JP2000141226A - 自動ブラスト装置 - Google Patents

自動ブラスト装置

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JP2000141226A
JP2000141226A JP10316113A JP31611398A JP2000141226A JP 2000141226 A JP2000141226 A JP 2000141226A JP 10316113 A JP10316113 A JP 10316113A JP 31611398 A JP31611398 A JP 31611398A JP 2000141226 A JP2000141226 A JP 2000141226A
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芳弥 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】立体的な大型ワークにブラスト処理を自動的に
施し得る装置を提供し、その装置の構造を簡単化して設
備費を低減し、ブラスト処理能力を高め、ブラスト処理
不能領域を狭くし、ブラスト処理の品質を高める。 【解決手段】レール8上を前後方向に自走する搬送台車
3と、固定的に設けたビーム架台4と、ビーム架台4の
ビーム部4bに沿って左右方向に横行可能なロボット支
持機構5と、ロボット支持機構5のL形アーム11の水
平腕部材15に取付けた多関節ロボット6と、多関節ロ
ボット6のハンドに装着されたブラストノズル31に加
圧エアと共にブラスト粒体を圧送するブラスト粒体供給
機構とを設け、ワークWをビーム架台4の下側を自走さ
せつつ、ロボット6によりワークWの内外面を全域又は
ほぼ全域に亙って自動ブラスト処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、立体的な大型ワ
ークにブラスト処理を施す自動ブラスト装置に関し、特
に、固定的に配設されたビーム架台にロボット支持機構
を介してブラスト処理用の多関節ロボットを装備し、前
記ワークを搭載してレール上を自走する搬送台車と組み
合わせてこのワークにブラスト処理を施す自動ブラスト
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、家電製品や自動車のボディのよ
うな金属製のワークには、塗装を施す前の下地処理とし
てブラスト処理を施すことが知られている。前記ワーク
に自動的にブラスト処理を施す自動ブラスト装置は広く
実用に供されている。この種の自動ブラスト装置では、
通常ほぼハウス状のブラスト室を設置し、このブラスト
室内にワークを搬送するコンベヤを設け、ブラスト室内
に多関節ロボット等のブラスト用ロボットや自動ブラス
ト機を装備し、コンベヤによりワークをブラスト室内に
搬入してブラスト処理を施すようになっている。
【0003】一方、橋梁のブロック等の立体的な比較的
大型の不定形のワークに、前記のような自動ブラスト装
置を適用することは殆ど不可能に近く、従来では、ブロ
ックの組立工場等の屋内または屋外の定盤(作業台床)
上に複数のブロックを並べて配置し、金属粒体であるグ
リッドがエア圧送されるブラストノズルを手動にて移動
させることで、ブラスト処理を人手により行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 前記橋梁のブロック
等を手動にてブラスト処理を行う場合には、作業能率を
高めるのが難しく、作業環境が厳しいため品質も不安定
になる。そこで、ブラフト処理工場を設け、その内部に
ワークを搬入してセットし、移動式の多関節ロボット等
でブラスト処理することが考えられる。しかし、その場
合、多量のグリッドをエア圧送するグリッド搬送系のホ
ース(単位長さ当りの重量が大きい)が長くなり、グリ
ッドを安定して圧送することが難しいこと、ホースの耐
久性が極端に低下すること、ロボット移動機構が大型化
すること、グリッド回収機構も大型化すること、設備費
が非常に高価になること等の問題がある。
【0005】また、前記のようにロボットを用いて、橋
梁のブロック等の大型のワークをブラスト処理する場
合、ロボットを移動駆動するロボット移動手段を設けれ
ば、ワークの上面や側面のブラスト処理は可能になるに
しても、例えば立体的なワークの幅方向中央部の内面や
底面までロボットハンドを延ばすことは難しいので、ブ
ラスト処理不能領域が大きくなる。
【0006】本発明の目的は、立体的な大型ワークにブ
ラスト処理を自動的に施し得る装置を提供すること、そ
の自動ブラスト装置の構造を簡単化して設備費を低減す
ること、ブラスト処理能力を高めること、ブラスト処理
不能領域を極力狭くすること、ブラスト処理の品質を安
定させること、等である。
【0007】
【課題を解決するための手段】 請求項1の自動ブラス
ト装置は、立体的な大型のワークにブラスト処理を自動
的に施す自動ブラスト装置であって、ワークを搭載した
状態で前後方向に延びるレール上を自走する搬送台車
と、前記ワークの搬送空間よりも上方に左右方向向きに
延びるように固定的に配設されたビーム架台と、前記ビ
ーム架台のビーム部に沿って移動可能に装備され且つ前
記ビーム部から垂設されたL形アームを含むロボット支
持機構と、前記L形アームの水平腕部材の先端の先端出
力部に装備された多関節ロボットと、前記多関節ロボッ
トのハンドに装着されたブラストノズルを有し、このブ
ラストノズルに加圧エアと共にブラスト粒体を圧送する
ブラスト粒体供給手段とを備えたことを特徴とするもの
である。尚、ブラスト処理としては金属製のグリッドに
