JP2000153333A - カップ形金属素材に対する塑性加工法 - Google Patents
カップ形金属素材に対する塑性加工法Info
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Abstract
に、且つ正確に行って、圧縮圧が低くても精密な塑性加
工をスムーズに行う。 【解決手段】 底部61と、その底部61と一体の筒部
62とよりなるカップ形焼結体16に塑性加工を施すに
当り、焼結体16として、筒部62外周面が、開口部分
65から底部61に向って先細りとなる外周テーパ面6
7に形成されたものを用意し、その焼結体16の外周テ
ーパ面67をダイス孔79の開口部80に係合させ、次
いでポンチ88とダイス74との協働で、筒部62に絞
り加工を施し、また底部61にアプセット加工を施す。
Description
つまり底部と、その底部と一体の筒部とよりなるカップ
形金属素材に対する塑性加工法に関する。
スポット溶接機における電極チップ用カップ形焼結体が
知られている。この場合、焼結体における筒部の外径
は、その全長に亘って等径に形成されている。
は、ダイス孔の内径を焼結体の外径よりも大に形成し
て、ポンチとダイスとの協働で、筒部に拡径加工を施
し、また底部にアプセット加工を施すもので、これによ
り電極チップを得る。
ように拡径加工を行うと、大きな側圧を生じる。またダ
イス孔の内径が焼結体の筒部の外径よりも大に設定され
ていることから、焼結体とダイス孔との心合せを正確に
行うことが難しく、したがって心ずれ状態でアプセット
を行う関係から大きな圧縮圧を必要とし、プレス機の大
型化および設備コストの上昇の外に、歪の局在化を免れ
なかった。
材とダイス孔との心合せを容易に、且つ正確に行って、
圧縮圧が低くても精密な絞り加工とアプセット加工とを
スムーズに行うことが可能な前記塑性加工法を提供する
ことを目的とする。
カップ形金属素材として、底部と、その底部と一体の筒
部とよりなり、前記筒部の外周面が、開口部分から前記
底部に向って先細りとなる外周テーパ面に形成されたも
のを用意し、先ず、前記カップ形金属素材の外周テーパ
面をダイス孔の開口部に係合させ、次いでポンチとダイ
スとの協働で前記筒部に絞り加工を施し、また前記底部
にアプセット加工を施す、カップ形金属素材に対する塑
性加工法が提供される。
のテーパ面をダイス孔の開口部に係合させるだけで、両
者間の心合せを容易に、且つ正確に行うことが可能であ
る。この状態で筒部に絞り加工を施すと、筒部とポンチ
との心合せが行われた状態で筒部がポンチに密着するの
で、筒部の内、外周面が精密に、且つスムーズに成形さ
れる。
行われた状態でポンチにガイドされ、その状態で底部に
アプセット加工が施されるので、低い圧縮圧で歪の均一
な製品を得ることができる。
が、金属素材の筒部の外周テーパ面とテーパ角度が等し
いテーパ孔部に形成されているものを用いるのが望まし
い。ダイス孔の開口部をこのようなテーパ孔部に形成す
ると、金属素材とダイス孔との心合せを一層容易、且つ
正確にし、また絞り加工開始時におけるプレス機偏荷重
による金属素材のずれを防止することができる。
部1において、そのチップホルダ2は外管3と、その内
部に存する内管4とよりなる。外管3先端のテーパ部5
に、電極チップ6がその深い第1テーパ孔部7を嵌合さ
せて取付けられている。内管4の内部は電極チップ用冷
却水の供給路8であって、その出口から、第1テーパ孔
部7よりもテーパ角度の大きな浅い第2テーパ孔部9に
向けて供給された冷却水は電極チップ6を冷却した後、
内、外管4,3間の戻し路10を経て図示しない冷却器
に導かれる。
底部11と一体の筒部12とより略カップ形に形成され
る。底部11は、筒部12に連なる等径部分13と、そ
の等径部分13に連なる半球体部分14とよりなる。筒
部12の外径は、その全長に亘って等径である。
2(a)に示すカップ形圧粉体15を成形し、次いでカ
ップ形圧粉体15に焼結処理を施して図2(b)に示す
カップ形焼結体(金属素材)16を製造し、その後焼結
体16にサイジングを施して図1に示すカップ形電極チ
ップ6を得る、といった手段が採用される。
一体の筒部18とよりカップ形に形成される。底部17
は、筒部18に連なる等径部分19と、その等径部分1
9に連なるテーパ部分20とよりなる。筒部18の内、
外周面は、それぞれ開口部分21から底部17に向って
先細りとなる内、外周テーパ面22,23に形成され
る。実施例では、外周テーパ面23は軸線方向に一連に
