JP2000141192A - 薄板の面取り装置 - Google Patents

薄板の面取り装置

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JP2000141192A JP10331992A JP33199298A JP2000141192A JP 2000141192 A JP2000141192 A JP 2000141192A JP 10331992 A JP10331992 A JP 10331992A JP 33199298 A JP33199298 A JP 33199298A JP 2000141192 A JP2000141192 A JP 2000141192A
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chamfering
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chamfers
chamfer
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Tsugio Sasanuma
次男 笹沼
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、薄板の切断や孔開け等の
加工時に発生するバリを効率良く除去し得て、面取り作
業を容易に実施することにある。 【構成】 このため、この発明は、薄板の各側面を挟ん
で対向配設されこの薄板の各側面に対して進退動作され
て合体解体されるとともに合体されて一体的に回転され
つつ前記薄板の各側面と端面とが接する部位の各側角部
に沿って移動される一対の面取り具を設け、この一対の
面取り具には前記薄板の各側角部に夫々摺接される円錐
面形状の面取り部を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は薄板の面取り装置
に係り、特に、薄板の切断や孔開け等の加工時に発生す
るバリを効率良く除去し得て、面取り作業を容易に実施
し得る薄板の面取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用機器には、切断や孔開け等の加工
を施した金属製の薄板が使用されている。図10に示す
如く、薄板102は、切断加工により周縁に切断部10
4が形成され、孔開け加工により中央部位に孔部106
が形成される。
【0003】薄板102は、図11に示す如く、このよ
うな加工により各側面108・110と周縁の切断部1
04の端面112とが接する部位の各側角部114・1
16や、各側面108・110と孔部106内の端面1
18とが接する部位の各側角部120・122に夫々バ
リが発生する。このようなバリは、加工精度や製品とし
ての価値を低下させるため、除去する必要がある。
【0004】従来は、このようなバリを除去するため
に、例えば、図12に示す如く、回転される研磨ベルト
124を薄板102の各側面108・110に摺接させ
てバリを除去し、または、図13示す如く、略対向円錐
体形状の面取り具126に互いに逆方向に傾斜する連結
された円錐面形状の面取り部128・130を設け、回
転する面取り具126の面取り部128・130を夫々
薄板102の周縁の各側角部114・116に摺接させ
て面取りを行っていた。
【0005】あるいは、図14に示す如く、略円錐体形
状の面取り具132に円錐面形状の面取り部134を設
け、回転する面取り具132の面取り部134を厚板1
36の一側面138の一側角部140に摺接させ、この
一側角部140だけ面取りを行うものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記図12
に示す研磨ベルト124によるバリの除去は、薄板10
2の各側面108・110に施されたメッキ(図示せ
ず)を剥してしまう不都合がある。また、前記図13に
示す略対向円錐体形状の面取り具126による面取り
は、薄板102の周縁の各側角部114・116を面取
りすることはできるが、面取り具126の直径が大きい
ため、小さな開口面積の孔部106内に挿入することが
できず、孔部106内の各側角部120・122を面取
りすることができない不都合がある。
【0007】この場合に、前記図13に示す略対向円錐
体形状の面取り具126を、小さな開口面積の孔部10
6内に挿入し得る直径に形成することにより、孔部10
6内に挿入して各側角部120・122を面取りするこ
とができものであるが、互いに逆方向に傾斜する連結さ
