JP2000158678A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2000158678A
JP2000158678A JP34031398A JP34031398A JP2000158678A JP 2000158678 A JP2000158678 A JP 2000158678A JP 34031398 A JP34031398 A JP 34031398A JP 34031398 A JP34031398 A JP 34031398A JP 2000158678 A JP2000158678 A JP 2000158678A
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ink
absorber
head
waste
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Masatoshi Tamaoki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の吸収体を積層してなる吸収手段のそれ
ぞれの吸収体に、インクヘッドから滴下された廃インク
をまんべんなく浸透させることが可能な記録装置を実現
する。 【解決手段】 筐体1bの内部には、キャリッジ11を
往復移動可能に支持するキャリッジガイド12や、プラ
テン13などが取り付けられている。キャリッジ11に
インクヘッド10が搭載され、プラテン13の下部に、
吸収体7,8,9を積層してなる吸収手段が配置されて
いる。第1のポジション17でインクヘッド10から廃
インク滴下部13cに滴下された廃インクが、プラテン
穴13aおよび吸収体穴部9aを貫通する廃インク伝導
部材15を介して吸収体8へと伝導される。第2のポジ
ション18でインクヘッド10から滴下された廃インク
が、プラテン穴13bおよび吸収体穴部8a,9bを貫
通する廃インク伝導部材16を介して吸収体7へと伝導
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録装置に関し、
特に、インクを吐出して記録を行うインクヘッドから滴
下されたインクを吸収する廃インク吸収体を複数有する
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、記録装置としてのインクジェッ
トプリンターは、インクヘッドに形成されたノズルの目
詰まりを防止するために印字開始前もしくは、印字中に
廃インクの滴下を行う。そのため、プリンターは、イン
クヘッドから滴下された廃インクを受ける廃インク滴下
部と、インクヘッドから滴下された廃インクを吸収する
ための吸収体とを有していた。さらに、吸収体は廃イン
クの吸収性を高めるために、複数の吸収体を上下方向に
積層して構成された吸収手段が用いられている。このよ
うなインクジェットプリンターにおける廃インクの滴下
は、吸収手段の最も上層の吸収体にインクヘッドから廃
インクを直接滴下するものや、インクヘッドから滴下さ
れた廃インクを、インクヘッドと吸収体手段との間に設
けられた廃インク伝導部材を介して吸収手段の最も上層
の吸収体へ伝導するものなどがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の記録装置においては、次のような問題が
ある。まず、インクヘッドから廃インクを最も上層の吸
収体へ直接滴下するものの場合は、インクヘッドから滴
下された廃インクを受ける廃インク滴下部が最上層の吸
収体のみと限定されるため、廃インクが吸収体全層へま
んべんなく浸透することが困難となり、積層された吸収
体全てを有効に活用することができないという問題点が
ある。さらに、この場合においては、インクヘッドと吸
収体との間の廃インクの流路が規定されていないため
に、廃インクにより記録装置の内部が汚れるなどの問題
点もある。
【0004】また、インクヘッドから滴下された廃イン
クを、インクヘッドと吸収体との間に設けられた廃イン
ク伝導部材を介して最上層の吸収体へ伝導するものの場
合では、廃インク伝導部材を介して廃インクが伝導され
る吸収体が最上層のものに限定されるため、廃インクが
吸収体全層へまんべんなく浸透することが困難であり、
積層された吸収体全てを有効に活用できないという問題
点がある。
【0005】本発明の目的は、インクヘッドから滴下さ
れた廃インクを吸収するための、複数の吸収体を積層し
てなる吸収手段を有する記録装置において、吸収手段の
それぞれの層の吸収体にまんべんなく廃インクを浸透さ
せることで、吸収手段の吸収性を向上させることが可能
な記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、インクを吐出するノズルが形成されたイ
ンクヘッドを搭載するためのヘッド保持手段と、前記イ
ンクヘッドの前記ノズルの目詰まりを防止するために前
記インクヘッドから滴下された廃インクを吸収するため
の、複数の吸収体を上下方向に積層してなる吸収手段と
を有する記録装置において、前記吸収手段の前記複数の
吸収体のうち、最も上層の吸収体よりも下層の少なくと
も1つの吸収体に、前記インクヘッドから滴下された廃
インクを伝導する廃インク伝導部材をさらに有すること
を特徴とする。
【0007】上記の発明では、ヘッド保持手段に搭載さ
れたインクヘッドから滴下された廃インクを、吸収手段
の、最も上層の吸収体よりも下層の少なくとも1つの吸
収体に伝導する廃インク伝導部材を記録装置が有するこ
とにより、インクヘッドから廃インクを滴下した際に、
滴下された廃インクが廃インク伝導部材によって最上層
よりも下層の吸収体に伝導されることで、吸収体に伝導
された廃インクがその吸収体に吸収されて保持される。
従って、このような廃インク伝導部材を用いてそれぞれ
の吸収体に廃インクを伝導するように構成することによ
って、従来の記録装置のように最上層の吸収体のみに廃
インクが滴下または伝導される場合と比較して、それぞ
れの吸収体に、より均一に廃インクをまんべんなく浸透
させることができ、吸収手段の吸収性が向上する。ま
た、インクヘッドから滴下された廃インクの吸収体への
流路が廃インク伝導部材によって規定されるので、廃イ
ンクが吸収体に直接滴下される場合などと比較して、廃
インクによって記録装置の内部が汚れることが防止され
る。
【0008】また、本発明は、インクを吐出するノズル
が形成されたインクヘッドを搭載するためのヘッド保持
