JP2000146927A - クラッド鋼板用スラブの超音波探傷装置および超音波探傷方法 - Google Patents

クラッド鋼板用スラブの超音波探傷装置および超音波探傷方法

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JP2000146927A
JP2000146927A JP10322403A JP32240398A JP2000146927A JP 2000146927 A JP2000146927 A JP 2000146927A JP 10322403 A JP10322403 A JP 10322403A JP 32240398 A JP32240398 A JP 32240398A JP 2000146927 A JP2000146927 A JP 2000146927A
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steel sheet
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Yukimichi Iizuka
幸理 飯塚
Akiyoshi Tsuji
章嘉 辻
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Nippon Kokan Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N29/00Investigating or analysing materials by the use of ultrasonic, sonic or infrasonic waves; Visualisation of the interior of objects by transmitting ultrasonic or sonic waves through the object
    • G01N29/04Analysing solids
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトな装置を使用して、容易にクラッ
ド鋼板用スラブの溶接部の探傷ができるようにする。 【解決手段】 母材8と合せ材7の溶接部9をアレイ型
探触子1を用いて超音波探傷するクラッド鋼板用スラブ
6の超音波探傷装置であって、電子走査範囲が最大溶接
溶け込み深さを超えるアレイ探触子1と、前記スラブ6
の上面を走行し前記アレイ型探触子1をスラブ6の溶接
部9に近接対面させながら、スラブ6の溶接線に沿って
移動させる探触子ホルダ−2と、該探触子ホルダ−2の
基準位置からの移動量を検出する移動量検出センサ4と
から構成されるするクラッド鋼板用スラブの超音波探傷
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、母材に合せ材を
溶接したクラッド鋼板用スラブの超音波探傷装置および
超音波探傷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クラッド鋼板は、普通鋼の母材にステン
レス鋼やチタンの合せ材を被覆した鋼板であり、ステン
レス鋼鋼板やチタン板を使用する場合に比較して、安い
材料費でステンレス鋼鋼板やチタン板と同等の耐食性、
耐摩耗性および電気伝導性等を発揮させようとするもの
である。そして、クラッド鋼板の種類としては、母材の
片面のみ合せ材を重ね合せた片面クラッド鋼板と、母材
の両面を合せ材でサンドイッチ状に挟んだ両面クラッド
鋼板とがある。
【0003】このようなクラッド鋼板の製造方法として
は、次のような方法が一般に知られている。
【0004】(1)組立スラブを圧延する方法 母材スラブと合せ材スラブとを重ね合せ、合せ面の周縁
部を溶接して組立スラブを製造し、この組立スラブを圧
延する。
【0005】(2)クラッド鋼塊を圧延する方法 鋳型の内周面に接するように筒状に形成した合せ材の中
空部に、母材となる普通鋼の溶鋼を注入してクラッド鋼
塊を鋳造し、この鋼塊を圧延する。
【0006】(3)爆発圧着(爆着)による方法 母材鋼板と合せ材板とを重ね合せ、合せ面に爆発にとも