よるグリッドブラスト処理、サンドによるサンドブラス
ト処理等を適用可能である。
【0008】立体的な大型のワークにブラスト処理を施
す際には、このワークを搬送台車に搭載した状態でビー
ム架台の下方の所定位置まで自走させる。ロボット支持
機構をビーム架台のビーム部に沿って移動させつつ多関
節ロボットを駆動制御し、そのハンドに装備したブラス
トノズルに、ブラスト粒体供給手段からブラスト粒体を
加圧エアと共に供給してワークの表面に噴射させること
で、ブラスト処理する。ビーム架台は固定的に配設さ
れ、ビーム架台を移動させる代わりに搬送台車によりワ
ークを移動させるため、ブラスト粒体供給手段からブラ
ストノズルにブラスト粒体を圧送する圧送ホース等が短
くなり、ブラスト粒体を安定して圧送可能になり、その
圧送ホースの重量が重くなるのを防止でき、設備費の面
で有利になる。しかも、ロボット支持機構がビーム部か
ら垂設されたL形アームを含むため、ワークの内外面の
全域又はほぼ全域に亙ってブラスト処理を自動的に行う
ことができ、ブラスト処理不能領域が格段に少なくな
る。
【0009】請求項2の自動ブラスト装置は、請求項1
の発明において、前記多関節ロボットは6軸多関節ロボ
ットであることを特徴とするものである。6軸多関節ロ
ボットを適用するため、立体的な複雑な形状のワークで
あっても、ワークの隅々まで多関節ロボットのハンドを
延ばしてブラスト処理を行うことができる。
【0010】請求項3の自動ブラスト装置は、請求項1
または2の発明において、前記ロボット支持機構は、前
記ビーム部に左右方向に移動可能に装備されたキャリッ
ジを有し、前記L形アームは、上端部がキャリッジに鉛
直軸回りに旋回可能に連結されて下方へ延びる立腕部材
と、この立腕部材に昇降可能に装備された前記水平腕部
材とを有することを特徴とするものである。キャリッジ
に対して立腕部材を鉛直軸回りに旋回させることにより
水平腕部材の方向を変えるとともに、水平腕部材を昇降
することにより、立腕部材に対する水平腕部材の高さ位
置を変えることができ、多関節ロボットの移動領域が大
きくなり、ブラスト処理対象領域を著しく拡大すること
ができる。
【0011】請求項4の自動ブラスト装置は、請求項3
の発明において、前記搬送台車を前後方向に移動駆動す
る走行駆動手段と、前記キャリッジを左右方向に移動駆
動する横行駆動手段と、前記キャリッジに対してL形ア
ームを鉛直軸心回りに旋回駆動する旋回駆動手段と、前
記立腕部材に対して水平腕部材を昇降駆動する昇降駆動
手段と、前記水平腕部材に対してその先端出力部を水平
腕部材と平行な水平軸心回りに傾動駆動する傾動駆動手
段と、前記ワークの搬送に同期してブラスト処理を施す
ように、走行駆動手段と横行駆動手段と旋回駆動手段と
昇降駆動手段と傾動駆動手段と多関節ロボットとを数値
制御方式にて夫々制御する制御ユニットとを備えたこと
を特徴とするものである。
【0012】ワークの位置とワークの構造を表す情報に
基づいて制御ユニットにより数値制御方式にて、走行駆
動手段と横行駆動手段と旋回駆動手段と昇降駆動手段と
傾動駆動手段とを夫々制御することにより、搬送台車を
前後方向に移動させ、キャリッジを左右方向に横行移動
させ、L形アームを鉛直軸心回りに旋回させ、立腕部材
に対して水平腕部材を昇降させ、先端出力部と多関節ロ
ボットとを水平腕部材と平行な軸心回りに傾動させなが
ら、簡単な構造のワークは勿論立体的な複雑な形状のワ
ークに対しても、その内外面に対して自動的にブラスト
処理を行うことができる。
【0013】請求項5の自動ブラスト装置は、請求項4
の発明において、前記ブラスト処理に供するワークの搬
入後に、ワークの位置を検出するワーク位置検出手段を
設けたことを特徴とするものである。ワークの搬入後に
ワーク位置検出手段によりワークの位置を検出するた
め、その検出したワークの位置に基づいてワークの位置
や構造に関する情報を座標変換し、座標変換後のワーク
の位置やワークの構造に関する情報に基づいて、多関節
ロボットと横行駆動手段と昇降駆動手段と旋回駆動手段
と傾動駆動手段を制御することができる。
【0014】請求項6の自動ブラスト装置は、請求項5
の発明において、前記ワーク位置検出手段は、多関節ロ
ボットのハンドに装着されるタッチセンサと、前記制御
ユニットとを含むことを特徴とするものである。前記ブ
ラスト処理に供するワーク毎に多関節ロボットのハンド
に装着したタッチセンサにてワークの少なくとも3点の
所定位置を検出し、その検出位置情報に基づいて、ワー
クの位置や構造に関する3次元座標情報を座標変換し、
その座標変換後のワークの位置や構造に関する3次元座
標情報に基づいて、多関節ロボットと横行駆動手段と昇
降駆動手段と旋回駆動手段と傾動駆動手段を制御するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本実施形態は、橋梁のブロ
ック(ワーク)を製作する橋梁製作工場のブラスト工場
に設けた自動ブラスト装置に本発明を適用した場合の一
例である。図1、図2、図3に示すように、橋梁製作工
場には、ブラスト工場1と、タワークレーンTと、塗装
ステーションPsとが設けられている。ワークWは、タ
ワークレーンTにてブラスト工場1の搬送経路に搬出入
され、ブラスト工場1内で自動ブラスト装置2により自
動ブラスト処理された後、ブラスト工場1内で所定距離
搬送されて吊り足場Fから手作業にて一部補修ブラスト
処理され、その後塗装ステーションPsに搬送されて塗
装される。このワークWは立体的な大型のワークであ
り、種々のサイズで種々の形状・構造のものがあり、こ
のワークWのサイズは、例えば長さ約16m、幅約3.
