JP2000146973A - Iv型コラーゲンの免疫測定法及び試薬 - Google Patents
Iv型コラーゲンの免疫測定法及び試薬Info
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Abstract
ンの定量を行うことができ、全自動分析装置に適用可能
なラテックス試薬を用いたIV型コラーゲンの免疫測定
法、及び、該免疫測定法を行うための測定用試薬を提供
する。 【解決手段】 検体中のIV型コラーゲン量を、抗ヒト
IV型コラーゲンモノクローナル抗体が固定化されたラ
テックス粒子を含んでなるラテックス試薬の凝集反応を
利用して定量するIV型コラーゲンの免疫測定法。
Description
をラテックス凝集により定量する方法及びその試薬に関
する。
肝疾患、特に、肝腺維化、肝癌、消化器肝転移癌等の診
断等に有用であるため、従来よりさまざまな方法が提案
されている。ロード(Rhode)ら著、ヨーロピアン
・ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーシ
ョン(Eur.J.Clin.Invest.)9巻、
451〜459頁、1979年;ホージュマン(Hog
emann)ら著、クリニカル・ケミカル・アクタ(C
lin.Chem.Acta)144巻、1〜10頁、
1984年;シュパン(Shuppan)ら著、ジャー
ナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーション
(J.Clin.Invest.)78巻、244〜2
48頁、1986年には、血中ヒトIII型プロコラー
ゲンN末端ペプチド、ヒトIV型コラーゲンN末端ペプ
チド7Sドメイン、及び、ヒトIV型コラーゲンC末端
ペプチドNC1ドメインの各ポリクローナル抗体を用い
て放射性免疫学的測定を行った報告がなされている。
れも、ヒト胎盤からのIV型コラーゲン7Sドメインに
関するポリクローナル抗体又はヒト胎盤からのヒトIV
型コラーゲンNC1ドメインに関するポリクローナル抗
体を用いたものであり、その定量精度は極めて正確性に
欠け、従って、これらの定量方法によって得られる定量
結果は、肝疾患の診断等に用いるにしても、充分なもの
ではなかった。
明者らは、ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンに対す
るモノクローナル抗体を用い、1段階サンドイッチ法に
基づく酵素免疫学的定量法により、少量の試料で、良好
な精度で迅速に測定しうるヒトIV型コラーゲンペプチ
ドの定量法を提案した〔小幡ら著、クリニカル・ケミカ
ル・アクタ(Clin.Chem.Acta)181
巻、293〜304頁、1989年〕。
量法は、上述した放射性免疫学的測定と比較して、臨床
的な正確性には優れているものの、更に簡便で迅速な方
法が求められていた。
集阻止反応に用いられているラテックスを抗体試薬とし
て用いることが考えられている。通常、エンザイムイム
ノアッセイ(EIA法)やラジオイムノアッセイ(RI
A法)、ラテックス凝集法等の免疫反応を利用した検出
方法では、同一の抗原又は同一の抗体を用いれば、感度
等は検出手段によって異なる場合もあるが、その特異性
については同等の性能が期待される。
にラテックス試薬を検出手段として使用したものはな
く、また、文献的な報告も見られていないため、ラテッ
クスを用いて試薬を開発するには大きな技術的障害が伴
うことは避けられない。
て、対象物質を鋭敏かつ選択的に検出するための材料と
して、モノクローナル抗体が汎用されているが、これ
は、従来より使用されているポリクローナル抗体とは異
なり、鋭敏性、特異性が期待されるものの、モノクロー
ナル抗体は、反応部位が単一なため、ラテックス粒子の
ような固相担体と結合させる場合には、多くの技術的検
討を要するとされている。
み、迅速、簡便で、かつ、正確にIV型コラーゲンの定
量を行うことができ、全自動分析装置に適用可能なラテ
ックス試薬を用いたIV型コラーゲンの免疫測定法、及
び、該免疫測定法を行うための測定用試薬を提供するこ
とを目的とする。
の結果、ヒト検体中のIV型コラーゲンの定量に際し
て、IV型コラーゲンに対して特異的に反応するモノク
ローナル抗体を固定化させたラテックス粒子を検体中の
IV型コラーゲンと反応させた場合、ラテックス粒子が
抗原抗体反応により特異的に凝集することを見いだし、
本発明を完成するに至った。
ーゲン量を、モノクローナル抗体が固定化されたラテッ
クス粒子を含んでなるラテックス試薬の凝集反応を利用
して定量するIV型コラーゲンの免疫測定法である。以
下に本発明を詳述する。
ゲン量を定量する必要のあるものであれば特に限定され
ず、例えば、ヒト血液、血清、血漿、組織液、尿、唾
液、汗等が挙げられる。上記IV型コラーゲンは、後述
するラテックス試薬と反応が可能となるように、7Sド
メインと分子中央三重らせんドメインとを有してなるも
のが好ましい。上記検体は、必要に応じて、希釈して用
いてもよい。
は、抗原としてヒト組織から得られたIV型コラーゲ
ン、遺伝子組み換え技術により得られたリコンビナント
抗原、更にはペプチド合成法によって得られたペプチド
又は改変ペプチドを用いて、細胞融合技術分野におい
て、例えば、岩崎辰夫ら著、「単クローン抗体・ハイブ
リドーマとELISA」(講談社刊)に記載されている
方法等、それ自体公知の手法を適宜選択し、また、これ
