JP2000158987A - 自動車のリアシート構造 - Google Patents

自動車のリアシート構造

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JP2000158987A
JP2000158987A JP10336931A JP33693198A JP2000158987A JP 2000158987 A JP2000158987 A JP 2000158987A JP 10336931 A JP10336931 A JP 10336931A JP 33693198 A JP33693198 A JP 33693198A JP 2000158987 A JP2000158987 A JP 2000158987A
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seat
seat back
seat cushion
cushion
automobile
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Takaki Kirita
貴己 切田
Reiji Kikuchi
礼治 菊池
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リアトレイパネル等の車体パネルがリアシート
後方に設けられた自動車のリアシート構造においても、
車体剛性を確保しつつ、広いフラット面を得ることので
きるリアシート構造を提供することを目的とする。 【解決手段】リアシート20の後倒状態は、中央の可倒
シートバック(下部シートバック)21Bだけを後倒
し、その周縁部の固定シートバック(上部シートバッ
ク)21Aを、そのまま車室側に残した状態としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セダンタイプの自
動車におけるリアシート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セダンタイプの自動車のリアシー
トでは、そのシートバックを車体パネルに固定し、車室
と荷室を完全に遮断していた。
【0003】しかし、近年、荷物の積載容量を増加した
いという要求の高まりから、シートバックを車体パネル
から分離し、車室側に前倒する、いわゆるトランクスル
ー機能を採用するものが増加している。
【0004】ところで、ワゴンタイプの自動車では、車
室内で、くつろぎたいといった要求から、シートバック
を荷室側に後倒させ、シートクッションと共に広いフラ
ット面を構成するものが知られている(特開平9−19
3701号公報参照)。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】セダンタイプの自動車
においても、さらに近年、様々な要求を満足することが
望まれ、前記ワゴンタイプの自動車と同様に、車室内で
くつろぎたいといった要求も高まりつつある。
【0006】しかし、一般にセダンタイプの自動車で
は、車体剛性を確保するため、リアシートの後方にリア
トレイパネル等の車体パネルを設けている。よって、ワ
ゴンタイプの自動車のようにシートバックを荷室側に後
倒させ、広いフラット面を得ることはできなかった。
【0007】本発明は以上のような問題点に鑑み発明さ
れたもので、リアトレイパネル等の車体パネルがリアシ
ート後方に設けられた自動車のリアシート構造において
も、車体剛性を確保しつつ、広いフラット面を得ること
のできるリアシート構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は以下のように構成される。
【0009】請求項1記載の発明は、車室と荷室を仕切
るリアトレイパネルの前方に配置された、自動車のリア
シート構造において、該リアシートのシートバックを、
リアトレイパネルに支持した上部シートバックと、フロ
アパネルに下端をした下部シートバックとで構成し、該
下部シートバック下端を回動支点として、下部シートバ
ックを荷室側に後倒可能とするシートバック可倒手段を
設けたものである。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の自
動車のリアシート構造において、前記下部シートバック
の後倒動作に連動して、リアシートのシートクッション
後端部を上昇させるシートクッション上昇手段を設けた
ものである。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項2記載の自
