
コース環あたり0.4乃至0.8個のトリメリチル基が
置換されているヒドロキシプロピルメチルセルロースト
リメリテートを用いてコーティングされた(1)および
(12)乃至(14)のいずれか一つに記載のHMG−
CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(16)1グルコ
ース環あたり1.4個のメトキシ基を有するヒドロキシ
プロピルメチルセルロースに、1グルコース環あたり
0.6個のトリメリチル基が置換されているヒドロキシ
プロピルメチルセルローストリメリテートを用いてコー
ティングされた(1)および(12)乃至(15)のい
ずれか一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬
含有製剤、(17) 1グルコース環あたり1.7乃至
2.1個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメチ
ルセルロースに、1グルコース環あたり0.2乃至0.
5個のトリメリチル基が置換されているヒドロキシプロ
ピルメチルセルローストリメリテートを用いてコーティ
ングされた(1)および(12)乃至(16)のいずれ
か一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有
製剤、(18) 1グルコース環あたり1.8乃至2.
0個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースに、1グルコース環あたり0.3乃至0.4個
のトリメリチル基が置換されているヒドロキシプロピル
メチルセルローストリメリテートを用いてコーティング
された(1)および(12)乃至(17)のいずれか一
つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製
剤、(19) ヒドロキシプロピルメチルセルロースの
2重量%水溶液の粘度が、20℃において3乃至10c
Pであることを特徴とする、(1)および(12)乃至
(18)のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダク
ターゼ阻害薬含有製剤、(20) コーティング膜の溶
解開始pHが3.5乃至4.5の間にあり、それ以下の
pHでは溶解しない、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ーストリメリテートを用いてコーティングされた(1)
および(12)乃至(19)のいずれか一つに記載のH
MG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(21)
1グルコース環あたり1.4個のメトキシ基を有するヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースに、1グルコース環
あたり0.6個のトリメリチル基が置換されており、そ
の溶解開始pHが3.5乃至4.5であるヒドロキシプ
ロピルメチルセルローストリメリテートを用いてコーテ
ィングされた、(1)および(10)乃至(20)のい
ずれか一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬
含有製剤、(22) 平均粒子径10μm未満のセルロ
ースアセテートマレエート類の微細品またはヒドロキシ
プロピルメチルセルローストリメリテートの微細品、お
よび可塑剤を加えたコーティング液でコーティングされ
た(1)乃至(21)のいずれか一つに記載のHMG−
CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(23) 平均粒
子径10μm未満のヒドロキシプロピルメチルセルロー
ストリメリテートの微細品、および可塑剤を含むコーテ
ィング液でコーティングされた(1)および(12)乃
至(22)のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダ
クターゼ阻害薬含有製剤、(24) 可塑剤がクエン酸
トリエチルである(1)乃至(23)のいずれか一つに
記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、
(25) 未コート製剤の水性分散液のpHが7以上を
示すように、該製剤に1種以上の塩基性化剤を添加した
(1)乃至(24)のいずれか一つに記載のHMG−C
oAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(26) 塩基性化
剤が、金属酸化物、水酸化アルカリ金属化合物、水酸化
アルカリ土類金属化合物、メタケイ酸アルミン酸マグネ
シウム、水酸化アンモニウム、水酸化アルミニウムおよ
び/またはマガルドレートである(1)乃至(25)の
いずれか一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害
薬含有製剤、(27) 塩基性化剤が、酸化マグネシウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、メタケイ
酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アンモニウム、水酸
