JP2000143531A - 神経再生用材料 - Google Patents
神経再生用材料Info
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Abstract
な材の提供。 【解決手段】 式(I):X-A-D-E-G-J-L-M-Pro-Q-Y(式中
XはH、CH3-CO-又はCH3-CO-Lys、AはSer又はThr、DはIl
e、Val又はLeu、EはLys又はArg、GはIle、Val又はLeu、
JはGly又はAla、LはIle、Val又はLeu、MはGly又はAla、
QはGly、Ala又はGly-Lys-Lys-Gly、Yは-OH又は-NH2)の
ペプチド、式:Ala-Gly-Tyr-Lys-Pro-Asp-Glu-Gly-Lys-A
rg-Gly-Asp-Ala-Cys-Glu-Gly-Asp-Ser-Gly-Gly-Pro-Phe
-Valのペプチド、式:Cys-Leu-Asn-Gly-Gly-Val-Ala-Met
-His-Ile-Glu-Ser-Leu-Asp-Ser-Tyr-Thr-Cysのペプチ
ド、式:Ser-Ile-Lys-Val-Ala-Valのペプチド、式:Ac-Ly
s-Ser-Ile-Lys-Val-Ala-Valのペプチド、式:Asn-Pro-Gl
y-Ala-Ser-Ala-Ala-Pro-Cys-Cys-Val-Pro-Gln-Ala-Leu-
Gluのペプチド、式:Val-Gly-Val-Ala-Pro-Glyのペプチ
ド、式:Ac-Lys-Val-Gly-Val-Ala-Pro-Glyのペプチド及
び/又はその塩を基材に固定化した神経再生用材料及び
該神経再生用材料を生体吸収性のチューブに充填した神
経再生材により上記の課題が解決される。
Description
よびそれを用いてなる神経再生材に関する。より詳細に
は、本発明は、特定のペプチドおよび/またはその塩を
基材に固定化した神経再生用材料および該神経再生用材
料を生体吸収性のチューブに充填してなる神経再生材に
関するものであり、本発明の神経再生用材料および神経
再生材は、強い神経細胞増殖促進作用、神経軸索伸長作
用を有し、神経細胞や神経組織の損傷、欠損などによる
中枢神経や末梢神経系の疾患、脊椎疾患、頭部外傷、卒
中などの脳血管疾患のような外傷性疾患などの治療に有
効であり、良好な神経再生作用、前記疾患の回復や改善
効果を有する。
外における各種の事故によって生じた末梢神経損傷の治
療は、外科領域、特に整形外科領域で大きな位置を占め
ており、近年、切断した神経を繋ぐ外科手術の技術は顕
微手術の導入によって著しい進歩を遂げてきた。しかし
ながら、神経の欠損部が大きい場合は他の材料を用いて
該欠損部を補わなければならず、これに対する治療は外
科医にとって大きな問題となっている。現在、臨床的に
行われている方法は、腓腹神経を用いる自家神経移植で
ある。自家神経は最も理想的な神経再生用材料である
が、患者の負担、手術の複雑化などの点で問題があり、
その採取にはおのずから制限がある。しかも、腓腹神経
の切除は実生活にそれほど大きな障害にならない場合が
多いとはいえ、腓腹神経の切除によって足首から足の甲
にかけての小指側の感覚神経が消失するため患者の生活
の質が低下し、できれば自家神経移植を避けるのが好ま
しい。このような状況下に、自家神経に代わる移植材料
の開発が切望され、種々の研究がなされている。例え
ば、神経以外の組織を用いる自家移植として自家血管移
植や自家筋膜移植などが行われているが、患者の生体組
織を使用するという点ではやはり患者の負担を解消でき
ず、しかも手術時の複雑さの点でも自家神経移植の場合
と大差がない。
進する作用を有するペプチドとして、例えば、配列番号
8で表されるペプチド(TRAP−508)が知られて
おり、このペプチドは動物に作製した創に対して治癒促
進効果があることが報告されている[SAAS Bull. Bi
ochem.Biotechnol.,3,8−12(1990)、
J.Clin.Invest.,89,1469−1477(1
992)、Thromb. andHaemost.,70(1),15
8−162(1993)、J.Surg.Res.,53,1
17−122(1992)]。また、配列番号9で表さ
れるペプチド(EGF−14−31)は、ヒト線維芽細
胞の増殖を促進することが報告されている[Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA.,81,1351−1355
(1984)]。
(Laminin誘導体ペプチド)は、細胞の接着、遊
走および血管新生を促進することが報告されている
[J.Biol. Chem.,270,20583−2059
0(1995)、J.Biol. Chem.,270,103
65−10368(1995)]。さらに、配列番号1
2で表されるペプチド(TGFβ69−84)は、軟寒
天中のNRK−49F細胞のコロニー形成を促進するこ
とが確認されている(特開平6−025288号公
報)。また、配列番号13で表されるペプチド(Ela
stin由来ペプチド)は、ヒト皮膚由来の線維芽細胞
の遊走と増殖を刺激することが報告されている[Annal
es Chirurgiae et Gynaecologiae,83,296−
302(1994)およびCell Biology Internatio
nal,18,111−117(1994)]。しかしな
がら、前記した配列番号8、9、10、12および13
で表されるペプチドは、細胞接着活性または細胞増殖刺
激活性を示すことは報告されているが、神経再生能につ
いての検討はなされていない。
酸(PGA)の筒状メッシュ(メッシュ状チューブ)に
コラーゲンを塗布して付着させたものが知られている
[J.Artif.Organs,27,490−494(19
98)]。しかしながら、この神経再生材は、充分な神
経再生効果を示さない。
目的は、神経細胞増殖促進作用および神経軸索伸長作用
を有し、損傷、欠損などの生じた神経細胞および神経組
織を増殖、修復して神経を再生することができ、しかも
感染の恐れがなく、さらに生体に対する安全性の点にも
優れる、神経再生用材料および神経再生材を提供するこ
とである。
本発明者らは鋭意研究を重ねてきた。そして、配列番号
8〜14で表される従来既知のペプチドおよびその誘導
体を含水ゲルなどの基材に固定化し、それを神経細胞や
神経組織の損傷部に適用したところ、基材への固定化後
も前記既知のペプチド類の生理活性が失われず、良好な
神経細胞増殖促進作用および神経軸索伸長作用を示し、
神経細胞や神経組織の損傷、欠損などによる中枢神経や
末梢神経系の疾患の治療、脊椎疾患、頭部外傷、卒中な
どの脳血管疾患のような外傷性疾患などの治療に有効で
あり、しかも安全性の点でも優れていて、神経再生用材
料として有用であることを見出した。また、本発明者ら
は、配列番号8〜14で表される従来既知のペプチドお
よびその誘導体を基材に固定化したものを生体吸収性材
料からなるチューブに充填したものは、神経組織修復の
ための外科手術などに用いる神経再生材として優れた作
用を示すことを見出した。さらに、本発明者らは、前記