らの手法を組み合わせることにより、モノクローナル抗
体産生融合細胞株を形成させた後、該細胞株を利用して
モノクローナル抗体を産生させ、取得することができ
る。
としては、更に、上述のようにして得られたモノクロー
ナル抗体含有物を硫安分画後、DEAE−Sephac
el及びプロテインAアフィニティカラムにより精製し
たIgG画分が用いられる。なお、本明細書中、上記モ
ノクローナル抗体は、これらの抗体における特異的結合
部分F(ab′)2、又は、Fab′そのものを使用す
る態様も含むものである。
と結合させた場合、抗原認識部位である反応部位の構造
や配置が大きく変化し、活性部位がラテックス同士の凝
集に適さない位置に配置する可能性があり、また、反応
部位が単一であるので、抗原に対する特異性が失われる
おそれがある。このため、本発明においては、上記モノ
クローナル抗体として、後述するラテックス粒子に固定
化された後も、IV型コラーゲンとの結合能を失わない
ものが好ましく、このような特性を有するものであれ
ば、上記モノクローナル抗体のサブクラス等は特に限定
されない。なお、上記モノクローナル抗体のIV型コラ
ーゲンとの結合能は、IV型コラーゲンを用いた中和
法、ELISA法等で適宜測定することができる。
V型コラーゲンとの結合能を失わないモノクローナル抗
体は、スクリーニング等によって選別することにより得
ることができる。上記スクリーニングの方法としては特
に限定されず、例えば、SRID法、ELISA法等の
通常のEIA法やRIA法で用いられている手法を用い
ることができる。
としては、2種類の抗ヒトIV型コラーゲン抗体を使用
することが好ましく、特に、ペプシン可溶化IV型コラ
ーゲン及びIV型コラーゲン7Sドメインのいずれとも
反応する抗体と、ペプシン可溶化IV型コラーゲンと反
応し、かつ、IV型コラーゲン7Sドメインと反応しな
いモノクローナル抗体を組み合わせて用いることが好ま
しい。なかでも、後述する実施例1で得られたクローン
ナンバー4H12(以下、「クローン4H12」とす
る)及びクローンナンバー1D6(以下、「クローン1
D6」とする)を使用することが好ましい。
は、ラテックス粒子に固定化されて用いられる。上記ラ
テックス粒子としては特に限定されず、例えば、従来よ
り免疫化学的凝集反応及び凝集阻止反応において一般的
に用いられている微粒子の担体等を使用することができ
る。
生産が可能な有機系微粒子が好ましいが、これらに限定
されるものではない。上記工業的に大量生産が可能な有
機系微粒子としては特に限定されず、例えば、スチレ
ン、塩化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル等のビニル系モ
ノマーの単一重合体又は共重合体;スチレン−ブタジエ
ン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合
体等のブタジエン系共重合体等の微粒子;官能基として
カルボキシル基、第1級アミノ基、カルボアミノ基(−
CONH2 )、水酸基、アルデヒド基等を有し、かつ、
基体が有機系微粒子からなる反応性有機系微粒子等が挙
げられる。なかでも、抗体の吸着性に優れ、かつ、生物
学的活性を長期間安定に保持することができる等の理由
から、ポリスチレン系のラテックス粒子が好ましい。
されず、固定化されたモノクローナル抗体と測定対象と
なる抗原物質との抗原抗体反応により惹起される凝集反
応の結果生じる凝集塊が、肉眼又は光学的に検出するの
に充分な大きさを呈するものであればよい。より好まし
くは、0.01〜1.0μmであり、更に好ましくは、
0.05〜0.500μmである。
ル抗体を固定化させる手法としては特に限定されず、公
知の方法を使用することができる。例えば、ラテックス
粒子表面にモノクローナル抗体を物理的に吸着させる方
法、官能基を有するラテックス粒子表面に、既知の方法
である化学結合法や共有結合法により感作させる方法等
が挙げられる。
ン抗体を固定化する場合には、例えば、抗体1種類ずつ
を別々にラテックス粒子に固定化させて、数種のモノク
ローナル抗体固定化ラテックスを調製した後、混合して
もよく、数種のモノクローナル抗体を予め混合してお
き、一度にラテックス粒子に固定化させてもよい。
れたラテックス粒子を混合する場合、混合割合は特に限
定されるものではなく、使用されるラテックス粒子の粒
径、モノクローナル抗体の量、必要とされる感度等に応
じて、適宜選択される。
モノクローナル抗体の量は、特に限定されるものではな
い。本発明においては、抗原抗体反応が行われ、検出す
るに足るラテックスの凝集を惹起することができる量で
あり、かつ、過剰のモノクローナル抗体により、抗体自
身を介した非特異凝集反応や血中の共存物質との非特異
凝集反応が起こらない程度であればよい。
抗体を固定化する場合においては、各モノクローナル抗
体の固定化量は、同量であってもよく、各モノクローナ
ル抗体の示す活性、非特異反応の程度に応じて、製造ロ
ットごとに適宜選択すればよい。好ましくは、ラテック
ス粒子1g当たり、各々5〜50mgであるが、必ずし
もこの範囲内に限定されるものではない。
が固定化されたラテックス粒子は、緩衝液に懸濁してラ
テックス試薬として使用される。上記緩衝液としては特
に限定されず、例えば、りん酸系、グリシン系等の緩衝
液;グッドの緩衝液等の一般に生化学的実験に用いられ
る緩衝液等が挙げられる。好ましくは、トリス(ヒドロ
キシ)アミノメタン及びスルホン酸基を有する緩衝剤か
