JP2000153170A - 樹脂組成物の製粉装置 - Google Patents
樹脂組成物の製粉装置Info
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Abstract
化を生ずることなく安定して製粉することにより、粉砕
時間を短縮でき、尚かつ粉砕工程で発生する微粉や粗粒
を低減できるため、分級工程の削減あるいは省力化が可
能な樹脂組成物の製粉装置を提供すること。 【解決手段】 回転する回転子の上部に設置した円筒体
を通して溶融混練された樹脂組成物を開口部より供給で
き、その外周上に上部及び/又は下部が磁性材料と接し
た小孔を有する熱伝導率の高い非磁性材料をもって形成
された打ち抜き金網を備えた回転子と打ち抜き金網上部
及び/又は下部の磁性材料を加熱する手段を有し、熱伝
導により均一に加熱された打ち抜き金網の小孔を遠心力
にて通過させることにより樹脂組成物を微粒子あるいは
繊維状に製粉可能な樹脂組成物の製粉装置。
Description
装置、特に粉砕工程時に発生する微粉量が少なく、粉砕
時間の短縮が可能な樹脂組成物の製粉装置に関する。
においては通常各原料を溶融混練し、これを冷却・粉砕
し製造される。冷却にはクーリングベルトが主として用
いられている。溶融混練組成物の冷却が不十分な場合に
は、粉砕効率が低下し、場合によっては目標とする粒径
が得られない。粉砕には、パルペライザー、ビクトリー
ミル、ボールミル、ジェットミル等が用いられ、粉体の
性状と目標粒径に応じて使い分けられる。通常は、粉砕
効率を高めるために、5〜15mm程度の塊状にする粗
粉砕工程と、目標粒径までに粉砕する粉砕工程に分けて
処理される。
場合には、平均粒径は2〜5mmと大きく、且つ粒度分
布も数μmから10数mmと広くなる。一般的に、粗粉
砕物の粒径が、粉砕後の目標粒径に近いほど粉砕に要す
る時間は短くなり、又粒度分布は狭いほど過粉砕による
微粉の発生を抑えることができるため、このような粗砕
物を粉砕した場合には、粉砕時間が長くなると共に、多
くの微粉や粗粒が発生する。微粉や粗粒は歩留まりを向
上させるためには回収・処理後に再度粉砕する必要があ
り、加工費増加の要因となる。すなわち、目標とする粒
度分布に対して粉砕前の粒度が粗く、粒度分布広い場合
には微粉や粗粒が多く発生するため粉砕効率が低下し、
高コストとなる。特に、微粉の発生は作業環境の悪化を
招く。
8−218643号公報や特開平8−294916号公
報に開示されている。この方法を用いることにより、従
来のハンマーミル等の粗砕工程を経た微粉砕工程よりも
発生する微粉量を低減することは可能である。しかし、
この方法のように製粉機構に加熱手段を持たずに溶融混
練した樹脂を供給した場合には、樹脂の性状によっては
製粉中に樹脂が冷却され高粘度となるために目詰まりを
生じやすく、特性劣化の原因となるばかりでなく、製粉
できた場合でも得られる生成物の大きさは不均一で且
つ、目標とする粒径に比べ大きくなる。例えばピン型デ
ィスクの場合、供給する樹脂の溶融粘度が低く糸状で回
転子に連続供給した時には、樹脂は隣り合った2本のピ
ンの間で遠心力により延ばされ、繊維状となるため、繊
維の長さはピン間距離よりも長くなる。
した場合には、ピン間の樹脂量が少なくなるために作用
する遠心力も小さくなりピン間より離れにくく、樹脂が
回転子内部で滞留することになる。滞留を防ぐために遠
心力を大きくするには回転速度を上げる必要があり、大
きな動力を必要とすると共に、作業の安全性も低下す
る。一方繊維の太さは樹脂供給量に依存するため、供給
量が十分少ないときは細くなるが、生産能力を上げるた
めに供給量を増やした場合には繊維径は太くなり、製粉
が安定して得られない。
く、糸状での連続供給ができずに樹脂を断続的に回転子
に供給する場合には、局所的なピンに対しての樹脂の供
