JPH11316215A - 超音波探傷装置及び超音波探傷方法 - Google Patents

超音波探傷装置及び超音波探傷方法

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JPH11316215A
JPH11316215A JP10122554A JP12255498A JPH11316215A JP H11316215 A JPH11316215 A JP H11316215A JP 10122554 A JP10122554 A JP 10122554A JP 12255498 A JP12255498 A JP 12255498A JP H11316215 A JPH11316215 A JP H11316215A
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ultrasonic wave
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Hirohisa Yamada
裕久 山田
Shuji Naito
修治 内藤
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Nippon Steel Corp
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TOFD法を用いる超音波探傷法作業を効率
的に行うことができる超音波探傷装置及び超音波探傷方
法を提供する。 【解決手段】 TOFD法による垂直走査を行う場合に
は、まず、超音波探触子11に設けられた超音波振動子
のうち、例えば連続する4個の超音波振動子11 1 〜1
4 を励起して超音波を発生させる。この超音波の受信
には、超音波探触子12に設けられた超音波振動子のう
ち、4個の超音波振動子12n 〜12n-3を用いる。次
に、超音波振動子を一つずらして、112 〜115 に超
音波を発生させ、超音波振動子12n-1 〜12n-4 を用
いて超音波を受信する。以後、順番に超音波振動子を一
つずつずらしながら探傷を行ってゆき、最後は超音波振
動子11n-3 〜11n を用いて超音波を発生させ、超音
波振動子124 〜121 を用いて超音波を受信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼材の溶接箇所の
欠陥検査等を行う超音波探傷装置及び超音波探傷方法に
関連する。
【0002】
【従来の技術】図3は、鋼材の溶接部分の断面図を示し
ている。同図では、溶接しようとする二つの鋼材51,
52が、開先部において突き合わせ溶接されており、両
者の間に溶接ビード53が形成されている。溶接作業の
不具合等により、溶接ビード53の内部にブローホール
や割れなどの欠陥が発生していると、強度の低下などの
問題を生じるため、溶接ビードに欠陥がないかどうかを
検査することが必要となる場合がある。
【0003】溶接ビードを検査部位として、この部分に
欠陥があるかどうか、および欠陥がある場合にはその位
置がどこかを非破壊で検査する方法として超音波探傷法
があるが、その中でも、TOFD(time−of−f
light diffraction)法は、内部の欠
陥の深さ及び高さを比較的正確に特定できる方法として
知られている。
【0004】TOFD法では、まず、図3に示すよう
に、一対の超音波探触子55,56を溶接ビード53の
両側に、溶接ビード53からの距離がほぼ等しくなるよ
う配置し、一方の超音波探触子55から鋼材中に入射さ
せた超音波を、他方の超音波探触子56で受信する。各
超音波探触子55,56は、鋼材と接するくさび体55
a,56aと、それぞれに一つずつ設けられた超音波振
動子55b,56bからなる。超音波振動子55b,5
6bは、外部からの電気的な信号によって超音波を発生
するという機能と、超音波を受信して対応する電気信号
に変換して出力するという機能を併せ持つが、ここで
は、超音波探触子55を超音波の発生用、超音波探触子
56を超音波の受信用として用いる。
【0005】超音波振動子55bを励起することによ
り、くさび体55a内に発生した超音波は、くさび体5
5aとの境界面で屈折して鋼材51内に入り、鋼材5
1,溶接ビード53,鋼材52を伝播したあと、鋼材5
2の表面に戻る。そして鋼材52との境界面で再び屈折
してくさび体56a内に入り、超音波振動子56bによ
って受信される。この境界面での屈折角は、境界面への
入射角、くさび体55a及び鋼材51を伝播する超音波
の音速により、スネルの法則から求められる。超音波探
触子55から鋼材51の内部に入射する超音波には、あ
る程度の広がり角があるが、ある程度の角度範囲に集中
する。また、超音波探触子56で有効に受信できる超音
波も、ほぼ同じ角度範囲内のものとなる。
