JP2000154710A - 縦形エンジンの潤滑構造 - Google Patents

縦形エンジンの潤滑構造

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JP2000154710A
JP2000154710A JP10329829A JP32982998A JP2000154710A JP 2000154710 A JP2000154710 A JP 2000154710A JP 10329829 A JP10329829 A JP 10329829A JP 32982998 A JP32982998 A JP 32982998A JP 2000154710 A JP2000154710 A JP 2000154710A
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oil
crankshaft
cylinder block
chamber
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JP10329829A
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Atsushi Yonezawa
篤 米澤
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Suzuki Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】縦形エンジンの潤滑構造を提供するにある。 【解決手段】エンジン支持部材18上に設置されたエン
ジンハウジング14内にクランクシャフト10を縦置き
した縦形エンジン3において、エンジンハウジング14
を構成するシリンダブロック16にはシリンダヘッド2
0が接続され、主オイルパン24をシリンダブロック1
6の下部にシリンダブロック16とシリンダヘッド20
との両方に跨って形成すると共に、エンジン支持部材1
8内に副オイルパン26を形成し、この副オイルパン2
6と主オイルパン24とを連通させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦形エンジンの潤
滑構造に関する。
【0002】
【従来の技術】船外機や芝刈り機、発電機などに用いら
れている小型エンジンの潤滑方法としては飛沫式が一般
的である。飛沫式の潤滑方法は、例えばコンロッドの大
端部にスリンガー(羽)を設け、このスリンガーでオイ
ルパンのオイルをかき上げながらエンジン各部にオイル
を飛ばすものであって、構造が簡単なので大型のエンジ
ン等に用いられるオイルポンプ圧送式の潤滑方法に比べ
コストがかからない。
【0003】また、上述した小型エンジンは通常シリン
ダブロックとオイルパンとでエンジンハウジングを構成
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、飛沫式
の潤滑方法はクランクシャフトが水平状態である時のみ
有効であって、船外機のようにクランクシャフトが縦に
配置された縦形エンジンの場合はスリンガーを備える回
転体を別部品にて設ける必要があり、コストや重量の増
加を招く。
【0005】また、飛沫式の潤滑方法はエンジンの傾斜
によって影響を受け、加速・減速時にオイルの循環が円
滑に行われないなど、オイルポンプ圧送式の潤滑方法に
比べ潤滑性能が劣る。
【0006】さらに、シリンダブロックとオイルパンと
でエンジンハウジングを構成する場合、芝刈り機や発電
機などクランクシャフトが水平に配置されるエンジンで
は問題ないが、船外機のようにクランクシャフトが縦に
配置される場合、シリンダボアの下方にデッドスペース
が発生しやすい。そして、このデッドスペースにエキゾ
ーストマニフォールドを設ける例もあるが、部品点数が
増え、コストや重量の増加を招く。
【0007】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、スペースを有効利用してエンジンの小型化を図
ると共に、オイルパンの容量を十分に確保可能な縦形エ
ンジンの潤滑構造を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明の他の目的は、簡単な構造で
潤滑オイルの圧送が可能な縦形エンジンの潤滑構造を提
供するにある。
