JP2000153064A - ゲーム制御装置、ゲーム制御方法、ゲームプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体及びゲームシステム - Google Patents

ゲーム制御装置、ゲーム制御方法、ゲームプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体及びゲームシステム

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JP2000153064A
JP2000153064A JP10331209A JP33120998A JP2000153064A JP 2000153064 A JP2000153064 A JP 2000153064A JP 10331209 A JP10331209 A JP 10331209A JP 33120998 A JP33120998 A JP 33120998A JP 2000153064 A JP2000153064 A JP 2000153064A
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裕之 伊藤
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孝継 中澤
Hiroshi Harada
弘 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレイヤの興味を高めることの可能なゲーム
制御装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るゲーム制御装置は、プレイ
ヤが操作体を操作できるゲームを実現するゲームシステ
ムにおいてゲームを制御する。この装置は、操作体がゲ
ームにおいて予め定められた要支援状態にあるか否かを
判定する判定手段と、判定手段によって操作体が要支援
状態にあると判定されたときにゲームにおいて支援を行
う支援手段と、を備えている。操作体の状態に応じて支
援が行われるので、ゲームの面白みが増し、プレイヤの
ゲームに対する興味が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータゲー
ムを制御するための装置及び方法、コンピュータゲーム
を実現するためのプログラムが記録されたコンピュータ
読取り可能な記録媒体、並びにコンピュータゲームを実
現するゲームシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンピュータゲームでは、例えば
プレイヤに対して判断を迫る画像が表示装置に表示さ
れ、その画像を見たプレイヤが判断結果に基づいて命令
を入力することによりゲームが進行することが多い。一
般的には、プレイヤが間違った判断に基づいて命令を入
力したり、命令の入力に用いる入力装置(コントローラ
等)の操作を誤るとゲームの進行が困難になる。
【0003】例えば、表示画面上に表示された自分の車
を入力装置の操作を通じてプレイヤが運転することでレ
ースを体験できるカーレースゲームでは、表示される直
線道路やカーブに応じて車のとるべき動作を判断し、入
力装置を実際に操作する必要がある。入力した操作が適
切であれば直線で円滑な加速を行ったりカーブを素早く
曲がることができるが、入力した操作が不適切であると
加速が鈍くなったりカーブを曲がりきれなくなることが
ある。また、アクションゲームやロールプレイングゲー
ム(Role Playing Game:RPG)における戦闘では、通
常、画面に表示される敵キャラクタの能力を考慮して、
画面に表示された自分のキャラクタ(プレイヤキャラク
タ)に行わせる動作を判断する必要がある。この判断に
基づいてプレイヤが適切な入力を行えば、画面上のプレ
イヤキャラクタは敵キャラクタの攻撃をかわしたり、反
撃して敵を倒したりすることができる。
【0004】このように、コンピュータゲームでは、プ
レイヤの判断力と操作技術がゲームの展開を大きく左右
することが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなゲームでは、一定の水準を上回る操作を行わなけれ
ばゲームを進行させることができないため、プレイヤが
繰り返しプレイしてもゲームを進行させることができな
い事態に陥り、プレイヤのゲームに対する興味が失われ
てしまうことがある。
【0006】そこで、本発明は、プレイヤの興味を高め
ることの可能なコンピュータゲームを実現するためのゲ
ーム制御装置、ゲーム制御方法、コンピュータ読取り可
能な記録媒体及びゲームシステムを提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るゲーム制御
装置は、プレイヤが操作体を操作できるゲームを実現す
るゲームシステムにおいてゲームを制御する装置であ
り、操作体がゲームにおいて予め定められた要支援状態
にあるか否かを判定する判定手段と、判定手段によって
操作体が要支援状態にあると判定されたときにゲームに
おいて支援を行う支援手段と、を備えている。このよう
に操作体の状態に応じて支援が行われるので、ゲームの
面白みや意外性が増し、プレイヤのゲームに対する興味
を高めることができる。
【0008】上記のゲームシステムには、プレイヤの感
覚を通じてプレイヤに報知を行うことの可能な報知手段
が含まれていてもよく、この場合、上記の支援手段は、
判定手段によって操作体が要支援状態にあると判定され
たときに報知手段に報知を行わせる報知制御手段を含ん
でいてもよい。操作体の状態に応じてプレイヤに報知が
行われるので、プレイヤはゲーム中に操作体の状態を知
ることができ、これによりプレイヤのゲームに対する興
味を高めることができる。
【0009】本発明に係るゲーム制御方法は、プレイヤ
が操作体を操作できるゲームを実現するゲームシステム
においてゲームを制御する方法であり、操作体がゲーム
において予め定められた要支援状態にあるか否かを判定
する判定ステップと、操作体が要支援状態にあると判定
されたときにゲームにおいて支援を行う支援ステップ
と、を備えている。このように操作体の状態に応じて支
援が行われるので、ゲームの面白みや意外性が増し、プ
レイヤのゲームに対する興味を高めることができる。
【0010】上記のゲームシステムには、プレイヤの感
覚を通じてプレイヤに報知を行うことの可能な報知手段
が含まれていてもよく、この場合、上記の支援ステップ
は、判定ステップで操作体が要報知状態にあると判定さ
れたときに報知手段に報知を行わせる報知制御ステップ
を含んでいてもよい。操作体の状態に応じてプレイヤに
報知が行われるので、プレイヤはゲーム中に操作体の状
態を知ることができ、これによりプレイヤのゲームに対
する興味を高めることができる。
【0011】本発明に係るコンピュータ読取り可能な記
録媒体は、プレイヤが操作体を操作できるゲームを実現
するゲームシステムによって実行されるゲームプログラ
ムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体であ
り、このゲームプログラムは、操作体が所定の要支援状
態にあるか否かを判定する判定ステップと、操作体が要
支援状態にあると判定されたときにゲームにおいて支援
を行う支援ステップと、をゲームシステムに実行させ
る。このように操作体の状態に応じて支援が行われるの
で、ゲームの面白みや意外性が増し、プレイヤのゲーム
に対する興味を高めることができる。
【0012】上記のゲームシステムには、プレイヤの感
覚を通じてプレイヤに報知を行うことの可能な報知手段
が含まれていてもよく、この場合、上記の支援ステップ
は、判定ステップで操作体が要支援状態にあると判定さ
れたときに報知手段に報知を行わせる報知制御ステップ
を含んでいてもよい。操作体の状態に応じてプレイヤに
報知が行われるので、プレイヤはゲーム中に操作体の状
態を知ることができ、これによりプレイヤのゲームに対
する興味を高めることができる。
【0013】報知手段は、ゲーム画面を表示することの
可能な表示手段を含んでいてもよく、この場合、報知制
御ステップは、この表示手段に報知情報を表示させるス
テップを含んでいてもよい。また、報知手段は、音声出
力手段を含んでいてもよく、この場合、報知制御ステッ
プは、この音声出力手段に所定の音声を出力させるステ
ップを含んでいてもよい。また更に、報知手段は、プレ
イヤに力を付与することの可能な力付与手段を含んでい
てもよく、この場合、報知制御ステップは、この力付与
手段にプレイヤに対して所定の力を付与させるステップ
を含んでいてもよい。所定の力としては、一定時間にわ
たる振動力や瞬間的な衝撃力など、任意の力を使用する
ことができる。また、報知手段は、これらの表示手段、
音声出力手段及び力付与手段の任意の組合せを含んでい
てもよく、これに応じて報知制御ステップも上記の表示
ステップ、音声出力ステップ及び力付与ステップの任意
の組合せを含んでいてもよい。
【0014】上記のゲームシステムは、操作体に関連付
けられたパラメータを記憶するための記憶装置を備えて
いてもよく、この場合、上記の判定ステップは、記憶装
置から前記パラメータの値を取得するステップと、その
値又は前記パラメータの関数の値としきい値とを比較す
るステップと、その比較の結果に応じて判定を行うステ
ップと、を含んでいてもよい。
【0015】また、上記のゲームシステムは、ゲームに
おける操作体の所定の状態に関連付けられたパラメータ
を記憶するための記憶装置を備えていてもよく、この場
合、上記の判定ステップは、操作体がゲームにおいて前
記所定状態にある場合にその状態に関連付けられた前記
パラメータの値を記憶装置から取得するステップと、そ
の値又は前記パラメータの関数の値としきい値とを比較
するステップと、その比較の結果に応じて判定を行うス
テップと、を含んでいてもよい。
【0016】また更に、上記のゲームシステムは、上記
ゲームプログラムの実行において使用される記憶装置を
備えていてもよく、このゲームプログラムは、ゲームに
おいて操作体の所定の動作が発生した回数を計数するス
テップと、この計数された値を記憶装置に記憶するステ
ップと、をゲームシステムに更に実行させるものであっ
てもよく、この場合、上記の判定ステップは、記憶装置
に記憶された回数を取得するステップと、この回数又は
この回数の関数の値としきい値とを比較するステップ
と、その比較の結果に応じて判定を行うステップと、を
含んでいてもよい。ここで、操作体の所定の動作として
は、例えばカーレースゲームにおけるプレイヤの車と障
害物や他の車との接触が挙げられる。
【0017】また、上記のしきい値は、ランダムに定め
られる値であってもよい。この場合、ゲームの意外性が
増すので、プレイヤのゲームに対する興味をより高める
ことができる。
【0018】上記の支援ステップは、操作体に関連付け
られたパラメータの値を増加又は減少させるステップを
含んでいてもよい。
【0019】上記のゲームシステムにゲーム画面を表示
することの可能な表示手段が含まれていて、上記のゲー
ムプログラムが、この表示手段に操作体の一以上の動作
選択肢を表示させ、プレイヤが動作選択肢のいずれかを
選択的に指示することにより操作体を操作できるように
するものである場合、上記の支援ステップは、判定ステ
ップで操作体が要支援状態にあると判定されたときにプ
レイヤが指示することの可能な新たな動作選択肢を表示
手段に表示させるステップを含んでいてもよい。
【0020】次に、本発明に係るゲームシステムは、ゲ