【0006】超音波のうち鋼材の裏側に達したものは、
そこで反射を受け、表側に戻って超音波探触子56に達
する。この経路を辿るものを、図3において記号αで示
す。また、超音波の波としての性質から、超音波の伝播
経路に欠陥がある場合には、その端部において回折を受
ける。例えば、図3に示すように、溶接ビード53の内
部に欠陥60が存在する場合には、超音波は欠陥60の
上端と下端で回折を受け、それぞれ図3にβ,γで示す
経路を辿って超音波探触子56に達する。
【0007】図3において、α,β,γで示した各伝播
経路は、それぞれに経路長が異なる。鋼材中における音
速は一定であるので、超音波探触子55により同時に発
生された超音波が、超音波探触子56で受信されるまで
に要する時間は、伝播経路によって異なる。図4は、超
音波探触子56によって受信された超音波の信号波形の
一例を概略的に示した図であり、横軸は時間、縦軸は信
号強度を表す。図4を見ると、超音波に起因するとみれ
らる信号波形が三つあり、それぞれ受信された時刻が異
なることから、左から順に、伝播経路γを辿った超音
波、伝播経路βを辿った超音波、伝播経路αを辿った超
音波に対応すると考えられる。なお、各信号波形には、
対応する伝播経路と同じ符号を付してある。
【0008】TOFD法では、まず、溶接部に対し一対
の超音波探触子を平行に移動させる「平行走査」が行わ
れ、次に、欠陥が発見された平行走査方向において、溶
接部に対し一対の超音波探触子を垂直に移動させる「垂
直走査」が行われる。図5(a)は、TOFD法におけ
る平行走査を説明するための平面図であり、ここでは便
宜上、溶接ビード53の内部にある欠陥60を見えるよ
うに示してある。図5(b)は、同図(a)の平行走査
により得られた信号を適当に処理して、鋼材内部の欠陥
を視覚的に見易くCRTディスプレー等に表示させた図
である。図5(b)のような画像を得るには、まず、あ
る平行走査位置で超音波探触子により得られた図4の信
号波形の振幅を、例えば256レベルにディジタル化し
て振幅ゼロを第128レベルに対応させ、これを各レベ
ルごとに階調表示させる。このような信号処理を超音波
探触子の各位置での信号波形について行い、それらを順
番に縦に続けて並べることにより、図5(b)のような
画像が得られる。したがって、図5(b)の縦軸は同時
に移動させる一対の超音波探触子の、同図(a)の平行
走査方向の位置に対応している。一方、図5(b)の横
軸は、超音波を発生させてからの経過時間を表してお
り、この時間はそのまま伝播経路の長さに対応する。
【0009】図5(b)に現れている三つの像α,β,
γは、それぞれ同じ記号で示した図4の信号波形に対応
している。このうち、像αは、前述のように鋼材の裏側
で反射して表側に戻った超音波を示すので、欠陥の有無
に関係なく、平行走査方向のすべての位置において現れ
る。これに対し、像βは欠陥60の下端で回折された超
音波(図3の伝播経路βを辿る超音波)に対応し、像γ
は欠陥60の上端で回折された超音波(図3の伝播経路
γを辿る超音波)に対応するので、超音波の伝播経路が
欠陥60を横切るところでのみ現れる。
【0010】なお、像β,γは、欠陥60の長さ(図5
(a)の縦方向の長さ)より長く、かつ、幾分弓なりに
曲がっている。これは、以下の理由による。超音波探触
子55から鋼材51内へ入射する超音波は、図3にα,
β,γで示した直線を中心としてある程度立体的な広が
りをもつ。超音波探触子55,56が欠陥60に近づい
たとき、このような広がりの縁の部分を通る超音波の中
には、欠陥60の長手方向の端部において回折を受け、
その後超音波探触子56に到達するものがある。これを
図5(a)に破線ζで示す。同様に、超音波探触子5
5,56が欠陥60から離れた後も、しばらくはこのよ
うな広がりの縁の部分を通る超音波の一部が、欠陥60
の反対側の端部で回折を受け、超音波探触子56に到達
する。これを図5(a)に破線ηで示す。このような超
音波も図4の信号波形に有限の振幅をもって現れるの
で、図5(b)に示す像β,γは、実際の欠陥60より
も長く、かつ弓なりに曲がって映る。
【0011】図5に示す平行走査によって欠陥が発見さ
れたときは、その平行走査位置において図6(a)に示
すような垂直走査を行う。垂直走査を行う目的は、図6
(a)の横方向(垂直走査方向)における欠陥60の位
置、および欠陥60の深さを知ることにある。この垂直
走査では、一対の超音波探触子55,56を、両者の距
離を一定に保ったまま溶接ビード53に対し垂直な方向
に移動させ、各位置で探傷する。そして、図5の平行走
査の場合と同じように、図6(a)の垂直走査により得
られた信号を適当に処理して、図6(b)に示すような
画像をCRTディスプレー等に表示させる。但し、12
(b)に示した水平走査の場合とは異なり、図6(b)