【0009】さらに、本発明の他の目的は、部品点数や
重量を増やすことなく排気通路を確保可能な縦形エンジ
ンの潤滑構造を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る縦形エンジ
ンの潤滑構造は、上述した課題を解決するために、請求
項1に記載したように、エンジン支持部材上に設置され
たエンジンハウジング内にクランクシャフトを縦置きし
た縦形エンジンにおいて、上記エンジンハウジングを構
成するシリンダブロックにはシリンダヘッドが接続さ
れ、主オイルパンを上記シリンダブロックの下部に上記
シリンダブロックとシリンダヘッドとの両方に跨って形
成すると共に、上記エンジン支持部材内に副オイルパン
を形成し、この副オイルパンと上記主オイルパンとを連
通させたものである。
【0011】また、上述した課題を解決するために、請
求項2に記載したように、上記シリンダヘッドおよび上
記シリンダブロックの底面と、上記エンジン支持部材と
でその内部に排気通路を形成したものである。
【0012】さらに、上述した課題を解決するために、
請求項3に記載したように、エンジンハウジング内にク
ランクシャフトを縦置きした縦形エンジンにおいて、上
記クランクシャフトの側方にカムシャフトを配置すると
共に、両シャフトはそれぞれのシャフトに設けられたタ
イミングギヤを介して連結され、上記エンジンハウジン
グ内に上記両タイミングギヤを収容するギヤ室を形成し
てこのギヤ室をオイルポンプ室とし、上記両タイミング
ギヤをギヤポンプとしたものである。
【0013】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、請求項4に記載したように、上記ギヤポンプが発生
させる正圧でオイルパン内の潤滑オイルをエンジン内に
圧送させたものである。
【0014】そして、上述した課題を解決するために、
請求項5に記載したように、上記ギヤポンプが発生させ
る負圧でエンジン内を潤滑した潤滑オイルを回収させた
ものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0016】図1は、本発明に係る縦形エンジンを備え
た船外機の一例を示す右側面図である。図1に示すよう
に、この船外機1はその最上部に箱状のエンジンカバー
2を有し、その内部に縦形(バーチカル型)エンジン3
が収納される。エンジンカバー2の前部(図における右
側)からはステアリングハンドル4が前方に向かって延
び、その先端にエンジン出力調整用のスロットルグリッ
プ5が設けられる。
【0017】また、エンジンカバー2の下部にはシャフ
トハウジング6が設けられ、このシャフトハウジング6
の下部にギヤケース7が設けられる。ギヤケース7の内
部にはプロペラシャフト8が軸支され、その後端にプロ
ペラ9が設けられる。
【0018】図2は、船外機1のエンジン3部分を拡大
した縦断面図であり、図3は図2のIII−III線に
沿う断面図である。図1および図2に示すように、エン
ジン3内にはクランクシャフト10がほぼ鉛直方向を向
くよう縦置き(バーチカル)に設けられる。
【0019】シャフトハウジング6内にはクランクシャ
フト10下端に連結されたドライブシャフト11が下方
に向かって延び、ドライブシャフト11の下端がベベル
ギヤ12を介してプロペラシャフト8に連結される。エ
ンジン3の出力はドライブシャフト11およびベベルギ
ヤ12を経てプロペラシャフト8に伝達され、プロペラ
9を回転させる。
【0020】シャフトハウジング6の上部はクランプブ
ラケット13の回転支持部に回転自在に支持されると共
に、このクランプブラケット13は図示しない船舶のト
ランサムに固定される。すなわち、船外機1は船舶に対
しほぼ360°に亘って回転可能に設けられ、ステアリ
ングハンドル4を水平方向に振ることにより船外機1全
体の向きを変えて船舶の操舵を行うことができるように
構成される。
【0021】ところで、エンジンカバー2は例えば上下
に分割可能に構成され、エンジン3下部に固定されたロ
アカバー2aと、このロアカバー2aの上に着脱可能に
被装されるアッパーカバー2bとから構成される。な
お、ステアリングハンドル4はロアカバー2aに一体的
に設けられる。
【0022】一方、本実施形態に用いられるエンジン3
は例えば4サイクルOHV形式の単気筒エンジンであ
り、図2および図3に示すように、そのエンジンハウジ
ング14は前後方向(図2および図3における左右方
