JP2000158698A - 光書込み型プリンタヘッド及びこれを用いたプリンタ - Google Patents

光書込み型プリンタヘッド及びこれを用いたプリンタ

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JP2000158698A
JP2000158698A JP33603198A JP33603198A JP2000158698A JP 2000158698 A JP2000158698 A JP 2000158698A JP 33603198 A JP33603198 A JP 33603198A JP 33603198 A JP33603198 A JP 33603198A JP 2000158698 A JP2000158698 A JP 2000158698A
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Yuji Hosoi
雄次 細井
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Seiko Instruments Inc
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/435Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material
    • B41J2/475Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material for heating selectively by radiation or ultrasonic waves
    • B41J2/48Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material for heating selectively by radiation or ultrasonic waves melting ink on a film or melting ink granules

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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント解像度(ドット密度)の高さの割に
プリント時間を短かくし得る光書込み型のプリンタヘッ
ドを提供すること。 【解決手段】 光書込み型のプリンタヘッド14は、一
定の用紙送りピッチQpで用紙送り方向Zに間欠的に送
られる感光型のプリント用紙に対して、用紙送り方向Z
と交差する走査方向Xに走査される際プリント用紙に光
を照射してプリントするもので、用紙送り方向Zに第一
の光源群Srを有する。第一の光源群Srは、用紙送り
方向Zに沿って用紙送りピッチQの1/N(Nは2以上
の自然数)の基本ピッチQsで配列された一の色のN個
の光源Sr2,Sr3を含む。第一の光源群Srは、更
に、用紙送り方向Zに関して光源Sr2,Sr3の上流
側に基本ピッチQsに相当する間隔をおいて一の色の上
流側光源Sr1を含み、この上流側光源Sr1の用紙送
り方向Zの長さLr1が基本ピッチQsの(N−1)倍
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、用紙送り方向に一
定のピッチ(用紙送りピッチ)で間欠的に送られる感光
型のプリント用紙に対して、該用紙送り方向と交差する
走査方向に走査される際該プリント用紙に光エネルギを
与えて(露光して)プリントを行う光書込み型のプリン
タヘッド、及び該プリンタヘッドを用いたプリンタに関
する。
【0002】この明細書において、「用紙送りピッチ」
とは、プリント用紙が用紙送り方向に間欠的に送られる
際、一の露光走査の後次の露光走査前までに送られるプ
リント用紙の長さをいい、用紙送り手段による間欠送り
の単位長さよりも大きくてもよい。
【0003】
【従来の技術】この種類の従来の光書込み型のプリンタ
ヘッドは、用紙送り方向に対して直角な走査方向に間隔
をおいて配置された三色の光源群を有し、各色の光源群
は、用紙送り方向に用紙送りピッチで配置された実際上
同一のサイズの複数個の光源からなる。即ち、従来のこ
の種のプリンタヘッドでは、プリント用紙を1ピッチづ
つ間欠送りする際、一の色の最初の光源からの光に露光
された用紙の小領域に、用紙送り方向下流側に位置する
該一の色の後続の光源からの光を更に照射することによ
って所定のドットのプリント(潜像形成)を行うように
している。なお、各光源は、LED(発光ダイオード)
からなる光源本体と、該光源本体の前方に形成されたア
パーチャ(絞り開口)とからなり、各光源のアパーチャ
は、実質上同一の大きさで、用紙送り方向及び走査方向
の夫々に沿って、夫々、等間隔に配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の従来のプリンタヘッドでは、光源のピッチが用紙送り
ピッチと一致しているから該光源により形成されるドッ
トのピッチも用紙送りピッチと一致し、用紙送り方向の
各列についての露光制御回数は、用紙送り方向の行数以
上になり、プリント解像度(即ち、プリント用紙上にプ
リントされるドット密度、言い換えれば、プリント用紙
の用紙送り方向の単位長さ当たりのドット数)が高いと
プリント時間が長くなるのを避け難い。
【0005】例えば、1ドット当たりの露光時間が48
0マイクロ秒、走査方向のドット数が320ドット/
行、走査方向の端(一行の端)における走査方向の反転
時間が0.05秒、用紙送り方向のドット数(行数)が
144ドットである場合、(480×320×10-6
0.05)×144秒、即ち29.3秒程度のプリント
時間がかかることになる。