の横軸は同時に移動させる一対の超音波探触子の垂直走
査方向における位置を表し、縦軸は超音波を発生させて
からの経過時間を表している。なお、この経過時間がそ
のまま伝播経路の長さに対応する点は、図5(b)の場
合と同様である。
【0012】図5(a)の縦軸における欠陥が存在する
位置において垂直走査を行ったときに、超音波探触子5
6で受信する超音波の振幅が最も大きくなるのは、図3
のβ,γのように、超音波が、超音波探触子55から欠
陥までの距離と、欠陥から超音波探触子56までの距離
とが等しくなるような経路を伝播したときである。そし
て、欠陥の上端部又は下端部で回折される超音波の伝播
時間(すなわち伝播経路の長さ)は、このような経路を
とったときに最も短くなる。
【0013】したがって、図6(b)において、溶接部
と垂直に移動する一対の超音波探触子55,56が、β
及びγを示す像のうち最も短時間で現れる位置、すなわ
ち図6(b)に一点鎖線で示した位置に達すると、この
ときの両超音波探触子55と56の中央に欠陥が存在し
ていることが分かり、このことから欠陥60の左右方向
の位置が特定される。そして、この一点鎖線がβ及びγ
の像と交わる点の縦軸の値から超音波が伝播した経路長
が分かり、この値と両超音波探触子55と56の間隔か
ら、欠陥の上端部と下端部の深さ及び欠陥の高さが特定
される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のTO
FD法では、まず、溶接部全体にわたる平行走査を行っ
て欠陥があるかどうかを確認した後で、更に、発見され
た欠陥のところで垂直走査を行うという二段階の作業工
程が必要となる。また、垂直走査においては、一対の超
音波探触子を、両者の間隔を一定に保ったまま機械的に
溶接部と垂直に移動させ、各点で超音波の発生及び受信
という操作を連続的に行う必要があるため、作業に手間
がかかっていた。
【0015】本発明は、上記事情に基づいてされたもの
であり、TOFD法を用いる超音波探傷法作業を効率的
に行うことができる超音波探傷装置及び超音波探傷方法
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明である超音波探傷装置は、く
さび体の素子取付け面に、複数の超音波発生素子を直線
状に配列した超音波発生用探触子と、くさび体の素子取
付け面に、複数の超音波受信素子を直線状に配列した超
音波受信用探触子と、を有し、前記超音波発生用探触子
と超音波受信用探触子を、それぞれのくさび体の素子配
列方向が被検体の検査部位を挟んで略同一直線上に位置
するよう対向配置し、電子的に、前記複数の超音波発生
素子から所定のものを選択して超音波を発生させるとと
もに、前記複数の超音波受信素子から所定のものを選択
して前記超音波を受信するという動作を、前記複数の超
音波発生素子及び超音波受信素子に対して連続的に行わ
せて、前記検査部位における欠陥の位置情報を取得する
ことを特徴とする。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記被検体の検査部位は、直線状又は曲線
状の溶接部であり、前記超音波発生用探触子と前記超音
波受信用探触子の素子配列方向は、前記検査部位に対し
て垂直に配置されていることを特徴とする。請求項3記
載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記
超音波発生用探触子及び超音波受信用探触子のうち少な
くとも一方のくさび体の素子取付け面は、一定の傾斜角
を有する平面であることを特徴とする。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記超音波発生用探触子及び超音波
受信用探触子のうち少なくとも一方のくさび体の素子取
付け面は、階段状の凹凸面であることを特徴とする。請
求項5記載の発明である超音波探傷方法は、くさび体の
素子取付け面に、複数の超音波発生素子が直線状に取り
付けられた超音波探触子を超音波発生用として用い、く
さび体の素子取付け面に、複数の超音波受信素子が直線
状に取り付けられた超音波探触子を超音波受信用として
用い、前記超音波発生用探触子と超音波受信用探触子
を、それぞれのくさび体の素子配列方向が被検体の検査
部位を挟んで略同一直線上に位置するように対向配置
し、電子的に、前記複数の超音波発生素子から所定のも
のを選択して超音波を発生させるとともに、前記複数の
超音波受信素子から所定のものを選択して前記超音波を
受信するという動作を、前記複数の超音波発生素子及び
超音波受信素子に対して連続的に行わせることにより走
査を行い、前記検査部位における欠陥の位置情報を取得
することを特徴とする。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記被検体の検査部位は、直線状又は曲線