手段と、前記インクヘッドの前記ノズルの目詰まりを防
止するために前記インクヘッドから滴下された廃インク
を吸収するための、複数の吸収体を上下方向に積層して
なる吸収手段とを有する記録装置において、前記インク
ヘッドから滴下された廃インクを前記吸収手段のそれぞ
れの吸収体に伝導する廃インク伝導部材をさらに有する
ことを特徴とする。
【0009】上記の発明では、ヘッド保持手段に搭載さ
れたインクヘッドから滴下された廃インクを吸収手段の
それぞれの吸収体に伝導する廃インク伝導部材を記録装
置が有することにより、インクヘッドから廃インクを滴
下した際に、滴下された廃インクが廃インク伝導部材に
よって吸収手段のそれぞれの吸収体に伝導され、それぞ
れの吸収体に伝導された廃インクがそれぞれの吸収体に
吸収されて保持される。従って、このような廃インク伝
導部材を用いることによって、従来の記録装置のように
最上層の吸収体のみに廃インクが滴下または伝導される
場合と比較して、それぞれの吸収体に、より均一にまん
べんなく廃インクが浸透し、吸収手段の吸収性が向上す
る。また、上述したのと同様にインクヘッドから滴下さ
れた廃インクの吸収体への流路が廃インク伝導部材によ
って規定されるので、廃インクが吸収体に直接滴下され
る場合などと比較して、廃インクによって記録装置の内
部が汚れることが防止される。
【0010】さらに、上記のように廃インク伝導部材
が、前記吸収手段のそれぞれの吸収体に廃インクを伝導
するものである場合、前記複数の吸収体のそれぞれに、
前記廃インク伝導部材の下部が貫通する穴が形成されて
おり、前記廃インク伝導部材の下部の外周および下面
に、廃インクの伝導を遮断する廃インク非伝導部が形成
され、かつ、該廃インク非伝導部に、前記吸収手段の、
最も上層の吸収体よりも下層の吸収体へと前記廃インク
伝導部材からの廃インクを伝導させるための穴が形成さ
れていてもよい。
【0011】上記のように、複数の吸収体のそれぞれ
に、廃インク伝導部材の下部が貫通する穴が形成されて
おり、廃インク伝導部材の下部の外周および下面に廃イ
ンク非伝導部が形成され、かつ、廃インク非伝導部に、
廃インクを伝導させるための穴が形成されていること
で、廃インク伝導部材によって廃インクが吸収手段のそ
れぞれの吸収体に伝導するように記録装置が構成され
る。
【0012】上記のそれぞれの発明の記録装置は、前記
廃インク伝導部材を複数有していてもよい。さらに、前
記インクヘッドから滴下された廃インクを直接受け、受
けた前記廃インクを前記廃インク伝導部材に伝導するた
めの廃インク滴下部をさらに有していてもよい。この場
合、前記廃インク滴下部を複数有し、それぞれの前記廃
インク滴下部に対応する前記廃インク伝導部材を複数有
していてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0014】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態の記録装置を内蔵した電子機器の外観を
示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態の記
録装置を内蔵した電子機器1の本体1aには、表示手段
としての液晶ディスプレイ2が本体1aに対して開閉自
在に装備され、また、本体1の上面部には、入力手段と
してのキーボード3が装備されている。
【0015】図2は、図1に示した電子機器1の断面図
である。図2に示すように、本体1aを構成する筐体1
bの内部には、印字手段としてのプリンター駆動部4、
記録媒体としてのハードディスクドライブ5、プリンタ
ー駆動部4およびハードディスクドライブ5などの各種
制御を行うための制御基板6などが備えられている。プ
リンター駆動部4は、本体1aの内部の後方に配置され
ている。このプリンター駆動部4には、後述するよう
に、紙などの被記録媒体に向けてインクなどの液体を吐
出して被記録媒体に記録を行うインクヘッドなどが備え
られている。このプリンター駆動部4の下部には、プリ
ンター駆動部4のインクヘッドから滴下された廃インク
を吸収するための、吸収体7,8,9の3層からなる吸
収手段が配置されている。吸収体7,8,9は、筐体1
b内の底面から筐体1bの上面に向かってこの順番で上
下方向に積層されている。
【0016】図3は、電子機器1の要部の、プリンター
駆動部4を構成するキャリッジの走査方向に沿った断面
図である。筐体1bの内部には、図3に示すように、シ
ャーシ14が固定されている。シャーシ14には、一方
向に延びるキャリッジガイド12、プラテン13、モー
タ(不図示)、ギア(不図示)などが固定されている。
キャリッジガイド12によって、ヘッド保持手段である
キャリッジ11がキャリッジガイド12と平行な方向に
往復移動可能に支持されており、キャリッジ11には、
インクヘッド10が着脱可能に搭載されている。シャー
シ14、キャリッジガイド12、プラテン13、前記モ
ータ、前記ギアおよびキャリッジ11などからプリンタ
ー駆動部4が構成されている。
【0017】インクヘッド10には、インクなどの液体
を吐出するノズルが形成されている。インクヘッド10
は、紙などの被記録媒体に向けてインクを吐出してその
被記録媒体に記録を行うものである。インクヘッド10
をキャリッジ11に搭載した際に、インクヘッド10の
吐出口面がインクヘッド10の下面に位置する。キャリ
ッジ11がキャリッジガイド12の一方の端面側に最も
寄った位置がキャリッジ11およびインクヘッド10の
第1のポジション17である。また、キャリッジ11が
キャリッジガイド12の他方の端面側に最も寄った位置
がキャリッジ11およびインクヘッド10の第2のポジ
ション18である。
【0018】キャリッジガイド12の一方の端部の近
傍、すなわちキャリッジ11が第1のポジション17に
ある時のインクヘッド10の近傍には、インクヘッド1
0の状態を回復させる回復手段(不図示)が備えられて
いる。その回復手段は、インクヘッド10の吐出口面を
キャッピングするキャップ部材と、そのキャップ部材を
通してインクヘッド10のノズル内のインクをそのノズ
ルの外部に吸引する吸引手段と、インクヘッド10の吐
出口面をワイピングするクリーニングブレードなどとか
ら構成されている。回復手段を用いてインクヘッド10
の状態を回復させる動作とは別の回復動作として、イン
クヘッド10のノズルの目詰まりを防止するために、イ
ンクヘッド10が第1のポジション17または第2のポ
ジション18にある時にインクヘッド10からインクを