らなるグッドの緩衝液である。上記トリス(ヒドロキ
シ)アミノメタン及びスルホン酸基を有する緩衝剤とし
ては、2−ヒドロキシ−N−トリス(ヒドロキシメチ
ル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS
O)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−ア
ミノプロパンスルホン酸(TAPS)、N−トリス(ヒ
ドロキシメチル)メチル−2−アミノプロパンスルホン
酸(TES)が好ましい。
ましい。5.0未満であっても、9.0を超えても、モ
ノクローナル抗体とIV型コラーゲンとの反応が充分に
起こらない。より好ましくは、7.0〜8.5である。
は、安定化、感度向上のために、ウシ血清アルブミン
(Bovine serum albumin、以下、
「BSA」という)、カゼイン、カザミノ酸等の抗原抗
体反応に特異的な活性を示さない添加物を添加してもよ
い。
ックス粒子に固定化されているものと同じ動物種又は他
の動物種から得られたグロブリン、これらの生成物等を
添加してもよい。上記グロブリン等は、ラテックス粒子
に固定化して使用される。上記グロブリン等を上記ラテ
ックス粒子に固定化する方法としては、上記モノクロー
ナル抗体をラテックス粒子に固定化する方法と同じ方法
であってもよく、異なる方法を用いてもよい。
を含む検体と、上記モノクローナル抗体が固定化された
ラテックス粒子を含んでなるラテックス試薬とを混合す
ることにより、上記検体中のIV型コラーゲン量を定量
する。上記モノクローナル抗体が固定化されたラテック
ス粒子と上記IV型コラーゲンとの反応は、抗原抗体反
応及びそれに伴う凝集反応である。
体成分、例えば、検体の希釈用緩衝液等としては、一般
に生化学的な用途に用いられている緩衝液、例えば、り
ん酸系、グリシン系、トリス系等の緩衝液等を使用する
ことができる。
は、7.0〜8.5が好ましく、特には、7.5〜8.
5が好ましい。上記反応液中には、安定剤としてBS
A、ショ糖;感度を高めるために、ポリエチレングリコ
ール、デキストラン等の水溶性多糖類;防腐剤としてア
ジ化ナトリウム;塩濃度調整のために、塩化ナトリウム
等が添加されていてもよい。
化されたラテックス粒子との反応条件は、上記抗原抗体
反応が起こりうる条件であれば特に限定されないが、反
応は、恒温で行うのが好ましく、特に25〜37℃で行
うことが好ましい。反応時間も特に限定されないが、5
秒〜15分が好ましい。
る方法としては特に限定されない。例えば、凝集を定性
的又は半定量的に測定する場合には、既知の試料の濁度
の程度との比較から結合物の凝集の程度を目視によって
判定することができる。また、凝集を定量的に測定する
場合には、簡便性及び精度の点から、例えば、光学的に
測定することが好ましい。
れず、例えば、凝集塊の形成を濁度の増加としてとらえ
る比濁法;凝集塊の形成を粒度分布又は平均粒径の変化
としてとらえる粒度分布による測定法;凝集塊の形成に
よる前方散乱光の変化を積分球を用いて測定し、透過光
強度との比を比較する積分球濁度法等が挙げられる。
とができる。上記速度試験は、レートアッセイとも呼ば
れ、異なる時点で少なくとも2つの測定値を得、これら
の時点間における測定値の増加分、すなわち、増加速度
に基づき凝集の程度を求める試験である。本発明におい
ては、測定の簡便さ、迅速性の点から、比濁法を用いた
速度試験を行うことが好ましい。
テックス粒子を含んでなるラテックス試薬は、全自動分
析装置等の測定装置にも適用することができるため、施
術者によって結果が乖離するということもなく、より精
度の高い測定結果が得られ、IV型コラーゲンの測定用
試薬として提供することができる。上記測定用試薬に
は、必要に応じて、検体の希釈用緩衝液やIV型コラー
ゲンの標準品が添付されていてもよい。上記ラテックス
試薬からなるIV型コラーゲンの測定用試薬もまた、本
発明のひとつである。
は、IV型コラーゲンのモノクローナル抗体が固定化さ
れたラテックス粒子を含んでなるラテックス試薬を用い
ているので、測定者の熟練の程度を問わず、迅速、簡便
で、かつ、正確にIV型コラーゲンの定量を行うことが
できる。
ビーズとは構成物質、大きさ、固相表面の荷電状況や、
粗さ、疎水性の強さ等が大きく異なるラテックス粒子を
用いているが、上記モノクローナル抗体として、ラテッ
クス粒子に固定化されてもIV型コラーゲンと特異的に
反応するものを選別して使用しているので、EIA法と
同等の特異性を有しており、性能も優れている。
ナル抗体として、抗ヒトIV型コラーゲン抗体であるク
ローン4H12及びクローン1D6を用いた場合、IV
型コラーゲンに対しての特異性が優れているので、より
正確なIV型コラーゲンの定量を行うことができる。な
お、クローン4H12〔マウス由来単クローン性抗ヒト
IV型コラーゲン抗体産生ハイブリドーマ(IV−4H
12)〕は、受託番号FERM BP−2847とし
て、クローン1D6(ハイブリドーマIV−1D6)
は、受託番号FERM P−17012として、それぞ
れ茨城県つくば市東1丁目1番3号(郵便番号305−
8566)の通商産業省工業技術院生命工学工業技術研
究所(NIBH)に受託されており、保管されている。
定法によれば、10〜20分程度でIV型コラーゲンの
定量が可能であるため、従来の酵素免疫学的定量法によ
る1段階サンドイッチ法で要した3〜4時間と比較して