状の溶接部であり、前記超音波発生用探触子と超音波受
信用探触子は前記検査部位に沿って移動させる平行走査
と同時に、前記走査を行うことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明の
一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施
形態の超音波探傷装置に用いる一対の超音波探触子を、
欠陥検査を行なおうとする鋼材14,15の溶接部に配
置した様子を示す断面図である。超音波探触子11,1
2は、図3の場合と同じくこれら一対を一組として、溶
接ビード13の両側に配置されており、超音波探触子1
1を超音波発生用として、超音波探触子12を超音波受
信用として用いる。
【0021】図3に示したように、従来のTOFD法に
用いられていた超音波探触子では、くさび体に超音波振
動子が一つだけ取り付けられていた。これに対し、本実
施形態の超音波探触子11,12では、図1に示すよう
に各超音波探触子のくさび体11a,12aを細長く形
成し、この長手方向(紙面の左右方向)が溶接ビード1
3の長手方向(紙面に垂直な方向)と直交するよう配置
する。また、超音波探触子11のくさび体11aの超音
波振動子取付け面(背面)には、多数(n個)の超音波
振動子111 ,・・・11n が一定のピッチでアレー状
に取り付けてあり、超音波探触子12のくさび体12a
の超音波振動子取付け面にも、同じくn個の超音波振動
子121 ,・・・12n が一定のピッチでアレー状に取
り付けてある。
【0022】超音波探触子11のくさび体11aの超音
波振動子取付け面は、底面に対して一定の傾斜角θを有
している。超音波探触子11の各超音波振動子によって
発生した超音波を、くさび体内で上記傾斜面の法線方向
に伝播させるものとすると、この超音波のくさび体11
aと鋼材14の境界面への入射角はθとなる。鋼材内部
を探傷するときの屈折角は予め決められているので、こ
の屈折角と、くさび体、鋼材それぞれの音速から、スネ
ルの法則に基づいて、上記傾斜角θが決定される。超音
波探触子12のくさび体12aの超音波振動子取付け面
の傾斜角も、超音波探触子11の傾斜角と同じくθとす
る。
【0023】平行走査を行う場合には、従来と同様に溶
接ビード13と平行に超音波発生用の超音波探触子11
と超音波受信用の12を移動させて、欠陥の有無及び平
行走査方向における欠陥の位置を調べる。この場合、超
音波探触子11に設けられたn個の超音波振動子のう
ち、適当なものを一つ選んで、超音波を発生させてもよ
いし、また、例えば16個の連続する超音波振動子を一
組とし、これらを電子的に一定の時間間隔で順次励起す
るようにすれば、超音波の進行方向、および波面の収束
・拡散をある程度制御することができる。一方、超音波
受信用の超音波探触子12については、超音波探触子1
1で超音波の発生用に用いた超音波振動子に対応する超
音波振動子を用いて超音波を受信してもよいし、すべて
の超音波振動子で受信してもよい。
【0024】垂直走査を行う場合には、まず、超音波探
触子11に設けられた超音波振動子のうち、例えば連続
する4個の超音波振動子111 ,112 ,113 ,11
4 を励起して超音波を発生させる。この超音波の受信に
は、超音波探触子12に設けられた超音波振動子のう
ち、4個の超音波振動子12n ,12n-1 ,12n-2
12n-3 を用いる。次に、超音波振動子を一つずらし
て、112 ,113 ,11 4 ,115 に超音波を発生さ
せ、超音波振動子12n-1 ,12n-2 ,12n-3 ,12
n-4 を用いて超音波を受信する。以後、順番に超音波振
動子を一つずつずらしながら探傷を行ってゆき、最後は
超音波振動子11n-3 ,11n-2 ,11n-1,11n
用いて超音波を発生させ、超音波振動子124 ,1
3 ,122 ,121 を用いて超音波を受信する。
【0025】このように、超音波を発生させる超音波振
動子及び超音波を受信する超音波振動子を一つずつずら
してゆくことによって、図6に示した従来と同様の垂直
走査を、超音波探触子11,12を移動させることな
く、純粋に電子的に実行することが可能となる。なお、
図1に、超音波振動子111 及び114 によって発生し
た超音波の伝播経路を模式的に示したが、これらは、一
定の広がりをもって伝播する超音波のうち中心経路を通
るものである。
【0026】ところで、従来のTOFD法では、平行走
査と垂直走査を別々に行わなければならなかった。すな
わち、最初に平行走査を行い、欠陥が発見された場合に
は、その平行走査方向の位置に一対の超音波探触子を配
置し、両者を一定間隔に保った状態で溶接ビードに対し
て移動させることによって垂直走査を行う、という二段
階の作業が必要だった。これに対して、本実施形態の超