の研究と並行して、神経細胞の増殖促進作用および神経
軸索伸長作用を示す新しい物質を開発すべく研究を行っ
てきた。その結果、下記の一般式(I);
Lys−からなる群から選ばれる基、AはSerおよびThr
から選ばれるアミノ酸残基、DはIle、ValおよびLeu
からなる群から選ばれるアミノ酸残基、EはLysおよび
Argから選ばれるアミノ酸残基、GはIle、Valおよび
Leuからなる群から選ばれるアミノ酸残基、JはGlyお
よびAlaから選ばれるアミノ酸残基、LはIle、Valお
よびLeuからなる群から選ばれるアミノ酸残基、MはG
lyおよびAlaから選ばれるアミノ酸残基、QはGly、A
laおよびGly−Lys−Lys−Glyからなる群から選ばれ
るアミノ酸残基またはペプチド残基、並びにYは−OH
または−NH2を示す。)で表される新規なペプチドま
たはその塩が、上記した配列番号8〜14で表されるペ
プチド並びにそれらの誘導体よりも一層強い神経細胞増
殖促進作用と神経軸索伸長作用を有し、しかも細胞毒性
が低く安全性に優れていることを見出した。
またはその塩を基材に固定化したものは、末梢神経障
害、末梢ニューロパシーおよび局在ニューロパシーなど
の末梢神経系の疾患、アルツハイマー症、パーキンソン
症、ハンチントン症、筋萎縮性側索硬化症、シャイ−ド
レーガー(Shy−Drager)症候群などの中枢神
経疾患を包含する神経疾患用の神経再生用材料として有
効であること、また脊椎疾患、頭部外傷や卒中などの脳
血管疾患のような外傷性疾患に対しても有効であるこ
と、さらに該新規なペプチドおよび/またはその塩を基
材に固定化したものを生体吸収性のチューブに充填する
と神経組織修復用の外科手術などに有効に用い得る神経
再生材が得られることを見出し、それらの種々の知見に
基づいて本発明を完成した。
(I);
Lys−からなる群から選ばれる基、AはSerおよびThr
から選ばれるアミノ酸残基、DはIle、ValおよびLeu
からなる群から選ばれるアミノ酸残基、EはLysおよび
Argから選ばれるアミノ酸残基、GはIle、Valおよび
Leuからなる群から選ばれるアミノ酸残基、JはGlyお
よびAlaから選ばれるアミノ酸残基、LはIle、Valお
よびLeuからなる群から選ばれるアミノ酸残基、MはG
lyおよびAlaから選ばれるアミノ酸残基、QはGly、A
laおよびGly−Lys−Lys−Glyからなる群から選ばれ
るアミノ酸残基またはペプチド残基、並びにYは−OH
または−NH2を示す。)で表されるペプチド、配列番
号8で表されるペプチド、配列番号9で表されるペプチ
ド、配列番号10で表されるペプチド、配列番号11で
表されるペプチド、配列番号12で表されるペプチド、
配列番号13で表されるペプチド、配列番号14で表さ
れるペプチドおよびそれらの塩から選ばれる少なくとも
1種を基材に固定化してあることを特徴とする神経再生
用材料である。
ペプチド、配列番号2で表されるペプチド、配列番号3
で表されるペプチド、配列番号4で表されるペプチド、
配列番号5で表されるペプチド、配列番号6で表される
ペプチド、配列番号7で表されるペプチド、配列番号8
で表されるペプチド、配列番号9で表されるペプチド、
配列番号10で表されるペプチド、配列番号11で表さ
れるペプチド、配列番号12で表されるペプチド、配列
番号13で表されるペプチド、配列番号14で表される
ペプチドおよびそれらの塩の少なくとも1種を基材に固
定化してなる上記の神経再生用材料をその好ましい態様
として包含する。特に、本発明は、配列番号1で表され
るペプチド、配列番号2で表されるペプチド、配列番号
3で表されるペプチド、配列番号4で表されるペプチ
ド、配列番号5で表されるペプチド、配列番号6で表さ
れるペプチド、配列番号7で表されるペプチドおよびそ
れらの塩の少なくとも1種を基材に固定化してなる上記
の神経再生用材料をより好ましい態様として包含する。
そして、本発明の神経再生用材料では、上記したペプチ
ドを固定化する基材として、多糖類のゲルが好ましく用
いられ、その際の多糖類のゲルとしてはアルギン酸ゲル
がより好ましく用いられ、アルギン酸共有結合架橋ゲル
がさらに好ましく用いられる。
再生用材料を、生体吸収性の材料からなるチューブに充
填してなることを特徴とする神経再生材を包含する。
する。まず、本発明の神経再生用材料について説明す
る。本発明の神経再生用材料では、上記の一般式(I)
で表されるペプチド、配列番号8で表されるペプチド、
配列番号9で表されるペプチド、配列番号10で表され
るペプチド、配列番号11で表されるペプチド、配列番
号12で表されるペプチド、配列番号13で表されるペ
プチド、配列番号14で表されるペプチドおよびそれら
の塩の少なくとも1種が基材に固定化されている。ここ
で、本発明でいう「神経再生用材料」とは、上記した特
定のペプチドおよび/またはその塩を基材に固定化した
状態で、神経細胞または神経組織の損傷、欠損などを含
む、中枢神経および/または末梢神経系の疾患、脊椎疾
患、頭部外傷、卒中などの脳血管疾患のような外傷性疾
患に対して用いる、治癒、接着、補強および/または再
生用の材料の総称である。
ペプチド類のうちで、前記の一般式(I)で表されるペ
プチドは、上記したように、本発明者らが初めて見出し
た新規なペプチドであって、該一般式(I)において、
Xは水素、CH3−CO−およびCH3−CO−Lys−か
ら選ばれる基であり、AはSerおよびThrから選ばれる
アミノ酸残基であり、DはIle、ValおよびLeuから選
ばれるアミノ酸残基であり、EはLysおよびArgから選
ばれるアミノ酸残基であり、GはIle、ValおよびLeu
から選ばれるアミノ酸残基であり、JはGlyおよびAla
から選ばれるアミノ酸残基であり、LはIle、Valおよ
びLeuから選ばれるアミノ酸残基であり、MはGlyおよ
びAlaから選ばれるアミノ酸残基であり、QはGly、A
laおよびGly−Lys−Lys−Glyから選ばれるアミノ酸
残基またはペプチド残基であり、そしてYは−OHおよ
び−NH2から選ばれる基であることが必要である。
X、A、D、E、G、J、L、M、QおよびYが前記し
た以外の基である場合は、神経細胞増殖促進作用、神経
軸索伸長作用などの生理活性が弱く、本発明の目的が達
成されない。
たはCH3−CO−であり且つQがGlyまたはAlaの場
合は、左末端にSer、アセチル化Ser、Thrまたはアセ
チル化Thrが結合し且つ右末端にGly、アミド化Gly、
Alaまたはアミド化Alaが結合し、それらの間に上記し
たD、E、G、J、L、Mのアミノ酸およびProが順次
結合してなる、合計9個のアミノ酸よりなる直鎖状のペ
プチドである。また、上記の一般式(I)において、X
がCH3−CO−Lys−であり且つQがGlyまたはAla
の場合は、左末端にアセチル化Lysが結合し且つ右末
端にGly、アミド化Gly、Alaまたはアミド化Alaが結
合し、それらの間に上記したA、D、E、G、J、L、
Mのアミノ酸およびProが順次結合してなる、合計10
個のアミノ酸よりなる直鎖状ペプチドである。そして、
上記の一般式(I)において、Xが水素またはCH3−
