JP2000142812A - 梱包材及び梱包方法 - Google Patents

梱包材及び梱包方法

Info

Publication number
JP2000142812A
JP2000142812A JP10323994A JP32399498A JP2000142812A JP 2000142812 A JP2000142812 A JP 2000142812A JP 10323994 A JP10323994 A JP 10323994A JP 32399498 A JP32399498 A JP 32399498A JP 2000142812 A JP2000142812 A JP 2000142812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packing
packing material
box
plastic film
film sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10323994A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneo Masuda
恒夫 増田
Takayuki Ota
隆之 太田
Atsushi Hoshaku
敦 宝積
Katsuto Ishii
克人 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukuda Denshi Co Ltd
Original Assignee
Fukuda Denshi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukuda Denshi Co Ltd filed Critical Fukuda Denshi Co Ltd
Priority to JP10323994A priority Critical patent/JP2000142812A/ja
Publication of JP2000142812A publication Critical patent/JP2000142812A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cartons (AREA)
  • Buffer Packaging (AREA)
  • Packages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】保管中の必要容積を最少とし、共通仕様で簡単
に種々の製品に適用可能で、運搬箱への収納も容易な梱
包材を提供する。 【解決手段】 1枚の板状段ボールを所定形状に打ち抜
いて所定の折り目を形成し、上面250の開口部位に可
撓性を有するプラスチックフイルムシート500を張設
した状態で保存しておく。梱包時には、折り目に沿って
折り曲げた状態を維持した梱包部材を2つ用意し、一対
の梱包材の前記プラスチックフイルムシート部分で製品
を挟持して、切り離し成型されたアダプタ部材400の
辺先端を長孔313,323に挿入して挟持間隔を維持
しつつ挟持状態を維持し、運搬箱に収納可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は商品をワンタッチで
ケース内に梱包可能な梱包材及び梱包方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の、商品を運搬箱へ梱包する方法と
して、一般には、商品の底部形状と運搬箱の内側底部形
状に合致させて成形した、あるいは商品の上部形状と運
搬箱の内側上部形状に合致させて成形した、発砲スチロ
ール等の緩衝・位置決め部材を、段ボール面に貼付ける
などした梱包部材を用意しておき、商品の梱包時に底部
の梱包部材を運搬箱内にいれ、ついで商品を収納し、最
後に上部の梱包部材を入れて運搬箱の蓋を閉めるなどし
て商品を運搬箱内に固定して緩衝・位置決めを行なって
いた。
【0003】あるいは、商品の外形に合致させて成型し
た紙製、あるいはプラスチック製の型部材により商品を
挟み、運搬箱内に収納して商品を運搬箱内に固定し、緩
衝・位置決めを行なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、従
来のこの種の梱包部材は、商品の外形に合わせて成形さ
れていたため、どうしても一定の容積を有している。こ
の結果、商品の梱包までの間これを保管するのに非常に
広い場所を占有していた。
【0005】更に、梱包材を個々の商品の外形に合わせ
て成型しなければならず、梱包材の種類も商品の種類に
応じて必要であり、係る面でも在庫管理が大変であっ
た。更に、商品の僅かの外形変更でも、場合によっては
梱包材の作り直しが必要であった。
【0006】更に、商品納入後の不要になった梱包材の
体積も大きく、また発砲スチロールなどを用いている場
合には、環境汚染の虞もあり、商品納入後の不要になっ
た梱包材の処分も大変であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題に鑑
みて成されたもので、上述の課題を解決し、保管中の必
要容積を最少とし、共通仕様で簡単に種々の製品に適用
可能で、運搬箱への収納も容易なワンタッチでケース内
に梱包可能な梱包材及び梱包方法を提供することを目的
とする。係る目的を達成する一手段として例えば以下の
構成を備える。
【0008】即ち、梱包対象物を少なくとも1対の梱包
部材で挟持して梱包対象物を運搬する運搬箱内に収納す
るための梱包材であって、前記梱包部材は、少なくとも
前記梱包対象物当接部位を切り欠くと共に所定形状に成
型された板状部材と、少なくとも前記梱包対象物当接部
位の板状部材切り欠き部位に張設された可撓性を有する
プラスチックフイルムシートとを有し、梱包時に前記板
状部材を所定形状に折り畳んで梱包部材を梱包可能状態
として、一対の折り曲げ形成された前記梱包部材の前記
プラスチックフイルムシート部分で前記梱包対象物を圧
接挟持し、前記プラスチックフイルムシートの弾性力で
前記梱包対象物を梱包位置に位置決めして前記運搬箱内
に収納して梱包することを特徴とする。
【0009】そして例えば、前記板状部材の所定折り曲
げ部位には折り目が設けられていることを特徴とする。
あるいは、前記板状部材は箱状に折り曲げ成型され箱状
の底部を開口部として開口部に前記プラスチックフイル
ムシートを張設してなることを特徴とする。
【0010】また例えば、前記箱状の一方辺で前記一対
の梱包部材を回転可能に係合し、対向辺の立ち上がり部
の一部を切欠凹部形状に形成して、前記梱包対象物を一
