JPH10227775A - 斜角探傷用電子走査式探触子 - Google Patents

斜角探傷用電子走査式探触子

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JPH10227775A
JPH10227775A JP9032417A JP3241797A JPH10227775A JP H10227775 A JPH10227775 A JP H10227775A JP 9032417 A JP9032417 A JP 9032417A JP 3241797 A JP3241797 A JP 3241797A JP H10227775 A JPH10227775 A JP H10227775A
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ultrasonic
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slope
wedge body
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JP9032417A
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Hirohisa Yamada
裕久 山田
Shuji Naito
修治 内藤
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 校正用振動子を設けることなく、簡易な構成
で被検体の横波音速を容易に測定することができる斜角
探傷用電子走査式探触子を提供する。 【解決手段】 楔体10は、第一の斜面11及び第二の
斜面12により形成された山部を有する。複数の超音波
振動子21は、楔体10の第二の斜面12上に一定のピ
ッチで配置される。反射面40は、楔体10の第一の斜
面11のうち底面に近い部分をカットすることにより形
成したものである。複数の超音波振動子21の一部を用
いて発生させた超音波を、反射面40に入射させること
により、反射面40で反射した超音波は、被検体内を探
傷方向と逆方向に伝播する。被検体の裏面で一回反射し
た超音波をアレイ振動子20で受信し、最大の音圧を有
する超音波振動子21を特定することにより、被検体の
横波音速を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、鋼材溶接
部の内部欠陥を検査する自動探傷装置等に使用される斜
角探傷用電子走査式探触子(フェーズドアレイ探触子)
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば鋼材溶接部の内部欠陥の有無を非
破壊検査する手法として、超音波斜角探傷法が広く用い
られている。この超音波斜角探傷では、被検体の表面に
対して斜めに超音波を送ると共に、内部の欠陥から反射
した超音波を受信する探触子が用いられる。このとき、
欠陥の位置を正確に求めるためには、超音波を被検体内
に所定の探傷屈折角でもって伝播させる必要がある。
【0003】ところで、最近では、特殊な製法により低
温靱性を高めた鋼材が製造されている。かかる製法で製
造された鋼材の横波音速は、一般的な製法で製造された
標準試験片の横波音速(3230m/s)と異なってい
る。横波音速が異なると、被検体の表面において実際に
超音波が屈折する角度が所定の探傷屈折角からずれてし
まうので、探傷により求めた欠陥の位置は大きな誤差を
含むことになる。このため、かかる特殊な製法で製造さ
れた鋼材を探傷する場合には、その横波音速を予め求め
ておく必要がある。従来、被検体の横波音速を測定する
ことができるアレイ探傷装置として、特開平8−433
67号公報に開示されたものが提案されている。このア
レイ探傷装置では、探触子内に、複数の超音波振動子を
配列したアレイ振動子とは別に、校正用振動子を組み込
んでいる。この校正用振動子から発生させた超音波をア
レイ振動子で受信し、アレイ振動子のうち、最も大きな
音圧を有する超音波振動子を特定することにより、被検
体の横波音速や横波超音波の屈折角を求めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アレイ探傷装置では、アレイ振動子とは別に校正用振動
子を設けなければならず、しかも校正用振動子を駆動す
るための駆動回路をも必要とするので、装置が複雑にな
るという問題があった。また、校正用振動子からの反射
の問題もある。
【0005】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、校正用振動子を設けることなく、簡易な構成で
被検体の横波音速を容易に測定することができる斜角探