給となる。よって、局所的に樹脂が過剰供給となり、ピ
ンの空隙部全体より樹脂が押し出される形となるため不
均一な板状で且つ極めて大きな形状となる。このことは
ベーン型ディスクについても同様のことが言える。つま
り、この方法では粉砕時間の短縮可能な製粉を安定して
得るには不十分である。従来回転子を利用した製造方法
としては、特開昭50−121529号公報、特開昭5
0−121530号公報、特開昭59−203448号
公報等が挙げられるが、いずれも綿状の製品を製造する
ことを目的としており、本発明とは異なるものである。
又、粉体塗料の製粉装置を提供することを目的としたも
のとして特開平10−032581号公報、特開平10
−032582号公報、特開平10−032583号公
報が挙げられるがこれら製造方法においては、製粉を捕
集する容器についての規定がなされておらず、製粉され
た微粒子あるいは繊維状樹脂組成物の飛行方向に対して
外槽が垂直方向となっている。この場合、壁面は製粉の
速度エネルギーに相当する衝突エネルギーを緩和される
ことなく受けるため、壁面に製粉が付着しやすい事や、
回転子の回転により発生する風の流れは製粉を壁面に押
しつける方向に働くため壁面近傍で滞留しやすく、また
製粒の飛行速度が十分大きいため壁面衝突後反射する方
向が入射方向とほぼ同じであることから、後から飛行し
てくる製粒との衝突確率が高くなり、製粒同士の融着が
生じることで熱容量が増加し壁面へ付着しやすくなる。
一度製粒が壁面に付着すると、その製粒を種として製粒
同士の融着が成長するため、製粒は冷却されににく熱に
よる劣化を促すことになる。
品粒径に近い製粉を特性の劣化を生ずることなく安定し
て得ることができるため、粉砕時間を短縮でき、尚かつ
粉砕工程において微粉や粗粒の発生量が少ないため、分
級工程の削減あるいは省力化が可能な粉体塗料の製粉装
置を提供するものである。
子の上部に設置した円筒体を通して溶融混練された樹脂
組成物を開口部より供給でき、その外周上に上部及び/
又は下部が磁性材料と接した小孔を有する熱伝導率の高
い非磁性材料をもって形成された打ち抜き金網を備えた
回転子と打ち抜き金網上部及び/又は下部の磁性材料を
加熱する手段を有し、熱伝導により均一に加熱された打
ち抜き金網の小孔を遠心力にて通過させることにより樹
脂組成物を微粒子あるいは繊維状に製粉可能な樹脂組成
物の製粉装置。更に、回転する回転子の上部に設置した
円筒体は内壁と外壁の間に冷媒を通すことにより冷却で
きる2重管式となっており、製粉した樹脂を回収する外
槽は製粉の付着を防止するため製粉衝突部の壁面は10
〜80度に傾斜しており、その外周に冷却ジャケットを
備えている樹脂組成物の製粉装置。
脂組成物とは、エポキシ樹脂、エポキシ−ポリエステル
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル−ポリエステル樹
脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂、又はポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ABS
樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂等をベースレジン
とし、用途に応じて硬化剤、充填材、顔料、その他添加
剤などの各種原料を配合したものを意味し、これらベー
スレジンの変性系、混合系も使用することができる。
又は下部が磁性材料と接した小孔を有する熱伝導率の高
い非磁性材料をもって形成された打ち抜き金網を備えた
回転子と磁性材料の近傍にに設置した励磁コイルに交流
電源を通電させることにより、打ち抜き金網上部及び/
又は下部の磁性材料を加熱でき、その熱伝導の高さから
打ち抜き金網を均一加熱可能な樹脂組成物の製粉装置に
