JP2000158830A - 昇華型熱転写記録方式 - Google Patents

昇華型熱転写記録方式

Info

Publication number
JP2000158830A
JP2000158830A JP10339792A JP33979298A JP2000158830A JP 2000158830 A JP2000158830 A JP 2000158830A JP 10339792 A JP10339792 A JP 10339792A JP 33979298 A JP33979298 A JP 33979298A JP 2000158830 A JP2000158830 A JP 2000158830A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
image receiving
dye
receiving sheet
thermal transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10339792A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Sakurai
秀夫 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP10339792A priority Critical patent/JP2000158830A/ja
Publication of JP2000158830A publication Critical patent/JP2000158830A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇華型熱転写記録方式によって、金属光沢の
ある染料画像を得ること。 【解決手段】 受像シートと昇華型熱転写インクシート
とを組み合わせ、サーマルヘッド等により画像形成を行
なう方式において、受像シートを基体上に金属光沢層、
染料受容層を積層した構造のものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は昇華型熱転写インク
シートおよび受像シートを組み合わせて使用する昇華型
熱転写記録方式に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱昇華性染料あるいは熱移行性染料
(本明細書中では単に「昇華性染料」と記す)を含有す
る転写層をもつ記録媒体(インクシート)と、受像シー
トとを重ねて、前記記録媒体に熱ヘッドあるいはレーザ
光等で画像状に熱印加することにより、転写層の昇華性
染料を受像シート上に昇華又は熱移行せしめて記録する
昇華型熱転写記録方式が知られている。
【0003】そして、この昇華型熱転写記録方式は近年
オンデマンドフルカラー画像を得る手段として注目され
ているが、フルカラーの印刷方式(オフセット印刷方
式、凸版印刷方式など一般の印刷方式)と比較すると、
金属光沢の再現性例えば金色や銀色の再現性において著
しく劣っている。これは昇華型熱転写記録方式では、イ
エロー、マゼンタ及びシアンの昇華性染料を受像シート
上に熱転写記録してこの3原色の減色混合により色を再
現する方法であるので、一般の印刷方式で得られる金色
や銀色のように、インク自体が拡散反射光沢を有してい
ないからである。もっとも、昇華型熱転写記録方式とは
異なり、熱転写プリンタを使用して金色、銀色などの特
色リボンを使用して画像のメタリック部分の質感を表現
することが知られている。一方、昇華型熱転写記録方式
は印刷方式に比べると、オンデマンドのプリントが行え
少数の出力に対応でき、銀塩写真画像に迫る画像品質が
得られる利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一般
の色調の画像が形成できるとともに、画像の金属色部分
の再現性にもすぐれた昇華型熱転写記録方式を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、昇華型熱転写インクシートと、このインクシートか
ら供給される昇華染料を受容する能力を有する受像シー
トとを組み合わせて使用する昇華型熱転写記録方式にお
いて、該受像シートが表面の染料受容層の下層に金属光
沢層又は光拡散反射層(好ましくは白色の光拡散反射
層、以下同じ)を存在させてなることを特徴とする昇華
型熱転写記録方式が提供される。
【0006】第二に、受像シートの金属光沢層あるいは
光拡散反射層及びその上層の染料受容層が印刷方式によ