予備吐出させ、インクヘッド10から廃インクを滴下さ
せるという動作が行われる。
【0019】プラテン13は、インクヘッド10の吐出
口面の移動軌跡面の下方で、キャリッジガイド12に沿
うようにキャリッジガイド12の一端部から他端部にま
で延びている。プラテン13の、第1のポジション17
近傍の部分には、凹部が形成されており、その凹部の底
が、インクヘッド10から滴下された廃インクを直接受
ける廃インク滴下部13cとなっている。また、廃イン
ク滴下部13cの端部には、プラテン13の上面から下
面に貫通するプラテン穴13aが形成されている。一
方、キャリッジ11およびインクヘッド10が第2のポ
ジション18にある時に、プラテン13の、インクヘッ
ド10の吐出口面の下方となる部分には、プラテン13
の上面から下面に貫通するプラテン穴13bが形成され
ている。
【0020】このプラテン13の下方に、積層された吸
収体7,8,9が配置されている。吸収体7,8,9の
それぞれの一端部は、キャリッジ11の第1のポジショ
ン17の下方となる位置に配置されている。吸収体7,
8,9は、プラテン13に沿うようにプラテン13と平
行な方向に延びており、吸収体7,8,9のそれぞれの
他端が、第2のポジション18の下方となる位置に配置
されている。吸収体9の、プラテン穴13a近傍の部分
には、プラテン穴13aの下方に位置して、吸収体9の
上面から下面に貫通する吸収体穴部9aが形成されてい
る。吸収体穴部9aおよびプラテン穴13aの内部に
は、吸収体穴部9aおよびプラテン穴13aを貫通する
廃インク伝導部材15が配置されている。廃インク伝導
部材15の下面は吸収体8と接触しており、廃インク伝
導部材15と、吸収体穴部9aの内壁との間にはわずか
な隙間が空いている。廃インク伝導部材15は、インク
ヘッド10から廃インク滴下部13cやプラテン穴13
aに向けて滴下されたインクを廃インク伝導部材15を
介して吸収体8に伝導するためのものである。
【0021】また、吸収体9の、プラテン穴13b近傍
の部分には、プラテン穴13bの下方に位置して、吸収
体9の上面から下面に貫通する吸収体穴部9bが形成さ
れ、吸収体8には、吸収体穴部9bと連通するように吸
収体8の上面から下面に貫通する吸収体穴部8aが形成
されている。吸収体穴部8a,9bおよびプラテン穴1
3bの内部には、吸収体穴部8a,9bおよびプラテン
穴13bを貫通する廃インク伝導部材16が配置されて
いる。廃インク伝導部材16の下面は吸収体7と接触し
ており、廃インク伝導部材16と、吸収体穴部8a,9
bのそれぞれの内壁との間には、わずかな隙間が空いて
いる。廃インク伝導部材16は、インクヘッド10から
プラテン穴13bに向けて滴下されたインクを廃インク
伝導部材16を介して吸収体7に伝導するためのもので
ある。廃インク伝導部材15,16、吸収体7,8,
9、およびプリンター駆動部4などから本実施形態の記
録装置が構成されている。
【0022】次に、本実施形態の記録装置における廃イ
ンクの流路について図3を基に説明する。インクヘッド
10が第1のポジション17にある場合、前述したよう
なインクヘッド10の回復動作が行われると、インクヘ
ッド10からプラテン13の廃インク滴下部13cに向
けて廃インクが滴下される。滴下された廃インクは、廃
インク滴下部13cの上面を、矢印19で示される方
向、すなわち廃インク伝導部材15に向かう方向へ流動
して伝導し、廃インク伝導部材15に到達する。廃イン
ク伝導部材15に到達した廃インクは、重力によって廃
インク伝導部材15を伝導し、廃インク伝導部材15を
介して吸収体8に到達する。吸収体8に到達した廃イン
クは吸収体8に吸収され、吸収された廃インクが吸収体
8によって保持される。
【0023】また、インクヘッド10が第2のポジショ
ン18にある場合には、印字中におけるインクヘッド1
0のノズルの目詰まりを防止するために、インクヘッド
10からプラテン穴13bに向けてインクを予備吐出す
ることで、インクヘッド10からプラテン穴13b内の
廃インク伝導部材16に廃インクが滴下される。インク
ヘッド10の第2のポジション18の近傍には、前述し
たような回復手段が設けられていないため、インクヘッ
ド10の吐出口と、プラテン貫通穴13bと、吸収体穴
部9b,8aと、廃インク伝導部材16とが、キャリッ
ジ11の走査方向と交差する一直線上に並ぶことにな
る。この状態では、プリンターヘッド10から廃インク
伝導部材16に直接、廃インクが滴下された後、滴下さ
れた廃インクが重力によって廃インク伝導部材16を伝
導して吸収体7に到達する。吸収体7に到達した廃イン
クは吸収体7に吸収され、吸収された廃インクが吸収体
7によって保持される。
【0024】本実施形態の記録装置では、廃インク伝導
部材15が吸収体8と接触しているが、廃インク伝導部
材15は吸収体8と接触していなくともよく、廃インク
が廃インク伝導部材15から吸収体8へと伝導する構造
となっていればよい。それと同様に、廃インク伝導部材
16は吸収体7と接触していなくともよく、廃インクが
廃インク伝導部材16から吸収体7へと伝導する構造と
なっていればよい。
【0025】以上で説明したように、本実施形態の記録
装置には、インクヘッド10から滴下された廃インク
を、吸収手段の最も上層の吸収体9よりも下層の吸収体
8に伝導する廃インク伝導部材15と、吸収体9よりも
下層の吸収体7に廃インクを伝導する廃インク伝導部材
16とが備えられている。これにより、インクヘッド1
0から廃インクを滴下した際に、滴下された廃インクが
廃インク伝導部材15,16によって吸収体9よりも下
層の吸収体8,7に伝導されることで、吸収体に伝導さ
れた廃インクがその吸収体に吸収されて保持される。従
って、このような廃インク伝導部材15,16を用いて
吸収体7,8,9のそれぞれに廃インクを伝導するよう
に構成することによって、従来の記録装置のように最上
層の吸収体のみに廃インクが滴下または伝導される場合
と比較して、それぞれの吸収体に、より均一に廃インク
をまんべんなく浸透させることができ、吸収手段の吸収
性が向上する。これにより、吸収手段の小型化が可能と
なり、吸収手段のコストダウンや、電子機器の小型化お
よびコストダウンが可能になる。
【0026】また、インクヘッド10から滴下された廃
インクの吸収体への流路が廃インク伝導部材15または
16によって規定されるので、廃インクが吸収体に直接
滴下される場合などと比較して、廃インクによって記録