形成されているが、内周テーパ面22は段付面であっ
て、筒部18の内周側には、電極チップ6の第1,第2
テーパ孔部7,9に対応して深い第1テーパ孔部24
と、それよりもテーパ角度の大きな浅い第2テーパ孔部
25とが存在する。
置26を示し、その装置26は次のように構成されてい
る。即ち、装置本体27の上下方向に延びる中心孔28
内に中空支持筒29が立設され、その中心孔28内にお
いて、中空支持筒29の上方にダイス30が配置され
る。ダイス30は、中空支持筒29と略同一外径の大径
部31と、その下面に突設された小径部32とよりな
り、その小径部32が中空支持筒29の孔部33に摺動
自在に嵌合される。
る複数の切欠き状溝34が円周上等間隔に形成され、各
溝34の底面35とダイス30の環状段面36との間に
コイルばね37が圧縮状態で配設される。環状段部36
に、複数のロッド38が突設され、各ロッド38はコイ
ルばね37の伸縮をガイドすべく各コイルばね37を貫
通し、その下端部が中空支持筒29に形成されて溝底面
35に開口する孔部39に挿入される。また装置本体2
7の上面に、各コイルばね37によるダイス30の上昇
量を制限する板状ストッパ41が複数のボルト401 に
より固定される。このように構成することによって、ダ
イス30はフローティング・ダイスとして機能する。
は、ダイス30上面に開口し、且つ下方に向って先細り
の浅い第1テーパ孔部43と、その小径端と同一直径の
第1等径孔部44と、圧粉体15における筒部18の外
周テーパ面23に対応する第2テーパ孔部45と、圧粉
体15における底部17の等径部分19に対応する第2
等径孔部46と、圧粉体15における底部17のテーパ
部分20に対応する第3テーパ孔部48とよりなる。そ
の第3テーパ孔部48は、第2等径孔部46に下方から
摺動自在に嵌合された下部ポンチ47の上端面に形成さ
れている。板状ストッパ41に、第1テーパ孔部43と
同一のテーパ角度を有する原料粉投入兼ポンチ挿入用テ
ーパ孔49が形成されている。
一端側に設けられた加工部52とを有し、その加工部5
2は、ダイス孔42の第1テーパ孔部43に嵌合する短
い第1テーパ部53と、ダイス孔42の第1等径孔部4
4に嵌合する等径部54と、圧粉体15の第1テーパ孔
部24に対応する第2テーパ部55と、圧粉体15の第
2テーパ孔部25に対応する第3テーパ部56とよりな
る。
0,47は押型57を構成し、その下部ポンチ47はノ
ックアウトピンを兼ねている。
ように、ダイス30が各コイルばね37の弾発力により
上昇して板状ストッパ41に当接しているので、そのダ
イス孔42の第2等径孔部46の長さが圧粉体15の等
径部分19の長さよりも長くなるように下部ポンチ47
を位置決め固定する。
剤とよりなる原料粉58を、その表面が第1等径孔部4
4内に位置するように入れる。この場合、金属粉末とし
ては、98.5重量%のCu粉末、1.4重量%のCr
粉末および0.1重量%のAg粉末よりなる導電性混合
粉末が用いられ、また潤滑剤としては、混合粉末に対し
て0.03重量%のステアリン酸アンモニウムが用いら
れる。
その加工部52の第1テーパ部53がダイス孔42の第
1テーパ孔部43に当接するまでの間、加工部52の等
径部54、第2テーパ部55および第3テーパ部56
と、ダイス孔42の第1等径孔部44、第2テーパ孔部
45、第2等径孔部46および第3テーパ孔部48との
協働で原料粉58に圧縮成形加工が施される。これは、
1回の圧縮工程における1次段階であり、筒部18は、
その形状が定められると共に圧縮力Fの分力f1により
その厚さ方向に強圧されるので、その高密度化が達成さ
れる。また底部17の対応部は前記圧縮力Fおよび筒部
18側から前記対応部に向かう圧縮力Fの分力f2 によ
り縮径流入する原料粉によって強圧される。
3、鎖線示のようにその加工部52の第1テーパ部53
がダイス孔42の第1テーパ孔部43に嵌合すると、図
4に示すように上部ポンチ50とダイス30とが共に下
降する2次段階となり、この段階では、主として底部1
7の対応部に圧縮成形加工が施される。そして、ダイス
30が中空支持筒29に当接すると、2次段階が終了し
て圧粉体15の成形も完了する。このダイス30の下降
による2次段階においては底部17の対応部に上、下部
ポンチ50,47による両押しと同様の圧縮効果が現出
するので、底部17はその厚さ方向に強圧される。
て、その筒部18の相対密度は65%であり、底部17
のそれは75%であった。
支持すると、ダイス30を固定し、且つ下部ポンチ47
