JP2000141025A - 枠内除滓方法及び装置 - Google Patents

枠内除滓方法及び装置

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JP2000141025A
JP2000141025A JP10314468A JP31446898A JP2000141025A JP 2000141025 A JP2000141025 A JP 2000141025A JP 10314468 A JP10314468 A JP 10314468A JP 31446898 A JP31446898 A JP 31446898A JP 2000141025 A JP2000141025 A JP 2000141025A
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Japan
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molten metal
slag
gate
runner
enlarged portion
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JP10314468A
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English (en)
Inventor
Mikio Ito
藤 幹 雄 伊
Masahiro Watanabe
辺 正 広 渡
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UD Trucks Corp
Original Assignee
UD Trucks Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造簡単で、安価な鋳造時の枠内除滓方法及
び装置の提供。 【解決手段】 枠内の湯道(5a)の一部に拡大部
(6)を設け、その拡大部(6)でスラグを浮上させて
除去し、湯道(5b)に連結する出口に鉄板で構成した
ゲート(7)を設け、ゲート(7)が炭素拡散による融
点低下で溶解して製品型に注湯するよう構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注湯時に枠内に設
けられている湯道を用いてスラグを除去する枠内除滓方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造時に鋳鉄溶湯を枠内鋳型に注湯して
鋳造品を製造するに際し、溶湯取鍋内のスラグが枠内に
流れ込み、このスラグが製品に巻き込まれると異物噛み
込み等の原因となる。そこで、スラグの製品への流れ込
みを防止するため、湯口の下流にセラミックフィルタを
取り付けて濾過する技術や、スラグトラップを設けてス
ラグを捕捉する技術は知られている(特開平5−305
387号公報、特開平6−154950号公報等参
照)。
【0003】しかしながら、上記の技術においては、セ
ラミックフィルタは目詰まりが生じやすく、目詰まりす
ると湯の圧力でセラッミックフィルタが破損するという
問題があると共に高価であり、スラグトラップは形状複
雑で造形に手間がかかり、注湯初期にスラグが上昇しな
いで製品型に流れ込むことがあり、十分に機能しない心
配がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑みて提案されたもので、構造簡単で確
実にスラグを除去することが出来て、しかもコストが安
い枠内除滓方法及び装置の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の枠内除滓方法
は、注湯時に枠内に設けられている湯道を流れる溶湯か
らスラグを除去する枠内除滓方法において、横湯道中で
断面が部分的に急激に拡大している拡大部の下流側に設
けられ且つ鉄板で構成されたゲートにより、短時間に溶
湯を拡大部に満たしてスラグを浮上させる工程と、溶湯
に接触している前記鉄板に炭素が拡散して当該鉄板の融
点を低下せしめ、以って、当該鉄板で構成されたゲート
が溶融する工程と、前記スラグを浮上させる工程で溶湯
の上部に浮上したスラグが横湯道中に残存する工程、と
を含んでいる。
【0006】また本発明の枠内除滓装置は、注湯時に枠
内に設けられている湯道を用いてスラグを除去する枠内
除滓装置において、枠内の横湯道に断面を急激に拡大し
た拡大部を設け、その拡大部の下流に鉄板で構成された
ゲートが設けられ、該ゲートを構成する鉄板は、その融
