JP2000141371A - 成形用樹脂材料の製造方法 - Google Patents
成形用樹脂材料の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】機械的強度や寸法安定性に優れた成形用樹脂材
料を得る。 【解決手段】液晶樹脂と熱可塑性樹脂とをブレンドして
液晶樹脂の粒径が30〜500μmになるように溶融混
練し、その樹脂組成物に伸長変形処理を施して、高アス
ペクト比の液晶樹脂フィブリルを熱可塑性樹脂中に形成
する。そして、樹脂組成物を、熱可塑性樹脂の溶融温度
以下に冷却することにより、ストランド状の成形用樹脂
材料を得る。
料を得る。 【解決手段】液晶樹脂と熱可塑性樹脂とをブレンドして
液晶樹脂の粒径が30〜500μmになるように溶融混
練し、その樹脂組成物に伸長変形処理を施して、高アス
ペクト比の液晶樹脂フィブリルを熱可塑性樹脂中に形成
する。そして、樹脂組成物を、熱可塑性樹脂の溶融温度
以下に冷却することにより、ストランド状の成形用樹脂
材料を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば押出成形に
よるパイプや樋、あるいは真空成形や圧縮成形用のスタ
ンパブルシートなどの製作に用いられる成形用樹脂材料
の製造方法に関する。
よるパイプや樋、あるいは真空成形や圧縮成形用のスタ
ンパブルシートなどの製作に用いられる成形用樹脂材料
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】押出成形品は、製品形状設計の自由度が
高く、また連続大量生産が可能であることから、パイプ
やデッキ材、樋などの異形成形品に幅広く用いられてい
る。
高く、また連続大量生産が可能であることから、パイプ
やデッキ材、樋などの異形成形品に幅広く用いられてい
る。
【0003】例えば特開平7−233329号公報に
は、機械的物性や靱性に優れた液晶ポリマー(補強材)
と熱可塑性樹脂との溶融混練物をチューブ状に押出成形
することによって得られる、チューブ状液晶ポリマー組
成物とそのペレット及び成形品が開示されている。
は、機械的物性や靱性に優れた液晶ポリマー(補強材)
と熱可塑性樹脂との溶融混練物をチューブ状に押出成形
することによって得られる、チューブ状液晶ポリマー組
成物とそのペレット及び成形品が開示されている。
【0004】しかしながら、上記公報に記載の樹脂組成
物では、補強効果を得るのに十分な液晶樹脂アスペクト
比が得られないため、液晶樹脂によって熱可塑性樹脂が
十分に補強されておらず、実用上満足できる機械的強度
や寸法安定性が得られていない。
物では、補強効果を得るのに十分な液晶樹脂アスペクト
比が得られないため、液晶樹脂によって熱可塑性樹脂が
十分に補強されておらず、実用上満足できる機械的強度
や寸法安定性が得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はそのような実
情に鑑みてなされたもので、機械的強度や寸法安定性に
優れた成形用樹脂材料を得ることのできる製造方法の提
供を目的とする。
情に鑑みてなされたもので、機械的強度や寸法安定性に
優れた成形用樹脂材料を得ることのできる製造方法の提
供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、液晶樹脂と熱可塑性樹脂とをブレンドし
て液晶樹脂の粒径が30〜500μmになるように溶融
混練し、その樹脂組成物に伸長変形処理を施した後、熱
可塑性樹脂の溶融温度以下に冷却することにより、スト
ランド状樹脂材料を得ることによって特徴づけられる。
め、本発明は、液晶樹脂と熱可塑性樹脂とをブレンドし
て液晶樹脂の粒径が30〜500μmになるように溶融
混練し、その樹脂組成物に伸長変形処理を施した後、熱
可塑性樹脂の溶融温度以下に冷却することにより、スト
ランド状樹脂材料を得ることによって特徴づけられる。
【0007】本発明において用いる熱可塑性樹脂は、発
泡可能なものであれば特に限定されるものではなく、例
えばポリエチレン(高密度、低密度、直鎖状低密度)、
ポリプロピレン(ホモ、ブロック、ランダム)、ポリブ
チレン、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、酢
酸ビニル、ポリスチレン、塩化ビニル、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン
6やナイロン66等のポリアミド、ポリカーボネート、
四フッ化エチレン等が挙げられる。
泡可能なものであれば特に限定されるものではなく、例
えばポリエチレン(高密度、低密度、直鎖状低密度)、
ポリプロピレン(ホモ、ブロック、ランダム)、ポリブ