対の梱包部材の夫々の前記プラスチックフイルムシート
部分で圧接挟持させ、前記切り欠き凹部を抑えて前記一
対の梱包部材による挟持状態を維持しつつ前記運搬箱に
収納可能とすることを特徴とする。
【0011】更に例えば、前記板状部材の前記開口部内
に1対の梱包部材の夫々の前記プラスチックフイルムシ
ートで梱包対象物を挟持した際に前記梱包部材の挟持状
態を維持するためのアダプタ部材を切り離し可能に成型
し、梱包時に前記切り離したアダプタ部材を組み立て成
形して前記一対の梱包部材を係合可能とすることを特徴
とする。
【0012】また例えば、前記係合は梱包材の所定部位
に形成された孔部内に前記アダプタ部材の一部を貫通さ
せて貫通状態を維持させて前記梱包部材の挟持状態を維
持することを特徴とする。
【0013】また、少なくとも梱包対象物当接部位を切
り欠くと共に所定形状に成型された板状部材と、少なく
とも前記梱包対象物当接部位の板状部材切り欠き部位に
張設された可撓性を有するプラスチックフイルムシート
とを有する一対の梱包材の前記プラスチックフイルムシ
ート部分で梱包対象物を挟持して梱包対象物を運搬する
運搬箱内に収納するにあたって、前記梱包部材を、梱包
時に前記板状部材を所定形状に折り畳んで梱包部材を梱
包可能状態として、一対の折り曲げ形成された前記梱包
部材の前記プラスチックフイルムシート部分で前記梱包
対象物を圧接挟持し、前記プラスチックフイルムシート
の弾性力で前記梱包対象物を梱包位置に位置決めして前
記運搬箱内に収納して梱包することを特徴とする。
【0014】そして例えば、前記運搬箱内上部の少なく
とも対向する2隅に、箱の内側面に沿った状態と箱の内
側に折れ曲がった状態とに保持可能な抑え部材を配設
し、前記前記梱包部材の前記プラスチックフイルムシー
ト部分で前記梱包対象物を圧接挟持して前記運搬箱内に
収納し、収納後に抑え部材を箱の内側に折れ曲がった状
態として上部梱包部材上面を抑え、前記運搬箱への収納
状態を維持して梱包可能とすることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施の形態の一例を詳細に説明する。以下の説明は、
比較的小型の情報処理装置を梱包する梱包材について行
なう。
【0016】以下に説明する各実施例の梱包材は、いず
れの場合も上側の梱包材、下側の梱包材ともに原則とし
て板状段ボールを一回の打ち抜きで成形し、折り目を付
け、その後の後述するウレタンフィルムシートを張設し
て板状の状態で保存可能に構成する。そして、実際の梱
包時には、切り離すべき箇所があれば切り離して、夫々
を組み立て、商品をウレタンフィルムシートで挟み込む
ようにしてウレタンフイルムシートの弾性力で商品を挟
み込み位置に固定し、運搬箱に収納する構成となってい
る。
【0017】以下の説明する実施の形態例の梱包の基本
原理を図9を参照して説明する。左側に示す(A)が梱
包前の状態を示し、右側の断面図で示す(B)が梱包後
の状態を示している。本実施の形態例で用いる梱包材1
0,20は、基本的には板状段ボールを折り曲げて成型
されている。そして製品面の中央部を広く開口し、そこ
にウレタンフィルムシート500を貼着した構造であ
る。
【0018】そしてこの梱包材10,20の間に製品1
000を位置決めし、梱包材10,20で挟み込む。ウ
レタンフィルムシート500は可撓性を有しており、製
品当接部が矢印方向に伸張して一定圧力で製品を挟み込
んだ状態となる。ウレタンフィルムシート500は伸縮
性に富んでおり、製品1000を挟んでもやぶれたりす
ることがない。また、一定の圧力で製品1000を挟持
しているため、外部より応力が加わっても、製品100
0に直接応力が伝わることがなく、またウレタンフィル
ムシート500表面が平滑性を有しているのでもないこ
とより製品1000の位置が変動することもない状態と
出来る。この一定圧力で製品1000を挟持した状態に
維持して運搬箱内に収納可能に構成することにより、使
い易い梱包材が提供できる。しかも、段ボールとウレタ
ンフィルムシート500のみの構造であるため、例えば
使用後に廃棄する際にも、燃えるゴミとして出すことが
でき、環境破壊の少ない優れた梱包材を提供できる。
【0019】以下、具体的に本発明に係る各実施の形態
例を詳細に説明する。
【0020】[第1の実施の形態例]まず図1乃至図4
を参照して本発明に係る第1の実施の形態例を詳細に説
明する。図1は本実施の形態例の底部梱包部材の展開
図、図2は本実施の形態例の上部梱包部材の展開図、図
3は本実施の形態例の梱包材を用いて実際の商品(製
品)を位置決めして梱包する状態を説明するための図、
図4は本実施の形態例の梱包材により位置決め・緩衝し
て運搬箱である製品外箱内に収納する動作を説明するた
めの図である。
【0021】本実施の形態例の梱包材は、保管用のスペ
ースを最小のものとし、また、各種の商品に共通の梱包
材とするため、商品に当接して商品を位置決め保持する
部分に弾力性を有し、引っ張り強いウレタンフイルムシ
ートを貼着した図1に示す底部梱包材100、図2に示
す上部梱包材200を用いて商品の梱包を行なう。図
1、図2において、各梱包材100,200は板状の段
ボールであり、500に示す中央切欠部を覆うように周
囲の例えば斜線で示すで中央部の上部にウレタンフィル
ムシートが貼着される。
【0022】まず図1を参照して本実施の形態例の底部
梱包材100を説明する。本実施の形態例の底部梱包材
100は、板状段ボールを1回のプレスで図1に示す形
状に打ち抜き、鎖線で示す部分に折り目を形成する。底
部梱包材100は、縁が2重構造となるように各辺に基
部を含めて合計4つの折り目が設けられている。本実施
の形態例では、この折り目に従って全て山折りされる。
【0023】底部梱包材100において、110が底部
前縦辺部、120が底部奥縦辺部であり、夫々の基部略
中央には長孔161,162が配設されている。底部奥
縦辺部120の先端部略中央には長孔162内に貫通可
能な舌辺122が形成されており、舌辺122は長孔1
62を貫通して後述する上部梱包材に配設された長孔に
挿入され、当該挿入部位で底部梱包材100と上部梱包
材200とを係止する。
【0024】130は底部左横辺部、140は底部右横
辺部であり、各横辺部130及び140の基部には所定
間隔で長孔163,164及び165,166が配設さ
れている。組立時には、長孔163,164には底部左
横辺部130先端に所定間隔で形成された少なくとも当
該板段ボールの厚さ分突出した係合凸辺173、174
が挿入され、底部左横辺部130の折り曲げ状態を維持
可能に構成されている。
【0025】同様に、組立時には、長孔165,166