化アルミニウムおよび/またはマガルドレートである
(1)乃至(26)のいずれか一つに記載のHMG−C
oAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(28) 塩基性化
剤が、酸化マグネシウム、水酸化ナトリウムおよび/ま
たはメタケイ酸アルミン酸マグネシウムである(1)乃
至(27)のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダ
クターゼ阻害薬含有製剤、(29) 水溶液または水性
分散液のpHが中性または塩基性の水溶性高分子で下掛
けされた(1)乃至(28)のいずれか一つに記載のH
MG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤、(30)
下掛けされる水溶性高分子がヒドロキシプロピルメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよび/ま
たはポリビニルピロリドンである(1)乃至(29)の
いずれか一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害
薬含有製剤、(31) 下掛けされる水溶性高分子がヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースである(1)乃至
(30)のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダク
ターゼ阻害薬含有製剤、(32) HMG−CoAレダ
クターゼ阻害薬がプラバスタチンナトリウムである
(1)乃至(31)のいずれか1つに記載のHMG−C
oAレダクターゼ阻害薬含有製剤である。
【0054】
【実施例】以下に製造例、参考例、実施例、比較例、及
び試験例を挙げて、本発明について更に具体的に詳述す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0055】[製造例1]ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースアセテートマレエートの製造 2重量%水溶液の粘度が20℃で6.0cPであるヒド
ロキシプロピルメチルセルロース(メトキシ基28.4
重量%、ヒドロキシプロポキシ基8.6重量%、信越化
学工業(株)製)700gと、酢酸2450gとを5L
の双軸ニーダーに投入し70℃で溶解した。 溶解終了
後、エステル化剤として無水マレイン酸286gと無水
酢酸を192gを加え、さらに触媒として酢酸ナトリウ
ム362gを加えて85℃乃至90℃で反応させた。2
時間後、反応溶液を冷却し精製水1633gを加えて反
応を停止させた。この溶液に濃塩酸300gを加えたも
のを大過剰の精製水中に、攪拌下投入し生成物を析出さ
せた。生成物を精製水で洗浄し、洗液が酸性を示さなく
なった後、流動層乾燥機にて60℃で生成物を2時間乾
燥してヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテート
マレエートを得た。
【0056】得られたヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースアセテートマレエートの置換度はメトキシ基がDS
=1.84(21.0%)、ヒドロキシプロポキシ基が
MS=0.23(6.4%)、マレイル基がDS=0.
59(21.4%)、アセチル基がDS=0.30
(4.7%)であった。なお、ここでいうDSはdeg
ree of substitution(置換度)で
あり、MSはmolarsubstitution(分
子置換)である。DSおよびMSが示す値は共に1グル
コースユニット当たりに導入された置換基の数である。
【0057】[製造例2]ヒドロキシプロピルメチルセ
ルローストリメリテートの製造 2重量%水溶液の粘度が20℃で7.0cPであるヒド
ロキシプロピルメチルセルロース(メトキシ基23.0
重量%、ヒドロキシプロポキシ基5.5重量%:信越化
学工業(株)製)660gと、酢酸2310gを5L双
軸ニーダーに投入し70℃で溶解した。溶解終了後、エ
ステル化剤として無水トリメリット酸528gを加え、
さらに触媒として酢酸ナトリウム208gを加えて85
乃至90℃で反応させた。5時間後、反応溶液を冷却し
精製水1400gを加えて反応を停止させた。この溶液
を大過剰の精製水中に、攪拌下投入し生成物を析出させ
た。生成物を精製水で洗浄し洗液が酸性を示さなくなっ
た後、流動層乾燥機にて60℃で生成物を2時間乾燥し
てヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテート
を得た。
【0058】得られたヒドロキシプロピルメチルセルロ
ーストリメリテートの置換度はメトキシ基がDS=1.
41(14.9%)、ヒドロキシプロポキシ基がMS=
0.14(3.7%)、トリメリチル基がDS=0.5
4(35.4%)であった。
【0059】[製造例3]ヒドロキシプロピルメチルセ
ルローストリメリテート微細品の製造 製造例2と同様の方法で製造したヒドロキシプロピルメ
チルセルローストリメリテートを、気流式粉砕機(ID