CO−であり且つQがGly−Lys−Lys−Glyの場合
は、左末端にSer、アセチル化Ser、Thrまたはアセチ
ル化Thrが結合し且つ右末端にGlyまたはアミド化Gly
が結合し、それらの間に上記したD、E、G、J、L、
Mのアミノ酸、Pro、Gly、LysおよびLysが順次結合
してなる、合計12個のアミノ酸よりなる直鎖状のペプ
チドである。また、上記の一般式(I)において、Xが
CH3−CO−Lys−であり且つQがGly−Lys−Lys
−Glyの場合は、左末端に左末端にアセチル化Lysが
結合し且つ右末端にGlyまたはアミド化Glyが結合し、
それらの間に上記したA、D、E、G、J、L、Mのア
ミノ酸、Pro、Gly、LysおよびLysが順次結合してな
る、合計13個のアミノ酸よりなる直鎖状のペプチドで
ある。
式(I)で表されるペプチド、配列番号8で表されるペ
プチド、配列番号9で表されるペプチド、配列番号10
で表されるペプチド、配列番号11で表されるペプチ
ド、配列番号12で表されるペプチド、配列番号13で
表されるペプチド、配列番号14で表されるペプチドお
よびそれらの塩の少なくとも1種を基材に固定化したも
のであればいずれでもよく、そのうちでも一般式(I)
で表されるペプチドを基材に固定化したものであること
が好ましい。
再生用材料において基材に固定化して用いるペプチドの
具体例としては、下記の(1)〜(14)のペプチドを
挙げることができる(但し以下の式中、「Ac」はアセ
チル基を意味する)。 (1)配列番号1で表されるペプチド(Ac−Lys−S
er−Ile−Arg−Val−Ala−Val−Ala−Pro−Gl
y)。 (2)配列番号2で表されるペプチド(Ser−Ile−A
rg−Ile−Ala−Ile−Ala−Pro−Gly)。 (3)配列番号3で表されるペプチド(Ac−Ser−V
al−Arg−Val−Ala−Val−Ala−Pro−Gly)。 (4)配列番号4で表されるペプチド(Thr−Ile−L
ys−Val−Ala−Val−Ala−Pro−Gly)。 (5)配列番号5で表されるペプチド(Ac−Lys−S
er−Ile−Arg−Ile−Ala−Ile−Ala−Pro−Gl
y)。 (6)配列番号6で表されるペプチド(Ser−Ile−A
rg−Val−Ala−Val−Ala−Pro−Gly−Lys−Lys
−Gly)。 (7)配列番号7で表されるペプチド(Ac−Lys−S
er−Ile−Arg−Val−Gly−Val−Gly−Pro−Gl
y)。
la−Gly−Tyr−Lys−Pro−Asp−Glu−Gly−Lys
−Arg−Gly−Asp−Ala−Cys−Glu−Gly−Asp−
Ser−Gly−Gly−Pro−Phe−Val)。 (9)配列番号9で表されるペプチド(Cys−Leu−A
sn−Gly−Gly−Val−Ala−Met−His−Ile−Glu
−Ser−Leu−Asp−Ser−Tyr−Thr−Cys)。 (10)配列番号10で表されるペプチド(Ser−Ile
−Lys−Val−Ala−Val)。 (11)配列番号11で表されるペプチド(Ac−Lys
−Ser−Ile−Lys−Val−Ala−Val)。 (12)配列番号12で表されるペプチド(Asn−Pro
−Gly−Ala−Ser−Ala−Ala−Pro−Cys−Cys−
Val−Pro−Gln−Ala−Leu−Glu)。 (13)配列番号13で表されるペプチド(Val−Gly
−Val−Ala−Pro−Gly)。 (14)配列番号14で表されるペプチド(Ac−Lys
−Val−Gly−Val−Ala−Pro−Gly)。
ちで、上記(1)〜(7)のペプチド(配列番号1〜配
列番号7のペプチド)は、強い神経細胞増殖促進作用お
よび神経軸索伸長作用を有し、神経の再生などに極めて
有効に作用するので、本発明の神経再生用材料において
特に好ましく用いられる。
チドの生理学的に許容される塩を用いてもよく、例え
ば、上記したペプチドと、塩酸、硫酸、リン酸などの無
機酸との塩;乳酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、シ
ュウ酸、リンゴ酸、クエン酸、オレイン酸、パルミチン
酸などの有機酸との塩;ナトリウム、カリウムなどのア
ルカリ金属、カルシウムなどのアルカリ土類金属、アル
ミニウムなどの金属の水酸化物または炭酸塩との塩;ト
リエチルアミン、ベンジルアミン、ジエタノールアミ
ン、t−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、アル
ギニンなどの有機塩基との塩などを挙げることができ
る。それらの塩は、上記したペプチドに対して通常の塩
形成反応を利用することにより得ることができる。
固定化するための基材として、生体吸収性を有する基材
であればいずれも使用でき、具体例としては、アルギン
酸、架橋アルギン酸、キチン、キトサン、ヒアルロン
酸、架橋ヒアルロン酸、セルロース、デンプン、架橋デ
ンプンおよびこれらの誘導体などの多糖類;ゼラチン、
架橋ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、フィブリン、ア
ルブミンなどの蛋白質;ポリアスパラギン酸、ポリグル
タミン酸、ポリリジンなどのポリペプチド;ポリグリコ
ール酸、ポリ乳酸、ポリグリコール酸/ポリ乳酸共重合
体などを挙げることができる。これらのうちでも、基材
としては、前記した多糖類またはそれを架橋してなるゲ
ルが好ましく用いられる。そして多糖類のゲルのうちで
も、アルギン酸のゲル(架橋アルギン酸)がより好まし
く用いられ、アルギン酸を共有結合により架橋したアル
ギン酸共有結合架橋ゲルが特に好ましく用いられる。
して好ましく用いられるアルギン酸共有結合架橋ゲルの
製法は特に制限されないが、一般にはアルギン酸の水溶
性塩を架橋剤を用いて架橋することにより製造できる。
アルギン酸共有結合架橋ゲルの原料であるアルギン酸の
水溶性塩は市販品として入手可能である。アルギン酸の
水溶性塩としては、得られるゲルの強度の点から、アル
ギン酸ナトリウム塩の形態で濃度1重量%の水溶液にし
たときに、該水溶液の20℃での粘度が100センチポ
イズ(cp)以上であるものが好ましく用いられ、30
0cp以上であるものがより好ましく用いられる。しか
しながら、アルギン酸の水溶性塩の水溶液の粘度が高す
ぎるものでは、水への溶解に時間を要し、アルギン酸共
有結合架橋ゲルの製造時の操作性が悪くなるので、アル
ギン酸ナトリウム塩の形態で濃度1重量%の水溶液とし
たときに該水溶液の20℃での粘度が1200cp以下
のものを使用することが好ましい。1重量%水溶液の2
0℃での粘度が前記した100〜1200cpの範囲に
なるようなアルギン酸の水溶性塩を形成するアルギン酸
は、一般に約10万〜1000万程度の分子量を有して
いる場合が多い。
られる架橋剤としては、ジアミン類の塩が好ましく用い
られ、具体例としては、ジアミノエタン、ジアミノプロ
パン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘ
キサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミ
ノノナン、ジアミノデカン、ジアミノドデカン、ジアミ
ノオクタデカンなどのジアミノアルカン類の塩、N−
(リジル)−ジアミノエタン、N,N’−ジ(リジル)
−ジアミノエタン、N−(リジル)−ジアミノヘキサ
ン、N,N’−ジ(リジル)−ジアミノヘキサンなどの
モノまたはジ(リジル)ジアミノアルカン類の塩などを
挙げることができる。そのうちでも、ジアミノエタンの
2N−ヒドロキシコハク酸イミド塩、ジアミノヘキサン
の2N−ヒドロキシコハク酸イミド塩、N,N’−ジ
(リジル)−ジアミノエタンの4N−ヒドロキシコハク
酸イミド塩、N−(リジル)−ジアミノヘキサンの3N
−ヒドロキシコハク酸イミド塩などが好ましく用いられ
る。
は、水溶性カルボジイミドなどの脱水縮合剤を用いて行
うことができる。架橋率(架橋剤のアルギン酸に対する
反応率)は、用いる架橋剤のアルギン酸に対するモル比
で制御することができ、該モル比を低くすると、柔軟で
含水率の高いゲルが得られ、モル比を高くすると、強固
で含水率の低いゲルが得られる。架橋率は所望により適
宜選択されるが、架橋率が低すぎると、ゲルの強度が低
くなり、架橋率が高すぎると、架橋剤が未反応のままゲ
ル中に残る可能性があることから、架橋率としては、ア
ルギン酸が有するカルボキシル基の内1〜50モル%の
カルボキシル基が架橋剤と反応していることが好まし
く、10〜40モル%のカルボキシル基が架橋剤と反応
していることがより好ましい。このようにして得られる
アルギン酸共有結合架橋ゲルは、それ自体で実用的な強
度と安定性を示すが、必要に応じて、共有結合架橋と共
にイオン結合架橋、疎水結合架橋などの他の架橋が施さ
れていてもよい。
く、しかも多糖類であることから免疫原性が低く、生体
との親和性および安全性に優れる。しかも、アルギン酸
共有結合架橋ゲルの製造に用いられる上記した架橋剤の
原料は一般に生体に投与可能な化合物であることから、
架橋剤の原料が生体内に残存した場合でも吸収と排泄が
容易に行われて安全性が高い。
してアルギン酸共有結合架橋ゲルなどの多糖類のゲルを
用いる場合は、多糖類のゲルは、水で膨潤した状態(含
水ゲル)であっても、水で膨潤する前の乾燥した状態
(含水性ゲル)であっても、または水で完全には膨潤し
ていないが水を多少含んだ状態であってもよい。
て、含水率のコントロール、粘着性の付与などの目的
で、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウ
ムイオンなどの金属イオン類、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコ
ールなどの多価アルコール類、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸などの高分子化合物などの薬理学的に許
容される添加剤を基材に含有または付着させておくこと
ができる。さらに、本発明の神経再生用材料では、必要
に応じて、消毒剤、抗生剤、抗菌剤、アクトシン、PG
E1などの血行改善剤、TGFβ、PDGF、FGFな
どの増殖因子、ウリナスタチン、TIMPなどの酵素阻
害剤、ステロイド、非ステロイド性抗炎症剤、フィブリ
ン、コラーゲンなどの構造蛋白質などの薬剤や生理活性
物質などを基材に含有または付着させておいてもよい。
特に制限されず、例えば、スポンジ状、フィルム状、シ
ート状、マット状、不織布状、織布状、編布状、網状、
繊維状、ペレット状、小塊状、大塊状、粉末状、粒子
状、管状、線状などの任意の形態にしておくことができ
る。
基材に固定化する方法は特に制限されず、ペプチドおよ
び/またはその塩の生理活性が失われず、しかもペプチ
ドおよび/またはその塩が基材から離れずに固定化され
得る方法であればいずれの方法で固定化してもよい。基
材の種類やペプチドの種類などに応じて好ましい固定化
方法は異なり得るが、例えばN−ヒドロキシコハク酸イ
ミドを用いる活性エステル法、水溶性カルボジイミドを
用いる直接縮合法などが好ましく採用される。また、基
材へのペプチドおよび/またはその塩の固定化量は、神
経再生用材料の用途、基材の種類、基材の形状や構造、
神経再生用材料が用いられる患部の状態などに応じて、
種々調節することができる。
基材に固定化してなる本発明の神経再生用材料を、生体
吸収性の材料からなるチューブに充填した神経再生材
は、神経組織の再生などを行うための外科手術などにお
いて良好な操作性で便利に使用することができる。本発
明の神経再生材を形成するためのチューブとしては、生
体吸収性であって且つ生理学的に許容され得る材料から
形成されたチューブであればいずれも使用できる。該チ
ューブの形成に用い得る材料の具体例としては、アルギ
ン酸、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、架橋ヒアルロ
ン酸、セルロース、デンプン、架橋デンプンおよびこれ
らの誘導体などの多糖類;ゼラチン、架橋ゼラチン、コ
ラーゲン、カゼイン、フィブリン、アルブミンなどの蛋
白質;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリ
ジンなどのポリペプチド;ポリグリコール酸、ポリ乳
酸、ポリグリコール酸/ポリ乳酸共重合体、グリコール
酸/カーボネート共重合体、ポリジオキサノン、シアノ
アクリレート系重合体などの合成高分子材料;水酸アパ
タイト、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウムなどの無
機材料などを挙げることができる。そのうちでも、ポリ
グリコール酸、ポリ乳酸、ポリグリコール酸/ポリ乳酸
共重合体などの合成高分子材料からなるチューブが、安
定性、柔軟性、透明性、耐熱性、耐湿熱性、強度などの
点で優れていることから、好ましく用いられる。
の端部が開口していることが好ましい。また、チューブ
の形態は特に制限されず、例えば、生体吸収性で且つ生
理的に許容し得る上記した物質からなる不織布、織布、
編布、フェルト、網体、フィルム、シート、マット、ス
ポンジなどを用いて管状に形成したもの、生体吸収性で
且つ生理的に許容し得る上記した物質を中空紡糸または
管状押出成形などによって直接管状に形成したものなど
を挙げることができる。チューブの内径、厚さ、長さな
どは特に制限されず、神経再生用材料を充填してなるチ
ューブからなる神経再生材の用途、神経再生用材料が用
いられる患部の状態、外科手術の方法などに応じて種々
調節することができる。チューブの内径としては、通常
0.5〜20mmの範囲内であり、外科手術などにおけ
る使用のしやすさなどの点から、1〜10mmの範囲内
であるのが好ましく、2〜5mmの範囲内であるのがよ
り好ましい。チューブの厚さとしては、0.1〜1mm
の範囲内であるのが好ましく、0.1〜0.5mmの範
囲内であるのがより好ましい。
般式(I)で表されるペプチド、特に配列番号1〜配列
番号7で表されるペプチド、および配列番号8〜14で
表されるペプチドの製造法は特に制限されず、ペプチド
を合成する従来既知の方法と同様にして製造することが