【0006】本発明は、前記した点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、プリント解像度(ド
ット密度)の高さの割にはプリント時間を短かくし得る
プリンタヘッド及び該プリンタヘッドを用いた光書込み
型のプリンタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のプリンタヘッド
は、この目的を達成すべく、一定の用紙送りピッチで用
紙送り方向に間欠的に送られる感光型のプリント用紙に
対して、該用紙送り方向と交差する走査方向に走査され
る際該プリント用紙に光を照射してプリントを行う光書
込み型のプリンタヘッドであって、用紙送り方向に第一
の光源群を有し、該第一の光源群が、用紙送り方向に沿
って用紙送りピッチの1/N(Nは2以上の自然数)の
基本ピッチで配列された一の色のN個の光源を含む。
【0008】本発明のプリンタヘッドでは、第一の光源
群のN個の光源が用紙送り方向に沿って用紙送りピッチ
の1/Nの基本ピッチで配列されているから、一ピッチ
の用紙送り毎に、N個の光源によって同時にNドットの
露光(潜像形成のようなプリント)を行い得る。すなわ
ち、本発明のプリンタヘッドにおいて、プリント解像度
が従来のプリンタヘッドと同一である場合、N個の光源
のピッチが従来のプリンタヘッドの光源のピッチに一致
することになる。一方、従来のプリンタの光源のピッチ
が用紙送りピッチに一致するのに対して、本発明のプリ
ンタヘッドでは、N個の光源のピッチは用紙送りピッチ
の1/Nであるから、用紙送りピッチが従来のプリンタ
の用紙送りピッチのN倍になるので、プリント速度が従
来のプリンタのほぼN倍になる。すなわち、従来と同じ
プリント解像度であれば、プリント速度が速くなり、プ
リント解像度(ドット密度)の高さの割にはプリント時
間を短かくし得る。
【0009】プリンタの用紙送りピッチが従来のプリン
タの用紙送りピッチと同一である場合、本発明のプリン
タヘッドでは、N個の光源のピッチが用紙送りピッチの
1/Nであるので、用紙送りピッチに一致する従来のプ
リンタヘッドの光源のピッチと比較して1/Nになる。
従って、本発明のプリンタヘッドでは、実際上従来と同
一のプリント時間の間に、N倍のプリント解像度(1/
Nのドットピッチ)でプリントを行ない得る。すなわ
ち、従来と同じプリント時間であれば、プリント解像度
が高くなり、プリント解像度(ドット密度)の高さの割
にはプリント時間を短かくし得る。
【0010】この明細書において、「基本ピッチ」と
は、用紙送り方向に沿って用紙上に形成される隣接ドッ
トの中心間の最小距離(プリント用紙上に形成される最
大解像度のドットピッチ)をいい、該隣接ドットを形成
する隣接光源の中心間の最小距離に一致する。「走査方
向」は、典型的には、用紙送り方向に対して直角である
けれども、交差する方向である限り、場合によっては直
角でなくてもよい。2以上の自然数である「N」は、例
えば2又は3からなるが、4以上でもよい。
【0011】N個の光源に関して、「一の色」は、例え
ば、赤、青、緑など特定の波長域に対応する色をいう。
但し、複数の波長域の光からなる色を含み、白色も含
む。N個の光源は、典型的には、断面形状、断面積(サ
イズ)、拡がり角、及び最大強度等が実質上同一のビー
ムを出射する能力を有するが、場合によっては、少なく
ともいずれかが異なっていてもよい。
【0012】好ましくは、第一の光源群が、用紙送り方
向に関して前記N個の光源の上流側に基本ピッチに相当
する間隔を置いて前記一の色の上流側光源を含み、該上
流側光源の用紙送り方向の長さが基本ピッチの(N−
1)倍である。ここで、「基本ピッチに相当する間隔」
とは、N個の光源のうち最上流側の光源の中心と、該光
源により形成されるドットと実質上同一形状のドットを
プリント用紙上に形成するに必要な上流側光源の最下流
側部分ないし領域(上流側光源の発光領域のうち前記最
上流側光源の発光領域と同一形状の最下流側発光領域)
の中心との間の用紙送り方向の距離が、基本ピッチに一
致するような間隔であることをいう。第一の光源群のう
ち基本ピッチの(N−1)倍の長さの上流側光源とその
下流側のN個の光源とは、典型的には、走査方向の同じ
位置に、即ち用紙送り方向に沿って直線状に一列に配列
されるけれども、場合によっては、走査方向にずれた位
置に配置されていてもよい。
【0013】この場合、上流側光源によってプリント用
紙に「プレ露光」を行っておき、下流側に位置するN個
の光源によって、N個(Nドット)の独立の潜像を形成
するように用紙を露光し得る。ここで、「プレ露光」と
は、所定の閾値(閾エネルギ)以上の光量の光を受けた
際に潜像が形成され閾エネルギを超えるレベルでは光量
の変動に対して現像時の濃度が大きく変動するような潜
像が形成されるタイプの感光型プリント用紙について、
プリント用紙に潜像を形成する閾光量よりも小さいけれ
ども該閾光量に近いレベル(光量)の光を照射すること
をいう。プレ露光されたプリント用紙部分には、閾値を
超えるレベルでの光量の変動に対して現像時の濃度が敏
感に変動するような潜像が形成され得るから、下流側の
N個の光源のビームの強度が比較的小さくても、該N個
の光源の夫々からのビームの強度を僅かに変動・制御す
るだけで、N個のドットの所望濃度の潜像をプレ露光済
みのプリント用紙部分に形成し得ることになる。プレ露
光済みのプリント用紙領域に対しては、ほぼ飽和するレ
ベルに感光させることも容易になる。
【0014】第一の光源群のN個の光源は、好ましく
は、用紙送り方向に沿って基本ピッチで配列されたN個
のアパーチャ(絞り開口)を有するアパーチャ手段と、
各アパーチャに向き合うようにアパーチャ手段の後方に
間隔をおいて配置されたN個の光源本体とからなる。ま
た、(N−1)倍の長さの上流側光源は、好ましくは、