れた円錐面形状の面取り部128・130は前記連結さ
れる部位が狭くて形成が困難になるため、このような連
結される部位により面取りを行わなければならない薄板
102の孔部106内の各側角部120・122を面取
りをすることが困難な不都合がある。
【0008】さらに、図14に示す略円錐体形状の面取
り具132は、金型等のように厚板136の一側面13
8の一側角部140だけを面取りするものであり、面取
り具132の直径が大きいため、小さな開口面積の孔部
106内の各側角部120・122を面取りすることが
できない不都合がある。
【0009】このため、薄板の小さな開口面積の孔開け
加工時に、孔部内の各側角部に形成されるバリは、やす
りや面取りツール等の手工具によって作業者が手作業で
除去しなければならず、非効率的で、作業者に苦渋を与
える不都合があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、このような不都
合を除去するために、この発明は、薄板の各側面を挟ん
で対向配設されこの薄板の各側面に対して進退動作され
て合体解体されるとともに合体されて一体的に回転され
つつ前記薄板の各側面と端面とが接する部位の各側角部
に沿って移動される一対の面取り具を設け、この一対の
面取り具には前記薄板の各側角部に夫々摺接される円錐
面形状の面取り部を設けたことを特徴とする。
【0011】また、この発明は、薄板の各側面を挟んで
対向配設される一対の面取り具を設け、この一対の面取
り具には前記薄板の各側面と端面とが接する部位の各側
角部に夫々摺接される円錐面形状の面取り部を設け、前
記一対の面取り具を前記薄板の各側面に対して進退動作
させて合体解体させる進退手段を設け、この進退手段に
より押進動作されて合体された前記一対の面取り具を一
体的に回転させる回転手段を設け、この回転手段により
回転される前記一対の面取り具を前記薄板の各側角部に
沿って移動させる移動手段を設け、前記一対の面取り具
を合体させて回転させつつ前記薄板の各側角部に沿い移
動させて各面取り部を各側角部に摺接させるよう前記各
手段を動作制御する制御手段を設けたことを特徴とす
る。
【0012】前記一対の面取り具は、一方の面取り具の
先端に他方の面取り具の先端に指向して突出される嵌合
軸を設け、前記他方の面取り具の先端に前記一方の面取
り具の嵌合軸が嵌合される嵌合孔を設けたことを特徴と
する。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の薄板の面取り装置は、
一対の面取り具を解体して薄板の各側面を挟んで対向配
設し、この薄板の各側面に対して一対の面取り具を押進
動作させて合体させ、この合体した一対の面取り具を一
体的に回転させつつ薄板の各側角部に沿って移動させる
ことにより、薄板に形成された孔部が小さくて面取り具
を挿入することができない場合にも、孔部内の各側角部
を同時に面取りすることができる。
【0014】また、この発明の薄板の面取り装置は、制
御手段によって進退手段と回転手段と移動手段とを動作
制御し、一対の面取り具を解体して薄板の各側面を挟ん
で対向配設し、この一対の面取り具を合体させて回転さ
せつつ薄板の各側角部に沿い移動させて各面取り部を各
側角部に摺接させることにより、薄板に形成された孔部
が小さくて面取り具を挿入することができない場合に
も、孔部内の各側角部を同時に面取りすることができ、
しかも、手作業を要することなく自動的に面取りするこ
とができる。
【0015】さらに、一対の面取り具は、一方の面取り
具の先端の嵌合軸を他方の面取り具の先端の嵌合孔に嵌
合することにより、合体時の剛性を高めることができ、
合体して各面取り部を薄板の各側角部に摺接させた際に
作用するスラスト力を支持し得て、このスラスト力によ
る合体された一対の面取り具の解体を防止することがで
きる。
【0016】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図7は、この発明の実施例を示すもので
ある。図2・図3において、2は薄板、4は切断加工に
より周縁に形成された切断部、6は孔開け加工により中
央部位に形成された孔部である。なお、この薄板2に
は、2つの孔部6を形成している。金属製の薄板2は、
加工により一側面8及び他側面10と周縁の切断部4の
端面12とが接する部位の一側角部14及び他側角部1
6や、一側面8及び他側面10と孔部6内の端面18と
が接する部位の一側角部20及び他側角部22に夫々バ
リが発生する。
【0017】このような薄板2の各側角部14・16及