でき、例えば固相合成法、液相合成法などによって合成
することができ、そのうちでも固相合成法が操作が簡便
であるなどの点から好ましく用いられる。何ら限定され
るものではないが、ペプチドの固相合成法に関しては、
例えば、日本生化学学会編「続生化学実験講座2 タン
パク質の化学(下)」 第641〜694頁(昭和62
年5月20日;株式会社東京化学同人発行)などに記載
されている。
るペプチドを製造する場合は、反応溶媒に不溶性なスチ
レン−ジビニルベンゼン共重合体などの樹脂に目的とす
るペプチドのカルボキシル末端に対応するアミノ酸をそ
れが有するα−カルボキシル基を介して結合させ、次い
で該アミノ酸に目的とするペプチドのアミノ末端の方向
に向かって、対応するアミノ酸またはペプチド断片を該
アミノ酸またはペプチド断片が有するα−カルボキシル
基以外のα−アミノ基などの官能基を保護したうえで縮
合させて結合させる操作と、該結合したアミノ酸または
ペプチド断片におけるα−アミノ酸などのペプチド結合
を形成するアミノ基が有する保護基を除去する操作とを
順次繰り返すことによってペプチド鎖を伸長させ、目的
とするペプチドに対応するペプチド鎖を形成し、次いで
該ペプチド鎖を樹脂から脱離させ、かつ保護されている
官能基から保護基を除去して目的とするペプチドを得、
それを精製する方法などを採用できる。その際に、樹脂
からのペプチド鎖の脱離および保護基の除去は、トリフ
ルオロ酢酸を用いて同時に行うのが副反応を抑制できる
点から好ましい。また、得られたペプチドの精製は、例
えば、逆相液体クロマトグラフィーによって好ましく行
われる。
で用いる上記の一般式(I)で表されるペプチド、配列
番号8〜14で表されるペプチドおよびそれらの塩は、
強い細胞増殖促進作用、神経軸索伸長作用を有し且つ低
毒性であることが、生理活性試験および毒性試験によっ
て確認されている。
体的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定される
ものではない。
Ile−Arg−Val−Ala−Val−Ala−Pro−Gly)の
製造] (1) 4−ヒドロキシメチル−フェノキシ−メチル基
を0.89ミリモル/g(樹脂)の割合で有するスチレ
ン/ジビニルベンゼン共重合体(99/1モル比)から
なる粒状樹脂(米国アプライド・バイオシステムズ社製
「HMPレジン」)0.25ミリモルを用い、目的とす
るペプチドのカルボキシル末端からアミノ末端に向かっ
て順次対応するアミノ酸を結合させて、配列番号1で表
されるペプチドを合成した。その際に、上記合成反応
(結合反応)では、原料アミノ酸として、米国アプライ
ド・バイオシステムズ社製のNα−(フルオレニルメト
キシカルボニル)−L−アラニン(Fmocアラニ
ン)、Nα−9−(フルオレニルメトキシカルボニル)
−グリシン(Fmocグリシン)、Nα−(フルオレニ
ルメトキシカルボニル)−Ng−メトキシ−2,3,6
−トリメチルベンゼンスルホニル−L−アルギニン(F
mocアルギニン)、Nα−(フルオレニルメトキシカ
ルボニル)−L−プロリン(Fmocプロリン)、Nα
−(フルオレニルメトキシカルボニル)−L−バリン
(Fmocバリン)、Nα−(フルオレニルメトキシカ
ルボニル)−イソロイシン(Fmocイソロイシン)、
Nα−(フルオレニルメトキシカルボニル)−Nε−
(t−ブトキシカルボニル)−L−リジン(Fmocリ
ジン)、Nα−(フルオレニルメトキシカルボニル)−
O−(t−ブチル)−L−セリン(Fmocセリン)
を、それぞれ1ミリモル用いた。
樹脂に、DMF中で無水酢酸0.96Mを、トリエチル
アミン32.6mM 下で3時間反応させ、アセチル化
を行った。 (3) 上記(2)で得られたペプチド−樹脂に、5%
の水、5%のチオアニソール、7.5%のフェノール、
2.5%のエタンジチオールを含むトリフルオロ酢酸1
0mlを添加して6時間処理して、ペプチドの保護基の
脱離と、固相(樹脂)からのペプチド脱離を行った。そ
れによって生成した溶液をジエチルエーテルに加えてペ
プチドを沈殿させ、生成した沈殿をジエチルエーテルで
数回洗浄して、粗生成物(粗製ペプチド)を得た。 (4) 上記(3)で得られた粗生成物を、分取用高速
液体クロマトグラフィー(カラム:デルタパックC18
47×300mm プレップパック1000加圧モジ
ュール付)(ミリポア・ウォーターズ社製)で精製し、
それにより得られた精製ペプチドを、分析用高速液体ク
ロマトグラフィー(島津製作所製「LC6A」、カラ
ム:東ソー株式会社製「TSKgel ODS−80T
M CTR、移動相:トリフルオロ酢酸を0.05容量
%含有するアセトニトリルと水の混合溶媒)に付し、ア
セトニトリル濃度を30分間で5容量%から50容量%
に徐々に変化させたところ、14.4分の位置に単一の
ピークが示された。FAB法マススペクトルにより求め
た精製ペプチドの分子量は1039であり(分子量の理
論値=1039.18)、配列番号1で表されるペプチ
ドであることが確認された。
製造例1と同様にして合成反応(結合反応)を行って、
配列番号2で表されるペプチド、配列番号3で表される
ペプチド、配列番号4で表されるペプチド、配列番号5
で表されるペプチド、配列番号6で表されるペプチドお
よび配列番号7で表されるペプチドをそれぞれ合成し
た。それにより得られた配列番号3、5および7のペプ
チドについて、実施例1と同様にしてアセチル化および
保護基の脱離と固相(樹脂)からの脱離を行って粗生成
物(粗製ペプチド)を得て、それを精製した。また、配
列番号2、4および6のペプチドは、アセチル化を行わ
ず、保護基の脱離と固相(樹脂)からの脱離を行って粗
生成物(粗製ペプチド)を得て、それを精製した。それ
ぞれの精製ペプチドについて、製造例1と同様の分析用
高速液体クロマトグラフィーを行ったときの溶出時間、
およびFAB法マススペクトル測定により求めた分子量
は、下記の表1に示すとおりであった。なお、その際
に、製造例2〜3(配列番号2〜配列番号3で表される
ペプチドの合成)および製造例5〜7(配列番号5〜配
列番号7で表されるペプチドの合成)では、原料アミノ
酸として、製造例1で使用した原料アミノ酸のうちから
各々のペプチドの合成に必要なアミノ酸を選んで用い
た。また、製造例4(配列番号4で表されるペプチドの
合成)では、製造例1で使用した原料アミノ酸のうちか
ら必要なアミノ酸を選んで用いると共に、米国アプライ
ド・バイオシステムズ社製のNα−(フルオレニルメト
キシカルボニル)−O−(t−ブチル)−L−トレオニ
ン(Fmocトレオニン)を更に使用した。
造]製造例1と同様にして合成反応(結合反応)を行っ
て、配列番号8で表されるペプチド、配列番号9で表さ
れるペプチド、配列番号10で表されるペプチド、配列
番号11で表されるペプチド、配列番号12で表される
ペプチド、配列番号13で表されるペプチドおよび配列
番号14で表されるペプチドをそれぞれ合成した。それ
により得られた配列番号11および14のペプチドにつ
いて、製造例1と同様にしてアセチル化および保護基の
脱離と固相からの脱離を行って粗生成物(粗製ペプチ