光源本体と、該光源本体に向き合う位置において前記ア
パーチャ手段に形成され、長さが基本ピッチの(N−
1)倍である長孔の形態のアパーチャとからなる。
【0015】以上において、光源本体は、典型的には、
LEDのような発光素子からなるけれども、その代わり
に、放電管や半導体レーザのような他のタイプの発光素
子でもよい。光源本体は、特性的に面光源に近い方が好
ましいが、点光源でもよい。光源本体とアパーチャ又は
プリント用紙との間に、ビームのコリメート手段や、集
光手段や、結像光学系等が設けられていてもよく、ま
た、機械的なシャッタや液晶シャッタのような電子制御
されるシャッタが設けられていてもよい。(N−1)倍
の長さの上流側光源を構成すべく長孔状アパーチャに対
面する光源本体は、同時に制御される複数個(例えばN
個)の発光素子からなっていても、全体が単一の発光素
子からなっていてもよい。
【0016】前記光源の色は、上述のように、白色でも
どのような色相の色でもよいが、光源が、上述のよう
に、光源本体とアパーチャとからなる場合、アパーチャ
を通ったビームが拡がり易い波長の長い領域の光、即
ち、赤色又は赤系統の色の光源として、ドット解像度を
最大限にし得る上記構成を採用することが好ましい。長
波長域のビームが短波長域のビームと比較して拡がり易
い一つの理由は、アパーチャ(絞り開口)でビーム径が
絞られた発散性(ビーム拡がり角の比較的大きい)ビー
ムが感光型プリント用紙の表面の透明な保護層で屈折さ
れる際における拡がり角の減少が、光の波長が長いほど
少なくなることによる。すなわち、保護層の表面で屈折
された後保護層の下に位置する感光性の層(例えば、感
光型マイクロカプセルの塗布層)にビームが達した際、
光の波長が長いほどビーム径が大きくなることことによ
る。なお、場合によっては、アパーチャ(開口)の外縁
における回折もその一因になり得る。
【0017】光源として第二の色の光源を用いる場合、
第一の光源群の色とは異なる別の色の第二の光源群が第
一の光源群に並設される。すなわち、プリントヘッド
は、別の色の第二の光源群を更に有していてもよい。第
二の光源群は、例えば、第一の光源群に対して走査方向
にずれた位置に、典型的には走査方向の一方の側に配設
される。第二の光源群は、基本ピッチで配列された光源
を備えていてもよいけれども、好ましくは、用紙送り方
向に用紙送りピッチに一致するピッチで配置された複数
の光源を含む。第二の光源群は、典型的には、用紙送り
方向に沿って一列に配列されるけれども、場合によって
は、走査方向にずれていてもよい。その場合、第一の光
源群に属する光源の一部と第二の光源群に属する光源の
一部とが、用紙送り方向に沿って一列に並んでいてもよ
い。典型的には、ドットが拡がり易い長波長の光ビーム
に対して解像度の高いドットを形成するように、第一の
光源群として赤色などの長波長の色の光源を用い、用紙
送りピッチに一致する低解像度のドットピッチを与える
第二の光源群として青色や緑色などの短波長の光源を用
いる。但し、場合によっては、逆でもよい。なお、用紙
送りピッチで光源が配置される第二の光源群では、用紙
送り方向の全域にドットを形成し得るように、各光源が
基本ピッチの(N−1)倍の用紙送り方向長さを有す
る。
【0018】光源として第三の色の光源を用いる場合、
典型的には、前記第一及び第二の光源群の全体に対し
て、走査方向のいずれか一方の側に第三の光源群を設け
る。但し、場合によっては、第三の光源群の光源が走査
方向に沿ってずれて配置されていてもよく、その場合、
第三の光源群の光源のうち少なくとも一部の光源は、第
一及び第二の光源群の光源のうちの少なくとも一部の光
源と用紙送り方向に一列に配列されていてもよい。第三
の光源群は、(1)第一の光源群と同様に、用紙送り方
向に沿って基本ピッチで配列されたN個の光源を含み、
該光源が、用紙送り方向に沿って基本ピッチで配列され
たN個のアパーチャを有するアパーチャ手段と、各アパ
ーチャに向き合うようにアパーチャ手段の後方に間隔を
おいて配置されたN個の光源本体(例えば、LED)と
からなっていても、(2)第二の光源群と同様に、用紙
送り方向に沿って用紙送りピッチで配置された複数の光
源を含んでいてもよい。
【0019】前者の場合、第三の光源群は、好ましく
は、第一の光源群と同様に、該第三の光源群の前記N個
のアパーチャの上流側に基本ピッチに相当する間隔を置
いて基本ピッチの(N−1)倍の用紙送り方向長さで前
記更に別の色の上流側光源を含み、該上流側光源は、光
源本体と、該光源本体に向き合う位置において前記アパ
ーチャ手段に形成され、長さが基本ピッチの(N−1)
倍である長孔の形態のアパーチャとからなる。この場
合、典型的には、第一の光源群が赤色光源であるとき
は、第二の光源群として例えば青色光源を用い、第三の
光源群として緑色光源を用いる。但し、第二の光源群と
第三の光源群の色は逆でもよい。また、三つの光源群の
色は、光の三原色に限られず、任意の色の組合わせでよ
く、場合によっては、プリント用紙の各色に対する感度
及び利用可能な各色の光源の特性(強度、ビーム径、拡
がり角)などを考慮して、色の組合せを選んでもよい。
【0020】後者の場合、前記第三の光源群の光源の夫
々が、好ましくは、第二の光源群の光源と同様に、用紙
送り方向に基本ピッチの(N−1)倍の長さを有する。
この場合、典型的には、第一の光源群が赤色光源である
ときは、第二及び第三の光源群として例えば青色及び緑
色光源を用いる。但し、上記の場合と同様に色の種類・
組合せは任意に選べばよい。更に、プリント用紙の感光
特性によっては、光源として、可視領域の光源の代わり
に、紫外又は赤外領域の光源を用いるようにしてもよ
い。
【0021】以上においては、一種類から三種類の間の
光源群を用いることについて説明したけれども、光源群
の数は、4種類以上でもよい。また、各光源群の光源