び20・22に形成されたバリは、図1に示す如く、面
取り装置24により面取りして除去する。面取り装置2
4は、一対の面取り具26・28により面取りする。
【0018】一対の面取り具26・28は、薄板2の各
側面8・10を挟んで対向配設され、この薄板2の各側
面8・10に対して進退動作されて合体解体されるとと
もに、合体されて一体的に回転されつつ薄板2の各側面
8・10と端面12及び18とが接する部位の各側角部
14・16及び20・22に沿って移動される。
【0019】この一対の面取り具26・28には、薄板
2の各側角部14・16及び20・22に夫々摺接され
る円錐面形状の面取り部30・32を設けている。ま
た、この一対の面取り具26・28は、一方の面取り具
26の先端に他方の面取り具28の先端に指向して突出
される嵌合軸34を設け、他方の面取り具28の先端に
一方の面取り具26の嵌合軸34が嵌合される嵌合孔3
6を設けている。嵌合軸34は、一対の面取り具26・
28を合体させると、嵌合孔36に嵌合される。
【0020】これにより、この面取り装置24は、一対
の面取り具26・28を解体して薄板2の各側面8・1
0を挟んで対向配設し、この薄板2の各側面8・10に
対して一対の面取り具26・28を進退動作させて合体
させ、嵌合軸34を嵌合孔36に嵌合させて芯出しを行
い、この合体した一対の面取り具26・28を一体的に
回転させつつ薄板2の各側角部14・16及び20・2
2に沿って移動させることにより、薄板2に形成された
孔部6が小さくて、面取り具26・28を挿入すること
ができない場合にも、孔部6内の各側角部20・22を
同時に面取りすることができる。
【0021】この面取り装置24は、一対の面取り具2
6・28により各側角部14・16及び20・22を自
動的に面取りするために、前記のように、薄板2の各側
面8・10を挟んで対向配設される前記一対の面取り具
26・28を設け、この一対の面取り具26・28に前
記円錐面形状の面取り部30・32を設け、一方の面取
り具26の先端に前記嵌合軸34を設け、他方の面取り
具28の先端に前記嵌合孔36を設けている。
【0022】この面取り装置24は、一対の面取り具2
6・28を薄板2の各側面8・10に対して進退動作さ
せて合体解体させる進退手段38・40を設け、この進
退手段38・40により押進動作されて合体された一対
の面取り具26・28を一体的に回転させる回転手段4
2・44を設け、この回転手段42・44により回転さ
れる一対の面取り部26・28を薄板2の各側角部14
・16及び20・22に沿って移動させる移動手段46
・48を設けている。
【0023】前記回転手段42・44は、一対の面取り
具26・28に夫々設けられ、合体された一対の面取り
具26・28を一体的に回転させるよう同期して駆動さ
れる。前記進退手段38・40は、一対の面取り具26
・28の各回転手段42・44に夫々設けられ、一対の
面取り具26・28を薄板2の各側面8・10と直交す
るX方向に進退動作させるよう同期して駆動される。前
記移動手段46・48は、各進退手段38・40に夫々
設けられ、回転手段42・44により回転される一対の
面取り部26・28を薄板2の各側角部14・16及び
20・22に沿って前記X方向と直交するY方向及びZ
方向に移動させるよう同期して駆動される。
【0024】前記進退手段38・40と回転手段42・
44と移動手段46・48とは、制御手段50に接続さ
れている。制御手段50は、一対の面取り具26・28
を合体させて回転させつつ薄板2の各側角部14・16
及び20・22に沿い移動させて、各面取り部30・3
2を各側角部14・16及び20・22に摺接させるよ
う動作制御される。
【0025】次に作用を説明する。
【0026】面取り装置24は、薄板2の各側面8・1
0と周縁の切断部4の端面12及び孔部6内の端面18
とが夫々接する部位の各側角部14・16及び20・2
2を面取りする。薄板2の一方の孔部6の各側角部20
・22を面取りする際には、図4に示す如く、進退手段
38・40により一対の面取り具26・28を解体した
状態で薄板2の各側面8・10を挟んで対向配設し、移
動手段46・48により面取りする孔部6の所定位置に
移動させる。
【0027】次に、面取り装置24は、図5に示す如
く、進退手段38・40により一対の面取り具26・2
8をX方向において接近するように押進動作させて、面
取り開始位置において合体させて嵌合軸34を嵌合孔3
6に嵌合させ、図6に示す如く、回転手段42・44に
より合体した一対の面取り具26・28を一体的に回転
