JP2000141870A - インクジェット記録体及びその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録体及びその製造方法

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JP2000141870A
JP2000141870A JP10315928A JP31592898A JP2000141870A JP 2000141870 A JP2000141870 A JP 2000141870A JP 10315928 A JP10315928 A JP 10315928A JP 31592898 A JP31592898 A JP 31592898A JP 2000141870 A JP2000141870 A JP 2000141870A
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龍 北村
Eriko Endo
江梨子 遠藤
Tomomi Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字耐水性、印字濃度、印字光沢、耐光性に
優れるインクジェット用記録体及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】支持体と1層以上の記録層を有するインク
ジェット記録体において、少なくとも1層の記録層は平
均粒径3〜40nmの1次粒子が凝集してなる平均粒径
1μ以下の微細シリカ及び/またはアルミナシリケート
の2次粒子を含有し、且つ少なくとも1層の記録層に紫
外線吸収剤と酸化防止剤の少なくとも一方を含有する液
を塗布してなるインクジェット記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
体及びその製造方法に関し、耐水性、印字濃度、印字光
沢に優れ、特に耐光性が良好なインクジェット記録体及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、ノズルから
高速で射出したインク液滴を、被記録材に付着させて記
録する方式であり、フルカラー化が容易なことや印字騒
音が低い等の特徴を有する。この方式では、インクジェ
ットノズルに目詰まりを生じないこと、鮮やかな色調を
有すること等の条件が要求されるので、使用するインク
の染料は酸性染料、直接染料が多く、必ずしも耐光性に
優れた染料を選択することができないのが現状である。
インクジェット記録用紙はインク吸収性に富むように工
夫された上質紙や表面に多孔性顔料を塗工した塗工紙等
が市販されている。これらの用紙に印字して長時間保存
すると記録画像の変退色が激しく、また、これらの記録
体はすべて表面光沢の低い、いわゆるマット調のインク
ジェット記録用紙が主体である。インクジェットプリン
ターの急速な普及や高画質化にともなって、表面光沢の
高い、優れた外観をもつだけでなく、耐水性、耐光性も
優れるインクジェット記録用紙が強く要望されている。
【0003】印字画像の耐光性を改良する目的で多くの
報告がみられる。例えば、特開昭57−87988号公
報、特開昭57−87989号公報に開示されたように
インクジェット記録用紙に紫外線吸収剤や酸化防止剤を
添加して耐光性の向上をはかった。更に記録体がNa、
K、Ca、Mg、Al、Zn、Ba、Sr、Snから選
択される金属の金属石鹸、水酸化物、塩または酸化物を
シリカの表面を処理し、記録体の耐光性を改良する報告
(特開昭63−166586号公報)があった。その
他、紫外線吸収剤の光劣化に対する抑制効果を持続させ
るために、特公平9−2673840号公報に開示され
たようにインク受容層に遷移金属酸化物の超微粒子状粉
体(0.1μ以下)を添加する方法が挙げられる。上記
の記録体はある程度の耐光性改良効果が得られるが、記
録層自身が数ミクロンオーダーの顔料により構成されて
いるため、記録層の透明性がなく、高光沢性、高印字濃
度、高耐水性を得ることが不可能である。
【0004】発明者らは上記の問題を解決するために、
特願平9−251806号公報、特願平9−27157
1号公報に示すように、超微細顔料に紫外線吸収剤、酸
化防止剤などの配合を試みた。光沢性、印字濃度、耐水
性、耐光性とも著しく改良できたが、一般に紫外線吸収
剤や酸化防止剤は疎水性が高く、水溶性塗料を調製しよ
うとすると均一に分散せず、塗液表面に浮いたり、かた
まりを形成しやすい欠点があった。そのため、耐光性の
更なる改良では紫外線吸収剤などの配合量を増やせず、
十分な改良効果が得られなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決し、耐水性、印字濃度、光沢性、耐光性とも優れる
インクジェット記録体を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解
決するために鋭意検討を重ねた結果、1層以上の記録層
を有するインクジェット記録体において、少なくとも1
層の記録層は平均粒径3〜40nmの1次粒子が凝集し
てなる平均粒径1μ以下の超微細シリカ及び/またはア
ルミナシリケート2次粒子を含有し、該記録層上に紫外
線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも一方を塗布する
と、耐光性の優れたインクジェット記録体が得られるこ
とを見出した。特に、少なくとも1層の記録層を予め成
形面に塗布成膜した後、紫外線吸収剤及び酸化防止剤の
少なくとも一方を該記録層上に塗布し、記録層に紫外線
吸収剤などを浸透させ、支持体に(支持体に他の記録層
を予め設けてなる場合は他の記録層に)転写し、成形面
から記録層を剥離して得られるインクジェット記録体
は、より高光沢、高印字濃度、高耐光性を有する。
【0007】さらに、塗布する紫外線吸収剤を溶液、特
にpH値11以上の水溶液にすると、今まで粉末状やエ
マルション状では得られない耐光性の向上効果が得られ
