JP2000142287A - エネルギー吸収体 - Google Patents

エネルギー吸収体

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JP2000142287A
JP2000142287A JP10323754A JP32375498A JP2000142287A JP 2000142287 A JP2000142287 A JP 2000142287A JP 10323754 A JP10323754 A JP 10323754A JP 32375498 A JP32375498 A JP 32375498A JP 2000142287 A JP2000142287 A JP 2000142287A
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JP
Japan
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energy absorber
energy
reinforcing material
absorbing material
installing
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JP10323754A
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Yoichi Nabeshima
洋一 鍋島
Keiichiro Tabata
敬一郎 田畑
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝撃で割れても飛散することがなく、所期の
エネルギー吸収性能を十分に発揮することができ、乗員
の保護効果に優れたエネルギー吸収体を提供する。 【解決手段】エネルギー吸収材11に補強材12を取り
付けてなるエネルギー吸収体10A。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエネルギー吸収体に
係り、特に、自動車の内装に組み込まれ、車輌衝突時に
おいて乗員が受ける衝撃を吸収するための乗員保護用エ
ネルギー吸収体、とりわけ自動車のドアトリム等に組み
込まれて乗員の腕部ないし肩部の保護に用いられる側突
(側面衝突)用エネルギー吸収体等として好適なエネル
ギー吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】図3(縦断面図)に示す如く、自動車の
ドアトリム1の裏面(自動車室内側とは反対側の面)に
は、側面衝突時に乗員の腕部ないし肩部を保護するため
のエネルギー吸収体2が必要箇所に取り付けられてい
る。このエネルギー吸収体2は、一般に硬質ポリウレタ
ンフォーム、或いは、ポリプロピレン、ポリエチレン又
はポリオレフィン系樹脂のビーズ状発泡体等のエネルギ
ー吸収性に優れた材料で構成されており、ホットメルト
接着剤や両面テープ等でドアトリム1に接着固定されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エネルギー吸収体を構
成する上述の材料は、いずれも比較的硬度の高い材料で
あり、従って、エネルギー吸収体2は耐衝撃性が低く、
衝突時の衝撃で割れ易い。このため、従来のエネルギー
吸収体2では、例えば、図3(a),(b)に示す如
く、MDB(Moving Deformable B
arrier)5が外板3側から側面衝突した場合、外
板3を変形させてMDB5が車体内側へ侵入することに
より、エネルギー吸収体2が衝撃で割れて飛散する。そ
して、エネルギー吸収体2が失われた後にドアトリム1
にダミー4が衝突するため、結果としてエネルギー吸収
体2によるエネルギー吸収効果が得られないという問題
があった。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決し、衝撃
で割れて飛散することがなく、所期のエネルギー吸収性
能を十分に発揮することができ、乗員の保護効果に優れ
たエネルギー吸収体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のエネルギー吸収
体は、エネルギー吸収材に補強材を取り付けてなること
を特徴とする。
【0006】本発明のエネルギー吸収体は、エネルギー
吸収材に補強材を取り付けてあるため、エネルギー吸収
材が衝撃で割れても、補強材によりその飛散が防止さ
れ、エネルギー吸収材は設計された位置に確実に保持さ
れる。このため所期のエネルギー吸収性能を十分に発揮
して乗員を確実に保護することができる。
【0007】本発明において、補強材としては粗毛フェ
ルト、寒冷紗、タフネルが好適である。このような補強
材は、エネルギー吸収材の表面に接着剤より貼り付ける
か、或いは、エネルギー吸収材の製造時の一体発泡でエ
ネルギー吸収材の表面に一体化して取り付けるのが好適
である。
【0008】本発明のエネルギー吸収体は、特に自動車
内装用のエネルギー吸収体、とりわけ、自動車のドアト
リムに組み込まれて乗員の腕部ないし肩部の保護に用い
られる側突用エネルギー吸収体として好適である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0010】図1(a)〜(e)は、本発明のエネルギ
ー吸収体の実施の形態を示す斜視図であり、図2はドア
トリムへの装着例を示す断面図である。
【0011】図1(a)〜(e)に示す如く、本発明の
エネルギー吸収体は、エネルギー吸収材11に補強材1
2を取り付けたものであるが、その補強材12の取付面