装置の内部が汚れることが防止される。これにより、記
録装置の記録品位の向上を図ることができる。
【0027】(第2の実施の形態)図4は、本発明の第
2の実施の形態の記録装置を内蔵した電子機器の、キャ
リッジの走査方向に沿った断面図である。本実施形態の
記録装置は、第1の実施形態のものと比較して、主に廃
インク伝導部材および吸収体が異なっており、記録装置
のその他の構成部品や、その記録装置を内蔵した電子機
器のその他の構成部品は、第1の実施形態と同様のもの
である。図4では、第1の実施形態と同一の構成部品に
同一の符号を付してあり、以下では、第1の実施形態と
異なる点を中心に説明する。
【0028】本実施形態の記録装置では、図4に示すよ
うに、プリンター駆動部4の下部に、吸収体45,4
6,47を上下方向に積層してなる3層構造の吸収手段
が、第1の実施形態で用いた吸収体7,8,9の代わり
に配置されている。吸収体45,46,47は、第1の
ポジション17でインクヘッド10から滴下された廃イ
ンクを吸収するためのものである。吸収体45,46,
47は、筐体1b内の底部から筐体1bの上面に向かっ
てこの順番で積層されている。
【0029】廃インク滴下部13cの端部には、第1の
実施形態のプラテン穴13aの代わりに、プラテン13
の上面から下面に貫通するプラテン穴41aが形成され
ている。吸収体47の、プラテン穴41a近傍の部分に
は、プラテン穴41aの下方に位置して、吸収体47の
上面から下面に貫通する吸収体穴部47aが形成されて
いる。また、吸収体46には、吸収体穴部47aと連通
するように吸収体46の上面から下面に貫通する吸収体
穴部46aが形成されている。吸収体穴部46aの大き
さは吸収体穴部47aの大きさよりも小さくなってお
り、吸収体穴部47aの吸収体46側の開口端に吸収体
46の表面の一部が露出している。
【0030】吸収体穴部46a,47aおよびプラテン
穴41aの内部には、吸収体穴部46a,47aおよび
プラテン穴41aを貫通する廃インク伝導部材48が配
置されている。廃インク伝導部材48の下部の形状は、
吸収体穴部46aの形状や深さに対応しており、廃イン
ク伝導部材48の下面が吸収体45と接触している。ま
た、吸収体46の表面の、吸収体穴部47aの開口端で
露出している部分に、廃インク伝導部材48の一面が接
触している。廃インク伝導部材48と、吸収体穴部46
a,47aのそれぞれの内壁との間にはわずかな隙間が
空いている。廃インク伝導部材48は、インクヘッド1
0から廃インク滴下部13cに滴下された廃インクを廃
インク伝導部材48を介して吸収体45,46に伝導す
るためのものである。廃インク伝導部材48、吸収体4
5,46,47、およびプリンター駆動部4などから本
実施形態の記録装置が構成されている。
【0031】次に、本実施形態の記録装置における廃イ
ンクの流路について図4を基に説明する。インクヘッド
10が第1のポジション17にある場合、第1の実施形
態で説明したようなインクヘッド10の回復動作が行わ
れると、インクヘッド10からプラテン13の廃インク
滴下部13cに向けて廃インクが滴下される。滴下され
た廃インクは、廃インク滴下部13cの上面を、矢印1
9で示される方向、すなわち廃インク伝導部材48に向
かう方向へ流動して伝導し、廃インク伝導部材48に到
達する。
【0032】廃インク伝導部材48に到達した廃インク
は、重力によって廃インク伝導部材48を伝導し、伝導
した廃インクの一部が廃インク伝導部材48と吸収体4
6との接触面に到達する。廃インク伝導部材48と吸収
体46との接触面に到達した廃インクは、その接触面で
廃インク伝導部材48から吸収体46へと吸収され、吸
収体46に吸収された廃インクが吸収体46によって保
持される。
【0033】また、廃インク伝導部材48を伝導する廃
インクのうち、吸収体47や吸収体46に吸収されなか
った廃インクは、廃インク伝導部材48と吸収体45と
の接触面に到達する。廃インク伝導部材48と吸収体4
5との接触面に到達した廃インクは、その接触面で廃イ
ンク伝導部材48から吸収体45へと吸収され、吸収体
45に吸収された廃インクが吸収体45によって保持さ
れる。
【0034】本実施形態の記録装置では、廃インク伝導
部材48が吸収体45,46のそれぞれと接触している
が、廃インク伝導部材48は吸収体45,46と接触し
ていなくともよく、廃インクが廃インク伝導部材48か
ら吸収体45,46のそれぞれへと伝導する構造となっ
ていればよい。
【0035】また、本実施形態の記録装置では、インク
ヘッド10が第2のポジション18にある時にインクヘ
ッド10から滴下された廃インクを吸収手段に吸収させ
る構成となっていないが、インクヘッド10が第1のポ
ジション17にある時にインクヘッドから滴下された廃
インクを吸収手段に吸収させる構成と同様に、インクヘ
ッド10が第2のポジション18にある時に滴下された
廃インクを吸収手段に吸収させる構成にしてもよい。
【0036】以上で説明したように本実施形態の記録装
置では、インクヘッド10から滴下された廃インクを吸
収体45,46,47のそれぞれに伝導する廃インク伝
導部材48が備えられている。これにより、インクヘッ
ド10から廃インクを滴下した際に、滴下された廃イン
クが廃インク伝導部材48によって吸収体45,46,
47のそれぞれに伝導されることで、それぞれの吸収体
に伝導された廃インクがそれぞれの吸収体に吸収されて
保持される。従って、このような廃インク伝導部材48
を用いることによって、従来の記録装置のように最上層
の吸収体のみに廃インクが滴下または伝導される場合と
比較して、吸収体45,46,47のそれぞれに、より
均一にまんべんなく廃インクが浸透し、吸収手段の吸収
性が向上する。これにより、吸収手段の小型化が可能と
なり、吸収手段のコストダウンや、電子機器の小型化お
よびコストダウンが可能になる。
【0037】また、インクヘッド10から滴下された廃
インクの吸収体への流路が廃インク伝導部材48によっ
て規定されるので、廃インクが吸収体に直接滴下される
場合などと比較して、廃インクによって記録装置の内部
が汚れることが防止される。これにより、記録装置の記
録品位の向上を図ることができる。
【0038】(第3の実施の形態)図5は、本発明の第
3の実施の形態の記録装置を内蔵した電子機器の、キャ
リッジの走査方向に沿った断面図である。図6は、図5
に示した電子機器においてインクヘッドが第1のポジシ
ョンにある時のインクヘッドおよび、そのインクヘッド
の周囲の部分を拡大した電子機器の断面図である。本実