なう爆轟圧を作用させて圧着する。
【0007】上述したクラッド鋼板の製造方法のうち、
組立スラブを圧延する方法は、寸法精度や生産性の点で
他の製造方法よりも優れており、重要な製造方法である
といえる。
【0008】組立スラブを圧延する方法により、クラッ
ド鋼板を製造するに際しては、母材と合せ材の界面(接
触面)が酸化していると、圧延しても両者をうまく接合
することができない。このため、組立スラブの母材と合
せ材の間に形成される隙間は、高真空度であることが必
要である。
【0009】このように、組立スラブの母材と合せ材の
間の隙間を高真空度にするためには、母材と合せ材を前
記のように溶接するときに、溶接方法を工夫する必要が
ある。
【0010】このような組立スラブの製造方法の一例と
しては、特開昭62−45485号公報に開示された製
造方法がある。この製造方法は、同種あるいは異種金属
板を2枚以上積層させ、電子ビ−ムを用いて圧力15P
a以下の真空中で密閉溶接した後、熱間あるいは温間圧
延を行ないクラッド金属板を得る方法において、積層金
属板の接合面周辺に添加材を供給しながら、接合面に対
し並行もしくは斜角に電子ビ−ムを照射して、密閉溶接
を行なうものである。この方法により、組立スラブの母
材と合せ材の間の隙間を高真空度に保ったまま圧延する
ことができるので、クラッド鋼板の合せ面は良好な接合
強度を発揮することができる。
【0011】ところで、上述のように、真空中で電子ビ
−ム溶接を行なったとしても、溶接部の品質が適正なも
のでなければ、組立スラブの母材と合せ材の間を高真空
度に保つことができないことになる。すなわち、組立ス
ラブの溶接部に貫通穴があると、母材と合せ材の界面が
酸化されるので、界面は接合されずに剥離することにな
る。また、貫通穴がなくても、大きな空隙があると、圧
延時にこの空隙を起点として割れが発生するので、同じ
ような問題が発生する。
【0012】したがって、組立スラブの溶接部は、貫通
穴や空隙があるか無いかを入念に検査する必要がある。
【0013】クラッド鋼板用組立スラブの溶接部の従来
の検査方法としては、日本非破壊検査協会で定めている
クラッド鋼板の境界面を超音波探傷する方法(日本非破
壊検査協会編:各種成品及び溶接構造物の超音波探傷試
験、p49−51、日本非破壊検査協会、1989)と
同じ方法がある。この方法は、図6に示すように、合せ
材21の表面21aから、超音波探触子22により超音
波23を入射し、合せ材21と母材24との境界面25
で反射する境界面エコ−26を観察するものである。
【0014】合せ材21の音響インピ−ダンスをZ1
母材24の音響インピ−ダンスをZ2とすると、境界面
25における音圧反射率γは、次の(1)式で表わされ
る。 γ=(Z2−Z1)/(Z2+Z1)……(1)
【0015】健全な溶接部であっても境界面エコ−26
は生じるが、例えば合せ材21が18−8ステンレス鋼
で、母材24が炭素鋼の場合では、γは0.0035と
きわめて小さな値となる。これに反して、溶接部に空隙
が生じていると、境界面25における音圧反射率γはほ
ぼ1となり、大きな境界面エコ−26が発生する。した
がって、境界面エコ−26の有無により、溶接部の健全
性を評価することができるのである。
【0016】しかしながら、上述したような超音波探傷
法で、組立スラブの溶接部の検査を行なおうとすると、
組立スラブの4周部全てを、直径20mm程度の探触子
で走査しながら、もれなく探傷しなければならないので
時間と手間を要し、実際の製造現場では、生産性が阻害
されるという問題がある。
【0017】このような問題を解消する探傷方法とし
て、特開昭59−148864号公報や特開昭63−1
77056号公報に開示されているアレイ探触子を用い
た電子走査探傷法がある。特開昭59−148864号
公報に開示された電子アレイ型探触子を用いた超音波探
傷方法は、図7に示すように、電子アレイ型探触子31
を被探傷材である角鋼片32の軸方向に垂直な面内で、
その角鋼片32の表面から所定の距離で、かつ角鋼片3
2表面に対して所定の角度でセットし、電子アレイ型探
触子31を電子リニア走査することによって、角鋼片3