も非常に短時間で定量ができ、かつ、高い精度で多数の
検体の測定を容易に行うことができる。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
ドモノクローナル抗体の作製 (a)抗原−ペプシン可溶化ヒトIV型コラーゲンの調
製 ヒト胎盤を材料としてマイネ(Mayne)らの方法
〔アーテリー(Artery)7巻、262〜280
頁、1980年〕に従って、0.5N酢酸でホモジェナ
イズし、ペプシン消化酵素(1mg/ml)でコラーゲ
ンを可溶化後、最終濃度2Mとなるように塩化ナトリウ
ムを加え、コラーゲンを析出させた。これを0.5N酢
酸に溶解し、0.7M塩化ナトリウム含有0.5N酢酸
溶液で透析することにより、I型コラーゲン、III型
コラーゲンを析出させ、その上清を1.2M塩化ナトリ
ウム含有0.5N酢酸溶液で透析し、IV型コラーゲ
ン、V型コラーゲンを析出させた。
0.5M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝
液(pH7.4)に溶解させ、2.2M塩化ナトリウム
含有50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)でIV
型コラーゲンを析出させ、V型コラーゲンと分別した。
得られたIV型の純度をサイクス(Sykes)らの方
法〔バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサ
ーチ・コミュニケーションズ(Biochem.Bio
phys.Res.Commu.)72巻、1472〜
1480頁、1976年〕に従って、ドデシル硫酸ナト
リウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−P
AGE)で調べたところ、約90%であった。なお、そ
の際、174kD、135kD、108kD、92k
D、78kD、68kD、60kD、56kD、43k
D、34kD及び29.5kD(メルカプトエタノール
存在下)の11個の異なるバンドが検出された。
フロイントアジュバントとともに8週齢のBALB/c
雌マウス2匹に初回腹腔内投与した。2回目以降は、
0.5M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝
液(pH7.4)に溶解させた抗原100μgを2〜4
週間ごとに、2〜4回BALB/c雌マウスに追加免役
した。最終免疫として脾臓摘出3日前に静脈内投与し脾
細胞を調製した。
fco Laboratories社製)に重炭酸ナト
リウム(12mM)、ピルビン酸ナトリウム(1m
M)、L−グルタミン酸(2mM)、ペニシリンGカリ
ウム(50u/ml)、硫酸ストレプトマイシン(50
μg/ml)、及び、硫酸アミカシン(100μg/m
l)を加え、ドライアイスでpHを7.2にし、0.2
μm Toyoメンブレンフィルターで除菌濾過した。 ・NS−1培地:RPMI 1640培地に除菌濾過し
た仔牛胎児血清(M.A.Bioproducts社
製)を15%(v/v)の濃度となるように加えた。
サンチン(100μM)、アミノプテリン(0.4μ
M)、及び、チミジン(16μM)を加えた。 ・HT培地:アミノプテリンを除去したこと以外は、H
AT培地と同様にして調製した。 ・PEG4000溶液:RPMI 1640培地のポリ
エチレングリコール4000(PEG4000、Mer
ck & Co.Inc社製)50%(w/w)無血清
培地を調製した。
−1(P3−NS1−1)との融合は、オオイ(Oi)
らの方法〔セレクティッド・メソッド・イン・セルラー
・イミュノロジー(エディティッド・バイ・ビー・ビー
・ミシェル・アンド・エス・エム・シージ)(Sele
cted Method in Cellular I
mmunology(ed.B.B.Mishell
and S.M.SHiigi)、ダブリュ・エイチ・
フリーマン・アンド・カンパニー(W.H.Freem
an and Company)、1980年、351
〜352頁〕を若干改変して行った。
胞率95%)とミエローマ細胞(生細胞率95%)と
を、5〜6:1の割合で融合させた。脾細胞とミエロー
マ細胞とを別々にRPMI 1640培地で洗浄した。
次に、同じ培地に懸濁し、融合させるため、上記割合で
混合した。容量50mlの円錐形スチロール樹脂製試験
管(Iwaki Glass社製)を用い、40mlの
RPMI 1640培地中400×g、10分間遠心
し、上清を完全に吸出した。沈殿細胞に37℃加温PE
G4000溶液1mlを穏やかに攪拌しながら1分間で
滴下し、更に1分間攪拌し、細胞を再懸濁、分散させ
た。
1mlを1分間で滴下した。この操作を更に1回繰り返
した後、同培地7mlを2〜3分間で常に攪拌しながら
滴下し、細胞を分散させた。これを400×g、10分
間遠心分離し、上清を完全に吸引除去した。次に、この
沈殿細胞に37℃加温NS−1培地10mlを速やかに
加え、細胞の大きい塊を10mlのピペットを用いて注
意深くピペッティングして分散させた。更に、同培地2
0mlを加えて希釈し、ポリスチレン製96穴マイクロ
ウェル(Iwaki Glass社製)にウェル当たり
5.9×105 個/0.1mlの細胞をまき込んだ。な
お、96穴マイクロウェルは、前処理として0.2ml
のNS−1培地を加え、炭酸ガス培養器中(37℃)で
一晩保温し、使用時に培地を吸引除去したものを用い