6m、高さ約2.5〜3.0mである。
【0016】図2、図3、図5に示すように、自動ブラ
スト装置2は、ワークWを搬送する2つの搬送台車3
と、固定的に配設されたビーム架台4と、このビーム架
台4に装備されたロボット支持機構5と、このロボット
支持機構5に支持された多関節ロボット6と、制御用機
器を収容した制御操作室7と、多関節ロボット6のハン
ドに装備したブラストノズル31にブラスト粒体を供給
するブラスト粒体供給機構32等を有する。
【0017】前記2組の搬送台車3の各々は、ワークW
を搭載した状態で前後方向(X方向)向きの平行な左右
1対のレール8(X方向と直交するY方向に離隔した1
対のレール8)上を自走する。各搬送台車3は、1対の
走行駆動機構9と1対の駆動輪9aと1対の従動輪とを
有し、レール8上を自走可能なもので、1対の走行駆動
機構9の各々は駆動輪9aと、駆動輪9aを回転駆動す
る走行駆動モータ9bを備えている。
【0018】図4、図5に示すように、ビーム架台4は
左右2組のレール8を跨ぐ状態に配設されるが、このビ
ーム架台4は、左右2組のレール8よりもY方向に離隔
して立設された左右1対の支柱4aと、1対の支柱4a
の上端に架着され且つワークWの搬送空間よりも上方に
Y方向向き(左右方向向き)に延びるビーム部4bとを
有し、これら1対の支柱4aとビーム部4bとは正面視
において門形状に形成されている。
【0019】図3〜図5に示すように、ロボット支持機
構5は、ビーム部4bに沿ってY方向に移動可能に装備
されたキャリッジ10と、このキャリッジ10から下方
へ延びるL形アーム11とを有する。ビーム部4bの前
後両面には全長に亙る水平なガイドレール12が設けら
れ、キャリッジ10の前後壁には前後両面のガイドレー
ル12に支持案内される複数のガイドローラ13が設け
られている。
【0020】図3〜図5に示すように、L形アーム11
は上端部がキャリッジ10に鉛直軸心回りに旋回可能に
支持され床面付近まで延びた鉛直の立腕部材14と、こ
の立腕部材14に昇降可能に支持され水平方向へ所定長
さ延びた水平腕部材15とを有する。立腕部材14は、
ビーム部4bの内部まで延び且つキャリッジ10に対し
て相対回動自在の内筒部材と、この内筒部材に外嵌され
キャリッジ10に対して相対回動自在の外筒部材とを含
む。この外筒部材には水平腕部材15の昇降を許すスリ
ット状の切欠き開口が縦長に形成され、水平腕部材15
の先端部には多関節ロボット6を取付ける為の先端出力
部16が水平腕部材15と平行な水平軸心回りに傾転可
能(回転可能)に支持されている。
【0021】図3〜図5に示すように、ビーム部4bと
ロボット支持機構5には、キャリッジ10を左右方向へ
移動駆動する横行駆動機構17が設けられ、この横行駆
動機構17は、ビーム部4bの後面のガイドレール12
付近にそれと平行に全長に亙って設けられたラック部材
と、キャリッジ10に設けられた横行用駆動モータ18
と、その出力軸に固着されラック部材に噛合したピニオ
ン等で構成されている。キャリッジ10は、横行用駆動
モータ18によりラック・ピニオン機構を介して左右方
向へ横行駆動される。
【0022】図3〜図5に示すように、ロボット支持機
構5には、キャリッジ10に対してL形アーム11を鉛
直軸心回りに旋回駆動する旋回駆動機構19と、立腕部
材14に対して水平腕部材15を昇降駆動する昇降駆動
機構20と、先端出力部16を水平腕部材15に対して
それと平行な水平軸心回りに傾転駆動する傾動駆動機構
21が設けられている。前記旋回駆動機構19は、ビー
ム部4b内において、立腕部材14の内筒部材の上端付
近に設けられたリングギヤと、ビーム部4b内でキャリ
ッジ10に固定された旋回駆動用モータと、この旋回駆
動用モータの出力軸に固着され前記リングギヤに噛合し
たピニオンギヤ等で構成されている。L形アーム11
は、旋回駆動用モータによりピニオンギヤとリングギヤ
を介して鉛直軸心回りに正逆旋回駆動される。
【0023】前記昇降駆動機構20は、立腕部材14の
内筒部材の下側約2/3長さ部分の中心部に配設された
ボールネジ軸と、このボールネジ軸に外嵌螺合されて水
平腕部材15に固定されたナット部と、内筒部材内に配
設されて出力軸がボールネジ軸に直結された昇降用駆動
モータ22等で構成されている。水平腕部材15は、昇
降用駆動モータ22によりボールネジ機構を介して昇降
駆動される。前記傾動駆動機構21は、水平腕部材15
の先端側部分の内部に配設されて出力軸が先端出力部1
6に直結された傾転用駆動モータ23等で構成されてい
る。先端出力部16と多関節ロボット6とは、傾動用駆
動モータ23の駆動により水平腕部材15と平行な水平
軸心回りに正逆傾転する。
【0024】次に、6軸多関節ロボット6について簡単
に説明する。図6、図7に示すように、多関節ロボット
6は、水平腕部材15の先端出力部16に固定されるベ
ース24と、基部ケース25と、第1アーム26と、第
2アーム27と、第3アーム28と、手首部材29と、
ハンド30と、ロボットの内部に組み込まれた駆動用の
諸機器等を有する。
【0025】図7に示すように、ベース24に対して基
部ケース25を水平腕部材15と平行な第1軸軸心a回
りに正逆回転駆動する第1軸駆動機構と、基部ケース2
5に対して第1アーム26の基端部を第2軸軸心b回り
に正逆回転駆動する第2軸駆動機構と、第1アーム26
の先端部に対して第2アーム27の基端部を第2軸軸心
bと平行な第3軸軸心c回りに正逆回転駆動する第3軸
駆動機構と、第2アーム27の先端部に対して第3アー
ム28を第2アーム27と平行な第4軸軸心d回りに正
逆回転駆動する第4軸駆動機構と、第3アーム28に対