って形成されたものであることを特徴とする上記第一の
昇華型熱転写記録方式が提供される。
【0007】第三に、受像シートの金属光沢層あるいは
光拡散反射層及びその上層の染料受容層が熱溶融転写方
式によって形成されたものであることを特徴とする上記
第一の昇華型熱転写記録方式が提供される。
【0008】第四に、金属光沢層あるいは光拡散反射層
及びその上層の染料受容層が、昇華型熱転写インクシー
トと同一のインクシート基体上に形成されていることを
特徴とする上記第二又は第三の昇華型熱転写記録方式が
提供される。
【0009】第五に、受像シート又は同一のインクシー
ト基体上に形成されている金属光沢層あるいは光拡散反
射層が樹脂中に分散された金属粉体もしくは無機又は有
機フィラーからなることを特徴とする上記第一〜四のい
ずれかに記載の昇華型熱転写記録方式が提供される。
【0010】第六に、受像シートにおける、下層に金属
光沢層あるいは光拡散反射層を有する染料受容層の境面
光沢度がJIS Z8741に準拠する測定法において
70以下(Gs85°)、好ましくは65以下(Gs8
5゜)であることを特徴とする上記第一〜五のいずれか
に記載の昇華型熱転写記録方式が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明をさらに詳細に説明す
る。図1は本発明の受像シート61に昇華型熱転写イン
クシート(単に「インクシート」と称することがある)
4を接触させ、インクシート4にサーマルヘッド5を通
して加熱する様子を表わしている。サーマルヘッドに代
えてレーザ光等で画像状に熱印加が行なわれてもよい。
ここでの受像シート61は基体1上に金属光沢層2、さ
らにこの上に染料受容層3が形成されたものである。
【0012】受像シート61の基体1としては、各種の
紙またはプラスチックフィルム、ゴムフィルムなどが挙
げられる。紙には、アート紙、上質紙、コート紙、グラ
ビア紙、バライタ紙、セルロース繊維紙、壁紙、裏打ち
紙、エマルション含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、
合成樹脂内添紙等が挙げられる。また、プラスチックフ
ィルムとしては合成紙、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、メタ
クリレート、ポリカーボネートなどのフィルムの単体ま
たは積層体や、これらプラスチックフィルムと紙との貼
り合わせたもの等が使用される。
【0013】基体1の裏面にはカール防止のためにポリ
エチレン層を設けることが好ましい。このポリエチレン
層の形成はエクストルージョン、ラミネート法等の公知
の樹脂層形成技術を使用することができる。このポリエ
チレン層には必要に応じて帯電防止剤(各種界面活性剤
など)、充填剤(炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタ
ン、酸化亜鉛など)が含有されるのがよい。このポリエ
チレン層の厚みは0.1〜50μm程度が好ましい。
【0014】金属光沢層2は樹脂に金属粉を分散混合し
たもので得ることができる。金属粉は一般的には銀粉と
してアルミニウム粉、金粉として真鍮粉が用いられる。
樹脂に金属粉を混合・分散したインクを1の基体上に印
刷することにより、金属光沢層を任意の場所に形成でき
る。ここでの印刷方式は一般的な印刷方式が全て使用で
きる。平版印刷、凸版印刷、凹版印刷、スクリーン印刷
などの方式である。金属光沢感を出すためには、インク
中の金属粉の粒径が細かすぎない方がよいため、印刷方
式としてはスクリーン印刷、凸版印刷などが好ましい。
金属光沢層2は、金箔、銀箔をホットスタンプにより転
写して形成することもできる。このような金箔、銀箔は
アルミ蒸着により作ることができる。また、この金属光
沢層2は熱溶融転写により形成することもできる。熱可
塑性樹脂或いはワックスに、前述の金属粉を混合し、プ
ラスチックフィルムの上に形成して熱転写リボンとす
る。次にこのリボンをサーマルヘッドにより、受像シー
ト基体上に熱溶融転写することにより、金属光沢面を任
意の場所に形成できる。金属光沢層2の厚みは0.5〜
10μm程度が好ましく、特に1〜4μmの範囲が好ま
しい。
【0015】染料受容層3は少なくとも昇華性染料を受
容できるものであれば従来公知のものであってよい。す
なわち、画像濃度を高めるためには染着性の高い樹脂を
使用すればよく、染料受容層3を構成する樹脂としては
従来から公知の材料でかまわない。例えば、ポリエステ