には底部右横辺部1400先端に所定間隔で形成された
少なくとも当該板段ボールの厚さ分突出した係合凸辺1
75、176が挿入され、底部右横辺部140の折り曲
げ状態を維持可能に構成されている。
【0026】また、底部左横辺部130、底部右横辺部
140の両側面部分の一段目の折り目より先端部分は突
出辺131,132,141,142が形成されてお
り、組立時に当該突出辺131は底部奥縦辺120の左
側2重縁部分の各縁の間に挿入して、突出辺132は底
部前縦辺110の左側2重縁部分の各縁の間に挿入し
て、突出辺141は底部奥縦辺120の右側2重縁部分
の各縁の間に挿入して、突出辺142は底部前縦辺11
0の右側2重縁部分の各縁の間に挿入して、組立状態に
おける各辺が広がるのを防止している。
【0027】なお、各辺の底部の長孔に凸部を係合する
ことにより組立状態が維持可能であり、この突出辺13
1,132,141,142は必ず設けなければならな
いものではなく、省略することができる。
【0028】また、底部上面部150は図1に示す如く
周囲の糊代部分を除いて切り欠かれており、周囲の斜線
で示す部分に接着剤を塗布した後、略底部上面部150
の大きさの上記ウレタンフイルムシート500を貼着し
ている。
【0029】本実施の形態例では、底部梱包材100
は、図1に示すような展開状態(板状の状態)で保管さ
れ、実際の梱包時に後述する手順で組み立てられる。こ
こで、上記ウレタンフイルムシート500の厚さはごく
薄いものであるため、全体の厚さは略段ボールの厚さと
なる。このため、使用前にはこの底部梱包材100を積
み重ねて保管することができ、保管スペースを最少のも
のと出来る。
【0030】次に、図2を参照して本実施の形態例の上
部梱包材200の構成を説明する。本実施の形態例の上
部梱包材200は、板状段ボールを1回のプレスで図2
に示す形状に打ち抜き、鎖線で示す部分に折り目を形成
する。底部梱包材200は、縁が1重構造であり、各辺
の基部に折り目が設けられている。本実施の形態例で
は、この折り目に従って全て山折りされる。
【0031】上部梱包材200において、210が上部
前縦辺部、220が上部奥縦辺部であり、夫々の基部略
中央には長孔261,262が配設されている。上部奥
縦辺部220の長孔262内には上記底部奥縦辺部12
0の舌辺122が貫通して折り畳まれることにより当該
箇所で底部梱包材100と上部梱包材200とを係合す
る。
【0032】また、各縦辺部210,220の先端部ほ
ぼ中央には、折り曲げ辺213,223が形成されてお
り、組立時に山折りされることにより指などで底部梱包
材100と上部梱包材200とを抑えて密着させた状態
に維持し易く構成されている。
【0033】上部前縦辺部210の先端部の折り曲げ辺
213の両側先端部には、後述する上部左右横辺部24
0,230に形成された係止凸辺241,231と係合
する台形状の凹部212,211が形成されている。同
様に、上部奥縦辺部220の先端部の折り曲げ辺223
の両側には、後述する上部左右横辺部240,230に
形成された係止凸辺242,232と係合する台形状の
凹部222,221が形成されている。
【0034】230は上部右横辺部、240は上部左横
辺部であり、各横辺部240及び230の基部には所定
間隔で長孔265,266及び263,264が配設さ
れている。組立時には、長孔263,264には底部右
横辺部140先端の係合凸辺175,176が挿入可
能、長孔265,266には底部左横辺部130先端の
係合凸辺173,174が挿入可能であり、底部梱包材
100と上部梱包材200を重ねたときに位置決めが可
能に構成されている。
【0035】更に、上部右横辺部230の前部折り曲げ
辺231には、上部前縦辺部210の凹部211と係合
する係合辺232が、奥部折り曲げ辺233には上部奥
縦辺部210の凹部221と係合する係合辺234が配
設されており、上部左横辺部240の前部折り曲げ辺2
41には上部前縦辺部210の係合凹部212と係合す
る係合辺242が、奥部折り曲げ辺243には上部奥縦
辺部210の凹部222と係合する係合辺244が配設
されている。
【0036】また、上部上面部250は図2に示す如く
周囲の糊代部分を除いて切り欠かれており、周囲の斜線
で示す部分、164及び165,166が配設されてい
る。組立時には、長孔163,164には底部左横辺部
130先端に所定間隔で形成された少なくとも当該板段
ボールの厚さ分突出した係合凸辺173、174が挿入
され、底部左横辺部130の折り曲げ状態を維持可能に
構成されている。
【0037】同様に、組立時には、長孔165,166
には底部右横辺部140先端に所定間隔で形成された少
なくとも当該板段ボールの厚さ分突出した係合凸辺17
5、176が挿入され、底部右横辺部140の折り曲げ
状態を維持可能に構成されている。
【0038】なお、255は、山折りされて図の裏側よ
り長孔261を貫通し、更に底部梱包材100の長孔1
61内を貫通して上部梱包材200と底部梱包材100
とを係合する係合突出辺である。また、底部左横辺部1
30、に接着剤を塗布した後、略底部上面部150の大
きさの上記ウレタンフイルムシート500を貼着してい
る。
【0039】本実施の形態例では、底部梱包材100
は、図1に示すような展開状態(板状の状態)で保管さ
れ、実際の梱包時に後述する手順で組み立てられる。こ
こで、上記ウレタンフイルムシート500の厚さはごく
薄いものであるため、全体の厚さは略段ボールの厚さと
なる。このため、使用前にはこの底部梱包材100を積
み重ねて保管することができ、保管スペースを最少のも
のと出来る。
【0040】以上の構成を備える本実施の形態例の梱包
材を用いて商品を運搬箱への収納作業を説明する。
【0041】本実施の形態例の梱包材は、図1及び図2
に示す板状の状態で載積されて保存されている。そし
て、実際の梱包に先だって図示の鎖線の部分を例えば外
側より順にほぼ直角に山折りする。
【0042】図1に示す底部梱包材100は、最初に底
部奥縦辺部120と底部前縦辺部110を例えば先端部
より順にほぼ直角に山折りし、折り畳む。なお、底部奥
縦辺部120の舌辺122は、長孔162を貫通して直
立した状態に維持される。これにより、縁が2重の縦辺
が形成される。
【0043】続いて底部左横辺部130及び底部右横辺
部140を例えば先端方向より順次ほぼ直角に山折り
し、2重形成された縦辺の中間空間部に夫々の突出辺1
31,132,141,142を山折りして入れ込み、
縁が2重の横辺が形成される。なお、突出辺131,1
32,141,142がなくともある程度の折り曲げ状
態が維持され、しかも最終的には運搬箱内に収納された