動車のリアシート構造において、前記シートクッション
上昇手段は、前記下部シートバック下端の回動支点と、
前記シートクッション後端部とを連結した連結機構によ
り構成したものである。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の自
動車のリアシート構造において、前記連結機構は、一端
を前記下部シートバック下端の回動支点に支持され、他
端をシートクッション後端部に連結された連結回動レバ
ーと、下部シートバックと一体的に回転し、下部シート
バックを後倒した場合にのみ、前記連結回動レバーを回
転作動させ、シートクッション後端部を上昇させるカム
部材とを備えたものである。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項4記載の自
動車のリアシート構造において、前記シートクッション
後端部に車体フロアにロックされるロック部を備え、シ
ートクッションロック時に、前記連結回動レバーをロッ
クすべく、連結回動レバーを前記ロック部に連係したも
のである。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1乃至5記
載の自動車のリアシート構造において、前記下部シート
バックに、該下部シートバックを回動させる取手部を設
けたものである。
【0015】
【作用及び効果】請求項1記載の自動車のリアシート構
造によれば、シートバックをリアトレイパネル側に支持
された上部シートバックと、フロアパネル側に支持され
た下部シートバックとに分割して、シートバック可倒手
段により下部シートバックのみを荷室側に後倒させる。
【0016】このように作動させることにより、リアト
レイパネル側に支持された上部シートバックはそのまま
車室側に位置するため、リアトレイパネルに、なんら位
置の変更、形状の変更等を施すことなく、シートバック
を荷室側に後倒することができる。
【0017】よって、従来通りの車体剛性を維持しつ
つ、下部シートバックとシートクッションにより、広い
フラット面を得ることができる。
【0018】請求項2記載の自動車のリアシート構造に
よれば、下部シートバックを後倒した際に、シートクッ
ション後端部が連動して上昇する。
【0019】このように、シートクッション後端部が連
動して上昇するため、シートクッションの設置位置がシ
ートバックの回動支点よりも低く設定されていても、下
部シートバックを後倒した際に、シートバックとシート
クッションとの間の段差がなくなり、フラット面を適切
に得ることができる。特に後倒動作に連動して、フラッ
ト面を形成することができるため、操作性も向上でき
る。
【0020】請求項3記載の自動車のリアシート構造に
よれば、連結機構により下部シートバック下端の回動支
点と、シートクッション後端部とが連結される。
【0021】このように連結されることにより、常に下
部シートバック下端とシートクッション後端部との相対
的な距離は一定となるため、下部シートバックと、シー
トクッションとにより構成されるフラット面を、常に安
定した連続面として形成できる。
【0022】請求項4記載の自動車のリアシート構造に
よれば、カム部材によって、下部シートバックを後倒し
たときのみ、前記連結回動レバーを回動作動させ、シー
トクッション後端部を上昇させる。
【0023】このように、シートクッション後端部を上
昇させるため、下部シートバックを前倒した場合など
に、連結回動レバーには、シートクッション後端部を上
昇させる回転作動は発生しないため、仮にシートバック
を前倒する、いわゆるトランクスルー機能をさらに採用
したとしても、そのトランクスルー機能を阻害すること
はない。
【0024】請求項5記載の自動車のリアシート構造に
よれば、シートクッションのロック部を利用して、連結
回動レバーをロックする。よって連結回動レバーのため
に、別途ロック機構を設けずとも、連結回動レバーの動
きをロックできる。
【0025】また連結回動レバーの動きがロックされる
ことにより、下部シートバックの後倒方向の回動も規制
されるため、下部シートバックのロック機能も、シート
クッションのロック部に持たせることができる。
【0026】請求項6記載の自動車のリアシート構造に
よれば、前記下部シートバックに取手部を設けたことに
より、下部シートバックの回動操作を容易に行なうこと
ができる。
【0027】
【実施例】本発明の実施例を以下、図面に基づいて詳述
する。図1は本発明のリアシート構造が採用された、セ
ダンタイプの自動車の車室内斜視図である。