ル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウ
レタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂及びポリアミド系樹脂な
どが挙げられる。このとき、染料受容層3の厚みは1〜
20μm程度が好ましく、特に1〜10μmの範囲が好
ましい。また、染料受容層3には、必要に応じて充填
剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白
剤などの公知の添加剤を5〜60重量%添加することが
できる。充填剤の例としては、シリカ、酸化チタン、炭
酸カルシウムなどの白色無機顔料、フッ素系樹脂などの
有機顔料が挙げられる。
【0016】インクシート4は基体上に少なくとも昇華
性染料層を有するものであればよく、従来公知のものが
使用できる。
【0017】昇華性染料は、この分野で公知の昇華性染
料が用いられ、例えば、C.I.ディスパースイエロー
の1、3、8、9、16、41、54、60、77、1
16など、C.I.ディスパースレッドの1、4、6、
11、15、17、55、59、60、73、83な
ど、C.I.ディスパースブルーの3、14、19、2
6、56、60、64、72、99、108など、ソル
ベントイエローの77、116など、ソルベントレッド
の23、25、27など、ソルベントブルーの36、8
3、105などが例示され、これらの染料は単独でも組
み合わせ混合してもよい。
【0018】昇華性染料層は上記のような昇華性染料が
バインダー樹脂中に溶解または分散されてなるものが一
般的であり、バインダー樹脂には熱可塑性樹脂または熱
硬化性樹脂が用いられ、その具体例としてはポリ塩化ビ
ニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリエチレン、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、アク
リル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、
ポリビニルアルコール、セルロース樹脂などが挙げられ
る。これらの樹脂は一種でも使用できるが、数種を混合
し、あるいはこれらの共重合体を使用してもよい。
【0019】上記の昇華性染料層には滑剤が添加される
ことが好ましい。滑剤の例として、流動パラフィン等石
油系潤滑油、ハロゲン化炭化水素、ジエステル油、シリ
コーン油、フッ素シリコーン等合成潤滑油、各種変性シ
リコーン油(エポキシ変性、アミノ変性、アルキル変
性、ポリエーテル変性等)、ポリオキシアルキレングリ
コール等の有機化合物とシリコーンの共重合体等のシリ
コーン系潤滑性物質、フルオロアルキル化合物等各種フ
ッ素系界面活性剤、トリフルオロ塩化エチレン低重合物
等のフッ素系潤滑性物質、パラフィンワックス、ポリエ
チレンワックス等のワックス類、高級脂肪酸、高級脂肪
族アルコール、高級脂肪族アミド、高級脂肪酸エステ
ル、高級脂肪酸塩、二硫化モリブデン等が使用できる。
これらの滑剤は、1種でもよいが2種以上の混合によっ
て使用してもよい。
【0020】染料受容層3にインクシート4及びサーマ
ルヘッド5を用いてカラー画像を形成した場合、昇華性
染料及び染料受容層の樹脂は光透過性があるため、下層
の金属光沢層表面が透けて見えることになる。従って形
成された画像は、金属光沢感のある画像となる。金属光
沢感は、金属光沢層を形成している金属粉によって得ら
れるが、この原理は以下の通りである。微細な金属粉の
分散により、上面から進入した光は散乱反射されること
となる。また、金属(アルミニウム、真鍮など)の反射
スペクトルは、金属そのものの特性である。このことか
ら、反射光成分は一般に金属光沢と呼ぶものとなる。通
常の染料画像のように、受容層下面が平坦な白色面であ
ると、反射光は正反射成分となる。また、一般的に染料
画像の染料受容層下面は白色フィルム面であるため、反
射光は可視光領域では白色である。このため金属表現を
しても、厳密には昇華性染料の濃度分布であり、そのた
めに、本物の金属感を得ることはできない。
【0021】本発明においては、金属光沢層の代わりに
光拡散反射層を設けておくこともできる。この光拡散反
射層は特に白色のフィラー例えば貝殻粉を樹脂に混合分
散した白色の光拡散反射層がよく、金属光沢層と同様の
反射効果を持たせることはできる。しかし、この光拡散
反射層は金属粉を分散したものと比較すると劣るが、金
