JP2000146858A - 検査装置 - Google Patents

検査装置

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JP2000146858A
JP2000146858A JP10324866A JP32486698A JP2000146858A JP 2000146858 A JP2000146858 A JP 2000146858A JP 10324866 A JP10324866 A JP 10324866A JP 32486698 A JP32486698 A JP 32486698A JP 2000146858 A JP2000146858 A JP 2000146858A
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light
defect
glass substrate
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light receiving
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JP10324866A
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Shogo Nagasaka
昭吾 長坂
Masayasu Onishi
正泰 大西
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検査対象物の内部欠陥と表面欠陥とを区別し
て検出することができ、また内部に集積レンズのような
光を回折させるような層が存在していても正確に欠陥を
検出することができる検査装置を提供する。 【解決手段】 透過光光源22から照射された可視光
は、ガラス基板1を透過し、投影レンズ23で集光され
て受光素子25に受光される。受光素子25に入射する
可視光の走査位置は、光スキャナ24によってガラス基
板1を走査される。反射光光源27から照射された赤外
光は、ガラス基板1の表面で反射し、受光素子29に受
光される。受光素子29に入射する赤外光の走査位置
は、光スキャナ28によってガラス基板1を走査され
る。そして、両受光素子25、29で受光された光の明
暗を判別することにより、内部欠陥や表面欠陥、ゴミ付
着等を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は検査装置に関する。
具体的にいうと、本発明は、光透過性を有する物体の表
面及び内部を観察する検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】(検査対象物の例)液晶表示パネルに用
いるガラス基板では、ガラス基板の内部に集積レンズが
あり、表面にITO膜が形成されたものがある。例え
ば、図1に示すものは、プロジェクタ用マイクロレンズ
アレイ付きガラス基板1であって、ベースガラス2とカ
バーガラス3によってガラス基板1を構成し、ベースガ
ラス2とカバーガラス3の間に膜厚0.02〜0.06m
mで屈折率の異なる2層の透明樹脂層4、5を挟み込む
ことによって界面に集積レンズによって形成されたマイ
クロレンズアレイ6を形成し、カバーガラス3の表面に
金属及び金属酸化物の薄膜(膜厚100〜300Å程
度)からなるITO膜7を形成している。なお、このマ
イクロレンズアレイ6は、バックライトから出射された
光を液晶表示パネルの各画素に集光させ、光の利用効率
を高めるものである。
【0003】このようなガラス基板の製造工程において
も、製造されたガラス基板の製品検査が必要となるが、
プロジェクタ用マイクロレンズアレイ付きガラス基板の
ように表面の検査対象物(ITO膜)と内部の検査対象
物(マイクロレンズアレイ)をもつガラス基板の場合に
は、製品検査により欠陥を発見することは難しい。この
ような欠陥検査が難しい理由は、要求されるスペックが
ITO膜の表面に発生する欠陥では5μm以下、内部の
マイクロレンズアレイに発生する欠陥では15μm以下
とされ、微細な欠陥を検査しなければならないこと、ま
た表面と内部の欠陥のスペックが大きく違うことに原因
がある。つまり、その困難さは、微細な欠陥を表面と内
部に分離し、表面と内部のうちいずれに存在している欠
陥であるかを特定しなければならない。
【0004】ちなみに、液晶表示パネル用のガラス基板