た。細胞融合が完了したマイクロウェルを7%炭酸ガス
/93%空気中で温度37℃、湿度100%下でインキ
ュベートした。
択的増殖 培養1日目にパスツールピペットでHAT培地2滴(約
0.1ml)を加えた。2、3、5、8、11日目に培
地の半分(0.1ml)を新しいHAT培地で置き換え
た。14日目にHT培地に切り換え、以降3〜4日ごと
に同じ操作を繰り返した。通常は、2〜3週間で充分な
ハイブリドーマの生育が観察される。
(e)項記載の固相−抗体結合テスト(ELISA)法
により陽性ウェルをチェックした。次に、フィーダーと
して、107 個のマウス胸腺細胞を含むHT培地1ml
をポリスチレン製24穴セルウェル(Iwaki Gl
ass社製)に加えたものを用い、上記で検出された各
陽性ハイブリドーマの全内容物を移した。これを、上記
(c)項における場合と同様に、7%炭酸ガス存在下、
37℃で約1週間インキュベートした。その間、1〜2
回、各ウェルの上清0.5mlを新しいHT培地0.5
mlと交換した。ハイブリドーマが充分生育した時点
で、ELISA法により陽性を再確認し、それぞれにつ
いて(f)項記載の限界希釈法によるクローニングを行
った。なお、クローニングに使用した後の残液をポリス
チレン製25cm3 組織培養フラスコ(Iwaki G
lass社製)に移し、凍結保存用試料を調製した。
ラーゲンペプチド抗体産生ハイブリドーマの検索 レナード(Rennard)らの方法〔アナリティカル
・バイオケミストリー(Anal.Biochem.)
104巻、205〜214頁、1980年〕を若干改変
した方法を用いた。この方法は、ハイブリドーマ抗体の
検出に適している。96穴ミクロタイトレーションプレ
ート(Flow Laboratories,Inc.
社製)を0.5〜1.0μgのペプシン可溶化ヒトIV
型コラーゲンでコートし、更にその他を1%BSAでコ
ートしブロックした。これにハイブリドーマ生育ウェル
の上清の一部を加えて室温で約1時間インキュベートし
た。二次抗体として西洋わさび由来ペルオキシダーゼ
(POD)標識ヤギ抗マウスイムノグロブリン(Cap
pel Lab.社製)を加え、更に室温で約1時間イ
ンキュベートした。次に、過酸化水素と基質であるo−
フェニレンジアミン(OPD)を加え、生成した褐色の
程度をマイクロプレートリーダー(MPR−A4、東洋
曹達工業社製)を用いて、492nmの吸光度を測定し
た。
いる可能性があるので、限界希釈法によりクローニング
を行い、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを取得
した。NS−1培地1ml当たりフィーダーとして10
7 個のマウス胸腺細胞を含むクローニング培地を調製
し、96穴マイクロウェルの36ウェル、36ウェル及
び24ウェルにウェル当たりそれぞれ5個、1個及び
0.5個のハイブリドーマを加えた。5日目、12日目
に各0.1mlのNS−1培地を追加した。クローニン
グ開始後14〜15日で充分なハイブリドーマの育成が
認められ、コロニー形成陰性ウェルが50%以上である
群についてELISA法を行った。テストした全ウェル
が陽性でなかった場合には、抗体陽性ウェル中のコロニ
ー数を確認し、ウェル中に1コロニーのウェル4〜6個
を選び、再クローニングした。最終的に、ペプシン可溶
化IV型コラーゲンに対して22株のクローンを得た。
殖及びインビボ増殖 上記(f)項で得られた各クローンをNS−1培地等の
適当な培養液で培養(インビトロ増殖)し、その培養上
清から各モノクローナル抗体を得ることができた(モノ
クローナル抗体たんぱく質濃度は、10〜100μg/
ml)。一方、大量に抗体を得るためには、脾細胞とミ
エローマ細胞の由来動物と同系の動物(BALB/c、
マウス)に腫瘍形成促進剤プリスタン(2,6,10,
14−テトラメチルペンタデカン、Aldrich C
hemical社製)をマウス1匹当たり0.5ml腹
腔内投与した。1〜3週間後にハイブリドーマ1×10
7 個を同じく腹腔内投与することにより、インビボで1
〜2週間後にモノクローナル抗体たんぱく質濃度4〜7
mg/mlの腹水を得ることができた。
アイソタイプ 上記(g)項で得られた各々の腹水をまずペプシン可溶
化ヒトIV型コラーゲンをコートしたミクロタイトレー
ションプレートのウェルの各列に入れ、ELISA法に
従ってそれぞれの腹水中の各モノクローナル抗体を結合
させた。洗浄後、アイソタイプ特異性ウサギ抗マウスI
g(H+L)抗体を加え、基質として2,2′−アジノ
−ジ(3−エチルベンゾチアゾリン硫酸−6)及び過酸
化水素水を用いて、重鎖、軽鎖のアイソタイプを検出し
た。結果を表1に示した。得られた各モノクローナル抗
体についてみると、これらのモノクローナル抗体のう
ち、16個が免疫グロブリンγ1/κを有し、2個がγ
2b/κを有し、1個がα/κを有し、3個がμ/κを
有していた。
和)後、0.06M塩化ナトリウム含有40mMりん酸
緩衝液(pH8.0)で平衡化したDEAE−Seph
acel(Pharmacia社製)の非吸着画分を分
取し、培地中の仔牛胎児血清及びマウス由来のたんぱく
質を分離、除去した。更に、0.15M塩化ナトリウム
含有トリス−塩酸緩衝液(pH8.6)で平衡化したプ
ロティンAセルロファイン(生化学工業社製)カラムに
吸着させ、非吸着画分を除去した後、0.15M塩化ナ
トリウム含有50mM酢酸緩衝液(pH4.0)で溶出
することにより精製した。なお、溶出液は、直ちに1.