た。紫外線吸収剤は粉末やエマルション状態では、粒子
径が比較的大きいため、塗工層表面がザラツキやすく、
外観を損なう問題があるが、紫外線吸収剤を溶液、特に
高pHの水溶液にすると塗工層に浸透しやすく、耐光性
の効果だけでなく、塗工層表面にも影響を及ぼさないた
め、より高光沢、高印字濃度、高耐光性のインクジェッ
ト記録体が得られる。
【0008】本発明は以下の実施様態を含むがこれらに
限るものではない。 [1] 支持体と1層以上の記録層を有するインクジェ
ット記録体において、少なくとも1層の記録層は平均粒
径3〜40nmの1次粒子が凝集してなる平均粒径1μ
以下の微細シリカ及び/またはアルミナシリケートの2
次粒子を含有し、且つ少なくとも1層の記録層に紫外線
吸収剤と酸化防止剤の少なくとも一方を含有する液を塗
布してなるインクジェット記録体。 [2] 1層以上の記録層を有するインクジェット記録
体において、少なくとも1層の記録層は平均粒径3〜4
0nmの1次粒子が凝集してなる平均粒径1μ以下の微
細シリカ及び/またはアルミナシリケートの2次粒子を
含有し、この記録層を予め成形面に塗布成膜して、紫外
線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも一方を含有する液
をこの記録層上に塗布し、更にこの記録層を支持体に
(支持体が他の記録層を設けてなる支持体である場合は
他の記録層に)転写して成形面を剥離してなることを特
徴とするインクジェット記録体。 [3] 平均粒径1μ以下の微細シリカ及び/またはア
ルミナシリケート2次粒子が、平均粒径20nm〜30
0nmの2次粒子であることを特徴とする[1]または
[2]のインクジェット記録体。 [4] 紫外線吸収剤と酸化防止剤の少なくとも一方を
含有する液が、紫外線吸収剤として溶解状態のベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤及び酸化セリウムゾルの少な
くとも一方を含有することを特徴とする[1]〜[3]
のいずれかに記載のインクジェット記録体。
【0009】[5] 支持体と1層以上の記録層を有す
るインクジェット記録体の製造方法であり、少なくとも
1層の記録層は平均粒径3〜40nmの1次粒子が凝集
してなる平均粒径1μ以下の微細シリカ及び/またはア
ルミナシリケート2次粒子を含有し、且つ前記1層以上
の記録層に紫外線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも一
方を含有する液を塗布するインクジェット記録体の製造
方法。 [6] 1層以上の記録層を有するインクジェット記録
体の製造方法であり、少なくとも1層の記録層は平均粒
径3〜40nmの1次粒子が凝集してなる平均粒径1μ
以下の微細シリカ及び/またはアルミナシリケート2次
粒子を含有し、この記録層を予め成形面に塗布成膜した
後、紫外線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも一方を含
有する液をこの記録層上に塗布し、更にこの記録層を支
持体に(支持体が他の記録層を設けてなる場合は他の記
録層に)転写して成形面を剥離するインクジェット記録
体の製造方法。 [7]紫外線吸収剤として溶解状態のベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤を含有する液がpH値11以上の水溶
液であることを特徴とする[4]記載のインクジェット
記録体。 [8]少なくとも1層の記録層中にカチオン樹脂を含有す
ることを特徴とする[1]〜 [5]記載のインクジェット
記録体。 [9]記録層が水溶性バインダーを含有することを特徴と
する前記いずれかに記載のインクジェット記録体。尚,
微細シリカ及び/またはアルミナシリケートの2次粒子
とは、シリカ2次粒子の場合,アルミナシリケート2次
粒子の場合,これらの混合物の場合があり得るが,更に
シリカ1次粒子とアルミナシリケート1次粒子よりなる
2次粒子であってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は1層以上の記録層を有す
るインクジェット記録体及びその製造方法において、少
なくとも1層の記録層は平均粒径3〜40nmの1次粒
子が凝集してなる平均粒径1μ以下の超微細シリカ及び
/またはアルミナシリケート2次粒子(即ち凝集粒子)
を含有し、該記録層上に紫外線吸収剤及び酸化防止剤の
少なくとも一方を塗布してなるか、或いは少なくとも1
層の記録層を予め成形面に塗布成膜した後、紫外線吸収
剤及び酸化防止剤の少なくとも一方を該記録層上に塗布
し、支持体(支持体に記録層を有する場合はその記録
層)上に転写して成形面を剥離してなることを特徴とす
るインクジェット記録体及びその製造方法を提供するも
のである。
【0011】平均粒径1μ以下の微細シリカ2次粒子及
び/またはアルミナシリケート2次粒子は一般市販の顔
料(数ミクロン)を機械的手段で強い力を与えることに
より得られることが可能である。つまり、breaki
ng down法(塊状原料を細分化する方法)によっ
て得られる。機械的手段としては、超音波ホモジナイザ
ー、圧力式ホモジナイザー、ナノマイザー、高速回転ミ
ル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体撹拌ミル、ジ
ェットミル、サンドグラインダー等の機械的手法が挙げ
られる。得られる超微細粒子はコロイド状であっても、
スラリー状であってもよい。本発明でいう平均粒径はす
べて電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察した粒径(マ
ーチン径)である(「微粒子ハンドブック」、朝倉書
店、p52参照)。超微細2次粒子顔料の平均粒径は1
μ以下の範囲に選択されるが、より、高光沢、高印字濃
度を得るためには、10〜500nmの範囲が好まし
く、最も好ましい範囲は20〜300nmである。2次
粒子が小さすぎると塗膜の成膜性が悪く、塗膜に多くの