は、典型的には、最上流側光源が走査方向に一列になる
ように並ぶことが好ましいけれども、場合によっては、
用紙送り方向に配置される複数の光源群の全体の長さ等
を考慮して、一部の光源が用紙送り方向にずれた位置に
あってもよい。
【0022】本発明のプリンタは、前記した目的を達成
すべく、上述のようなプリンタヘッドを有する。なお、
プリンタで用いられるべき感光型プリント用紙は、取扱
いの容易さなどを考慮すると、典型的には、感光型マイ
クロカプセルが塗布されてなるものである。ここで、
「感光型マイクロカプセル」とは、特定波長域の光を受
けた際圧壊され易くなるか又は圧壊され難くなる(即
ち、潜像が形成される)ように構成された微小カプセル
であって、且つ圧壊された際特定の色の発色(即ち、現
像)を可能にする発色物質が内部に収容(典型的には、
封入)されているものをいう。但し、プリント用紙は、
感光型のものであれば、他のタイプのものでもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明による好ましい一実
施の形態を添付図面に示した好ましい一実施例のプリン
タに基づいて説明する。まず、図1に示したプリンタ1
0で用いられる好ましい一例の感光型プリント用紙1に
ついて、図3の(a)及び4に基づいて説明する。
【0024】この例では、感光型プリント用紙1は、
「感光型マイクロカプセルが塗布されており、露光ヘッ
ドによる露光動作(潜像形成動作)及び加圧現像ヘッド
による加圧現像動作によってプリント可能なシート状
物」を指す。シート状物は、印刷(プリント)に際して
用紙送り方向に間欠的に送給され得るような幅、長さ、
及び厚さを有する限り、その三次元形状はどのようなも
のでもよい。プリント用紙1は、図3の(a)に示した
ように、白色のPET(ポリエチレンテレフタレート)
からなるシート状基体部(基材部)2と、このシート状
基体部2上に形成され顕色剤を含む受像層3と、感光型
マイクロカプセルがバインダ(接着剤)に均一に分散さ
れて受像層3上に均一に塗布された感光型マイクロカプ
セル層4と、透明PETのような保護層5とからなる。
シートの基体ないし基材2は、プラスチック材料の代わ
りに紙のような他の材料でもよい。マイクロカプセル層
4にバインダはなくてもよく、受像層3とマイクロカプ
セル層4とは混在する一つの層であってもよい。感光型
マイクロカプセルは、ゼラチンなどからなる数ミクロン
程度の透明な外側のカプセル壁を有し、該カプセル壁内
には、特定波長の光によって硬化する光硬化物質と、硬
化されなかったカプセルが圧壊されたとき受像層3の顕
色剤と接触して発色する発色物質とが、封入されてい
る。典型的には、各マイクロカプセルは、顕色剤に接触
すると絵具の三原色のうちのいずれかに発色する発色物
質と、該発色物質により発色される色に対して実際上補
色関係にある色(光の三原色)の光で硬化する光硬化物
質とを一緒に封入してなる。すなわち、マイクロカプセ
ルには、三種類のタイプが有り、夫々、赤(赤紫)色を
呈するマゼンダ(M)用の発色物質及びこれと補色関係
にある緑色光(G)を選択的に吸収して硬化する光硬化
物質を封入してなるタイプMのマイクロカプセル、黄色
を呈するイエロー(Y)用の発色物質及び青色光(B)
で硬化する光硬化物質を封入してなるタイプYのマイク
ロカプセル、並びに青(青紫)色を呈するシアン(C)
用の発色物質及び赤色光(R)で硬化する光硬化物質を
封入してなるタイプCのマイクロカプセルからなる。マ
イクロカプセル層4では、これら三種類のマイクロカプ
セルが一様に分散・塗布されている。
【0025】例えば、300dpiでプリント用紙にカ
ラープリントを行う場合、85μ程度の径の領域に一つ
のドットが形成される。このドット領域に、例えば、露
光ヘッドから赤色の光が照射されると、タイプCのマイ
クロカプセル内の光硬化物質は硬化するけれども、タイ
プM,Yのマイクロカプセル内の光硬化物質は硬化され
ず、このドット領域に赤色の潜像が形成される。このド
ット領域が加圧下におかれると、硬化したタイプCのマ
イクロカプセルはそのまま保たれるけれども、硬化され
ていないタイプM,Yのマイクロカプセルは圧壊され、
夫々の発色物質が受像層4の顕色剤と反応して赤紫色及
び黄色を呈し、全体としてほぼ赤い色を呈する。タイプ
Cのマイクロカプセルが硬化される程度はドット領域に
照射される光の強さ(光量)に依存し、その多少に応じ
てタイプCのマイクロカプセルが少しだけ圧壊された
り、全く圧壊されなかったりして、当該ドット領域にお
ける青色の混ざり具合が変わることになる。従って、照
射光の色に応じて三つのタイプのマイクロカプセルの硬
化の程度が異なり、マイクロカプセルの圧壊により発色
される色が異なることになる。
【0026】マイクロカプセルは、上述のように光の三
原色に対応する三種類の波長域の光の各々に応じて発色
を可能にする三つのタイプM,Y,Cからなる代わり
に、一つ若しくは二つ、又はそれ以上の任意の特定の波
長域の光に応じて発色を可能にする一つ若しくは二つ、
又はそれ以上の任意の数のタイプのものからなっていて
もよい。各タイプのマイクロカプセルは、典型的には、
用紙1の被塗布面に一様に分布しているけれども、場合
によっては、用紙1の領域によってマイクロカプセルの
分布が異なっていてもよい。
【0027】プリント用紙1の各マイクロカプセルは、
一般に、図4に示したような感光特性を有する。すなわ
ち、任意の特定波長域の可視光(例えば赤色光R)をプ
リント用紙1の特定領域に照射した場合、プリント用紙
1の該特定領域に照射された光Rのエネルギ、即ち光量
ないし積分強度Eと、照射光Rに応じた該特定領域に発
現されるべき補色の濃度Dとの間には、図4において曲
線Aで示したような関係が有る。すなわち、照射ないし
露光エネルギEの総量が小さい場合、より詳しくは、露