積や取付箇所には特に制限はなく、衝撃により割れたエ
ネルギー吸収材11の破片が飛散することなく、エネル
ギー吸収体の装着位置に保持されるに十分な飛散防止効
果が得られれば良い。従って、図1(a)に示す如く、
略円錐台形状のエネルギー吸収材11の、一面(この面
は通常、図2に示す如く、ドアトリム13に装着する
際、ドアトリム13側とは反対側の面となる。以下、こ
の面を「前面」と称す。)のみを全面的に覆うように補
強材12を設けたエネルギー吸収体10A、図1(b)
に示す如く、エネルギー吸収材11の三面を覆うよう
に、即ち、ドアトリムに装着した場合、表出する面をす
べて覆うように補強材12を設けたエネルギー吸収体1
0B、図1(c)に示す如く、エネルギー吸収材11の
前面の一部のみに補強材12を設けたエネルギー吸収体
10C、図1(d)に示す如く、エネルギー吸収材11
の全周面に補強材12を設けたエネルギー吸収体10
D、図1(e)に示す如く、ドアトリム13に装着する
際、ドアトリム13側の装着面側となる面(以下、この
面を「裏面」と称す。)に補強材12を設けたエネルギ
ー吸収体10E等、様々な取付態様を採用することがで
きる。
【0012】飛散防止効果の面からは、補強材12は、
図1(a)に示す如く、エネルギー吸収材11の少なく
とも前面を覆うように、或いは、図1(b)に示す如
く、エネルギー吸収材11の装着時の表出面を覆うよう
に、或いは、図1(d)に示す如く、エネルギー吸収材
11の全周面を覆うように設けるのが好ましいが、十分
な飛散防止効果を得るための補強材の好適な取付面積や
取付箇所は、エネルギー吸収材の形状やエネルギー吸収
体の装着箇所(即ち、エネルギー吸収体に対するダミー
とMDBとの位置関係)によっても異なるため、経済性
と飛散防止効果とを考慮して適宜設計するのが好まし
い。
【0013】図1(c)に示す如く、部分的に補強材1
2を設ける場合、少なくともエネルギー吸収材11の一
つの表出面(図1(c)では前面)に、当該表出面の面
積の15%以上の面積を覆うように補強材12を取り付
けるのが好ましい。
【0014】なお、図1(a)〜(c)では、エネルギ
ー吸収体10A〜10Cをドアトリム13に装着した際
に、ドアトリム13と反対側の面となるエネルギー吸収
材11の前面側に補強材12を取り付けたものを例示
し、また、図1(d)では全周面に補強材12を取り付
けたエネルギー吸収体10Dを例示し、図1(e)では
ドアトリム13に装着した際に、装着面側となるエネル
ギー吸収材11の裏面側に補強材12を取り付けたエネ
ルギー吸収体10Eを例示したように、補強材12の取
付箇所には特に制限はないが、飛散防止効果の点から
は、少なくともエネルギー吸収材11の前面側に補強材
12を設けるのが好ましい。
【0015】本発明において、エネルギー吸収材11と
しては、従来のエネルギー吸収体に用いられている、前
述の硬質ポリウレタンフォーム、或いは、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン又はポリオレフィン系樹脂のビーズ状
発泡体を用いることができる。
【0016】補強材12としては、このエネルギー吸収
材11の飛散を防止し得るものであって、エネルギー吸
収体の嵩や重量増加が問題とならないものであれば良
く、特に制限はないが、一般的には天然繊維又は合成繊
維の織布又は不織布、例えば、粗毛フェルト、寒冷紗、
タフネル等を用いることができる。
【0017】これらの補強材は、その厚さが薄過ぎると
十分な補強効果が得られず、過度に厚さが厚いとエネル
ギー吸収体が嵩高くなり、また、重量増加にもつながる
ことから、補強材の材質にもよるが、0.5〜3.0m
m程度の厚さのものであることが好ましい。また、目付
についても同様に小さすぎるものは補強効果が低く、大
き過ぎるものは嵩や重量増加の問題があることから、1
00〜200g/cm2程度であることが好ましい。
【0018】このような補強材をエネルギー吸収材に一
体的に取り付けるには、ウレタン系、ゴム系、ホットメ
ルト等の接着剤で貼り付ける方法、或いは、エネルギー
吸収材の製造時に一体発泡する方法等を採用することが
できる。
【0019】なお、本発明のエネルギー吸収体の形状や
寸法自体は従来のエネルギー吸収体と同様であり、その
車体への装着方法についても従来と同様の方法を採用す
ることができる。
【0020】図1,2ではドアトリムに装着する側突用
エネルギー吸収体を例示して説明したが、本発明のエネ
ルギー吸収体は、側突用エネルギー吸収体に限らず、ヘ
ッドライナーガーニッシュ、センターピラーガーニッシ
ュ等の各種の車体内装部位に組み込まれる胸部、腰部、
腹部ないし頭部等の保護用エネルギー吸収体にも有効に
適用することができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0022】実施例1,2、比較例1 図4(a)〜(c)に示す試験体21,22,23を用
意した。試験体21は250mm×110mm×40m
mの硬質ポリウレタンフォーム20のみから構成される
ものであり、試験体22は、この試験体21と同形状の
硬質ポリウレタンフォーム20の表面に補強材として粗
毛フェルト(目付180g/cm2,厚さ3mm)20
Aをウレタン系接着剤により貼り付けたものである。ま
た、試験体23は、試験体21と同形状の硬質ポリウレ
タンフォーム20の表面の一部に補強材として30mm
×160mmの大きさの粗毛フェルト(目付180g/
cm2,厚さ3mm)20Aをウレタン系接着剤により
貼り付けたものである。
【0023】比較例1では、補強材のない試験体21を