状態では確実に折り曲げ状態が維持されるため、突出辺
131,132,141,142は必ずしも設ける必要
はない。
【0044】一方、図2に示す上部梱包材200は、ま
ず最初に底部奥縦辺部220と底部前縦辺部210を基
部でほぼ直角に山折りする。次に底部左横辺部230及
び底部右横辺部240を基部でほぼ直角に山折りし、続
いて底部左横辺部230の前部折り曲げ辺231、奥部
折り曲げ辺233をほぼ直角に山折りする。
【0045】そして、係合辺232を凹部211内に山
折りして折り曲げ状態を維持させ、係合辺234を凹部
221内に山折りして折り曲げ状態を維持させる。続い
て係合辺242を凹部212内に山折りして折り曲げ状
態を維持させ、係合辺244を凹部222内に山折りし
て折り曲げ状態を維持させる。
【0046】その後、図3に示すように、係合突出辺2
55を山折りして長孔261を貫通させ、更に底部梱包
材100の長孔161内を貫通しておりまげ、上部梱包
材200と底部梱包材100とを係合する。そして折り
曲げ辺223を山折りして指を掛け易い状態としてお
く。
【0047】そして、製品1000を底部梱包材100
のウレタンフィルムシート500の上に載置し、上部梱
包材200の折り曲げ辺223山折り部に指を掛けるな
どして上部梱包材200を底部梱包材上面に密着させ
る。このとき、製品1000は、ウレタンフィルムシー
ト500の弾性力で載置位置にほぼ位置決めされて製品
表面全体をウレタンフィルムシート500で挟み込まれ
た状態に維持される。
【0048】この状態を維持しながら図4に示すように
運搬箱1500内に収納し、運搬箱1500の蓋を閉め
て梱包が終了する。この状態において、ウレタンフィル
ムシート500の弾性力で製品1000を梱包位置に位
置決めした状態が維持される。そして、運搬箱1500
外部よりの衝撃などがあっても、ウレタンフィルムシー
ト500の伸縮位置が変更されることはなく(製品位置
がずれることがなく)、しかも、急激な外力が加わった
場合でもウレタンフィルムシート500の弾性力で製品
100に急激な応力が加わることがない。
【0049】このように、単に2枚の段ボールを成形し
て上部開口部にウレタンフィルムシート500を貼着す
るのみで、確実に製品を梱包可能な梱包材が提供でき
る。このため、部品点数も少なくてすみ、しかも、梱包
前の梱包材保存状態で必要とするスペースも最少のもの
と出来る。
【0050】なお、以上の説明においては、底部梱包材
100の縁を2重に形成し、上部梱包材200の縁を一
重に形成した例を説明した。しかし、上部及び底部とも
に縁を2重にしても、あるいは共に一重にしても、ある
いは、上部梱包材を2重にして底部梱包材を一重にして
も良い。更に、運搬箱は横開きタイプの箱で説明した
が、上開きタイプの運搬箱であっても良いことは勿論で
ある。
【0051】[第2の実施の形態例]以上の構成は、底
部梱包材100と上部梱包材200とを互いに密着状態
として製品を挟持する例について説明した。この第1の
実施の形態例は小型の製品には非常に効果的であるが、
例えば製品がより大型で製品の高さが高い場合には、ウ
レタンフィルムシート500の弾性力で製品位置を位置
決めして底部梱包材100と上部梱包材200とを互い
に密着状態とするには非常な力が必要であり、運搬箱も
頑丈な物としなければ成らない。このような場合におい
ては、例え底部梱包材と上部梱包材とを互いに密着状態
としなくても、製品をウレタンフィルムシート500部
分で挟み込んで、ある程度の応力を加えるのみで該ウレ
タンフィルムシート500部分で製品を梱包位置に位置
決め状態に維持することができる。
【0052】従って、底部梱包材と上部梱包材とをアダ
プタを介して所定間隔に維持する様にして、製品を挟み
込むようにすることにより種々の製品の梱包に応用する
ことができる。
【0053】底部梱包材と上部梱包材とをアダプタを介
して所定間隔に維持する本発明に係る第2の実施の形態
例を以下図5及び図6を参照して説明する。図5は本発
明に係る第2の実施の形態例の梱包材を示す展開図、図
6は第2の実施の形態例の梱包材を用いて製品を梱包す
る状態を説明するための図である。
【0054】第2の実施の形態例においては、上部梱包
材及び底部梱包材共に同じ梱包材を用いる例を説明す
る。しかし、第1の実施の形態例の如くに上部と下部の
梱包材の構造を変えても良いことは勿論である。
【0055】図5を参照して第2の実施の形態例を説明
する。第2の実施の形態例においても、梱包材は板状段
ボールを1回のプレスで図5に示す形状に打ち抜き、鎖
線で示す部分に折り目を形成する。そして、例えば上部
の斜線で示す部分を糊代として、上部にウレタンフイル
ムシート500を貼着する。そして、図5に示す展開状
態で保存されることになる。この結果、第1の実施の形
態例と同様に梱包前の保存状態において最少の保存スペ
ースで足りる。
【0056】図5において、第2の実施の形態例の梱包
材300は、上部を各種の付属品を収納可能な箱状に形
成し、縁が2重構造となるように各辺に折り目が設けら
れている。第2の実施の形態例では、aに示す実線で示
す部分が谷折りに、他の鎖線で示す部分が山折りされ
る。なお、図中のaに示す谷折りの折り目及びその先端
部の山折りの折り目の位置を適宜変えることにより、任
意の深さの箱を形成することが可能となる。
【0057】なお、この箱深さは、箱の底面よりウレタ
ンフィルムシート面までの距離が、製品の上下面より梱
包材の間隔をウレタンフイルムシート500の弾性力に
抗して狭めて製品を挟持する際におけるウレタンフィル
ムシート500の凹み量以上に保たれる必要がある。
【0058】梱包材300において、310が前縦辺
部、320が奥縦辺部、330が左横辺部、340は右
横辺部、400はアダプタ部である。アダプタ部400
は、連結部430で梱包材300より切り離し可能に構
成されており、梱包時に切り離されて使用される。
【0059】前縦辺部310、奥縦辺部320の基部略
中央にはそれぞれ長孔313,323が配設されてい
る。前縦辺部310の先端部略中央には、組立時に長孔
313内に貫通可能な凸部311が形成されており、奥
縦辺部320の先端部略中央には同じく組立時に長孔3
23内に貫通可能な凸部321が形成されている。
【0060】従って、前縦辺部310、奥縦辺部320
を先端部より順次ほぼ直角に山折りしていくことによ
り、縁が2重の前縦辺部310、奥縦辺部320が形成
される。このとき、内側には長孔315,325が位置
し、山折りされた頂部には長孔312,322が位置
し、その右横辺部340方向には頂部の幅略いっぱいに
設けられた孔部314、324が位置している。