チレン、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、酢
酸ビニル、ポリスチレン、塩化ビニル、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン
6やナイロン66等のポリアミド、ポリカーボネート、
四フッ化エチレン等が挙げられる。
【0008】熱可塑性樹脂のメルトインデックスMIは
大きすぎても小さすぎても発泡性が低下するので、熱可
塑性樹脂のMIは0.1〜20g/10分の範囲である
ことが好ましく、0.2〜15g/10分の範囲内がよ
り好ましい。 なお、メルトインデックスMIはJIS
K 7210に従って測定された値である。
大きすぎても小さすぎても発泡性が低下するので、熱可
塑性樹脂のMIは0.1〜20g/10分の範囲である
ことが好ましく、0.2〜15g/10分の範囲内がよ
り好ましい。 なお、メルトインデックスMIはJIS
K 7210に従って測定された値である。
【0009】本発明で使用することができる液晶樹脂と
しては、熱可塑性樹脂の融点よりも液晶転移温度が高い
ものであれば、特に限定されるものではないが、全芳香
族ポリエステル、半芳香族ポリエステル等の熱可塑性液
晶ポリエステルが好ましく、具体的には、商品名ベクト
ラ(ポリプラスチック社製)、住化スーパー(住友化学
社製)、ザイダー(日本石油化学社製)、ロッドラン
(ユニチカ社製)等の市販されている、全芳香族ポリエ
ステル系液晶樹脂あるいは半芳香族ポリエステル樹脂が
挙げられる。
しては、熱可塑性樹脂の融点よりも液晶転移温度が高い
ものであれば、特に限定されるものではないが、全芳香
族ポリエステル、半芳香族ポリエステル等の熱可塑性液
晶ポリエステルが好ましく、具体的には、商品名ベクト
ラ(ポリプラスチック社製)、住化スーパー(住友化学
社製)、ザイダー(日本石油化学社製)、ロッドラン
(ユニチカ社製)等の市販されている、全芳香族ポリエ
ステル系液晶樹脂あるいは半芳香族ポリエステル樹脂が
挙げられる。
【0010】熱可塑性樹脂に対する液晶樹脂の混合割合
は、熱可塑性樹脂と液晶樹脂との合計量100重量%に
対して0.5重量%〜50重量%の範囲であることが好
ましく、より好ましくは1〜45重量%の範囲であり、
さらに好ましくは3〜40重量%の範囲である。
は、熱可塑性樹脂と液晶樹脂との合計量100重量%に
対して0.5重量%〜50重量%の範囲であることが好
ましく、より好ましくは1〜45重量%の範囲であり、
さらに好ましくは3〜40重量%の範囲である。
【0011】液晶樹脂の混合割合が0.5重量%未満で
ある場合には、液晶樹脂の熱可塑性樹脂中での粒径が3
0μmより小さくなる割合が、液晶樹脂の80%を超え
る場合があり、高アスペクト比の液晶樹脂からなるフィ
ブリルが形成され難くなる。また、液晶樹脂の混合割合
が50重量%を超えると、液晶樹脂の熱可塑性樹脂中で
の分散が悪くなり、液晶樹脂の90%以上が熱可塑性樹
脂中で500μmを超える粒径になることがある。その
ため、得られる液晶樹脂からなるフィブリルが太くな
り、高アスペクト比のものが得られ難くなる。
ある場合には、液晶樹脂の熱可塑性樹脂中での粒径が3
0μmより小さくなる割合が、液晶樹脂の80%を超え
る場合があり、高アスペクト比の液晶樹脂からなるフィ
ブリルが形成され難くなる。また、液晶樹脂の混合割合
が50重量%を超えると、液晶樹脂の熱可塑性樹脂中で
の分散が悪くなり、液晶樹脂の90%以上が熱可塑性樹
脂中で500μmを超える粒径になることがある。その
ため、得られる液晶樹脂からなるフィブリルが太くな
り、高アスペクト比のものが得られ難くなる。
【0012】本発明の製造方法を、以下に具体的に説明
する。まず、熱可塑性樹脂と液晶樹脂を一般的な方法で
ブレンドし、熱可塑性樹脂の溶融温度以上、液晶樹脂の
液晶転移温度以上の温度で溶融混練する。この段階で熱
可塑性樹脂中での液晶樹脂の粒径が30〜500μmに
なるように溶融混練する。液晶樹脂の粒径を30〜50
0μmの範囲に制御するためには、用いる熱可塑性樹脂
の種類にもよるが、溶融混練の際に1×10-2〜1×1
02 /secの歪み速度を与えれば良い。特に相溶性の
高い樹脂の場合には、1×10-2〜1×100 /sec
の歪み速度が好ましく、非相溶性の樹脂の場合には、1
×10-1〜1×102 /secの歪み速度が好ましい。
する。まず、熱可塑性樹脂と液晶樹脂を一般的な方法で
ブレンドし、熱可塑性樹脂の溶融温度以上、液晶樹脂の
液晶転移温度以上の温度で溶融混練する。この段階で熱
可塑性樹脂中での液晶樹脂の粒径が30〜500μmに
なるように溶融混練する。液晶樹脂の粒径を30〜50
0μmの範囲に制御するためには、用いる熱可塑性樹脂
の種類にもよるが、溶融混練の際に1×10-2〜1×1
