JP2000139990A - 皮膚適用発熱シート - Google Patents
皮膚適用発熱シートInfo
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- JP2000139990A JP2000139990A JP10310717A JP31071798A JP2000139990A JP 2000139990 A JP2000139990 A JP 2000139990A JP 10310717 A JP10310717 A JP 10310717A JP 31071798 A JP31071798 A JP 31071798A JP 2000139990 A JP2000139990 A JP 2000139990A
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Abstract
時間使用しても発赤、疼痛等が起こらない、安全性の高
い発熱シートを提供することを目的とする。 【解決手段】 発熱剤を内部に含むシート状袋の片面に
親水性不織布を介して疎水性の粘着剤をストライプ状又
はドット状に形成することを特徴とする。また、該粘着
剤形成部間の間隔を該粘着剤の少なくとも一方向の配列
において3.5〜10mmとしたことを特徴とする。さ
らに、前記粘着剤形成部と前記間隔の比を1:1〜2.
5:1としたことを特徴とする。
Description
に係り、特に同一部位に長時間繰り返し使用可能な発熱
シートに関する。
等の温熱治療具として用いられ、患部に貼布するだけ
で、血行が促進されて筋肉痛等が緩和されるという効果
を有するため、簡易な血行促進治療具として広く用いら
れている。
用したり、また、貼布部に圧力をかかるような状況で使
用すると、貼布部に発赤や疼痛等を生じることがある。
また、繰り返し同じ部位に貼布し続けると、かぶれの原
因となることもある。
上述したように、使用方法によっては安全性に問題があ
る。そこで、本発明者は、特に病院等で患者が長時間繰
り返し使用しても、または就寝時においても温熱治療が
可能な発熱シートの開発を目的に、発熱シートの構成、
各部材の材質、形状等と発赤や疼痛の発生状況との関連
を研究する中で、粘着剤の形状及び配列の仕方により発
赤等の発生状況が大きく変わることを見出した。本発明
は、かかる知見を基に完成したものである。
しながら、長時間使用しても発赤、疼痛等が起こらな
い、安全性の高い発熱シートを提供することを目的とす
る。
発熱剤を内部に含むシート状袋の片面に親水性不織布を
介して疎水性の粘着剤をストライプ状又はドット状に形
成したことを特徴とする。該粘着剤形成部間の間隔を該
粘着剤の少なくとも一方向の配列において3.5〜10
mmとするのが好ましい。また、前記粘着剤形成部と前
記間隔の比を1:1〜2.5:1とするのが好ましい。
むシート状袋の一面に、疎水性の粘着剤を親水性の不織
布を介してストライプ状又はドット状に形成することに
より、発赤や疼痛を抑制できるという効果についての詳
細なメカニズムは、現在のところ明らかではないが、本
発明者らは以下のように考えている。
とにより、血行を促進させ、肩こり、筋肉痛を緩和する
ことを目的とする。しかし、従来のシート全面に粘着剤
を形成した発熱シートを長時間患部に貼ったままにする
と、蓄熱が起こり、皮膚表面温度がある臨界温度(42
〜43℃程度)以上になると逆に血液が流れにくくなっ
て、血液流による冷却作用が低下しさらに蓄熱が増進す
る結果、発赤や疼痛が発生する。
め、温熱治療に好適な温度条件に設定すると、発熱剤の
温度が上昇したときに、皮膚温度が臨界温度以上になる
場合もあり、上述したように血流が少なくなって蓄熱が
一層進み、発赤等が一層顕著になるものと考えられる。
ストライプ状又はドット状に形成することにより、発熱
剤からの熱の供給を、熱供給の多い部分(粘着剤部)と
少ない部分(空気層部)とに分離して、かつ該空気層部
を外部と通ぜしめる通気路を設けている。このため、蓄
熱の原因となる余剰の熱はこの通気路を通して外部へ放
散されるため、シート面内で蓄熱を抑制し、発熱、疼痛
等を防止することが可能となる。そして、この通気路の
幅を3.5〜10mmとすることにより、余剰の熱の放
出が効果的に起こるものと考えられる。
布を設けているため、不織布が汗を吸収して蒸気として
外部に放出することができ、蓄熱防止効果が一層向上す
るとともに、水分によるムレを防止することができる。
同時に、粘着剤と皮膚の間に汗が溜まってシートが剥が
れ易くなるのを防止するものと考えられる。
液流による冷却効果と汗の吸収・気化及び蒸気の放出と
が相まって発赤等の原因となる蓄熱が防止され、さらに
は、発熱剤の温度変動が起こっても、この変動を十分吸