して手首部材29を第5軸軸心e回りに正逆回転駆動す
る第5軸駆動機構と、手首部材29に対してハンド30
を第6軸軸心f回りに正逆回転駆動する第6軸駆動機構
とを有し、これら第1〜第6軸駆動機構は、ロボット制
御ユニット42により数値制御方式にて駆動制御され
る。
【0026】図2、図3、図6に示すように、多関節ロ
ボット6のハンド30にはブラスト用のブラストノズル
31が装着され、ブラストノズル31に可撓性の圧送ホ
ース(図示略)を介して加圧エアと共に多数の金属製の
グリッド(ブラスト粒体に相当する)を圧送するブラス
ト粒体供給機構32が設けられている。ブラスト粒体供
給機構32は、ブラスト室1内で左右2組のレール8よ
りも外側の機械室内に設けられグリッドを貯留するグリ
ッドタンク32aと、グリッド圧送用の加圧エアを発生
させるコンプレッサ32bと、前記圧送ホース等を有す
る。
【0027】図2、図3に示すように、ブラスト粒体供
給機構32はグリッド回収装置33に接続され、使用済
みグリッドをグリッド回収装置33で回収し、ブラスト
粒体供給機構32に送給して再使用する。グリッド回収
装置33は、ビーム架台4の周辺で且つレール8よりも
下面側に形成された回収ピット34と、回収ピット34
内に設けられた複数のスクリューコンベヤ35及びベル
トコンベヤ36と、バケットエレベータ37等を有す
る。
【0028】複数のスクリューコンベヤ35とベルトコ
ンベヤ36とが接続され、ベルトコンベヤ36とバケッ
トエレベータ37とが接続されている。バケットエレベ
ータ37はシュート37aを介してグリッドタンク32
aに接続されている。従って、使用済みグリッドは回収
ピット34内の複数のスクリューコンベヤ35に取り込
まれ、ベルトコンベヤ36を経由してバケットエレベー
タ37に送られ、グリッドタンク32aに送られて再度
使用される。
【0029】次に、自動ブラスト装置2の制御系につい
て説明する。図8に示すように、パーソナルコンピュー
タからなるホスト制御ユニット40と、ブラスト用機器
制御ユニット41、ロボット制御ユニット42、外部4
軸制御ユニット43、外部信号入出力制御ユニット50
と、搬送台車3をX方向へ走行駆動する為の操作兼制御
部38が図示のように設けられている。操作兼制御部3
8は2台の搬送台車3の4つの駆動部39に接続され、
駆動部39からの駆動信号により1対の走行駆動モータ
9bが駆動制御され、各搬送台車3が夫々自走する。
【0030】前記ホスト制御ユニット40には、操作盤
44とFDドライブ装置とCRTディスプレイ45とが
接続され、ワークWのサイズと形状・構造の3次元座標
情報等を含むワーク情報と、ワークWの部位に応じたブ
ラスト処理方式が格納されたブラスト処理情報とを含む
生産情報がFD46(フロッピーディスク)によりホス
ト制御ユニット40に入力される。
【0031】ホスト制御ユニット40は、各ワークW毎
に、前記サイズと形状・構造の3次元座標情報と、初期
計測により得られたワーク位置情報と、予め入力格納さ
れた制御プログラムに基づいて、搬送台車3の走行駆動
モータ9bを数値制御方式で制御する制御情報と、ブラ
スト用機器47(ブラスト粒体供給機構32、グリッド
回収装置33等)を制御する制御情報と、6軸多関節ロ
ボット6を数値制御方式で制御する制御情報と、外部4
軸の駆動モータ(横行用駆動モータ18、昇降用駆動モ
ータ22、旋回駆動用モータ、傾動用駆動モータ23)
を数値制御方式で制御する制御情報とを作成する。
【0032】操作兼制御部38はホスト制御ユニット4
0から供給される制御情報に基づいて駆動部39を制御
し走行駆動モータ9bを数値制御方式で駆動制御する。
ブラスト用機器制御ユニット41はホスト制御ユニット
40から供給される制御情報に基づいてブラスト用機器
47(ブラスト粒体供給機構32とグリッド回収装置3
3等)を駆動制御する。
【0033】ロボット制御ユニット42及び外部4軸制
御ユニット43は、ホスト制御ユニット40から供給さ
れる制御情報に基づいて、夫々6軸多関節ロボット6及
び外部4軸の駆動モータ(横行用駆動モータ18、昇降
用駆動モータ22、旋回駆動用モータ、傾動用駆動モー
タ23)を数値制御方式で駆動制御する。
【0034】ここで、各ワークWの形状・構造を表す3
次元座標情報(所定の座標系に基づく情報)はワーク情
報に含まれているが、ワークWを搬送台車3に搭載し所
定位置(自動ブラスト処理開始位置)まで搬送した状態
において、ワークW全体の位置を正確に把握しておく必
要がある。そこで、ブラスト処理開始位置に搬入したワ
ークWの位置を計測する為のワーク位置検出機構49が
設けられている。このワーク位置検出機構49は、ロボ
ット6と、ロボット6のハンドに着脱可能に装着される
タッチセンサ48と、外部信号入出力制御ユニット50
と、ホスト制御ユニット40等からなる。
【0035】前記ワーク位置検出機構49による初期計
測について説明すると、各ワーク毎に、初期計測対象の
例えば10点の計測点が予め設定されている。ワークW
は剛体であるので、3点の位置が決まるとワークWの全
体の位置と姿勢が決まるが、例えば10点もの多数の点
を初期計測することで、計測精度の向上を図ることがで
きる。例えばワークWの一端側の5つの計測対象点と他
端側の5つの計測対象点とについて初期計測が実行さ
れ、それら10点の3次元位置情報を求め、その3次元
位置情報を用いてFD46から読み込んだワーク情報を
座標変換処理することでワーク情報が修正され、ホスト
制御ユニット40に記憶される。
【0036】こうして、初期計測により得た情報を用い
て、ワークWの形状・構造に関する3次元座標情報を設
定し直し、その3次元座標情報に基づいて、ホスト制御