【0061】左横辺部330の基部には所定間隔で長孔
335,336が配設されている。組立時には、長孔3
35,336には右横辺部340先端に所定間隔で形成
された少なくとも当該板段ボールの厚さ分突出した係合
凸辺341,342が挿入される。
【0062】また、左横辺部330の2段目の山折り部
近傍の略中央部には長孔334が配設されており、組立
時において、長孔334には必要に応じてアダプタ40
0の一方辺先端部が係合可能に構成されている。
【0063】なお、この左横辺部330の先端部335
は、箱の蓋部分を形成しており、先端部中央部に形成さ
れている凸辺331は右横辺部340の中間部長孔34
5に貫通して蓋閉め状態を維持可能に構成されている。
また、左横辺部330の蓋部335両側面には、組立時
に前縦辺部310、奥縦辺部320の基部長孔313,
323を覆うことがないように凹部332,333が形
成されている。
【0064】右横辺部340は、基部より3つ目までは
山折りされる折り目が設けられているが、aに示す4つ
目の折り目は谷折りの折り目であり、基部の3つ目の折
り目bとの間隔分と先端部の折り目の間隔の合計が、基
部の折り目cと2段目の折り目dの合計間隔となってい
る。
【0065】これにより、深さが折り目aとbの間隔分
の箱体が形成される。そして、両側面の少なくとも当該
板段ボールの厚さ分突出した係合凸辺343,344が
前縦辺部310の長孔315と奥縦辺部320の長孔3
25にそれぞれ挿入され、箱体の底面を形成したときの
強度を確保している。
【0066】また、右横辺部340の基部両側面より延
出舌状片346,347の先端部は、組立状態で前縦辺
部310の孔部314及び奥縦辺部320の孔部324
にそれぞれ挿入され、組立時の右横辺部340の組立状
態を維持している。
【0067】一方連結部430で梱包体の本体と切り離
し可能に構成されているアダプタ部400は図の鎖線部
分で山折り目が形成されており、底部係合辺410、上
部係合辺420、右辺440、左辺450で構成されて
いる。右辺440、左辺450は夫々基部で略直角に山
折りされ、続いて基部の奥側折り目で山折りされる。こ
の結果、左辺450の奥側先端凸部452が右辺440
の奥側先端部近傍に配設された孔部442内に貫通さ
れ、折り曲げ状態が維持される。
【0068】この両側辺440,450の折り曲げ時の
辺長さ(折り曲げ時のアダプタ部400の背面より辺4
40、450の最先端部までの距離)を運搬箱の内側側
面より製品の外側側面までの距離とすることにより、梱
包時における製品両側面をこの右辺440、左辺450
で位置決めすることができ、側面方向への変位を防ぐこ
とができる。更に、このアダプタ部400により上部梱
包材と底部梱包材の間隔を決めることができる。
【0069】なお、組立時にはまずアダプタ部400を
切り離し、前縦辺部310及び奥縦辺部320を組み立
て、次に右横辺部340を組み立てて箱体を構成し、最
後に左横辺部330を組み立てることになる。また別個
にアダプタ部400を組み立てる。
【0070】この梱包体及びアダプタ部をそれぞれ2組
組み立て、そして一方を底部梱包体とし、他方を上部梱
包体とし、両梱包体間を2つの例えば前縦辺部310及
び奥縦辺部320間をアダプタ部400で連結する。ま
た、アダプタ部400の底部係合辺410、上部係合辺
420の最先端部分は折り曲げ時に底部梱包材及び上部
梱包材の長孔312に夫々貫通係合される。
【0071】この組立操作の例を図6に示している。第
2の実施の形態例によれば、図6に示す状態よりアダプ
タ部400を前縦辺部310及び奥縦辺部320間に係
合させ、折り曲げ状態時における底部係合辺410、上
部係合辺420の高さが丁度底部梱包材及び上部梱包材
の間隔となるように成型することにより、一定の弾性力
で製品を挟持することができ、また、底部梱包材及び上
部梱包材による製品挟持状態を維持することができる。
【0072】そして、この状態で運搬箱に収納すること
ができ、収納状態でも底部梱包材及び上部梱包材による
製品挟持状態を維持することができ運搬箱の蓋閉めも極
めて容易に行なうことができる。しかも、この場合には
上部に箱体を形成しているため、この中に製品の付属品
を収納することも可能となる。
【0073】第2の実施の形態例によれば、このように
して運搬箱内に製品を収納してユーザーに納品する。そ
して、ユーザーサイドで運搬箱内より製品を取り出す際
には、例えば両アダプタ部の上部係合辺420の最先端
部分が上部梱包材の長孔312に貫通係合されている
が、この上部係合辺420の最先端部分を長孔312よ
り外し、上部梱包材を運搬箱より取外し、その後に製品
を取り出せば良い。この場合において、上部梱包材を取
り外した状態では、製品はアダプタ部材400の右辺4
40、左辺450で挟持されているのみであるため、極
めて容易に運搬箱内より取り出すことができる。
【0074】製品を取り出した後には底部梱包材が運搬
箱の底部に収納された状態となっているが、底部梱包材
にはアダプタ部400が係合された状態であるため、両
側のアダプタ部400を持って引き上げることにより、
容易に運搬箱内より底部梱包材を取り出すことができ
る。特に第2の実施の形態例の如くの上部にウレタンフ
ィルムシート500が貼着された状態では、底部梱包材
の取り出しは通常では非常に困難であるが、この両側の
アダプタ部400をもって引き上げることを可能にした
ため、容易に運搬箱内より底部梱包材を取り出すことが
できる。
【0075】以上説明したように第2の実施の形態例に
よれば、図5に示すようにウレタンフィルムシート50
0の貼着面350の中央開口部内にアダプタ部400を
打ち抜き形成するとしたため、アダプタ部400のため
に別部材を形成することなく容易に梱包材300とアダ
プタ部400とを一体に成形でき、1枚の段ボールを打
ち抜き等で成形してウレタンフィルムシート500を貼
着するのみで、梱包材300及びアダプタ部400を完
成させることができる。
【0076】このため、梱包材を保存する際に単に板状
の段ボール形状のままで保存でき、積載して保存するこ
とにより少ないスペースで大量の梱包材を保存できる。
しかも、一種類の板状段ボール構造で梱包材を構成でき
るため、製造も容易である。そして、実際の梱包時にお
いても、梱包材300とアダプタ部400を単に切り離
して折り曲げ成型して組み立て、ウレタンフィルムシー
ト500部分の弾性力を利用して製品を挟み込んで固定
するのみで、確実に製品を運搬箱内に製品を梱包するこ
とができる。このように梱包しても、ウレタンフィルム
シート500により挟持された製品位置が変化すること