02 /secの歪み速度を与えれば良い。特に相溶性の
高い樹脂の場合には、1×10-2〜1×100 /sec
の歪み速度が好ましく、非相溶性の樹脂の場合には、1
×10-1〜1×102 /secの歪み速度が好ましい。
【0013】溶融混練した樹脂組成物を、例えばストラ
ンドダイから伸長変形処理を施しながらストランド状に
押し出し、液晶樹脂を熱可塑性樹脂中でフィブリル状に
変化させる。このような液晶樹脂の変化(フィブリル
化)は、液晶樹脂がその分子構造上の特徴により、伸長
変形を与えると容易に流動方向に配向する性質を持って
いるために可能となる。なお、溶融混練した後の樹脂組
成物を押し出す方法は、特に限定されないが、1軸や2
軸の押出機を用いる方法が挙げられる。
ンドダイから伸長変形処理を施しながらストランド状に
押し出し、液晶樹脂を熱可塑性樹脂中でフィブリル状に
変化させる。このような液晶樹脂の変化(フィブリル
化)は、液晶樹脂がその分子構造上の特徴により、伸長
変形を与えると容易に流動方向に配向する性質を持って
いるために可能となる。なお、溶融混練した後の樹脂組
成物を押し出す方法は、特に限定されないが、1軸や2
軸の押出機を用いる方法が挙げられる。
【0014】以上の押し出し後、得られた溶融状態のス
トランドを熱可塑性樹脂の溶融温度以下まで冷却してお
く。この冷却は、フィブリル化した液晶樹脂の形態を保
持するために必要な処理であり、冷却せずに放置する
と、一旦、フィブリル化した液晶樹脂が緩和してアスペ
クト比の低下が起こるので、本発明の目的を達成できな
くなる。
トランドを熱可塑性樹脂の溶融温度以下まで冷却してお
く。この冷却は、フィブリル化した液晶樹脂の形態を保
持するために必要な処理であり、冷却せずに放置する
と、一旦、フィブリル化した液晶樹脂が緩和してアスペ
クト比の低下が起こるので、本発明の目的を達成できな
くなる。
【0015】ここで、フィブリル化した後の液晶樹脂の
アスペクト比(繊維長/繊維径)は50〜5000の範
囲が好ましく、より好ましくは100〜3000の範囲
である。それ以上だと得られたストランドを原料とし
て、他の成形に用いると高剪断発熱が生じるので原料と
しての展開が困難となり、それ以下だと液晶樹脂による
熱可塑性樹脂の補強効果が小さくなり、本発明の目的で
ある機械的強度と寸法安定性に優れた成形用樹脂材料を
得ることが困難になる。
アスペクト比(繊維長/繊維径)は50〜5000の範
囲が好ましく、より好ましくは100〜3000の範囲
である。それ以上だと得られたストランドを原料とし
て、他の成形に用いると高剪断発熱が生じるので原料と
しての展開が困難となり、それ以下だと液晶樹脂による
熱可塑性樹脂の補強効果が小さくなり、本発明の目的で
ある機械的強度と寸法安定性に優れた成形用樹脂材料を
得ることが困難になる。
【0016】本発明の製造方法によって得られる成形用
樹脂材料は、例えばペレット化して熱可塑性樹脂の溶融
温度以上でかつ液晶樹脂の液晶転移温度以下で成形材料
として用いることで、2次成形品を得ることが可能であ
る。その場合、高アスペクト比の液晶樹脂からなるフィ
ブリルで熱可塑性樹脂が補強された構造となるので、機
械的特性及び寸法安定性に非常に優れた2次成形品とな
る。
樹脂材料は、例えばペレット化して熱可塑性樹脂の溶融
温度以上でかつ液晶樹脂の液晶転移温度以下で成形材料
として用いることで、2次成形品を得ることが可能であ
る。その場合、高アスペクト比の液晶樹脂からなるフィ
ブリルで熱可塑性樹脂が補強された構造となるので、機
械的特性及び寸法安定性に非常に優れた2次成形品とな
る。
【0017】次に、請求項2〜4記載の各発明を具体的
に説明する。請求項2記載の発明は、熱可塑性樹脂とし
てポリオレフィンを用いたところに特徴がある。ポリオ
レフィンは非極性の樹脂であり、液晶樹脂は極性の樹脂
であるので、両者をブレンドした後に溶融混練しても混
ざり難くなり、従ってポリオレフィンを用いると、溶融
混練時の歪み速度の簡単な調節で30〜500μmとい
った大きな粒径の液晶樹脂粒子を容易に作製することが
できる。
に説明する。請求項2記載の発明は、熱可塑性樹脂とし
てポリオレフィンを用いたところに特徴がある。ポリオ
レフィンは非極性の樹脂であり、液晶樹脂は極性の樹脂
であるので、両者をブレンドした後に溶融混練しても混
ざり難くなり、従ってポリオレフィンを用いると、溶融
混練時の歪み速度の簡単な調節で30〜500μmとい
った大きな粒径の液晶樹脂粒子を容易に作製することが
できる。
【0018】ここで、本発明の目的を達成するために
は、熱可塑性樹脂中に高アスペクト比の液晶樹脂のフィ
ブリルを形成・配置させる必要があり、その高アスペク
ト比のフィブリル、すなわち細くて長い液晶樹脂フィブ
リルを得るための条件として、前記したように熱可塑性