S−2型、日本ニューマチック工業(株)製)を用い、
粉砕を行ないヒドロキシプロピルメチルセルローストリ
メリテートの微細品を得た。
【0060】得られた、ヒドロキシプロピルメチルセル
ローストリメリテートの微細品の置換度はメトキシ基が
DS=1.44(14.9%)、ヒドロキシプロポキシ
基がMS=0.18(4.6%)、トリメリチル基がD
S=0.56(35.9%)であり、平均粒子径は約
4.5μmであった。なお、平均粒子径は乾式レーザー
光回折装置(Helos&Rodos、日本分光(株)
製)を用いて測定した。
【0061】[参考例1]プラバスタチンナトリウムを
含む下掛け錠の製造(1) プラバスタチンナトリウム10部と乳糖74.2部と低
置換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH21、信越
化学工業(株)製)20部と結晶セルロース(アビセルP
H101、旭化成工業(株)製)15部とメタケイ酸アル
ミン酸マグネシウム(ノイシリンFL2、富士化学工業
(株)製)7部をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)
製)で混合した後、この混合物に10%ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース(TC5R、信越化学工業(株)
製)水溶液28部と適量の水を加えてヘンシェルミキサ
ーで練合した。得られた練合物を通気乾燥機で60℃、
1時間乾燥した。この乾燥物をφ1mmのスクリーンを
装着したパワーミル(ダルトン社製)で整粒した。得ら
れた顆粒129部、クロスポビドン(Kollidon
CL、BASF社製)10部およびステアリン酸マグ
ネシウム(日本油脂(株)製)1.0部をV型ミキサー
(徳寿製作所(株)製)で混合した。この混合物を打錠
して、径7.0mm2重R面を有する未コート錠を製造
した。ヒドロキシプロピルメチルセルロース(TC5M
W、信越化学工業(株)製)8部を殺菌精製水92部に
溶解したコーティング液を調製し、通気回転ドラムコー
ティング装置を用いて、入風温度60℃、スプレー速度
約9g/分、スプレー圧2kg/cm2の条件でコーテ
ィングし、未コート錠(1錠重量約140mg)1錠あ
たりの実質固形分増加量として約5mgをコーティング
し、下掛け錠(以後、「C1錠」という。)を得た。
【0062】[参考例2]プラバスタチンナトリウムを
含む下掛け錠の製造(2) プラバスタチンナトリウム20部と乳糖74.4部とク
ロスポビドン35部とメタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム(ノイシリンFL2、富士化学工業(株)製)7部を
ヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)で混合した
後、この混合物に10%ヒドロキシプロピルセルロース
水溶液28部と適量の水を加えてヘンシェルミキサーで
練合した。得られた練合物を通気乾燥機で60℃、1時
間乾燥した。この乾燥物をφ1mmのスクリーンを装着
したパワーミル(ダルトン社製)で整粒した。得られた
顆粒139.2部、クロスポビドン10部およびステア
リン酸マグネシウム(日本油脂(株)製)0.8部をV
型ミキサー(徳寿製作所(株)製)で混合した。この混
合物を打錠して、径7.5mm2重R面を有する未コー
ト錠を製造した。ヒドロキシプロピルメチルセルロース
(TC5MW、信越化学工業(株)製)8部を殺菌精製
水92部に溶解したコーティング液を調製し、通気回転
ドラムコーティング装置を用いて、入風温度60℃、ス
プレー速度約9g/分、スプレー圧2kg/cm2の条
件でコーティングし、未コート錠(1錠重量約150m
g)1錠あたりの実質固形分増加量として約5mgをコ
ーティングし、下掛け錠(以後、「C2錠」という。)
を得た。
【0063】[参考例3]プラバスタチンナトリウムを
含む下掛けピルの製造 プラバスタチンナトリウム20部と結晶セルロース(ア
ビセルPH101、旭化成工業(株)製)59部と低置
換度ヒドロキシプロピルセルロース(LH21、信越化
学工業(株)製)30部とメタケイ酸アルミン酸マグネシ
ウム(ノイシリンFL2、富士化学工業(株)製)6部
をヘンシェルミキサー(三井鉱山(株)製)で混合し、
この混合物に10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶
液50部と適量の水を加えてヘンシェルミキサーで練合
する。得られた練合物をφ1mmのスクリーンを装着し
たドームグラン(不二パウダル製)で押し出し造粒した
後、マルメライザー(不二電気工業(株)製)を用いて
球形化したものを通気乾燥機で60℃、1時間乾燥し、
未コートピルを得る。ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース(TC5MW、信越化学工業(株)製)8部を殺菌
精製水92部に溶解したコーティング液を調製し、ワル
スターコーティング装置を用いて、入風温度60℃、ス
プレー速度約8g/分、スプレー圧1.5kg/cm2
の条件でコーティングし、未コートピル120部あたり
の実質固形分増加量として約5部をコーティングし、下