ームプログラムに従う処理を実行する処理装置と、ゲー
ムプログラムが記憶された記憶装置と、ゲーム画面を表
示するための表示装置と、プレイヤが指示を入力するた
めに用いる入力装置と、を備えており、表示装置によっ
て表示される操作体をプレイヤが入力装置を操作するこ
とによって操作することの可能なゲームを実現する。上
記のゲームプログラムは、操作体が所定の要支援状態に
あるか否かを判定する判定ステップと、操作体が要支援
状態にあると判定されたときにゲームにおいて支援を行
う支援ステップと、を処理装置に実行させる。このよう
に操作体の状態に応じて支援が行われるので、ゲームの
面白みや意外性が増し、プレイヤのゲームに対する興味
を高めることができる。
【0021】本発明に係るゲームシステムは、プレイヤ
の感覚を通じてプレイヤに報知を行うことの可能な報知
手段を更に備えていてもよく、この場合、上記の支援ス
テップは、判定ステップで操作体が要支援状態にあると
判定されたときに報知手段に報知を行わせる報知制御ス
テップを含んでいてもよい。操作体の状態に応じてプレ
イヤに報知が行われるので、プレイヤはゲーム中に操作
体の状態を知ることができ、これによりプレイヤのゲー
ムに対する興味を高めることができる。
【0022】なお、本明細書においてゲームシステム及
びゲーム制御装置は、コンピュータを含む概念である。
【0023】本発明では、操作体が要支援状態にあるか
否かの判定基準として種々の要素を使用することができ
るが、通常は、ゲームの強制終了(ゲームオーバ)の判
定基準となる要素を用いて判断を行うことが好適であ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の実施形態を詳細に説明する。なお、理解を容易に
するため、図面に共通の同一要素には可能な限り同一の
参照番号を使用する。また、以下の説明では、本発明を
家庭用ゲーム機に適用した場合について述べる。
【0025】[第1実施形態]図1は、本発明の第1実
施形態におけるゲームシステムの全体構成を示す図であ
る。このゲームシステム51は、ゲームシステム51の
主たる機能を実行し、ゲームシステム51によって実現
されるゲームを制御するためのゲーム制御装置52、ゲ
ーム制御装置52に指示を入力するための入力装置であ
るコントローラ53、後述するゲームに関する処理を実
現するためのプログラムや画像データ、サウンドデータ
などを格納するCD−ROM(Compact Disc Read Only
Memory)54、ゲームの途中経過データやゲーム環境
設定データなどのゲームデータを保存するメモリカード
55、ならびにゲーム制御装置52からの映像信号や音
声信号を受けてゲーム内容に応じた映像表示やサウンド
出力を行なう音声出力機能付きモニタディスプレイ56
を備えている。本実施形態では、ゲーム制御装置52
は、家庭用ゲーム機の本体である。
【0026】ゲーム制御装置52には、その上面に、C
D−ROM54をセットするためのディスクホルダ6
1、ディスクホルダ61を開くためのオープンボタン6
2、並びに電源ボタン63及びリセットボタン64が設
けられている。さらにゲーム制御装置52の前面には、
コントローラ53及びメモリカード55をそれぞれ装着
するための二つのスロットを含んだコネクタ部65が設
けられている。コントローラ53とメモリカード55
は、このコネクタ部65を介してゲーム制御装置52に
着脱自在に装着される。
【0027】また、ゲーム制御装置52の後面には、A
V(Audio and Visual)ケーブル57が接属されるAV
出力部(図示せず)が設けられている。このAVケーブ
ル57を介してゲーム制御装置52とモニタディスプレ
イ56とが接続される。モニタディスプレイ56として
は、CRT(Cathode Ray Tube)等を利用した家庭用テ
レビジョンシステムなどを使用することができる。
【0028】図2は、図1のゲーム制御装置の構成要素
をその周辺装置とともに示すブロック図である。ゲーム
制御装置52は、CPU(Central Processing Unit;
中央演算処理ユニット)101、GTE(Geometric Tr
ansform Engine;グラフィックスデータ生成プロセッ
サ)102、周辺デバイス103、メインメモリ10
4、OS−ROM(Operating System ROM)105、M
DEC(Motion DECoder;データ伸張エンジン)10
6、PIO(Parallel Input Output;拡張パラレルポ
ート)107、SIO(Serial Input Output ;拡張シ
リアルポート)108、GPU(Graphics Processing
Unit;グラフィックス描画処理プロセッサ)109、フ
レームバッファ110、SPU(Sound Processing Uni
t;サウンド再生処理プロセッサ)111、サウンドバ
ッファ112、CD−ROMドライブ113、CD−R
OMデコーダ114、CD−ROMバッファ115、及
び通信デバイス116を備えている。また、CPU10
1には、ゲーム制御装置において時間を制御するための
タイマカウンタ117が内蔵されている。
【0029】CPU101、周辺デバイス103、メイ
ンメモリ104、OS−ROM105、MDEC10
6、PIO107、SIO108、GPU109、SP
U111、CD−ROMデコーダ114、及び通信デバ
イス116は、バス100を介して互いに接続されてい
る。
【0030】CPU101は、OS−ROM105に格
納されているOS(オペレーティングシステム)や、C
D−ROM54から読み出されてメインメモリ104に
格納されるプログラムやデータなどに基づいてゲーム制
御装置52の各部を制御する。
【0031】具体的には、CPU101は、CD−RO
M54からゲームプログラムや三次元モデルのモデリン
グデータなど読み出してメインメモリ104に転送す
る。また、CPU101は、CD−ROM54からカラ
ールックアップテーブル(CLUT:Color Look−Up T
able)やテクスチャパターンデータなどを読み出してフ
レームバッファ110に転送し、GPU109に画像の
描画を指示する。
【0032】GPU109は、CPU101の制御下で
モニタディスプレイ56における表示のための処理を行
う。具体的には、GPU109は、CPU101からの
指示に応答し、GTE102で求められた座標データや
色情報、フレームバッファ110に格納されたCLUT
やテクスチャパターンデータなどに基づいてモデリング
処理やレンダリング処理などを行なう。そして、GPU
109は、三次元モデルを配置することによって構成さ
れた仮想三次元空間における任意領域を二次元空間へ投
影した画像データをフレームバッファ110に格納す
る。この画像データが同期信号に同期して含まれる映像
信号が形成され、その後、映像信号がモニタディスプレ
イ56に供給される。これにより、モニタディスプレイ
56の画面上にゲームの内容に応じた映像を表示するこ
とが可能になる。このように、CPU101、メインメ
モリ104、GPU109、及びフレームバッファ11
0は、一つの画像処理装置を構成している。
【0033】また、CPU101は、CD−ROM54
からサウンドデータを読み出してメインメモリ104及
びSPU111に転送した後、SPU111にサウンド
の再生を指示する。この指示に応答して、SPU111
は、これらのサウンドデータについて変調処理及び再生
処理などを適切に実行する。更に、SPU111は、こ
のサウンド再生データを、CD−ROMデコーダ114
から転送されたオーディオ再生データと重ね合わせて音
声信号を形成し、これをモニタディスプレイ56に送
る。これにより、モニタディスプレイ56の内蔵スピー
カ(図示せず)からゲーム内容に応じたBGM(BackGr
oud Music)や効果音などを出力させることが可能にな
る。
【0034】また、CPU101は、発振器(図示せ
ず)から供給されるタイミング信号に基づいてクロック
信号を生成する。CPU101は、内蔵タイマカウンタ
117を用いてこのクロック信号を計数することによ
り、時間の計時処理を行なうことができる。
【0035】GTE102は、CPU101に接続され
ているので、CPU101のコプロセッサとして動作す
ることができる。このGTE102は、CPU101か
らの演算指示に応じて固定小数点形式の行列及びベクト
ルの演算処理を行なう。これらの演算処理には、たとえ
ば、三次元モデルを構成する三次元座標データの各々に
ついての移動、回転、拡大、及び縮小などの座標計算、
二次元座標データへ透視変換するための計算、並びに仮
想的に設定された光源の種類に応じて各部の輝度を計算
し、またその光源からの距離、角度、視点位置などに応
じて各部の輝度を計算する輝度計算、などが含まれる。
【0036】周辺デバイス103は、割り込み制御やD
MA(Direct Memory Access)転送に関する制御を行な
う。メインメモリ104は、CPU101がプログラム
を実行するために使用する記憶装置であり、CPU10
1が実行するプログラムやその実行のために必要となる
データなどが格納される。このメインメモリ104のメ
モリ構成及び格納データなどについては後述する。OS
−ROM105は、OSカーネル及びブートローダなど
といった、ゲーム制御装置52の基本制御を行なうため
のOSが格納されている。
【0037】MDEC106は、圧縮画像の伸張処理を
行う。具体的には、MDEC106は、JPEG(Join
t Photographic Coding Experts Group)方式やMPE
G(Moving Picture Expert Group)方式などの静止画
及び動画の圧縮画像データに、ハフマン符号化(Huffma
n coding)のデコード処理、逆量子化処理、逆離散コサ
イン変換(Inversed Discrete Cosine Translation;I
DCT)演算などを順次に適用し、圧縮画像データを伸
張する。PIO107はパラレルデータ用の拡張ポート
であり、SIO108はシリアルデータ用の拡張ポート
である。タイマ117は、ゲーム制御装置52の時間制
御を行う。
【0038】GPU109は、CPU101とは独立に
動作することができるサブプロセッサである。このGP
U109は、CPU101からの描画指示に従ってGT
E102で求められた座標データ及び色情報、並びにフ
レームバッファ110に格納されたCLUT及びテクス
チャパターンデータなどに基づいて、複数のポリゴン
(polygon)から構成される三次元モデルのモデリング
処理やレンダリング処理などを行なう。そして、三次元
モデルを配置して構成した仮想三次元空間における任意
領域を二次元空間へ投影した画像データを、フレームバ
ッファ110上に格納する。ここで、ポリゴンとは、三
次元モデルを構成する図形の最小要素であり、この最小
要素には、三角形や四角形などといった多角形平面が含
まれる。
【0039】また、GPU109は、この格納された画
像データ又はメインメモリ104から転送された画像デ
ータが同期信号に同期して含まれる映像信号を生成し、
これをモニタディスプレイ56に供給する。
【0040】フレームバッファ110としては、デュア
ルポートRAMを使用することができる。フレームバッ
ファ110は、描画領域及び表示領域を有する。描画領
域は、GPU109によって描画される画像データ、又
はメインメモリ104から転送される画像データを格納
する。表示領域は、モニタディスプレイ56に表示する