【0028】車室の前方には、分割ベンチシートのフロ
ントシート10が配置され、後方には6:4分割のリア
シート20が配置されている。
【0029】各シートの側方には、各シートに対応し
て、フロントドアFとリアドアRが設けられ、また、リ
アシート20の後方にはリアトレイパネル30、さらに
その後方にはリアウィンドウWが設けられている。
【0030】図2に図1の概略断面図を示す。この図に
示すように、車室Cは上方をルーフパネル40によっ
て、下方をフロアパネル50によって仕切られ、また後
方をリアシート20のシートバック21とリアトレイパ
ネル30とによりトランクルーム(荷室)Tと仕切られ
ている。
【0031】フロントシート10は、ヘッドレスト11
とシートバック12、シートクッション13とにより構
成され、ヘットレスト11は着脱自在に、シートバック
12は後倒自在に設定されている。
【0032】リアシート20は、シートバック21とシ
ートクッション22により構成され、このうちシートバ
ック21は、リアトレイパネル30に固定された固定シ
ートバック21A(上部シートバック)と、前後に可倒
する可倒シートバック21B(下部シートバック)から
構成されている。
【0033】リアトレイパネル30は、後端をリアデッ
キクロスメンバ31に接合されて、前方に延びるように
配置され、その前端には、車幅方向に延設されたトレイ
クロスメンバ32が、リアトレイパネル30と閉断面を
構成するよう接合されている。
【0034】図3はフロントシート10とリアシート2
0のシートバックをともに後倒して、両シートでフルフ
ラット状態を形成した車室内斜視図である。
【0035】このフルフラット状態は、フロントシート
10とリアシート20のシートバックを後倒して得るこ
とができるが、特に注目する点はリアシート20の後倒
状態である。
【0036】このリアシート20の後倒状態は、中央の
可倒シートバック21Bだけを後倒し、その周縁部の固
定シートバック21Aを、そのまま車室側に残した状態
としている。
【0037】このようにリアシート20を可倒シートバ
ック21Bと固定シートバック21Aに分割し、可倒シ
ートバック21Bだけを後倒することで、セダンタイプ
の自動車であっても、フロントシート10とリアシート
20によって、車室内Cでフルフラット状態を得ること
ができる。
【0038】図4に図3の概略断面図を示し、この図に
より、フロントシート10とリアシート20のフルフラ
ット状態を形成する工程について詳述する。
【0039】図2に示す通常の状態から、フロントシー
ト10をまず前方にスライドさせ、ヘッドレスト11を
外した上で、フロントシートのシートバック11を後倒
する。こうしてフロントシート10をフラットにする。
【0040】次に、リアシート20の可倒シートバック
21Bを後倒すると、リアシートのシートクッション2
2も連動して、前方にスライドしながら、後端部は上昇
する。こうして、リアシート20もフラットにすると、
リアシートのシートクッション22はフロントシートの
シートバック12に当接し、フロントシートとリアシー
トとが連続することとなり、若干後ろ上りに傾斜したフ
ルフラット状態を両シートで形成することができる。
【0041】こうしてフルフラット状態を形成すること
により、車室CはトランクルームTと連通し、トランク
ルームTを車室Cの一部として使用することができる。
したがってセダンタイプの自動車でありながら、トラン
クルームTも有効に利用でき、車室内でくつろぐことが
できる。
【0042】なお、図5に、この実施例でのトランクス
ルー状態の概略断面図を示す。図2の通常の状態から、
リアシート20の可倒シートバック21Bを前倒するこ
とにより、車室CとトランクルームTが連通され、トラ
ンクスルー状態が得られる。この場合には、シートクッ
ション22はフルフラット状態の場合とは異なり、可倒
シートバック21Bと連動しない。
【0043】こうしてトランクスルー状態も得られるこ
とにより、積載容量を増加したい場合でも、有効に車室
を利用して、荷物を積載することができ、自動車の使用
ニーズをさらに高めることができる。
【0044】この可倒シートバックを備えるリアシート
の構造を、図6の詳細斜視図により詳述する。二点鎖線
で示すのは、6:4分割のリアシート20のうち、4分
割側のリアシートの可倒シートバック21Bと、シート
クッション22である。6分割側のリアシートも同様に
構成されているため、ここでは4分割側のみの説明をす
る。
【0045】可倒シートバック21Bとシートクッショ
