JP2000140992A - 溶接用チップとその製造方法 - Google Patents
溶接用チップとその製造方法Info
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Abstract
れ、曲がりが無く滑らかな加工面の孔を形成しやすく、
生産性に優れた溶接用チップとその製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 本発明は溶接用チップを、孔を中心とし
て溶接ワイヤを通す方向に対して複数に分割することに
より、従来複雑であった細径かつ深孔の加工をプレス加
工や平面からの溝の切削加工に代えることができ、高速
に、かつ自動化が容易な為、細径で通電長の長く耐摩耗
性に優れ、曲がりが無く滑らかな加工面の孔を生産性良
く安価に製造することが出来る。また、分割構造に位置
決め用の凹部や凸部、締結部材やロー材を設けることに
よって、各分割部品を結合する際の位置決めやズレ防止
を確りと行うことができる。
Description
を行うための溶接用チップとその製造方法に関するもの
である。
普及は著しいものがあり、特に自動車業界における溶接
の自動化設備、さらに溶接用ロボットの溶接機は溶接ワ
イヤを自動的に送給可能なタイプのアーク溶接機が使用
されている。
接ワイヤに溶接電流を通電するための溶接用チップが、
溶接ワイヤを孔に通す形でトーチ先端部に取付けられて
いる。
径より僅かに孔の径を大きく加工しており、通電性(溶
接ワイヤとの接触性)と溶接ワイヤ送給性(溶接ワイヤ
との滑り性)という相反する特性を両立するように孔径
を設定したり、例えばクローム銅等を材料として用いた
りしている。
イヤ径1.2mmの場合でも、溶接電流200から35
0Aという大電流の通電による電蝕摩耗や、毎分5から
15mというワイヤ送給による摩耗によって、溶接ワイ
ヤを通している孔が消耗してしまい、溶接の品質確保の
観点のため、溶接条件にもよるが短時間または一定時間
毎に新品に交換されるのが常であった。
摩耗性の観点から、通電長が長く、孔の加工面が滑らか
で、曲がりの無いこと(2)消耗品の観点から、安価な
ことの2点が求められている。
説明する。図7は溶接用チップの断面図で、溶接ワイヤ
径1.2mmに対して溶接用チップの孔径を1.35m
mにしている。
ル加工を用いており、溶接用チップ長45mmに対して
通電長43mmと、通電長を長くすることができる。
断面図で、外形を冷間鍛造、スエージング加工で形成
し、溶接ワイヤ径1.2mmに対して溶接用チップの孔
径を1.35mmにしている。
グ加工で形成しているので溶接用チップ長45mmに対
して通電長22mmと、通電長を長くすることができな
い。
方法を以下に説明する。図9(a)はドリル加工を用い
た溶接用チップの製造方法の一部を示す工程図で、ステ
ップ1では金属棒を所定の長さに切断して素材を作成
し、ステップ2では素材を外形切削加工して外形を整
え、ステップ3ではドリル加工により径1.35mm、
長さ43mmの孔を作成する。この加工には約180秒
要する。
いた溶接用チップの製造方法の一部を示す工程図で、ス
テップ1では金属棒を所定の長さに切断して素材を作成
し、ステップ5では素材の端部を冷間鍛造加工して保持
部を形成し、ステップ6ではドリル加工により下孔を作
成する。そして、ステップ7では最終の孔径と同寸法の
芯線を下孔に通し、ステップ8ではスエージング加工に
より外形及び孔径を整え、ステップ9では芯線を除去す
る。
ステップを行い、(c)に示すようにステップ4で先端
をR加工し、孔内径先端のリーマ加工を施し、ステップ
10で保持部に転造によるネジを形成し、ステップ11
で刻印を施し、ステップ12で包装する。
示したドリル加工を用いる製造方法では、加工時間が約
180秒と長くかかるため生産性が悪く、孔の曲がりが
無くかつ滑らかな加工面を細径・深孔加工の困難さから
維持しがたいという問題点があった。
エージング加工を用いる製造方法では芯線を使用するス
エージング加工の性能限界から、加工可能な通電長が2
2mmと短く、耐摩耗性の面で問題点があった。
で、細径で通電長の長く耐摩耗性に優れ、曲がりが無く
滑らかな加工面の孔を形成しやすく、生産性に優れた溶
接用チップとその製造方法を提供することを目的とす
る。
に請求項1記載の発明は、一端に保持部を有し、内部に
溶接ワイヤを通す孔を備え、前記孔を中心として溶接ワ
イヤを通す方向に対して複数に分割した分割部品を結合
した溶接用チップである。
方に凸部と、前記分割された他方の面に前記凸部に対応
する凹部を設けた請求項1記載の溶接用チップである。
部を設け、前記凹部に挿入する締結部材を設けた請求項
1記載の溶接用チップである。
方向に対して断面積が変化する凸部を前記分割された面
の一方に設け、前記分割された他方の面に前記凸部に対
応する凹部を設けた請求項2記載の溶接用チップであ
る。
がテーパ状である請求項4記載の溶接用チップである。
勢する締結部材を設けた請求項1から5の何れかに記載
の溶接用チップである。
何れかに記載された溶接用チップを製造する際に、分割
した部分の間にロー材を配置してから分割した部分を合
わせ、ロー付けを行う溶接用チップの製造方法である。
何れかに記載された溶接用チップを製造する際に、溶接
ワイヤを通す方向に対して複数に分割した部分をプレス