おいて、回転する回転子の上部に設置した2重管式円筒
体を通して溶融混練された樹脂組成物を開口部より供給
し、熱伝導により加熱された打ち抜き金網と接触し、樹
脂の溶融粘度が上昇することなく遠心力により小孔を通
過することで容易に微粒子あるいは繊維状物とすること
ができる。製粉した樹脂を回収する外槽は製粉の付着を
防止するため傾斜しており、その外周に冷却ジャケット
を備えているため製粉同士の付着による樹脂の特性劣化
を招くことなく粉砕時間の短縮や粉砕工程時に発生する
微粉や粗粒を低減できる樹脂組成物の製粉装置が提供で
きる。
1図に本発明の樹脂組成物の製粉方法を実施するための
概略図、第2図に回転子及び励磁コイル、第3図に回転
子の上部に設置する円筒体を示す。二軸押出機9で溶融
混練された樹脂は内壁と外壁の間に冷媒を通し冷却され
た円筒体5を通して回転子1に供給される。この時、円
筒体5が冷却されていない場合には、樹脂が円筒体の壁
に付着しやすく、安定した樹脂の供給が困難となり好ま
しくない。回転子1はモーター10と接続されており、
任意の回転数で回転させることができる。回転子1の外
周上に設置した均一な孔径を有する熱伝導率の高い非磁
性材料をもって形成された打ち抜き金網2と接した磁性
材料3はその近傍に備えられた励磁コイル4に交流電源
発生装置6により発生させた交流電源を通電させること
によって発生する交番磁束の通過に伴う、うず電流損や
ヒステリシス損により加熱する。なお、この磁性材料は
例えば鉄材や珪素鋼等が挙げられ、1種類あるいは2種
類以上の磁性材料を複合して使用することができる。加
熱された磁性材料3を熱源として熱伝導により打ち抜き
金網が加熱される。打ち抜き金網2は熱伝導率の高い非
磁性材料をもって形成されており、極めて均一に加熱す
ることができる。この非磁性材料はたとえば銅やアルミ
等が挙げられ、1種類あるいは2種類以上の磁性材料を
複合して使用することができる。樹脂は回転子1に供給
後、遠心力により加熱された打ち抜き金網2に飛行移動
する。
は溶融粘度が上昇することなく、容易に打ち抜き金網2
の孔を通過し吐出される。加熱する温度は、適用する樹
脂の特性により任意に設定することができる。熱硬化性
樹脂を用いる場合は、加熱温度を上げすぎると樹脂の硬
化が進み特性の劣化や打ち抜き金網2の孔で目詰まりが
生ずることがあるが、適当な温度条件の場合において
は、樹脂は打ち抜き金網2の小孔を極めて速やかに通過
するため、接触時間が短く特性への影響は極めて少な
い。また、打ち抜き金網2は均一に加熱されているた
め、局所的な特性の変化は極めて少ない。打ち抜き金網
2の孔を通過することで微粒子あるいは繊維状に製粉さ
れた樹脂組成物は回転子1の周囲に設置した外槽8で捕
集される。外槽8は製粉が内壁へ付着したり、製粉同士
の融着を防止するために衝突面に10〜80度、好まし
くは25〜65度の傾斜を設けてある。傾斜が小さすぎ
る場合には、製粉の衝突エネルギーを十分分散できず、
壁面への付着が生じる。また、傾斜が大きすぎる場合に
は、製粉の飛行速度の減少割合が小さく且つ飛行方向は
外槽壁面に向かうため次の壁面衝突時に付着が発生する
恐れがある。また、製粉との衝突面の温度が高くなると
付着しやすくなるため、衝突面外周には冷却ジャケット
7を設けており、衝突面を冷却することができる。外槽
8の内径は小さすぎると製粉が十分冷却されないために
内壁への付着や、製粉同士の融着が生じる恐れがあるた
め、好ましくない。一般には、回転子1の回転により空
気の流れが生じ、冷却効果が得られるが必要に応じて冷
風を導入しても良い。外槽8の大きさは処理する樹脂量
にも依るが、例えば回転子の直径が20cmの場合、内
径は100cmあれば付着や融着を防ぐことができる。
αとすると、捕集される微粒子あるいは繊維状の製粉の
平均短軸径は1.0α〜20.0α、平均長軸径が1.