画像データを格納する。これらの描画領域と表示領域
は、映像を表示する際に使用されるフィールドレートに
応じて、GPU109によって交互に切り替えられる。
【0041】フレームバッファ110は、この他に、色
指定のために参照されるカラールックアップテーブル
(CLUT)や、テクスチャマッピング用のテクスチャ
パターンデータなどを格納することができる。
【0042】SPU111は、CPU101とは独立に
動作することができるサブプロセッサである。SPU1
11は、CPU101からの指示に従ってサウンドを再
生する。サウンドを再生するために、SPU111は、
サウンドバッファ112に格納されたADPCM(Adap
tive Differential Pulse Code modulation)形式のサ
ウンドデータに対して、音量調整処理、ピッチ変換、音
程調整、エンベロープ、及びリバーブなどの各種の変調
処理を適宜実行する。さらに、SPU111はその再生
処理を行って音声信号を生成し、この信号をモニタディ
スプレイ56に送る。
【0043】また、SPU111は、CD−ROMデコ
ーダ114から転送されたオーディオ再生データを、S
PU111で再生したサウンド再生データと重ね合わせ
て音声信号を生成し、この信号をモニタディスプレイ5
6に送る。
【0044】サウンドバッファ112は、CPU101
の指示によってメインメモリ104から転送されたAD
PCM形式のサウンドデータなどを一時的に格納するメ
モリである。このサウンドバッファ112は、SPU1
11がリバーブ処理を行なう際に作業領域として使用す
ることもでき、加工用のサウンドデータなどをメインメ
モリ104へ転送する際のバッファメモリとしても使用
することができる。
【0045】CD−ROMドライブ113は、CD−R
OM54の駆動及び制御を行うために、CD−ROM5
4に格納されている符号化されたデータを読み取ること
ができる。CD−ROMデコーダ114は、CD−RO
Mドライブ113がCD−ROM54から読み取ったデ
ータをデコードするとともにエラー訂正処理などを行な
って、デコードされたプログラム及びデータをメインメ
モリ104やSPU111などに転送する。また、CD
−ROMドライブ113は、内部音源及びミキサ(共に
図示せず)を備えており、オーディオデータの再生機能
を有している。CD−ROMバッファ115は、転送用
データを一時的に格納するためのメモリである。
【0046】通信デバイス116には、コントローラ5
3及びメモリカード55が接続される。この通信デバイ
ス116は、コントローラ53及びメモリカード55と
ゲーム制御装置52の各部との間のデータ転送、たとえ
ばCPU101とメインメモリ104との間のデータ転
送を制御する。
【0047】コントローラ53は、プレイヤによって操
作される入力装置又は操作器である。プレイヤは、コン
トローラ53を操作することでゲーム制御装置52に指
示を入力することできる。コントローラ53は、プレイ
ヤのコントローラ操作による入力に応じた各種操作信号
を通信デバイス116を介してゲーム制御装置52に送
出する。コントローラ53には、ゲームの開始指令など
を出力するために使用されるスタートボタンや、方向情
報を入力するための方向キーなど、複数の入力ボタンが
設けられている。更に、コントローラ53は、バイブレ
ーション(振動)機能を有している。つまり、コントロ
ーラ53はモータを内蔵しており、ゲーム制御装置52
から所定の制御信号を受けることでモータが作動し、コ
ントローラ53を全体的に振動させるようになってい
る。
【0048】メモリカード55はフラッシュメモリから
構成され、ゲームデータを格納するために用いられる。
【0049】ゲーム制御装置52では、例えば画像を表
示する際やサウンドを出力する際に、メインメモリ10
4と、フレームバッファ110、サウンドバッファ11
2、CD−ROMバッファ115及びMDEC106と
の間において、大量の画像データやサウンドデータを転
送する必要がある。したがって、データ転送を高速で行
うために、CPU101を介さずに周辺デバイス103
の制御下で二つのデバイス間でデータを直接転送する、
いわゆるDMA転送が行なわれる。
【0050】ゲームを行う際、プレイヤは、オープンボ
タン62を操作してディスクホルダ61を開き、CD−
ROM54をゲーム制御装置52のCD−ROMドライ
ブ113にセットした後、ディスクホルダ61を閉じ
る。この状態で、プレイヤが電源ボタン63を押し下げ
る、あるいは電源がオンの場合にはリセットボタン64
を押し下げることにより、CPU101は所定の起動処
理を行い、その後、CD−ROM54に記録されたゲー
ムプログラム及びデータを読み出してゲームを実行す
る。
【0051】本実施形態では、メモリカード55、メイ
ンメモリ104などの各種メモリが、本発明における記
憶装置の機能を有する。CPU101は、本発明におけ
る判定手段の機能を有する。CPU101、GTE10
2、GPU109は、本発明における支援手段および報
知制御手段の機能を有する。モニタディスプレイ56
は、報知手段の機能を有する。
【0052】以下では、本実施形態におけるゲームシス
テム51のゲーム制御手順について説明する。なお、以
下の説明では、CPU101が実行する処理には、実際
にはGTE102が実行する処理も含まれるものとす
る。また、ゲームプログラムは、実際にはCPU101
の制御の下、処理の進行状況に応じて順次CD−ROM
54から読み出されてメインメモリ104に転送される
が、以下では、CD−ROM54からの処理プログラム
の読み出し、メインメモリ104への転送などについて
の詳細な説明を省略することがある。
【0053】本実施形態においてゲームシステム51
は、ロールプレイングゲーム(以下、RPGと略す)を
実現する。一般に、RPGでは、プレイヤの操るキャラ
クタ(以下、プレイヤキャラクタと略す)が、仲間のキ
ャラクタとの出会いや別れ、敵対するキャラクタ(以
下、敵キャラクタと略す)との戦いなどを経験すること
によって成長する。また、プレイヤは、プレイヤキャラ
クタを通してゲームが提供する仮想世界内で覇権を争っ
たり、その世界の謎や秘密を解き明かしていく。このよ
うに、RPGは、プレイヤキャラクタが成長するという
特徴を有するとともに物語性のあるゲームを指すのが一
般的である。
【0054】図3は、本実施形態のRPGにおいてプレ
イヤキャラクタと敵キャラクタとの戦闘が行われる場合
のメインメモリ104の構成の一例を示す図である。戦
闘時においてメインメモリ104は、システム領域10
4a、常駐領域104b、戦闘データ/プログラム領域
104c、及び関連データ領域104dを有し、更に、
プログラムによって利用されるスタック領域104eを
有している。
【0055】システム領域104aには、起動時にCP
U101によってOS−ROM105から読み出された
基本プログラムが格納される。この基本プログラムは、
ゲーム制御装置52を構成する各種ハードウェアをCP
U101が制御できるようにする。
【0056】常駐領域104bは、本実施形態において
起動時に行われる初期設定の後にメインメモリ104内
に常駐されるデータ及びプログラムを格納するための領
域であり、具体的には、常駐プログラム、魔法データ、
アイテム及びステータスデータが格納される。
【0057】常駐プログラムは、戦闘開始時に移動処理
プログラムを戦闘処理プログラムに置き換えるように動
作する。RPGでは、仮想世界を視覚的に表現する背景
画面(移動用マップなどと呼ばれる)においてプレイヤ
キャラクタを移動させる途中に敵キャラクタとの戦闘が
発生することが多いが、通常、キャラクタの移動時と戦
闘時とではCPU101による処理が大きく異なるた
め、互いに処理手順の異なるプログラムで移動処理及び
戦闘処理を実行する必要がある。メインメモリ104の
記憶容量が少ない場合には、メインメモリ104の記憶
領域を効率良く利用するために、移動処理プログラム及
び戦闘処理プログラムの記憶場所を同一とすることがあ
る。この場合、常駐プログラムは、移動処理プログラム
及び戦闘処理プログラムのどちらをその記憶場所に格納
し実行するのかを制御する。
【0058】魔法データは、プレイヤキャラクタが使用
する魔法に関するデータであり、アイテムデータは、プ
レイヤキャラクタが所有しているアイテムの名称や数な
どのデータである。魔法データ及びアイテムデータは、
プレイヤキャラクタの移動時にも戦闘時にも使用される
データであるため、常駐領域104bに格納されてい
る。例えば、プレイヤキャラクタの移動時においてコン
トローラ53の所定のボタンを押すことにより画面上に
表示されるメニューには、「アイテム」コマンドが含ま
れている。コントローラ53を操作してプレイヤが「ア
イテム」を選択し入力すると、CPU101は、常駐領
域104bに記憶されたアイテムデータを読み出し、プ
レイヤキャラクタが現在所有しているアイテムの一覧が
画面上に表示されるようにする。また、プレイヤがメニ
ューから「魔法」を選択して入力した場合、CPU10
1は、常駐領域104b内の魔法データを読み出し、プ
レイヤキャラクタが使用可能な魔法の一覧が画面上に表
示されるようにする。その後、プレイヤによってある魔
法が選択され入力されれば、CPU101は、ゲームに
おいてその魔法が実行されるようにゲームを制御する。
【0059】ステータスデータには、プレイヤキャラク
タの状況を表す種々のデータが含まれる。RPGでは、
ゲームの進行に伴ってプレイヤキャラクタが成長する
が、その成長の度合いを表す指標として「レベル」とい
うパラメータが用意され、「レベル」を上昇させるため
に所定の「経験値」が必要となることが多い。ステータ
スデータには、このような「レベル」や「経験値」の数
値が含まれる。ステータスデータには、プレイヤキャラ
クタの能力を表すデータ(例えば、プレイヤキャラクタ
の現在の生命力や攻撃力)も含まれており、また、プレ
イヤキャラクタがゲームプログラムによって設定された
異常状態(例えば、「毒」状態や「眠り」状態など)に
あるときは、その異常状態の種類も含まれる。ステータ
スデータは、プレイヤがゲームデータのセーブコマンド
をゲーム制御装置に入力したときにメモリカード55に
そのまま転送して格納できるように配置されている。
【0060】戦闘データ/プログラム領域104cに
は、戦闘処理に必要なデータと戦闘処理を実行するプロ
グラムとが格納される。
【0061】関連データ領域104dには、戦闘処理を
実行するために必要な種々のデータが格納される。この
領域には、例えば、戦闘画面を表示するための仮想的な
三次元の情報を持った画像データや背景用二次元画像デ
ータや、効果音等を出力するためのサウンドデータが格
納され、更に、後述する報知カーソルに関する画像デー
タも格納される。
【0062】図4は、プレイヤキャラクタと敵キャラク
タとの戦闘が行われる場合にCPU101が行う戦闘処
理を示すフローチャートである。この処理では、まず、
戦闘前処理が行われる(ステップ410)。この戦闘前
処理では、戦闘に必要なデータがCD−ROM54から
メインメモリ104の戦闘データ/プログラム領域10
4cや関連データ領域104dに読み込まれ、これらの
データを用いて戦闘に必要な各種の設定が行われる。ま
た、CPU101は、必要なグラフィックス処理やサウ
ンド処理をGPU109やSPU111等を介して行
い、戦闘画面がモニタディスプレイ56の表示画面上に
表示されるようにし、必要に応じて所定の音楽がモニタ