加工で形成する溶接用チップの製造方法である。
を中心として溶接ワイヤを通す方向に対して複雑に分割
したので、分割した状態で孔部分が外側に位置するため
プレス加工や孔部分の溶接ワイヤを通す(孔の長さ)方
向への切削加工を可能とし、この孔部分を簡単に、か
つ、加工可能な通電長を長くすることができる。
面の一方に凸部と、前記分割された他方の面に前記凸部
に対応する凹部を設けたので、分割部品を結合する際の
位置決めが行いやすく、さらに、結合後の各分割部品の
ズレ等を防止することができる。
面に凹部を設け、前記凹部に挿入する締結部材を設けた
ので、各分割部品を確りと結合できる。
を通す方向に対して断面積が変化する凸部を前記分割さ
れた面の一方に設け、前記分割された他方の面に前記凸
部に対応する凹部を設けたので、各分割部品を結合する
際の位置決めやズレ防止をより一層確りと行うことがで
きる。
の形状をテーパ状にしたので、各分割部品を結合する際
の位置決めやズレ防止をより一層確りと行うことができ
る。
側に付勢する締結部材を設けたことにより、組み立てを
容易に行うことができる。
分の間にロー材を配置してから分割した部分を合わせ、
ロー付けを行うことにより、上記各発明における溶接用
チップを簡単に結合することができる。
を通す方向に対して複数に分割した部分をプレス加工で
形成することにより、各分割部品を容易に形成すること
ができる。
として、各分割部品をプレス加工で形成する工程を図1
を参照しながら説明する。
状にプレス加工し、部品13を形成する。
を切断して、部品14を形成する。第3のステップで、
部品14をプレス加工で上部チップの外形トリミングと
外形形状、及び刻印し、部品15を形成する。
の内径用の溝加工と締結用の凸部と凹部をプレス加工で
形成し、2分割構造の一方、上部側チップ16の形成が
完了する。
品17〜19を形成した後、下部側チップ20の形成が
完了する。
0のそれぞれの凹部と凸部を噛み合わせてプレス加工で
締結され、一体形の溶接用チップ21となる。
端部のR加工の僅かな部分の切削加工を行い溶接用チッ
プ22を形成し、さらに、溶接トーチ(図示せず)に結
合するための保持部となるネジ部を転造工程で形成して
溶接用チップ23に仕上げる。
ば、溶接用チップを上部側チップ16と下部側チップ2
0の2つに分けることにより、溶接用チップの細径の深
孔を形成する加工法としてプレス加工を用いることがで
き、細径で通電長の長く耐摩耗性に優れ、曲がりが無く
滑らかな加工面の孔を生産性良く製造することが出来
る。
る際にプレス加工に代えて溝形状の切削加工を用いて
も、分割面からの簡単な加工となるため、従来のドリル
による穴あけ加工に比べて加工が簡単にできる。
施の形態例について、図2を参照しながら説明する。
おける溶接用チップの分割部品の概要図、(b)はその
断面図で、31はプレス加工された上部側チップ、32
はプレス加工された下部側チップ、33はプレス加工さ
れた細径かつ深孔用の半丸の溝、34は締結用に設けら
れた凸部、35は同じく締結用の凹部を示し、それぞれ
の加工公差は僅かな圧入公差で加工されている。
プ32をプレス加工で結合する際に、凸部34と凹部3
5が噛み合うことにより、位置決めしやすく、かつ位置
ズレを防止できるので、簡単に形成できる。
かつ孔の曲がりの無い、加工表面の滑らかな溶接チップ
を生産性良く実現できる。
施の形態例について、図3を参照しながら説明する。
おける溶接用チップの分割部品の概要図、(b)はその
断面図で、36はプレス加工された上部側チップ、37
はプレス加工された下部側チップ、39はプレス加工さ
れた細径かつ深孔用の半丸の溝、38は締結部材として
設けられた別部材のカシメ用の中間ピン、40はピンに
対応した凹部を示し、それぞれの加工公差は僅かな圧入
公差で加工されている。
プ37をプレス加工で結合する際に、中間ピン38と凹
部40が噛み合うことにより、位置決めしやすく、かつ
位置ズレを防止できるので、簡単に形成できる。
かつ孔の曲がりの無い、加工表面の滑らかな溶接チップ
を生産性良く実現できる。
施の形態例について、図4を参照しながら説明する。
部側チップ、45はプレス加工された下部側チップ、4
2はプレス加工された細径かつ深孔用の半丸の溝、44
は締結用に設けられたテーパ状の凸部、上部チップには
それに対応した練結用のテーパ状の凹部(図示せず)が
加工されている。
プ45を合体し、スラスト方向につまりテーパ状の凸部
44が凹部に食い込む方向にプレスすることで上部側及
び下部側チップ41,45は一体化し、より一層確かに
位置決めしやすく、かつ位置ズレを防止でき細径の深孔
を容易に形成でき、かつ孔の曲がりの無い加工表面の滑
らかな溶接チップを実現できる。
施の形態例について、図5を参照しながら説明する。
部側チップ、47はプレス加工された下部側チップ、4
3はプレス加工された細径かつ深孔用の半丸の溝、48
は外径締結用に設けられた、別部材の外スリーブを示
し、チップ外径と外スリーブの加工公差は僅かな圧入公
差で加工されている。
プ47をスリーブにて合体することで上部側、下部側チ
ップは一体化し、細径の深孔を容易に形成でき、かつ孔
の曲がりの無い、加工表面の滑らかな溶接チップを実現
できる。
施の形態例について、図6を参照しながら説明する。
部側チップ、51はプレス加工された下部側チップ、5
2はプレス加工された細径かつ深孔用の半丸の溝、50