施形態の記録装置は、第1の実施形態のものと比較し
て、主に廃インク伝導部材および吸収体が異なってお
り、記録装置のその他の構成部品や、その記録装置を内
蔵した電子機器のその他の構成部品は、第1の実施形態
と同様のものである。図5では、第1の実施形態と同一
の構成部品に同一の符号を付してあり、以下では、第1
の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0039】本実施形態の記録装置では、図5に示すよ
うに、プリンター駆動部4の下部に、吸収体58,5
9,60を上下方向に積層してなる3層構造の吸収手段
が、第1の実施形態で用いた吸収体7,8,9の代わり
に配置されている。吸収体58,59,60は、第1の
ポジション17でインクヘッド10から滴下された廃イ
ンクを吸収するためのものである。吸収体58,59,
60は、筐体1b内の底部から筐体1bの上面に向かっ
てこの順番で積層されている。
【0040】廃インク滴下部13cの端部には、第1の
実施形態のプラテン穴13aの代わりに、プラテン13
の上面から下面に貫通するプラテン穴54aが形成され
ている。また、図5および図6に示すように、吸収体6
0の、プラテン穴54a近傍の部分には、プラテン穴5
4aの下方に位置して、吸収体60の上面から下面に貫
通する吸収体穴部60aが形成されている。また、吸収
体59には、吸収体60の吸収体穴部60aと連通する
ように吸収体59の上面から下面に貫通する吸収体穴部
59aが形成され、吸収体58には、吸収体59の吸収
体穴部59aと連通するように吸収体58の上面から下
面に貫通する吸収体穴部58aが形成されている。
【0041】吸収体穴部58a,59a,60aおよび
プラテン穴54aの内部には、吸収体穴部58a,59
a,60aおよびプラテン穴54aを貫通する廃インク
伝導部材61が配置されている。廃インク伝導部材61
は、インクヘッド10から廃インク滴下部13cに滴下
された廃インクを廃インク伝導部材61を介して吸収体
58,59,60のそれぞれに伝導するためのものであ
る。
【0042】廃インク伝導部材61の、吸収体穴部60
aの下部に対応する部分から下の部分の外周、すなわ
ち、廃インク伝導部材61の下部の外周や、廃インク伝
導部材61の下面には、廃インクの伝導を遮断する廃イ
ンク非伝導部61bが形成されている。廃インク非伝導
部61bには、廃インクを廃インク伝導部材61から吸
収体58へと伝導するための廃インク非伝導部穴61c
と、廃インクを廃インク伝導部材61から吸収体59へ
と伝導するための廃インク非伝導部穴61dとが形成さ
れている。この廃インク非伝導部61bの、廃インク伝
導部材61側と反対側の面に、吸収体穴部58a,59
a,60aのそれぞれの内壁の一部が接している。廃イ
ンク伝導部材61、廃インク非伝導部61b、吸収体5
8,59,60、およびプリンター駆動部4などから本
実施形態の記録装置が構成されている。
【0043】次に、本実施形態の記録装置における廃イ
ンクの流路について図5および図6を基に説明する。イ
ンクヘッド10が第1のポジション17にある場合、第
1の実施形態で説明したようなインクヘッド10の回復
動作が行われると、インクヘッド10からプラテン13
の廃インク滴下部13cに向けて廃インクが滴下され
る。滴下された廃インクは、廃インク滴下部13cの上
面を、矢印19で示される方向、すなわち廃インク伝導
部材61に向かう方向へ流動して伝導し、廃インク伝導
部材61に到達する。
【0044】廃インク伝導部材61に到達した廃インク
は、重力によって廃インク伝導部材61を伝導し、伝導
した廃インクの一部が吸収体穴部60aの内壁と、廃イ
ンク伝導部材61との間のわずかな隙間を通して吸収体
60に伝導される。吸収体60に伝導された廃インクは
吸収体60へと吸収され、吸収された廃インクが、矢印
69に示される方向などに吸収体60を浸透する。
【0045】また、廃インク伝導部材61を伝導する廃
インクのうち、吸収体60へと伝導されなかった廃イン
クの一部は、廃インク非伝導部穴61dを通して吸収体
59へと流出し、廃インク伝導部材61から吸収体59
へと廃インクが伝導される。吸収体59に伝導された廃
インクは吸収体59へと吸収され、吸収された廃インク
が、矢印68に示される方向などに吸収体59を浸透す
る。さらに、廃インク伝導部材61を伝導する廃インク
のうち、吸収体60や吸収体59へと伝導されなかった
廃インクの一部は、廃インク非伝導部穴61cを通して
吸収体58へと流出し、廃インク伝導部材61から吸収
体58へと廃インクが伝導される。吸収体58に伝導さ
れた廃インクは吸収体58へと吸収され、吸収された廃
インクが、矢印67に示される方向などに吸収体58を
浸透する。
【0046】本実施形態の記録装置では、インクヘッド
10が第2のポジション18にある時にインクヘッド1
0から滴下された廃インクを吸収手段に吸収させる構成
となっていないが、インクヘッド10が第1のポジショ
ン17にある時にインクヘッドから滴下された廃インク
を吸収手段に吸収させる構成と同様に、インクヘッド1
0が第2のポジション18にある時に滴下された廃イン
クを吸収手段に吸収させる構成にしてもよい。
【0047】以上で説明したように、本実施形態の記録
装置では、廃インク伝導部材61の下部の外周および下
面に廃インク非伝導部61dが形成され、かつ、廃イン
ク非伝導部61dに、廃インクを吸収体58,59のそ
れぞれへと伝導させるための廃インク非伝導部穴61
c,61dが形成されていることで、廃インク伝導部材
61によって廃インクが吸収体58,59,60のそれ
ぞれに伝導するように記録装置が構成されている。これ
により、第1および第2の実施形態の記録装置と同様
に、従来の記録装置のように最上層の吸収体のみに廃イ
ンクが滴下または伝導される場合と比較して、吸収体5
8,59,60のそれぞれに、より均一にまんべんなく
廃インクが浸透し、吸収手段の吸収性が向上する。これ
により、吸収手段の小型化が可能となり、吸収手段のコ
ストダウンや、電子機器の小型化およびコストダウンが
可能になる。
【0048】また、インクヘッド10から滴下された廃
インクの吸収体への流路が廃インク伝導部材61や廃イ
ンク非伝導部61dによって規定されるので、廃インク
が吸収体に直接滴下される場合などと比較して、廃イン
クによって記録装置の内部が汚れることが防止される。
これにより、記録装置の記録品位の向上を図ることがで
きる。