0α〜40.0αに調整される。平均短軸径及び平均長
軸径は溶融樹脂組成物の供給速度、溶融粘度や回転子の
回転速度、及び打ち抜き金網の孔径、加熱温度で調整さ
れる。製粉の平均短軸径が20.0α以上もしくは平均
長軸径が40.0α以上の場合、後の粉砕工程で発生す
る微粉や粗粒の低減効果が少なく粉砕効率の改善が十分
得られない。
シ当量850)5kg、結晶シリカ粉末5kg、2−メ
チルイミダゾール0.06kg、レベリング剤0.02
kgをヘンシェルミキサーでブレンド後、二軸押出機に
て溶融混練し、120℃の溶融エポキシ樹脂組成物とし
た。これを1.0mmの孔径を有し、励磁コイルで12
0℃に加熱した銅製打ち抜き金網を備えた直径20cm
で3000r.p.mで回転している回転子に供給し、平均
短軸径400μm、平均長軸径1.8mmの繊維状組成
物を得た。これをパルペライザーにて4000回転で粉
砕したところ、5μm以下の微粉および200μm以上
の粗粒を含まない平均粒径70μmのエポキシ樹脂組成
物を得た。
融エポキシ樹脂組成物を0.6mmの孔径を有し、励磁
コイルで120℃に加熱した銅製打ち抜き金網を備えた
直径20cmで3000r.p.mで回転している回転子に
供給し、平均短軸径200μm、平均長軸径1.2mm
の繊維状組成物を得た。これをパルペライザーにて40
00回転で粉砕したところ、10μm以下の微粉および
180μm以上の粗粒を含まない平均粒径65μmのエ
ポキシ樹脂組成物を得た。
樹脂(エポキシ当量850)5kg、結晶シリカ粉末5
kg、2−メチルイミダゾール0.06kg、レベリン
グ剤0.02kgをヘンシェルミキサーでブレンド後、
二軸押出機にて溶融混練した。クーリングベルトで冷却
後、ハンマーミルにて粗粉砕を行い平均粒径800μ
m、粒度分布40μm〜10mmの粗粉砕物を得た。こ
れをパルペライザーにて4000回転で粉砕したとこ
ろ、10μm以下の微粉を11wt%および180μm
以上の粗粒を8%含んだ平均粒径70μmのエポキシ樹
脂組成物を得た。
は、製品の目標粒度に近い小さな粒径でかつ、粒度分布
の狭い微粒子あるいは繊維状の製粉を安定して得ること
ができるため、粉砕時間を短縮でき、尚かつ粉砕工程で
微粉や粗粒の発生を低減することができるため、分級工
程の削減あるいは省力化に伴う生産性の向上および作業
環境の改善を行うことができる。
樹脂の溶融混練から製粉捕集までの一実施例を示す。
面図の一例を示す。
円筒体5の断面図の一例を示す。
Claims (4)
- 【請求項1】 回転する回転子の上部に設置した円筒体
を通して溶融混練された樹脂組成物を開口部より供給で
き、その外周上に上部及び/又は下部が磁性材料と接し
た小孔を有する熱伝導率の高い非磁性材料をもって形成
された打ち抜き金網を備えた回転子と打ち抜き金網上部
及び/又は下部の磁性材料を加熱する手段を有し、熱伝
導により均一に加熱された打ち抜き金網の小孔を遠心力
にて通過させることにより樹脂組成物を微粒子あるいは
繊維状に製粉可能な樹脂組成物の製粉装置。 - 【請求項2】 回転子上部に設置した円筒体は2重管式
であり、内壁と外壁の間に冷媒を通すことにより円筒体
を冷却できる請求項1記載の樹脂組成物の製粉装置。 - 【請求項3】 回転子の外周上に小孔を有する熱伝率の
高い非磁性材料をもって形成された打ち抜き金網は、上
部及び/又は下部が磁性材料と接しており、磁性材料の
近傍に備えられた励磁コイルに交流電源を通電させるこ
とによって磁性材料が加熱され、熱伝導により熱伝導率
の高い非磁性材料で形成された打ち抜き金網を均一に加
熱できる請求項1又は2記載の樹脂組成物の製粉装置。 - 【請求項4】 製粉した樹脂を回収する外槽は、製粉衝
突部の壁面が10〜80度に傾斜しており、その外周に
冷却ジャケットを備えている請求項1〜3記載のいずれ
かの樹脂組成物の製粉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02907599A JP3625256B2 (ja) | 1998-02-16 | 1999-02-05 | 樹脂組成物の製粉装置 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3258198 | 1998-02-16 | ||
JP10-261806 | 1998-09-16 | ||
JP10-32581 | 1998-09-16 | ||
JP26180698 | 1998-09-16 | ||
JP02907599A JP3625256B2 (ja) | 1998-02-16 | 1999-02-05 | 樹脂組成物の製粉装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000153170A true JP2000153170A (ja) | 2000-06-06 |
JP3625256B2 JP3625256B2 (ja) | 2005-03-02 |
Family
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP02907599A Expired - Fee Related JP3625256B2 (ja) | 1998-02-16 | 1999-02-05 | 樹脂組成物の製粉装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3625256B2 (ja) |
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-
1999
- 1999-02-05 JP JP02907599A patent/JP3625256B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN112775532A (zh) * | 2020-12-28 | 2021-05-11 | 云南经济管理学院 | 一种钢板冲压焊接设备 |
CN112775532B (zh) * | 2020-12-28 | 2022-02-18 | 云南经济管理学院 | 一种钢板冲压焊接设备 |
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