ディスプレイ56から出力されるようにする。
【0063】図9は、モニタディスプレイ56に表示さ
れる戦闘画面の一例を示している。この図に示されるよ
うに、戦闘画面1000には、背景画像とともにプレイ
ヤキャラクタ1001、敵キャラクタ1002、プレイ
ヤキャラクタの名前1004、プレイヤキャラクタの生
命力を表す数値であるヒットポイント(以下、「HP」
と略す)1006、及びHPバー1008が表示され
る。HPバー1008は、プレイヤキャラクタのHPの
数値を視覚的に表示するためのものであり、その全長が
HPの最大値、すなわち最大HPを表し、バーのうち所
定の色を有する部分1009が現在のHPを表してい
る。
【0064】再び図4を参照すると、ステップ410に
おいて戦闘前処理が完了した後、これから処理すべきキ
ャラクタが特定される(ステップ420)。この特定
は、メインメモリの常駐領域104bに格納されたプレ
イヤキャラクタの「素早さ」パラメータ値と、戦闘前処
理(ステップ410)において戦闘データ/プログラム
領域104cに格納された敵キャラクタの「素早さ」パ
ラメータ値とに基づいて行われる。
【0065】ステップ420で特定されたキャラクタが
プレイヤキャラクタである場合(ステップ430におい
てYes)、プレイヤキャラクタ処理が行われる(ステッ
プ440)。ここでは、戦闘におけるプレイヤキャラク
タの行動が、コントローラ53を用いたプレイヤによる
操作指示に従って決定され、ゲーム上で実行される。ス
テップ440については、図5を参照しながら後で詳細
に説明する。ステップ420で特定されたキャラクタが
敵キャラクタである場合(ステップ430においてN
o)、敵キャラクタ処理が行われる(ステップ45
0)。ここでは、敵キャラクタの行動が戦闘処理プログ
ラムに従って自動的に決定され、ゲーム上で実行され
る。敵キャラクタの行動によりプレイヤキャラクタのH
Pが低下する場合など、敵キャラクタの行動によってプ
レイヤキャラクタや敵キャラクタに関連するデータが変
化する場合、CPU101は、メインメモリ104に記
憶された当該データを更新する。
【0066】図5は、プレイヤキャラクタ処理440を
示すフローチャートである。この処理では、まず、戦闘
画面内に行動選択ウィンドウ(メニュー)及びキャラク
タ指示カーソルが表示される(ステップ510)。
【0067】図10は、行動選択ウィンドウ1010及
びキャラクタ指示カーソル1014が表示された戦闘画
面を示している。カーソル1014は、プレイヤキャラ
クタの頭上に表示され、そのプレイヤキャラクタが現在
行動可能なことを示している。行動選択ウィンドウ10
10内には、プレイヤが選択的に入力することの可能な
行動コマンドが列挙される。本実施形態では、「たたか
う」、「まほう」、「ぼうぎょ」及び「アイテム」とい
う行動コマンドがウィンドウ1010内に表示される。
ここで「たたかう」は、プレイヤキャラクタに敵キャラ
クタに対して通常の攻撃を実行させるコマンドである。
「まほう」は、プレイヤキャラクタに魔法を実行させる
コマンドである。「ぼうぎょ」は、プレイヤキャラクタ
に防御体勢をとらせるコマンドである。「アイテム」
は、プレイヤキャラクタに所有アイテムを使用させるコ
マンドである。ウィンドウ1010内のコマンドの左側
には、コマンド指示カーソル1012が表示される。こ
のカーソル1012は、コントローラ53の方向キーを
上下に操作することで、その位置をウィンドウ1010
内で上下方向に移動させることができる。プレイヤは、
このカーソル1012を所望の行動コマンドの左側位置
へ移動し、次いで決定用に設定されたコントローラのボ
タンを押すことにより、所望の行動コマンドを入力する
ことができる。
【0068】図5に戻ると、ステップ510の後、プレ
イヤキャラクタが危険状態、すなわち本発明における要
支援状態にあるか否かの判定が行われる。ここでCPU
101は、まず、次の式に従って危険度Dを算出する
(ステップ515)。 D={(最大HP)2・SP/(現在HP)2}+SPの合計値 (1)
【0069】ここで、最大HPは、危険度Dの算出時に
おけるプレイヤキャラクタのHPの最大値であり、現在
HPはプレイヤキャラクタが危険度Dの算出時に有して
いるHPである。これらは、ともにプレイヤキャラクタ
に関連付けられてプレイヤキャラクタの能力を表すパラ
メータである。現在HPは、0になるとゲームオーバと
なることから、ゲームの終了の判定基準となるパラメー
タである。このような最大HP及び現在HPは、メイン
メモリの常駐領域104bに記憶されている。
【0070】(1)式におけるSPは、ステータスパラ
メータを表している。ステータスパラメータは、ゲーム
プログラムによってプレイヤキャラクタの種々の状態に
関連付けられた値である。一般に、RPGなどのゲーム
では、敵キャラクタからの攻撃などによってプレイヤキ
ャラクタが所定の異常状態に陥ることがある。例えば、
「毒」状態では一定時間が経過するごとにHPが減少す
る、「沈黙」状態では魔法を唱えることができなくな
る、「暗闇」状態では敵キャラクタへの攻撃の命中率が
低くなる、といったものである。本実施形態のゲーム制
御装置は、プレイヤキャラクタのこのような異常状態に
対応して種々の値を有するステータスパラメータを設定
し、危険度Dを算出する際に使用している。なお、本実
施形態では、正常状態(異常状態ではない状態)にもス
テータスパラメータが設定されており、その値として1
が割り当てられている。上記(1)式の「SPの合計
値」は、プレイヤキャラクタが複数の状態に重複して陥
った場合にそれらの状態に対応したSP値の合計を危険
度の計算に用いることを示している。
【0071】プレイヤキャラクタの各種の状態に対応付
けられたステータスパラメータの値を格納したテーブル
は、メインメモリの戦闘データ/プログラム領域104
cに記憶されている。図11は、このステータスパラメ
ータテーブルの一例を示している。ここで、「沈黙」、
「暗闇」、「毒」の各異常状態については上述したとお
りである。「混乱」は、プレイヤキャラクタがプレイヤ
の指示通りの攻撃を行わない可能性がある異常状態であ
り、「死の宣告」は、プレイヤキャラクタのHPが一定
時間経過後にゼロになる異常状態である。
【0072】CPU101は、メインメモリ104から
最大HP、HP及びSPの各々の値を取得し、(1)式
に従ってDを算出した後、 D>RAND(3-255) (2) の判定を行う(ステップ520)。ここで、RAND(3-25
5)は、プレイヤキャラクタが危険状態にあるか否かの判
定基準となるしきい値であり、3から255までの整数
のなかからランダムに選択される値である。ランダムに
定まる数値をしきい値とすることでプレイヤキャラクタ
が危険かどうかの判定が一貫した基準で行われないこと
になり、ゲームの意外性を高めることができる。本実施
形態では、危険状態の判定時にCPU101がタイマカ
ウンタ117のカウンタ値を取得し、その下位8ビット
が表す数値を上記のRAND(3-255)として使用する。ゲー
ム進行中に危険状態の判定が行われるタイミングは一定
ではないので、危険状態の判定時に取得されるカウンタ
値はランダムな数となる。従って、その下位8ビットが
表す数値もランダムに定まる。ランダムな値をしきい値
として用いた場合であっても、(1)式によればプレイ
ヤキャラクタのHPが極めて少なくなったりプレイヤキ
ャラクタが複数の異常状態に陥った場合には危険度Dの
値が大きくなるので、危険状態にあると判定される可能
性は十分に高い。
【0073】(2)式が成り立つ場合、CPU101
は、プレイヤキャラクタが危険状態にあると判定する。
一方、(2)式が成り立たない場合は、CPU101
は、プレイヤキャラクタが危険状態にないと判定する。
【0074】なお、(2)式においてしきい値の最小値
が3となっているのは、上記(1)式において現在HP
=最大HPであり、かつプレイヤキャラクタが正常状態
(SP=1)にあるときにD=2となることから、この
ような場合に危険と判定されないようにするためであ
る。(1)式から分かるように、現在HPが低くかった
りプレイヤキャラクタが異常状態にあると危険度Dの値
が大きくなり、(2)式が満たされる可能性が高くな
る。
【0075】プレイヤキャラクタが危険状態にあると判
定されると、プレイヤに対して危険を知らせる報知が行
われる(ステップ530)。本実施形態では、報知手段
としてモニタディスプレイ56を用い、戦闘画面内に報
知情報として所定のグラフィックを表示することにより
プレイヤの視覚を通じて報知を行う。図12は、報知用
のマーク1020が表示された戦闘画面を示している。
この報知マーク1020は、右方向を向いた三角形であ
り、ウィンドウ1010内において「たたかう」コマン
ドの右横に表示される。報知マーク1020のグラフィ
ックデータは、メインメモリの関連データ領域104d
に格納されており、表示の際にはここから読み出され
る。
【0076】報知が完了すると、処理はステップ540
に進む。また、ステップ520でプレイヤキャラクタが
危険状態にないと判定された場合も、処理はステップ5
40に進む。ここでは、プレイヤによって指示された行
動がゲーム上で実行される。
【0077】図6は、ステップ540における指示行動
実行処理を示すフローチャートである。この処理では、
まず、プレイヤによって指示された行動が戦闘画面に示
される「たたかう」、すなわち攻撃かどうかが判定され
る(ステップ610)。指示行動が攻撃であると判定さ
れると、ゲーム上で攻撃を実行する処理が行われる(ス
テップ620)。この攻撃処理では、メインメモリの常
駐データ領域104bに記憶されたステータスデータ
や、戦闘データ/プログラム領域104cに記憶された
武器データ及び敵キャラクタデータ等に基づいて攻撃の
成否が判定され、攻撃が成功した場合にはその効果が敵
キャラクタに適用される(例えば、敵キャラクタのHP
が低減される)。また、関連データ領域104dに記憶
されたアニメーションデータを用いてモニタディスプレ
イ56の画面上に攻撃を表すアニメーションが表示され
るとともに、モニタディスプレイ56から適切な効果音
が出力される。ステップ620が完了すると、指示行動
実行処理(ステップ540)は終了する。
【0078】ステップ610において指示行動が攻撃で
ないと判定された場合は、指示行動が「まほう」(魔
法)かどうか判定され(ステップ630)、ここで指示
行動が魔法であると判定されると、ゲーム上で魔法を実
行する処理が行われる(ステップ640)。この魔法処
理では、常駐データ領域104bに記憶された魔法デー
タを用いて、現在使用可能な魔法の一覧を示す魔法選択
ウィンドウが戦闘画面上に表示される。このウィンドウ
内に表示された魔法のなかから所望の魔法がプレイヤに
よって指示されると、常駐データ領域104b内のステ
ータスデータや、戦闘データ/プログラム領域104c
に記憶された魔法の効果データ及び敵キャラクタデータ
等に基づいて、その魔法の成否が判定される。魔法が成
功したと判定された場合には、戦闘データ/プログラム
領域104cにおいて魔法の種類に対応付けて記憶され
た所定の効果が敵キャラクタやプレイヤキャラクタに対
して適用される。更に、関連データ領域104dに記憶
されたアニメーションデータを用いてモニタディスプレ
イ56の画面上に魔法を表すアニメーションが表示され
るとともに、モニタディスプレイ56から適切な効果音
が出力される。ステップ640が完了すると、指示行動
実行処理(ステップ540)は終了する。