ひび割れが生じる恐れがある。一方、2次粒子が大きす
ぎると塗膜表面がざらつきやすく、高光沢を有する記録
体を得ることが困難である。超微細2次粒子顔料の1次
粒径は3〜40nmから選択される。好ましくは5〜3
0nmの範囲から選択される。1次粒子が小さすぎると
インク吸収性が劣り、一方、大きすぎると記録層の透明
性が低下し、高印字濃度を得にくい問題が生じる。
【0012】アルミナシリケート微粒子はアルミニウム
アルコキシドと珪素アルコキシドを主成分として加水分
解法により合成された複合体微粒子であり、粒子中にア
ルミナ(Al23)成分とシリカ成分(SiO2)成分
とを個別に取り出すことができない状態に含有してなる
ものである。アルミナ成分とシリカ成分のモル比率は略
6:2であるが、非晶質な構造であるため1:4〜4:
1の範囲でも合成することが可能であり、アルミニウム
とシリカ以外の各種金属アルコキシドを適宜加えて3成
分からなる各種金属アルコキシドを製造して本発明のア
ルミナシリケート微粒子として使用することもできる。
【0013】微細2次粒子顔料のみでは記録層が成膜し
ないため、記録層には接着剤(バインダー)を用いる必
要がある。接着剤としては、水溶性樹脂(たとえばポリ
ビニルアルコール(以下PVAとも称す)及びカチオン
性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコ
ール等の変性ポリビニルアルコールを含むポリビニルア
ルコール類、カゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、
でんぷん、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロ
ース等のセルロース誘導体)、スチレン−ブタジエン共
重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の
共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテ
ックス、スチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共
重合体ラテックスなどの一般に塗工紙に用いられている
公知の接着剤(バインダー)が単独或いは併用して用い
られる。記録層と支持体、或いは記録層間の接着性を上
げるためには、水溶性樹脂が好ましい。特に重合度20
00〜5000のPVAを使用すると、記録層と支持
体、或いは記録層間の密着性がよく、高インク吸収速
度、高インク吸収容量、高印字濃度、耐水性、耐光性に
優れるインクジェット記録体が得られる。
【0014】顔料と接着剤(バインダー)の固形分重量
比は100/2〜100/200、好ましくは100/
5〜100/100の範囲に調節される。接着剤(バイ
ンダー)の添加量が多いと、粒子間の細孔が小さくな
り、インク吸収速度が得られにくい。一方、接着剤(バ
インダー)が少なすぎると記録層に大きなひび割れが起
こり、画質、印字濃度が低下する恐れがある。
【0015】記録層に塗布する紫外線吸収剤や酸化防止
剤は下記に示す。紫外線吸収剤としては有機系、無機系
のものが適宜選択される。有機系の紫外線吸収剤として
サリチル酸系(フェニルサリシレート、p−tert−
ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサ
リシレート等)、ベンゾフェノン系(2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾ
フェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾ
フェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメ
トキシベンゾフェノン、2−ジヒドロキシ−4−メトキ
シ−5−スルホベンゾフェノン等)、ベンゾトリアゾー
ル系{2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル
−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ・te
rt−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ・tert−アミ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロ
キシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロ
フタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾ
トリアゾール、2,2−メチレンビス〔4−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)フェノール〕等}、シアノアク
リレート系(2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,
3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−
3,3’−ジフェニルアクリレート等)等の公知のもの
が挙げられる。無機系の紫外線吸収剤としては酸化亜
鉛、酸化セリウム、酸化チタン、酸化イットリウム等の
遷移金属酸化物が適宜使用される。本発明では、塗工適
性及び印字後の耐光性から有機系ではベンゾトリアゾー
ル系、無機系では酸化セリウムが有効である。
【0016】酸化防止剤としては熱や酸素による酸化を
防止するフェノール系、リン系、硫黄系の酸化防止剤
と、HALS(Hindered Amine Light Stabilizer)
と呼ばれる新しい光安定剤が挙げられる。フェノール系
酸化防止剤としてはモノフェノール系:2,6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソ
ール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビスフェノール
系:2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’
−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール等、高分子型フェノール系:1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノ
ール)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、テトラキス−(メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート)メタン、ビス(3,3’−ビス
−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブ
チリックアシッド)グリコールエステル、1,3,5−
トリス(3‘,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキ
シベンジル)−S−トリアジン−2,4,6−(1H,
3H,5H)トリオン、トコフェノール(類)等が挙げ
られる。硫黄系酸化防止剤としてはジラウリル3,3’
−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオ
ジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロ
ピオネート等が挙げられる。リン系酸化防止剤としては
トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホス
ファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、4,
4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェニルジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネ
オペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイ
ト)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(モノ及び/或いはジノニルフェニル)ホスファイト、
ジイソデシルペンタエリスリトールジフォスファイト、
9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェ
ナントレン=10−オキサイド、10−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジ
ヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−
10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒ
ドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン、ト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリッ
クネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチ
レンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチル
ホスファイト等の公知のものが挙げられる。
【0017】本発明のインクジェット記録体はいずれか
の記録層上に紫外線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも
一方を含有する塗液を塗布することによって得られる。
これにより紫外線吸収剤または酸化防止剤の少なくとも
1部は記録層に含浸されると考えられる。紫外線吸収
剤、酸化防止剤は紫外線吸収剤、酸化防止剤の少なくと
も一方を含有すれば、形態等は特に限定するものではな
い。紫外線吸収剤や酸化防止剤は溶液、水分散液(ゾル
タイプ等)やエマルションにしてから塗布することが好
ましい。エマルジョンの粒径は50nm〜100nmが
例示できる。例えば紫外線吸収剤または酸化防止剤を含
有する水分散品は界面活性剤を含有する水中に分散し、
ボールミル等で粉砕することによって得られる。エマル
ジョンは例えば紫外線吸収剤または酸化防止剤にメタク
リルモノマー等の親水性モノマーを導入することによっ
て調製できる。紫外線吸収剤は分散状態で使用する場
合、その粒径が細かい程耐光性改良効果が大きい。特
に、紫外線吸収剤の中でもベンゾトリアゾール系紫外線
吸収剤を溶液としてから塗工することが好ましく、トル
エン等の溶剤に溶解して塗工する方法や比較的に高いp
Hの水に溶解させて塗工する方法を例示できる。特に、
pH値11以上の水溶液にしてから記録層に塗工すると
耐光性が著しく向上した。またコロイド状の酸化セリウ
ム含有液を、記録層に塗布することによっても高光沢、
高印字濃度、高耐光性のインクジェット記録体が得られ
る。コロイド状の酸化セリウムは製造工程において粒子
の成長を一定の大きさで止めることによって得ることが
でき、例えば5〜50nmに調整する。また粒径の大き
いものをコロイド状になるまで粉砕して調整することも
できる。紫外線吸収剤や酸化防止剤は粉末やエマルショ
ン状態では、粒子径が比較的大きいため、塗工層表面が
ザラツキやすく、外観を損なう問題があるが、紫外線吸
収剤を溶液、高pHの水溶液、コロイド状にすると塗工
層に浸透しやすく、耐光性の効果だけでなく、塗工層表
面にも影響を及ぼさないため、より高光沢、高印字濃
度、高耐光性のインクジェット記録体が得られる。勿
論、紫外線吸収剤と酸化防止剤の併用も可能である。
尚、紫外線吸収剤、或いは酸化防止剤を記録層塗液に直
接添加すると、混合性が悪い場合があり、また印字濃度
や光沢が低下する欠点があったが、本発明によりこのよ