【0049】(第4の実施の形態)図7は、本発明の第
4の実施の形態の記録装置の外観を示す斜視図である。
図7に示すように、本実施形態の記録装置であるプリン
ター20は、本体20aと、本体20aの一方の側面に
備えられた給紙トレイ21と、本体20aの他方の側面
に備えられた排紙トレイ22とから構成されている。給
紙トレイ21は、本体20aに給送される用紙などの被
記録媒体を給紙時に保持するためのものである。排紙ト
レイ22は、本体20aの内部で記録された被記録媒体
が本体20aから排紙された時にその被記録媒体を保持
するためのものである。また、本体20aの排紙トレイ
22側の面には、本体20aの内部に備えられたインク
カートリッジを交換する時にユーザーにより開閉される
カートリッジ交換蓋23が備えられている。
【0050】図8は、図7に示したプリンター20の要
部の、プリンター20内のキャリッジの走査方向に沿っ
た断面図である。図8に示すように、本体20aを構成
する筐体20bの内部にはシャーシ26が固定されてい
る。このシャーシ26には、一方向に延びるキャリッジ
ガイド25、プラテン24、モータ(不図示)、ギア
(不図示)などが固定されている。キャリッジガイド2
5によって、ヘッド保持手段であるキャリッジ27がキ
ャリッジガイド25と平行な方向に往復移動可能に支持
されている。キャリッジ27にはインクヘッド28,2
9が着脱可能に搭載されており、インクヘッド28,2
9はキャリッジ27の走査方向と平行な方向に並列に配
置されている。シャーシ26、キャリッジガイド25、
プラテン24、前記モータ、前記ギアおよびキャリッジ
27などからプリンター駆動部35が構成されている。
【0051】インクヘッド28,29のそれぞれには、
インクなどの液体を吐出するノズルが形成されている。
インクヘッド28,29は、紙などの被記録媒体に向け
てインクを吐出してその被記録媒体に記録を行うもので
ある。インクヘッド28,29をキャリッジ27に搭載
した際に、インクヘッド28の吐出口面がインクヘッド
28の下面に位置し、インクヘッド29の吐出口面がイ
ンクヘッド29の下面に位置する。キャリッジ27がキ
ャリッジガイド25の一方の端面側に最も寄った位置が
キャリッジ27およびインクヘッド28,29の第1の
ポジション36である。また、キャリッジ27がキャリ
ッジガイド25の他方の端面側に最も寄った位置がキャ
リッジ27およびインクヘッド28,29の第2のポジ
ション39である。
【0052】キャリッジ27が第1のポジション36に
ある時のインクヘッド28の近傍には、インクヘッド2
8の状態を回復させる回復手段(不図示)が備えられて
いる。また、キャリッジ27が第1のポジション36に
ある時のインクヘッド29の近傍には、インクヘッド2
9の状態を回復させる回復手段(不図示)が備えられて
いる。それぞれの回復手段は、それぞれの回復手段が対
応するインクヘッドの吐出口面をキャッピングするキャ
ップ部材と、そのキャップ部材を通してインクヘッドの
ノズル内のインクをそのノズルの外部に吸引する吸引手
段と、インクヘッドの吐出口面をワイピングするクリー
ニングブレードなどとから構成されている。回復手段を
用いてインクヘッド28,29の状態を回復させる動作
とは別の回復動作として、インクヘッド28,29のノ
ズルの目詰まりを防止するために、インクヘッド28,
29が第1のポジション36にある時にインクヘッド2
8,29のそれぞれからインクを予備吐出させ、インク
ヘッド28,29から廃インクを滴下させるという動作
が行われる。
【0053】プラテン24は、インクヘッド28,29
の吐出口面の移動軌跡面の下方で、キャリッジガイド2
5に沿うようにキャリッジガイド25の一端部から他端
部にまで延びている。キャリッジ27が第1のポジショ
ン36にある時に、プラテン24の、インクヘッド28
の下方となる部分には、凹部が形成されており、その凹
部の底が、インクヘッド28から滴下された廃インクを
直接受ける廃インク滴下部24cとなっている。キャリ
ッジ27が第1のポジション36にある時に、プラテン
24の、インクヘッド29の下方となる部分には、凹部
が形成されており、その凹部の底が、インクヘッド29
から滴下された廃インクを直接受ける廃インク滴下部2
4dとなっている。廃インク滴下部24cの端部には、
プラテン24の上面から下面に貫通するプラテン穴24
aが形成され、廃インク滴下部24dの端部には、プラ
テン24の上面から下面に貫通するプラテン穴24bが
形成されている。
【0054】このプラテン24の下方に、吸収体30,
31,32を上下方向に積層してなる3層構造の吸収手
段が配置されている。吸収体30,31,32は、第1
のポジション36でインクヘッド28,29から滴下さ
れた廃インクを吸収するためのものである。吸収体3
0,31,32は、筐体20b内の底部から筐体20b
の上面に向かってこの順番で積層されている。吸収体3
0,31,32のそれぞれの一端部は、インクヘッド2
8の第1のポジション36の下方となる位置に配置され
ている。吸収体30,31,32は、プラテン24に沿
うようにプラテン24と平行な方向に延びており、吸収
体30,31,32のそれぞれの他端が、インクヘッド
29の第2のポジション39の下方となる位置に配置さ
れている。
【0055】吸収体32の、プラテン穴24a近傍の部
分には、プラテン穴24aの下方に位置して、吸収体3
2の上面から下面に貫通する吸収体穴部32aが形成さ
れている。吸収体穴部32aおよびプラテン穴24aの
内部には、吸収体穴部32aおよびプラテン穴24aを
貫通する廃インク伝導部材33が配置されている。廃イ
ンク伝導部材33の下面は吸収体31と接触しており、
廃インク伝導部材33と、吸収体穴部32aの内壁との
間にはわずかに隙間が空いている。廃インク伝導部材3
3は、インクヘッド28から廃インク滴下部24cやプ
ラテン穴24aに向けて滴下されたインクを廃インク伝
導部材33を介して吸収体31に伝導するためのもので
ある。
【0056】また、吸収体32の、プラテン穴24b近
傍の部分には、プラテン穴24bの下方に位置して、吸
収体32の上面から下面に貫通する吸収体穴部32bが
形成され、吸収体31には、吸収体穴部32bと連通す
るように吸収体31の上面から下面に貫通する吸収体穴
部31aが形成されている。吸収体穴部31a,32b
およびプラテン穴24bの内部には、吸収体穴部31
a,32bおよびプラテン穴24bを貫通する廃インク