ン22は、それぞれ独立してフロアパネル50に取付け
られ、可倒シートバック21Bは下端に設けられた回転
ドラム23の両端に配置されたシートバック支持部材2
4により、またシートクッション22は前端下部に設け
られたガイドレール25にスライド嵌合した固定ロッド
26により、フロアパネル50に取り付けられている。
【0046】これら可倒シートバック21Bとシートク
ッション22はそれぞれ次のような構造により、可動す
るように構成されている。
【0047】可倒シートバック21Bは、下端の回転ド
ラム23がシートバック支持部材24に対して回転自在
に支持され、その回転ドラム23から延びる固定フラン
ジ23aで可倒シートバック21Bの側面が固定される
ことにより、回転ドラム23と可倒シートバック21B
が強固に一体化される。これにより、回転ドラム23を
シートバック支持部材24に対して回転させることによ
り、可倒シートバック21Bを可倒させることができ
る。
【0048】次に、シートクッション22は、前端下部
に設けた断面コ字状のガイドレール25に形成したスラ
イド孔25aに、固定ロッド26を遊嵌させることによ
り、前後スライド及び、後端の昇降を可能としている。
【0049】なお、シートクッションの後端下部には、
シートロック機構28に係止されるロックパイプ29が
一体的に設けられているため、シートロック機構28か
らロックパイプ29を解除した時にのみ、シートクッシ
ョン22を可動させることができる。
【0050】以上のように、シートクッション22と可
倒シートバック21Bは、それぞれ可動するが、本実施
例では、両者の動きが連動するように、連結機構をさら
に設けている。
【0051】この連結機構は、回転ドラム23と一体的
に回転する円盤状のカムプレート27と、回転ドラム2
3とロックパイプ29を連結する回動連結レバー60に
よって構成される。
【0052】カムプレート27は、円盤状のプレート部
材で構成され、表面の一部に扇状に突出したカム部27
aが形成されている。
【0053】回動連結レバー60は、平板状のレバー本
体60aと、その本体の両端に設けられた回転ドラム2
3の嵌合孔23bに軸支されるシートバック側ボス部6
0bと、ロックパイプ29に遊嵌されるシートクッショ
ン側ボス部60cとにより構成され、またレバー本体6
0aのシートバック側端部には、カムプレートのカム部
27aに当接する当接部60dが形成されている。
【0054】なお、回動連結レバー60と、カムプレー
ト27の当接部位を覆う位置には、カバー部材61が取
り付けられ、シート地等の巻き込みを防止している。
【0055】また、回転ドラム23の側部には、可倒シ
ートバック21Bを可倒操作するために前倒操作紐70
と後倒操作紐71が取り付けられ、可倒シートバック2
1Bの可倒操作性を容易にしている。さらに、ロック機
構28にも、ロック機構28の解除操作を行なう解除紐
72が取り付けられ、可倒シートバック21Bを後倒操
作する前に予め、シートクッションを解除しやすいよう
に設定され、ロック解除の操作性を容易にしている。
【0056】次にシートクッション22をロックするロ
ック機構28の構造について、図7の(a)平面図、
(b)正面図、(c)7C断面図、により詳述する。
【0057】ロック機構28はシートクッションの下方
のフロアパネルに配置され、フロアパネルに固定された
コ字状の基板ブラケット80と、その基板ブラケットに
取り付けられた係止部材81と樹脂製の保持爪部材82
とにより構成されている。
【0058】係止部材81は、基板ブラケット80の側
壁に貫通支持された二本のピン部材81Pと、そのピン
部材にそれぞれ固定された四つの係止爪部材81a、8
1b、81c、81dと、係止爪部材を閉鎖(ロック)
方向に付勢するコイルスプリング部材81Sとにより構
成されている。
【0059】この係止爪部材81a、81b、81c、
81dによって、ロックパイプ29を係止する係止爪セ
ット(81a、81b)(81c、81d)が2セット
構成されている。
【0060】保持爪部材82は、基端部を基板ブラケッ
ト80の車体取付壁に固定し、先端部に、ロックパイプ
29を保持する保持凹部82aが形成されている。
【0061】なお、右上の係止爪部材81aには、解除
紐72を取りつける解除紐取付座84が設けられてお
り、解除紐72を引っ張った場合に、係止爪部材81
a、81b、81c、81dを開放し、ロックを解除す
るように構成されている。
【0062】ロック機構のロック時の作動について、図
8の模式図に基づき説明する。