うな問題は解消できた。
【0018】本発明において、支持体としては特に限定
されず、透明であっても不透明であってもよい。例え
ば、セロハン、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質ポ
リ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の
プラスチックフィルム類、上質紙、アート紙、コート
紙、キャスト塗工紙、箔紙、クラフト紙、ポリエチレン
ラミネート紙、含浸紙、蒸着紙、水溶性紙等の紙類、金
属フォイル、合成紙などが適宜使用される。
【0019】インクジェット用記録体については、イン
ク定着性を向上させる目的でカチオン樹脂を記録層中に
添加することができる。本発明の記録層中にカチオン性
樹脂を添加することが好ましい。特に2層以上の記録層
を設けた態様では、上層(インクが付与される側の記録
層)中にカチオン性樹脂を添加することが好ましい。カ
チオン樹脂としては、例えばポリエチレンアミンやポリ
プロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン
類、またはその誘導体、第3級アミノ基や第4級アンモ
ニウム基を有するアクリル樹脂、ジアクリルアミン等一
般市販の各種公知公用のカチオン樹脂が挙げられる。な
お、カチオン樹脂の添加量としては顔料100重量部に
対し、1〜30重量部、より好ましくは5〜20重量部
の範囲で調節される。その他、一般塗工紙製造において
使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電防止
剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。
【0020】記録層は上記述べた層のみにより構成され
てもよいが、インク吸収性等を上げるために他の記録層
を設けてもよい。他の記録層を有する場合、少なくとも
1層、好ましくは上層が前記特定の粒径の微細シリカま
たは前記特定の粒径のアルミナシリケートを含有するも
のであり、これにより光沢の優れる記録体が得られる。
また上層に紫外線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも一
種を含有する液を塗工することにより優れた耐光性が得
られる。他の記録層は一般市販の顔料、或いは前記の特
定粒径のシリカ、アルミナシリケート、とバインダーを
含有する。顔料としては、シリカ、アルミナシリケー
ト、カオリン、クレー、焼成クレー、酸化亜鉛、酸化
錫、硫酸マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アル
ミニウム、擬ベーマイト、炭酸カルシウム、サチンホワ
イト、珪酸アルミニウム、スメクタイト、珪酸マグネシ
ウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、
スチレン系プラスチックピグメント、尿素樹脂系プラス
チックピグメント、ベンゾグアナミン系プラスチックピ
グメント等、一般塗工紙分野で公知公用の各種顔料が例
示できる。またバインダーは前記のものが使用でき、ま
た前記カチオン性樹脂などを添加することができる。
【0021】記録層の塗工量は特に限定するものではな
いが、1層のみにより構成される場合、記録層の塗工量
は3〜60g/m2、好ましくは10〜50g/m2に調
節する。他の記録層(下層、支持体に近い位置の記録
層)を有する場合は、紫外線吸収剤や酸化防止剤を塗布
する記録層(好ましくは上層)の塗工量を2〜30g/
2、好ましくは3〜15g/m2に調節する。他の塗工
層の塗工量は1〜50g/m2、好ましくは5〜40g
/m2に調節される。
【0022】紫外線吸収剤や酸化防止剤の塗布量は0.
1〜5g/m2の範囲に調節する。好ましくは0.2〜
2.5g/m2の範囲である。少ないと効果が得られに
くく、多すぎると効果が飽和する。
【0023】本発明では、少なくとも1層の記録層を予
め成形面に塗布成膜した後、紫外線吸収剤、酸化防止剤
を該記録層上に塗布し、支持体(支持体に記録層を有す
る場合はその記録層)上に転写して成形面を(から)剥
離すると、より高光沢を得ることが可能である。この場
合も同様、紫外線吸収剤を溶液(トルエン等の溶剤に溶
解して得る)、高pH水溶液、コロイド状にしてから塗
布した方が有効である。
【0024】成形面に使用される材料としては、高表面
平滑性を有するセロハン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル等のプラスチックフィルム類、ポリエチレンラミ
ネート紙、グラシン紙、含浸紙、蒸着紙等の紙類、金属
フォイル、合成紙等可とう性を有するシート類及び無機
ガラス、金属、プラスチック等の高平滑表面を有するド
ラムや板類が適宜使用される。特に、製造工程及び成形
面と記録層の剥離適性等の観点から、高分子フィルム
(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等)、
高平滑表面を有する金属ドラムが好ましい。
【0025】成形面は光沢を付与する目的で平滑である
方が好ましく、成形面の表面粗さ(JIS B−060
1)は、Raが0.5μm以下が好ましく、より好まし
くはRaが0.05μm以下である。尚、表面粗さをコ
ントロールして、セミグロス調、マット調などの風合い
をもたせることが可能である。
【0026】成形面は無処理のままでよいが、記録層と
支持体(或いは他の記録層)の接着力よりも、成形面と
記録層の接着力を小さく制御するため、成形面の塗工面
にシリコーンやフッ素樹脂等の剥離性を有する化合物を
塗工して使用することが可能である。成形面に塗工した
記録層と支持体(或いは他の記録層)が接着さえできれ
ば特に接着方法は限定するものではない。接着は圧力
(5〜150Kg/cm)と熱(30〜100℃)のみ
で可能だが、より好ましくは上層及び/または下層に記
録層絶乾重量に対して水分が50〜350%になるよう