【0079】ステップ630において指示行動が魔法で
ないと判定されると、指示行動が「ぼうぎょ」(防御)
かどうか判定される(ステップ650)。ここで指示行
動が防御であると判定されると、ゲーム上でプレイヤキ
ャラクタに防御を実行させる処理が行われる(ステップ
660)。この防御処理では、常駐データ領域104b
に記憶されたステータスデータや、戦闘データ/プログ
ラム領域104cに記憶された防御効果データ及び敵キ
ャラクタデータ等に基づいて防御の効果が発揮される
(すなわち、プレイヤキャラクタの防御力が高まる)。
また、関連データ領域104dに記憶されたアニメーシ
ョンデータを用いてモニタディスプレイ56の画面上に
防御を表すアニメーションが表示されるとともに、モニ
タディスプレイ56から適切な効果音が出力される。ス
テップ660が完了すると、指示行動実行処理(ステッ
プ540)は終了する。
【0080】ステップ650において指示行動が防御で
ないと判定されると、指示行動が図の「アイテム」かど
うか判定される(ステップ670)。ここで指示行動が
アイテムであると判定されると、ゲーム上でプレイヤキ
ャラクタにアイテムを使用させる処理が行われる(ステ
ップ680)。このアイテム処理では、常駐データ領域
104bに記憶されたアイテムデータに基づいて、プレ
イヤキャラクタが現在所有するアイテムの一覧を示すア
イテムウィンドウが表示される。このウィンドウ内に表
示されたアイテムのなかから所望のアイテムがプレイヤ
によって指示されると、戦闘データ/プログラム領域1
04cにおいてそのアイテムに対応付けて記憶された効
果が発揮される。更に、関連データ領域104dに記憶
されたアニメーションデータを用いてモニタディスプレ
イ56の画面上にアイテムの使用を表すアニメーション
が表示されたり、モニタディスプレイ56から適切な効
果音が出力される。ステップ680が完了すると、指示
行動実行処理(ステップ540)は終了する。
【0081】ステップ670において指示行動がアイテ
ムでないと判定されると、処理は図7のステップ710
に進む。ステップ710では、画面上に報知マーク10
20が表示されているかどうかが判断される。報知マー
クが表示されていないと判断された場合、処理は図6の
ステップ610に戻る。報知マークが表示されていると
判断された場合は、以下で説明する「特殊技」コマンド
を含むようにウィンドウ1010の表示を切り替えるか
どうかが判断される(ステップ720)。本実施形態で
は、プレイヤがコントローラ53の方向キーを操作して
カーソル1012の位置を「たたかう」コマンドにあわ
せた後、コントローラ53の右方向キーを押すことで
「特殊技」コマンドがウィンドウ1010内に表示され
る。ステップ720においてCPU101は、コントロ
ーラ53からの入力を監視し、右方向キーの押下を検出
した場合にウィンドウ1010の表示を切り替える必要
があると判断し(ステップ720においてYes)、ステ
ップ730に処理を進める。一方、右方向キーの押下が
検出されない場合、処理はステップ610に戻る(ステ
ップ720においてNo)。
【0082】ステップ730では、図13に示されるよ
うに、ウィンドウ1010内において「たたかう」の代
わりに「特殊技」が表示される。「特殊技」コマンドの
表示は、コントローラ53の右方向キーが押されている
間、継続される。
【0083】次いで、プレイヤがコントローラ53の決
定用ボタンを押すことにより「特殊技」コマンドを指示
したかどうかが判断される(ステップ740)。「特殊
技」が選択指示された場合、ゲーム上でプレイヤキャラ
クタに特殊技を実行させる処理が行われる(ステップ7
50)。この特殊技は、通常の攻撃や魔法などよりも効
果の高いものであると、ゲームの楽しみを増すので好適
である。特殊技処理については、後で詳細に説明する。
本実施形態では、プレイヤキャラクタが危険状態にある
場合に通常は使用できない特殊技を使用できるようにな
ることがゲーム上で定められた支援であり、プレイヤキ
ャラクタの上記の危険状態が要支援状態とみなされてい
る。ステップ750が完了すると、指示行動実行処理
(ステップ540)が終了する。
【0084】一方、プレイヤが「特殊技」を選択せずに
右方向キーの押下げをやめた場合(ステップ740にお
いてNo)、ウィンドウ1010内で「特殊技」の代わり
に「たたかう」が再び表示され(ステップ760)、そ
の後、処理は図6のステップ610に戻る。
【0085】図8は、ステップ750における特殊技処
理を示すフローチャートである。この処理では、CPU
101は、まず、上記(1)式で表される危険度Dを取
得する(ステップ810)。本実施形態では(1)式に
従って危険度Dを計算するが、この代わりに、上述のス
テップ515で算出されたD値をメインメモリ104に
格納しておき、ステップ810で参照し、又は読み出す
ようにしてもよい。
【0086】以下のステップでは、こうして取得された
危険度Dを用いて、プレイヤキャラクタの危険状態(あ
るいは要支援状態)が、予め設定された1から4までの
どのレベルに該当するかを判定し、判定されたレベルに
応じた特殊技をゲーム上で実行する。ステップ820で
は、プレイヤキャラクタの要支援状態がレベル1である
か否かが判定される。具体的には、Dの値を80で除算
した商が0である場合、すなわちD<80である場合、
プレイヤキャラクタはレベル1の要支援状態にあると判
定される。この場合、レベル1に対応した特殊技をゲー
ム上で実行する処理が行われる(ステップ830)。具
体的には、メインメモリの戦闘データ/プログラム領域
104cにおいてレベル1に対応付けられて記憶された
特殊技が実行される。このとき、メインメモリの常駐デ
ータ領域104bに記憶されたステータスデータや戦闘
データ/プログラム領域104cに記憶された敵キャラ
クタデータ等に基づいて決定された攻撃の効果が敵キャ
ラクタに適用される。また、戦闘画面1000において
行動選択ウィンドウ1010及びキャラクタ用カーソル
1014が消去され、画面上部に技名表示ウィンドウが
新たに表示される。
【0087】図14は、プレイヤキャラクタのHPが1
96の場合に技名表示ウィンドウ1030が表示された
様子を示している。このウィンドウ1030内には、こ
れから実行される特殊技の名称「AAA」が表示され
る。この後、関連データ領域104dに記憶されたアニ
メーションデータを用いて特殊技攻撃を表すアニメーシ
ョンが表示されるとともに、モニタディスプレイ56か
ら適切な効果音が出力される。
【0088】ステップ820でプレイヤキャラクタがレ
ベル1の要支援状態にないと判定された場合は、レベル
2の状態にあるか否かが引き続き判定される(ステップ
840)。D値を80で除算した商が1である場合、す
なわち80≦D<160の場合、プレイヤキャラクタは
レベル2の要支援状態にあると判定され、レベル2に対
応した特殊技をゲーム上で実行する処理が行われる(ス
テップ850)。プレイヤキャラクタがレベル2の状態
にないと判定された場合は、レベル3の状態にあるか否
かが判定される(ステップ860)。D値を80で除算
した商が2である場合、すなわち160≦D<240の
場合、プレイヤキャラクタはレベル3の要支援状態にあ
ると判定され、レベル3に対応した特殊技をゲーム上で
実行する処理が行われる(ステップ870)。プレイヤ
キャラクタがレベル3状態にないと判定された場合は、
プレイヤキャラクタがレベル4の状態にあることにな
り、レベル4に対応した特殊技をゲーム上で実行する処
理が行われる(ステップ880)。
【0089】レベル2〜4に対応した特殊技の種類はメ
インメモリの戦闘データ/プログラム領域104cに記
憶されており、これらの特殊技の実行に関する処理は、
レベル1に対応する特殊技と同様に行われる。レベル2
〜4に対応した特殊技処理においても、戦闘画面上部に
技名表示ウィンドウ1030が表示される。図15は、
プレイヤキャラクタのHPが16の場合に技名表示ウィ
ンドウ1030が表示された様子を示している。この図
において技名表示ウィンドウ1030には、図14と異
なる特殊技名「BBB」が表示されている。これは、図
15では図14よりもHPが少ないことから、より高い
危険度Dが計算され、プレイヤキャラクタがより高レベ
ルの要支援状態にあると判定された結果、そのレベルに
応じた別の特殊技が実行されたためである。
【0090】ステップ830、850、870及び88
0のいずれかが完了すると、ステップ750における特
殊技処理は終了し、これをもって指示行動実行処理(ス
テップ540)が終了する。
【0091】図5に示されるように、上記のようにして
ステップ540が終了することによりプレイヤキャラク
タ処理が終了する。図4に示されるように、プレイヤキ
ャラクタ処理(ステップ440)又は敵キャラクタ処理
(ステップ450)のいずれかが完了すると、戦闘が終
了したかどうかが判断される(ステップ460)。プレ
イヤキャラクタ又は敵キャラクタのHPが0になった場
合やプレイヤキャラクタが戦闘から脱出した場合などに
戦闘は終了する。戦闘が終了したと判断された場合、戦
闘後処理が行われる(ステップ470)。ここでは、メ
インメモリの常駐領域104bに記憶された経験値デー
タ等の更新や、戦闘処理プログラムから移動処理プログ
ラムへの切り換えなどが行われる。戦闘後処理が完了す
ると、CPU101による戦闘処理は終了する。一方、
ステップ460において戦闘が終了していないと判断さ
れた場合、処理はステップ420に戻り、ステップ42
0からステップ460に至るまでの処理をステップ46
0において戦闘が終了したと判断されるまで繰り返す。
【0092】このように、本実施形態では、プレイヤキ
ャラクタが危険な状態に陥った場合に特定のマークが戦
闘画面に表示され、プレイヤは新たな行動選択肢を選択
できるようになる。これにより、技量の低いプレイヤで
あっても比較的容易にゲームを進行させることができる
ようになり、また、ゲームの面白みを増してゲームに対
するプレイヤの興味を高めることができる。また、本実
施形態では、追加される行動選択肢が、通常は発揮でき
ない特殊な能力を発揮すること(「特殊技」の使用)で
あるので、技量の低いプレイヤのみならず熟練したプレ
イヤに対してもその行動選択肢を試してみるという楽し
みが与えられることになり、この点でもゲームの面白み
を増してゲームに対するプレイヤの興味を高めることが
できる。
【0093】本実施形態では、上記(1)及び(2)式
に示されるように、現在HP、最大HP及びステータス
パラメータを媒介変数とする関数の値をランダムに定め
られるしきい値と比較することで報知マークを表示する
かどうかや「特殊技」の使用を可能にするかどうかが判
断されるが、これ以外にも種々の方法によって上記の判
断を行うことができる。例えば、しきい値をランダムに
定める代わりに固定値としてもよい。また、現在HPや
ステータスパラメータの値自体をしきい値と比較した
り、現在HP/最大HPの値をしきい値と比較すること
により上記判断を行ってもよい。更に、現在HP、最大
HP、ステータスパラメータ以外にも、キャラクタに関
連付けられた他の要素(キャラクタの成長レベル等)や
キャラクタの状態に関連付けられた他の要素を用いて上
記判断を行ってもよい。
【0094】本実施形態では、画面上にマークを表示す
ることにより報知を行っているが、他の情報(文字、図
形等)を表示することにより報知を行ってもよい。例え
ば、報知の判定を「現在HP/最大HP」に基づいて行
う場合、3/10<現在HP/最大HP≦4/10のと