樹脂中に粒径が30〜500μm程度の大きな液晶樹脂
粒子を形成することが必須であり、その粒径制御の容易
性を高める手段として、液晶樹脂との相溶性が低いポリ
オレフィンを用いること、つまり請求項2記載の発明の
構成は価値がある。
は、熱可塑性樹脂中に高アスペクト比の液晶樹脂のフィ
ブリルを形成・配置させる必要があり、その高アスペク
ト比のフィブリル、すなわち細くて長い液晶樹脂フィブ
リルを得るための条件として、前記したように熱可塑性
樹脂中に粒径が30〜500μm程度の大きな液晶樹脂
粒子を形成することが必須であり、その粒径制御の容易
性を高める手段として、液晶樹脂との相溶性が低いポリ
オレフィンを用いること、つまり請求項2記載の発明の
構成は価値がある。
【0019】なお、熱可塑性樹脂には、例えばポリエス
テルやポリアミド等を用いてもよいが、これらの熱可塑
性樹脂は極性を有するので、液晶樹脂との溶融混練時に
おいて液晶樹脂が微分散してしまうため、大きな粒径の
液晶樹脂粒子を得るには、歪み速度を微妙に調節して液
晶樹脂の粒径制御をすることが必要となる。
テルやポリアミド等を用いてもよいが、これらの熱可塑
性樹脂は極性を有するので、液晶樹脂との溶融混練時に
おいて液晶樹脂が微分散してしまうため、大きな粒径の
液晶樹脂粒子を得るには、歪み速度を微妙に調節して液
晶樹脂の粒径制御をすることが必要となる。
【0020】請求項3記載の発明は、溶融混練した後の
樹脂組成物に伸長変形処理を施す際の伸長比を10〜3
0000の範囲に制御することで、フィブリルのアスペ
クト比を適正な値にするところに特徴がある。その伸長
比を10〜30000の範囲とするのは次の理由によ
る。
樹脂組成物に伸長変形処理を施す際の伸長比を10〜3
0000の範囲に制御することで、フィブリルのアスペ
クト比を適正な値にするところに特徴がある。その伸長
比を10〜30000の範囲とするのは次の理由によ
る。
【0021】すなわち、液晶樹脂と熱可塑性樹脂とをブ
レンドした樹脂組成物は、伸長変形処理の段階で粒子状
の液晶樹脂が楕円状になり、次いでフィブリル状に変化
するわけであるが、このフィブリル変化の際に、伸長比
が10より小さいと液晶樹脂が楕円形状になった段階で
変形が止まり、逆に、伸長比が30000よも大きいと
フィブリル状に変形した液晶樹脂に破断が生じてしま
い、結果としてアスペクト比が小さくなり、機械的強度
や寸法安定性が高くならない。従って、適正なアスペク
ト比のフィブリルを形成するには、樹脂組成物に伸長変
形処理を施す際の伸長比を10〜30000の範囲とす
ることが好ましい。
レンドした樹脂組成物は、伸長変形処理の段階で粒子状
の液晶樹脂が楕円状になり、次いでフィブリル状に変化
するわけであるが、このフィブリル変化の際に、伸長比
が10より小さいと液晶樹脂が楕円形状になった段階で
変形が止まり、逆に、伸長比が30000よも大きいと
フィブリル状に変形した液晶樹脂に破断が生じてしま
い、結果としてアスペクト比が小さくなり、機械的強度
や寸法安定性が高くならない。従って、適正なアスペク
ト比のフィブリルを形成するには、樹脂組成物に伸長変
形処理を施す際の伸長比を10〜30000の範囲とす
ることが好ましい。
【0022】なお、伸長比とはストランドダイから出た
段階のストランドの断面積に対する伸長後のストランド
の断面積の比のことである。
段階のストランドの断面積に対する伸長後のストランド
の断面積の比のことである。
【0023】請求項4記載の発明は、熱可塑性樹脂中に
架橋成分が含まれることによって特徴づけられる。
架橋成分が含まれることによって特徴づけられる。
【0024】このように熱可塑性樹脂中に架橋成分が含
まれていると、熱可塑性樹脂の伸長性が増大し、その結
果として、溶融混練後において安定的にかつ高い比率で
伸長変形を与えるが可能になる。すなわち、樹脂組成物
に伸長変形処理を施すと、前記したように液晶樹脂がも
つ分子構造上の特徴により熱可塑性樹脂中に液晶樹脂の
フィブリルが形成されるわけであるが、その伸長変形の
割合を高めるほど、細くて長い高アスペクト比の液晶樹
脂のフィブリルが形成されることになる。
まれていると、熱可塑性樹脂の伸長性が増大し、その結
果として、溶融混練後において安定的にかつ高い比率で
伸長変形を与えるが可能になる。すなわち、樹脂組成物
に伸長変形処理を施すと、前記したように液晶樹脂がも
つ分子構造上の特徴により熱可塑性樹脂中に液晶樹脂の
フィブリルが形成されるわけであるが、その伸長変形の
割合を高めるほど、細くて長い高アスペクト比の液晶樹
脂のフィブリルが形成されることになる。
【0025】熱可塑性樹脂中の架橋成分の量としては、
熱可塑性樹脂中のゲル分率の量で規定すると3〜30%
の範囲であり、より好ましくは5〜25%の範囲であ