属光沢感のある染料画像を形成することができる。白色
フィラーとしては、酸化チタン、シリカ、タルクなどが
使用できるが、反射率と白色度の高さから、貝殻粉、酸
化チタンなどが好ましい。
【0022】これら金属光沢層又は光拡散反射層を下層
にみた染料受容層の境面光沢度はJIS Z8741に
準拠する測定法において70以下(Gs85°)であ
り、好ましくは65以下(Gs85°)である。
【0023】図2は本発明の受像シートを得るのに有用
な染料受容シートの例である。この染料受容シート62
は、基体7の表面に剥離層8、染料受容層9、金属光沢
層10(又は光拡散反射層)を積層し、裏面にバック層
11を設けたものである。ここでの染料受容層9、金属
光沢層10などは図1における染料受容層3、金属光沢
層2と同様なものである。
【0024】この染料受容シート62を用いて受像シー
ト61を得るには、一般の用紙、樹脂シート等の受像シ
ート基体などに金属光沢層10に接触させ、バック層1
1側からサーマルヘッド等を宛てがい、染料受容層9及
び金属光沢層10を受像シート基体に転写すればよい。
このようにして得られた受像シートは図1の受像シート
と同じ構造のものであり、従って図1で述べたと同様な
方法で染料画像を形成することができる。この画像は、
結局、金属光沢面又は光拡散反射面の上にある染料画像
を見ることになる。また、この図2に示される染料受容
シートはインクシートと同一のインクシート上に形成さ
せておくことができる。より正確には、インクシートそ
れ自体の基体上又は剥離層を介して染料受容層9、金属
光沢層10を形成させておくことができる。
【0025】図3は従来のインクシート及び受像シート
63を用いて画像形成が行なわれる様子を表わしてい
る。
【0026】
【実施例】次に実施例をあげて、本発明をより具体的に
説明する。
【0027】実施例1 (受像シートの作成)厚さ100μmのPETフィルム
(受像シート基体)上に、真鍮粉(福田金属箔粉工業
(株)製、洋金粉No.700)をビニル系印刷インク
用ビヒクルに混合分散したものを凸版印刷方式により印
刷して、厚さ3μmの金属光沢層を設けた。この金属光
沢層上に、塩ビ−酢ビ共重合体樹脂をMEKに溶解した
ものを塗布し、乾燥して厚さ3μmの染料受容層を設け
た。このようにして作成した受像シートの境面光沢度を
日本電色工業(株)製の光沢度計で測定したところ65
Gs(85°)であった。
【0028】(インクシートの作成)インクシートはポ
リエチレンテレフタレートの支持体上に昇華性染料とポ
リビニルブチラール樹脂とからなるインク層を塗布し、
支持体上の反対の面にサーマルヘッドとインクシートが
潤滑に搬送できることを目的としたシリコン樹脂からな
るバック層を塗布した。
【0029】(画像形成) (1)上記のように作成した受像シートとインクシート
を用いて金属光沢層の染料受容層にイエロー成分90
%、マゼンタ成分50%、シアン成分40%で昇華型熱
転写記録を行ったところ、印刷の金色と同等の金属光沢
を持つカラー画像が形成された。印刷の金色は大日本イ
ンキ化学(株)製のカラーガイド第16版3巻の620
番を参照用とした。大日本インキ化学(株)製のカラー
ガイド第16版3巻の620番の境面光沢度を日本電色
工業(株)製の光沢度計で測定したところ60Gs(8
5°)であった。 (2)次に(1)と同様に、金属光沢層に真鍮粉の代り
にアルミニウム粉(福田金属箔粉工業(株)製、アルミ
ニウム粉No.18000)を含有させ、イエロー成分
35%、マゼンタ成分25%、シアン成分25%で昇華
型熱転写記録を行ったところ、印刷の銀色と同等の金属
光沢を持つカラー画像を形成できた。印刷による銀色は
大日本インキ化学(株)製のカラーガイド第16版3巻
の621番を参照用とした。大日本インキ化学(株)製
のカラーガイド第16版3巻の620番の境面光沢度を
日本電色工業(株)製の光沢度計で測定したところ62
Gs(85°)であった。
【0030】比較例1 金属光沢層を設けた以外は実施例1とまったく同様にし
て比較の受像シートを作成した。また、インクシートは
実施例1と同じものを用いた。 (1)これら受像シートおよびインクシートを用いて、
図3に示したように染料受容層にイエロー成分90%、
マゼンタ成分50%、シアン成分40%で昇華型熱転写
記録を行ったところ、JIS Z8102に準拠する色
名帳の慣用色名でブロンドのようなカラー画像を得るこ
とができたが、実施例1に示した金色のような質感は得
られなかった。境面光沢度を日本電色工業(株)製の光
