JP2605352B2 - 超音波探傷装置 - Google Patents

超音波探傷装置

Info

Publication number
JP2605352B2
JP2605352B2 JP63139478A JP13947888A JP2605352B2 JP 2605352 B2 JP2605352 B2 JP 2605352B2 JP 63139478 A JP63139478 A JP 63139478A JP 13947888 A JP13947888 A JP 13947888A JP 2605352 B2 JP2605352 B2 JP 2605352B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flaw detector
wedge body
slope
wave
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63139478A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01308957A (ja
Inventor
敬弘 荒川
宏行 三島
和夫 吉川
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 石川島播磨重工業株式会社 filed Critical 石川島播磨重工業株式会社
Priority to JP63139478A priority Critical patent/JP2605352B2/ja
Publication of JPH01308957A publication Critical patent/JPH01308957A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2605352B2 publication Critical patent/JP2605352B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、試験体に表面波を伝搬させて割れの進展や
劣化状態を検査するための超音波探傷装置に関する。
[従来の技術] 従来の超音波探傷装置は、第8図に示すように試験体
の表面に取付けられるくさび体の上部に試験体の表面と
αの角度をなす面ABを形成し、この面ABに振動子を取付
けた構造になっていた。
この場合、探触子から発信された超音波ビーム(たて
波)は面ABに対して垂直に進み、O点で試験体に伝搬す
る。この時、境界面CD上のO点を通る法線に対する入射
角αで入射した超音波ビームは境界面CDでたて波音速CL
と横波音速Csによりそれぞれ屈折角β、βで屈折し
て試験体中ではたて波と横波に分かれて伝搬する。これ
をスネルの法則により表せば次式のようになる。
sinα/sinβ=Co/CL sinα/sinβs=Co/Cs 但し、Coはくさび体中のたて波音速である。
この時、横波の屈折角がβs=90゜となる条件のαを
用いると、横波が試験体の表面を伝搬する表面波探傷装
置が構成される。
この探傷装置を作成するには、少なくともくさび体中
のたて波音速Coが試験体中の横波音速Csよりも遅い必要
がある。試験体が例えば鋼の場合には、横波音速は3230
m/秒である。これよりもたて波音速が遅い材料は鉛か、
アクリル等の材料に限られる。
しかし、鉛は超音波減衰が大きいので、くさび体の材
料としては不適当である。このため、一般にアクリルが
くさび体の材料として用いられている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、この探傷装置にあっては、これを試験
体に取付けるには接着剤で取付けるか、グリセリン等の
接触媒質を介して適宜の固定手段で取付けるしかなく、
接着剤の場合には接着強度が不十分で、特に試験体が伸
縮する場合には剥離しやすい。また、接触媒質を用いる
場合には長時間にわたると、媒質が乾燥してしまい、い
ずれにしても安定した測定を行うことが困難であった。
本発明の目的は上記課題を解決し、試験体との接合強
度が増大し、長期間にわたり安定した測定を行うことが
できる超音波探傷装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明に係る超音波探傷装
置は、試験体に金属溶着により固定される金属くさび体
に、試験体の表面に対向して近接される面と該面にα+
βの角度で交わる斜面とを形成すると共にこれら両面の
交わる点において斜面とαの角度をなす方向から超音波
(たて波)が入射するように振動子を取付け、α、βが
次式の条件を満たしている。
但し、Csはくさび体中の横波音速、CLはくさび体中の
たて波音速である。
[作用] 上記条件式は次のようにして得られる。
第1図に示すように、くさび体上の振動子から発信さ
れた超音波ビーム(たて波)は両面AB、BCの交わる点B
に向かってGBのように入射し、反斜面ABで反射する。こ
の時、∠GBA=α、∠GBC=β、斜面ABの法線をBNとし、
斜面ABに入射したたて波超音波ビームが反射してモード
変換を起こし、横波の表面波が下面BCと平行な方向に発
生する条件を検討する。
入射角が(90゜−α)、屈折角が(α+β−90゜)と
なるから、スネルの法則により が成立し、これを整理すると となる。
この条件を満たすくさび体を作成することによって、
試験体中をその表面に沿って進む表面波を発生させるこ
とができる。
このようにくさび体中における反射によって表面波を
発生させる構造としたので、くさび体の材質として試験
体に金属溶着可能な金属を任意に選ぶことができる。従
って、超音波探傷装置を試験体に強固に取付けることが
でき、たとえ試験体が伸縮を伴う場合であっても探傷装
置が試験体から外れることなく、長期間にわたって安定
した測定を行うことができる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳述す
る。
第1図において、1は試験体(対象構造物)、2はそ
の試験体1の表面に取付けられる超音波探傷装置のくさ
び体である。このくさび体2には試験体1の表面に対向
して近接される面(下面3)BCとこの下面3にα+βの
角度で交わる斜面(AB)4とが形成されている。そし
て、くさび体2の上面(DE)5には上記両面3、4の交
わる点Bにおいて、斜面4とαの角度をなす方向から超
音波が入射するように振動子たる超音波探触子6が取付
けられている。なお、両面に電極を設けた振動子が直接
くさび体2の上面(DE)に取り付けられてもよい。くさ
び体2の上面5から垂直に入射したたて波超音波ビーム
が斜面4で反射してモード変換を起こし、横波の表面波
がBC方向に発生する条件は、斜面4に対する法線をBNと
すると、入射角が(90゜−α)、屈折角が(α+β−90
゜)となるから、次式のようになる。
これを整理すると になる。
このようにくさび体2中における反射によって表面波
を発生させる構造としたので、くさび体2の材質として
試験体1に金属溶着可能な金属を任意に選ぶことができ