に蒸気を当てたり、或いは水塗りしてカレンダー等によ
り圧着することによって実現可能である。勿論、支持体
に中間層(接着剤、感圧接着剤など)を予め設け接着す
ることが可能であるが、より有効的な方法としては、中
間層をインク吸収性を有する記録層にすることである。
つまり、支持体に記録層を塗工し、ウエットの状態で貼
り合わせてから乾燥し接着する。
【0027】記録層や中間層の塗工用コーターとしては
ダイコーター、ブレードコーター、エアーナイフコータ
ー、ロールコーター、バーコーター、グラビアコータ
ー、ロッドブレードコーター、リップコーター、カーテ
ンコーター等の各種公知の塗工装置が挙げられる。
【0028】本発明のインクジェット記録方法で使用さ
れるインクとしては、像を形成するための色素と該色素
を溶解または分散するための液媒体を必須成分とし、必
要に応じて各種分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、比抵
抗調整剤、pH調整剤、防かび剤、記録剤の溶解または
分散安定化剤等を添加して調整される。
【0029】インクに使用される記録剤としては直接染
料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分
散染料、油性染料及び各種顔料等があげられるが、従来
公知のものは特に制限なく使用することができる。この
ような色素の含有量は、液媒体成分の種類、インクに要
求される特性などに依存して決定されるが、本発明にお
けるインクの場合も、従来のインク中におけるような配
合、即ち、0.1〜20重量%程度の割合になるような
使用で特に問題はない。
【0030】本発明で用いられるインクの溶媒として
は、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコー
ル類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまた
はケトンアルコール類、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール
類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリ
コール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール
等のアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール
類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類、グリセリン、エチレングリコー
ルメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(エチ
ル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類など
が挙げられる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
また、例中の部及び%は特に断らない限り、それぞれ水
を除いた固形分の重量部及び重量%を示す。 [シリカゾルA]凝集(二次粒子)平均粒径3μmの合
成無定型シリカ(日本シリカ工業社製、商品名:Nip
sil、HD−2、1次粒子径:11nm)をサンドグ
ラインダーにより粉砕分散した後、圧力式ホモジナイザ
ーでさらに粉砕分散し、凝集平均粒子径が70nmにな
るまでサンドグラインダーと圧力式ホモジナイザーの粉
砕分散操作を繰り返し、8%の水分散液を試作した。 [シリカゾルB]シリカゾルA100部に、カチオン樹
脂であるポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド
(日東紡績社製、商品名:PAS−H−10L)15部
を添加し、増粘・凝集させた後、サンドグラインダーに
より再粉砕分散した後、圧力式ホモジナイザーでさらに
粉砕分散し、平均粒子径が150nmになるまでサンド
グラインダーと圧力式ホモジナイザーの粉砕分散操作を
繰り返し、9%の水分散液を試作した。 [シリカゾルC]平均粒径3μmの合成無定型シリカ
(日本シリカ工業社製、商品名:Nipsil、LP、
1次粒子径:16nm)100部に、カチオン樹脂(前
記)15部を添加し、サンドグラインダーにより粉砕分
散した後、圧力式ホモジナイザーでさらに粉砕分散し、
平均粒子径が600nmになるまでサンドグラインダー
と超音波ホモジナイザーの粉砕分散操作を繰り返し、9
%の水分散液を試作した。
【0032】[シリカゾルD]シリカゾルCと同様の方
法で、ただし平均粒子径が1.5μmになるまで粉砕分
散操作を繰り返し、9%の水分散液を試作した。 [アルミナシリケートゾル]容量2Lのガラス製反応容
器に、イソプロピルアルコール100gを仕込み、オイ
ルバスヒーターにより液温を60℃に加熱した。撹拌羽
根(直径3cm、3枚羽根)を100rpmで回転させ
て撹拌しながら。アルミニウムイソプロポキシド(和光
純薬工業社製)5gを添加した後、酸触媒として酢酸
(和光純薬工業社製)1.0gを添加して、温度を保ち
ながら24時間環流した。これとは別に、ガラス製反応
容器にイオン交換水100g仕込み、60℃に加温した
後、オルト珪酸エチル(和光純薬工業社製)1.8gを
添加した後、酸触媒として硝酸(和光純薬工業社製)1
gを添加して、温度を保ちながら24時間環流した。つ
いで上述のオルト珪酸エチル−硝酸−イオン交換水溶液
を、アルミニウムイソプロポキシド−酢酸−イソプロピ
ルアルコール溶液に加えて、60℃で6時間撹拌を続け
てアルミナシリケート微粒子を製造した。ついで60℃
に加温してエバポレーターで濃縮し、アルミナシリケー
トの凝集体を得た。得られた粒子のアルミナ:シリカの
組成比(モル比率)は3:2であった。次に、凝集体に
水を添加し、サンドグラインダーにより分散した後、圧
力式ホモジナイザーで更に分散し、平均粒子径が200
nm(1次粒子:10nm)になるまでサンドグライン