きに「HPが4/10以下です!」、2/10<現在H
P/最大HP≦3/10のときに「HPが3/10以下
です!」、1/10<現在HP/最大HP≦2/10の
ときに「HPが2/10以下です!」、現在HP/最大
HP≦1/10のときに「HPが1/10以下です!」
といった文字情報を表示することにより報知を行っても
よい。
【0095】本実施形態では、報知マークを表示したり
「特殊技」という行動選択肢を追加することにより支援
を行っているが、他の手法、例えばHPの回復や成長レ
ベルの上昇、によって支援を行ってもよい。
【0096】[第2実施形態]本実施形態におけるゲー
ムシステムの構成は図1及び図2に示されるものと同様
である。本実施形態は、カーレースゲームを実現するゲ
ームシステムにおいてゲームを制御する装置に関する。
このゲームでは、仮想的なレースコースがモニタディス
プレイ56の画面上に表示され、同じく画面上に表示さ
れた操作体、すなわちレースカーをプレイヤが操作する
ことにより、コンピュータや他のプレーヤが操作するレ
ースカーとの競争を行うことができる。このゲームは、
CD−ROM54に記録されたゲームプログラムに従う
処理をゲーム制御装置52が実行することにより実現さ
れる。
【0097】第1実施形態と同様に本実施形態でも、C
D−ROM54、メインメモリ104などの各種メモリ
が、本発明における各種の記憶装置の機能を有する。C
PU101は、本発明における判定手段の機能を有す
る。CPU101、GTE102、GPU109は、本
発明における支援手段および報知制御手段の機能を有す
る。モニタディスプレイ56は、報知手段の機能を有す
る。
【0098】図16は、本実施形態のゲーム制御装置5
2によって実行されるゲームのレース中の画面を示して
いる。このレース画面2000は、モニタディスプレイ
56の表示画面上に表示される。図16に示されるよう
に、レース画面にはレースコース及び背景が表示され、
また、画面の中央下部にはレースカー2010が表示さ
れる。符号2020は、コースの路面の両縁部に配置さ
れた路肩を示している。レース画面の上部には、周回数
(LAP)、レースが開始してから現在までに経過した総
時間(TOTAL TIME)、及び各周回ごとの周回時間(LAP
TIME)や、現在までのゲーム履歴における最短のレース
総時間(COURSE RECORD)及び最短の周回時間(BEST LA
P)が表示される。なお、「周回数」は、車がコースを
周回した数を示し、レースカー2010のこの値がゲー
ムで規定された周回数に達するとゲームは終了する。
「周回時間」は、コースを1周するのに要した時間を示
す。
【0099】以下では、本実施形態におけるゲームシス
テム51のゲーム制御手順について説明する。
【0100】図17は、レース処理中におけるメインメ
モリ104の構成を示す図である。メインメモリ104
は、プログラム領域104f、コースデータ領域104
g、車データ領域104h、及びその他データ領域10
4iを有している。この他に、メインメモリ104は、
実施形態1と同様にシステム領域やスタック領域を有し
ているが、図17では省略されている。
【0101】プログラム領域104fには、レースを実
行するプログラムがCD−ROM54から読み込まれ
る。コースデータ領域104gには、レースゲームのコ
ースを構成する仮想空間上の路面や建物のグラフィッ
ク、およびそれらの仮想空間内での位置を表す座標デー
タが格納される。車データ領域104hには、レース車
のグラフィックデータや性能データ(加速性能、コーナ
リング性能、最高速度などに関するデータ)や、仮想空
間内での座標データなどが格納される。その他データ領
域104iには、コースデータ及び車データ以外のデー
タが格納され、具体的には仮想空間における視点の座標
データや、ゲーム中に表示される文字のデータなどが格
納される。
【0102】図18は、その他データ領域104iの構
成を示す図である。その他データ領域104iには、残
り時間記録領域150、レベル1用接触回数記録領域1
51、レベル2用接触回数記録領域152、及びレベル
3用接触回数記録領域153が含まれている。これらの
接触回数記録領域151〜153の各々には、レース中
にレースカー2010がコース上の路肩2020と接触
した回数がそれぞれ記録される。残り時間記録領域15
0は、レースカーがコースを1周するまでに残された時
間、すなわち残り時間が記録される。この残り時間は、
ゲームにおいて予め設定されている制限時間から現在ま
での経過時間を減算したものである。残り時間は、レー
スカーがコースを1周するたびに所定時間だけ延長され
る。レースカーがコースを1周する前に残り時間が0に
なると、レースは強制終了され、ゲームオーバとなる。
この残り時間は、速度や速度最大値などと同じく、プレ
イヤのレースカーに関連付けられたパラメータの一つで
ある。
【0103】図19及び図20は、CPU101による
レース処理を示すフローチャートである。CPU101
は、まず、レース前処理を行う(ステップ1210)。
このレース前処理では、CD−ROM54から必要なデ
ータがメインメモリ104に読み込まれ、ゲームを実行
するのに必要な各種の設定が行われる。次いで、CPU
101は、コントローラ53を介してプレイヤにより入
力された操作指示を受け付ける(ステップ1215)。
次に、CPU101は、この操作指示情報、現在の車の
状態(速度、移動方向など)及び車データ領域に記憶さ
れた性能データに基づいて、レースカーの速度、移動距
離、移動方向などを算出する(ステップ1220)。こ
の算出結果は、メインメモリのその他データ領域104
iに記録される。
【0104】この後、CPU101は所定の履歴を記録
する(ステップ1225)。ここでは、まず、ゲームに
おいてプレイヤの車がレースコースの路肩と接触したか
どうかが判断される。ここで接触したと判断された場
合、CPU101は、その他データ領域104iに含ま
れるレベル1〜レベル3用接触回数記録領域151、1
52及び153の各々に記憶された値(初期値は0)に
それぞれ1を加算する。これにより、各領域に記憶され
た接触回数が1回増えることになる。一方、接触がなか
ったと判断された場合、各接触回数記録領域151〜1
53に記憶された値はそのまま維持される。
【0105】次に、CPU101は、プレイヤの車がプ
レイヤへの報知が必要な状態におかれているかどうかを
判定する(ステップ1230)。本実施形態では、この
要報知状態は、上述した残り時間が少ない状態である。
この判定は、メインメモリの残り時間記録領域150に
記憶された残り時間を所定のしきい値と比較することに
より行われる。本実施形態では、しきい値=30秒であ
る。残り時間<30秒であると車が要報知状態にあると
判定され、残り時間≧30秒の場合は要報知状態にない
と判定される。
【0106】次に、CPU101は、車が予め定められ
たレベル1〜レベル3の要報知状態のいずれにあるのか
を特定し、特定された要報知状態に対応した報知を行う
(ステップ1235)。
【0107】図21は、この報知処理を示すフローチャ
ートである。この報知処理では、各レベルの要報知状態
に対応したしきい値と残り時間とを比較することによ
り、レースカーがどの要報知状態にあるのかを特定す
る。本実施形態では、20秒≦残り時間<30秒の状態
をレベル1の要報知状態、10秒≦残り時間<20秒の
状態をレベル2の要報知状態、残り時間<10秒の状態
をレベル3の要報知状態としており、レベル1に対応す
るしきい値が30秒、レベル2に対応するしきい値が2
0秒、レベル3に対応するしきい値が10秒である。レ
ベル1に対応するしきい値(30秒)と残り時間との比
較はステップ1230で既に実行されており、ここで残
り時間<30秒と判断された場合にステップ1235
(図21)に処理が進むことから、図21のフローで
は、車の状態がレベル2及び3のいずれかに該当するか
どうかが判定され、いずれにも該当しなければレベル1
に該当すると判定される。
【0108】図21に示されるフローでは、まず、車が
レベル3の要報知状態にあるか否かが判定される(ステ
ップ1310)。この判定は、メインメモリ104の残
り時間記録領域150に記録された残り時間が10秒未
満であるか否かに基づいて行われる。残り時間<10秒
が成り立つ場合(ステップ1310においてYes)、レ
ベル3に対応した報知情報がレース画面上に表示される
(ステップ1320)。
【0109】図22は、報知情報2030が表示された
レース画面を示している。本実施形態では、レベル3に
対応する報知情報は、「残り時間が10秒ありません
!」という文字情報である。図に示されるように、この
報知メッセージは画面中央よりやや上方に表示され、残
り時間が10秒未満であることをプレイヤに知らせる。
【0110】一方、残り時間が10秒以上である場合
(ステップ1310においてNo)は、車がレベル2の要
報知状態にあるか否かが判定される(ステップ133
0)。この判定は、残り時間<20秒であるか否かに基
づいて行われる。この不等式が成り立つ場合(ステップ
1330においてYes)、レベル2に対応した報知メッ
セージ「残り時間が20秒ありません!」がゲーム画面
上に表示される(ステップ1340)。
【0111】残り時間が20秒以上の場合(ステップ1
330においてNo)は、車がレベル1の要報知状態にあ
ることが分かるので、レベル1に対応した報知メッセー
ジ「残り時間が30秒ありません!」がゲーム画面上に
表示される(ステップ1350)。いずれかの報知メッ
セージが表示されると、ステップ1235の処理は終了
する。
【0112】図19に戻ると、ステップ1235の後、
CPU101は、ゲームプログラムによって予め定めら
れた基準に基づいて、プレイヤの車が救済の必要な状態
にあるか否かを判定し、この要救済状態にある場合には
ゲームにおいて所定の救済を実行する(ステップ124
0)。このステップでは、車が要救済状態にあると判定
された場合、車が予め定められたレベル1〜レベル3の
要救済状態のいずれにあるかが特定され、この特定され
た要救済状態に対応した救済が実行される。
【0113】図23は、ステップ1240における処理
を示すフローチャートである。この処理では、上述した
残り時間及び車が路肩に接触した回数と各レベルの要救
済状態に対して設定されたしきい値とを比較することに
より、車が要救済状態にあるのかどうかが判定され、要
救済状態にある場合にはどのレベルの要救済状態にある
のかが特定される。これらの要救済状態は、残り時間及
び路肩との接触回数に基づいて定義されている。本実施
形態では、レベル1〜3の要救済状態が設定されてお
り、レベル3は、(残り時間<10秒)かつ(接触回数
>30)の状態であり、レベル2は、レベル3の状態を
除いた(残り時間<20秒)かつ(接触回数>20)の
状態であり、レベル1は、レベル2及び3の状態を除い
た(残り時間<30秒)かつ(接触回数>10)の状態
である。このように設定した理由は、技量の未熟なプレ
イヤが車を操作すると残り時間が少なくなりがちで、路
肩にぶつかる回数も多いと考えられるからである。
【0114】CPU101は、まず、車がレベル3の要
救済状態にあるか否かを判定する(ステップ141
0)。この判定は、メインメモリの残り時間記録領域1
50に記憶された残り時間をしきい値(10秒)と比較
するとともに、レベル3用接触回数記録領域153に記
憶された接触回数をしきい値(30)と比較することに
より行われる。CPU101は、残り時間<10秒と接