沢度計で測定したところ75Gs(85°)であった。 (2)次に同様に、イエロー成分35%、マゼンタ成分
25%、シアン成分25%で昇華型熱転写記録を行った
ところ、同様にJIS Z8102に準拠する色名帳の
慣用色名でスカイグレーのようなカラー画像を得ること
ができたが、実施例1に示した銀色のような質感は得ら
れなか持た。境面光沢度を日本電色工業(株)製の光沢
度計で測定したところ87Gs(85°)であった。
【0031】実施例2 実施例1と同様な構成で金属光沢層の代りにビニル系の
印刷インクにパールペースト(貝殻を粉砕分散したも
の)を混合分散し、白色の光拡散反射層を作成した。
以下順次、実施例1と同様に受像シート及びインクシー
トを作成し、同様に昇華印字を行った。その結果、比較
例1よりも金属質感が得られたが、実施例1には及ば
ず、印刷方式によった金色、銀色には、質感として劣る
結果となった。
【0032】実施例3 (受像シートの作成)まず図2に記載の構成の染料受容
シートを以下の方法によって作成した。厚さ3.5μm
のポリエチレンテレフタレート(基体7)上に剥離層8
をホットメルト法により厚さ1μmに作成した。剥離層
8の材質としては一般に熱溶融転写インクシートに使用
している材質であるカルナウバワックスを使用した。剥
離層8上に染料受容層9を厚さ3.5μmに形成した。
染料受容層9は塩ビ−酢ビ共重合体樹脂をMEKに溶解
して塗布し、乾燥して作成した。次にその上層に厚さ4
μmの金属光沢層をワックスにアルミニウム粉を混合分
散したものを用いホットメルト法により形成した。基体
の反対側の面にはこの染料受容シートがサーマルヘッド
に対して潤滑に搬送できることを目的としたシリコン樹
脂からなるバック層11を塗布した。この染料受容シー
トはインクシート基体上に連絡して昇華性染料層を設け
ておき、インクシートと兼用させることができる。この
ようにして作った染料受容シート62および比較例1に
記載の受像シート基体紙上にサーマルヘッドを用い、図
2の金属光沢層10と染料受容層9とを熱溶融転写して
受像シートを作成した。この時、染料受容層9上で、境
面光沢度を日本電色工業(株)製の光沢度計で測定した
ところ、65Gs(85°)であった。 (インクシートの作成)実施例1と同じインクシートを
用意した。
【0033】(画像形成) (1)この受像シートの染料受容層上にインクシートを
用いてイエロー成分90%、マゼンタ成分50%、シア
ン成分40%で昇華型熱転写記録を行ったところ、印刷
方式で得られる金色と同等の金属光沢を持つカラー画像
を形成できた。印刷による金色は大日本インキ化学
(株)製のカラーガイド第16版3巻の620番を参照
用とした。大日本インキ化学(株)製のカラーガイド第
16版3巻の620番の境面光沢度を日本電色工業
(株)製の光沢度計で測定したところ60Gs(85
°)であった。 (2)次に同様にイエロー成分35%、マゼンタ成分2
5%、シアン成分25%で昇華型熱転写記録を行ったと
ころ、印刷の銀色と同等の金属光沢を持つカラー画像を
形成できた。印刷方式によった銀色は大日本インキ化学
(株)製のカラーガイド第16版3巻の621番を参照
用とした。大日本インキ化学(株)製のカラーガイド第
16版3巻の620番の境面光沢度を日本電色工業
(株)製の光沢度計で測定したところ62Gs(85
°)であった。
【0034】
【発明の効果】(1)請求項1の発明によれば、昇華性
染料によって形成された画像は下層に金属光沢面あるい
は光拡散反射面が存在することにより、フルカラー画像
においてのメタリックカラーが表現できるようになる。 (2)請求項2の発明によれば、金属光沢層あるいは光
拡散反射面を印刷方式で、任意の場所に形成することに
より、昇華性染料によるフルカラー画像の一部だけをメ
タリック調に表現できるようになる。例えば画像の中に
ステンレス製の食器が有った場合など、その場所だけよ
り忠実に金属光沢を再現できる。 (3)請求項3の発明によれば、サーマルヘッドを用い
て金属光沢面あるいは拡散反射面を受像シートに設ける
ことができるため、より即時性(オンデマンド)が増
し、すぐに1枚からでも上記(2)の作用効果が得られ
る。 (4)請求項4の発明によれば、熱溶融転写型の金属光
沢層あるいは光拡散反射層をインクシートと同一のシー
ト基体に配置するため、インクシートの交換をしなくて
も、金属光沢面あるいは光拡散反射面を熱溶融転写した
のちにすぐに昇華性染料による画像の形成が行える。 (5)請求項5の発明によれば、一般の印刷用インキと
同様の金属粉体もしくは無機、又は有機のフィラーを使