光エネルギEが点P0で示した閾値E0以下である場
合、タイプCのマイクロカプセル内の光硬化物質は実際
上ほとんど硬化されず、該マイクロカプセルCは加圧現
像処理によって圧壊され、光Rの照射量Eの多少に拘わ
らず、ほぼ一定の濃度D0で発色する。一方、プリント
用紙1の当該特定領域に対する特定波長域の光Rの照射
エネルギの総量Eが閾エネルギE0を超えると、照射エ
ネルギ総量Eがほぼ点P1で示した程度のエネルギE1
よりも小さい範囲では、照射エネルギEの増大に応じて
光硬化物質の硬化の程度が急激に変化し(高くなり)、
加圧現像処理によってマイクロカプセルCの圧壊の程度
が急激に低下し、発色濃度Dが急激に低下する。露光エ
ネルギEがほぼE1に達するとマイクロカプセルCが加
圧現像によってほとんど圧壊されなくなるので、露光エ
ネルギEがE1を超えると、露光量Eの増大による発色
濃度Dの低下は再び小さくなる。なお、点P1は、露光
・発色特性を定性的に示すには一応の目安になる点又は
領域であるけれども、これに近接する点と厳密に区別さ
れて定義されなくてもよい。以上においては、赤色光R
に対するタイプCのマイクロカプセルの特性を例にとっ
て説明したけれども、他のマイクロカプセルM,Yも夫
々該当する波長域の光G,Bに対して、定性的には同様
な(場合によっては定量的にも実際上同様な)特性を有
する。
【0028】図1において、プリンタ10では、例え
ば、該プリンタ10のフレーム11の側壁11a,11
bの間に支持された上流側及び下流側のローラのような
用紙送り機構12,13によってプリント用紙1がZ方
向に一定のピッチ(用紙送りピッチ)Qpで間欠的に送
られ、用紙送り方向Zへの用紙1の送給が停止されてい
る間に、露光ヘッド14及び加圧・現像ヘッド15を搭
載したキャリッジ16が案内レールのような案内機構1
7に沿って用紙送り方向Zと直角な走査方向Xに走査さ
れる。キャリッジ16の走査は、走査方向の両端に設け
たタイミングプーリにタイミングベルトを掛け渡して循
環させると共にキャリッジ16に形成した用紙送り方向
の長孔にタイミングベルトに固定したピンを係合させる
ことにより行っても、シャフトをその軸線のまわりで回
転可能な状態で走査方向に延在させると共にキャリッジ
16に一体的に形成した係合ピンをシャフトの外周に形
成した両方向螺旋溝に係合させることにより行っても、
その他の手段で行ってもよい。露光ヘッド14のX方向
位置は、キャリッジ16と一体的な走査位置センサない
しエンコーダ18によって案内レール17上のスケール
19の目盛を読取りコントローラ20に送ることによっ
て検出される。加圧・現像ヘッド15は、キャリッジ1
6のX方向走査に伴うX方向移動の際、プリント用紙1
の背面に位置するプラテンのような用紙支持手段と協働
して該用紙支持手段の間で該ヘッド15の前に位置する
露光済みの用紙部分(用紙1の小領域)に加圧力を加え
て該露光済み部分の非硬化又は非完全硬化マイクロカプ
セルを圧壊して用紙1の当該部分に所定の色を所定の濃
度で発現させるように構成されており、例えば、支持手
段により支持された用紙1上を走査方向に転動可能な加
圧ローラを有する。21はキャリッジ16をX方向に駆
動するX方向駆動機構、22は用紙送り機構12,13
を介して用紙1をZ方向に間欠的に移動させるZ方向駆
動機構、23は動力伝達機構を含み夫々の駆動機構2
1,22を駆動する駆動源である。
【0029】プリントされるべき画像情報等は、デジタ
ルカメラ等の画像情報処理装置や画像情報記録媒体のよ
うなプリントパターン情報源24からプリンタ10のコ
ントローラ20に与えられる。マイクロプロセッサなど
からなるコントローラ20は、各用紙送り位置Zにおい
て、プリントパターン情報源24からのパターン情報及
び走査位置センサ18からのX方向位置データに基づい
て、露光ヘッド駆動装置25を駆動して露光ヘッド14
により用紙1の位置X,Zに所定の色及び感光度(硬化
度)のドット状潜像を形成させる。露光ヘッド14のX
方向走査に伴ってX方向に潜像が形成され、用紙1を1
ピッチだけZ方向に間欠送りした後露光ヘッド14のX
方向走査を行うことを繰返すことによって、X−Z面内
で用紙1に二次元パターンの形態の潜像が形成される。
なお、露光ヘッド14のX方向走査の際同時にX方向に
移動される加圧・現像ヘッド15により用紙1の露光済
み領域が加圧されて各ドット領域の露光(感光)状態に
応じてマイクロカプセルが圧壊され、現像が行われる。
【0030】露光ヘッド14は、図2及び図3の(a)
に示すように、箱状のヘッド筐体31と、ヘッド筐体3
1の後壁32においてZ方向及びX方向に配列・固定さ
れた複数の光源本体としてのLED33と、ヘッド筐体
31の前壁34(例えば厚さ数10μ程度)のうち各光
源本体33に向き合う位置に距離H1(例えば300〜
400μ程度)だけ間隔を置いて形成されたアパーチャ
(絞り開口)35とを有する。36は光源本体33,3
3の間の隔壁(仕切壁)である。前壁34は、アパーチ
ャ手段ないしアパーチャ板として機能する。隔壁36に
より離隔された各光源本体33及び該光源本体33に対
向したアパーチャ35によって、各光源Sが形成されて
いる。
【0031】より詳しくは、露光ヘッド14の複数の光
源Sは、第一の光源群としての赤色光源群Srと、走査
方向Xに関して赤色光源群Srの左側に(図2で見て)
配置された第二の光源群(又は第三の光源群)としての
緑色光源群Sgと、走査方向に関して赤色及び緑色光源
群Sr,Sgの右側に配置された第三の光源群(又は第
二の光源群)としての青色光源群Sbとからなる。図示
の例では、N=2であり、基本ピッチQs=Qp/N=
Qp/2である。赤色光源群Srは、用紙送りピッチQ
pの1/2の基本ピッチQs=Qp/2で用紙送り方向
Zに配列された半径Rrの2個の円形の赤色光源Sr