掛けピル(以後、「Cピル」という。)を得る。
【0064】[実施例1]C1錠にヒドロキシプロピル
メチルセルロースアセテートマレエートでコーティング
をした錠剤の製造 製造例1で製造したヒドロキシプロピルメチルセルロー
スアセテートマレエート8部を70%エタノール水92
部に溶解し、コーティング液を調製した。通気回転ドラ
ムコーティング装置(ドリアコータ―DRC−200)
を用い、入風温度70℃、風量30m3/時スプレー速
度約3g/分、スプレー圧0.8Kg/cm2 の条件で
コーティングし、参考例1で製造したC1錠(1錠重量
約145mg)1錠あたりの実質固形分増加量が約15
mgとなるように、上記コーティング液でコーティング
し、コーティング錠を得た(以後、「AM1錠」とい
う。)。
【0065】[実施例2]C2錠にヒドロキシプロピル
メチルセルロースアセテートマレエートでコーティング
をした錠剤の製造 製造例1で製造したヒドロキシプロピルメチルセルロー
スアセテートマレエート8部を70%エタノール水92
部に溶解し、コーティング液を調製した。通気回転ドラ
ムコーティング装置(ドリアコータ―DRC−200)
を用い、入風温度70℃、風量40m3/時、スプレー
速度約3g/分、スプレー圧0.8Kg/cm2 の条件
でコーティングし、参考例2で製造したC2錠(1錠重
量約155mg)1錠あたりの実質固形分増加量が約1
5mgとなるように、上記コーティング液でコーティン
グし、コーティング錠を得た(以後、「AM2錠」とい
う。)。
【0066】[実施例3]C1錠にヒドロキシプロピル
メチルセルローストリメリテートでコーティングをした
錠剤の製造 製造例2で製造したヒドロキシプロピルメチルセルロー
ストリメリテート8部およびクエン酸トリエチル(シト
ロフレックス、カルターフードサイエンス(株)製)
0.8部を70%エタノール水91.2部に溶解し、コ
ーティング液を調製した。通気回転ドラムコーティング
装置(ドリアコータ―DRC−200)を用いて、入風
温度70℃、風量30m3/時、スプレー速度約3g/
分、スプレー圧0.8kg/cm2の条件で、参考例1
のC1錠(1錠重量約145mg)1錠あたりの実質固
形分増加量が約10mgとなるように、上記コーティン
グ液でコーティングし、コーティング錠を得た(以後、
「T1錠」という。)。
【0067】[実施例4]C2錠にヒドロキシプロピル
メチルセルローストリメリテートでコーティングをした
錠剤の製造 製造例2で製造したヒドロキシプロピルメチルセルロー
ストリメリテート8部およびクエン酸トリエチル(シト
ロフレックス、カルターフードサイエンス(株)製)
0.8部を70%エタノール水91.2部に溶解し、コ
ーティング液を調製した。通気回転ドラムコーティング
装置(ドリアコータ―DRC−200)を用いて、入風
温度70℃、風量40m3/時、スプレー速度約3g/
分、スプレー圧0.8kg/cm2の条件で、参考例2
のC錠(1錠重量約155mg)1錠あたりの実質固形
分増加量が約10mgとなるように、上記コーティング
液でコーティングし、コーティング錠を得た(以後、
「T2錠」という。)。
【0068】[実施例5] C1錠にヒドロキシプロピ
ルメチルセルローストリメリテートの水分散コーティン
グ液でコーティングをした錠剤の製造 クエン酸トリエチル1.75部(ヒドロキシプロピルメ
チルセルローストリメリテートに対して35重量%に相
当)を精製水91.75部に氷冷下で攪拌して溶解し
た。ここに製造例3で製造したヒドロキシプロピルメチ
ルセルローストリメリテートの微細品5部及びタルク
1.5部を攪拌下分散して、コーティング液を調製し
た。通気回転ドラムコーティング装置(ドリアコータ−
DRC200)を用いて、入風温度60℃、風量30m
3/時、スプレー速度約6g/分、スプレー圧0.8k
g/cm2の条件で、この水分散コーティング液を参考
例1のC1錠(1錠約145mg)1錠あたりの実質固
形分増加量が約15mgとなるように上記コーティング
液でコーティングし、コーティング錠を得た。
【0069】[実施例6] Cピルにヒドロキシプロピ
ルメチルセルローストリメリテートの水分散コーティン
グ液でコーティングをしたピルの製造 クエン酸トリエチル2.8部(ヒドロキシプロピルメチ
ルセルローストリメリテートに対して40重量%に相
当)を精製水88.1部に氷冷下で攪拌して溶解する。
ここに製造例3で製造したヒドロキシプロピルメチルセ
ルローストリメリテートの微細品7部及びタルク2.1
部を攪拌下分散して、コーティング液を調製する。ワル
スターコーティング装置を用いて、入風温度60℃、風
量2m3/min、スプレー速度約20g/分、スプレ
ー圧2.5kg/cm2の条件で、この水分散コーティ
ング液を参考例3のCピル125部あたりの実質固形分
増加量が約30部となるように上記コーティング液でコ
ーティングし、コーティングピルを得る。(以後、「T
ピル」という。)。
【0070】[実施例7] Tピルを用いた錠剤の製造 実施例6で得られるTピル155部、結晶セルロース
(アビセルPH101、旭化成工業(株)製)124部と
クロスポビドン18部およびステアリン酸マグネシウム
(日本油脂(株)製)3部をV型ミキサー(徳寿製作所
(株)製)で混合する。この混合物を打錠して、径9.