る。それ以下だと、伸長性向上効果が低く、それ以上だ
と熱可塑性樹脂がゴム弾性に近くなり、伸長変形処理を
施しても変形しなくなって、本発明の目的を達成できな
くなる。なお、ゲル分率とは、熱可塑性樹脂を120℃
のキシレン中に24時間浸漬後の残漬重量の、キシレン
浸漬前の架橋樹脂成分の重量に対する重量百分率をい
う。
熱可塑性樹脂中のゲル分率の量で規定すると3〜30%
の範囲であり、より好ましくは5〜25%の範囲であ
る。それ以下だと、伸長性向上効果が低く、それ以上だ
と熱可塑性樹脂がゴム弾性に近くなり、伸長変形処理を
施しても変形しなくなって、本発明の目的を達成できな
くなる。なお、ゲル分率とは、熱可塑性樹脂を120℃
のキシレン中に24時間浸漬後の残漬重量の、キシレン
浸漬前の架橋樹脂成分の重量に対する重量百分率をい
う。
【0026】架橋成分の導入方法は、特に限定されるも
のではなく、例えば、電子線などの電離性放射線を照射
する電子線架橋法、有機過酸化物を用いた化学架橋法、
あるいはシラン変性樹脂を用いたシラン架橋法などを挙
げることができる。
のではなく、例えば、電子線などの電離性放射線を照射
する電子線架橋法、有機過酸化物を用いた化学架橋法、
あるいはシラン変性樹脂を用いたシラン架橋法などを挙
げることができる。
【0027】
【実施例】<実施例1> 高密度ポリエチレン:HDPE(三菱化学社製,商品
名:HY540,MI=1.0g/10分,密度=0.
961g/cm3 ,溶融温度135℃)と、液晶樹脂
(ポリプラスチック社製,商品名:ベクトラA950,
液晶転移温度280℃)とを、下記の表1に示す割合で
混合した後、2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品
名:PCM−30)で溶融混練した。この樹脂組成物
を、直径3mmのストランドダイから押し出し、水冷し
て太さ0.4mmのストランド状の成形用樹脂材料を得
た。
名:HY540,MI=1.0g/10分,密度=0.
961g/cm3 ,溶融温度135℃)と、液晶樹脂
(ポリプラスチック社製,商品名:ベクトラA950,
液晶転移温度280℃)とを、下記の表1に示す割合で
混合した後、2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品
名:PCM−30)で溶融混練した。この樹脂組成物
を、直径3mmのストランドダイから押し出し、水冷し
て太さ0.4mmのストランド状の成形用樹脂材料を得
た。
【0028】このとき、スクリュー回転により高密度ポ
リエチレンと液晶樹脂のブレンド物に作用する歪み速度
は10/secであった。なお、歪み速度は、押出量、
スクリュー回転数、バレル径の関係から計算した。
リエチレンと液晶樹脂のブレンド物に作用する歪み速度
は10/secであった。なお、歪み速度は、押出量、
スクリュー回転数、バレル径の関係から計算した。
【0029】また、溶融混練後の熱可塑性樹脂中での液
晶樹脂の粒径は、金型出口で伸長変形処理を施す前にサ
ンプル採取して走査型電子線顕微鏡で観察したところ、
100〜300μmの範囲に全粒子が分布していた。さ
らに、伸長比を、金型出口でのパリソン断面積と、伸長
・冷却後に得られる成形用樹脂材料の断面積との比から
求めたところ、伸長比は100であった。
晶樹脂の粒径は、金型出口で伸長変形処理を施す前にサ
ンプル採取して走査型電子線顕微鏡で観察したところ、
100〜300μmの範囲に全粒子が分布していた。さ
らに、伸長比を、金型出口でのパリソン断面積と、伸長
・冷却後に得られる成形用樹脂材料の断面積との比から
求めたところ、伸長比は100であった。
【0030】押し出し後の水冷は、20℃に温調された
冷却水槽内を通過させることにより行った。そして、得
られた熱可塑性樹脂組成物を、液晶樹脂の転移温度以下
でかつ熱可塑性樹脂の溶融温度以上で熱プレスして厚み
2mmのシート状とした後、2号ダンベル試験片を作成
し、JIS K 7113に準拠して引張試験を行っ
た。その結果を下記の表2に示す。
冷却水槽内を通過させることにより行った。そして、得
られた熱可塑性樹脂組成物を、液晶樹脂の転移温度以下
でかつ熱可塑性樹脂の溶融温度以上で熱プレスして厚み
2mmのシート状とした後、2号ダンベル試験片を作成
し、JIS K 7113に準拠して引張試験を行っ
た。その結果を下記の表2に示す。
【0031】また、前記プレス加工により得られた厚み
2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨張率を測定し
た。その結果も合わせて表2に示す。 <実施例2> ポリプロピレン:PP(日本ポリオレフィン社製,商品
名:PS201A,MI=0.5g/10分,密度=
0.9g/cm3 ,溶融温度165℃)と、液晶樹脂