用することにより、より印刷方式による金属光沢と同様
の視覚効果を得ることができるようになり、メタリック
調の品位が向上する。 (6)請求項6の発明によれば、正反射に近いGs(8
5°)の光沢度の規定を行うことで、より印刷よる金属
光沢と同様の視覚効果を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る受像シートを用いて昇華性染料の
熱転写が行なわれている様子を表わした図。
【図2】本発明に係る受像シートを得るための染料受容
シートの層構成を示した図。
【図3】従来の受像シートを用いて昇華性染料の熱転写
が行なわれている様子を表わした図。
【符号の説明】
1 受像シート基体 2 金属光沢層 3 染料受容層 4 インクシート 5 サーマルヘッド 7 染料受容シート基体又はインクシート基体 8 剥離層 9 染料受容層 10 金属光沢層 11 バック層 61 受像シート 62 染料受容シート 63 従来の受像シート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇華型熱転写インクシートと、このイン
    クシートから供給される昇華染料を受容する能力を有す
    る受像シートとを組み合わせて使用する昇華型熱転写記
    録方式において、該受像シートが表面の染料受容層の下
    層に金属光沢層又は光拡散反射層を存在させてなること
    を特徴とする昇華型熱転写記録方式。
  2. 【請求項2】 受像シートの金属光沢層あるいは光拡散
    反射層及びその上層の染料受容層が印刷方式によって形
    成されたものであることを特徴とする請求項1記載の昇
    華型熱転写記録方式。
  3. 【請求項3】 受像シートの金属光沢層あるいは光拡散
    反射層及びその上層の染料受容層が熱溶融転方写式によ
    って形成されたものであることを特徴とする請求項1記
    載の昇華型熱転写記録方式。
  4. 【請求項4】 金属光沢層あるいは光拡散反射層及びそ
    の上層の染料受容層が、昇華型熱転写インクシートと同
    一のインクシート基体上に形成されていることを特徴と
    する請求項2又は3記載の昇華型熱転写記録方式。
  5. 【請求項5】 受像シート又は同一のインクシート基体
    上に形成されている金属光沢層あるいは光拡散反射層が
    樹脂中に分散された金属粉体もしくは無機又は有機フィ
    ラーからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の昇華型熱転写記録方式。
  6. 【請求項6】 受像シートにおける、下層に金属光沢層
    あるいは光拡散反射層を有する染料受容層の境面光沢度
    がJIS Z8741に準拠する測定法において70以
    下(Gs85°)であることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれかに記載の昇華型熱転写記録方式。
JP10339792A 1998-11-30 1998-11-30 昇華型熱転写記録方式 Pending JP2000158830A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10339792A JP2000158830A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 昇華型熱転写記録方式

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10339792A JP2000158830A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 昇華型熱転写記録方式

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000158830A true JP2000158830A (ja) 2000-06-13

Family

ID=18330858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10339792A Pending JP2000158830A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 昇華型熱転写記録方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000158830A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020026523A1 (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 大日本印刷株式会社 熱転写受像シート