0mm2重R面を有する未コート錠を製造する。
【0071】[比較例1] C1錠に水酸化ナトリウム
で中和したカルボキシメチルエチルセルロース(以下、
「CMEC」という。)でコーティングをした錠剤の製
造 特開昭59−193832号公報記載の方法と同様の方
法で製造したCMEC微細品を用いて、該公報の実施例
2と同様にして、CMEC微細品10部、グリセリンの
モノおよびジカプリル酸エステルの混合物(MGK、日
光ケミカルズ(株)製)3部、ポリソルベート80(レ
オドール、花王(株)製)0.5部の他に、CMEC1
0部のうちの5%を中和し得る量の水酸化ナトリウムお
よび全量が100部となるような量の水とからなるコー
ティング液を調整した。このコーティング液で参考例1
のC1錠(1錠重量約145mg)1錠あたりの実質固
形分増加量が約35mgとなるように上記公報に記載さ
れている方法および条件でコーティングをし、コーティ
ング錠を得た(以後、「CMEC1錠」という。)。
【0072】[比較例2] C2錠に水酸化ナトリウム
で中和したカルボキシメチルエチルセルロース(以下、
「CMEC」という。)でコーティングをした錠剤の製
造 特開昭59−193832号公報記載の方法と同様の方
法で製造したCMEC微細品を用いて、該公報の実施例
2と同様にして、CMEC微細品10部、グリセリンの
モノおよびジカプリル酸エステルの混合物(MGK、日
光ケミカルズ(株)製)3部、ポリソルベート80(レ
オドール、花王(株)製)0.5部の他に、CMEC1
0部のうちの5%を中和し得る量の水酸化ナトリウムお
よび全量が100部となるような量の水とからなるコー
ティング液を調整した。このコーティング液で参考例2
のC2錠(1錠重量約155mg)1錠あたりの実質固
形分増加量が約35mgとなるように上記公報に記載さ
れている方法および条件でコーティングをし、コーティ
ング錠を得た(以後、「CMEC2錠」という。)。
【0073】[比較例3] C1錠に水酸化ナトリウム
で中和したヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレ
ートでコーティングをした錠剤の製造 米国特許公報第5225202号公報記載の方法と同様
に製造した。すなわち、クエン酸トリエチル3.2部
(ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートに対
して40重量%に相当)と水酸化ナトリウム0.42部
と信越シリコーンKM72F(信越化学工業(株)製)
の0.02部を精製水84.36部に氷冷下で攪拌して
溶解した。ここにヒドロキシプロピルメチルセルロース
フタレートの微細品8部及びタルク3.2部を攪拌下分
散して、コーティング液を調製した。通気回転ドラムコ
ーティング装置(ドリアコータ−DRC200)を用い
て、入風温度60℃、風量38m3/時、スプレー速度
約4g/分、スプレー圧1.0kg/cm2の条件で、
この水分散コーティング液を参考例1のC1錠(1錠約
145mg)1錠あたりの実質固形分増加量が約35m
gとなるように上記コーティング液でコーティングし、
コーティング錠を得た(以後、「HPMCP錠」とい
う。)。
【0074】[試験例1] 経時試験および崩壊試験 AM1錠、T1錠、CMEC1錠及びHPMCP錠の温
度および湿度に対する経時安定性を見るため、50℃お
よび40℃、相対湿度75%条件下で経時試験を行な
い、50℃では最長3ヶ月まで、また40℃、相対湿度
75%では最長6ヶ月まで経時試験を行なった。経時試
験後の錠剤を日本薬局方第13改正の崩壊試験に準じ
て、第1液(pH1.2、以下JP1液という。)、ま
たはpH4.5の緩衝液(Sφrensen緩衝液)を用いて
崩壊試験を行なった。崩壊試験の結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1より、AM1錠およびT1錠と比べ、
CMEC1錠とHPMCP錠は、pH4.5緩衝液中で
の崩壊時間が長かった。
【0077】AM1錠およびT1錠は、上記経時試験に
おいても胃内を想定したJP1液中で120分以上崩壊
することはなく、小腸上部を想定したpH4.5緩衝液
中ですみやかに崩壊した。
【0078】一方、CMEC1錠は上記経時試験におい
て、小腸上部を想定したpH4.5緩衝液中で、経時に
より崩壊時間が120分以上となり、またHPMCP錠
は上記経時試験において、胃内を想定したJP1液中
で、経時により崩壊時間が減少した。
【0079】従って、本発明の製剤は、経時によっても
安定したプラバスタチンの吸収量を与える製剤であるこ
とを示された。
【0080】[試験例2] 各製剤におけるビーグル犬
の血漿中の3α−ヒドロキシ−イソプラバスタチンの測
定。
【0081】AM2錠、T2錠およびCMEC2錠を、
雄性ビーグル犬(絶食下、体重10.4 ±1.0Kg
(Mean±S.D.:n=5))にプラバスタチンナト
リウムを20mg/bodyで17日間反復経口投与し
た。投与30分前および投与直前にテトラガストリン
(5μg/kg)を筋肉内投与し胃内を酸性(およそ、p
H2以下)とした。採血日は第17日目、採血時間は
0,0.5,1,2,3,4,6,8,10,12,1
4,24時間で行った。採血は各時点で1回に4mlの
静脈血をヘパリン処理したシリンジを用い行い、その後
直ちに遠心分離(4℃,3000rpm,15分間)し、得
られた血漿を測定時まで−20℃で凍結保存した。血漿
中の3α−ヒドロキシ−イソプラバスタチンの測定は液