(ポリプラスチック社製,商品名:ベクトラA950,
液晶転移温度280℃)とを、下記の表1に示す割合で
混合した後、2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品
名:PCM−30)で溶融混練した。この樹脂組成物
を、直径3mmのストランドダイから押し出し、水冷し
て太さ0.45mmのストランド状の成形用樹脂材料を
得た。
2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨張率を測定し
た。その結果も合わせて表2に示す。 <実施例2> ポリプロピレン:PP(日本ポリオレフィン社製,商品
名:PS201A,MI=0.5g/10分,密度=
0.9g/cm3 ,溶融温度165℃)と、液晶樹脂
(ポリプラスチック社製,商品名:ベクトラA950,
液晶転移温度280℃)とを、下記の表1に示す割合で
混合した後、2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品
名:PCM−30)で溶融混練した。この樹脂組成物
を、直径3mmのストランドダイから押し出し、水冷し
て太さ0.45mmのストランド状の成形用樹脂材料を
得た。
【0032】この実施例2において、歪み速度は8/s
ecであり、液晶樹脂の粒径は150〜400μmの範
囲に分布していた。また、伸長変形処理の際の伸長比は
80であった。なお、これらの歪み速度、液晶樹脂の粒
径及び伸長比の各値は、実施例1と同じ方法で求めた。
ecであり、液晶樹脂の粒径は150〜400μmの範
囲に分布していた。また、伸長変形処理の際の伸長比は
80であった。なお、これらの歪み速度、液晶樹脂の粒
径及び伸長比の各値は、実施例1と同じ方法で求めた。
【0033】そして、実施例1と同じ要領で、押し出し
後の水冷(20℃)を行い、プレス加工により厚み2m
mのシート状成形用樹脂材料を得た後、2号ダンベル試
験を作製して引張試験を行った。また、プレス加工によ
り得られた厚み2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨
張率を測定した。その各結果を下記の表2に示す。 <実施例3>ナイロン66(宇部興産社製,商品名:2
026B,溶融温度260℃)と液晶樹脂(ポリプラス
チック社製,商品名:ベクトラA950,液晶転移温度
280℃)とを、下記の表1に示す割合で混合した後、
2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品名:PCM−3
0)で溶融混練した。この樹脂組成物を、直径3mmの
ストランドダイから押し出し、水冷して太さ0.8mm
のストランド状の成形用樹脂材料を得た。
後の水冷(20℃)を行い、プレス加工により厚み2m
mのシート状成形用樹脂材料を得た後、2号ダンベル試
験を作製して引張試験を行った。また、プレス加工によ
り得られた厚み2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨
張率を測定した。その各結果を下記の表2に示す。 <実施例3>ナイロン66(宇部興産社製,商品名:2
026B,溶融温度260℃)と液晶樹脂(ポリプラス
チック社製,商品名:ベクトラA950,液晶転移温度
280℃)とを、下記の表1に示す割合で混合した後、
2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品名:PCM−3
0)で溶融混練した。この樹脂組成物を、直径3mmの
ストランドダイから押し出し、水冷して太さ0.8mm
のストランド状の成形用樹脂材料を得た。
【0034】この実施例3において、歪み速度は0.1
/secであり、液晶樹脂の粒径は50〜100μmの
範囲に分布していた。また、伸長変形処理の際の伸長比
は25であった。なお、これらの歪み速度、液晶樹脂の
粒径及び伸長比の各値は、実施例1と同じ方法で求め
た。
/secであり、液晶樹脂の粒径は50〜100μmの
範囲に分布していた。また、伸長変形処理の際の伸長比
は25であった。なお、これらの歪み速度、液晶樹脂の
粒径及び伸長比の各値は、実施例1と同じ方法で求め
た。
【0035】そして、実施例1と同じ要領で、押し出し
後の水冷(20℃)を行い、プレス加工により厚み2m
mのシート状成形用樹脂材料を得た後、2号ダンベル試
験を作製して引張試験を行った。また、プレス加工によ
り得られた厚み2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨
張率を測定した。その各結果を下記の表2に示す。 <実施例4>高密度ポリエチレン(三菱化学社製,商品
名:HJ360,MI=6.0g/10分,密度=0.