2,Sr3と、上流側の赤色光源Sr2よりも更に上流
側に、基本ピッチQsに相当する間隔Qp/2を置いて
配置された長さLr1=(N−1)Qs=Qs=Qp/
2の細長い赤色光源Sr1とからなる。ここで、細長い
上流側光源Sr1の長さLr1とは、光源Sr1の上流
端における半径Rrの半円の中心Sucと光源Sr1の
下流端における半径Rrの半円の中心Sdcとの間の距
離をいう。なお、光源Sr1とSr2との間隔とは、点
Sdcと円形光源Sr2の中心との間の距離をいう。緑
色光源群Sgは、光源Sr1と実質上同一形状で基本ピ
ッチQsに一致する間隔を置いて配置された細長い光源
Sg1,Sg2からなり、青色光源群Sbも、光源Sr
1と実質上同一形状で基本ピッチQsに一致する間隔を
置いて配置された細長い光源Sb1,Sb2からなる。
なお、光源群Sg及びSbのうちの少なくとも一方は、
赤色光源群Srと同様な形状及び配置の光源で形成され
ていてもよい。
【0032】図示の例では、光源Sの形状、サイズ及び
位置関係は、実質上、絞り開口となっているアパーチャ
35によって規定されるから、光源Sについての形状、
サイズ及び位置関係に関する上述の記載は、光源Sとア
パーチャ35とを区別すべく特に別記する場合を除い
て、アパーチャ35にもそのまま当てはまる。以下で
は、各光源Sに対応するアパーチャ35について、光源
Sの添字(例えばr1など)と同一の添字(r1など)
を付して示す。また、LEDのような光源本体33につ
いても同様に対応する添字(r1など)を付して示す。
【0033】図2に示した例では、光源Sr2,Sr3
が円形で他の光源Sr1,Sb1,・・,Sg2がZ方
向に長い長円形になっているけれども、その代わりに、
光源Sr1,Sb1,・・,Sg2が円形で残りの光源
Sr2,Sr3がX方向に長い長円形であってもよく、
円形に近い方の光源が比較的細長い楕円形などであって
もよい。
【0034】次に、光源Sのアパーチャ板34から距離
H2(例えば数10μ程度)だけ離れて位置するプリン
ト用紙1に対する光源Sによる潜像Mの形成に関して、
図3の(a)及び(b)を参照して説明する。図3の
(a)に示したように、円筒状面を表す線K1で示した
領域(開口径2Rに一致し、例えば200〜300μ程
度)の内側では、光源本体33r2のほとんどすべての
領域からの光がプリント用紙1の保護層5(例えば厚さ
50〜100μ程度)を介してマイクロカプセル層4に
照射される。従って、この領域に対応する円N1内の用
紙領域は光源本体33r2からの光に十分に露光され得
る。一方、光源本体33r2からの光は、線K2よりも
外側には照射されない。従って、線K2に沿った光が透
明保護層5を介してマイクロカプセル層4に照射される
点が光源本体33r2ないし光源Sr2により露光され
る領域の外縁になる。透明保護層5の上面5aにおける
屈折を考慮すると、赤色光は、図3の(a)において、
実線K2rで示したように曲がって透明保護層5に照射
されることになる。その結果、赤色光の場合のドット
(露光領域)の外縁は、図3の(b)において、実線N
2で示したような円(例えば直径が300〜400μ程
度)になる。ここでは、説明の簡明化のために光源本体
33r2の発光面が円形であると仮定している(外縁N
2は、アパーチャの形状だけでなく光源本体33r2の
形状に依存する)。
【0035】仮に、光源が赤色光源ではなくて赤色光よ
りも波長の短い緑色光(又は青色光)の光源であると仮
定すると、透明保護層5の表面での屈折はより大きくな
るので、図3の(a)において、想像線K2gで示した
ようにより内側に曲がってマイクロカプセル層4に照射
されるから、マイクロカプセル層4の露光領域の外縁
は、図3の(b)において、想像線N2gで示したよう
に、N2よりも径の小さい円になる。なお、アパーチャ
板34の開口35r2の外縁における回折を無視し難い
場合、回折に伴う径の増大も波長が長い程大きくなるか
ら、(仮に、短波長の光の回折を無視し得ると仮定する
と)光線K2は回折によって更に外方へ拡がり、ドット
の外縁は図3の(b)において破線N2dで示したよう
にN2よりも更に拡がることになる。その結果、中央の
円形領域の外縁N1からドットの外縁N2又はN2dま
での間の領域では、径方向外方ほど照射光の光量が減少
するから当該領域はぼんやりした外形を与えることにな
り、長波長の光ほどぼやけの範囲(径)が拡がることに
なる。従って、三色の光源(この例では絞り開口35)
を同一のサイズ・形状に形成した場合には波長の最も長
い赤色光により形成されるドット像が最もぼやけてしま
う虞が高くなる。ところが、このヘッド14では、図2
に示したように、赤色光源群Srは、緑色光源群Sg及
び青色光源群Sbとは異なり、サイズのより小さい光源
Sr2,Sr3を用いることによってより多数の光源を
配列してなるから、赤色光により形成されるドットがぼ
んやりと大きく拡がってしまう虞が少ない。
【0036】次に、赤色光源Srによる露光(潜像形
成)について、プレ露光を含めて、より詳しく説明す
る。まず、プリント用紙1のZ方向送給を停止した状態
で、プリント用紙1のZ,X方向の所定位置Z1,X1
に、最上流側光源Sr1によるプレ露光が行われるとす
る。このとき、例えば、図3の(b)において、点線N
p1で示した領域の内側では領域N1と同様にほぼ一様
なプレ露光が行われ、点線Np2で示した領域内では、
線Np1から線Np2へと外方に至る程受光量が小さく
なるようなプレ露光が行われる。即ち、線Np1内の領
域には、図4の閾点P0で示した閾エネルギE0又はそ
れより僅かに少ない程度の光エネルギが与えられ、線N
p1とNp2との間の領域では、照射光エネルギは外側
ほど小さくなる。用紙送り位置Z1についてのX方向の
走査の後、紙送り機構12,13により用紙1が送りピ
ッチQpだけ下流側に送られ、キャリッジ16のX方向