では、表面にITO膜やカラーフィルタが設けられてい
るが、主な用途であるノートパソコンなどのディスプレ
イ装置では、目視で画面を直接に見るので、欠陥のスペ
ックは0.1mm前後で判定されるレベルである。これ
に対し、プロジェクタ用の液晶表示パネルでは、スクリ
ーンに拡大表示されるので、液晶と接するガラス基板の
表面(ITO膜)には直径5μm程度の微細な欠陥すら
許されない。つまり、このような厳しいスペックの要求
される製品では、欠陥のない製品を製造することも困難
であるが、それを検査することも困難である。
【0005】(従来の検査方法)光透過性を有する物体
(検査対象物)の検査方法としては、例えば特開平7−
225198号公報に開示されたものがある。この検査
方法を実施するための検査装置11の構成を図2に示
す。この検査装置11にあっては、レーザー光源12か
らレーザー光を出射し、このレーザー光をコリメータ1
3、レンズ14を介してポリゴンミラー15で走査しな
がら、フーリエレンズ16を介して検査対象物17に照
射している。同時に、検査対象物17を回転させること
により、レーザー光は検査対象物17の全体を走査され
る。検査対象物17を透過したレーザー光はフーリエレ
ンズ18を通過してセンサ19、20で受光される。こ
のとき検査対象物17の表面に異物や汚れ等の光吸収性
の欠陥があれば、検査対象物17に入射するレーザー光
の光軸上にあるセンサ19において、検査対象物17を
透過直進したレーザー光の光強度が変化するので、その
変化量が大きな場合には、光吸収性の欠陥が存在すると
判定する。一方、検査対象物17の表面に、ゴミや傷な
どの光を回折又は散乱させる欠陥があると、光軸から外
れた位置にあるセンサ20が受光する。よって、2つの
センサ19、20の受光状態を監視することにより、良
品と光吸収性の欠陥と回折・散乱性の欠陥とを判別でき
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな検査装置は、透過光と回折・散乱光成分によって欠
陥を検出しているだけであるので、内部欠陥と表面欠陥
とを区別なく検出してしまい、検査対象物の欠陥が内部
の欠陥であるか、表面の欠陥であるかを判別することが
不可能であった。
【0007】また、上記のようなマイクロレンズアレイ
付きガラス基板等を対象として検査を行うと、内部のマ
イクロレンズアレイによって回折光成分が多く含まれる
ことになるので、正確に欠陥を検出することができず、
良品と不良品の識別もできなかった。
【0008】本発明は上述の技術的問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、検
査対象物の内部欠陥と外部欠陥(表面欠陥)とを区別し
て検出することができ、また内部にマイクロレンズアレ
イのような光を回折させるような層が存在していても正
確に欠陥を検出することができる検査装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【発明の開示】請求項1に記載の検査装置は、光透過性
を有し、表面に透明膜を有する物体を検査するための検
査装置であって、前記物体を透過した光を受光する第1
の受光素子と、前記物体の表面で反射した光を受光する
第2の受光素子と、前記第1の受光素子の出力と前記第
2の受光素子の出力に基づいて前記物体の欠陥の種類を
判別する判別手段とを備えたものである。
【0010】物体表面の欠陥は反射光によって検出する
ことができるから、この反射光を第2の受光素子によっ
て受光させることにより、当該受光素子の受光強度の変
化から物体表面に設けられている透明膜の欠陥を検出す
ることができる。また、光透過性を有する物体の内部の
欠陥は透過光により検出することができるので、その透
過光を第1の受光素子により受光させることにより、当
該受光素子の受光強度の変化から、物体内部の欠陥を検
出することができる。さらに、両受光素子の受光強度か
らは、ガラス基板の表面に付着したゴミ等を検出するこ
ともできる。
【0011】従って、本発明の検査装置によれば、表面
に透明膜を形成された光透過性を有する物体の内部欠陥
や表面欠陥、表面におけるゴミ付着等の欠陥を区別して
検出することができる。
【0012】請求項2に記載の実施態様は、請求項1に
記載した検査装置において、前記光透過性を有する物体
は、表面にITO膜を有するマイクロレンズアレイであ
って、前記物体の表面で反射する光は赤外光であること
を特徴としている。