JP2020037195A (ja) * 2018-08-31 2020-03-12 大日本印刷株式会社 加飾シートの製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020026523A1 (ja) * 2018-08-03 2020-02-06 大日本印刷株式会社 熱転写受像シート
JP6690803B1 (ja) * 2018-08-03 2020-04-28 大日本印刷株式会社 熱転写受像シート
CN111741853A (zh) * 2018-08-03 2020-10-02 大日本印刷株式会社 热转印图像接受片
CN111741853B (zh) * 2018-08-03 2022-05-17 大日本印刷株式会社 热转印图像接受片
US11400742B2 (en) 2018-08-03 2022-08-02 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Thermal transfer image-receiving sheet
JP2020037195A (ja) * 2018-08-31 2020-03-12 大日本印刷株式会社 加飾シートの製造方法
JP7234539B2 (ja) 2018-08-31 2023-03-08 大日本印刷株式会社 加飾シート、及び加飾成形品の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6803936B2 (en) Thermal transfer sheet, method for image formation, method for image-formed object formation, and image-formed object
JP4034856B2 (ja) 熱転写シートおよび印画物
KR20030076298A (ko) 메탈릭 화상을 가지는 화상 표시 매체 및 열전사 시트
JP2012066530A (ja) 熱転写シート及びそれを用いた画像形成方法
KR20180043209A (ko) 열전사 시트
TWI667150B (zh) Thermal transfer sheet, thermal transfer image-receiving sheet, method for forming photocopy, and photocopy
JP4241025B2 (ja) 画像形成物及び画像形成方法
JPH06328862A (ja) 熱染料転写画像形成に使用する質量転写可能なドナーリボン
JP2000158830A (ja) 昇華型熱転写記録方式
US5506189A (en) Mass transferable donor ribbons for use in thermal dye transfer imaging
JP6657697B2 (ja) 熱転写シート
US7166559B2 (en) Image forming method, thermal transfer sheet and intermediate transfer recording medium
JP3258775B2 (ja) 熱転写シート
JP2011201181A (ja) 熱転写シート及びそれを用いた画像形成方法
JP2008230095A (ja) 画像形成方法と画像形成装置および画像形成システム
JP2008239841A (ja) 熱転写受像シート及び該受像シートの裏面の検知マーク印刷用インキ組成物
JP4614346B2 (ja) 感熱記録材料
JP4467851B2 (ja) 熱転写シート
JP4489332B2 (ja) 熱転写シート
JP2904784B2 (ja) 画像形成方法
JPH04179591A (ja) Idカード及びid冊子並びにその作成装置
JPS63237988A (ja) 感熱転写体
JP2963056B2 (ja) 画像形成方法
JPH0930140A (ja) 金属光沢熱転写記録材とそれを用いた記録方法及び記録物
JP2001219654A (ja) 熱転写記録媒体及び画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050225