走査によって露光ヘッド14の赤色光源Srが用紙1の
上記のプレ露光済みの位置Z1,X1に対面すると、ヘ
ッド14の下流側の二つの赤色光源Sr2,Sr3が発
光駆動されて、光源Sr2,Sr3から図4の例えば
(Ea−E0)の光エネルギが与えられ(例えば、Ea
>E1であるが、場合によっては、Ea<E1でもよ
い)、光源Sr2,Sr3の夫々に対面する領域N1,
N1が(マイクロカプセルの圧壊の際)所定の濃度Da
になるような潜像が形成される。従って、用紙送り方向
Zに関して、点d2,d3を中心として少なくとも領域
N1,N1を含む二つのドット潜像が形成される。な
お、光源Sr2からのビーム断面のうち線N1よりも外
側の領域及び光源Sr3からのビーム断面のうち線N1
よりも外側の領域に対応する用紙領域のうち、総受光エ
ネルギがE1を超える範囲では領域N1,N1とほぼ同
様な濃度Dを与える潜像が形成される。例えば、二つの
ビームN2,N2が重なる範囲の少なくとも大半がこれ
に該当する。その結果、点d2,d3を中心とするドッ
ト領域が実際上つながることになる。なお、走査方向X
にみて位置X1のドット領域に隣接するドット領域に潜
像が形成されない場合には、ドット領域は、走査方向X
の両側に離れるほど濃度が低下する。但し、用紙1のマ
イクロカプセルが図4のような感光特性を有するから、
照射光のエネルギの勾配よりもはるかに大きな勾配で濃
度変化が起こり、ドット像はある範囲に限られることに
なる。一方、走査方向Xにみて位置X1のドット領域に
隣接するドット領域に潜像が形成される場合には、走査
方向Xにも実際上つながることになる。
【0037】以上のような露光動作において、赤色光に
対しては、用紙送りピッチQpの範囲に二つのドットが
形成される。従って、用紙送りピッチQpが従来の用紙
送りピッチの大きさと同一である場合、ピッチQp内に
二倍(N=2のとき)のドットが形成されドットピッチ
が1/2になるから、赤色光に対するプリント解像度
(ドット解像度)が二倍になり、ぼやけ易い赤色光に応
じたプリントがよりクリヤーに形成され得る。なお、こ
の例の場合、緑色光源Sg及び青色光源Sbに対して
は、夫々のドット領域に対して夫々の光源Sg1,Sg
2及び光源Sb1,Sb2による二回の露光(プレ露光
及び引き続く潜像形成露光)で一つのドット潜像を形成
するような従来の技術と同様である。
【0038】一方、基本ピッチQsが従来のプリントヘ
ッドの光源のピッチと同一である場合、用紙送りピッチ
Qpが基本ピッチQsの二倍(N=2のとき)であり、
光源ピッチすなわちドットピッチを一定に保ったまま、
用紙送りピッチQpを従来の用紙送りピッチの二倍にす
ることになるから、プリント速度が従来より大幅に速く
なる。例えば、前述のように、1ドット当たりの露光時
間が480マイクロ秒、走査方向のドット数が320ド
ット/行、走査方向の端(一行の端)における走査方向
の反転時間が0.05秒で、用紙送り方向のドット数
(行数)が144ドットである場合、プリント時間は、
(480×320×10-6+0.05)×144/2
秒、即ち14.7秒程度で、従来の1/2になる。この
場合、緑色光源Sg及び青色光源Sbに対しては、二つ
のドット領域を一つのドットで代替する点でドット解像
度が落ちているけれども、同じ解像度では赤色光に対す
るぼやけの方が大きくなってしまうことを考慮すると、
解像度を赤色光の場合よりも落とすことによって、全体
としては、むしろ同程度のぼやけを与えることになり、
各色の光に対する解像度のバランスを取りながら全体の
プリント速度を高めることになる。
【0039】なお、以上においては、ドットの外縁がぼ
やけるような比較的弱い光を与える例を中心に説明した
が、この露光ヘッド14では、光のエネルギを高くした
場合、ドット自体の拡がりの増大は、隣接するドットと
の重なりに伴い隣接する領域の色を所定の色からずらす
べく働くことになるけれども、長波長域の光により形成
されるドット状潜像の解像度(従って現像により形成さ
れるドット状発色領域の解像度)を、短波長光により形
成されるドット領域の解像度と比較して、相対的に上げ
るようにしたから、隣接ドット領域間の発色のズレを最
小限に抑制し得ることになる。
【0040】プリント(印刷)を可視像の形成とみなす
場合には、上述の例では、プリンタヘッドは、露光ヘッ
ド14と加圧・現像ヘッド15とからなるが、加圧・現
像動作は露光結果に応じた色の発現であり、プリントパ
ターンは実際上露光動作によって確定されているとみな
す場合には、プリンタヘッドは、加圧・現像ヘッド15
を含まず、実際上、露光ヘッド14からなる。
【0041】図2では、各色(各群)の光源が用紙送り
方向に沿って一列に並んでいる例について説明したけれ
ども、例えば、二行目の光源が図示の例と一致していて
一行目の光源の色が図示の例とは異なっていてもよく、
例えば、Sg1が赤色光源、Sr1が青色光源、Sb1
が緑色光源であってもよい。また、例えば、一行目の光
源Sg1,Sr1,Sb1が走査方向に一列に並んでい
なくてもよい。更に、光源群が、Srのみでも、Srと
Sgとの二つでもよく、各光源群の色が例とは異なって
いてもよい。更に、Nは3以上でもよく、例えば、N=
3の場合、図2において、半径Rrの三つの小光源Sr
2、Sr3,Sr4が配置され、Qs=Qp/3、Lr
1=(N−1)Qs=2Qsになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好ましい一実施例のプリンタヘッ
ドが適用されるプリンタの一例の模式的な説明図。
【図2】本発明による好ましい一実施例のプリンタヘッ
ドを、ヘッドの前面から見た説明図。
【図3】図2のプリンタヘッドを用いた露光動作を説明
するための説明図で、(a)は露光ヘッドとこれに対面
したプリント用紙とを用紙送り方向に平行で且つ用紙に