体クロマトグラフィー質量分析計(LC/MS/MS)
を用いて下記条件で測定した。AUC(0−∞:血中濃
度曲線下面積)の値は薬物体内動態解析ソフトであるW
inNonlin(登録商標、Scientific
Consulting INC.製)のモデル非依存的
解析法を用いて算出した。 液体クロマトグラフ(LC)の条件 カラム :Inertsil ODS-3(150mmX4.6mm I.D.,5μm) (GLsciences Inc.製) 移動相 :アセトニトリル/0.02%ギ酸/0.06%トリエチルアミン /酢酸アンモニウム/水 =400ml/0.2ml/0.6ml/0.77g/600ml カラム温度 :40℃ 流量 :1.0ml/分。
【0082】 保持時間 :3α−ヒドロキシ−イソプラバスタチン 約2.5分、 内部標準物質 約4.2分 質量分析計(MS/MS)の条件 イオンモード :大気圧化学イオン化法(陰イオンモード) モニタリングイオン(m/z) : 3α−ヒドロキシ−イソプラバスタチン m/z [M-H]- 423.2 → m/z 321 内部標準物質 m/z [M-H]- 465.2 → m/z 321 なお、内部標準物質は下記式:
【0083】
【化1】
【0084】で示される化合物を用いた。
【0085】
【表2】
【0086】表2からAM2錠、T2錠は副産物である
3α−ヒドロキシ−イソプラバスタチンは検出されなか
ったが、CMEC2錠では3α−ヒドロキシ−イソプラ
バスタチンが検出された。即ち、本発明の製剤は副産物
が生成しなかったが、従来の製剤では副産物が生成し
た。
【0087】
【発明の効果】HMG−CoAレダクターゼ阻害薬を含
む製剤にセルロースアセテートマレエート類またはヒド
ロキシプロピルメチルセルローストリメリテートでコー
ティングすることにより、HMG−CoAレダクターゼ
阻害薬の異性化体を生成せず、かつ該薬物の吸収量に関
して経時安定性に優れたHMG−CoAレダクターゼ阻
害薬の製剤である。
【0088】また該製剤は、薬物の放出挙動が均一であ
る。
【0089】さらに、該製剤は、コーティング基剤に可
塑剤および溶媒以外の成分を加えることなく、特にセル
ロースアセテートマレエート類における水性溶媒(水と
有機溶媒との均一な混合溶媒)を用いたコーティングで
は水性溶媒以外の成分を加えることなく、コーティング
液を調製することができるため、従来のコーティング用
基剤を用いたHMG−CoAレダクターゼ阻害薬を含む
製剤に比べ製剤化の工程数を減らすことができる。
【0090】さらに、該製剤は、該薬物に含まれる薬物
を徐放化させ、持続性が優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロースアセテートマレエート類または
    ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテートに
    よりコーティングされたHMG−CoAレダクターゼ阻
    害薬含有製剤。
  2. 【請求項2】セルロースアセテートマレエート類を用い
    てコーティングされた請求項1記載のHMG−CoAレ
    ダクターゼ阻害薬含有製剤。
  3. 【請求項3】セルロースアセテートマレエート類が、1
    グルコース環あたり0.2乃至0.5個のアセチル基お
    よび0.3乃至0.6個のマレイル基で置換された水溶
    性セルロース誘導体である請求項1および2記載のHM
    G−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  4. 【請求項4】セルロースアセテートマレエート類が、1
    グルコース環あたり0.2乃至0.4個のアセチル基お
    よび0.5乃至0.6個のマレイル基で置換された水溶
    性セルロース誘導体である請求項1乃至3のいずれか一
    つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製
    剤。
  5. 【請求項5】セルロースアセテートマレエート類が、1
    グルコース環あたり0.3個のアセチル基および0.6
    個のマレイル基で置換された水溶性セルロース誘導体で
    ある請求項1乃至4のいずれか一つに記載のHMG−C
    oAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  6. 【請求項6】水溶性セルロース誘導体がメチルセルロー
    ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
    ルメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース
    から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれか一つに記載のHMG−CoAレ
    ダクターゼ阻害薬含有製剤。
  7. 【請求項7】水溶性セルロース誘導体が、ヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロースであることを特徴とする請求項
    1乃至6のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダク
    ターゼ阻害薬含有製剤。
  8. 【請求項8】水溶性セルロース誘導体の2重量%水溶液
    の粘度が、20℃において3乃至10cPであることを