させつつ、移動手段46・48により薄板2の孔部6の
各側角部20・22に沿い面取り開始位置から面取り終
了位置に向かってY方向及びZ方向に移動させる。
【0028】これにより、面取り装置24は、薄板2の
孔部6の各側角部20・22を、合体して回転する一対
の面取り具26・28により面取りする。
【0029】面取り装置24は、一体的に回転して移動
する面取り具26・28が孔部6の全周を面取りして面
取り終了位置に達すると(あるいは、孔部6の面取りす
べき一部分を移動して面取り終了位置に達すると)、孔
部6の各側角部20・22の面取りが終了する。
【0030】面取り装置24は、一方の孔部6の面取り
が終了すると、図7に示す如く、回転手段42・44に
よる回転及び移動手段46・48による移動を停止し
て、進退手段38・40により一対の面取り具26・2
8をX方向において離間するように引退動作させて解体
する。
【0031】次に、面取り装置24は、解体した状態の
一対の面取り具26・28を移動手段46・48により
次の面取りする他方の孔部6の所定位置に移動させ、前
記と同じ工程の処理により各側角部20・22の面取り
を行い、その後、周縁の切断部4の各側角部14・16
の面取りを行う。
【0032】このように、この薄板2の面取り装置24
は、一対の面取り具26・28を解体して薄板2の各側
面8・10を挟んで対向配設し、この薄板2の各側面8
・10に対して一対の面取り具26・28を進退動作さ
せて合体させ、この合体した一対の面取り具26・28
を一体的に回転させつつ薄板2の各側角部14・16及
び20・22に沿って移動させることにより、薄板2に
形成された孔部6が小さくて面取り具26・28を挿入
することができない場合にも、孔部6内の各側角部20
・22を同時に面取りすることができる。
【0033】また、この薄板2の面取り装置24は、制
御手段50によって進退手段38・40と回転手段42
・44と移動手段46・48とを動作制御し、一対の面
取り具26・28を解体して薄板2の各側面8・10を
挟んで対向配設し、この一対の面取り具26・28を合
体させて回転させつつ薄板2の各側角部14・16及び
20・22に沿い移動させて各面取り部30・32を各
側角部14・16及び20・22に摺接させることによ
り、手作業を要することなく自動的に面取りすることが
できる。
【0034】このため、この薄板2の面取り装置32
は、薄板2の切断や孔開け等の加工時に発生するバリを
効率良く除去し得て、面取り作業を容易に実施すること
ができる。
【0035】また、この面取り装置24は、一方の面取
り具26の先端の嵌合軸34を他方の面取り具28の先
端の嵌合孔36に嵌合することにより、合体時の剛性を
高めることができ、合体して各面取り部30・32を薄
板2の各側角部14・16及び20・22に摺接させた
際に作用するスラスト力を支持し得て、このスラスト力
による合体された一対の面取り具26・28の解体を防
止することができる。
【0036】図8は、この発明の別の実施例を示すもの
である。この別の実施例の面取り装置52は、薄板2の
各側角部14・16及び20・22を面取りするため
に、薄板2の各側面8・10を挟んで対向配設される一
対の面取り具54・56を設け、この一対の面取り具5
4・56に円錐面形状の面取り部58・60を設けてい
る。
【0037】一方の面取り具54の先端には、断面にお
いて外歯歯車形状の嵌合軸62を設けている。他方の面
取り具56の先端には、前記嵌合軸62がスプライン嵌
合される断面において内歯歯車形状の嵌合孔64を設け
ている。一対の面取り具54・56は、嵌合軸62を嵌
合孔64にスプライン嵌合することにより、一体的に回
転される。
【0038】一方の面取り具54は、回転軸66に軸方
向移動可能且つ回転不可能にスプライン嵌合して設けて
いる。この面取り具54には、回転軸66にスプライン
嵌合した延長部68を連結して設け、この延長部68に
固定ボルト70を螺合して設けている。一方の面取り具
54は、固定ボルト70を締付けて回転軸66に押進当
接させることにより、回転軸66に対して軸方向の任意
の位置において固定される。
【0039】前記回転軸66は、モータ72の駆動軸
(図示せず)に連結して設けている。モータ72は、グ
リップ74に内蔵されている。このグリップ74には、
略コ字形状の連結体76の一端側を連結して設けてい
る。連結体76は、中間部位により薄板2の周縁を迂回
して、他端側を回転軸66の軸線上に延長位置させて設
けている。連結体76の他端側には、前記他方の面取り
具56を回転可能に軸支している。