2を垂直内部探傷する。そして、検出したい角鋼片32
の内部欠陥の大きさによって、超音波送受に用いる探触
子31のエレメントaの数n及び超音波ビ−ムSの収束
制御を行なうというものであり、微細な欠陥に対する検
出性能を向上することができる。
【0018】また、特開昭63−177056号公報に
開示されている電子アレイ型探触子を用いた超音波探傷
方法は、電子アレイ型探触子31を電子リニア走査する
方向と直交する方向は機械走査とし、機械走査のための
モ−タ−に備えられているエンコ−ダによって、機械走
査方向の位置を読み取り、2次元の探傷画像を得るとい
うものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た電子アレイ型探触子を用いた超音波探傷方法を、クラ
ッド鋼板製造用の組立スラブの溶接部の探傷に適用しよ
うとすると、次のような問題点がある。
【0020】電子アレイ型探触子を用いて組立スラブの
溶接部の探傷を行なう場合には、電子アレイ型探触子を
溶接線と直交するように配置し、アレイ型探触子を溶接
線に沿って機械走査する必要がある。すなわち、アレイ
型探触子を組立スラブの四周に沿って移動させなければ
ならないので、非常に大きなスキャナ−が必要となる。
特に、組立スラブの大きさは、製造されるクラッド鋼板
の大きさに応じて様々であるので、探傷装置としてどの
ような大きさの組立スラブにも適用できるスキャナ−が
必要であり、かつ組立スラブの大きさに応じてスキャナ
−の走査範囲を指定できる機能も必要となるが、そのよ
うな大規模な装置は現実的ではない。
【0021】また、組立スラブの表面は必ずしも平坦で
はないので、スキャナ−を用いると、表面のわずかな曲
りによって、アレイ型探触子の入射角が変化し、この結
果として探傷感度が変化してしまい、定量的な評価が困
難となる。
【0022】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、小規模な装置
で精度よく、かつ高能率でクラッド鋼板用スラブの溶接
部の探傷ができる超音波探傷装置および超音波探傷方法
を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明に係るクラッド
鋼板用スラブの溶接部の超音波探傷装置は、母材と合せ
材の溶接部をアレイ型探触子を用いて超音波探傷するク
ラッド鋼板用スラブの超音波探傷装置であって、電子走
査範囲が最大溶接溶け込み深さを超えるアレイ探触子
と、前記スラブの上面を走行し前記アレイ型探触子をス
ラブの溶接部に近接対面させながら、スラブの溶接線に
沿って移動させる探触子ホルダ−と、該探触子ホルダ−
の基準位置からの移動量を検出する移動量検出センサと
から構成されるものである。
【0024】アレイ型探触子をスラブ表面の溶接部に対
応する位置、すなわちスラブの周縁部に位置するように
配置し、探触子を溶接線方向に沿って移動させながら、
溶接の幅方向は電子走査により、溶接線方向は機械走査
により、超音波探傷できるので、装置がコンパクトに構
成できるとともに、走査が簡単に行なえる。
【0025】また、この発明に係るクラッド鋼板用スラ
ブの溶接部の超音波探傷方法は、上記クラッド鋼板用ス
ラブの超音波探傷装置を使用して、クラッド鋼板用スラ
ブの超音波探傷を行なう方法であって、前記アレイ型探
触子をその電子走査方向が、スラブの溶接部の溶け込み
方向となるように、アレイ型探触子を前記スラブ表面の
溶接部に対応する位置に近接対面させ、このアレイ型探
触子を前記探触子ホルダ−で保持しながら溶接線に沿っ
て電子走査しつつ機械走査させ、前記移動量検出センサ
からの探触子ホルダ−の基準位置からの移動量の信号
と、該移動量の信号に対応した電子走査による溶接部か
らの反射エコ−高さの信号とから、溶接部の欠陥発生の
有無を2次元的に把握できるようにしたものである。
【0026】また、非溶け込み部からの反射エコ−高さ
を基準として、感度設定または欠陥判定のためのしきい
値の設定を行なうようにしたものである。
【0027】このクラッド鋼板用スラブの溶接部の超音
波探傷を行なう方法においては、クラッド鋼板スラブの