用い、実施例1,2では、それぞれ補強材を取り付けた
試験体22,23を用い、図5に示す方法で飛散防止効
果を確認した。即ち、定盤30に対して厚さ50mmの
スペーサ31を介して試験体23(又は21又は23)
を取り付け(この場合、試験体22,23にあっては、
粗毛フェルト20Aがスペーサ31側となるように取り
付けた。)、この試験体21〜23の表面に250mm
×110mm×2mmのポリプロピレン板32を取り付
け、このポリプロピレン板32に向けて図5に示すよう
な位置関係で胸負荷子33を速度3.5m/secで衝
突させ、その時のF−S曲線を調べた。
【0024】その結果、比較例1の補強材のない試験体
21では、図6に示す如く、硬質ポリウレタンフォーム
の飛散で1.5kNの荷重までしか吸収できなかった
が、実施例1,2の補強材を設けた試験体22,23で
は、図7,8に示す如く、粗毛フェルトにより硬質ポリ
ウレタンフォームの飛散が防止されたために、荷重5k
Nまで十分なエネルギー吸収効果を得ることができた。
【0025】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のエネルギー
吸収体は、補強材による補強効果でエネルギー吸収材が
衝撃で割れても飛散することがないため、所期のエネル
ギー吸収性能を十分に発揮することができる。従って、
乗員の保護効果に優れたエネルギー吸収体が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエネルギー吸収体の実施の形態を示す
斜視図である。
【図2】本発明のエネルギー吸収体のドアトリムへの装
着例を示す断面図である。
【図3】一般的な側突用エネルギー吸収体の装着形態を
示す断面図である。
【図4】実施例1,2及び比較例1で用いた試験体を示
す斜視図である。
【図5】実施例1,2及び比較例1における試験方法を
示す説明図である。
【図6】比較例1の試験結果を示すグラフである。
【図7】実施例1の試験結果を示すグラフである。
【図8】実施例2の試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10A,10B,10C,10D,10E エネルギー
吸収体 11 エネルギー吸収材 12 補強材 13 ドアトリム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J066 AA24 BA01 BC01 BD05 BE06 4F100 AK51 AK51G AR00A BA02 BA03 BA06 BA10B BA13 CB02 DG12B DG15B DH00B DJ01A GB33 JD14A JK11 JL00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エネルギー吸収材に補強材を取り付けて
    なるエネルギー吸収体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、補強材が粗毛フェル
    ト、寒冷紗及びタフネルよりなる群から選ばれる1種又
    は2種以上であることを特徴とするエネルギー吸収体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、補強材は、エ
    ネルギー吸収材の表面に接着剤により貼り付けられてい
    ることを特徴とするエネルギー吸収体。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2において、補強材は、エ
    ネルギー吸収材の製造時の一体発泡でエネルギー吸収材
    の表面に一体化されていることを特徴とするエネルギー
    吸収体。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、自動車内装用のエネルギー吸収体であることを特徴
    とするエネルギー吸収体。
JP10323754A 1998-07-23 1998-11-13 エネルギー吸収体 Pending JP2000142287A (ja)

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EP20030076956 EP1350684B1 (en) 1998-07-23 1999-07-21 Shock absorber
ES03076956T ES2244890T3 (es) 1998-07-23 1999-07-21 Amortiguador de impacto.
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DE1999614683 DE69914683T2 (de) 1998-07-23 1999-07-21 Stossdämpfer
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003037625A1 (fr) * 2001-10-29 2003-05-08 Bridgestone Corporation Materiau amortisseur
WO2007007753A1 (ja) * 2005-07-12 2007-01-18 Bridgestone Corporation 衝撃吸収材
JP2007176268A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Toyota Auto Body Co Ltd 車両のニーボルスタ

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