    特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載のHM
    G−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  9. 【請求項9】コーティング膜の溶解開始pHが3乃至4
    の間にあり、それ以下のpHでは溶解しない、セルロー
    スアセテートマレエート類を用いて、コーティングされ
    た請求項1乃至8のいずれか一つに記載のHMG−Co
    Aレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  10. 【請求項10】ヒドロキシプロピルメチルセルロースに
    1グルコース環あたり0.2乃至0.4個のアセチル基
    および0.5乃至0.6個のマレイル基を置換して生成
    し、その溶解開始pHが3乃至4の間にあるヒドロキシ
    プロピルメチルセルロースアセテートマレエートを用い
    てコーティングされた請求項1乃至9のいずれか一つに
    記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  11. 【請求項11】ヒドロキシプロピルメチルセルロースに
    1グルコース環あたり0.3個のアセチル基および0.
    6個のマレイル基を置換して生成し、その溶解開始pH
    が3乃至4の間にあるヒドロキシプロピルメチルセルロ
    ースアセテートマレエートを用いてコーティングされた
    請求項1乃至10のいずれか一つに記載のHMG−Co
    Aレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  12. 【請求項12】ヒドロキシプロピルメチルセルロースト
    リメリテートを用いてコーティングされた請求項1記載
    のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  13. 【請求項13】1グルコース環あたり1.1乃至2.1
    個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメチルセル
    ロースに、1グルコース環あたり0.2乃至1.0個の
    トリメリチル基が置換されているヒドロキシプロピルメ
    チルセルローストリメリテートを用いてコーティングさ
    れた請求項1および12記載のHMG−CoAレダクタ
    ーゼ阻害薬含有製剤。
  14. 【請求項14】1グルコース環あたり1.1乃至1.6
    個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメチルセル
    ロースに、1グルコース環あたり0.2乃至1.0個の
    トリメリチル基が置換されているヒドロキシプロピルメ
    チルセルローストリメリテートを用いてコーティングさ
    れた請求項1、12および13記載のHMG−CoAレ
    ダクターゼ阻害薬含有製剤。
  15. 【請求項15】1グルコース環あたり1.3乃至1.5
    個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメチルセル
    ロースに、1グルコース環あたり0.4乃至0.8個の
    トリメリチル基が置換されているヒドロキシプロピルメ
    チルセルローストリメリテートを用いてコーティングさ
    れた請求項1および12乃至14のいずれか一つに記載
    のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  16. 【請求項16】1グルコース環あたり1.4個のメトキ
    シ基を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースに、
    1グルコース環あたり0.6個のトリメリチル基が置換
    されているヒドロキシプロピルメチルセルローストリメ
    リテートを用いてコーティングされた請求項1項および
    12乃至15のいずれか一つに記載のHMG−CoAレ
    ダクターゼ阻害薬含有製剤。
  17. 【請求項17】1グルコース環あたり1.7乃至2.1
    個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメチルセル
    ロースに、1グルコース環あたり0.2乃至0.5個の
    トリメリチル基が置換されているヒドロキシプロピルメ
    チルセルローストリメリテートを用いてコーティングさ
    れた請求項1および12乃至16のいずれか一つに記載
    のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  18. 【請求項18】1グルコース環あたり1.8乃至2.0
    個のメトキシ基を有するヒドロキシプロピルメチルセル
    ロースに、1グルコース環あたり0.3乃至0.4個の
    トリメリチル基が置換されているヒドロキシプロピルメ
    チルセルローストリメリテートを用いてコーティングさ
    れた請求項1および12乃至17のいずれか一つに記載
    のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  19. 【請求項19】ヒドロキシプロピルメチルセルロースの
    2重量%水溶液の粘度が、20℃において3乃至10c