ド)を得て、それを精製した。また、配列番号8、9、
10、12および13のペプチドは、アセチル化を行わ
ず、保護基の脱離と固相(樹脂)からの脱離を行って粗
生成物(粗製ペプチド)を得て、それを精製した。それ
ぞれの精製ペプチドについて、製造例1と同様の分析用
高速液体クロマトグラフィーを行ったときの溶出時間、
およびFAB法マススペクトル測定により求めた分子量
は、下記の表1に示すとおりであった。なお、その際
に、製造例10〜11(配列番号10〜配列番号11で
表されるペプチドの合成)および製造例13〜14(配
列番号13〜配列番号14で表されるペプチドの合成)
では、原料アミノ酸として、製造例1で使用した原料ア
ミノ酸のうちから各々のペプチドの合成に必要なアミノ
酸を選んで用いた。
8で表されるペプチドの合成)では、製造例1で使用し
た原料アミノ酸のうちから必要なアミノ酸を選んで用い
ると共に、米国アプライド・バイオシステムズ社製のN
α−(フルオレニルメトキシカルボニル)−O−(t−
ブチル)−L−チロシン(Fmocチロシン)、Nα−
(フルオレニルメトキシカルボニル)−β−(t−ブチ
ルオキシ)−L−アスパラギン酸(Fmocアスパラギ
ン酸)、Nα−(フルオレニルメトキシカルボニル)−
γ−(t−ブチルオキシ)−L−グルタミン酸(Fmo
cグルタミン酸)、Nα−(フルオレニルメトキシカル
ボニル)−S−トリチル−L−システイン(Fmocシ
ステイン)、およびNα−(フルオレニルメトキシカル
ボニル)−L−フェニルアラニン(Fmocフェニルア
ラニン)を更に使用した。
9で表されるペプチドの合成)では、製造例1で使用し
た原料アミノ酸のうちから必要なアミノ酸を選んで用い
ると共に、米国アプライド・バイオシステムズ社製のN
α−(フルオレニルメトキシカルボニル)−S−トリチ
ル−L−システイン(Fmocシステイン)、Nα−
(フルオレニルメトキシカルボニル)−L−ロイシン
(Fmocロイシン)、Nα−(フルオレニルメトキシ
カルボニル)−L−アスパラギン(Fmocアスパラギ
ン)、Nα−(フルオレニルメトキシカルボニル)−L
−メチオニン(Fmocメチオニン)、Nα−(フルオ
レニルメトキシカルボニル)−N1M−トリチル−L−ヒ
スチジン(Fmocヒスチジン)、Nα−(フルオレニ
ルメトキシカルボニル)−γ−(t−ブチルオキシ)−
L−グルタミン酸(Fmocグルタミン酸)、Nα−
(フルオレニルメトキシカルボニル)−β−(t−ブチ
ルオキシ)−L−アスパラギン酸(Fmocアスパラギ
ン酸)、Nα−(フルオレニルメトキシカルボニル)−
O−(t−ブチル)−L−チロシン(Fmocチロシ
ン)、およびNα−(フルオレニルメトキシカルボニ
ル)−O−(t−ブチル)−L−トレオニン(Fmoc
トレオニン)を更に使用した。
号12で表されるペプチドの合成)では、製造例1で使
用した原料アミノ酸のうちから必要なアミノ酸を選んで
用いると共に、米国アプライド・バイオシステムズ社製
のNα−(フルオレニルメトキシカルボニル)−L−ア
スパラギン(Fmocアスパラギン)、Nα−(フルオ
レニルメトキシカルボニル)−S−トリチル−L−シス
テイン(Fmocシステイン)、Nα−(フルオレニル
メトキシカルボニル)−L−グルタミン(Fmocグル
タミン)、Nα−(フルオレニルメトキシカルボニル)
−L−ロイシン(Fmocロイシン)、およびNα−
(フルオレニルメトキシカルボニル)−γ−(t−ブチ
ルオキシ)−L−グルタミン酸(Fmocグルタミン
酸)を更に使用した。
ハク酸イミド(株式会社ペプチド研究所製)を酢酸エチ
ル150mlに溶解し、この溶液に、0.6g(10m
mol)のエチレンジアミン(和光純薬株式会社製)を
酢酸エチル10mlに溶解した溶液を撹拌しながら室温
下に滴下し、滴下終了後さらに1時間撹拌を続けた。析
出した結晶を濾取し、減圧下に乾燥してエチレンジアミ
ン2N−ヒドロキシコハク酸イミド塩2.9g(収率1
00%)を得た。 (2) アルギン酸ナトリウム(和光純薬株式会社製)
の1重量%水溶液(粘度500〜600cp)の500
ml(カルボキシル基;275mmol)に、上記(1)
で得られたエチレンジアミン2N−ヒドロキシコハク酸
イミド塩2.42g(8.5mmol)と、1−エチル
−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
塩酸塩(株式会社ペプチド研究所製)17.6g(92mm
ol)を添加して溶解し、それにより得られた溶液をテ
フロン被覆アルミ製トレイ(15cm×25cm)に流
延し、室温下に静置して、約51時間後に含水ゲルを得
た。 (3) 上記(2)で得られた含水ゲルを、カルシウム
イオンとナトリウムイオンの濃度が細胞間質液における
のと同じ濃度(カルシウムイオン5meq、ナトリウム
イオン143meq)になるように、塩化カルシウムと
塩化ナトリウムを溶解した水溶液で十分に洗浄した後、
純水で十分に洗浄し、次いで凍結乾燥してスポンジ状の
アルギン酸共有結合架橋ゲル約5gを得た。
への配列番号1で表されるペプチドの固定化)]上記の
製造例15で得られたアルギン酸共有結合架橋ゲルの
0.1gをジメチルホルムアミドで洗浄してゲル中の水
分をジメチルホルムアミドで置換した後、N−ヒドロキ
シコハク酸イミド1.2mgと1−エチル−3−(3−
ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩1.9
mgを加えて、一晩振盪した。次いで、メタノールとジ
メチルホルムアミドで数回洗浄した後、上記の製造例1
で得られた配列番号1で表されるペプチド10μmol
とジイソプロピルエチルアミン1.7μlを加えて、さ
らに一晩振盪してアルギン酸共有結合架橋ゲルにペプチ
ドを結合させた。これを、メタノールとエタノールで数
回洗浄した後、真空乾燥して、γ線滅菌(25kGy)
を施して、アルギン酸共有結合架橋ゲルに配列番号1で
表されるペプチドが固定化された神経再生用材料を製造
した。
への配列番号2〜14で表されるペプチドの固定化)]
配列番号1で表されるペプチドの代わりに、配列番号2
〜14で表されるペプチドのそれぞれを用いた以外は実
施例1と同様にして、アルギン酸共有結合架橋ゲルに配
列番号2〜14のそれぞれが固定化された神経再生用材
料を製造した。
ゲル(Matrigel R:Collaborative Biomedical Pr
oducts社製)をこの比較例1の神経再生用材料とした。
用材料の充填物の製造)]上記の実施例1で得られた神経
再生用材料(ペプチド固定化アルギン酸共有結合架橋ゲ
ル)の0.1gおよび蒸留水4mlを試験管に入れ、3
7℃の恒温水槽中で12時間振盪してゲル化させた。得
られたゲルを注射器に吸い取り、十分な長さのポリグリ
コール酸チューブ(内径約4mm、厚さ約0.3mm)
中に注射器で充填し、凍結乾燥して神経再生材(神経再
生用材料充填チューブ)を製造した。なお、前記の全て
の操作は滅菌条件下で行った。
用材料の充填物の製造)]実施例1で得られた神経再生用
材料の代わりに、実施例2〜14および比較例1で得ら
れた神経再生用材料のそれぞれを用いた以外は実施例1
5と同様にして神経再生材(神経再生用材料充填チュー