【0063】(a)はロックパイプ29をロックする前
の状態を示したものであり、係止爪セット(81a、8
1b)は閉鎖方向に付勢力を受けて、各係止爪部材の先
端を互いに当接させている。
【0064】(b)はロック機構28にロックパイプ2
9が侵入している状態を示したものである。係止爪セッ
ト(81a、81b)は、先端前部81af、81bf
を曲率面で形成しているため、ロックパイプ29の押し
込み力を受けることによって、開放方向に移行する。
【0065】(c)は(b)の状態よりも、さらにロッ
クパイプ29がロック機構28に侵入している状態を示
したものである。係止爪セット(81a、81b)は最
も開放した状態から、付勢力により閉鎖方向に移行し、
保持爪部材82はロックパイプ29からの押し込み力を
受けて、保持凹部82aを若干変形させて、ロックパイ
プ29を保持するようになっている。
【0066】以上の過程を経て、ロックパイプ29はロ
ック機構28にロックされ、シートクッション22の後
端部はロック機構28により、確実にロックされる。
【0067】次に、シートクッションと可倒シートバッ
クの連動作動を作り出す、回動連結レバーとカムプレー
トの動きについて、図9に示す作動模式図により説明す
る。
【0068】この模式図に示す60は回動連結レバー
で、27はカムプレート、27aはカム部である。
【0069】まず(1)の状態は、可倒シートバック2
1Bを立ち上げ、通常のリアシートとして使用している
状態である。
【0070】この状態では、カムプレート27はカム部
27aが回動連結レバー60の当接部60dに当接して
いるため、位置が規定されている。この時回動連結レバ
ー60も連結されたロックパイプ29が、ロック機構2
8により係止されているため、位置が規定される。よっ
て、カムプレート27はロック機構28により位置が規
定されることになり、可倒シートバック21Bも立ち上
げた状態がロック機構28により保持されることにな
る。
【0071】次に(2)の状態は、可倒シートバック2
1Bを後倒して、フルフラット状態で使用している状態
である。
【0072】この状態で、カムプレート27は、可倒シ
ートバック21Bと共に、矢印に示す後方側に回転する
ため、カム部27aは回動連結レバー60の当接部60
dを押圧して、回動連結レバー60を回転させることに
なる。この時にロックパイプ29は予めロック機構28
から解除されるため、シートクッション22は回動連結
レバー60の回転により、可動シートバック21Bと連
動して、前方にスライドし後端部は上昇する。
【0073】(3)の状態は、可倒シートバック21B
を前倒して、トランクスルー状態で使用している状態で
ある。
【0074】この状態では、カムプレート27が、可倒
シートバック21Bと共に、矢印に示す前方側に回転す
る。この場合には、カム部27aは、なんら回動連結レ
バー60に関与せず回転するため、回動連結レバー60
はその位置を保持して、シートクッションには可動シー
トバックの動きは伝達されない。こうして、可倒シート
バック21Bを前倒して、トランクスルー状態で使用す
る場合には、シートクッションは通常の位置で保持され
ている。
【0075】以上のように、構成、及び作動することに
より次の効果を得ることができる。
【0076】まず、リアシートバック21をリアトレイ
パネル30側に支持された固定シートバック21Aと、
フロアパネル50側に支持された可倒シートバック21
Bとに分割して、可倒シートバック21Bのみを荷室T
側に後倒することにより、固定シートバック21Aはそ
のまま車室側に残るため、リアトレイパネル30に、位
置の変更、形状の変更等を施すことなく、シートバック
を荷室側に後倒することができる。
【0077】よって、従来通りの車体剛性を維持しつ
つ、可倒シートバック21Aとシートクッション22に
より、広いフルフラット面を得ることができる。
【0078】次に、連結機構を設け、シートバックの後
倒とともに、シートクッション後端部を上昇させること
により、シートクッション22の設置位置がシートバッ
ク21Bの回転ドラム(回動支点)23よりも低く設定
されていても、可倒シートバック21Bを後倒した際
に、シートバックとシートクッションとの間の段差をな
くすことができ、フラット面を適切に得ることができ
る。特に連動して、フラット面を形成することができる
ため、操作性も向上できる。
【0079】また、可倒シートバック21B下端とシー
トクッション22後端部が連結されていることにより、
常に可倒シートバック下端とシートクッション後端部と