向)に二分割され、前側(図2における右側)のクラン
クケース15と後側(図2における左側)のシリンダブ
ロック16とがクランクシャフト10の軸線と平行の合
せ面で接合されて構成され、その内部にクランク室17
を形成する。そして、このエンジンハウジング14は、
シャフトハウジング6の上端部に設けられたエンジン3
の支持部材であるエクステンション部18上に固定され
る。
【0023】シリンダブロック16は、その後方(図2
における左側)に向かってクランクシャフト10の軸線
に直交する方向に延びる筒状のシリンダ19を有し、こ
のシリンダ19の後端にシリンダヘッド20が接続され
る。そして、このシリンダヘッド20内に形成されるカ
ム室21の後部開口はヘッドカバー22によって塞がれ
る。また、シリンダブロック16の上方には燃料タンク
23が配置されると共に、シリンダブロック16の下部
には主オイルパン24がシリンダブロック16とシリン
ダヘッド20との両方に跨って形成される。
【0024】図4は、エンジン3の支持部材であるエク
ステンション部18の平面図である。また、図5は、図
2のV−V線に沿う断面図である。図2、図4および図
5に示すように、シリンダヘッド20およびシリンダブ
ロック16の底面で塞がれるエクステンション部18の
内部にはその長手方向に延びる排気通路25がエクステ
ンション部18と一体に形成される。また、排気通路2
5の例えば短手方向両側部には副オイルパン26がエク
ステンション部18と一体に形成され、これらの副オイ
ルパン26はシリンダブロック16下部に形成された主
オイルパン24に連通する。
【0025】図2および図3に示すように、クランクシ
ャフト10は、そのほぼ中間部がクランク室17内にて
一対のベアリング27a,27b、本実施形態において
はボールベアリングによって支持される。両ベアリング
27a,27b間のクランクシャフト10上には一対の
ウェブ28が軸方向に離間して形成され、その間にクラ
ンクピン29が偏心して設けられるる。
【0026】一方、シリンダ19の内側にはシリンダボ
ア19aが形成されると共に、シリンダヘッド20には
このシリンダボア19aに整合する燃焼室30が形成さ
れる。なお、燃焼室30には外方から点火プラグ31が
結合される。
【0027】シリンダボア19a内にはピストン32が
摺動自在に挿入される。このピストン32のピストンピ
ン33と、クランクシャフト10のクランクピン29と
はコンロッド34によって連結され、これによりシリン
ダボア19a内におけるピストン32の往復運動がクラ
ンクシャフト10の回転運動に変換される。なお、クラ
ンクシャフト10の上端には例えば発電用のフライホイ
ール・マグネト装置35と、ロープ・リコイル式のエン
ジン始動装置36が設けられる。
【0028】シリンダヘッド20内には燃焼室30に繋
がる吸気ポート37と排気ポート38とが形成される。
また、シリンダヘッド20内には両ポート37,38を
開閉する吸気バルブ39および排気バルブ40が配置さ
れる。
【0029】図2に示すように、排気ポート38はエク
ステンション部18に形成される前記排気通路25の上
流側に繋がり、この排気通路25からシャフトハウジン
グ6を経て排気ガスを機外に排出するように構成され
る。また、図3に示すように、シリンダブロック16の
側部にはキャブレタ41が配置され、吸気ポート37の
上流側に接続されると共に、キャブレタ41の上流側に
はサイレンサ42が接続される。
【0030】一方、図2に示すように、クランクシャフ
ト10の側方にはカムシャフト43がクランクシャフト
10と平行に配置される。クランクシャフト10にはタ
イミングドライブギヤ44が一体または一体的に設けら
れると共に、カムシャフト43にはタイミングドリブン
ギヤ45が一体または一体的に設けられ、両タイミング
ギヤ44,45が噛合って連結されることによりクラン
クシャフト10の回転力がカムシャフト43に伝達され
る。
【0031】カムシャフト43上にはカム46が設けら
れ、カムシャフト43が回転することによりカム46の
プロフィールがシリンダ19側部に形成されたプッシュ
ロッド通路47内のプッシュロッド48をその軸方向に
進退させ、シリンダヘッド20のカム室21内に設けら
れるロッカアーム49を揺動運動させる。そして、この
ロッカアーム49の揺動運動によってシリンダヘッド2
0内の吸気バルブ39および排気バルブ40が開閉操作