傷用電子走査式探触子を提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明に係る斜角探傷用電子走査式探触子は、複数
の超音波振動子を一定方向に沿って配列したアレイ振動
子と、前記アレイ振動子が取り付けられた楔体と、前記
楔体の探傷方向前面の一部に形成された、前記複数の超
音波振動子の一部を駆動して発生させた超音波を反射す
ることによりその反射した超音波を被検体の探傷面に所
定の角度で入射させて前記探傷方向と反対方向に伝播さ
せる反射面とを具備することを特徴とするものである。
【0007】本発明では、複数の超音波振動子の一部を
用いて発生させた超音波を、反射面に入射させることに
より、反射面で反射した超音波は、被検体内を探傷方向
と逆方向に伝播する。このため、この超音波をアレイ振
動子で受信し、最大の音圧を有する超音波振動子を特定
することによって、被検体の横波音速を容易に求めるこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
である斜角探傷用電子走査式探触子の概略斜視図であ
る。図1に示す斜角探傷用電子走査式探触子は、被検体
の探傷面に対して斜めに伝播する超音波を発生するもの
であり、一つの山部が形成された楔体10と、アレイ振
動子20と、反射防止面30と、反射面40とを備える
ものである。本実施形態では、かかる斜角探傷用電子走
査式探触子を、鋼材溶接部の内部欠陥を検査する自動探
傷装置に使用する場合を考える。
【0009】楔体10は、被検体の探傷面に対向する平
坦な底面と、山部の左右の斜面である第一の斜面11及
び第二の斜面12を有する。楔体10には、例えば、縦
波の速度v′が2830m/sであるポリイミド樹脂を
使用する。アレイ振動子20は、複数の超音波振動子2
1を一定方向に沿って配列したものである。複数の超音
波振動子21は、楔体10の第二の斜面12上に、一定
のピッチ間隔pで配置されている。また、複数の超音波
振動子21には、第二の斜面12の一番低い側に設けら
れた振動子から山部の頂点の側に設けられた振動子に向
かって順次、番号k(k=1,2,・・・ ,N)が付けら
れている。かかるアレイ振動子20では、例えば隣合う
16個の超音波振動子21を一組として、その組の各超
音波振動子21に駆動パルスを順次印加する動作を、超
音波振動子21を一個ずつずらして選択した各組に対し
て行うことにより、電子的に走査を行う。探傷を行う場
合、楔体10内を伝播する超音波が被検体内を所定の探
傷屈折角で伝播するように、アレイ振動子20で発生さ
せる超音波の伝播方向を調整する必要がある。尚、図1
に示すように、被検体の探傷面において探傷する側を探
傷方向という。
【0010】反射防止面30は、アレイ振動子20で発
生した超音波がアレイ振動子20に直接戻らないように
するためのものである。本実施形態では、反射防止面3
0を、楔体10の第一の斜面11に多数の楔状のV溝3
1を入れることにより形成している。これにより、V溝
31を入れた部分に入射した超音波は、散乱されたり、
入射方向とは別の方向に反射されることになる。尚、第
一の斜面11にV溝を入れる代わりに、例えば第一の斜
面11に吸音材等を貼り付けることによって反射防止面
を形成してもよい。
【0011】反射面40は、楔体10の探傷方向前面の
一部に形成された平坦面である。ここでは、楔体10の
第一の斜面11のうち底面に近い部分をカットすること
により、後述する所定の平面となるように反射面40を
形成している。この反射面40は、被検体の横波音速及
び横波超音波の屈折角を求めるために利用される。すな
わち、アレイ振動子20の一部を用いて発生させた超音
波を、反射面40に入射させることにより、その反射面
40で反射した超音波は、所定の入射角で被検体の探傷
面に入射し、被検体内を探傷方向とは逆方向に伝播する
ことになる。そして、被検体の裏面で一回反射した超音
波をアレイ振動子20で受信することにより、被検体の
横波音速及び横波超音波の屈折角を求める。これら横波
音速及び屈折角の求め方の詳細については後述する。こ
うして求めた被検体の横波音速及び横波超音波の屈折角
に基づいて、超音波が被検体中を所定の探傷屈折角で伝
播するように、アレイ振動子20で発生させる超音波の
伝播方向を調整する。
【0012】次に、本実施形態の斜角探傷用電子走査式
探触子の設計の仕方について説明する。図2はその斜角
探傷用電子走査式探触子の設計の仕方を説明するための
図である。この設計は、被検体2として標準試験片を用
いて行う。標準試験片は、例えば、板厚tが19mm
で、内部を伝播する横波の速度v0 が3230m/sで
ある鋼材である。そして、超音波の周波数を5MHz、
被検体2内を伝播する超音波の探傷屈折角θ0 を70度