【0040】この別の実施例の面取り装置52は、薄板
2の一方の孔部6の各側角部20・22を面取りする際
に、固定ボルト70を緩めて延長部68を把持して一方
の面取り部54をモータ72側に引退動作させ、グリッ
プ74により一対の面取り具54・56を解体した状態
で薄板2の各側面8・10を挟んで対向配設し、面取り
する孔部6の所定位置に移動させる。
【0041】次に、面取り装置52は、延長部68を把
持して一方の面取り具54を他方の面取り具56に接近
するように押進動作させ、面取り開始位置において合体
させて嵌合軸62を嵌合孔64に嵌合させ、固定ボルト
70を締付けて一方の面取り具54を回転軸66に固定
し、モータ72により合体した一対の面取り具54・5
6を一体的に回転させつつ、グリップ74により薄板2
の孔部6の各側角部20・22に沿い面取り開始位置か
ら面取り終了位置に向かって移動させる。
【0042】これにより、面取り装置52は、薄板2の
孔部6の各側角部20・22を、合体して回転する一対
の面取り具54・56の面取り部58・60により面取
りする。
【0043】面取り装置52は、一体的に回転して移動
する面取り具54・56により孔部6の各側角部20・
22の面取りが終了すると、固定ボルト70を緩めて、
延長部68を把持して一方の面取り具54を他方の面取
り具56から離間するように引退動作させて解体する。
【0044】次に、面取り装置52は、解体した状態の
一対の面取り具54・56をグリップ74により次の面
取りする他方の孔部6の所定位置に移動させ、前記と同
じ工程の処理により各側角部20・22の面取りを行
い、その後、周縁の切断部4の各側角部14・16の面
取りを行う。
【0045】このように、この別の実施例の面取り装置
52は、一対の面取り具54・56を解体して薄板2の
各側面8・10を挟んで対向配設し、この薄板2の各側
面8・10に対して一対の面取り具54・56を進退動
作させて合体させ、この合体した一対の面取り具54・
56を一体的に回転させつつ薄板2の各側角部14・1
6及び20・22に沿って移動させることにより、薄板
2に形成された孔部6が小さくて面取り具54・56を
挿入することができない場合にも、孔部6内の各側角部
20・22を同時に面取りすることができる。
【0046】このため、この別の実施例の面取り装置5
2は、薄板2の切断や孔開け等の加工時に発生するバリ
を効率良く除去し得て、面取り作業を容易に実施するこ
とができる。
【0047】また、この面取り装置52は、一方の面取
り具54の先端の嵌合軸62を他方の面取り具56の先
端の嵌合孔64に嵌合することにより、合体時の剛性を
高めることができ、合体して各面取り部58・60を薄
板2の各側角部14・16及び20・22に摺接させた
際に作用するスラスト力を支持し得て、このスラスト力
による合体された一対の面取り具54・56の解体を防
止することができる。
【0048】図9は、この発明のさらに別の実施例を示
すものである。このさらに別の実施例の面取り装置78
は、薄板2の各側面8・10を挟んで対向配設される一
対の面取り具80・82を設け、この一対の面取り具8
0・82に円錐面形状の面取り部84・86を設けてい
る。また、この一対の面取り具84・86は、一方の面
取り具84の先端に嵌合軸88を設け、他方の面取り具
86の先端に嵌合軸88の嵌合される嵌合孔90を設け
ている。
【0049】この面取り装置78は、一方の面取り具8
0の先端にワッシャ形状の当接体92を設けている。当
接体92は、嵌合軸88を貫通して設けられ、外周に薄
板2の切断部4の端面12や孔部6内の端面18に当接
される当接面94を設けている。
【0050】この面取り装置78は、薄板2の各側角部
14・16及び20・22を面取りするために、一対の
面取り具84・86を合体させて嵌合軸88を嵌合孔9
0に嵌合させると、一対の面取り具84・86の先端間
に当接体92が位置される。
【0051】この当接体92は、薄板2の各側角部14
・16及び20・22を面取りする際に、外周の当接面
94を薄板2の切断部4の端面12や孔部6内の端面1
8に当接される。図9においては、当接体92の外周面
94を薄板2の孔部6内の端面18に当接させている。
【0052】これにより、この面取り装置78は、当接
体92の当接面94によって、一対の面取り具80・8
2が薄板2の切断部4の端面12側や孔部6内の端面1
8側に移動される距離を、設定量に規制することができ
る。
【0053】このため、この面取り装置78は、面取り
部84・86による薄板2の各側角部14・16及び2