点は枠内に注湯された溶湯の温度よりも高いが、溶湯と
接触して炭素が拡散すると溶湯の温度よりも低い温度に
まで融点が低下する様に設定されている。
【0007】ここで、上記のゲートは低炭素のSS材鉄
板で構成することが望ましい。
【0008】上述した様な構成を具備する本発明によれ
ば、取鍋から鋳型の湯口に注湯すると、スラグを含んだ
溶湯は縦湯道から枠内の横湯道に入る。ここで、横湯道
に形成された拡大部と、その下流側の横湯道との境界
は、ゲートにより流路断面積が絞られており、溶湯の大
部分は下流側に進行することなく、拡大部において速度
を落としながら当該拡大部を充填する。ここでスラグは
溶湯よりはるかに軽量であるため、溶湯が拡大部を充填
する過程において、スラグは急速に浮上して拡大部の上
部に溜まる。
【0009】拡大部が溶湯で充填されていくと同時に、
拡大部下流側に設けられたゲート、換言すれば溶湯の大
部分を遮断している部材、には溶湯が接触し、例えば低
炭素のSS材鉄板等で構成されているゲート内へ急速に
炭素が拡散され、ゲートの融点が低下する。そして、ゲ
ートの融点が溶湯温度以下まで低下すると、溶湯と接触
している個所が溶解して、拡大部と横湯道との境界が拡
大する。その結果、溶湯は、横湯道、分岐湯道を介し
て、製品鋳型に注湯される。
【0010】この段階で、スラグは拡大部の上部に滞留
しており、一番最後に横湯道を流れることになる。しか
し、最後に横湯道を流れる際に、スラグは横湯道に付着
して残存し、分岐湯道、製品鋳型や製品鋳物にスラグが
到達することは確実に防止されるのである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。
【0012】図1において、上型1には図示しない取鍋
から鋳型に溶湯(矢印15で示す)を供給する湯口3が
設けられ、その湯口3は縦湯道4を介して横湯道5aに
連結されており、その横湯道5aには、急激に断面積が
拡大されている拡大部6が形成されている。
【0013】拡大部6と通常の横湯道5bとの境界部分
(拡大部6を通常の横湯道5bに連結する連結部分)に
は、鉄板(例えばSS材:後述)で構成されたゲート7
が設けられている。
【0014】図2を参照して説明すると、ゲート7は全
体がコ字状に形成されており、開口部或いは溝9の両側
の短冊状の部分は、溝9を所定深さH(例えば8mm)
だけ残してほぼ直角に折り曲げられてフランジ部8を形
成しており、上型1に取り込まれている。
【0015】ここで、ゲート7の鉄板は低炭素のSS材
(例えば融点1539度)が使用されている。このSS
材の融点は溶湯温度よりも高い。しかし、ゲートに高濃
度の炭素を含む溶湯が達すると、溶湯の炭素がゲートの
鉄板(SS材)に拡散して、鉄板(SS材)の融点が低
下し、溶湯温度よりも低い融点となる。そして融点が低
下した結果、図2において鎖線で示す横湯道5bに相当
する部分(ゲート7で点線により示す個所:符号5b)
が溶解して、ゲート7の開口部或いは溝9が拡大する。
図3において、溶湯により溶解して拡大したゲート7の
開口部は符号「6a」で示されている。
【0016】ここで、符号12、13は下型に設けられ
た製品鋳型に注湯するための分岐湯道、16は横湯道の
下型部分、Pは上、下型のパーティングラインをそれぞ
れ示している。
【0017】以下、作用について図1〜図3を参照して
説明する。
【0018】図示しない取鍋から溶湯15を鋳型の湯口
3に注湯すると、スラグ20をある程度含んだ溶湯15
は縦湯道4から横湯道5aに入る。ここで、拡大部6と
その下流側の横湯道5bとの境界には後述するゲートが
設けられて、流路断面積を絞っている。そのため、溶湯
の大部分は下流側の横湯道5bに流入することなく、拡
大部6において速度を落としながら当該拡大部6を満た
してゆく。
【0019】ここでスラグ20は、酸化珪素や酸化アル
ミが主成分であるため、溶湯よりはるかに軽量である。
そのため、溶湯が拡大部16を満たす過程において、溶
湯よりはるかに軽量であるスラグ20は浮上して、拡大
部6の上部に溜まる。
【0020】その際に、一部の溶湯は拡大部6の底部か
らゲート7の下部を通って横湯道5bに流れるが、この
量は少量である。そして、前述のように、溶湯が拡大部
6に到達し、溶湯の進行速度が低下して拡大部6を(溶
湯により)充填し始めると共に、スラグは急速に上昇し
始める。そのため底部付近にはスラグ20は存在しな
い。
【0021】拡大部6が溶湯15で満たされると、ゲー
トの溝部9を溶湯が早い速度で流れ、ゲート7の図3で
符号6aで示す部分には急速に炭素が拡散され、融点が