は締結用に設けられた、別部材の抵抗ロー付け用のロー
材を示す。
51との中間に配し、電気抵抗溶接機にてロー材を溶融
することによって、上部側チップ49と下部側チップ5
1を溶着、一体化し細径の深孔を容易に形成でき、かつ
孔の曲がりの無い、加工表面の滑らかな溶接チップを実
現できる。
孔を中心として溶接ワイヤを通す方向に対して複数に分
割することにより、従来複雑であった細径かつ深孔の加
工をプレス加工や平面からの溝の切削加工に代えること
ができ、高速に、かつ自動化が容易な為、細径で通電長
の長く耐摩耗性に優れ、曲がりが無く滑らかな加工面の
孔を生産性良く安価に製造することが出来る。
部、締結部材やロー材を設けることによって、各分割部
品を結合する際の位置決めやズレ防止を確りと行うこと
ができる。
を示した工程図
要図 (b)本発明の第2の実施の形態例における断面図
要図 (b)本発明の第3の実施の形態例における断面図
示す工程図 (b)他の従来の溶接用チップの製造方法の要部を示す
工程図 (c)従来の各溶接用チップにおける共通の製造方法を
示す工程図
Claims (8)
- 【請求項1】 一端に保持部を有し、内部に溶接ワイヤ
を通す孔を備え、前記孔を中心として溶接ワイヤを通す
方向に対して複雑に分割した分割部品を結合した溶接用
チップ。 - 【請求項2】 分割された面の一方に凸部と、前記分割
された他方の面に前記凸部に対応する凹部を設けた請求
項1記載の溶接用チップ。 - 【請求項3】 分割された面に凹部を設け、前記凹部に
挿入する締結部材を設けた請求項1記載の溶接用チッ
プ。 - 【請求項4】 溶接ワイヤを通す方向に対して断面積が
変化する凸部を前記分割された面の一方に設け、前記分
割された他方の面に前記凸部に対応する凹部を設けた請
求項2記載の溶接用チップ。 - 【請求項5】 凸部と凹部の形状がテーパ状である請求
項4記載の溶接用チップ。 - 【請求項6】 外周から内側に付勢する締結部材を設け
た請求項1から5の何れかに記載の溶接用チップ。 - 【請求項7】 請求項1から6の何れかに記載された溶
接用チップを製造する際に、分割した部分の間にロー材
を配置してから分割した部分を合わせ、ロー付けを行う
溶接用チップの製造方法。 - 【請求項8】 請求項1から6の何れかに記載された溶
接用チップを製造する際に、溶接ワイヤを通す方向に対
して複数に分割した部分をプレス加工で形成する溶接用
チップの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10315892A JP2000140992A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 溶接用チップとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10315892A JP2000140992A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 溶接用チップとその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000140992A true JP2000140992A (ja) | 2000-05-23 |
Family
ID=18070871
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10315892A Pending JP2000140992A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 溶接用チップとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000140992A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102489878A (zh) * | 2011-11-23 | 2012-06-13 | 湖南大学 | 三维拉伸件对接连接激光切割与焊接一体化方法 |
WO2013187732A1 (ko) * | 2012-06-15 | 2013-12-19 | Ku Bon Su | 단조공법에 의한 용접토치용 컨택트팁 제조방법 |
WO2020052588A1 (zh) * | 2018-09-15 | 2020-03-19 | 何强 | 耐高温长寿命焊接导电嘴及其制造方法和使用方法 |
-
1998
- 1998-11-06 JP JP10315892A patent/JP2000140992A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102489878A (zh) * | 2011-11-23 | 2012-06-13 | 湖南大学 | 三维拉伸件对接连接激光切割与焊接一体化方法 |
WO2013187732A1 (ko) * | 2012-06-15 | 2013-12-19 | Ku Bon Su | 단조공법에 의한 용접토치용 컨택트팁 제조방법 |
WO2020052588A1 (zh) * | 2018-09-15 | 2020-03-19 | 何强 | 耐高温长寿命焊接导电嘴及其制造方法和使用方法 |
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