【0013】ITO膜は赤外光をよく反射する性質があ
るので、物体の表面で反射させる光として赤外光を用い
れば、精度よくITO膜の欠陥を検出することができ
る。
【0014】請求項3に記載の実施態様は、請求項1に
記載した検査装置において、前記判別手段は、少なくと
も前記光透過性を有する物体表面の透明膜の欠陥と、前
記光透過性を有する物体内部の欠陥とを区別して判別す
ることを特徴としている。
【0015】本発明にあっては、物体表面膜の欠陥と物
体内部の欠陥を区別して判別することができるので、例
えば表面に透明電極を形成され、内部にマイクロレンズ
アレイを形成されたガラス基板等の表面欠陥や内部欠陥
を判別することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図3は本発明の一実施形態による
検査装置21の要部を示す斜視図、図4はその構成を示
す概略図である。これは前面にITO膜7を形成され、
内部にマイクロレンズアレイ6を形成された液晶表示パ
ネル用のガラス基板1を生産するラインにおいて、当該
ガラス基板1の欠陥を検査するための検査装置21であ
る。ここで、マイクロレンズアレイ6は、図1で説明し
たように、ガラス基板1の内部において屈折率の異なる
樹脂層の界面により形成された集積レンズとなってい
る。
【0017】(透過光学系)ITO膜7とマイクロレン
ズアレイ6を有するガラス基板1は、ゴミの付着を排除
するため、ガラス基板設置位置に鉛直に立てた状態でセ
ットされる。ガラス基板設置位置で鉛直に保持されたガ
ラス基板1の前方には、ガラス基板1のITO膜7を形
成された面(前面)の全体に垂直に可視光を投射し、ガ
ラス基板1の前面から背面へ可視光を垂直に透過させる
ための透過光光源22が設けられている。この透過光光
源22は、例えばハロゲンランプ等の光源から出射され
た可視光を光学ファイバによってガラス基板1前面へ導
いたものでよい。ガラス基板1の背面側には、ガラス基
板1を透過した可視光を集光させるための投影レンズ2
3と、投影レンズ23による集光過程の可視光を水平方
向に1次元走査させるための光スキャナ24が設置され
ている。この光スキャナ24としては、ガルバノミラー
やポリゴンミラー等を用いることができる。光スキャナ
24によって走査された可視光は、透過光を受光するた
めのフォトダイオードやフォトトランジスタ等の受光素
子25によって受光される。
【0018】光スキャナ24の光反射面が回転するにつ
れ、透過光光源22から出射されガラス基板1の異なる
位置を透過した可視光(図示実施形態では、ガラス基板
1を横方向走査された可視光)が受光素子25に受光さ
れる。また、受光素子25は、直線駆動部26により光
スキャナ24の回転軸と平行な方向(図示実施形態で
は、上下方向)に直線移動させられるようになってい
る。直線駆動部26は、光スキャナ24による横方向の
1走査に同期して間欠的に受光素子25を移動させるよ
うになっており、その移動距離はマイクロレンズアレイ
6を構成するマイクロレンズの配列ピッチと等しくなっ
ている。しかして、受光素子25に受光される可視光の
ガラス基板透過位置は、光スキャナ24によって水平に
横方向走査され、直線駆動部26によって上下に縦方向
走査され、受光素子25には、図5に示すようにマイク
ロレンズアレイ6を構成する各マイクロレンズ6aの中
心を通過するようにガラス基板1の全面を縦横に走査さ
れた可視光が時系列的に受光される。
【0019】透過光用の受光素子25及び投影レンズ2
3は、マイクロレンズ6aを通過した可視光がさらに投
影レンズ23で集光させられることにより、受光素子2
5の受光面に最小スポット径で受光されるように配置さ
れているので、可視光がガラス基板1を走査されると、
マイクロレンズ6aを通過した光の受光強度は最大とな
り、マイクロレンズ6a間を通過した光の受光強度は最
小となる。その結果、可視光が光スキャナ24及び直線
駆動部26により縦横に走査されたとき、ガラス基板1
に欠陥がなければ、ガラス基板1を透過走査された可視
光の受光強度は図6(a)に示すように、マイクロレン
ズ6aのピッチと対応した周期で最大受光強度と最小受
光強度が繰り返した信号波形となる。
【0020】ここで、マイクロレンズアレイ6は微細で
あり、またガラス基板1の設置位置のばらつきなどもあ
るから、実際には図5に示したように、可視光がマイク
ロレンズ6aの中心を通るように走査することは困難で