5Mトリス−塩酸緩衝液(pH8.9)により中和し
た。
を組織染色及びウエスタンブロットにより調べた。組織
染色においては、ドライアイス−アセトン中で凍結した
肝臓細胞を厚さ4μmの凍結切片としたものをアセトン
中に5分間浸漬後風乾した。得られた組織切片と精製モ
ノクローナル抗体とを室温で30分間インキュベートし
た。二次抗体としてフルオロイソチオシアネート(FI
TC)標識ヤギ抗マウス免疫グロブリン(Cappel
Lab.社製)を加え、更に室温で30分間インキュ
ベートし、観察した。
(a)で得られたペプシン可溶化IV型コラーゲン、及
び、ペプシン可溶化IV型コラーゲンを細菌性コラゲナ
ーゼ処理し、IV型コラーゲンの7Sドメイン以外のト
リプルヘリックス部分を分解した後、0.05%Twe
en20、0.1M塩化ナトリウム含有10mMりん酸
緩衝液(pH7.0)で平衡化したSephacryl
S−400(Pharmacia社製)でゲル濾過に
より得られるIV型コラーゲン7SドメインをSDS−
PAGE後、たんぱく質をニトロセルロース膜に転写し
た。
3時間インキュベートした。二次抗体としてPOD標識
ヤギ抗マウス免疫グロブリン(Cappel Lab.
社製)を加え、更に室温で3時間インキュベートし、分
子中央三重らせん及び7Sドメインを有するペプシン可
溶化IV型コラーゲン及び分子中央三重らせんを含まな
いペプシン可溶化IV型コラーゲン7Sドメインとの反
応性を調べた。結果を表2に示した。得られたモノクロ
ーナル抗体のうち、11個が肝臓組織切片と反応した。
また、得られたモノクローナル抗体のうち、13個がペ
プシン可溶化IV型コラーゲン及びペプシン可溶化IV
型コラーゲン7Sドメインと反応したが、残り7個は、
ペプシン可溶化IV型コラーゲンと反応し、ペプシン可
溶化IV型コラーゲン7Sドメインとは反応しなかっ
た。
クス試薬の調製方法 (1)材料 ラテックス:ポリスチレンラテックス(平均粒径0.3
μm、積水化学工業社製)を用いた。 緩衝液: ・モノクローナル抗体希釈用緩衝液:50mMりん酸ナ
トリウム緩衝液(NaPB)(pH7.5) 50mM NaH2 PO4 ・12H2 Oと50mM N
a2 HPO4 ・2H2 Oとを混合して、pHを7.5に
調整したものを用いた。 ・ブロッキング用緩衝液:1%BSA・NaPB(pH
7.5) 100mM NaH2 PO4 ・12H2 Oと100mM
Na2 HPO4 ・2H 2 Oとを混合してpHを7.5
に調整したものに、NaN3 を0.1%(w/v)、B
SA(Fraction V、Reagent gra
de)を1.0%(w/v)となるように溶解させたも
のを用いた。
10mM N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N′
−2−エタンスルホン酸(HEPES)緩衝液(pH
7.5) 10mM HEPES(pH7.5)に、NaN3 を
0.1%(w/v)、BSAを1.0%(w/v)とな
るように溶解させたものを用いた。 ・検体希釈用緩衝液:0.35%ポリビニルピロリドン
(PVP)・100mMNaPB(pH7.5) 100mM NaH2 PO4 ・12H2 Oと100mM
Na2 HPO4 ・2H 2 Oとを混合してpHを7.5
に調整したものに、NaN3 を0.1%(w/v)、B
SA(Fraction V、Reagent gra
de)を1.0%(w/v)、PVP(PK−90、B
ASF社製)を0.35%(w/v)となるように溶解
させたものを用いた。
DP社製)を凍結乾燥し、精製水で再度復元し、特開平
2−1553号公報に記載の方法でIV型コラーゲンの
濃度を測定したものをヒト血清標準品として用いた。
ローナル抗体希釈用緩衝液〔50mM NaPB(pH
7.5)〕540μlとよく混合した。モノクローナル
抗体〔クローンナンバー1D6(クローン1D6)、1
4.7mg/ml〕をモノクローナル抗体希釈用緩衝液
で5mg/mlに希釈し、これを15μlとり、更にモ
ノクローナル抗体希釈用緩衝液1235μlを加え、よ
く混合した。それぞれ30分室温でインキュベートした
後、ラテックス液をマグネチックスターラー上でよく攪
拌させながら、モノクローナル抗体希釈液を添加した。
そのまま60分間攪拌した後、ブロッキング用緩衝液を
3ml添加し、更に90分間続けて攪拌した。その後、
高速遠心機により、遠心洗浄(15000rpm、4
℃、15分)した後、上清をデカンテーションにより静
かに捨て、得られたラテックスペレットに、ラテックス
懸濁用緩衝液5mlを添加し、よく分散させた。この操
作を3回繰り返した。3回目の洗浄の後、得られたラテ