ブ)を製造した。
28および比較例2で得られた神経再生材(神経再生用
材料充填チューブ)の両端の余分な管を除去し、必要な
長さに調整した。 (ii) 各試験区ごとに5匹の猫を準備し(1〜15試
験区)、各々の猫にケタラール2mlを筋肉注射し、全
身麻酔を施した後、メスで座骨部を切開して座骨神経の
軸索を露出させ、定規で正確に測定して45mmの座骨
神経を切除した。 (iii) 前記(2)において座骨神経を切除した部分
に、上記(1)で準備した神経再生材を長さ50mmで
挿入し、その両端を10−0ナイロン糸を用いて座骨神
経に縫合固定した。次いで、筋肉を数箇所および表皮を
数箇所縫合し、神経再生材の埋植および創の閉鎖を行っ
た。
手術後13週目で、筋電図計(Nicolet Biomedical
Instruments社製「The Nicolet Viking」)を使用
して、体性感覚誘発電位(SEP)および誘発筋電図
(EMG)を記録した。その際に、SEPは神経再生部
位よりも末梢の腓骨神経に電気刺激を加えて、それによ
り生じた誘発電位を大脳皮質で記録した。また、EMG
は大脳皮質運動野に磁気刺激を加えて、神経再生部位よ
りも末梢の下腿の筋肉の筋電図を記録した。さらに、2
0週目に光学顕微鏡および電子顕微鏡を用いて組織の形
態学的評価を行った。
材(配列番号1〜14で表されるペプチドを固定化した
アルギン酸共有結合架橋ゲルをチューブに充填したも
の)を埋植した試験区1〜14の場合には、手術後13
週目にすでにSEPおよびEMGが記録され、神経の再
生が行われていた。そのうちでも、実施例15〜21の
神経再生材(配列番号1〜7で表されるペプチドを固定
化したアルギン酸共有結合架橋ゲルをチューブに充填し
たもの)を埋植した試験区1〜7では、SEPおよびE
MG共に、その潜時は短く且つ電位が高くて、神経の再
生が良好であった。特に、実施例15、19および21
の神経再生材(配列番号1で表されるペプチド、配列番
号5で表されるペプチドおよび配列番号7で表されるペ
プチドを固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲルをチュ
ーブに充填したもの)を埋植した試験区1、5および7
では、SEPおよびEMG共に、その潜時は一層短く且
つ電位が一層高かった。 (ii) 一方、比較例2で得られた神経再生材(コラー
ゲンゲルをチューブに充填したもの)を埋植した試験区
15では、手術後13週目にSEPおよびEMGが記録
されず、神経の再生が円滑に行われていなかった。
5〜28で得られた本発明の神経再生材(配列番号1〜
14で表されるペプチドを固定化したアルギン酸共有結
合架橋ゲルをチューブに充填したもの)を埋植した試験
区1〜14の場合には、神経再生材を埋植した部分で有
髄軸索が数多く観察された。そのうちでも、実施例15
〜21の神経再生材(配列番号1〜7で表されるペプチ
ドを固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲルをチューブ
に充填したもの)を埋植した試験区1〜7では、より多
くの有髄軸索が観察され、特に実施例15、19および
21の神経再生材(配列番号1で表されるペプチド、配
列番号5で表されるペプチドおよび配列番号7で表され
るペプチドを固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲルを
チューブに充填したもの)を埋植した試験区1、5およ
び7ではより一層多くの有髄軸索が観察された。 (iv) 一方、20週目の標本において、比較例2で得
られた神経再生材(コラーゲンゲルをチューブに充填し
たもの)を埋植した試験区15では、神経再生材を埋植
した部分で有髄軸索がほとんど観察されなかった。
れた本発明の神経再生材(配列番号1〜14で表される
ペプチドを固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲルをチ
ューブに充填したもの)を埋植した試験区1〜14の場
合には、神経再生材の埋植部位よりも遠位部でもシュワ
ン細胞を伴う細い有髄軸索、無髄軸索が観察され、種々
の段階の再生軸索が混在していた。そのうちでも、実施
例15〜21の神経再生材(配列番号1〜7で表される
ペプチドを固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲルをチ
ューブに充填してもの)を埋植した試験区1〜7では、
より太い有髄軸索が数多く観察され、特に実施例15、
19および21の神経再生材(配列番号1で表されるペ
プチド、配列番号5で表されるペプチドおよび配列番号
7で表されるペプチドを固定化したアルギン酸共有結合
架橋ゲルをチューブに充填したもの)を埋植した試験区
1、5および7では、一層より太く、より数多くの有髄
軸索が観察された。
4で表されるペプチドの各々を基材に固定化した実施例
1〜14の神経再生用材料並びにそれを生体吸収性のチ
ューブに充填した実施例15〜28の神経再生材は、軸
索伸長作用を有すること、そのうちでも配列番号1〜7
で表されるペプチドの各々を基材に固定化した実施例1
〜7の神経再生用材料並びにそれを生体吸収性のチュー
ブに充填した実施例15〜21の神経再生材は軸索伸長
作用に優れること、特に配列番号1で表されるペプチ
ド、配列番号5で表されるペプチドおよび配列番号7で
表されるペプチドの各々を基材に固定化した実施例1、
5および7の神経再生用材料並びにそれを生体吸収性の
チューブに充填した実施例15、19および21の神経
再生材は軸索伸長作用に一層優れること、それに対して
比較例1の神経再生用材料(コラーゲンゲル)およびそ
れを生体吸収性のチューブに充填した比較例2の神経再
生材は軸索伸長作用に劣っていることがわかる。
験): (i) 上記の実施例1〜14で得られた神経再生用材
料(配列番号1〜14で表されるペプチドのそれぞれを
固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲル)および比較例
1の神経再生用材料(ペプチドの固定化されていないス
ポンジ状コラーゲンゲル)ごとに10匹ずつの生後10
日の幼若ラットを準備した(試験区16〜30)。 (ii) エーテル麻酔下に、顕微鏡下で胸椎のラミネク
トミーを行い、鋭利なメスを用いて、第8〜10胸椎レ
ベルで脊髄に2mmのギャップを作成し、実施例1〜1
4および比較例1で得られた神経再生用材料のそれぞれ
を充填(埋植)した後、骨を元に戻し、筋肉を数箇所お
よび皮膚を数箇所縫合して手術を終了した。
手術後9週目で、筋電図計(Nicolet Biomedical In
struments社製「The Nicolet Viking」)を使用し
て、体性運動誘発電位(MEP)および体性感覚誘発電
位(SEP)を記録した。その際に、MEPは大脳皮質
運動野に電気刺激を加えて、それにより生じた誘発電位
を末梢の腓腹筋で記録した。また、SEPは下肢に電気
刺激を加えて、それにより生じた誘発電位をpostcrucia
te sensory cortex で記録した。さらに、12週目に光