として、直射から一回反射の範囲において被検体2の探
傷を行う場合を考える。
【0013】まず、楔体10の底面に対する第二の斜面
12の傾斜角αを決定する。第二の斜面12上に形成さ
れた各超音波振動子21がその法線方向に縦波超音波を
発生させることにすると、この傾斜角αは、楔体10内
を伝播する縦波超音波が探傷面に入射する入射角とな
る。被検体2の探傷面に入射角αで入射した縦波超音波
が、探傷屈折角θ0 で屈折して被検体2中を伝播するこ
とから、入射角αと探傷屈折角θ0 との間には、スネル
の法則 v′/ sinα=v0 / sinθ0 が成り立つ。これより、αは、約52.4度となる。し
たがって、楔体10の第二の斜面12の傾斜角を約5
2.4度に設定する。
【0014】次に、楔体10の底面の法線方向に対する
反射面40の傾き角度γを決定する。本実施形態では、
楔体10の山部の頂点に近い側に配置された所定の16
個の超音波振動子を用いて、超音波振動子の法線方向に
対して角度βの方向に超音波を発生させることにより、
その超音波を反射面40の略中央部に入射させることに
する。ここで、超音波を反射面40の略中央部に入射さ
せるのは、一般に超音波はある程度拡がりをもっている
ので、効率よく反射面40に入射させるためである。こ
のとき、反射面40で反射した超音波が、被検体2内を
探傷屈折角θ0で伝播するように、すなわち被検体2の
探傷面に角度αで入射するように、反射面40の傾き角
度γを定めることにする。図2を用いて、簡単な幾何学
的な計算を行うと、反射面40の傾き角度γはβ/2で
あることが分かる。尚、実際には、角度αに対して適当
な角度βを決めることにより、反射面40に入射させる
超音波を発生させる一組の超音波振動子を特定すること
になる。
【0015】また、アレイ振動子20を形成する部分の
長さLは次のようにして決定した。いま、一回反射の範
囲で被検体2の探傷を行うためには、板厚tが19m
m、探傷屈折角θ0 が70度であるから、走査幅は、少
なくとも、2t・ tanθ0 ≒104mm程度必要であ
る。この走査幅を第二の斜面12上に射影した長さL0
は、104mm・ cosα≒63mmである。ところで、
本実施形態では、反射面40を利用して被検体2の横波
音速を求めることから、反射面40で反射した超音波を
受信するための超音波振動子の部分を考慮すると、アレ
イ振動子20を形成する部分の長さLはL0 よりもある
程度長くする必要がある。しかし、反射面40で反射し
た超音波が被検体2に入射する位置P0 が、楔体10の
山部の頂点に近い側の16個の超音波振動子から探傷用
に発生させた超音波が被検体2に入射する位置Pより
も、探傷方向の前方に位置するように、楔体10の第一
の斜面11を設計することにより、反射面40で反射し
た超音波を、楔体10の山部の下側に位置する複数の超
音波振動子で十分受信することができる。したがって、
本実施形態では、アレイ振動子20を形成する部分の長
さLを、L0 ≒63mm程度に設定すれば十分である。
【0016】次に、本実施形態の斜角探傷用電子走査式
探触子を用いて被検体2の横波音速及び横波超音波の屈
折角を求める方法について説明する。図3はその斜角探
傷用電子走査式探触子を用いて被検体2の横波音速及び
横波超音波の屈折角を求める方法を説明するための図で
ある。最初に、被検体2として上記の標準試験片を使用
する。まず、楔体10の山部の頂点に近い側に配置され
た所定の16個の超音波振動子21を、番号の小さいも
のから順に所定の駆動タイミングだけずらして駆動する
ことにより、超音波振動子21の法線方向に対して角度
βの方向に縦波超音波を発生させる。その縦波超音波は
反射面40で反射した後、標準試験片に入射角αで入射
する。そして、縦波超音波は横波超音波にモード変換
し、標準試験片内を屈折角θ0 で探傷方向と逆方向に伝
播する。その後、横波超音波は、標準試験片の裏面で一
回反射し、標準試験片の探傷面に入射すると、縦波超音
波にモード変換する。この縦波超音波は、楔体10内を
屈折角αで伝播し、アレイ振動子20で受信される。そ
して、自動探傷装置の受信装置(不図示)は、最高音圧
を有する超音波振動子21を特定する。例えば、その最
高音圧を有する超音波振動子21の番号がn0 であった
とする。
【0017】次に、実際に試験を行う被検体2を使用し
て、上記と同様の操作を行う。すなわち、所定の16個
の超音波振動子21を用いて、超音波振動子21の法線
方向に対して角度βの方向に縦波超音波を発生させる。
その縦波超音波は反射面40で反射した後、被検体2に
入射角αで入射すると、横波超音波にモード変換する。
この横波超音波は、被検体2内を屈折角θ1 で伝播す
る。ここで、被検体2の横波音速が標準試験片の横波音