ダーと圧力式ホモジナイザーの分散操作を繰り返し、1
0%の水溶液を試作した。
【0033】[紫外線吸収剤ゾルA]ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ −
5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール[城北化学
社製、商品名:JF−77、2-(2'-hydroxy-5'-methylp
henyl)benzotriazole]100部を、0.01%のアセチ
レングリコール水溶液(日信化学社製、商品名:オルフ
ィンE−1004)に添加し、ボールミル粉砕機で平均
粒子径が500nmになるまで粉砕分散操作をし、紫外
線吸収剤濃度が20%の水分散液を試作した。 [紫外線吸収剤溶液B]上記の紫外線吸収剤2−(2’
−ヒドロキシ −5’−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール[城北化学社製、商品名:JF−77]をトルエン
溶液に溶解し、5%溶液を作製した。 [紫外線吸収剤水溶液C]上記の紫外線吸収剤2−
(2’−ヒドロキシ −5’−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール[城北化学社製、商品名:JF−77]をp
H13.5の水溶液に溶かし、2%の水溶液を作製し
た。 [酸化防止剤溶液D]酸化防止剤としては高分子用光安
定剤ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバ
ケート(城北化学社製、商品名:JF−90、Bis(2,2,
6,6-tetramethyl-4-piperidyl)-sebacate)を用い、エ
タノールに溶解し、5%の溶液を作製した。
【0034】実施例1 シリカゾルA100部に、ポリビニルアルコール(クラ
レ社製、商品名:PVA−135H、重合度:350
0、ケン化度:99%以上)35部を混合した7%水溶
液を用い、塗工量が20g/m2となるように市販塗工
紙(王子製紙社製、商品名:OKコート、127.9g
/m2)に塗工乾燥した。塗工層上に塗工量が1.0g
/m2になるように紫外線吸収剤ゾルAを塗布乾燥し、
本発明のインクジェット記録体を製造した。 実施例2 シリカゾルAをシリカゾルBに変更した以外は実施例1
と同様に本発明のインクジェット記録体を製造した。
【0035】実施例3 シリカゾルAをシリカゾルCに変更した以外は実施例1
と同様に本発明のインクジェット記録体を製造した。 実施例4 シリカゾルAを前記アルミナシリケートゾルに変更した
以外は実施例1と同様に本発明のインクジェット記録体
を製造した。
【0036】実施例5 シリカゾルB100部に、ポリビニルアルコール(クラ
レ社製、商品名:PVA−135H、重合度:350
0、ケン化度:99%以上)35部を混合した8%水溶
液を用い、塗工量が20g/m2となるように市販塗工
紙(王子製紙社製、商品名:OKコート、127.9g
/m2)に塗工乾燥した。塗工層上に塗工量が0.5g
/m2になるように紫外線吸収剤溶液Bを塗布乾燥し、
本発明のインクジェット記録体を製造した。 実施例6 紫外線吸収剤溶液Bを紫外線吸収剤水溶液Cに変更した
以外は実施例5と同様に本発明のインクジェット記録体
を製造した。
【0037】実施例7 紫外線吸収剤溶液Bを酸化防止剤溶液Dに変更した以外
は実施例5と同様に本発明のインクジェット記録体を製
造した。 実施例8 紫外線吸収剤溶液Bの塗布を行うかわりに,15%の酸
化セリウムゾル(多木化学社製、商品名:U−15、平
均粒子径8nm)の水分散液を乾燥塗工量0.5g/m
2となるように塗工した以外は実施例5と同様に本発明
のインクジェット記録体を製造した。
【0038】実施例9 シリカゾルB100部に、ポリビニルアルコール(クラ
レ社製、商品名:PVA−140H、重合度:400
0、ケン化度:99%以上)30部を混合した8%水溶
液を用い、塗工量が10g/m2となるように成形面と
して利用するPETフィルム(東レ社製、商品名:ルミ
ラーT、38μm)に塗工乾燥した。次に、上記塗工層
上に塗工量が0.5g/m2になるように紫外線吸収剤
水溶液Cを塗布乾燥した。続いて、シリカゾルC100
部に、ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:1
40H)35部を混合した8%水溶液を用い、塗工量が
10g/m2となるように一般上質紙(米坪:157g
/m2)に塗工し、上記塗工層と貼り合わせ乾燥し、P
ETフィルムを剥がし、本発明のインクジェット記録体
を製造した。
【0039】比較例1 シリカゾルA100部に、ポリビニルアルコール(クラ
レ社製、商品名:PVA−135H)35部を混合した
7%水溶液を用い、塗工量が20g/m2となるように
市販塗工紙(王子製紙社製、商品名:OKコート、12
7.9g/m2)に塗工乾燥し、本発明のインクジェッ
ト記録体を製造した。 比較例2 シリカゾルA100部に、紫外線吸収剤ゾルA7.1
部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名:PV
A−135H、重合度:3500、ケン化度:99%以
上)35部を混合した7%水溶液を用い、塗工量が20
g/m2となるように市販塗工紙(王子製紙社製、商品
名:OKコート、127.9g/m2)に塗工乾燥し、
本発明のインクジェット記録体を製造した。
【0040】比較例3 シリカゾルAをシリカゾルDに変更した以外は実施例1
と同様に本発明のインクジェット記録体を製造した。
【0041】[評価方法]実施例、比較例で得られたイ
ンクジェット記録体の印字耐水性、印字濃度、印字光
沢、耐光性は以下に示す方法で評価した。評価用プリン
ター: EPSON社製、商標:PM−700C。 [印字耐水性]インクジェット記録体に印字した後、2
4時間放置後、水滴を落とし、1分後に水滴を拭き取