る。くさび体2の材料としては鋼、ステンレス鋼等の構
造用鋼が用いられる。従って、ろう付け、溶接等により
超音波探傷装置を試験体1に強固に取付けることがで
き、たとえ試験体1が伸縮を伴う場合であっても探傷装
置が試験体1から外れることはなく、長期間にわたって
安定した測定を行うことができる。実施例ではくさび体
2の下面3のC側端部Fには試験体1の表面に溶接等に
より固定される凸部7が形成され、曲面にも容易に固定
できるようにしてあるが、凸部を形成しないでBFが直線
状であっても良い。
第2図は上述のように構成された探傷装置10、11を用
いた測定試験状況を示している。一方の探傷装置10は発
信装置として、他方の探傷装置11を受信装置として用い
られる。炭素鋼の表面に初期ノッチ13(深さ6mm、長さ4
0mm)を形成した試験体1のノッチ13の反対側の表面に
ノッチを挾んで探傷装置10、11を対向してそれぞれの凸
部7を溶接で取付け、試験体1に15.65kg f/mm2の繰返
応力を加え、ノッチから発生する疲労割れが発生する状
況をモニターした。この結果、疲労割れが表面下約1.7m
mに達した。繰返回数120,000回ころよりエコー高さの低
下が生じ、同時に応力サイクルで応力が除去されたとき
にノッチ13の割れ面が密着し、割れ面を音圧が通過する
ことでエコーが高くなり、引っ張り応力が付加されると
割れ面が開口し、音圧が割れ面で反射して測定している
透過エコーが低くなるという応力によるエコー高さの変
動が発生した。さらに疲労割れが表面に近ずくにつれ、
エコー高さの低下と変動幅の増大が生じ、割れが表面に
開口する状況をモニターすることができた。なお、割れ
が表面に達したときにはエコ高さは0に近づいた。
この時に用いた探傷周波数は3MHzである。また、この
試験は290℃の条件下で行われた。探傷装置は、探触子
6としてニオブ酸リチウム振動子を用い、これをアルミ
ろう付けでくさび体2に取付けることにより構成されて
いる。
従来の探傷装置はくさび体にアクリルを用いているた
め高温下で使用することができなかったが、この探傷装
置はくさび体2が金属であるため高温下でも使用するこ
とができる。探触子として通常の垂直形探触子を用いて
も良く、またその取付け方としては試験体1に予めくさ
び体2を取付けておき、その後そのくさび体2に探触子
6を接着剤等で取付けるようにしても良い。この場合、
くさび体2が試験体1に強固に取付けられているため、
試験体1が変動応力等で伸縮するものであっても、その
伸縮が探触子6には伝搬されず、安定した測定を行うこ
とができる。
第3図は他の試験状況を示している。試験体1のノッ
チ13のある側の表面にノッチを挾んで探傷装置10、11を
対向して取付け、一方の探傷装置10から発信された表面
波がノッチの割れ表面abcを伝搬して他方の探傷装置11
に受信されるようになっている。第4図に示すように割
れの先端bがdまで進展した場合を考えると、表面波は
割れ表面abcを通るようになるので、探傷装置10から探
傷装置11に至る時間が長くなる。従って、第5図に示す
ように表面波が探傷装置10から探傷装置11に至るビーム
路程lの変化量Δlをモニターすることで、割れの進展
量を測定することができる。
なお、探傷装置を高温構造物の健全部に取付けて、ビ
ーム路程の変化から音速の変化をモニターし、更に音圧
の変化をモニターすることで、材質の劣化を検査するこ
とができる。
上記実施例の探傷装置はくさび体2の斜面4が偏平で
あるため、表面波は漸次幅を広くしながら伝搬する。こ
れに対して第6図、第7図は幅の狭い表面波を試験体表
面に伝搬させるようにしたものである。この実施例にお
けるくさび体2の斜面4はwの角度をもって交わる2つ
の面(HB)15、(BI)16により、出射方向に見た法線BN
方向の断面がV字状に、すなわち、第1図の矢印P方向
から見て断面V字状に形成されている。これによれば2
つの面15、16で反射して生じた表面波は第7図に示すよ
うに矢印方向に進行して互いに干渉し、点線で示すよう
にK点で幅の最も狭いものとなる。この時のBK間の距離
は角度wに依存し、wが大きくなると長くなり、wが小
さいくなると短かくなる。このように構成された探傷装
置は局部的な変化を測定する場合などに適する。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば、くさび体中における反
射によって表面波を発生させる構造としたので、くさび
体の材質として試験体に金属溶着可能な金属を任意に選
ぶことができ、従って溶接等により超音波探傷装置を試
験体に強固に取付けることができ、たとえ試験体が伸縮
を伴う場合であっても探傷装置が試験体から外れること
はなく、長期間にわたって安定した測定を行うことがで
きるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す超音波探傷装置の側面
図、第2図から第4図はその探傷装置を用いて探傷測定
を行っている状態を示す説明図、第5図は測定時のモニ
ターの表示を示す図、第6図は本発明の他の実施例を示
す図、第7図はその超音波反射ビームの進行状況を示す
図、第8図は従来の超音波探傷装置を示す側面図であ
る。 図中、1は試験体、2はくさび体、4は反斜面、6は超
音波探触子(振動子)である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試験体に金属溶着により固定される金属製
    くさび体に、試験体の表面に対向して近接される面と該
    面にα+βの角度で交わる斜面とを形成すると共にこれ
    ら両面の交わる点において斜面とαの角度をなす方向か
    らたて波超音波が入射するように振動子を取り付け、
    α、βが次式の条件を満たしていることを特徴とする超
    音波探傷装置。 但し、Csはくさび体中の横波音速、CLはくさび体中のた
    て波音速である。
  2. 【請求項2】上記斜面は、出射方向に見た法線方向の断
    面がV字状に形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の超音波探傷装置。
JP63139478A 1988-06-08 1988-06-08 超音波探傷装置 Expired - Lifetime JP2605352B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63139478A JP2605352B2 (ja) 1988-06-08 1988-06-08 超音波探傷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63139478A JP2605352B2 (ja) 1988-06-08 1988-06-08 超音波探傷装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01308957A JPH01308957A (ja) 1989-12-13
JP2605352B2 true JP2605352B2 (ja) 1997-04-30