学顕微鏡および電子顕微鏡を用いて組織の形態学的評価
を行った。
材料(配列番号1〜14で表されるペプチドのそれぞれ
を固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲル)を用いた試
験区16〜29では、いずれも、手術後9週目にすでに
MEPおよびSEPが記録され、神経の再生されている
と評価された。そのうちでも、実施例1〜7の神経再生
用材料(配列番号1〜7で表されるペプチドのそれぞれ
を固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲル)を用いた試
験では、MEPおよびSEP共に、その潜時は短く且つ
電位が高くて、より正常に近い評価が得られた。特に、
実施例1、5および7の神経再生用材料材(配列番号
1、配列番号5および配列番号7で表されるペプチドの
それぞれを固定化したアルギン酸共有結合架橋ゲル)を
用いた試験では、MEPおよびSEP共に、その潜時は
一層短く且つ電位が一層高かった。 (ii) 一方、比較例1の神経再生用材料(ペプチドを
固定化してないスポンジ状コラーゲンゲル)を用いた試
験区30では、手術後9週目にMEPおよびSEPが記
録されず、神経の再生が円滑に行われていなかった。
〜14で得られた本発明の神経再生用材料(配列番号1
〜14で表されるペプチドのそれぞれを固定化したアル
ギン酸共有結合架橋ゲル)を用いた試験区16〜29で
は、神経再生用材料を埋植した部分で有髄軸索および無
髄軸索が数多く観察された。軸索はシュワン様細胞と1
対1の関係を持ち、厚いミエリン髄鞘を持っていた。そ
のうちでも、実施例1〜7の神経再生用材料を用いた試
験区16〜22では、より多くの有髄軸索および無髄軸
索が観察され、特に実施例1、5および7の神経再生用
材料を用いた試験区16、20および22ではより一層
多くの有髄軸索および無髄軸索が観察された。 (iv) 一方、12週目の標本において、比較例1の神
経再生用材料(ペプチドを固定化してないスポンジ状の
コラーゲンゲル)を用いた試験区30では、神経再生用
材料を埋植した部分で有髄軸索および無髄軸索が共に観
察されず、軸索の伸長を妨げる多数の線維状の瘢痕組織
が観察された。
4で表されるペプチドのそれぞれを基材に固定化した実
施例1〜14の神経再生用材料は、軸索伸長作用を有す
ること、そのうちでも配列番号1〜7で表されるペプチ
ドのそれぞれを基材に固定化した実施例1〜7の神経再
生用材料は軸索伸長作用に優れること、特に配列番号1
で表されるペプチド、配列番号5で表されるペプチドお
よび配列番号7で表されるペプチドのそれぞれを基材に
固定化した実施例1、5および7の神経再生用材料は軸
索伸長作用に一層優れること、それに対して比較例1の
神経再生用材料は軸索伸長作用に劣っていることがわか
る。
ド、配列番号8〜14で表されるペプチドおよび/また
はそれらの塩を基材に固定化してなる本発明の神経再生
用材料、並びに前記の神経再生用材料を生体吸収性チュ
ーブに充填してなる本発明の神経再生材は、神経細胞増
殖促進作用および神経軸索伸長作用を示し、安全性、生
体適合性などの点でも優れているため、神経細胞や神経
組織の損傷、欠損などによる中枢神経や末梢神経系の疾
患の治療、脊椎疾患、頭部外傷、卒中などの脳血管疾患
のような外傷性疾患などの治療に有効に用いることがで
きる。そのうちでも、一般式(I)で表されるペプチ
ド、特に配列番号1〜7で表されるペプチドおよび/ま
たはそれらの塩を基材に固定化してなる本発明の神経再
生用材料は、特に強い神経細胞増殖促進作用および神経
軸索伸長作用を有し、且つ安全性、生体適合性の点でも
優れているので、上記した種々の神経系疾患の治療に用
いる神経再生用材料として特に有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記の一般式(I); 【化1】 X−A−D−E−G−J−L−M−Pro−Q−Y (I) (式中、Xは水素、CH3−CO−およびCH3−CO−
Lys−からなる群から選ばれる基、AはSerおよびThr
から選ばれるアミノ酸残基、DはIle、ValおよびLeu
からなる群から選ばれるアミノ酸残基、EはLysおよび
Argから選ばれるアミノ酸残基、GはIle、Valおよび
Leuからなる群から選ばれるアミノ酸残基、JはGlyお
よびAlaから選ばれるアミノ酸残基、LはIle、Valお
よびLeuからなる群から選ばれるアミノ酸残基、MはG
lyおよびAlaから選ばれるアミノ酸残基、QはGly、A
laおよびGly−Lys−Lys−Glyからなる群から選ばれ
るアミノ酸残基またはペプチド残基、並びにYは−OH
または−NH2を示す。)で表されるペプチド、配列番
号8で表されるペプチド、配列番号9で表されるペプチ
ド、配列番号10で表されるペプチド、配列番号11で
表されるペプチド、配列番号12で表されるペプチド、
配列番号13で表されるペプチド、配列番号14で表さ
れるペプチドおよびそれらの塩から選ばれる少なくとも
1種を基材に固定化してなることを特徴とする神経再生
用材料。 - 【請求項2】 配列番号1で表されるペプチド、配列番
号2で表されるペプチド、配列番号3で表されるペプチ
ド、配列番号4で表されるペプチド、配列番号5で表さ
れるペプチド、配列番号6で表されるペプチド、配列番
号7で表されるペプチド、配列番号8で表されるペプチ
ド、配列番号9で表されるペプチド、配列番号10で表
されるペプチド、配列番号11で表されるペプチド、配
列番号12で表されるペプチド、配列番号13で表され
るペプチド、配列番号14で表されるペプチドおよびそ
れらの塩から選ばれる少なくとも1種を基材に固定化し
てなる請求項1に記載の神経再生用材料。 - 【請求項3】 基材が多糖類のゲルからなるものである
請求項1または2に記載の神経再生用材料。 - 【請求項4】 多糖類のゲルがアルギン酸ゲルである請
求項3に記載の神経再生用材料。 - 【請求項5】 アルギン酸ゲルがアルギン酸共有結合架
橋ゲルである請求項4に記載の神経再生用材料。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の神
経再生用材料を、生体吸収性の材料からなるチューブに
充填してなることを特徴とする神経再生材。
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-
1999
- 1999-08-11 JP JP22710899A patent/JP4410879B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US10940235B2 (en) | 2015-04-15 | 2021-03-09 | Rutgers, The State University Of New Jersey | Biocompatible implants for nerve re-generation and methods of use thereof |
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