溶接部の溶け込み量がスラブ端面から数10mm程度に
限られていることを利用し、電子走査範囲が最大溶け込
み量を超えるアレイ型探触子を用い、溶接部の幅方向に
電子走査させながら、アレイ型探触子を溶接線方向に沿
って機械走査するようにしているので、スラブの1辺の
超音波探傷が1回の機械走査でできる。
【0028】そして、アレイ型探触子の機械走査位置が
移動量検出センサからの信号により把握できるので、こ
の移動量検出センサからの信号と、各機械走査位置での
電子走査による溶接部からの反射エコ−高さの信号とか
ら、溶接部に発生する欠陥の有無を2次元的に把握する
ことができる。
【0029】また、アレイ型探触子の電子走査範囲が最
大溶け込み量を超えているので、アレイ型探触子の端部
から入射される超音波ビ−ムは、非溶け込み部を探傷し
ていることになる。そして、この部分の音圧反射率は常
にほぼ1となるので、このエコ−高さを基準として感度
を設定したり、欠陥判定のためのしきい値を設定するこ
とにより、アレイ型探触子とスラブとの角度関係が変化
したとしても、常に均一の感度またはしきい値で探傷す
ることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を、図を参
照して説明する。図1は本発明の実施の形態のクラッド
鋼板用スラブの超音波探傷装置を、探傷するクラッド鋼
板用スラブに配置した状態を示す正面図である。図1に
おいて、1はアレイ型探触子、2はアレイ型探触子ホル
ダ−、3はアレイ型探触子ホルダ−の走行車輪、4は走
行車輪3に取り付けた移動量検出センサ、5はガイドロ
−ラ、6はクラッド鋼板用スラブ、7は合せ材、8は母
材、9は溶接部である。
【0031】この超音波探傷装置は、電子走査範囲が溶
接部9の溶け込み深さLよりも大きいアレイ型探触子1
と、このアレイ型探触子1をその電子走査方向が溶接部
9の溶け込み方向となるように、スラブの合せ材7の表
面近傍で合せ材7を介して溶接部9に対面させて保持
し、かつアレイ型探触子1を保持したまま溶接部9の溶
接線方向に沿ってスラブ6上を走行するアレイ型探触子
ホルダ−2と、アレイ型探触子ホルダ−2の走行車輪3
に取り付けられ、アレイ型探触子ホルダ−2の基準位置
からの移動量を検出する移動量検出センサ4と、アレイ
型探触子ホルダ−2をスラブ6の端面に沿って移動させ
るためのガイドロ−ラ5とから構成されている。
【0032】アレイ型探触子1は、合せ材7の板厚が1
5mm、母材8の板厚が60mm、溶接部9の溶け込み
深さLが最大50mmのときで、幅1.25mmの振動
子を64チャンネル分使用している。一つのビ−ムの形
成を8チャンネル、すなわち10mm幅分の振動子で行
なうとすると、電子走査の範囲は、{(1.25mm×
64)−10mm}=70mmとなる。このように、電
子走査の範囲を溶接部9の溶け込み最大深さ50mmに
対して十分に大きくとっているので、スラブ6の端面ま
での溶接部9全域にわたって探傷できるように、アレイ
型探触子1はスラブ端面から5mmはみ出した状態で、
アレイ型探触子ホルダ−2に保持されている。
【0033】また、アレイ型探触子ホルダ−2は、探傷
時に使用する探傷水の供給機構(図示せず)を備えてお
り、走行車輪3によりスラブ6の上面を走行することが
できるようになっている。
【0034】移動量検出センサ4は、走行車輪3の回転
にともなってパルスを出力するパルスジェネレ−タ(ク
ロックは電子走査のピッチである1.25mm)を用
い、走行車輪3に組み込んでいる。なお、走行車輪3は
スリップしないようにゴムタイヤを使用することが望ま
しい。
【0035】図2にこのクラッド鋼板用スラブの超音波
探傷装置からの信号を処理する信号処理回路のブロック
図を示す。符号10は同期信号発生部、11はアレイ送
信部、12はアレイ受信部、13はゲ−ト、14はエコ
−高さ演算手段、15はアドレス指定手段、16は画像
メモリ、17は表示手段である。
【0036】同期信号発生部10は、超音波送受信のタ
イミング信号を発生させるものであり、パルス繰り返し
に応じたクロック信号と、電子走査1周分のクロック信
号を出力する。ここで、パルス繰り返し周期は、次のよ