ある。そのため、図6(a)に示すような受光素子25
の出力波形の最大値と最小値の差(振幅)が最大となる
ように、直線駆動部26による横方向走査位置をフィー
ドバック制御することにより、マイクロレンズ6aの中
央を通過した光が受光素子25で受光されるようにして
いる。
【0021】(反射光学系)また、ガラス基板設置位置
で鉛直に保持されたガラス基板1の斜め前方には、ガラ
ス基板1の前面に赤外光を斜め投射し、ガラス基板1の
前面で赤外光を反射させるための反射光光源27が設け
られている。ここで赤外光を用いているのは、ITO膜
7は赤外光をよく反射する性質があるためである。ま
た、ガラス基板1の前面側には、ガラス基板1前面のI
TO膜7で反射した赤外光を水平方向に1次元走査させ
るための光スキャナ28が設置されている。この光スキ
ャナ28でも、ガルバノミラーやポリゴンミラー等を用
いることができるが、赤外光の反射率を高くするため光
反射面にはAuメッキを施している。光スキャナ28に
よって走査された赤外光は、赤外線領域の光を受光する
ためのフォトダイオードやフォトトランジスタ等の受光
素子29によって受光される。
【0022】光スキャナ28の光反射面が回転するにつ
れ、反射光光源27から出射されガラス基板1の異なる
位置で反射された赤外光(図示実施形態では、ガラス基
板1を横方向走査された赤外光)が受光素子29に受光
される。また、受光素子29は、直線駆動部30により
光スキャナ28の回転軸と平行な方向(図示実施形態で
は、上下方向)に直線移動させられるようになってい
る。この直線駆動部30も、光スキャナ28による横方
向の1走査に同期して間欠的に受光素子29を移動させ
るようになっており、その移動距離はマイクロレンズア
レイ6を構成するマイクロレンズ6aの配列ピッチと等
しくなっている。
【0023】しかして、受光素子29に受光される赤外
光のガラス基板反射位置は、光スキャナ28によって水
平に横方向走査され、直線駆動部30によって上下に縦
方向走査される。ガラス基板1の表面にはマイクロレン
ズ6aのピッチと同じピッチでITO膜7が形成されて
おり、ITO膜7の形成されている領域と形成されてい
ない領域とでは反射率が異なるので、受光素子29で受
光される赤外光がガラス基板1上を縦横に走査される
と、ITO膜7に欠陥がない場合には、図6(b)に示
すように、受光素子29の受光強度はマイクロレンズ6
aのピッチと対応した周期で最大受光強度と最小受光強
度が繰り返した信号波形となる。
【0024】しかも、反射光側の光スキャナ28及び直
線駆動部30は、透過光の走査位置(ガラス基板1の検
査位置)と反射光の走査位置(ITO膜7の検査位置)
とが一致するように、透過光側の光スキャナ24及び直
線駆動部26と同期させられている。従って、反射光側
の受光素子29も、図5に示すようにマイクロレンズア
レイ6を構成する各マイクロレンズ6aの中心を通過す
るようにガラス基板1の全面を縦横に走査された赤外光
が時系列的に受光され、反射光側の受光素子29と透過
光側の受光素子25には、それぞれガラス基板1の同一
位置を透過した可視光と同一位置で反射した赤外光が同
時に受光される。
【0025】(判別部の機能)判別部31はマイクロコ
ンピュータやパーソナルコンピュータ等によって構成さ
れており、判別部31は、透過光側の受光素子25から
図6(a)に示すような信号波形の受光信号を受信し、
反射光側の受光素子29から図6(b)に示すような信
号波形の受光信号を受信している。判別部31は、受光
素子25から受信した透過光による受光信号を微分処理
することにより、透過光による受光信号の最大レベルを
検知し、この最大レベルの周期と等しい周期で(つま
り、マイクロレンズ6aの中心を光が走査されたときの
タイミングで)タイミング信号を生成する(図6
(c))。そして、このタイミング信号と同期して透過
光による受光信号と反射光による受光信号をサンプリン
グする。
【0026】そして、判別部31は、つぎのようにして
受光素子25、29から得られる強弱の信号によりIT
O膜7とマイクロレンズアレイ6を有するガラス基板1
の欠陥検査を行なう。透過光による受光信号のサンプリ
ング値は、所定のしきい値Vth1と比較され、しきい値
Vth1よりも大きければ透過光による像が明るい
(「明」)、しきい値Vth1よりも小さければ暗い
(「暗」)と判断される。同時に、反射光による受光信
号のサンプリング値は、所定のしきい値Vth2と比較さ