触回数>30の双方が成り立つかどうかを判定し、双方
が成り立つ場合には車がレベル3の要救済状態にあると
判定する(ステップ1410においてYes)。この場
合、救済時間の計時が開始され(ステップ1415)、
次いで、レベル3に対応した救済が実行される(ステッ
プ1420)。ここで、救済時間とは、一定の時間にわ
たって効果が持続する救済を実行する場合のその持続時
間をいう。本実施形態では、レベル3に対応した救済と
して、残り時間の増加及び車の速度最大値の10秒間に
わたる上昇を実行する。従って、本実施形態における救
済時間は、速度最大値が上昇される10秒であり、ステ
ップ1415は、この救済時間を計測するためのもので
ある。この計測は、救済時間である10秒がカウントさ
れた時点で終了する。ステップ1420においてCPU
101は、メインメモリの残り時間記憶領域150に格
納された残り時間の値を30秒増加した値に更新すると
ともに、メインメモリの車データ領域104hに格納さ
れた速度最大値を20%増加した値に更新する。
【0115】この後、CPU101は、レベル3用接触
回数記録領域153に記憶されている値を0にし(ステ
ップ1425)、次いでレベル2用、レベル1用の接触
回数記録領域152及び151に記憶されている値を順
次に0にして(ステップ1430及び1435)、処理
を終了する。レベル3用のみならずレベル1及び2用の
記録領域もクリアするのは、これらの領域をクリアして
おかないと、レベル3救済が実行された後に路肩との接
触が全くなくても比較的短い時間が経過するだけでレベ
ル1や2の救済が実行されてしまうことになり、ゲーム
バランスの点で好ましくないからである。
【0116】ステップ1410に戻って、残り時間<1
0秒と接触回数>30の少なくとも一方が成立しない場
合、CPU101は、車がレベル3の要救済状態にない
と判定し(ステップ1410においてNo)、引き続き車
がレベル2の要救済状態にあるか否かを判定する(ステ
ップ1440)。CPU101は、残り時間<20秒と
接触回数>20の双方が成り立つかどうかを判定し、双
方が成り立つ場合には、車がレベル2の要救済状態にあ
ると判定し、対応する救済を実行する(ステップ144
5)。レベル2の要救済状態に対応する救済は、残り時
間の20秒増加である。つまり、ステップ1445で
は、残り時間記録領域150に記憶された残り時間の値
が、20秒増加した値に更新される。この後、CPU1
01は、レベル2用及びレベル1用の接触回数記録領域
152及び151に記憶されている値を順次に0にして
(ステップ1430及び1435)、処理を終了する。
【0117】ステップ1440に戻って、残り時間<2
0秒と接触回数>20の少なくとも一方が成立しない場
合、CPU101は車がレベル2の要救済状態にないと
判定し(ステップ1440においてNo)、車がレベル1
の要救済状態にあるか否かを判定する(ステップ145
0)。CPU101は、残り時間<30秒と接触回数>
10の双方が成り立つかどうかを判定し、双方が成り立
つ場合には車がレベル1の要救済状態にあると判定し、
対応する救済を実行する(ステップ1455)。レベル
1の要救済状態に対応する救済は、残り時間の10秒増
加である。つまり、ステップ1455では、残り時間記
録領域150に記憶された残り時間の値が、10秒増加
した値に更新される。この後、CPU101は、レベル
1用の接触回数記録領域151に記憶されている値を0
にして(ステップ1435)、処理を終了する。
【0118】ステップ1450に戻って、残り時間<3
0秒と接触回数>10の少なくとも一方が成立しない場
合、車が要救済状態にないと判定される(ステップ14
50においてNo)。この場合、CPU101は、ステッ
プ1415で開始した救済時間の計時が継続されている
かどうかを判定する(ステップ1460)。計時が終了
している場合、救済時間、すなわちレベル3の救済とし
て速度最大値を上昇させる10秒間が経過したことにな
るので、CPU101は、メインメモリの車データ領域
104hに格納されている速度最大値を初期値に戻し
(ステップ1465)、処理を終了する。一方、救済時
間の計時が継続中であると判断された場合(ステップ1
460においてYes)、CPU101は速度最大値を更
新せずに処理を終了する。
【0119】ステップ1240が完了すると、図20の
ステップ1245に処理が進む。このステップにおい
て、CPU101は、種々の時間計時を実行する。例え
ば、CPU101は、レース開始から現在までに経過し
た時間(総時間)や現在の周回において経過した時間を
求め、メインメモリのその他データ領域140iに格納
する。また、CPU101は、求めた総時間に基づいて
残り時間を算出し、残り時間記録領域150に記憶され
た値をこの算出した値で更新する。
【0120】次に、CPU101は、グラフィック処理
を行う(ステップ1250)。ここでは、レース画面に
おける車のグラフィックが、ステップ1220(図1
9)で求めた速度、移動距離、移動方向等を反映させて
更新されるとともに、レース画面に表示される総時間等
が計時ステップ1245で求めた値に更新される。続い
て、CPU101は、サウンド処理を行う(ステップ1
255)。ここでは、ゲーム進行に応じた適切な効果音
や音楽がモニタディスプレイ56から出力される。
【0121】この後、CPU101は、予め設定された
レース終了条件が満たされているか否かを判断する(ス
テップ1260)。例えば、残り時間が0になった場合
や車が規定周回数だけコースを周回した場合にはレース
終了と判断される。この場合、CPU101は、結果処
理を行う(ステップ1265)。ここでは、例えばスタ
ートからゴールするまでの総時間や最短の周回時間がメ
インメモリ104から取得され、ディスプレイ56の画
面上に表示される。ステップ1265が完了すれば、レ
ース処理は終了する。一方、ステップ1260でレース
終了でないと判断された場合、処理はステップ1215
(図19)に戻る。この後、ステップ1260でレース
終了と判断されるまで、ステップ1215からステップ
1260に至るまでの処理が繰り返される。
【0122】このように、本実施形態では、上記の要報
知状態および要救済状態が本発明における要支援状態で
あり、報知メッセージをレース画面に表示したり、残り
時間の増加や速度最大値の上昇を実行することによって
支援を行う。
【0123】本実施形態のゲーム制御装置によれば、残
り時間が少なくなった場合に警告メッセージがレース画
面に表示されるので、プレイヤに注意を喚起して白熱し
たゲーム展開を演出し、ゲームの面白みを増して、ゲー
ムに対するプレイヤの興味を高めることができる。ま
た、残り時間及び路肩との接触回数に基づいて残り時間
を増加させたり速度最大値を上昇させるので、技量の低
いプレイヤであってもゲームを進行させることが容易に
なり、この点からもゲームの面白みを増し、ゲームに対
するプレイヤの興味を高めることができる。
【0124】本実施形態では、レースカーの残り時間と
路肩との接触回数を所定のしきい値と比較することで救
済の実行の有無やどの救済を実行するかを判断している
が、これ以外にも種々の方法によって上記の判断を行う
ことができる。例えば、路肩との接触回数の代わりに、
あるいは路肩との接触回数に加えて、競争相手の車とプ
レイヤの車との接触回数を用いて上記の判断を行っても
よい。
【0125】本実施形態では、救済として残り時間の増
加と速度最大値の一定時間にわたる上昇を実行している
が、この他にも種々の救済を実行することができる。例
えば、救済として、プレイヤの車の速度を瞬間的に上昇
させてもよい。また、救済として、競争相手の車の性能
(速度最大値など)を低下させてもよい。
【0126】[第3実施形態]本実施形態は、第2実施
形態において報知の手法を変更したものである。すなわ
ち第2実施形態では、ゲーム制御装置52が画面上に報
知メッセージを表示させ、プレイヤの視覚を通じてプレ
イヤに対する報知を行っていたが、この代わりに本実施
形態では、モニタディスプレイ56から音声を出力さ
せ、プレイヤの聴覚を通じてプレイヤに対する報知を行
う。より具体的に述べると、本実施形態では、図21の
ステップ1320、1340及び1350において表示
を行う代わりに、それぞれ所定の警告音がモニタディス
プレイ56から出力される。要報知状態のレベルごとに
異なる音声(例えば、音色が異なる音声や持続時間の異
なる音声)が出力されるようになっていると好適であ
る。本実施形態の他の構成は、第2実施形態と同様であ
るから、重複する説明を省略する。
【0127】[第4実施形態]本実施形態も、第2、第
3実施形態において報知の手法を変更したものである。
すなわち本実施形態では、ゲーム制御装置52は、コン
トローラ53を振動させ、プレイヤの触覚を通じてプレ
イヤに対する報知を行う。より具体的に述べると、本実
施形態では、図21のステップ1320、1340及び
1350において表示を行う代わりに、それぞれ所定の
振動をコントローラ53に生じさせる。要報知状態のレ
ベルごとに異なる振動(例えば、持続時間の異なる振
動)が生じるようになっていると好適である。本実施形
態の他の構成は、第2実施形態と同様であるから、重複
する説明を省略する。
【0128】以上、本発明を第1〜第4実施形態に基づ
いて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々
な変形が可能である。
【0129】例えば、上記実施形態では、RPG及びカ
ーレースゲームに対して本発明を適用した場合について
説明した。しかし、本発明の適用範囲はこれらのゲーム
ジャンルに限定されるものではなく、シミュレーション
ゲームやアドベンチャーゲームなど、他のジャンルのゲ
ームにも適用可能である。
【0130】また、上記実施形態では、家庭用ゲーム機
をプラットホームとして本発明を実現した場合について
述べた。しかし、本発明は、パーソナルコンピュータな
どの汎用コンピュータやアーケードゲーム機をプラット
ホームとして実現してもよい。
【0131】また、上記実施形態のゲームシステムでは
表示装置とゲーム制御装置とが分離しているが、表示装
置とゲーム制御装置とが一体化されたゲームシステムに
本発明を適用することも可能である。
【0132】また、上記実施形態では、本発明を実現す
るためのプログラムやデータをCD−ROMに格納し、
このCD−ROMをコンピュータ読取り可能な情報記録
媒体として用いた。しかしながら、情報記録媒体はCD
−ROMに限定されるものではなく、磁気ディスクやR
OMカードなどコンピュータが読取り可能なその他の磁
気的、光学的記録媒体あるいは半導体メモリであっても
よい。
【0133】また、本発明を実現するためのプログラム
やデータは、ゲーム機やコンピュータに対して着脱的な
CD−ROMなどのメディアにより提供される形態に限
定されず、あらかじめゲーム機やコンピュータのメモリ
にプレインストールしてある形態であってもよい。ま
た、本発明を実現するためのプログラムやデータは、通
信回線などを介して接続された他の機器から受信してメ
モリに記録する形態であってもよい。さらには、通信回
線などを介して接続された他の機器側のメモリに上記プ
ログラムやデータを記録し、このプログラムやデータを
通信回線などを介して使用する形態であってもよい。
【0134】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明によ
れば、操作体の状態に応じてプレイヤに対する支援が行