ユニット40が制御情報を作成し、ブラスト処理の際に
は、その制御情報に基づいて6軸多関節ロボット6、横
行駆動機構17、旋回駆動機構19、昇降駆動機構2
0、傾動駆動機構21の夫々の駆動モータを駆動制御す
る。
【0037】以上説明した自動ブラスト装置2の作用、
効果について説明する。ワークWをタワークレーンTに
て吊り下げ搬送台車3に搭載し、次に搬送台車3の走行
駆動モータ9bを回転駆動してビーム架台4の下方の所
定のブラスト開始位置まで自走させる。この時、ホスト
制御ユニット40は、予め、ロボット6及びロボット支
持機構5を、搬送台車3及びワークWに干渉しない原点
位置に復帰させる。
【0038】次に、タッチセンサ48を予め設定された
例えば10点の初期計測対象点に接触させてワークWに
対する初期計測を実行し、ホスト制御ユニット40にお
いてワーク情報を修正処理(座標変換処理)する。そし
て、ホスト制御ユニット40により、ブラスト粒体供給
機構32及びグリッド回収装置33を駆動制御しなが
ら、搬送台車3の走行駆動モータ9b、6軸多関節ロボ
ット6、横行駆動機構17、旋回駆動機構19、昇降駆
動機構20、傾動駆動機構21の夫々の駆動モータを数
値制御にて駆動制御しつつ、ワークWに対するブラスト
処理を実行する。
【0039】このブラスト処理において、ホスト制御ユ
ニット40は、平板部位に対しては面ブラスト方式(ブ
ラストスピードが約400mm/s)を選択し、板厚コ
バや溶接線等比較的重ブラストが要求される線状の部位
に対しては線ブラスト方式(ブラストスピードが約20
0mm/s)に適宜切換え制御する。ワークWの部位に
応じて適切なブラスト処理が実行されるので、手作業に
よる補修ブラスト処理を極力少なくすることができ、作
業能率を高くすることができる。
【0040】自動ブラスト装置2によるブラスト処理の
終了後には、手作業による補修ブラスト処理が行われ
る。ワークWは、自動ブラスト装置2によりその大部分
が自動ブラスト処理されるが、立体構造のためブラスト
未処理の部分が発生する。このブラスト未処理の部分に
対して、手作業により補修ブラスト処理が実行される。
この場合、ワークWを載せた搬送台車3をX方向後方に
所定距離移動させる。次に、ゴム膜等で形成された仕切
りカーテンで自動ブラスト装置2側と仕切った後、吊り
足場Fから手作業にて補修ブラスト処理する。尚、吊り
足場Fは、正面視において門形状に形成され、Y方向に
移動可能に構成されている。それ故、2組のレール8に
亙って移動することができるので、1つの吊り足場Fを
2組のレール8上の夫々のワークWに兼用して使用する
ことができる。
【0041】以上の自動ブラスト装置2では、立体的な
大型のワークWに多関節ロボット6によりブラスト処理
を自動的に施すことができるから、ブラスト処理の作業
能率を高め、ブラスト処理の品質を安定させることがで
きる。しかも、多くの初期計測対象点に対する初期計測
を行うことで、ワークWの初期位置を正確に検出し、そ
の検出情報に基づいてワーク情報を修正して制御情報を
作成するため、ブラスト処理の為のロボット6のハンド
の位置を制御する精度を高め、ブラスト処理の品質を高
めることができる。
【0042】しかも、ビーム架台4は固定的に配設さ
れ、ビーム架台4を移動させる代わりに搬送台車3によ
りワークWを移動させるため、ブラスト粒体供給機構3
2からロボット6のハンドのブラストノズル31にグリ
ッドを圧送する圧送ホース等が短くなり、グリッドをブ
ラストノズル31へ安定して圧送可能になり、その圧送
ホースの耐久性が低下したり重量が重くなるのを防止で
き、ブラスト装置が大型化するのを防止でき、設備費の
面で種々有利になる。
【0043】しかも、ロボット支持機構5がビーム部4
aから垂設されたL形アーム11を含むため、ワークW
の内外面の全域又はほぼ全域に亙ってブラスト処理を自
動的に行うことができ、ブラスト処理不能領域が格段に
少なくなる。即ち、キャリッジ10に対して立腕部材1
4を鉛直軸回りに旋回させることにより水平腕部材15
の方向を変え、水平腕部材15を昇降することにより、
立腕部材14に対する水平腕部材15の高さ位置を変え
ることができ、ロボット6のハンドの移動領域が大きく
なり、ブラスト処理対象領域を著しく拡大することがで
きる。
【0044】ワークWの位置とワークWの形状・構造を
表す情報に基づいて、ホスト制御ユニット40により数
値制御方式にて、走行駆動機構と横行駆動機構と旋回駆
動機構と昇降駆動機構と傾動駆動機構とを夫々制御する
ことにより、搬送台車3を前後方向に移動させ、キャリ
ッジ10を左右方向に横行移動させ、L形アーム11を
鉛直軸心回りに旋回させ、立腕部材14に対して水平腕
部材15を昇降させ、先端出力部16とロボット6とを
水平腕部材15と平行な軸心回りに傾動させながら、簡
単な構造のワークWは勿論立体的な複雑な形状のワーク
Wに対しても、その内外面に対して自動的にブラスト処
理を行うことができる。
【0045】また、多関節ロボット6は6軸の多関節ロ
ボットであるので、立体的な複雑な形状のワークWで
も、ワークWの隅々までロボット6のハンドを延ばして
ブラスト処理を行うことができる。ブラスト処理の開始
前に、ブラスト処理に供するワークW毎にロボット6の
ハンドに装着したタッチセンサ48にてワークWの例え
ば10個の予め設定された点の位置を検出し、その検出
位置情報に基づいてワークWの位置、形状・構造に関す
る3次元座標情報(ワーク情報)を座標変換し、その座
標変換後の3次元座標情報に基づいて制御情報を作成し
て数値制御するため、ワークWが製作及び組立上の誤差
等を含んでいても、ワークWの各部位の位置を正確に把