961g/cm3 ,溶融温度135℃)と、液晶樹脂
(ポリプラスチック社製,商品名ベクトラ:A950,
液晶転移温度280℃)と、有機過酸化物(日本油脂
製,商品名:パークミルD,171℃で半減期1分)と
を、下記の表1に示す割合で混合した後、2軸の混練押
出機(池貝機工社製,商品名:PCM−30)で溶融混
練した。この樹脂組成物を、直径3mmのストランドダ
イから押し出し、水冷して太さ0.1mmのストランド
状の成形用樹脂材料を得た。
後の水冷(20℃)を行い、プレス加工により厚み2m
mのシート状成形用樹脂材料を得た後、2号ダンベル試
験を作製して引張試験を行った。また、プレス加工によ
り得られた厚み2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨
張率を測定した。その各結果を下記の表2に示す。 <実施例4>高密度ポリエチレン(三菱化学社製,商品
名:HJ360,MI=6.0g/10分,密度=0.
961g/cm3 ,溶融温度135℃)と、液晶樹脂
(ポリプラスチック社製,商品名ベクトラ:A950,
液晶転移温度280℃)と、有機過酸化物(日本油脂
製,商品名:パークミルD,171℃で半減期1分)と
を、下記の表1に示す割合で混合した後、2軸の混練押
出機(池貝機工社製,商品名:PCM−30)で溶融混
練した。この樹脂組成物を、直径3mmのストランドダ
イから押し出し、水冷して太さ0.1mmのストランド
状の成形用樹脂材料を得た。
【0036】この実施例4において、歪み速度は10/
secであり、液晶樹脂の粒径は80〜250μmの範
囲に分布していた。また、伸長変形処理の際の伸長比は
2000であった。なお、これらの歪み速度、液晶樹脂
の粒径及び伸長比の各値は、実施例1と同じ方法で求め
た。
secであり、液晶樹脂の粒径は80〜250μmの範
囲に分布していた。また、伸長変形処理の際の伸長比は
2000であった。なお、これらの歪み速度、液晶樹脂
の粒径及び伸長比の各値は、実施例1と同じ方法で求め
た。
【0037】そして、実施例1と同じ要領で、押し出し
後の水冷(20℃)を行い、プレス加工により厚み2m
mのシート状成形用樹脂材料を得た後、2号ダンベル試
験を作製して引張試験を行った。また、プレス加工によ
り得られた厚み2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨
張率を測定した。その各結果を下記の表2に示す。 <実施例5>高密度ポリエチレン(三菱化学社製,商品
名:HY540,MI=1.0g/10分,密度=0.
961g/cm3 ,溶融温度135℃)と液晶樹脂(ポ
リプラスチック社製,商品名ベクトラA950,液晶転
移温度280℃)とを、下記の表1に示す割合で混合し
た後、2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品名:PC
M−30)で溶融混練した。この樹脂組成物を、直径3
mmのストランドダイから押し出し、水冷して太さ0.
2mmのストランド状の成形用樹脂材料を得た。
後の水冷(20℃)を行い、プレス加工により厚み2m
mのシート状成形用樹脂材料を得た後、2号ダンベル試
験を作製して引張試験を行った。また、プレス加工によ
り得られた厚み2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨
張率を測定した。その各結果を下記の表2に示す。 <実施例5>高密度ポリエチレン(三菱化学社製,商品
名:HY540,MI=1.0g/10分,密度=0.
961g/cm3 ,溶融温度135℃)と液晶樹脂(ポ
リプラスチック社製,商品名ベクトラA950,液晶転
移温度280℃)とを、下記の表1に示す割合で混合し
た後、2軸の混練押出機(池貝機工社製,商品名:PC
M−30)で溶融混練した。この樹脂組成物を、直径3
mmのストランドダイから押し出し、水冷して太さ0.