される。
【0032】図6は、図3のVI−VI線に沿う断面図
である。また、図7は図6のVII−VII線に沿う断
面図である。図3、図6および図7に示すように、クラ
ンクケース15とシリンダブロック16とが接合されて
構成されるエンジンハウジング14内には上述した両タ
イミングギヤ44,45を収容するギヤ室50が形成さ
れる。
【0033】ところで、タイミングギヤ44,45は、
圧送式のオイルポンプに用いられる周知のギヤポンプと
構造的に同一である。そこで、クランクシャフト10を
支持するベアリング27a,27bのうち、タイミング
ドライブギヤ44側のベアリング27aにシールベアリ
ングを用いて上記ギヤ室50を液密に保ち、このギヤ室
50にオイル導入口51とオイル吐出口52とを設けて
ギヤ室50をオイルポンプ室として利用可能に構成する
と共に、両タイミングギヤ44,45をギヤポンプ53
として機能させる。
【0034】オイルポンプ室50(ギヤ室)を構成する
クランクケース15およびシリンダブロック16のうち
の一方、本実施形態においては、クランクケース15に
はオイルポンプ室50とクランク室17とを連通させる
オイル導入口51が形成される。また、他方、本実施形
態においてはシリンダブロック16、にはオイルポンプ
室50と主・副オイルパン24,26とを連通させるオ
イル吐出口52がオイル導入口51に対向して形成され
る。
【0035】また、副オイルパン26の下部にはチェッ
クバルブ54が設けられ、このチェックバルブ54から
延びるオイル供給ホース55が例えばクランクシャフト
10の上部近傍に配置されるオイル供給通路56に接続
される。一方、シリンダヘッド20内に形成されるカム
室21にはオイル戻しホース57の一端が接続され、オ
イル戻しホース57の他端はオイルポンプ室50に設け
られたオイル導入口51に繋がるユニオン58に接続さ
れる。
【0036】ところで、この船外機1のエンジン3には
ブリーザ装置59が備えられる。ブリーザ装置59を構
成するブリーザ室60はエンジン3の側部に、シリンダ
ブロック16とシリンダヘッド20との両方に跨って一
体に形成される。
【0037】図3に示すように、ブリーザ室60の底面
にはブリーザオイル排出口61が形成され、このブリー
ザオイル排出口61にはブリーザオイルパイプ62の一
端が接続される。そして、このブリーザオイルパイプ6
2の他端は、図2に示すように、オイルポンプ室50に
設けられたオイル導入口51に繋がるユニオン58に接
続される。
【0038】一方、ブリーザ室60の上面にはブローバ
イガス排出口63が形成され、このブローバイガス排出
口63にはブリーザホース64の一端が接続される。そ
して、このブリーザホース64の他端は、図2および図
3に示すように、サイレンサ42に接続される。
【0039】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0040】エンジン3が始動するとクランクシャフト
10およびカムシャフト43に設けられた両タイミング
ギヤ44,45がオイルポンプ室50内で回転してギヤ
ポンプ53となり、オイルポンプ室50の下流に位置す
る主・副オイルパン24,26内の圧力が正圧となる。
主・副オイルパン24,26内の圧力が正圧になると、
チェックバルブ54が開き、主・副オイルパン24,2
6内の潤滑オイルはオイル供給ホース55を介してクラ
ンクシャフト10の上部に導かれ、クランク室17内に
おいてクランクシャフト10を支持するベアリング27
a,27bやコンロッド34、ピストン32等のエンジ
ン3各部を潤滑する。
【0041】クランク室17内の潤滑オイルは、その一
部がクランク室17の底に溜まると共に、残りはピスト
ン32の往復運動に伴う一次圧縮作用を利用してカム室
21に達してロッカアーム49等の動弁系部品を潤滑
し、カム室21の底に溜まる。
【0042】一方、両タイミングギヤ44,45がオイ
ルポンプ室50内で回転するとオイルポンプ室50の上
流側は負圧になる。そこで、この負圧およびピストン3
2の往復運動に伴う一次圧縮作用を利用することにより
クランク室17の底やカム室21の底に溜まった潤滑オ
イルがオイル導入口51やオイル戻しホース57を経て
回収され、主・副オイルパン24,26内に導かれる。
【0043】ところで、燃焼室30で発生し、シリンダ
ボア19aとピストン32との間を通ってエンジンハウ