握してブラスト処理することができるから、ブラスト処
理の品質が安定する。
【0046】次に、前記実施形態を部分的に変更する変
形例について説明する。 1)ビーム架台4に左右1対のロボット支持機構及び多
関節ロボットを設け、左側の多関節ロボットで左側のワ
ークのブラスト処理を行い、右側の多関節ロボットで右
側のワークのブラスト処理を行うように構成してもよ
い。 2)L形アームの全体をキャリッジに対して昇降させる
ように構成してもよく、立腕部材を1重構造に構成して
もよい。 3)キャリッジを横行駆動する機構は、ラック・ピニオ
ン機構以外の機構(チェーン機構やベルト機構)で駆動
するように構成してもよい。
【0047】4)搬送台車のレールは、左右2組に限定
されるものではなく、1台の搬送台車のみを搬送する1
組であってもよく、3組以上になる場合もある。 5)ワークの構造によっては手作業による補修ブラスト
処理を省略することもある。尚、その他、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲で前記実施形態に種々の変更を付加し
た形態で実施することも可能であることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、立体的な大型
のワークに多関節ロボットによりブラスト処理を自動的
に施すことができるから、ブラスト処理の作業能率を高
め、ブラスト処理の品質を安定させることができる。し
かも、ビーム架台は固定的に配設され、ビーム架台を移
動させる代わりに搬送台車によりワークを移動させるた
め、ブラスト粒体供給手段からロボットのハンドのブラ
ストノズルにブラスト粒体を圧送する圧送ホース等が短
くなり、ブラストノズルにブラスト粒体を安定して圧送
可能となり、その圧送ホースの耐久性が低下したり重量
が重くなるのを防止でき、ロボット支持機構や多関節ロ
ボットが大型化するのを防止でき、設備費の面で種々有
利になる。しかも、ロボット支持機構がビーム部から垂
設されたL形アームを含むため、ワークの内外面の全域
又はほぼ全域に亙ってブラスト処理を自動的に行うこと
ができ、ブラスト処理不能領域が格段に少なくなる。
【0049】請求項2の発明によれば、多関節ロボット
は6軸多関節ロボットであるので、立体的な複雑な形状
のワークであっても、ワークの隅々まで多関節ロボット
のハンドを延ばしてブラスト処理を行うことができる。
その他請求項1と同様の効果を奏する。
【0050】請求項3の発明によれば、キャリッジに対
して立腕部材を鉛直軸回りに旋回させることにより水平
腕部材の方向を変えるとともに、水平腕部材を昇降する
ことにより、立腕部材に対する水平腕部材の高さ位置を
変えることができ、多関節ロボットの移動領域が大きく
なり、ブラスト処理対象領域を著しく拡大することがで
きる。その他請求項1または2と同様の効果を奏する。
【0051】請求項4の発明によれば、ワークの位置と
ワークの構造を表す情報に基づいて制御ユニットにより
数値制御方式にて、走行駆動手段と横行駆動手段と旋回
駆動手段と昇降駆動手段と傾動駆動手段とを夫々制御す
ることにより、搬送台車を前後方向に移動させ、キャリ
ッジを左右方向に横行移動させ、L形アームを鉛直軸心
回りに旋回させ、立腕部材に対して水平腕部材を昇降さ
せ、先端出力部と多関節ロボットとを水平腕部材と平行
な軸心回りに傾動させながら、簡単な構造のワークは勿
論立体的な複雑な形状のワークに対しても、その内外面
に対して自動的にブラスト処理を行うことができる。そ
の他請求項3と同様の効果を奏する。
【0052】請求項5の発明によれば、ワークの搬入後
にワーク位置検出手段によりワークの位置を検出するた
め、その検出したワークの位置に基づいてワークの位置
や構造に関する情報を座標変換し、座標変換後のワーク
の位置やワークの構造に関する情報に基づいて、多関節
ロボットと横行駆動手段と昇降駆動手段と旋回駆動手段
と傾動駆動手段を制御することができる。その他請求項
4と同様の効果を奏する。
【0053】請求項6の発明によれば、ブラスト処理に
供するワーク毎に多関節ロボットのハンドに装着したタ
ッチセンサにてワークの少なくとも3点の所定位置を検
出し、その検出位置情報に基づいて、ワークの位置や構
造に関する3次元情報を座標変換し、その座標変換後の
ワークの位置や構造に関する情報に基づいて、多関節ロ
ボットと横行駆動手段と昇降駆動手段と旋回駆動手段と
傾動駆動手段を制御することができる。その他請求項5
と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る自動ブラスト装置等の
全体斜視図である。
【図2】自動ブラスト装置の平面図である。
【図3】自動ブラスト装置の側面図である。
【図4】図2の要部拡大図である。
【図5】自動ブラスト装置の正面図である。
【図6】図5の要部拡大図である。
【図7】6軸多関節ロボットの斜視図である。
【図8】自動ブラスト装置の制御系のブロック図であ
る。
【符号の説明】
2 自動ブラスト装置 3 搬送台車 4 ビーム架台 4b ビーム部 5 ロボット支持機構 6 多関節ロボット 8 レール 9 走行駆動機構 10 キャリッジ 11 L形アーム 14 立腕部材 15 水平腕部材 16 先端出力部 17 横行駆動機構 19 旋回駆動機構 20 昇降駆動機構 21 傾動駆動機構 31 ブラストノズル 32 ブラスト粒体供給機構 40 ホスト制御ユニット 48 タッチセンサ 49 ワーク位置検出機構 W ワーク
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月13日(1999.10.