低下する。ゲート7の図3で符号6aで示す部分の融点
が溶湯温度以下まで低下すると、2〜3秒で溶解して図
3に示すように溝9(ゲート7の開口部)は6aのよう
に拡大する。そして溶湯15は、ゲート7の開口部であ
る溝9、横湯道5b、分岐湯道12、13を介して、製
品鋳型に注湯される。
【0022】この段階で、スラグは拡大部6の上部に滞
留しており、一番最後に横湯道5bを流れることにな
る。しかし、最後に横湯道5bを流れる際に、スラグは
横湯道5bに付着して残存し、分岐湯道12、13、製
品鋳型製品鋳物にスラグが到達することは無い。
【0023】ここで、ゲートの材質については、SS材
に限定されるものでなく、鋳造する材料の配合により、
適切な融点を有するものを選択すればよいが、本実施例
では価格がやすく、適切な融点を有するものとしてSS
材を選択している。
【0024】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されており、
枠内で溶湯が短時間だけ拡大部において滞留してスラグ
が浮上する。その後、溶湯と接触している鉄板の部分に
炭素が拡散して、当該部分の融点が溶湯温度以下に低下
する。その結果、溶湯と接触してから数秒で鉄板のゲー
トが溶解して、溶湯が拡大部の底部から湯道を介して製
品型に供給される。
【0025】その際に、拡大部に充填された溶湯の表面
に浮上していたスラグは、溶湯が拡大部から湯道を通過
する際に当該拡大部或いは湯道に残存し、溶湯から除去
される。そのため、製品鋳型製品鋳物にスラグが到達す
ることが防止される。
【0026】その結果、本発明によれば、溶湯からスラ
グが除去され、確実且つ安価に鋳造製品の品質向上がで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す鋳型の要部を示す断
面図。
【図2】図1のゲートを示す斜視図。
【図3】図2のゲートの作用を説明する図。
【符号の説明】
1・・・上型 2・・・下型 3・・・湯口 4・・・縦湯道 5a、5b、16・・・横湯道 6・・・拡大部 7・・・ゲート 9、6a・・・溝 12、13・・・分岐湯道

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注湯時に枠内に設けられている湯道を流
    れる溶湯からスラグを除去する枠内除滓方法において、
    横湯道中で断面が部分的に急激に拡大している拡大部の
    下流側に設けられ且つ鉄板で構成されたゲートにより、
    短時間に溶湯を拡大部に満たしてスラグを浮上させる工
    程と、溶湯に接触している前記鉄板に炭素が拡散して当
    該鉄板の融点を低下せしめ、以って、当該鉄板で構成さ
    れたゲートが溶融する工程と、前記スラグを浮上させる
    工程で溶湯の上部に浮上したスラグが横湯道中に残存す
    る工程、とを含むことを特徴とする枠内除滓方法。
  2. 【請求項2】 注湯時に枠内に設けられている湯道を用
    いてスラグを除去する枠内除滓装置において、枠内の横
    湯道に断面を急激に拡大した拡大部を設け、その拡大部
    の下流に鉄板で構成されたゲートが設けられ、該ゲート
    を構成する鉄板は、その融点は枠内に注湯された溶湯の
    温度よりも高いが、溶湯と接触して炭素が拡散すると溶
    湯の温度よりも低い温度にまで融点が低下する様に設定
    されていることを特徴とする枠内除滓装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009269078A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Bridgestone Corp タイヤ成形金型の鋳造装置およびこれを用いたタイヤ成形金型の鋳造方法
JP2015013315A (ja) * 2014-09-03 2015-01-22 株式会社ブリヂストン タイヤ成形金型の鋳造装置およびこれを用いたタイヤ成形金型の鋳造方法
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CN113857433A (zh) * 2021-09-29 2021-12-31 大洺科技(海南)有限公司 一种金属铸造用浇注系统
CN114130954A (zh) * 2021-12-06 2022-03-04 山西柴油机工业有限责任公司 一种具有集渣功能的浇注系统及集渣方法

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