伝導部材34が配置されている。廃インク伝導部材34
の下面は吸収体30と接触しており、廃インク伝導部材
34と、吸収体穴部31a,32bのそれぞれの内壁と
の間には、わずかな隙間が空いている。廃インク伝導部
材34は、インクヘッド29から廃インク滴下部24d
やプラテン穴24bに向けて滴下されたインクを廃イン
ク伝導部材34を介して吸収体30に伝導するためのも
のである。廃インク伝導部材33,34、吸収体30,
31,32、およびプリンター駆動部35などから本実
施形態の記録装置が構成されている。
【0057】次に、本実施形態の記録装置における廃イ
ンクの流路について図8を基に説明する。インクヘッド
28,29が第1のポジション36にある場合、前述し
たようなプリンター駆動部35におけるインクヘッド2
8,29の回復動作が行われると、インクヘッド28か
らプラテン24の廃インク滴下部24cに向けて廃イン
クが滴下され、インクヘッド29からプラテン24の廃
インク滴下部24dに向けて廃インクが滴下される。廃
インク滴下部24cに滴下された廃インクは、廃インク
滴下部24cの上面を、矢印37で示される方向、すな
わち廃インク伝導部材33に向かう方向へ流動して伝導
し、廃インク伝導部材33に到達する。廃インク伝導部
材33に到達した廃インクは、重力によって廃インク伝
導部材33を伝導して、廃インク伝導部材33を介して
吸収体31に到達する。吸収体31に到達した廃インク
は吸収体31に吸収され、吸収された廃インクが吸収体
31によって保持される。
【0058】一方、廃インク滴下部24dに滴下された
廃インクは、廃インク滴下部24dの上面を、矢印38
で示される方向、すなわち廃インク伝導部材34に向か
う方向へ流動して伝導し、廃インク伝導部材34に到達
する。廃インク伝導部材34に到達した廃インクは、重
力によって廃インク伝導部材34を伝導して、廃インク
伝導部材34を介して吸収体30に到達する。吸収体3
0に到達した廃インクは吸収体30に吸収され、吸収さ
れた廃インクが吸収体30によって保持される。
【0059】本実施形態の記録装置では、廃インク伝導
部材33が吸収体31と接触しているが、廃インク伝導
部材33は吸収体31と接触していなくともよく、廃イ
ンクが廃インク伝導部材33から吸収体31へと伝導す
る構造となっていればよい。それと同様に、廃インク伝
導部材34は吸収体30と接触していなくともよく、廃
インクが廃インク伝導部材34から吸収体30へと伝導
する構造となっていればよい。
【0060】また、本実施形態の記録装置では、インク
ヘッド28,29が第2のポジション39にある時にイ
ンクヘッド28,29から滴下された廃インクを吸収手
段に吸収させる構成となっていないが、インクヘッド2
8,29が第1のポジション36にある時にインクヘッ
ド28,29から滴下された廃インクを吸収手段に吸収
させる構成と同様に、インクヘッド28,29が第2の
ポジション39にある時に、滴下された廃インクを吸収
手段に吸収させる構成にしてもよい。
【0061】さらに、本実施形態の記録装置において、
第2の実施形態における廃インク伝導部材48を用いた
構成、または第3の実施形態における廃インク伝導部材
61および廃インク非伝導部61bを用いた構成を適用
してもよい。これにより、インクヘッド28から滴下さ
れた廃インクを吸収体30,31,32のそれぞれに伝
導させることができ、かつ、インクヘッド29から滴下
された廃インクを吸収体30,31,32のそれぞれに
伝導させることができる。
【0062】以上で説明したように、本実施形態の記録
装置には、インクヘッド28から滴下された廃インク
を、吸収手段の最も上層の吸収体32よりも下層の吸収
体31に伝導する廃インク伝導部材33と、インクヘッ
ド29から滴下された廃インクを、吸収体32よりも下
層の吸収体30に廃インクを伝導する廃インク伝導部材
34とが備えられている。これにより、インクヘッド2
8,29から廃インクを滴下した際に、滴下された廃イ
ンクが廃インク伝導部材33,34によって吸収体9よ
りも下層の吸収体30,31に伝導されることで、吸収
体に伝導された廃インクがその吸収体に吸収されて保持
される。従って、このような廃インク伝導部材30,3
1を用いて吸収体30,31,31のそれぞれに廃イン
クを伝導するように構成することによって、従来の記録
装置のように最上層の吸収体のみに廃インクが滴下また
は伝導される場合と比較して、それぞれの吸収体に、よ
り均一に廃インクをまんべんなく浸透させることがで
き、吸収手段の吸収性が向上する。これにより、吸収手
段の小型化が可能となり、吸収手段のコストダウンや、
電子機器の小型化およびコストダウンが可能になる。
【0063】また、インクヘッド28から滴下された廃
インクの吸収体への流路が廃インク伝導部材33によっ
て規定され、インクヘッド29から滴下された廃インク
の吸収体への流路が廃インク伝導部材34によって規定
されるので、廃インクが吸収体に直接滴下される場合な
どと比較して、廃インクによって記録装置の内部が汚れ
ることが防止される。これにより、記録装置の記録品位
の向上を図ることができる。
【0064】以上で説明した第1〜第4の実施形態のそ
れぞれの記録装置では、廃インクを吸収する吸収手段
が、吸収体を3層積層して構成されたものであるが、本
発明においては、吸収手段が、吸収体を2層、または4
層以上積層してよく、複数の吸収体を積層して吸収手段
が構成されていればよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、複数の吸
収体を積層してなる吸収手段の、最も上層の吸収体より
も下層の少なくとも1つの吸収体にインクヘッドからの
廃インクを伝導する廃インク伝導部材を記録装置が有す
ることにより、それぞれの吸収体に、より均一に廃イン
クをまんべんなく浸透させて、吸収手段の吸収性を向上
させることができるので、吸収手段の小型化が可能とな
り、吸収手段のコストダウンや、電子機器の小型化およ
びコストダウンが可能になるという効果がある。また、
インクヘッドから滴下された廃インクの吸収体への流路
が廃インク伝導部材によって規定されるので、廃インク
によって記録装置の内部が汚れることを防止でき、記録
装置の記録品位の向上を図ることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の記録装置を内蔵し
た電子機器の外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示した電子機器の断面図である。