うにして定める。すなわち、合せ材7の厚さtの距離を
超音波が往復する時間は、2t/(音速)であるので、
2×15/5.95.08μs(マイクロ秒)である。
そして、非溶け込み部および溶接欠陥部で多重反射する
ので、隣り合う走査線間で残留エコ−がノイズとなって
混入する可能性があり、このノイズを避けるために、次
のパルスを発生させるまでに、超音波が合せ材7を20
往復程度する時間待つ必要がある。したがって、パルス
繰り返し周期は、5.08×20100μsとすればよ
い。また、電子走査1周は、64(チャンネル)−8
(チャンネル)+1=57の走査線数から、0.1ms
×57=5.7ms周期のクロック信号とすればよい。
【0037】アレイ送信部11では、同期信号発生部1
0のタイミング信号に基づいて、送信を行なうチャンネ
ルを切り替えながら送信を行なう。
【0038】アレイ受信部12では、同じく同期信号発
生部10のタイミング信号に基づいて、受信を行なうチ
ャンネルを切り替えながら受信信号の増幅を行なう。
【0039】ゲ−ト13では、溶接部9の溶け込み深さ
に相当する時間範囲を選択し、エコ−高さ演算手段14
により、ゲ−ト内のエコ−高さを演算する。ここでは、
ゲ−ト13の前にA/D変換することにより、ゲ−ト1
3での時間範囲の選択およびエコ−高さ演算手段14に
おけるエコ−高さの演算はデジタル的に行なった。
【0040】アドレス指定手段15においては、パルス
繰り返しに応じたクロック、電子走査1周分のクロッ
ク、移動量検出センサ4からのクロックを基に、画像メ
モリ16に書き込むときのアドレスを定める。
【0041】そして、表示手段17に画像メモリ16に
展開されたエコ−高さの2次元パタ−ンを表示する。
【0042】図3は、画像メモリ16への書き込みの概
念を示すものであり、電子走査1周分のクロックをスタ
−ト点として、パルス繰り返しに応じたクロックに同期
して、アドレスを増やして画像メモリ16に書き込んで
いき、次の電子走査1周分のクロックがきて、かつ移動
量検出センサ4からのクロックがくると、図中一番下に
相当するアドレスから同様に画像メモリに書き込んでい
く。この結果、移動量検出センサ4の動きに応じて、2
次元の探傷パタ−ンが得られる。
【0043】機械走査速度は、次のようにして定められ
る。前述した例であると、電子走査1周に5.7msを
要し、これが機械走査にて1.25mmピッチとなれば
よいから、機械走査速度は、1.25(mm)/5.7
(ms)219mm/sとなる。
【0044】この結果、例えば、2m×4mのスラブの
四周を探傷するに要する時間は、四周の合計長さが12
mであるので、12×1000(mm)/219(mm
/s)54s(秒)となり、1分以内で探傷することが
可能である。
【0045】図4は、本発明のクラッド鋼板用スラブの
超音波探傷方法によって得られた探傷結果の2次元パタ
−ンを示す図である。図において、斜線の部分は超音波
反射エコ−の高い部分、すなわち非溶け込み部または溶
接欠陥発生部からの反射エコ−を、その他は超音波エコ
−の低い部分、すなわち溶け込み部で溶接欠陥の発生し
ていない部分の反射エコ−を示している。図のC部は、
スラブ端部から全ての領域において、反射エコ−が高
く、明らかに貫通穴が発生している状態であることを、
この図から明瞭に観察することができる。
【0046】図5は、電子走査したときのエコ−高さを
プロットしたグラフであり、図5(a)は感度設定する
前、図5(b)は感度設定した後である。縦軸はエコ−
高さを、横軸は電子走査方向を示しており、いずれもエ
コ−高さの一番高くなっている部分(図の左側の部分)
が、非溶け込み部分からの反射エコ−高さを表わしてい
る。
【0047】図5(a)の感度設定する前のグラフに示
すように、この場合の非溶け込み部のエコ−高さh1
38%(表示装置の最大表示高さを100%として)
と、しきい値30%を超えているので、非溶け込み部の
存在は判定できるが、欠陥発生部Aのエコ−高さh2
しきい値30%よりも低くなっているので、欠陥の存在
を見逃していることになる。
【0048】これに対して、図5(b)の感度設定した
後のグラフに示すように、非溶け込み部のエコ−高さH