13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 前記橋梁のブロック
等を手動にてブラスト処理を行う場合には、作業能率を
高めるのが難しく、作業環境が厳しいため品質も不安定
になる。そこで、ブラト処理工場を設け、その内部に
ワークを搬入してセットし、移動式の多関節ロボット等
でブラスト処理することが考えられる。しかし、その場
合、多量のグリッドをエア圧送するグリッド搬送系のホ
ース(単位長さ当りの重量が大きい)が長くなり、グリ
ッドを安定して圧送することが難しいこと、ホースの耐
久性が極端に低下すること、ロボット移動機構が大型化
すること、グリッド回収機構も大型化すること、設備費
が非常に高価になること等の問題がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】 請求項1の自動ブラス
ト装置は、立体的な大型のワークにブラスト処理を自動
的に施す自動ブラスト装置であって、ワークを搭載した
状態で前後方向に延びるレール上を自走する搬送台車
と、前記ワークの搬送空間よりも上方に左右方向向きに
延びるように固定的に配設されたビーム架台と、この
ーム架台のビーム部に沿って左右方向に移動可能に装備
されたキャリッジと、このキャリッジに上端部が鉛直軸
回りに旋回可能に連結されて下方へ延びる立腕部材とこ
の立腕部材に昇降可能に装備された水平腕部材とを有し
キャリッジに垂設されたL形アームを含むロボット支
持機構と、L形アームの水平腕部材の先端の先端出力部
に装備された多関節ロボットと、この多関節ロボットの
ハンドに装着されたブラストノズルを有し、このブラス
トノズルに加圧エアと共にブラスト粒体を圧送するブラ
スト粒体供給手段と、前記キャリッジに対してL形アー
ムを鉛直軸心回りに旋回駆動する旋回駆動手段と、前記
立腕部材に対して水平腕部材を昇降駆動する昇降駆動手
段と、前記水平腕部材に対してその先端出力部を水平腕
部材と平行な水平軸心回りに傾動駆動する傾動駆動手段
を備えたことを特徴とするものである。尚、ブラスト
処理としては金属製のグリッドによるグリッドブラスト
処理、サンドによるサンドブラスト処理等を適用可能で
ある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】立体的な大型のワークにブラスト処理を施
す際には、このワークを搬送台車に搭載した状態でビー
ム架台の下方の所定位置まで自走させる。ロボット支持
機構をビーム架台のビーム部に沿って移動させつつ多関
節ロボットを駆動制御し、そのハンドに装備したブラス
トノズルに、ブラスト粒体供給手段からブラスト粒体を
加圧エアと共に供給してワークの表面に噴射させること
で、ブラスト処理する。ビーム架台は固定的に配設さ
れ、ビーム架台を移動させる代わりに搬送台車によりワ
ークを移動させるため、ブラスト粒体供給手段からブラ
ストノズルにブラスト粒体を圧送する圧送ホース等が短
くなり、ブラスト粒体を安定して圧送可能になり、その
圧送ホースの重量が重くなるのを防止でき、設備費の面
で有利になる。しかも、ロボット支持機構がビーム部か
ら垂設されたL形アームを含むため、ワークの内外面の
全域又はほぼ全域に亙ってブラスト処理を自動的に行う
ことができ、ブラスト処理不能領域が格段に少なくな
る。特に、キャリッジに対して立腕部材を鉛直軸回りに
旋回させることにより水平腕部材の方向を変えるととも
に、水平腕部材を昇降することにより、立腕部材に対す
る水平腕部材の高さ位置を変えることができ、多関節ロ
ボットの移動領域が大きくなり、ブラスト処理対象領域
を著しく拡大することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】請求項の自動ブラスト装置は、請求項
の発明において、前記搬送台車を前後方向に移動駆動す
る走行駆動手段と、前記キャリッジを左右方向に移動駆
動する横行駆動手段と、前記ワークの搬送に同期してブ
ラスト処理を施すように、走行駆動手段と横行駆動手段
と旋回駆動手段と昇降駆動手段と傾動駆動手段と多関節
ロボットとを数値制御方式にて夫々制御する制御ユニッ
トとを備えたことを特徴とするものである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】請求項の自動ブラスト装置は、請求項
の発明において、前記ブラスト処理に供するワークの搬
入後に、ワークの位置を検出するワーク位置検出手段を
設けたことを特徴とするものである。ワークの搬入後に
ワーク位置検出手段によりワークの位置を検出するた
め、その検出したワークの位置に基づいてワークの位置
や構造に関する情報を座標変換し、座標変換後のワーク
の位置やワークの構造に関する情報に基づいて、多関節
ロボットと横行駆動手段と昇降駆動手段と旋回駆動手段
と傾動駆動手段を制御することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】請求項の自動ブラスト装置は、請求項
の発明において、前記ワーク位置検出手段は、多関節ロ
ボットのハンドに装着されるタッチセンサと、前記制御
ユニットとを含むことを特徴とするものである。前記ブ
ラスト処理に供するワーク毎に多関節ロボットのハンド
に装着したタッチセンサにてワークの少なくとも3点の
所定位置を検出し、その検出位置情報に基づいて、ワー
クの位置や構造に関する3次元座標情報を座標変換し、
その座標変換後のワークの位置や構造に関する3次元座
標情報に基づいて、多関節ロボットと横行駆動手段と昇
降駆動手段と旋回駆動手段と傾動駆動手段を制御するこ
とができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、立体的な大型
のワークに多関節ロボットによりブラスト処理を自動的
に施すことができるから、ブラスト処理の作業能率を高
め、ブラスト処理の品質を安定させることができる。し
かも、ビーム架台は固定的に配設され、ビーム架台を移
動させる代わりに搬送台車によりワークを移動させるた
め、ブラスト粒体供給手段からロボットのハンドのブラ