0・22の面取りを一定にすることができ、面取り精度
を向上することができる。
【0054】
【発明の効果】このように、この発明の薄板の面取り装
置は、薄板に形成された孔部が小さくて面取り具を挿入
することができない場合にも、孔部内の各側角部を同時
に面取りすることができ、また、手作業を要することな
く自動的に面取りすることができる。
【0055】このため、この薄板の面取り装置は、薄板
の切断や孔開け等の加工時に発生するバリを効率良く除
去し得て、面取り作業を容易に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す薄板の面取り装置の概
略構成図である。
【図2】薄板の斜視図である。
【図3】図2のIII−III線による断面図である。
【図4】一対の面取り具を解体して薄板の面取り開始位
置に対向配設した状態の側面図である。
【図5】一対の面取り具を薄板に対して合体した状態の
側面図である。
【図6】合体した一対の面取り具を薄板に各側角部に沿
い移動させた状態の側面図である。
【図7】一対の面取り具を薄板の面取り終了位置におい
て解体して対向配設した状態の側面図である。
【図8】この発明の別の実施例を示す薄板の面取り装置
の概略構成図である。
【図9】この発明のさらに別の実施例を示す一対の面取
り具の側面図である。
【図10】従来例の面取りを説明する薄板の斜視図であ
る。
【図11】図10のXI−XI線による断面図である。
【図12】研磨ベルトによるバリの除去を説明する断面
図である。
【図13】略対向円錐体形状の面取り具による面取りを
説明する断面図である。
【図14】略円錐体経時用の面取り具による厚板の面取
りを説明する断面図である。
【符号の説明】
2 薄板 4 切断部 6 孔部 8・10 各側面 14・16 各側角部 20・22 各側角部 24 面取り装置 26・28 面取り具 30・32 面取り部 34 嵌合軸 36 嵌合孔 38・40 進退手段 42・44 回転手段 46・48 移動手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板の各側面を挟んで対向配設されこの
    薄板の各側面に対して進退動作されて合体解体されると
    ともに合体されて一体的に回転されつつ前記薄板の各側
    面と端面とが接する部位の各側角部に沿って移動される
    一対の面取り具を設け、この一対の面取り具には前記薄
    板の各側角部に夫々摺接される円錐面形状の面取り部を
    設けたことを特徴とする薄板の面取り装置。
  2. 【請求項2】 薄板の各側面を挟んで対向配設される一
    対の面取り具を設け、この一対の面取り具には前記薄板
    の各側面と端面とが接する部位の各側角部に夫々摺接さ
    れる円錐面形状の面取り部を設け、前記一対の面取り具
    を前記薄板の各側面に対して進退動作させて合体解体さ
    せる進退手段を設け、この進退手段により押進動作され
    て合体された前記一対の面取り具を一体的に回転させる
    回転手段を設け、この回転手段により回転される前記一
    対の面取り具を前記薄板の各側角部に沿って移動させる
    移動手段を設け、前記一対の面取り具を合体させて回転
    させつつ前記薄板の各側角部に沿い移動させて各面取り
    部を各側角部に摺接させるよう前記各手段を動作制御す
    る制御手段を設けたことを特徴とする薄板の面取り装
    置。
  3. 【請求項3】 前記一対の面取り具は、一方の面取り具
    の先端に他方の面取り具の先端に指向して突出される嵌
    合軸を設け、前記他方の面取り具の先端に前記一方の面
    取り具の嵌合軸が嵌合される嵌合孔を設けたことを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の薄板の面取り装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007061950A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Showa Corp 面取り装置
KR100880505B1 (ko) 2007-08-16 2009-01-28 김광근 구멍의 모따기 가공장치
CN113579365A (zh) * 2021-09-08 2021-11-02 日照耀普智能科技有限公司 一种端子自动裁切倒角插装装置

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