ジング14内に漏出したブローバイガスは図示しないオ
イル戻り通路やプッシュロッド通路47等を通ってシリ
ンダヘッド20のカム室21内に導かれる。カム室21
内に導かれたブローバイガスはシリンダ19とシリンダ
ヘッド20との両方に跨って形成されたブリーザ室60
内に導かれる。
【0044】ブリーザ室60内に導かれたブローバイガ
スは、その内部でブローバイガス中のオイル分が分離さ
れる。オイル分が分離されたブローバイガスは、ブロー
バイガス排出口63からブリーザホース64を経てサイ
レンサ42に導かれ、再び燃焼室30に導かれて燃焼さ
れる。
【0045】また、ブリーザ室60内にて分離されたブ
ローバイガス中のオイル分は、上述したオイルポンプ室
50上流側の負圧によってブリーザオイル排出口61か
らオイルポンプ室50内に導かれ、回収される。
【0046】上述したように、タイミングギヤ44,4
5をギヤポンプ53として機能させたことにより、部品
点数やコストを増加させることなくエンジン3各部に潤
滑オイルの圧送が可能となり、従来の飛沫式の潤滑方法
に比べて潤滑性能が向上する。
【0047】また、オイルポンプ室50内でギヤポンプ
53が発生させる負圧によってエンジン3内の潤滑オイ
ルを回収するようにしたことにより、潤滑オイルの回収
効率が向上するので、潤滑オイルの必要量の最小限です
む。その結果、主・副オイルパン24,26の小型化が
可能になり、エンジン3全体も小型化、軽量化が可能に
なる。
【0048】なお、上述した実施形態においてはクラン
クシャフト10の回転力をカムシャフト43に伝達する
タイミングギヤ44,45をギヤポンプ53として用い
た例を示したが、バランサを備えたエンジンの場合、詳
細には図示しないが、一般にバランサシャフトがクラン
クシャフトの側方に配置され、両シャフトが一対のバラ
ンサギヤにて連結されているため、本発明同様このバラ
ンサギヤの収納室をオイルポンプ室50とし、バランサ
ギヤをギヤポンプとして用いることも可能であり、本発
明と同様の効果を奏するものである。
【0049】また、上述した実施形態においてはオイル
ポンプ室50内のギヤポンプ53で主・副オイルパン2
4,26内を正圧にして潤滑オイルをエンジン3各部に
送るように構成したが、例えば図8に示すように、主・
副オイルパン24,26内の潤滑オイルをオイルポンプ
室50上流側のオイル導入口51aに導き、オイルポン
プ室50下流側のオイル吐出口52bをクランク室17
内に導けば、ギヤポンプ53を圧送ポンプに利用して主
・副オイルパン24,26内の潤滑オイルを直接クラン
ク室17内に圧送させることもできる。
【0050】さらに、上述した実施形態においては縦形
エンジンとして船外機1に用いられるエンジン3につい
て述べたが、エンジン内にクランクシャフトを縦に配置
したものであれば、芝刈り機や発電機用の汎用エンジン
等にも適用可能である。
【0051】一方、シリンダブロック16の下部に、シ
リンダブロック16とシリンダヘッド20との両方に跨
るように主オイルパン24を形成したことにより、従来
別体に設けられていたオイルパンが不要となって部品点
数およびコストの削減が可能になると共に、シリンダボ
ア19aの下方のスペースが有効利用でき、また、エン
ジン3の全高を低くすることもできる。
【0052】さらに、この主オイルパン24の下部に配
置されるシャフトハウジング6上端部のエクステンショ
ン部18に副オイルパン26を形成したことにより潤滑
油の容量を十分に確保できる。
【0053】さらにまた、シリンダヘッド20およびシ
リンダブロック16の底面と、エクステンション部18
とでその内部に排気通路25を形成したことにより、従
来別体に必要であったエキゾーストマニフォールドが不
要となって部品点数、重量およびコストの削減が可能に
なる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る縦形
エンジンの潤滑構造によれば、エンジン支持部材上に設
置されたエンジンハウジング内にクランクシャフトを縦
置きした縦形エンジンにおいて、上記エンジンハウジン
グを構成するシリンダブロックにはシリンダヘッドが接
続され、主オイルパンを上記シリンダブロックの下部に
上記シリンダブロックとシリンダヘッドとの両方に跨っ
て形成すると共に、上記エンジン支持部材内に副オイル
パンを形成し、この副オイルパンと上記主オイルパンと