もなく、外部よりの応力にも強い、種類の1種類である
ことに起因する生産効率の向上が図れると共に、単に段
ボールを打ち抜いてフイルムシートを貼着するという簡
単な作業のみで梱包材を製造でき、係る面でも生産効率
が向上し、廉価、且つ保存の容易な梱包材が提供でき
る。
【0077】さらに、ウレタンフィルムシート500の
変形により製品を挟持する構造であるため、上述した第
1の実施の形態例も同様であるが、製品の外形が多少変
わっても、梱包材はそのまま使用でき、製品形状の変更
毎に梱包材の設計を変更する必要がなくなる。
【0078】[第3の実施の形態例]以上に説明した第
2の実施の形態例においては、アダプタ部400で上部
と底部の梱包材の間隔を維持する例について説明した。
しかし、例えば運搬箱の上部が開口してそこから運搬箱
内に梱包材及び製品を収納するタイプの場合には、必ず
しもウレタンフイルムシートで製品を挟持した状態で運
搬箱内に収納する必要はなく、最初に手医務梱包材を収
納して続いて製品をウレタンフイルムシートの中央部に
位置決めして載置し、上から更に上部梱包材を挿入して
固定する物であってもよい。いずれの方法においても、
ウレタンフィルムシート500で製品を挟持して、ウレ
タンフィルムシート500の弾性力で製品を固定すれば
確実に製品を運搬箱内に収納することができる。
【0079】しかし、単に底部梱包材、製品、上部梱包
材を運搬箱内に収納していっても、ウレタンフィルムシ
ート500の弾性力で製品を挟み込んであるために、一
定以上の力で均等に押し下げていないと製品挟持力が低
下して製品位置がずれる虞があり、例えば箱内に梱包材
と製品を収納して箱の蓋を閉める場合に、上部梱包材の
一方端部のみに強い力がかかって他方が浮き上がり、製
品位置を所望位置に保てない事態も考えられる。これで
は効率の良い製品梱包作業が行なえない。
【0080】このような事態を防止するためには、上述
した実施の形態例の様に梱包材側の構造で製品との位置
関係を保つ構造を備えるほか、運搬箱の構造も加味して
梱包材と製品との位置関係を保っても良い。運搬箱の構
造も加味して梱包材と製品との位置関係を保つ本発明に
係る第3の実施の形態例を図7及び図8を参照して以下
に説明する。
【0081】図7において、1000は製品、2100
は底部梱包材、2200は上部梱包材、3000は運搬
箱である。そして、第3の実施の形態例においては、少
なくとも上部梱包材2200の対向する2隅には上面が
切りかかれた切り欠き部2210,2220が設けられ
ている。なお、この底部梱包材2100の構造及び上部
梱包材2200の構造は、上述した第2の実施の形態例
と同様の構造であっても、あるいは第1の実施の形態例
と同様の構造であっても良い。いずれの場合であって
も、少なくとも上部梱包材2200の対向する2隅に切
り欠き部2210,2220が設けられていればその構
造は問わない。
【0082】第3の実施の形態例における運搬箱は、図
7の下部に示す構造を備えており、図7の上部に示す上
部梱包材2200の切り欠き部2210,2220に対
応する隅位置に運搬箱と同材質の折り曲げ辺3100,
3200を配設している。この折り曲げ辺3100,3
200は、例えばaに示す斜線部で運搬箱3000に固
定されている。そして、この固定部から隅の部分は箱の
内側に折り曲げ可能であり、折り曲げ辺3100,32
00の幅は、上部梱包材2200の切り欠き部221
0,2220の切り欠き幅(切り欠き深さ)と略一致し
ている。
【0083】以上の構成を備える第3の実施の形態例で
は、例えば運搬箱3000内に底部梱包材2100を収
納し、続いて底部梱包材2100の例えばウレタンフイ
ルムシート500配設面の略中央位置に製品1000が
くるように載置し、その上より上部梱包材2200を下
部梱包材2100との相対位置が略一致するように位置
決めして箱内に押し込むことにより、底部梱包材210
0、製品1000、上部梱包材2200が箱内に収納さ
れた状態となる。
【0084】この状態では、上から上部梱包材2200
を押し込んだ状態であるため、ウレタンフイルムシート
500の弾性力で製品1000が位置決め固定された状
態である。
【0085】この状態のままでは、蓋3010,302
0,3030,3040を折り畳んで固定しようとして
も、一人では蓋をするときに上部梱包材2200より手
を離さなければならず、離した部分の押圧力が弱まり、
製品位置を良好に保てなくなる虞があった。
【0086】しかし、第3の実施の形態例では、運搬箱
3000に折り曲げ辺3100,3200を配設してい
るため、上から上部梱包材2200を押し込んだ状態で
例えば上部梱包材3200の切欠部2210の上部位置
に折り曲げ辺3100を箱3000の中央方向に折り曲
げ、折り曲げ辺が切欠部2210で位置決め固定され
る。
【0087】同様に、上部梱包材3200の他方の切欠
部2220の上部位置に折り曲げ辺3200を箱300
0の中央方向に折り曲げて、折り曲げ辺3200が切欠
部2210により規制されて上部梱包材3200の上面
が丁度運搬箱3000の箱内の面と一致する位置に保持
される。この状態を図8に示す。
【0088】第3の実施の形態例においては、このよう
に梱包材2100,2200で製品1000を挟持した
状態が簡単な構造で維持可能である。しかも図8の状態
への移行は極めて簡単な作業(梱包材を押し込んだ状態
で折り曲げ辺3100,3200を折り曲げるという簡
単な作業)であり、熟練していない作業者であってもわ
ずか一人で容易に行なえる。
【0089】そして、図8の状態から容易に運搬箱30
00の蓋を閉めて固定することできる。なお、運搬中は
運搬箱の蓋が示された状態であるため、この折り曲げ辺
3100,3200にのみ強い力が加わることもないた
め、少なくとも梱包時において蓋を閉めるまでの間、図
8に示す状態を維持できる強度があれば良い。
【0090】以上説明したように第3の実施の形態例に
よれば、底部梱包材2100及び上部梱包材2200は
運搬箱3000の内部に収納された状態で図8に示す形
状を維持できればよく、簡単な折り曲げ構造のもので形
成できる。
【0091】また、運搬箱3000の少なくとも2隅に
折り曲げ辺3100,3200を設けて、梱包材を箱内
に収納した時点で内側に入り曲げるという簡単な作業で
確実に運搬箱内部に製品1000を収納して梱包を完成
させることができる。
【0092】なお、以上の各実施の形態例では、ウレタ
ンフィルムシート500は貼着される例を説明した。し
かし、ウレタンフィルムシートは張設されていればその
固定方法に限定されず、周囲を肉厚に形成して糸などで
縫い込んだものであっても、釘や鋲等で固定したもので