速と同じであると、屈折角θ1 は角度θ0 と同じである
が、一方、被検体2の横波音速が標準試験片の横波音速
と異なると、屈折角θ1 は角度θ0 と違ってくる。被検
体2内を屈折角θ1 で探傷方向と逆方向に伝播する横波
超音波は、被検体2の裏面で一回反射した後、被検体2
の探傷面に入射し、縦波超音波にモード変換する。この
縦波超音波は、楔体10内を屈折角αで伝播し、アレイ
振動子20で受信される。自動探傷装置の受信装置は、
最高音圧を有する超音波振動子21を特定する。例え
ば、その最高音圧を有する超音波振動子21の番号がn
1 であったとする。
【0018】このとき、超音波が標準試験片内を通過し
た探傷方向の距離y0 と、超音波が被検体2内を通過し
た探傷方向の距離y1 とは、それぞれ y0 =2t・ tanθ01 =2t・ tanθ1 で与えられる。ここで、被検体2の板厚tは標準試験片
の板厚tと同じであると仮定した。一方、y1 とy0
の差は、 y1 −y0 =n・p/ cosα で与えられる。ここで、n=n0 −n1 であり、また、
pは隣合う超音波振動子間のピッチ間隔である。最初の
二つの式を、第三番目の式に代入することにより、超音
波が入射角αで入射したときの被検体2の屈折角θ
1 は、 θ1 = tan-1( tanθ0 +n・p/(2t・ cosα)) から求めることができる。
【0019】また、標準試験片の探傷面におけるスネル
の法則と、被検体2の探傷面におけるスネルの法則とに
より、 v0 / sinθ0 =v′/ sinα v1 / sinθ1 =v′/ sinα が成り立つ。これより、被検体2中の横波音速v1 は、
上記の屈折角θ1 を用いて、 v1 =v0 ・ sinθ1 / sinθ0 から求めることができる。
【0020】次に、本実施形態の斜角探傷用電子走査式
探触子を用いた自動探傷装置の動作について説明する。
最初に、上記のように、アレイ振動子20の一部を用い
て発生させた超音波を、反射面40に反射させることに
より、探傷方向と逆方向に伝播させる。そして、この超
音波をアレイ振動子20で受信し、最大の音圧を有する
超音波振動子21を特定することにより、超音波を入射
角αで入射したときの被検体2の屈折角θ1 と、被検体
2の横波音速v1 とを求める。次に、この求めた屈折角
θ1 と横波音速v1 とに基づいて、被検体2の探傷屈折
角がθ0 となるように、アレイ振動子20から発生させ
る超音波の伝播方向を決定する。そして、その決定した
伝播方向に超音波を発生できるように、各組の超音波振
動子の駆動タイミングの調整を行う。
【0021】次に、被検体2の探傷を行う。まず、第1
番目の超音波振動子から第16番目の超音波振動子まで
に送信パルスを順次、上記調整した駆動タイミングで印
加する。これにより発生した縦波超音波は、所定の方向
に伝播し、被検体2の探傷面に入射した後、横波超音波
として被検体2内を探傷屈折角θ0 で探傷方向に伝播し
ていく。被検体2中を伝播する横波超音波の伝播経路内
に疵等が存在すると、そこで横波超音波が反射し、この
反射した横波超音波のうち入射経路と逆の経路をたどっ
て戻る成分が超音波振動子に受信される。
【0022】そして、超音波振動子21と溶接部との間
を超音波が往復するのに要する時間が経過した後、第2
番目の超音波振動子から第17番目の超音波振動子まで
に、同様に送信パルスを印加する。このように、超音波
振動子を一個ずつずらすことにより選択した新たな16
個の超音波振動子の組について、順次送信パルスを印加
して超音波を発生させた後、欠陥で反射した超音波を受
信する動作を繰り返す。最後の16個の超音波振動子の
組に順次送信パルスを印加し、欠陥で反射した超音波を
受信すれば、探傷作業が終了する。
【0023】本実施形態の斜角探傷用電子走査式探触子
では、楔体の探傷方向前面の一部に反射面を設けたこと
により、複数の超音波振動子の一部を用いて発生させた
超音波を反射面に入射させると、反射面で反射した超音
波は、被検体内を探傷方向と逆方向に伝播するようにな
る。このため、この超音波をアレイ振動子で受信し、最
大の音圧を有する超音波振動子を特定することによっ
て、被検体の横波音速を容易に求めることができる。し
たがって、従来の探触子のように校正用の振動子を設け
る必要がなく、装置の簡略化を図ることができる。
【0024】尚、本発明は上記の実施形態に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が
可能である。上記の実施形態では、第一の斜面及び第二
の斜面により形成された山部を有する楔体を用い、複数
の超音波振動子を第二の斜面に一定方向に配列した場合
について説明したが、例えば、図4に示すように、複数
の超音波振動子を階段状に配列した斜角探傷用電子走査