音波探触子11,12を用いると、後述のように、超音
波探触子11,12を溶接ビード13と平行に一回移動
させるだけで、平行走査と垂直走査を同時に実行するこ
とができる。
【0027】前述のように本実施形態によれば、垂直走
査を純粋に電子的に行うことができ、しかもそれに要す
る時間は非常に短くて済む。したがって、超音波探触子
11,12を溶接ビード13と平行に移動させて平行走
査を行っているときに、同時に電子的に垂直走査も実行
できる。そして、この垂直走査で得られたデータをメモ
リ等に保存しておき、走査が終わった段階で適当なデー
タ処理を行い、平行走査及び垂直走査により得られた両
方のデータを比較対照することによって、図5(b)及
び図6(b)に示すような画像データを得ることができ
る。したがって、本実施形態によれば、TOFD法によ
る探傷作業を実行するのに要する時間が大幅に短縮さ
れ、作業も簡単化される。
【0028】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は上記実施形態に限定されるものではな
く、その要旨の範囲内で種々の変更が可能である。本発
明は、垂直走査を行うときに、超音波探触子を被検体に
対して移動させることなく電子的に走査できるようにし
たことを主たる特徴とする。したがって、多数の超音波
振動子を垂直走査の方向にアレー状に配列してある超音
波探触子であれば、図1に示すような形状の超音波探触
子には限られない。上記実施形態で用いた超音波探触子
11,12は、図1に示すように、超音波振動子取付け
面が傾斜角θを有する平面だったが、例えば、図2に示
すような形状の超音波探触子21を用いることもでき
る。
【0029】図2に示した超音波探触子21のくさび体
22は、被検体に接触させる底面22aに対向する上側
の超音波振動子取付け面が、山部と溝部が一定のピッチ
で繰り返される階段状の凹凸面とされている。この凹凸
面の各溝部の左側の斜面(第一の斜面)はそれぞれ平行
であり、また、右側の斜面(第二の斜面)もそれぞれ平
行である。そして、超音波振動子231 ,・・・,23
n は、各溝部の第一の斜面に接するように取り付けてあ
る。また、各超音波振動子の背面には、くさび体内に送
出される超音波の波数を調節するためのダンパー24が
張りつけられている。
【0030】媒質中を伝播する超音波の減衰量は伝播距
離が長くなるほど大きいので、くさび体中における超音
波の伝播距離がその超音波が発せられる超音波振動子に
よって異なると、被検体中に入射する超音波の振幅も超
音波振動子によって異なる。図1に示した超音波探触子
11,12の超音波振動子取付け面は、傾斜角θを有し
ているため、各超音波振動子からくさび体と鋼材の境界
面までの距離が超音波振動子によって異なり、そのた
め、くさび体中における超音波の伝播距離が、その超音
波が発せられる超音波振動子によって異なることにな
る。このため、場合によっては、くさび体中の伝播距離
に応じて各超音波振動子の発振強度を変えるか、あるい
は受信した超音波信号に対して何らかの補正を行うこと
が必要となる。
【0031】これに対して、図2に示すような超音波探
触子の場合には、超音波探触子を全体的に薄くし、かつ
超音波振動子取付け面を階段状にしてあるため、各超音
波振動子からくさび体と鋼材の境界面までの距離が一定
である。このため、くさび体中の伝播距離に応じて各超
音波振動子の発振強度を変えたり、受信した超音波信号
に対して補正を行う必要がないという利点がある。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
音波発生用探触子と超音波受信用探触子を、それぞれの
くさび体の素子配列方向が、被検体の検査部位を挟んで
略同一直線上に位置するよう対向配置し、前記複数の超
音波発生素子から所定のものを選択して超音波を発生さ
せるとともに、電子的に、前記複数の超音波受信素子か
ら所定のものを選択して前記超音波を受信するという動
作を、前記複数の超音波発生素子及び超音波受信素子に
対して連続的に行わせるので、TOFD法による超音波
探傷法作業を行う場合において、走査を行う際に超音波
発生用探触子及び超音波受信用探触子を検査部位に対し
て移動させる必要がなくなり、検査作業の効率が向上す
る。また、走査をすべて電子的に行うことにより、この
走査を、平行走査と同時に実行することが可能となり、
検査に要する時間が更に短くなり、検査効率がより向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の超音波探傷装置に用いる
一対の超音波探触子を、欠陥検査を行なおうとする鋼材
の溶接部に配置した様子を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態の超音波探触子の断面図
である。