れ、しきい値Vth2よりも大きければ反射光による像は
明るい(「明」)、しきい値Vth2よりも小さければ暗
い(「暗」)と判断される。なお、マイクロレンズ6a
の中心における信号をサンプリングして明暗の判別を行
なうためのタイミング信号は、光スキャナ24として用
いられているポリゴンミラーの回転軸に取り付けたエン
コーダやガルバノミラーの駆動回路から発生させるよう
にしてもよい。
【0027】こうしてタイミング信号と同期して各マイ
クロレンズ6a毎の透過光の明暗と反射光の明暗が検知
されて透過光検査データと反射光検査データがサンプリ
ングされると、その透過光検査データと反射光検査デー
タの「明」、「暗」の組み合わせに基づき、判別部31
は欠陥の有無及び欠陥の種類を判断する。すなわち、透
過光検査データは、良品もしくは表面に小さな傷や欠け
がある場合には「明」になるが、レンズ内部に異物混入
があったり、レンズ形状に欠陥があると「暗」になる。
また、反射光検査データは、良品もしくは内部に異物混
入があったり、レンズ形状に欠陥があったりしても
「明」になるが、表面に傷や欠け、突起等があると
「暗」になる。
【0028】このため、表1に示すように、ガラス基板
1に欠陥が存在しないと、透過光検査データも反射光検
査データも「明」となるが、ガラス基板1の内部(例え
ば、図7のイ部)に異物が混入していたり、レンズ欠陥
(レンズ形状の欠けや歪など;図7のロ部)があったり
して内部欠陥が存在すると、透過光検査データは「暗」
になる。また、ガラス基板1の表面のITO膜7に傷
(図7のハ部)や欠け(ピンホール等;図7のニ部)、
突起(部分的に剥離したITO膜7など;図7のホ部)
があったりすると、反射光検査データは「暗」になる。
さらに、ガラス基板1の表面(ITO膜7の上)にゴミ
が付着(図7のヘ部)していたりすると、透過光検査デ
ータ及び反射光検査データのいずれもが「暗」になる。
【0029】従って、下記の表1に表わすように、透過
光検査データ及び反射光検査データに基づく判定部31
の判定結果が、いずれの走査位置でも「明」であれば、
そのガラス基板1には欠陥がなく、良品であると判断さ
れる。これに対し、いずれかの走査位置における判断結
果が、透過光検査データで「暗」であれば、異物混入や
レンズ欠陥等による内部欠陥がどこかに存在し、不良品
である判断される。また、いずれかの走査位置における
判断結果が、反射光検査データで「暗」であれば、表面
のITO膜7等に欠陥があり、不良品であると判断され
る。さらに、いずれかの走査位置で、透過光検査データ
も反射光検査データも「暗」であると判断されると、表
面にゴミが付着しており、不良品であると判断される。
【0030】
【表1】
【0031】この検査装置21は、上記のような原理に
よって内部欠陥や表面欠陥を検出及び判別することがで
きるので、図6に示すフロー図のような処理手順を実行
することにより、系統的にガラス基板1の欠陥を検出し
判別することができる。検査装置21が検査を開始する
と(S1)、透過光光源22及び反射光光源27がオン
になり、ガラス基板設置位置に置かれたガラス基板1に
可視光及び赤外光が照射される(S2)。ついで、透過
光がマイクロレンズ6aの中心に沿って走査されるよう
に透過光側の光スキャナ24及び直線駆動部26をフィ
ードバック制御すると同時に、反射光の走査位置が透過
光の走査位置と一致するように反射光側の光スキャナ2
8及び直線駆動部30を同期制御する(S3)。こうし
てガラス基板1に沿って透過光及び反射光を走査させな
がら、透過光データからタイミング信号を生成し、タイ
ミング信号と同期して(S5)透過光側の受光素子25
の受光信号としきい値Vth1とを比較する。
【0032】透過光側の受光素子25による明暗の判定
が「暗」であった場合には(S7)、さらに反射光側の
受光素子29の受光信号としきい値Vth2とを比較する
(S10)。そして、反射光側の受光素子29による明
暗の判定が「明」であった場合には、表面傷や欠け、突
起などの表面欠陥が存在すると判断し(S11)、反射
光側の受光素子29による明暗の判定が「暗」であった
場合には、ゴミ付着による表面欠陥が存在すると判断す
る(S12)。
【0033】また、ステップS7において、透過光側の
受光素子25による明暗の判定が「明」であった場合に
は(S7)、さらに反射光側の受光素子29の受光信号
としきい値Vth2とを比較する(S8)。そして、反射
光側の受光素子29による明暗の判定が「暗」であった