の相対的な距離を一定することができ、可倒シートバッ
ク21Bと、シートクッション22とにより構成される
フラット面を、常に安定した連続面として形成できる。
【0080】さらに、カムプレート27によって、可倒
シートバック21Bを後倒したときのみ、連結回動レバ
ー60を回動作動させ、シートクッション後端部を上昇
させるため、シートバックを車室側に前倒するトランク
スルー状態の場合には、その機能を阻害する恐れがな
い。
【0081】また、シートクッション22のロック部2
8を利用して、連結回動レバー60をロックするため、
連結回動レバー60のロック機構28を、別途設ける必
要はなく、連結回動レバー60の動きをロックできる。
【0082】さらに、連結回動レバー60の動きがロッ
クされることにより、可倒シートバック21Bの後倒方
向の回動も規制されるため、可倒シートバック21Bの
ロック機能も、シートクッションのロック機構28に持
たせることができる。
【0083】また、回転ドラムに前倒操作紐70や後倒
操作紐71を設けたことにより、可倒シートバック21
Bの回動操作を容易に行なうことができる。この操作紐
の代わりに可倒シートバック自体に凹部を形成して操作
部としても同様の効果をえることができる。
【0084】以上、一つの実施例について記載したが、
本発明はこの実施例に限定されるものではなく、このほ
か本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、全て包括さ
れるものであり、適宜詳細構造を変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリアシート構造が採用された自動車の
車室内斜視図
【図2】図1の概略断面図
【図3】シートバックを後倒してフルフラット状態を形
成した車室内斜視図
【図4】図3の概略断面図
【図5】トランクスルー状態の概略断面図
【図6】リアシートの詳細斜視図
【図7】ロック機構の詳細構造の平面図、正面図、及び
断面図
【図8】ロック機構のロック時の作動模式図
【図9】連結回動レバーとカムプレートの作動模式図
【符号の説明】
C…車室 T…荷室 21A…固定シートバック(上部シートバック) 21B…可倒シートバック(下部シートバック) 23…回転ドラム(シートバック可倒手段) 24…シートバック支持部材(シートバック可倒手段) 27…カムプレート(カム部材) 60…連結回動レバー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室と荷室を仕切るリアトレイパネルの前
    方に配置された、自動車のリアシート構造において、該
    リアシートのシートバックを、リアトレイパネルに支持
    した上部シートバックと、フロアパネルに下端をした下
    部シートバックとで構成し、該下部シートバック下端を
    回動支点として、下部シートバックを荷室側に後倒可能
    とするシートバック可倒手段を設けた、自動車のリアシ
    ート構造。
  2. 【請求項2】前記下部シートバックの後倒動作に連動し
    て、リアシートのシートクッション後端部を上昇させる
    シートクッション上昇手段を設けた、請求項1記載の自
    動車のリアシート構造。
  3. 【請求項3】前記シートクッション上昇手段は、前記下
    部シートバック下端の回動支点と、前記シートクッショ
    ン後端部とを連結した連結機構により構成した、請求項
    2記載の自動車のリアシート構造。
  4. 【請求項4】前記連結機構は、一端を前記下部シートバ
    ック下端の回動支点に支持され、他端をシートクッショ
    ン後端部に連結された連結回動レバーと、下部シートバ
    ックと一体的に回転し、下部シートバックを後倒した場
    合にのみ、前記連結回動レバーを回転作動させ、シート
    クッション後端部を上昇させるカム部材とを備えた、請
    求項3記載の自動車のリアシート構造。
  5. 【請求項5】前記シートクッション後端部に車体フロア
    にロックされるロック部を備え、シートクッションロッ
    ク時に、前記連結回動レバーをロックすべく、連結回動
    レバーを前記ロック部に連係した、請求項4記載の自動
    車のリアシート構造。
  6. 【請求項6】前記下部シートバックに、該下部シートバ
    ックを回動させる取手部を設けた、請求項1乃至5記載
    の自動車のリアシート構造。
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