1を80%となるように感度設定すると、欠陥発生部A
のエコ−高さH2はしきい値30%よりも高くなるの
で、欠陥を検出することができる。
【0049】もちろん、非溶け込み部のエコ−高さh1
が38%と低い場合に、逆にしきい値を30%ではなく
て、例えばしきい値を14%と低くすれば、欠陥を検出
することができる。
【0050】このように、本発明のクラッド鋼板用スラ
ブの超音波探傷方法においては、非溶け込み部のエコ−
高さに応じて、探傷感度またはしきい値を設定すること
により、溶接部の欠陥を確実に把握することができる。
【0051】
【発明の効果】この発明により、小規模な装置で精度よ
く、かつ高能率でクラッド鋼板用スラブの溶接部の探傷
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のクラッド鋼板用スラブの
超音波探傷装置を、探傷するクラッド鋼板用スラブに配
置した状態を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態のクラッド鋼板用スラブの
超音波探傷装置からの信号を処理する信号処理回路のブ
ロック図である。
【図3】画像メモリへの書き込みの概念を示す説明図で
ある。
【図4】本発明のクラッド鋼板用スラブの超音波探傷方
法によって得られた探傷結果の2次元パタ−ンを示す図
である。
【図5】電子走査したときのエコ−高さをプロットした
グラフであり、図5(a)は感度設定する前、図5
(b)は感度設定した後である。
【図6】従来のアレイ探触子以外の超音波探触子を使用
したクラッド鋼板用スラブの超音波探傷方法の説明図で
ある。
【図7】従来のアレイ型探触子を使用した角鋼材の超音
波探傷方法の説明図である。
【符号の説明】
1 アレイ型探触子 2 アレイ型探触子ホルダ− 3 走行車輪 4 移動量検出センサ 5 ガイドロ−ラ 6 クラッド鋼板用スラブ 7 合せ材 8 母材 9 溶接部 10 同期信号発生部 11 アレイ送信部 12 アレイ受信部 13 ゲ−ト 14 エコ−高さ演算手段 15 アドレス指定手段 16 画像メモリ 17 表示手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材と合せ材の溶接部をアレイ型探触子
    を用いて超音波探傷するクラッド鋼板用スラブの超音波
    探傷装置であって、電子走査範囲が最大溶接溶け込み深
    さを超えるアレイ探触子と、前記スラブの上面を走行し
    前記アレイ型探触子をスラブの溶接部に近接対面させな
    がら、スラブの溶接線に沿って移動させる探触子ホルダ
    −と、該探触子ホルダ−の基準位置からの移動量を検出
    する移動量検出センサとから構成されることを特徴とす
    るクラッド鋼板用スラブの超音波探傷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のクラッド鋼板用スラブ
    の超音波探傷装置を使用して、クラッド鋼板用スラブの
    超音波探傷を行なう方法であって、前記アレイ型探触子
    をその電子走査方向が、スラブの溶接部の溶け込み方向
    となるように、アレイ型探触子を前記スラブ表面の溶接
    部に対応する位置に近接対面させ、このアレイ型探触子
    を前記探触子ホルダ−で保持しながら溶接線に沿って電
    子走査しつつ機械走査させ、前記移動量検出センサから
    の探触子ホルダ−の基準位置からの移動量の信号と、該
    移動量の信号に対応した電子走査による溶接部からの反
    射エコ−高さの信号とから、溶接部の欠陥発生の有無を
    2次元的に把握できるようにしたことを特徴とするクラ
    ッド鋼板用スラブの超音波探傷方法。
  3. 【請求項3】 非溶け込み部からの反射エコ−高さを基
    準として、感度設定または欠陥判定のためのしきい値の
    設定を行なうようにしたことを特徴とする請求項2に記
    載のクラッド鋼板用スラブの超音波探傷方法。
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