場合には、異物混入やレンズ欠陥等の内部欠陥が存在す
ると判断する(S9)。これに対し、反射光側の受光素
子29による明暗の判定が「明」であった場合には、そ
のマイクロレンズ位置には、欠陥を検出できなかったの
で、次のタイミング信号と同期して(つまり、次のマイ
クロレンズ位置について)、各欠陥の有無を判別する
(S5〜S12)。
【0034】こうしてガラス基板1の全体を透過光及び
反射光が走査されてもいずれの欠陥も検出されなかった
場合には(S5)、そのガラス基板1は欠陥を検出され
ず、良品であると判断される(S6)。
【0035】このように本発明によれば、光スキャナ2
4、28と直線駆動部26、30による高速の光走査と
判定部におけるしきい値Vth1、Vth2との比較判定処
理により、1枚のガラス基板1の内部欠陥やITO膜7
の欠陥、表面のゴミ付着等を高速かつ高精度で判別する
ことができる。また、透過光と反射光による検査結果の
組み合わせにより、不良項目がカテゴリに分けられるの
で、不良結果を特定し、前工程にフィードバックをかけ
て前工程を改善することが可能になる。
【0036】なお、上記実施形態の検査装置では、欠陥
の存在する位置は検出していない。これは、欠陥の存在
する位置にかかわらず、いずれかの位置に欠陥が存在す
れば、そのガラス基板は不良品となるからである。しか
し、個々のガラス基板に分割する前の大判(親基板)の
状態で検査するような場合には、光センサや直線駆動部
からの光走査位置情報に基づいて欠陥の位置を判断し、
欠陥の存在する位置から切出したガラス基板を不良品と
するようにしてもよい。
【0037】また、ガラス基板を表裏反転させた状態で
も検査できるようにすれば、ガラス基板の裏面の欠陥も
検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】検査対象物であるマイクロレンズアレイ付きガ
ラス基板を示す断面図である。
【図2】従来の検査装置を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施形態による検査装置の構成を示
す概略斜視図である。
【図4】同上の検査装置の構成と、受光素子に入射する
光線の挙動を示す概略図である。
【図5】ガラス基板上における光の走査方向を示す図で
ある。
【図6】透過光側の受光素子と反射光側の受光素子の出
力信号と判定タイミングを示すタイミング信号を表わす
タイミングチャートである。
【図7】欠陥の種類を模式的に表した図である。
【図8】同上の判別部31における判別方法を表したフ
ロー図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 6 マイクロレンズアレイ 7 ITO膜 22 透過光光源 24 光スキャナ 25 透過光側の受光素子 26 直線駆動部 27 反射光光源 28 光スキャナ 29 反射光側の受光素子 30 直線駆動部 31 判別部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G051 AA90 AB01 AB06 AB07 BA01 BA06 BA20 BB17 CA03 CA07 CB01 CB02 CC13 CD04 EA02 EA08 EA16 EB01 EC01 2G086 EE04 EE10 FF05 GG03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性を有し、表面に透明膜を有する
    物体を検査するための検査装置であって、 前記物体を透過した光を受光する第1の受光素子と、 前記物体の表面で反射した光を受光する第2の受光素子
    と、 前記第1の受光素子の出力と前記第2の受光素子の出力
    に基づいて前記物体の欠陥の種類を判別する判別手段
    と、を備えた検査装置。
  2. 【請求項2】 前記光透過性を有する物体は、表面にI
    TO膜を有する集積レンズであって、前記物体の表面で
    反射する光は赤外光であることを特徴とする、請求項1
    に記載の検査装置。
  3. 【請求項3】 前記判別手段は、少なくとも前記光透過
    性を有する物体表面の透明膜の欠陥と、前記光透過性を
    有する物体内部の欠陥とを区別して判別することを特徴
    とする、請求項1に記載の検査装置。
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