【図3】図1に示した電子機器の要部の、プリンター駆
動部を構成するキャリッジの走査方向に沿った断面図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施の形態の記録装置を内蔵し
た電子機器の、キャリッジの走査方向に沿った断面図で
ある。
【図5】本発明の第3の実施の形態の記録装置を内蔵し
た電子機器の、キャリッジの走査方向に沿った断面図で
ある。
【図6】図5に示した電子機器においてインクヘッドが
第1のポジションにある時のインクヘッドおよび、その
インクヘッドの周囲の部分を拡大した電子機器の断面図
である。
【図7】本発明の第4の実施の形態の記録装置の外観を
示す斜視図である。
【図8】図7に示したプリンターの要部の、プリンター
内のキャリッジの走査方向に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 電子機器 1a、20a 本体 1b、20b 筐体 2 液晶ディスプレイ 3 キーボード 4、35 プリンター駆動部 5 ハードディスクドライブ 6 制御基板 7、8、9、30、31、32、45、46、47、5
8、59、60 吸収体 10、28、29 インクヘッド 11、27 キャリッジ 12、25 キャリッジガイド 13、24 プラテン 14、26 シャーシ 15、16、33、34、48、61 廃インク伝導
部材 17、36 第1のポジション 18、39 第2のポジション 19、37、38、67、68、69 矢印 20 プリンター 21 給紙トレイ 22 排紙トレイ 23 カートリッジ交換蓋 8a、9a、9b、31a、32b、46a、47a、
58a、59a、60a 吸収体穴部 13a、13b、24a、24b、41a、54a
プラテン穴 13c、24c、24d 廃インク滴下部 61b 廃インク非伝導部 61c、61d 廃インク非伝導部穴

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するノズルが形成されたイ
    ンクヘッドを搭載するためのヘッド保持手段と、前記イ
    ンクヘッドの前記ノズルの目詰まりを防止するために前
    記インクヘッドから滴下された廃インクを吸収するため
    の、複数の吸収体を上下方向に積層してなる吸収手段と
    を有する記録装置において、 前記吸収手段の前記複数の吸収体のうち、最も上層の吸
    収体よりも下層の少なくとも1つの吸収体に、前記イン
    クヘッドから滴下された廃インクを伝導する廃インク伝
    導部材をさらに有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記廃インク伝導部材を複数有する請求
    項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インクヘッドから滴下された廃イン
    クを直接受け、受けた前記廃インクを前記廃インク伝導
    部材に伝導するための廃インク滴下部をさらに有する請
    求項1に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記廃インク滴下部を複数有し、それぞ
    れの前記廃インク滴下部に対応する前記廃インク伝導部
    材を複数有する請求項3に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 インクを吐出するノズルが形成されたイ
    ンクヘッドを搭載するためのヘッド保持手段と、前記イ
    ンクヘッドの前記ノズルの目詰まりを防止するために前
    記インクヘッドから滴下された廃インクを吸収するため
    の、複数の吸収体を上下方向に積層してなる吸収手段と
    を有する記録装置において、 前記インクヘッドから滴下された廃インクを前記吸収手
    段のそれぞれの吸収体に伝導する廃インク伝導部材をさ
    らに有することを特徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の吸収体のそれぞれに、前記廃
    インク伝導部材の下部が貫通する穴が形成されており、
    前記廃インク伝導部材の下部の外周および下面に、廃イ
    ンクの伝導を遮断する廃インク非伝導部が形成され、か
    つ、該廃インク非伝導部に、前記吸収手段の、最も上層
    の吸収体よりも下層の吸収体へと前記廃インク伝導部材
    からの廃インクを伝導させるための穴が形成されている
    請求項5に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記廃インク伝導部材を複数有する請求
    項5または6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記インクヘッドから滴下された廃イン
    クを直接受け、受けた前記廃インクを前記廃インク伝導
    部材に伝導するための廃インク滴下部をさらに有する請
    求項5または6に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記廃インク滴下部を複数有し、それぞ
    れの前記廃インク滴下部に対応する前記廃インク伝導部
    材を複数有する請求項8に記載の記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6910757B2 (en) 2002-06-11 2005-06-28 Seiko Epson Corporation Waste liquid treating device and liquid ejecting apparatus incorporating the same
JP2006175684A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Canon Finetech Inc 画像形成装置。
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US9340027B2 (en) 2011-10-20 2016-05-17 Canon Kabushiki Kaisha Inkjet recording apparatus

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