Family

ID=15246187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63139478A Expired - Lifetime JP2605352B2 (ja) 1988-06-08 1988-06-08 超音波探傷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2605352B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3650509B2 (ja) * 1997-06-19 2005-05-18 三菱電線工業株式会社 超音波プローブおよびその用途
JP2003066012A (ja) * 2001-08-30 2003-03-05 Idemitsu Eng Co Ltd 表面波による欠陥の検査方法及び検査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01308957A (ja) 1989-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3512400A (en) Ultrasonic testing method
US3895685A (en) Method and apparatus for ultrasonic inspection of weldments
WO2008007460A1 (fr) Dispositif et procédé d'analyse par ultrasons
KR870000590A (ko) 금속의 결점 검출 측정 방법 및 장치
WO2006025591A1 (ja) 超音波によるスポット溶接部の評価方法及び装置
JP2605352B2 (ja) 超音波探傷装置
JP2002062281A (ja) 欠陥深さ測定方法および装置
JP7353545B2 (ja) 接合界面の評価方法および接合界面の評価装置
Hishamuddin et al. Non-Destructive Measurement and Evaluation of Surface Cracks Using Ultrasonic Rayleigh Waves–A Review
KR101351315B1 (ko) 선접촉 표면파 유도 웨지 장치
JPH05288723A (ja) ピッチキャッチ式超音波探傷方法
JPH04157360A (ja) 超音波探融子
US3218845A (en) Ultrasonic inspection method for inaccessible pipe and tubing
JP2007263956A (ja) 超音波探傷方法および装置
RU2760487C1 (ru) Ультразвуковой способ измерения высоты вертикально ориентированных плоскостных дефектов в стеклокерамических материалах элементов конструкций летательных аппаратов
JPH10221308A (ja) 鉄骨破断部の検出方法及び装置並びに探触子
JPH09318605A (ja) 超音波表面sh波による溶接部の検査法
RU2188412C2 (ru) Ультразвуковое устройство для использования при определении напряженного состояния металла стенок технологических каналов ядерных реакторов типа рбмк
KR100441757B1 (ko) 용접부에 대한 초음파 다중 스캐닝 탐상장치
JP2001124746A (ja) 超音波検査方法
SU989472A1 (ru) Способ ультразвукового контрол сварных соединений издели
JP3023642B2 (ja) 溶接式管継手における差し込み深さ測定方法
JPH09304357A (ja) 超音波による充填物の充填状態の検査法
Lockett Lamb and torsional waves and their use in flaw detection in tubes
KR200263215Y1 (ko) 용접부에 대한 초음파 다중 스캐닝 탐상장치

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 11

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 12