式探触子を用いてもよい。
【0025】図4に示す斜角探傷用電子走査式探触子
は、第一の斜面11a及び第二の斜面12aを所定のピ
ッチで反復させて形成した鋸歯状の表面を有する楔体1
0aと、第二の斜面12aのそれぞれに複数の超音波振
動子21aを一定方向に配列したアレイ振動子20a
と、反射防止面30aと、反射面40aとを備える。反
射防止面30aは、楔体10aの探傷方向前面の上側に
形成され、反射面40aは、その探傷方向前面の下側に
形成される。この場合にも、上記の実施形態と同様にし
て、楔体10aの底面に対する第二の斜面12aの傾斜
角α、及び、楔体10aの底面の法線方向に対する反射
面40aの傾き角度γを定める。例えば、第二の斜面1
2aの傾斜角αを約52.4度に設定すると共に、アレ
イ振動子20aの一部から発生した超音波を超音波振動
子の法線方向に対して角度βの方向に伝播させるときに
は、反射面40aの傾き角度γをβ/2に設定する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、楔
体の探傷方向前面の一部に反射面を設けたことにより、
複数の超音波振動子の一部を用いて発生させた超音波を
反射面に入射させると、反射面で反射した超音波は、被
検体内を探傷方向と逆方向に伝播するようになるため、
この超音波をアレイ振動子で受信し、最大の音圧を有す
る超音波振動子を特定することによって、被検体の横波
音速を容易に求めることができ、したがって、従来の探
触子のように校正用の振動子を設ける必要がなく、装置
の簡略化を図ることができる斜角探傷用電子走査式探触
子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である斜角探傷用電子走査
式探触子の概略斜視図である。
【図2】その斜角探傷用電子走査式探触子の設計の仕方
を説明するための図である。
【図3】その斜角探傷用電子走査式探触子を用いて被検
体の横波音速及び横波超音波の屈折角を求める方法を説
明するための図である。
【図4】本発明の斜角探傷用電子走査式探触子の他の例
を示す図である。
【符号の説明】
2 被検体 10 楔体 11 第一の斜面 12 第二の斜面 20 アレイ振動子 21 超音波振動子 30 反射防止面 31 V溝 40 反射面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超音波振動子を一定方向に沿って
    配列したアレイ振動子と、前記アレイ振動子が取り付け
    られた楔体と、前記楔体の探傷方向前面の一部に形成さ
    れた、前記複数の超音波振動子の一部を駆動して発生さ
    せた超音波を反射することによりその反射した超音波を
    被検体の探傷面に所定の角度で入射させて前記探傷方向
    と反対方向に伝播させる反射面とを具備することを特徴
    とする斜角探傷用電子走査式探触子。
  2. 【請求項2】 被検体として標準試験片を用いたとき
    に、前記反射面で反射した超音波が前記標準試験片内を
    所定の探傷屈折角で伝播するように、前記反射面の傾き
    角度を設定したことを特徴とする請求項1記載の斜角探
    傷用電子走査式探触子。
  3. 【請求項3】 前記楔体は、第一の斜面及び第二の斜面
    により形成された山部を有し、前記アレイ振動子は、前
    記第一の斜面及び前記第二の斜面のうち一方の斜面に前
    記複数の超音波振動子を配置したものであることを特徴
    とする請求項1又は2記載の斜角探傷用電子走査式探触
    子。
  4. 【請求項4】 前記楔体は、第一の斜面及び第二の斜面
    を所定のピッチで反復させて形成した鋸歯状の表面を有
    し、前記アレイ振動子は、前記第一の斜面及び前記第二
    の斜面のうち一方の斜面のそれぞれに前記複数の超音波
    振動子を配置したものであることを特徴とする請求項1
    又は2記載の斜角探傷用電子走査式探触子。
  5. 【請求項5】 前記複数の超音波振動子の一部を駆動し
    て超音波を発生させて前記反射面に入射させ、且つ前記
    被検体の裏面で反射された前記超音波を前記複数の超音
    波振動子で受信するように前記超音波振動子を制御する
    校正用制御手段を有することを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載の斜角探傷用電子走査式探触子。
JP9032417A 1997-02-17 1997-02-17 斜角探傷用電子走査式探触子 Withdrawn JPH10227775A (ja)

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