あっても良い。また、板状部材の段ボールに限る物では
なく、プラスチック部材であっても良い。この場合には
ウレタンフィルムシートや折り曲げ辺は融着などで固定
することができる。
【0093】以上に説明した各実施の形態例の梱包材
は、いずれも梱包以前の状態では平板状であったが、運
搬後に運搬箱より取り外した後であっても各梱包材を再
び展開することにより、保存時と同様に平板状と出来
る。この結果、使用後にも最少の容積の状態とでき、そ
の後の処理も容易となる。しかも、環境破壊を起すよう
な材料を用いる必要がなく、安心して使用できる梱包材
とすることができる。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、梱
包材を1枚の板状部材にウレタンフィルムシートを張設
した状態で保存できるため、梱包までの保存時に必要な
保存スペースを最少のものと出来る。
【0095】また、梱包時にも単に折り曲げ成形するの
みで容易に梱包部材が完成し、後は単にウレタンフィル
ムシート部分で商品などの梱包対象物を挟み込みのみ
で、ウレタンフィルムシートの弾性力で梱包対象物の挟
み込み状態が位置ずれなどなく維持され、確実の梱包状
態が維持される。
【0096】しかも、ウレタンフィルムシートの弾性力
で梱包対象物を挟む構成であるため、例えば梱包対象物
の形状に多少の形状変更があっても、あるいは梱包対象
部が異なっても、そのまま同じ梱包材で梱包することが
でき、設計変更の度ごとに梱包材を変更する必要もな
い、使いやすい梱包材が提供できる。
【0097】また、他の梱包状態を維持するアダプタ部
材などが必要な場合であっても、板状部材の開口部を利
用して切り離し可能に形成しているため、梱包までの間
に複数の部材に分けて保存しておく必要がない。
【0098】更に、板状部材は一回の打ち抜き成形で所
望形状に成形可能であり、製造原価も低く抑えることが
できる。
【0099】更にまた、使用後において各梱包材を再び
展開することにより、保存時と同様に平板状と出来、使
用後にも最少の容積の状態とでき、その後の処理も容易
となる。
【0100】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一発明の実施の形態例における底
部梱包部材の展開図である。
【図2】本実施の形態例の上部梱包部材の展開図であ
る。
【図3】本実施の形態例の梱包材を用いて実際の商品
(製品)を位置決めして梱包する状態を説明するための
図である。
【図4】本実施の形態例の梱包材により位置決め・緩衝
して運搬箱である製品外箱内に収納する動作を説明する
ための図である。
【図5】本発明に係る第2の実施の形態例の梱包材を示
す展開図である。
【図6】第2の実施の形態例の梱包材を用いて製品を梱
包する状態を説明するための図である。
【図7】本発明に係る第3実施の形態例における製品梱
包作業を説明するための図である。
【図8】本発明に係る第3実施の形態例における製品梱
包作業を説明するための図である。
【図9】本発明に係る実施の形態例における梱包の基本
原理を説明するための図である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宝積 敦 東京都文京区本郷3−39−4 フクダ電子 株式会社内 (72)発明者 石井 克人 東京都文京区本郷3−39−4 フクダ電子 株式会社内 Fターム(参考) 3E060 AA03 BA03 BC02 BC04 CC12 CC19 CC60 EA07 EA20 3E066 AA03 BA05 CA01 CA04 CB03 FA06 FA13 HA01 JA03 KA02 KA04 KA08 MA01 NA21 3E067 AA11 BA05A BA06A BB02A BC06A EC32 EC33 GD03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梱包対象物を少なくとも1対の梱包部材
    で挟持して梱包対象物を運搬する運搬箱内に収納するた
    めの梱包材であって、 前記梱包部材は、少なくとも前記梱包対象物当接部位を
    切り欠くと共に所定形状に成型された板状部材と、少な
    くとも前記梱包対象物当接部位の板状部材切り欠き部位
    に張設された可撓性を有するプラスチックフイルムシー
    トとを有し、 梱包時に前記板状部材を所定形状に折り曲げて梱包部材
    を梱包可能状態として、一対の折り曲げ形成された前記
    梱包部材の前記プラスチックフイルムシート部分で前記
    梱包対象物を圧接挟持し、前記プラスチックフイルムシ
    ートの弾性力で前記梱包対象物を梱包位置に位置決めし
    て前記運搬箱内に収納して梱包することを特徴とする梱
    包材。
  2. 【請求項2】 前記板状部材の所定折り曲げ部位には折
    り目が設けられていることを特徴とする請求項1に記載
    の梱包材。
  3. 【請求項3】 前記板状部材は箱状に折り曲げ成型され
    箱状の底部を開口部として開口部に前記プラスチックフ
    イルムシートを張設してなることを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の梱包材。
  4. 【請求項4】 前記箱状の一方辺で前記一対の梱包部材
    を回転可能に係合し、対向辺の立ち上がり部の一部を切
    欠凹部形状に形成して、前記梱包対象物を一対の梱包部
    材の夫々の前記プラスチックフイルムシート部分で圧接
    挟持させ、前記切り欠き凹部を抑えて前記一対の梱包部
    材による挟持状態を維持しつつ前記運搬箱に収納可能と
    することを特徴とする請求項3記載の梱包材。
  5. 【請求項5】 前記板状部材の前記開口部内に1対の梱
    包部材の夫々の前記プラスチックフイルムシートで梱包
    対象物を挟持した際に前記梱包部材の挟持状態を維持す
    るためのアダプタ部材を切り離し可能に成型し、梱包時
    に前記切り離したアダプタ部材を組み立て成形して前記
    一対の梱包部材を係合可能とすることを特徴とする請求
    項3記載の梱包材。
  6. 【請求項6】 前記係合は梱包材の所定部位に形成され
    た孔部内に前記アダプタ部材の一部を貫通させて貫通状
    態を維持させて前記梱包部材の挟持状態を維持すること
    を特徴とする請求項5記載の梱包材。
  7. 【請求項7】 少なくとも梱包対象物当接部位を切り欠
    くと共に所定形状に成型された板状部材と、少なくとも
    前記梱包対象物当接部位の板状部材切り欠き部位に張設
    された可撓性を有するプラスチックフイルムシートとを