を可動に構成した場合に比べて低コスト化を図ることが
できる。また下部ポンチ47を固定すると共に、図2
(a)における等径部分19と図3の第2等径孔部46
を等長とし、それに応じて第1等径孔部44を長くして
ダイス30を固定した場合には、前記1次段階のみが現
出し、この段階のみで底部17は、その厚さ方向に前記
圧縮力Fおよび筒部18側から底部17に向かう圧縮力
Fの分力f2 により縮径流入する原料粉量の増加によっ
て強圧されるので、筒部18同様に底部17の高密度化
が達成される。この密度は両押しの場合と同等である。
焼結炉を用いて行われ、その処理条件は焼結温度107
3℃、処理時間2時間である。この焼結処理において圧
粉体15に収縮が生じるが、図2(b)に示すように焼
結体16の形態は圧粉体15のそれと略同じである。
61と一体の筒部62とよりカップ形に形成される。底
部61は、筒部62に連なる等径部分63と、その等径
部分63に連なるテーパ部分64とよりなる。筒部62
の内、外周面はそれぞれ開口部分65から底部61に向
って先細りとなる内、外周テーパ面66,67に形成さ
れる。実施例では、外周テーパ面67は軸線方向に一連
に形成されているが、内周テーパ面66は段付面であっ
て、筒部62の内周側には、電極チップ6の第1,第2
テーパ孔部7,9に対応して深い第1テーパ孔部68
と、それよりもテーパ角度の大きな浅い第2テーパ孔部
69とが存在する。
し、その装置70は次のように構成されている。即ち、
装置本体71の上下方向に延びる中心孔72内に中空支
持筒73が立設され、その中心孔72内において、中空
支持筒73にダイス74が支持される。ダイス74はそ
の下面に円形突出部75を有し、その突出部75が中空
支持筒73の上部開口に嵌合され、また突出部75回り
の環状段面76がその環状上端面77に当接する。ダイ
ス74の上端部には押え板78が被せられ、その押え板
78は装置本体71に複数のボルト402 により固定さ
れる。
は、ダイス74上面に開口する開口部であると共に下方
に向って先細りで、且つ焼結体16における筒部62の
外周テーパ面67とテーパ角度が等しいテーパ孔部80
と、その小径端と同一直径で、電極チップ6の筒部12
および底部11の等径部分13に対応する等径孔部81
と、その等径孔部81に連なって電極チップ6の半球体
部分14に対応する半球状凹部82とよりなる。テーパ
孔部80の開口縁には面取りが施されている。等径孔部
81の内径は、焼結体16の等径部分63の外径よりも
大に設定されており、これにより等径部分63およびテ
ーパ部分64、したがって底部61にアプセットを施す
ことができる。半球状凹部82は、等径孔部81に連な
る曲面83と、ノックアウトピン85先端の曲面86と
より形成される。そのノックアウトピン85は、等径孔
部81と同軸上に在り、且つそれよりも小径の孔部84
に下方から摺動自在に嵌合され、これによりノックアウ
トピン85はダイス74の一部を構成する。押え板78
に、テーパ孔部80に連なる焼結体装入兼ポンチ挿入用
孔87が形成されている。
側に設けられた加工部90とを有し、その加工部90は
ダイス孔79の等径孔部81に嵌合する等径部91と、
その等径部91に連なって電極チップ6の第1テーパ孔
部7に対応する第1テーパ部92と、電極チップ6の第
2テーパ孔部9に対応する第2テーパ部93とよりな
る。
に示すように焼結体16の底部61をダイス孔79の等
径孔部81に遊嵌し、また筒部62を、その外周テーパ
面67を介してダイス孔79のテーパ孔部80に係合さ
せる。これにより焼結体16の軸線とダイス孔79の軸
線とが同一直線上に位置するように両者16,79の心
合せが行われる。
の第2テーパ部93が焼結体16の第2テーパ孔部69
に当接してその焼結体16を押圧すると、図6に示すよ
うに、焼結体16が等径孔部81に押込まれてその筒部
62に絞り加工が施される。これにより、筒部62とポ
ンチ88との心合わせが行われた状態で筒部62がポン
チ88の第1,第2テーパ部92,93に密着するの
で、筒部62の内外周面が精密に、且つスムーズに成形
される。
合わせが行われた状態でポンチ88にガイドされ、その
状態で、図7に示すように底部61にアプセット加工が
施されるので、低い圧縮圧で歪の均一な電極チップ6を
得ることができる。この電極チップ6は、その歪の均一
化に起因して、結晶格子歪が少なく、高い電気伝導度を
有する。
て、その筒部62に拡径加工を、また底部にアプセット
加工を施すと、その筒部62の外径と等径孔部81の内