ックスペレットをラテックス懸濁用緩衝液3.6mlに
よく分散させ、超音波細胞破砕機(Astrason、
W−850)で超音波処理を行った。得られたラテック
ス懸濁液(固形分0.17%)を1D6抗体固定化ラテ
ックスとした。
モノクローナル抗体として、クローンナンバー4H12
(クローン4H12、32.1mg/ml)を用いたこ
と以外は、上記と同様にして得た。更に、全く同様の方
法で、クローンナンバー1D3、8G12、9C7(以
下、それぞれ「クローン1D3」、「クローン8G1
2」、「クローン9C7」とする)を用いて、それぞれ
1D3抗体固定化ラテックス、8G12抗体固定化ラテ
ックス、9C7抗体固定化ラテックスを調製した。
ゲンとの結合能評価 上記(2)項で調製した種々の抗体固定化ラテックス上
の抗体のIV型コラーゲン認識部位がラテックスとの結
合により、抗原抗体反応が阻害されてしまう部位である
か否かを以下の方法で調べた。抗体固定化ラテックスと
ペプシン可溶化IV型コラーゲンとを37℃、10分間
インキュベートし、IV型コラーゲンと抗体固定化ラテ
ックスとを反応させた。これを遠心分離し、未結合のI
V型コラーゲンを特開平2−1553号公報に記載の方
法により測定した。
の結合能は、次式のように算出した。 結合能(%)=([添加抗原量]−[上清中抗原量])
/[添加抗原量]×100 結果を表3に示した。この結果から明らかなように、特
開平2−1553号公報に記載の方法(EIA法)で抗
原の検出が可能であったクローン1D3は、ラテックス
に固定化することにより、その結合能は消失した。同様
に、実施例1(e)項においてELISA法により抗原
と反応することが確認されているクローン9C7、クロ
ーン8G12もラテックスに固定化することにより、そ
の結合能は消失した。一方、クローン1D6、クローン
4H12は、ラテックスに固定化しても、その結合能を
保持していた。これらの結果より、ラテックス試薬の材
料として適した抗体が存在すること、及び、その結合能
を評価することにより、ラテックス試薬に適した抗体を
選別することができることが判った。このような抗体
は、ラテックス上で抗原との結合に適した立体配置を保
持できているものと考えられる。
薬とし、標準品で野感度を測定した。 ・ラテックス試薬(固形分0.17%の1D6抗体固定
化ラテックスと4H12抗体固定化ラテックス試薬とを
1:1で等量混合したもの) ・検体希釈用緩衝液 ・標準品(IV型コラーゲン濃度700、350、17
5、83、0ng/ml)
測定は、生化学用自動分析装置7150形(日立製作所
社製)を用いて行った。測定条件は、以下のとおりであ
った。 検体容量:20μl ラテックス試薬:90μl 検体希釈用緩衝液:180μl 測定波長:700nm 測定温度:37℃
した後、ラテックス試薬を添加してから約80秒後と約
320秒後との吸光度の増加分(ΔOD700)を測定
し、これを10000倍したものを吸光度変化量とし
た。標準品を検体として用いて、上記操作を行い、検量
線を作成した。
び4H12抗体固定化ラテックスを1:1で等量混合し
たものの代わりに、1D6抗体固定化ラテックス(固形
分0.17%)を用いたこと以外は、実施例3と同様に
して測定した。
び4H12抗体固定化ラテックスを1:1で等量混合し
たものの代わりに、1D6抗体固定化ラテックス(固形
分0.17%)及び8G12抗体固定化ラテックス(固
形分0.17%)を1:1で等量混合したものを用いた
こと以外は、実施例3と同様にして測定した。
び4H12抗体固定化ラテックスを1:1で等量混合し
たものの代わりに、1D6抗体固定化ラテックス(固形
分0.17%)及び9C7抗体固定化ラテックス(固形
分0.17%)を1:1で等量混合したものを用いたこ
と以外は、実施例3と同様にして測定した。
び4H12抗体固定化ラテックスを1:1で等量混合し
たものの代わりに、4H12抗体固定化ラテックス(固
形分0.17%)を用いたこと以外は、実施例3と同様
にして測定した。
び4H12抗体固定化ラテックスを1:1で等量混合し
たものの代わりに、4H12抗体固定化ラテックス(固
形分0.17%)及び1D3抗体固定化ラテックス(固
形分0.17%)を1:1で等量混合したものを用いた
こと以外は、実施例3と同様にして測定した。
び4H12抗体固定化ラテックスを1:1で等量混合し
たものの代わりに、1D3抗体固定化ラテックス(固形
分0.17%)及び8G12抗体固定化ラテックス(固
形分0.17%)を1:1で等量混合したものを用いた
こと以外は、実施例3と同様にして測定した。
び4H12抗体固定化ラテックスを1:1で等量混合し