    Pであることを特徴とする、請求項1および12乃至1
    8のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ
    阻害薬含有製剤。
  20. 【請求項20】コーティング膜の溶解開始pHが3.5
    乃至4.5の間にあり、それ以下のpHでは溶解しな
    い、ヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテー
    トを用いてコーティングされた請求項1および12乃至
    19のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダクター
    ゼ阻害薬含有製剤。
  21. 【請求項21】1グルコース環あたり1.4個のメトキ
    シ基を有するヒドロキシプロピルメチルセルロースに、
    1グルコース環あたり0.6個のトリメリチル基が置換
    されており、その溶解開始pHが3.5乃至4.5であ
    るヒドロキシプロピルメチルセルローストリメリテート
    を用いてコーティングされた、請求項1および12乃至
    20のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダクター
    ゼ阻害薬含有製剤。
  22. 【請求項22】平均粒子径10μm未満のセルロースア
    セテートマレエート類の微細品またはヒドロキシプロピ
    ルメチルセルローストリメリテートの微細品、および可
    塑剤を加えたコーティング液でコーティングされた請求
    項1乃至21のいずれか一つに記載のHMG−CoAレ
    ダクターゼ阻害薬含有製剤。
  23. 【請求項23】平均粒子径10μm未満のヒドロキシプ
    ロピルメチルセルローストリメリテートの微細品、およ
    び可塑剤を含むコーティング液でコーティングされた請
    求項1および12乃至22のいずれか一つに記載のHM
    G−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  24. 【請求項24】可塑剤がクエン酸トリエチルである請求
    項1乃至23のいずれか一つに記載のHMG−CoAレ
    ダクターゼ阻害薬含有製剤。
  25. 【請求項25】未コート製剤の水性分散液のpHが7以
    上を示すように、該製剤に1種以上の塩基性化剤を添加
    した請求項1乃至24のいずれか一つに記載のHMG−
    CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  26. 【請求項26】塩基性化剤が、金属酸化物、水酸化アル
    カリ金属化合物、水酸化アルカリ土類金属化合物、メタ
    ケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アンモニウム、
    水酸化アルミニウムおよび/またはマガルドレートであ
    る請求項1乃至25のいずれか一つに記載のHMG−C
    oAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  27. 【請求項27】塩基性化剤が、酸化マグネシウム、水酸
    化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸
    化カルシウム、水酸化マグネシウム、メタケイ酸アルミ
    ン酸マグネシウム、水酸化アンモニウム、水酸化アルミ
    ニウムおよび/またはマガルドレートである請求項1乃
    至26のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダクタ
    ーゼ阻害薬含有製剤。
  28. 【請求項28】塩基性化剤が、酸化マグネシウム、水酸
    化ナトリウムおよび/またはメタケイ酸アルミン酸マグ
    ネシウムである請求項1乃至27のいずれか一つに記載
    のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含有製剤。
  29. 【請求項29】水溶液または水性分散液のpHが中性ま
    たは塩基性の水溶性高分子で下掛けされた請求項1乃至
    28のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダクター
    ゼ阻害薬含有製剤。
  30. 【請求項30】下掛けされる水溶性高分子がヒドロキシ
    プロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
    ースおよび/またはポリビニルピロリドンである請求項
    1乃至29のいずれか一つに記載のHMG−CoAレダ
    クターゼ阻害薬含有製剤。
  31. 【請求項31】下掛けされる水溶性高分子がヒドロキシ
    プロピルメチルセルロースである請求項1乃至30のい
    ずれか一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬
    含有製剤。
  32. 【請求項32】HMG−CoAレダクターゼ阻害薬がプ
    ラバスタチンナトリウムである請求項1乃至31のいず
    れか一つに記載のHMG−CoAレダクターゼ阻害薬含
    有製剤。
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