径との関係から前記心合せを正確に行うことが難しく、
ダイス応力は1928N/mm 2 であったが、筒部62の
外周面を前記のように外周テーパ面67に形成すると、
そのダイス応力は699N/mm2 で十分であった。
パ孔部80に形成すると、焼結体16とダイス孔79と
の心合せを一層容易、且つ正確にし、また絞り加工開始
時におけるプレス機偏荷重による焼結体16のずれを防
止することができる。ただし、焼結体16の心合せの実
行という点からは開口部はテーパ孔部である必要はな
く、所定の半径を有する円弧面でもよい。
用することによって、カップ形金属素材とダイス孔との
心合せを容易に、且つ正確に行って、圧縮圧が低くても
精密な絞り加工とアプセット加工とをスムーズに行うこ
とが可能な前記塑性加工法を提供することができる。
る。
縦断面図である。
入れた状態を示す縦断面図である。
断面図である。
に焼結体を設置した状態を示す縦断面図である。
段階を示す縦断面図である。
時を示す縦断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 カップ形金属素材(16)として、底部
(61)と、その底部(61)と一体の筒部(62)と
よりなり、前記筒部(62)の外周面が、開口部分(6
5)から前記底部(61)に向って先細りとなる外周テ
ーパ面(67)に形成されたものを用意し、先ず、前記
カップ形金属素材(16)の外周テーパ面(67)をダ
イス孔(79)の開口部に係合させ、次いでポンチ(8
8)とダイス(74)との協働で前記筒部(62)に絞
り加工を施し、また前記底部(61)にアプセット加工
を施すことを特徴とするカップ形金属素材に対する塑性
加工法。 - 【請求項2】 前記ダイス(74)として、前記ダイス
孔(79)の開口部が、前記筒部(62)の外周テーパ
面(67)とテーパ角度が等しいテーパ孔部(80)に
形成されているものを用いる、請求項1記載のカップ形
金属素材に対する塑性加工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32710998A JP3652530B2 (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | カップ形金属素材に対する塑性加工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32710998A JP3652530B2 (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | カップ形金属素材に対する塑性加工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000153333A true JP2000153333A (ja) | 2000-06-06 |
JP3652530B2 JP3652530B2 (ja) | 2005-05-25 |
Family
ID=18195404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32710998A Expired - Fee Related JP3652530B2 (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | カップ形金属素材に対する塑性加工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3652530B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014237139A (ja) * | 2013-06-06 | 2014-12-18 | 昭和電工株式会社 | 鍛造金型 |
-
1998
- 1998-11-17 JP JP32710998A patent/JP3652530B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014237139A (ja) * | 2013-06-06 | 2014-12-18 | 昭和電工株式会社 | 鍛造金型 |
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---|---|
JP3652530B2 (ja) | 2005-05-25 |
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