ストノズルにブラスト粒体を圧送する圧送ホース等が短
くなり、ブラストノズルにブラスト粒体を安定して圧送
可能となり、その圧送ホースの耐久性が低下したり重量
が重くなるのを防止でき、ロボット支持機構や多関節ロ
ボットが大型化するのを防止でき、設備費の面で種々有
利になる。しかも、ロボット支持機構がビーム部から垂
設されたL形アームを含むため、ワークの内外面の全域
又はほぼ全域に亙ってブラスト処理を自動的に行うこと
ができ、ブラスト処理不能領域が格段に少なくなる。
に、キャリッジに対して立腕部材を鉛直軸回りに旋回さ
せることにより水平腕部材の方向を変えるとともに、水
平腕部材を昇降することにより、立腕部材に対する水平
腕部材の高さ位置を変えることができ、多関節ロボット
の移動領域が大きくなり、ブラスト処理対象領域を著し
く拡大することができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】削除
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】請求項の発明によれば、ワークの位置と
ワークの構造を表す情報に基づいて制御ユニットにより
数値制御方式にて、走行駆動手段と横行駆動手段と旋回
駆動手段と昇降駆動手段と傾動駆動手段とを夫々制御す
ることにより、搬送台車を前後方向に移動させ、キャリ
ッジを左右方向に横行移動させ、L形アームを鉛直軸心
回りに旋回させ、立腕部材に対して水平腕部材を昇降さ
せ、先端出力部と多関節ロボットとを水平腕部材と平行
な軸心回りに傾動させながら、簡単な構造のワークは勿
論立体的な複雑な形状のワークに対しても、その内外面
に対して自動的にブラスト処理を行うことができる。そ
の他請求項と同様の効果を奏する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】請求項の発明によれば、ワークの搬入後
にワーク位置検出手段によりワークの位置を検出するた
め、その検出したワークの位置に基づいてワークの位置
や構造に関する情報を座標変換し、座標変換後のワーク
の位置やワークの構造に関する情報に基づいて、多関節
ロボットと横行駆動手段と昇降駆動手段と旋回駆動手段
と傾動駆動手段を制御することができる。その他請求項
と同様の効果を奏する。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】請求項の発明によれば、ブラスト処理に
供するワーク毎に多関節ロボットのハンドに装着したタ
ッチセンサにてワークの少なくとも3点の所定位置を検
出し、その検出位置情報に基づいて、ワークの位置や構
造に関する3次元情報を座標変換し、その座標変換後の
ワークの位置や構造に関する情報に基づいて、多関節ロ
ボットと横行駆動手段と昇降駆動手段と旋回駆動手段と
傾動駆動手段を制御することができる。その他請求項
と同様の効果を奏する。
フロントページの続き (72)発明者 金本 圭史 兵庫県加古郡播磨町新島8番地 川崎重工 業株式会社播磨工場内 (72)発明者 水田 嘉明 兵庫県加古郡播磨町新島8番地 川崎重工 業株式会社播磨工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体的な大型のワークにブラスト処理を
    自動的に施す自動ブラスト装置であって、 ワークを搭載した状態で前後方向に延びるレール上を自
    走する搬送台車と、 前記ワークの搬送空間よりも上方に左右方向向きに延び
    るように固定的に配設されたビーム架台と、 前記ビーム架台のビーム部に沿って移動可能に装備され
    且つ前記ビーム部から垂設されたL形アームを含むロボ
    ット支持機構と、 前記L形アームの水平腕部材の先端の先端出力部に装備
    された多関節ロボットと、 前記多関節ロボットのハンドに装着されたブラストノズ
    ルを有し、このブラストノズルに加圧エアと共にブラス
    ト粒体を圧送するブラスト粒体供給手段と、 を備えたことを特徴とする自動ブラスト装置。
  2. 【請求項2】 前記多関節ロボットは6軸多関節ロボッ
    トであることを特徴とする請求項1に記載の自動ブラス
    ト装置。
  3. 【請求項3】 前記ロボット支持機構は、前記ビーム部
    に左右方向に移動可能に装備されたキャリッジを有し、
    前記L形アームは、上端部がキャリッジに鉛直軸回りに
    旋回可能に連結されて下方へ延びる立腕部材と、この立
    腕部材に昇降可能に装備された前記水平腕部材とを有す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の自動ブラ
    スト装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送台車を前後方向に移動駆動する
    走行駆動手段と、前記キャリッジを左右方向に移動駆動
    する横行駆動手段と、前記キャリッジに対してL形アー
    ムを鉛直軸心回りに旋回駆動する旋回駆動手段と、前記
    立腕部材に対して水平腕部材を昇降駆動する昇降駆動手
    段と、前記水平腕部材に対してその先端出力部を水平腕
    部材と平行な水平軸心回りに傾動駆動する傾動駆動手段
    と、前記ワークの搬送に同期してブラスト処理を施すよ
    うに、走行駆動手段と横行駆動手段と旋回駆動手段と昇
    降駆動手段と傾動駆動手段と多関節ロボットとを数値制
    御方式にて夫々制御する前記制御ユニットとを備えたこ
    とを特徴とする請求項3に記載の自動ブラスト装置。
  5. 【請求項5】 前記ブラスト処理に供するワークの搬入
    後に、ワークの位置を検出するワーク位置検出手段を設
    けたことを特徴とする請求項4に記載の自動ブラスト装
    置。
  6. 【請求項6】 前記ワーク位置検出手段は、多関節ロボ
    ットのハンドに装着されるタッチセンサと、前記制御ユ
    ニットとを含むことを特徴とする請求項5に記載の自動
    ブラスト装置。
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