【図3】鋼材の溶接部分及びこの溶接部に従来の方法で
TOFD法を行う超音波探触子を配置した様子を示す断
面図である。
【図4】超音波探触子によって受信された超音波の信号
波形の一例を概略的に示した図である。
【図5】(a)は、TOFD法における平行走査を説明
するための平面図であり、(b)は、(a)の平行走査
により得られた信号を適当に処理して、内部の欠陥を視
覚的に見易くCRTディスプレー等に表示させた図であ
る。
【図6】(a)は、欠陥が見いだされた平行走査位置で
垂直走査を様子を示す断面図であり、(b)は垂直走査
により得られた信号を適当に処理して内部の欠陥を視覚
的に見易くCRTディスプレー等に表示させた図であ
る。
【符号の説明】
11,12,21,55,56 超音波探触子 11a,12a,22,55b,56b くさび体 111 ,・・・,11n ,121 ,・・・,12n ,2
1 ,・・・,23n,55a,56a 超音波振動
子 13,53 溶接ビード 14,15,51,52 鋼材 24 ダンパー 60 欠陥

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 くさび体の素子取付け面に、複数の超音
    波発生素子を直線状に配列した超音波発生用探触子と、 くさび体の素子取付け面に、複数の超音波受信素子を直
    線状に配列した超音波受信用探触子と、 を有し、前記超音波発生用探触子と超音波受信用探触子
    を、それぞれのくさび体の素子配列方向が被検体の検査
    部位を挟んで略同一直線上に位置するよう対向配置し、
    電子的に、前記複数の超音波発生素子から所定のものを
    選択して超音波を発生させるとともに、前記複数の超音
    波受信素子から所定のものを選択して前記超音波を受信
    するという動作を、前記複数の超音波発生素子及び超音
    波受信素子に対して連続的に行わせて、前記検査部位に
    おける欠陥の位置情報を取得することを特徴とする超音
    波探傷装置。
  2. 【請求項2】 前記被検体の検査部位は、直線状又は曲
    線状の溶接部であり、前記超音波発生用探触子と前記超
    音波受信用探触子の素子配列方向は、前記検査部位に対
    して垂直に配置されていることを特徴とする請求項1記
    載の超音波探傷装置。
  3. 【請求項3】 前記超音波発生用探触子及び超音波受信
    用探触子のうち少なくとも一方のくさび体の素子取付け
    面は、一定の傾斜角を有する平面であることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の超音波探傷装置。
  4. 【請求項4】 前記超音波発生用探触子及び超音波受信
    用探触子のうち少なくとも一方のくさび体の素子取付け
    面は、階段状の凹凸面であることを特徴とする請求項1
    又は2記載の超音波探傷装置。
  5. 【請求項5】 くさび体の素子取付け面に、複数の超音
    波発生素子が直線状に取り付けられた超音波探触子を超
    音波発生用として用い、 くさび体の素子取付け面に、複数の超音波受信素子が直
    線状に取り付けられた超音波探触子を超音波受信用とし
    て用い、 前記超音波発生用探触子と超音波受信用探触子を、それ
    ぞれのくさび体の素子配列方向が被検体の検査部位を挟
    んで略同一直線上に位置するように対向配置し、電子的
    に、前記複数の超音波発生素子から所定のものを選択し
    て超音波を発生させるとともに、前記複数の超音波受信
    素子から所定のものを選択して前記超音波を受信すると
    いう動作を、前記複数の超音波発生素子及び超音波受信
    素子に対して連続的に行わせることにより走査を行い、
    前記検査部位における欠陥の位置情報を取得することを
    特徴とする超音波探傷方法。
  6. 【請求項6】 前記被検体の検査部位は、直線状又は曲
    線状の溶接部であり、前記超音波発生用探触子と超音波
    受信用探触子は前記検査部位に沿って移動させる平行走
    査と同時に、前記走査を行うことを特徴とする請求項5
    記載の超音波探傷方法。
JP10122554A 1998-05-01 1998-05-01 超音波探傷装置及び超音波探傷方法 Withdrawn JPH11316215A (ja)

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002139479A (ja) * 2000-11-02 2002-05-17 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 超音波探傷方法及び装置
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