り、水滴に浸せきされた部分の状況を観察する。 ○:インクが殆どとれなかった。 △:インクの一部がとれた。 ×:インクが完全にとれた。)
【0042】[印字濃度]黒ベタ部の印字濃度をマクベ
ス反射濃度計(Macbeth、RD−920)を用い
て測定した。表中に示した数字は5回測定の平均値であ
る。 [印字部の光沢感(照り感)]印字部の光沢感はブラッ
ク、イエロー、シアン、マゼンタの各印字部に対して横
の角度から目視し、以下のように4段階評価した。 ◎:銀塩方式のカラー写真と同レベルの照り感がある。 ○:カラー写真よりは劣るが、高い照り感がある。 △:一般市販のコート紙やアート紙並。 ×:全く照り感がない。
【0043】[耐光性]ISO−400の画像(「高精
細カラーディジタル標準画像データ ISO/JIS−
SCID」、p13、画像名称:果物かご、p14、画
像名称:キャンドル、財団法人 日本規格協会発行)を
光沢紙モードで印字し、キセノン灯式FADE−OME
TER(ATLAS ELECTRIC DEVICE
S Co.社製、MODEL:CI35F)を用い、6
3℃、50%の条件で印字サンプルを40時間連続処理
し、2種類の画像を未処理の画像と比較し、耐光性のレ
ベルを下記に示す。 ◎:殆ど退色しなかった。 ○:画像が薄く退色しているが、色のバランスが崩れて
いない。 △:画像が退色して、色のバランスが崩れている。 ×:かなり退色している。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の方法
により得られたインクジェット記録体は印字耐水性、印
字濃度、印字光沢が良好で、特に耐光性が優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA32 BA33 BA38 BA46 4H025 AA55 AA91 AB00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と1層以上の記録層を有するインク
    ジェット記録体において、少なくとも1層の記録層は平
    均粒径3〜40nmの1次粒子が凝集してなる平均粒径
    1μ以下の微細シリカ及び/またはアルミナシリケート
    の2次粒子を含有し、且つ少なくとも1層の記録層に紫
    外線吸収剤と酸化防止剤の少なくとも一方を含有する液
    を塗布してなるインクジェット記録体。
  2. 【請求項2】1層以上の記録層を有するインクジェット
    記録体において、少なくとも1層の記録層は平均粒径3
    〜40nmの1次粒子が凝集してなる平均粒径1μ以下
    の微細シリカ及び/またはアルミナシリケートの2次粒
    子を含有し、この記録層を予め成形面に塗布成膜して、
    紫外線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも一方を含有す
    る液をこの記録層上に塗布し、更にこの記録層を支持体
    に(支持体が他の記録層を設けてなる支持体である場合
    は他の記録層に)転写して成形面を剥離してなることを
    特徴とするインクジェット記録体。
  3. 【請求項3】平均粒径1μ以下の微細シリカ及び/また
    はアルミナシリケートの2次粒子が、平均粒径20nm
    〜300nmの2次粒子であることを特徴とする請求項
    1または2記載のインクジェット記録体。
  4. 【請求項4】紫外線吸収剤と酸化防止剤の少なくとも一
    方を含有する液が、紫外線吸収剤として溶解状態のベン
    ゾトリアゾール系紫外線吸収剤及び酸化セリウムゾルの
    少なくとも一方を含有することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載のインクジェット記録体。
  5. 【請求項5】支持体と1層以上の記録層を有するインク
    ジェット記録体の製造方法であり、少なくとも1層の記
    録層は平均粒径3〜40nmの1次粒子が凝集してなる
    平均粒径1μ以下の微細シリカ及び/またはアルミナシ
    リケートの2次粒子を含有し、且つ前記1層以上の記録
    層に紫外線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも一方を含
    有する液を塗布するインクジェット記録体の製造方法。
  6. 【請求項6】1層以上の記録層を有するインクジェット
    記録体の製造方法であり、少なくとも1層の記録層は平
    均粒径3〜40nmの1次粒子が凝集してなる平均粒径
    1μ以下の微細シリカ及び/またはアルミナシリケート
    の2次粒子を含有し、この記録層を予め成形面に塗布成
    膜した後、紫外線吸収剤及び酸化防止剤の少なくとも一
    方を含有する液をこの記録層上に塗布し、更にこの記録
    層を支持体に(支持体が他の記録層を設けてなる場合は
    他の記録層に)転写して成形面を剥離するインクジェッ
    ト記録体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6719833B2 (en) 2000-01-26 2004-04-13 Seiko Epson Corporation Recording medium, and image forming method and recorded matter using same
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WO2006087121A1 (de) * 2005-02-15 2006-08-24 Schott Ag Transparente brandschutzverglasung mit uv-stabilisierter brandschutzschicht, verfahren zu deren herstellung und deren verwendung

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