    有する一対の梱包材の前記プラスチックフイルムシート
    部分で梱包対象物を挟持して梱包対象物を運搬する運搬
    箱内に収納する梱包方法であって、 前記梱包部材は、梱包時に前記板状部材を所定形状に折
    り畳んで梱包部材を梱包可能状態として、一対の折り曲
    げ形成された前記梱包部材の前記プラスチックフイルム
    シート部分で前記梱包対象物を圧接挟持し、前記プラス
    チックフイルムシートの弾性力で前記梱包対象物を梱包
    位置に位置決めして前記運搬箱内に収納して梱包するこ
    とを特徴とする梱包方法。
  8. 【請求項8】 前記運搬箱内上部の少なくとも対向する
    2隅に、箱の内側面に沿った状態と箱の内側に折れ曲が
    った状態とに保持可能な抑え部材を配設し、 前記前記梱包部材の前記プラスチックフイルムシート部
    分で前記梱包対象物を圧接挟持して前記運搬箱内に収納
    し、収納後に抑え部材を箱の内側に折れ曲がった状態と
    して上部梱包部材上面を抑え、前記運搬箱への収納状態
    を維持して梱包可能とすることを特徴とする請求項7記
    載の梱包方法。
  9. 【請求項9】 前記上部梱包部材の前記抑え部材位置を
    少なくとも前記抑え部材幅切り欠いて収納後に抑え部材
    を箱の内側に折れ曲がった状態として上部梱包部材上面
    を抑えた状態で前記上部梱包部材の他の面の高さを運搬
    箱内の高さと略一致させることを特徴とする請求項8記
    載の梱包方法。
JP10323994A 1998-11-13 1998-11-13 梱包材及び梱包方法 Withdrawn JP2000142812A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10323994A JP2000142812A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 梱包材及び梱包方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10323994A JP2000142812A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 梱包材及び梱包方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000142812A true JP2000142812A (ja) 2000-05-23

Family

ID=18160947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10323994A Withdrawn JP2000142812A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 梱包材及び梱包方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000142812A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129910A1 (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Yamato Packing Technology Institute Co., Ltd. 物品運送用梱包具
WO2021063324A1 (en) * 2019-09-30 2021-04-08 Zhejiang Dahua Technology Co., Ltd. Apparatuses and methods for packaging

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129910A1 (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Yamato Packing Technology Institute Co., Ltd. 物品運送用梱包具
JP2008260559A (ja) * 2007-04-12 2008-10-30 Yamato Packing Technology Institute Co Ltd 物品運送用梱包具
WO2021063324A1 (en) * 2019-09-30 2021-04-08 Zhejiang Dahua Technology Co., Ltd. Apparatuses and methods for packaging
US11834248B2 (en) 2019-09-30 2023-12-05 Zhejiang Dahua Technology Co., Ltd. Apparatuses with elastic sheets for packaging

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7708185B2 (en) Plastic box
JP2019505444A (ja) 組立式容器、ブランク材及びこれらの方法
JP5722620B2 (ja) 包装用ケースのシート接続構造及び包装用ケース
JP5408544B2 (ja) 厚紙製トレー
JP2000142812A (ja) 梱包材及び梱包方法
JP2008056262A (ja) 包装用箱
JP2007039072A (ja) 梱包箱
JP7365040B2 (ja) 包装容器
JP3588623B2 (ja) 組立式箱
JP2007182249A (ja) 蓋付きカートン
JP3150970U (ja) 簡易開封包装用箱
JP3730602B2 (ja) 包装用箱
JP6509034B2 (ja) Ptpシート用包装体
JP2002019770A (ja) 包装用箱
JP3160659U (ja) 身蓋一体の組立包装箱
JP2005280774A (ja) 包装容器
JP3238478U (ja) 包装箱
JPH07237687A (ja) パッケージ
JP2011001083A (ja) 閉口維持機能付包装用箱
JP7182909B2 (ja) 梱包容器及び梱包容器用シート材
JP2000326954A (ja) 包装用容器
JPH1111464A (ja) 収納装置
JP2022026941A (ja) コンテナ形成用シート体およびコンテナ
JP2905724B2 (ja) 合成樹脂製箱
JP5394809B2 (ja) 包装容器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060207