2mmのストランド状の成形用樹脂材料を得た。
【0038】この実施例5において、歪み速度は10/
secであり、液晶樹脂の粒径は100〜300μmの
範囲に分布していた。また、伸長変形処理の際の伸長比
は27000であった。なお、これらの歪み速度、液晶
樹脂の粒径及び伸長比の各値は、実施例1と同じ方法で
求めた。
secであり、液晶樹脂の粒径は100〜300μmの
範囲に分布していた。また、伸長変形処理の際の伸長比
は27000であった。なお、これらの歪み速度、液晶
樹脂の粒径及び伸長比の各値は、実施例1と同じ方法で
求めた。
【0039】そして、実施例1と同じ要領で、押し出し
後の水冷(20℃)を行い、プレス加工により厚み2m
mのシート状成形用樹脂材料を得た後、2号ダンベル試
験を作製して引張試験を行った。また、プレス加工によ
り得られた厚み2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨
張率を測定した。その各結果を下記の表2に示す。 <比較例1>下記の表1に示すように液晶樹脂を全く用
いなかったこと以外は、実施例1と同じとして、太さ
0.2mmのストランド状の成形用樹脂材料を得た後、
実施例1と同じ方法で引張強度と線膨張率の測定を行っ
た。その各結果を下記の表2に示す。 <比較例2>下記の表1に示すように用いる樹脂を変更
したこと以外は、実施例1と同じとして、太さ0.2m
mのストランド状の成形用樹脂材料を得た後、実施例1
と同じ方法で引張強度と線膨張率の測定を行った。その
各結果を下記の表2に示す。
後の水冷(20℃)を行い、プレス加工により厚み2m
mのシート状成形用樹脂材料を得た後、2号ダンベル試
験を作製して引張試験を行った。また、プレス加工によ
り得られた厚み2mmのシート状成形用樹脂材料の線膨
張率を測定した。その各結果を下記の表2に示す。 <比較例1>下記の表1に示すように液晶樹脂を全く用
いなかったこと以外は、実施例1と同じとして、太さ
0.2mmのストランド状の成形用樹脂材料を得た後、
実施例1と同じ方法で引張強度と線膨張率の測定を行っ
た。その各結果を下記の表2に示す。 <比較例2>下記の表1に示すように用いる樹脂を変更
したこと以外は、実施例1と同じとして、太さ0.2m
mのストランド状の成形用樹脂材料を得た後、実施例1
と同じ方法で引張強度と線膨張率の測定を行った。その
各結果を下記の表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】以上の表2に示す評価結果から、本発明の
実施例1〜5は、比較例1,2に対して引張強度(機械
的特性)が優れており、また、線膨張率(寸法安定性)
については、比較例1に対して非常に優れた値を示し、
比較例2に対しては同程度の値が得られている。これら
の結果から、液晶樹脂を溶融混練すると、成形用樹脂材
料の機械的特性を高めることができ、しかもその液晶樹
脂の粒径の範囲を30〜500μmとすることで、寸法
安定性に優れた成形用樹脂材料が得られることが判る。
実施例1〜5は、比較例1,2に対して引張強度(機械
的特性)が優れており、また、線膨張率(寸法安定性)
については、比較例1に対して非常に優れた値を示し、
比較例2に対しては同程度の値が得られている。これら
の結果から、液晶樹脂を溶融混練すると、成形用樹脂材
料の機械的特性を高めることができ、しかもその液晶樹
脂の粒径の範囲を30〜500μmとすることで、寸法
安定性に優れた成形用樹脂材料が得られることが判る。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
によれば、熱可塑性樹脂中に粒径が30〜500μmの
液晶樹脂を分散させ、その樹脂組成物に伸長変形処理を
施した後に冷却するので、液晶樹脂のアスペクト比を十
分に高めることができる。その結果、機械的特性及び寸
法安定性に優れた成形用樹脂材料を得ることができる。
によれば、熱可塑性樹脂中に粒径が30〜500μmの
液晶樹脂を分散させ、その樹脂組成物に伸長変形処理を
施した後に冷却するので、液晶樹脂のアスペクト比を十
分に高めることができる。その結果、機械的特性及び寸
法安定性に優れた成形用樹脂材料を得ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AA03 AC01 AC07 AG08 AH46 AK02 BA02 BC01 BC12 BC19 BD05 BK13 BL13 BL42 BL44 BM06 BM14
Claims (4)
- 【請求項1】 液晶樹脂と熱可塑性樹脂とをブレンドし
て液晶樹脂の粒径が30〜500μmになるように溶融
混練し、その樹脂組成物に伸長変形処理を施した後、熱
可塑性樹脂の溶融温度以下に冷却することにより、スト
ランド状樹脂材料を得ることを特徴とする成形用樹脂材
料の製造方法。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂がポリオレフィンであるこ
とを特徴とする請求項1記載の成形用樹脂材料の製造方
法。 - 【請求項3】 溶融混練した後の樹脂組成物に伸長変形
処理を施す際の伸長比が10〜30000の範囲にある
ことを特徴とする請求項1または2記載の成形用樹脂材
料の製造方法。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂中に架橋成分が含有されて
いることを特徴とする請求項1、2または3記載の成形
用樹脂材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10326682A JP2000141371A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | 成形用樹脂材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10326682A JP2000141371A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | 成形用樹脂材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000141371A true JP2000141371A (ja) | 2000-05-23 |
Family
ID=18190489
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10326682A Pending JP2000141371A (ja) | 1998-11-17 | 1998-11-17 | 成形用樹脂材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000141371A (ja) |
-
1998
- 1998-11-17 JP JP10326682A patent/JP2000141371A/ja active Pending
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