直角な断面で見た断面説明図、(b)は露光ヘッドによ
りプリント用紙上に形成される潜像の説明図。
【図4】図2のプリンタヘッドによりプリントされる一
例のプリント用紙のマイクロカプセル層の感光特性を説
明するためのグラフ。
【符号の説明】
1 プリント用紙 2 シート状基材 3 受像層 4 感光型マイクロカプセル層 5 透明保護層 10 プリンタ 12,13 用紙送り機構 14 露光ヘッド 15 加圧・現像ヘッド 16 キャリッジ 18 ヘッド位置センサ 19 スケール 20 コントローラ 21 X方向駆動制御機構 22 Z方向駆動制御機構 24 パターン情報源 25 露光ヘッド駆動装置 31 箱状筐体 32 後壁 33 光源本体(LED) 33b1,33b2 青色光源本体 33g1,33g2 緑色光源本体 33r1,33r2,33r3 赤色光源本体 34 前壁(アパーチャ板、アパーチャ手段) 35 アパーチャ(開口、絞り用開口) 35b1,35b2 青色光源用開口 35g1,35g2 緑色光源用開口 35r1,35r2,35r3 赤色光源用開口 36 隔壁 A マイクロカプセル層の感光特性 D 濃度 D0 最大濃度 E 受光エネルギ E0 閾エネルギ E1 ほぼ飽和するエネルギ K1、K2 光線 K2r 赤色屈折光 K2g 緑色屈折光 N1,Np1 中央ドット領域 N2,N2d,N2g,Np2 露光領域(潜像領域又
はドット領域)の外縁 Qp 用紙送りピッチ Qs 基本ピッチ S 光源 Sb 青色光源群(第三又は第二の光源群) Sg 緑色光源群(第二又は第三の光源群) Sr 赤色光源群(第一の光源群) X 走査方向 Z 用紙送り方向

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の用紙送りピッチで用紙送り方向に
    間欠的に送られる感光型のプリント用紙に対して、該用
    紙送り方向と交差する走査方向に走査される際該プリン
    ト用紙に光を照射してプリントを行う光書込み型のプリ
    ンタヘッドであって、 用紙送り方向に第一の光源群を有し、 該第一の光源群が、用紙送り方向に沿って用紙送りピッ
    チの1/N(Nは2以上の自然数)の基本ピッチで配列
    された一の色のN個の光源を含むプリンタヘッド。
  2. 【請求項2】 第一の光源群が、用紙送り方向に関して
    前記N個の光源の上流側に基本ピッチに相当する間隔を
    置いて前記一の色の上流側光源を含み、該上流側光源の
    用紙送り方向の長さが基本ピッチの(N−1)倍である
    請求項1に記載のプリンタヘッド。
  3. 【請求項3】 前記N個の光源が、用紙送り方向に沿っ
    て基本ピッチで配列されたN個のアパーチャを有するア
    パーチャ手段と、各アパーチャに向き合うようにアパー
    チャ手段の後方に間隔をおいて配置されたN個の光源本
    体とからなる請求項1又は2に記載のプリンタヘッド。
  4. 【請求項4】 前記(N−1)倍の長さの上流側光源
    は、 光源本体と、 該光源本体に向き合う位置において前記アパーチャ手段
    に形成され、長さが基本ピッチの(N−1)倍である長
    孔の形態のアパーチャとからなる請求項3に記載のプリ
    ンタヘッド。
  5. 【請求項5】 前記一の色が赤色である請求項1から4
    までのいずれか一つの項に記載のプリンタヘッド。
  6. 【請求項6】 別の色の第二の光源群を更に有してお
    り、該第二の光源群が用紙送り方向に用紙送りピッチで
    配置された複数の光源を含む請求項1から5までのいず
    れか一つの項に記載のプリンタヘッド。
  7. 【請求項7】 前記第二の光源群の光源の夫々が、用紙
    送り方向に基本ピッチの(N−1)倍の長さを有する請
    求項6に記載のプリンタヘッド。
  8. 【請求項8】 更に別の色の第三の光源群を更に有する
    請求項6又は7に記載のプリンタヘッド。
  9. 【請求項9】 前記第三の光源群が、用紙送り方向に沿
    って基本ピッチでN個の光源を含み、該光源が、用紙送
    り方向に沿って基本ピッチで配置されたN個のアパーチ
    ャを有するアパーチャ手段と、各アパーチャに向き合う
    ようにアパーチャ手段の後方に間隔をおいて配置された
    N個の光源本体とからなる請求項8に記載のプリンタヘ
    ッド。
  10. 【請求項10】 前記第三の光源群が、該光源群の前記
    N個のアパーチャの上流側に基本ピッチに相当する間隔
    を置いて基本ピッチの(N−1)倍の用紙送り方向長さ
    で前記更に別の色の上流側光源を更に含み、該上流側光
    源は、光源本体と、該光源本体に向き合う位置において
    前記アパーチャ手段に形成され、長さが基本ピッチの
    (N−1)倍である長孔の形態のアパーチャとからなる
    請求項9に記載のプリンタヘッド。
  11. 【請求項11】 前記第三の光源群が、用紙送り方向に
    用紙送りピッチで配置された複数の光源を含む請求項8
    に記載のプリンタヘッド。
  12. 【請求項12】 前記第三の光源群の光源の夫々が、用
    紙送り方向に基本ピッチの(N−1)倍の長さを有する
    請求項11に記載のプリンタヘッド。
  13. 【請求項13】 各光源本体がLED(発光ダイオー
    ド)からなる請求項3、4、9、又は10うちのいずれ
    か一つの項に記載のプリンタヘッド。
  14. 【請求項14】 Nが2である請求項1から13までの
    いずれか一つの項に記載のプリンタヘッド。
  15. 【請求項15】 請求項1から14までのいずれか一つ
    の項に記載のプリンタヘッドを有するプリンタ。
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