われるので、ゲームの面白みを増して、プレイヤのゲー
ムに対する興味を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゲームシステムの全体構成を示す図である。
【図2】ゲーム制御装置の構成要素をその周辺装置とと
もに示すブロック図である。
【図3】戦闘時のメインメモリの構成を示す図である。
【図4】戦闘処理を示すフローチャートである。
【図5】プレイヤキャラクタ処理を示すフローチャート
である。
【図6】指示行動実行処理を示すフローチャートであ
る。
【図7】指示行動実行処理を示すフローチャートであ
る。
【図8】特殊技処理を示すフローチャートである。
【図9】モニタディスプレイに表示される戦闘画面の一
例を示す図である。
【図10】モニタディスプレイに表示される戦闘画面の
一例を示す図である。
【図11】ステータスパラメータテーブルを示す図であ
る。
【図12】モニタディスプレイに表示される戦闘画面の
一例を示す図である。
【図13】モニタディスプレイに表示される戦闘画面の
一例を示す図である。
【図14】モニタディスプレイに表示される戦闘画面の
一例を示す図である。
【図15】モニタディスプレイに表示される戦闘画面の
一例を示す図である。
【図16】モニタディスプレイに表示されるレース画面
の一例を示す図である。
【図17】レース処理中におけるメインメモリの構成を
示す図である。
【図18】メインメモリのその他データ領域の構成を示
す図である。
【図19】レース処理の前半部分を示すフローチャート
である。
【図20】レース処理の後半部分を示すフローチャート
である。
【図21】報知処理を示すフローチャートである。
【図22】報知情報が表示されたレース画面の一例を示
す図である。
【図23】救済を実行する処理を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
51 ゲームシステム 52 ゲーム制
御装置 53 コントローラ 54 CD−R
OM 55 メモリカード 56 モニタデ
ィスプレイ 101 CPU 102 GTE 104 メインメモリ 109 GPU 111 SPU
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月7日(2000.3.7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 弘 東京都目黒区下目黒一丁目8番1号 アル コタワー 株式会社スクウェア内 (72)発明者 片野 尚志 東京都目黒区下目黒一丁目8番1号 アル コタワー 株式会社スクウェア内 Fターム(参考) 2C001 AA00 AA17 BB00 BB02 BB04 BB05 BB06 BC00 BC06 BC10 BD00 BD07 CA00 CA09 CB01 CB06 CC02 CC08

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレイヤが操作体を操作できるゲームを
    実現するゲームシステムにおいてゲームを制御する装置
    であって、 前記操作体が前記ゲームにおいて予め定められた要支援
    状態にあるか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段によって前記操作体が前記要支援状態にあ
    ると判定されたときに前記ゲームにおいて支援を行う支
    援手段と、を備えるゲーム制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ゲームシステムには、プレイヤの感
    覚を通じてプレイヤに報知を行うことの可能な報知手段
    が含まれており、 前記支援手段は、前記判定手段によって前記操作体が前
    記要支援状態にあると判定されたときに前記報知手段に
    報知を行わせる報知制御手段を含んでいる、請求項1記
    載のゲーム制御装置。
  3. 【請求項3】 プレイヤが操作体を操作できるゲームを
    実現するゲームシステムにおいてゲームを制御する方法
    であって、 前記操作体が前記ゲームにおいて予め定められた要支援
    状態にあるか否かを判定する判定ステップと、 前記操作体が前記要支援状態にあると判定されたときに
    前記ゲームにおいて支援を行う支援ステップと、を備え
    るゲーム制御方法。
  4. 【請求項4】 前記ゲームシステムには、プレイヤの感
    覚を通じてプレイヤに報知を行うことの可能な報知手段
    が含まれており、 前記支援ステップは、前記判定ステップで前記操作体が
    前記要報知状態にあると判定されたときに前記報知手段
    に報知を行わせる報知制御ステップを含んでいる、請求
    項3記載のゲーム制御方法。
  5. 【請求項5】 プレイヤが操作体を操作できるゲームを
    実現するゲームシステムによって実行されるゲームプロ
    グラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体
    であって、前記ゲームプログラムは、 前記操作体が所定の要支援状態にあるか否かを判定する
    判定ステップと、 前記操作体が前記要支援状態にあると判定されたときに
    前記ゲームにおいて支援を行う支援ステップと、を前記
    ゲームシステムに実行させる、コンピュータ読取り可能
    な記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記ゲームシステムには、プレイヤの感
    覚を通じてプレイヤに報知を行うことの可能な報知手段
    が含まれており、 前記支援ステップは、前記判定ステップで前記操作体が
    前記要支援状態にあると判定されたときに前記報知手段
    に報知を行わせる報知制御ステップを含んでいる、請求
    項5記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記報知手段は、ゲーム画面を表示する
    ことの可能な表示手段を含んでおり、前記報知制御ステ
    ップは、この表示手段に報知情報を表示させるステップ
    を含んでいる、請求項6記載のコンピュータ読取り可能
    な記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記報知手段は、音声出力手段を含んで
    おり、前記報知制御ステップは、この音声出力手段に所
    定の音声を出力させるステップを含んでいる、請求項6
    又は7記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  9. 【請求項9】 前記報知手段は、プレイヤに力を付与す
    ることの可能な力付与手段を含んでおり、前記報知制御
    ステップは、この力付与手段に前記プレイヤに対して所
    定の力を付与させるステップを含んでいる、請求項6〜
    8のいずれかに記載のコンピュータ読取り可能な記録媒
    体。
  10. 【請求項10】 前記ゲームシステムは、前記操作体に
    関連付けられたパラメータを記憶するための記憶装置を
    備えており、 前記判定ステップは、前記記憶装置から前記パラメータ
    の値を取得するステップと、その値又は前記パラメータ
    の関数の値としきい値とを比較するステップと、その比
    較の結果に応じて判定を行うステップと、を含んでい
    る、請求項5記載のコンピュータ読取り可能な記録媒
    体。
  11. 【請求項11】 前記ゲームシステムは、前記ゲームに
    おける前記操作体の所定の状態に関連付けられたパラメ
    ータを記憶するための記憶装置を備えており、 前記判定ステップは、前記操作体が前記ゲームにおいて
    前記所定状態にある場合にその状態に関連付けられた前
    記パラメータの値を前記記憶装置から取得するステップ
    と、その値又は前記パラメータの関数の値としきい値と
    を比較するステップと、その比較の結果に応じて判定を
    行うステップと、を含んでいる、請求項5記載のコンピ
    ュータ読取り可能な記録媒体。
  12. 【請求項12】 前記ゲームシステムは、前記ゲームプ
    ログラムの実行において使用される記憶装置を備えてお
    り、前記ゲームプログラムは、 前記ゲームにおいて前記操作体の所定の動作が発生した
    回数を計数するステップと、この計数された値を前記記
    憶装置に記憶するステップと、を前記ゲームシステムに
    更に実行させるものであり、 前記判定ステップは、前記記憶装置に記憶された回数を
    取得するステップと、この回数又はこの回数の関数の値
    としきい値とを比較するステップと、その比較の結果に
    応じて判定を行うステップと、を含んでいる、請求項5
    記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記しきい値は、ランダムに定められ
    る値である、請求項10〜12のいずれかに記載のコン
    ピュータ読取り可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記支援ステップは、前記操作体に関
    連付けられたパラメータの値を増加又は減少させるステ
    ップを含んでいる、請求項5又は6記載のコンピュータ
    読取り可能な記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記ゲームシステムには、ゲーム画面
    を表示することの可能な表示手段が含まれており、前記
    ゲームプログラムは、前記表示手段に前記操作体の一以
    上の動作選択肢を表示させて前記プレイヤが前記動作選
    択肢のいずれかを選択的に指示することにより前記操作
    体を操作できるようにするものであり、 前記支援ステップは、前記判定ステップで前記操作体が
    前記要支援状態にあると判定されたときに新たな動作選
    択肢を前記表示手段に表示させるステップを含んでい
    る、請求項5又は6記載のコンピュータ読取り可能な記
    録媒体。
  16. 【請求項16】 ゲームプログラムに従う処理を実行す
    る処理装置と、前記ゲームプログラムが記憶された記憶
    装置と、ゲーム画面を表示するための表示装置と、プレ
    イヤが指示を入力するために用いる入力装置と、を備
    え、前記表示装置によって表示される操作体を前記プレ
    イヤが前記入力装置を操作することにより操作できるゲ
    ームを実現するゲームシステムであって、 前記ゲームプログラムは、前記操作体が所定の要支援状
    態にあるか否かを判定する判定ステップと、 前記操作体が前記要支援状態にあると判定されたときに
    前記ゲームにおいて支援を行う支援ステップと、を前記
    処理装置に実行させるゲームシステム。
  17. 【請求項17】 プレイヤの感覚を通じてプレイヤに報
    知を行うことの可能な報知手段を更に備える請求項16
    記載のゲームシステムであって、 前記支援ステップは、前記判定ステップで前記操作体が
    前記要支援状態にあると判定されたときに前記報知手段
    に報知を行わせる報知制御ステップを含んでいる、請求
    項16記載のゲームシステム。
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