たものの代わりに、1D3抗体固定化ラテックス(固形
分0.17%)及び9C7抗体固定化ラテックス(固形
分0.17%)を1:1で等量混合したものを用いたこ
と以外は、実施例3と同様にして測定した。
表4に示した。表4から明らかなように、クローン1D
6及びクローン4H12のいずれか一方のモノクローナ
ル抗体を固定化しただけのラテックス試薬や、クローン
1D6及びクローン4H12のいずれか一方とこれら以
外の抗体を固定化したラテックスとを混合したラテック
ス試薬は、1D6抗体固定化ラテックスと4H12抗体
固定化ラテックスとを混合してラテックス試薬とした場
合と異なり、標準品での吸光度変化量の増加はみられ
ず、クローン1D6及びクローン4H12の組み合わせ
のみがヒト血清中のIV型コラーゲンを特異的に検出し
うる試薬であることが判った。
測定:EIA法との相関性 健常人、肝癌(HCC)、肝硬変(LC)を含むヒト血
清30検体について、1D6抗体固定化ラテックスと4
H12抗体固定化ラテックス試薬とを1:1で等量混合
したラテックス試薬を用いて、検体中のIV型コラーゲ
ン濃度の測定を行った。実施例3で得られた検量線を用
いて、IV型コラーゲン濃度が未知のヒト血清30検体
の吸光度変化量から、検体中のIV型コラーゲン濃度を
求めた。結果を表5に示した。
ゲン濃度を、EIA法(特開平2−1553号公報に記
載の方法)により測定した。結果を表5に示した。
EIA法による測定値との相関を図1に示した。この結
果から明らかなように、実施例4で用いたラテックス試
薬は、EIA法(特開平2−1553号公報に記載の方
法)と同等の相関性を示すことが判った。
測定:同時再現性 EIA法(特開平2−1553号公報による方法)で濃
度を測定したIV型コラーゲン陽性ヒトプール血清(1
00、310、580ng/ml)3種類を、実施例3
の試薬を用いて各10回繰り返し測定した。測定値の平
均、標準偏差、測定値のばらつき(C.V.)(%)値
を求めた。結果を表6に示した。
清を、特開平2−1553号公報に記載のEIA法を用
いて、各10回繰り返し測定した。測定値の平均、標準
偏差、C.V.(%)値を求めた。結果を表6に示し
た。
ックス試薬は、特開平2−1553号公報に記載の方法
に優る同時再現性(測定精度)を示すことが判った。
は、上述のとおりであるので、迅速、簡便で、かつ、正
確にIV型コラーゲンの定量を行うことができ、肝疾患
の診断等に利用することができる。また、本発明で使用
されるラテックス試薬は、全自動分析装置に適用するこ
とができるので、IV型コラーゲンの測定用試薬として
も好適である。
る測定値との相関を示したグラフである。縦軸は、実施
例4の測定値であり、横軸は、EIA法による測定値で
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 検体中のIV型コラーゲン量を、抗ヒト
IV型コラーゲンモノクローナル抗体が固定化されたラ
テックス粒子を含んでなるラテックス試薬の凝集反応を
利用して定量することを特徴とするIV型コラーゲンの
免疫測定法。 - 【請求項2】 IV型コラーゲンは、7Sドメインと分
子中央三重らせんドメインとを有してなるヒトIV型コ
ラーゲンである請求項1記載のIV型コラーゲンの免疫
測定法。 - 【請求項3】 モノクローナル抗体は、ラテックス粒子
への固定化により、IV型コラーゲンとの結合能が消失
しないものである請求項1又は2記載のIV型コラーゲ
ンの免疫測定法。 - 【請求項4】 モノクローナル抗体として、2種類の抗
ヒトIV型コラーゲンモノクローナル抗体を用いること
を特徴とする請求項1、2又は3記載のIV型コラーゲ
ンの免疫測定法。 - 【請求項5】 2種類の抗ヒトIV型コラーゲンモノク
ローナル抗体は、クローン4H12及びクローン1D6
である請求項4記載のIV型コラーゲンの免疫測定法。 - 【請求項6】 モノクローナル抗体が固定化されたラテ
ックス粒子を含んでなるラテックス試薬の凝集反応は、
検体と前記ラテックス試薬とを混合することにより行う
ものである請求項1、2、3、4又は5記載のIV型コ
ラーゲンの免疫測定法。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
IV型コラーゲンの免疫測定法を行うために用いられる
IV型コラーゲンの測定用試薬であって、モノクローナ
ル抗体が固定化されたラテックス粒子を含んでなるラテ
ックス試薬からなることを特徴とするIV型コラーゲン
の測定用試薬。
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