を連通させたため、従来別体に設けられていたオイルパ
ンが不要になると共に、潤滑油の容量を十分に確保可能
となる。
【0055】また、上記シリンダヘッドおよび上記シリ
ンダブロックの底面と、上記エンジン支持部材とでその
内部に排気通路を形成したため、部品点数、重量および
コストの削減を図ることができる。
【0056】さらに、エンジンハウジング内にクランク
シャフトを縦置きした縦形エンジンにおいて、上記クラ
ンクシャフトの側方にカムシャフトを配置すると共に、
両シャフトはそれぞれのシャフトに設けられたタイミン
グギヤを介して連結され、上記エンジンハウジング内に
上記両タイミングギヤを収容するギヤ室を形成してこの
ギヤ室をオイルポンプ室とし、上記両タイミングギヤを
ギヤポンプとしたため、従来必要であった潤滑用の専用
部品が不要となり、コストダウンが図れる。
【0057】さらにまた、上記ギヤポンプが発生させる
正圧でオイルパン内の潤滑オイルをエンジン内に圧送さ
せたため、簡単な構造で潤滑性能を向上させることがで
きる。
【0058】そして、上記ギヤポンプが発生させる負圧
でエンジン内を潤滑した潤滑オイルを回収させたため、
潤滑オイルの回収効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縦形エンジンの潤滑構造の一実施
形態を示す船外機の右側面図。
【図2】船外機のエンジン部分を拡大した縦断面図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】エクステンション部の平面図。
【図5】図2のV−V線に沿う断面図。
【図6】図3のVI−VI線に沿う断面図。
【図7】図6のVII−VII線に沿う断面図。
【図8】本発明の他の実施形態を示すオイルポンプ室の
断面図。
【符号の説明】
1 船外機 3 縦形エンジン 10 クランクシャフト 14 エンジンハウジング 16 シリンダブロック 18 エクステンション部(エンジン支持部材) 20 シリンダヘッド 24 主オイルパン 25 排気通路 26 副オイルパン 43 カムシャフト 44 タイミングドライブギヤ(タイミングギヤ) 45 タイミングドリブンギヤ(タイミングギヤ) 50 ギヤ室(オイルポンプ室) 53 ギヤポンプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン支持部材上に設置されたエンジ
    ンハウジング内にクランクシャフトを縦置きした縦形エ
    ンジンにおいて、上記エンジンハウジング14を構成す
    るシリンダブロック16にはシリンダヘッド20が接続
    され、主オイルパン24を上記シリンダブロック16の
    下部に上記シリンダブロック16とシリンダヘッド20
    との両方に跨って形成すると共に、上記エンジン支持部
    材18内に副オイルパン26を形成し、この副オイルパ
    ン26と上記主オイルパン24とを連通させたことを特
    徴とする縦形エンジンの潤滑構造。
  2. 【請求項2】 上記シリンダヘッド20および上記シリ
    ンダブロック16の底面と、上記エンジン支持部材18
    とでその内部に排気通路25を形成した請求項1記載の
    縦形エンジンの潤滑構造。
  3. 【請求項3】 エンジンハウジング内にクランクシャフ
    トを縦置きした縦形エンジンにおいて、上記クランクシ
    ャフト10の側方にカムシャフト43を配置すると共
    に、両シャフト10,43はそれぞれのシャフト10,
    43に設けられたタイミングギヤ44,45を介して連
    結され、上記エンジンハウジング14内に上記両タイミ
    ングギヤ44,45を収容するギヤ室50を形成してこ
    のギヤ室50をオイルポンプ室50とし、上記両タイミ
    ングギヤ44,45をギヤポンプ53としたことを特徴
    とする縦形エンジンの潤滑構造。
  4. 【請求項4】 上記ギヤポンプ53が発生させる正圧で
    オイルパン24,26内の潤滑オイルをエンジン3内に
    圧送させた請求項3記載の縦形エンジンの潤滑構造。
  5. 【請求項5】 上記ギヤポンプ53が発生させる負圧で
    エンジン3内を潤滑した潤滑オイルを回収させた請求項
    3または4記載の縦形エンジンの潤滑構造。
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