収して蓄熱を抑制でき、その結果発赤等が起こりにくく
なるものと思われる。その一方、粘着剤部の皮膚表面で
は、温熱効果を奏するのに十分な温度に維持されるた
め、全体として粘着剤を全面に形成した場合と同様の温
熱効果を得ることができるものと考えられる。
照して説明する。図1(a)、(b)は発熱シートの模
式的底面図及び断面図である。発熱シートは、通気性フ
ィルム101と非通気性フィルム102で発熱剤100
を狭持し、2枚のフィルムの周辺103をシール(例え
ばヒートシール等)したものであり、非通気性フィルム
102上に、親水性の不織布104を介して皮膚に固定
するための粘着剤105が設けられている。なお、図1
ではフィルム102を非通気性としたが通気性であって
も良い。また、通気性フィルムの強度を補強するために
通気性フィルム101側にも不織布106を設けてい
る。この不織布は親水性である必要はなく、疎水性の不
織布も用いることができる。
体の50〜85%とするのが好ましく、50〜70%と
するのがより好ましい。かかる範囲で、蓄熱が抑えられ
発赤、疼痛等を一層効果的に防止できる。粘着剤の形状
は、図1に示したようにストライプ状のものや、図2に
示したようなドット状のもの等、いずれの形状でも良
い。
着剤部と粘着剤部との間隔(空気層部)を3.5〜10
mmとするのが好ましく、さらに粘着剤の幅と空気層部
の幅の比を1:1〜2.5:1とするのが好ましい。こ
のような構成により、蓄熱抑制効果は一層向上し、粘着
剤部で発生した汗も空気層部に抜け親水性不織布に吸収
されるため、ムレやシートの剥がれが防止される。
元配列の少なくとも一方向の配列において、ドット間の
間隔を3.5〜10mmとし、粘着剤のドット径若しく
は一辺は間隔に対して1:1〜2.5:1とするのがよ
り好ましい。この範囲で、ストライプの場合と同様に蓄
熱抑制効果を一層向上させ、ムレやシートの剥がれが防
止することができる。なお、ドットの配列は、図2のよ
うに2方向に規則的に配列しても、また千鳥状に配列し
ても良い。なお、ドット状における形状については、長
方形状の他、半球状、円形状、正方形状、菱形状、星形
状及びその他の形状が考えられるが、特に限定されず、
ドット状に配列可能な形状であればいずれの形状を用い
ても良い。
に形成された粘着剤部において、隣接する粘着剤との間
隔を3.5〜10mmとすることにより、発熱シート部
の熱循環(対流)回路が形成され、以下の改善が図られ
ると考えられる。熱循環回路の形成により皮膚粘着され
た発熱シートの非粘着部である空気層部により発生した
汗の揮散を効率よく調整し、しかも発汗やムレを抑制す
ることができるので発赤のみならずかぶれをも軽減する
ことが可能となる。また、皮膚に直接粘着される粘着層
部と粘着されない部分とが形成されるため、熱対流作用
とともに、何カ所もの部分的なツボ刺激的要素が備わ
り、心地よい温熱療法が期待できる。さらに、粘着剤を
一定の間隔で設けているため、皮膚への粘着力も十分得
られ、容易に剥がれることがない。
熱循環が十分進まず、発赤やムレの起こりやすくなり、
ツボ刺激的効果も減少する。又、10mmを超えると、
皮膚への粘着力が不十分となり剥がれやすくなって実用
的でなくなるとともに、ツボ刺激的効果も低下する。
〜2.5:1の範囲とすることで、全面塗布の場合と同
様の温熱効果が得られるとともに、装着性が十分であ
り、発赤等を一層効果的に防止することが可能となる。
即ち、この比を1:1以上とすることで、接着力・温熱
効果が向上する。また、2.5:1以下とすることで、
蓄熱を抑えて発赤等の防止効果が一層向上し、かつ汗の
滞留が抑えられる結果、ムレ、シートの剥がれをより効
果的に防止できる。なお、粘着剤と空気層部の幅の比が
1:1〜2.5:1の範囲内であっても、粘着剤の幅は
15mm以下とするのが好ましい。この範囲で、シート
の剥がれがさらに抑えられ装着性が一層向上する。
ように形成するのが好ましい。粘着剤で囲まれた部分で
は、熱い蒸気等が外部に放出され難くなるため、蓄熱が
起こりやすくなる。
イプ、ドット及びその間隔を同一寸法とする必要はな
く、用途に応じて種々の形状・配置とすることができ
る。特に間隔を3.5〜10mm、比を1:1〜2.
5:1の範囲内で配置するのが好ましい。例えば、特に
大型発熱シート(150mm×150mm程度以上の発
熱シート)の場合には、シート面の外周部よりも中心部
の方の密度を粗くして粘着剤を形成するのが好ましい。
0〜250μmの範囲とするのが好ましく、60〜10
0μmの範囲とするのがより好ましい。この範囲とする
ことで発赤や疼痛等の抑制効果はさらに改善される。ま
た、不織布内に粘着剤は入り込むが、粘着剤を非通気性
フィルム102面にまで到達させず、粘着剤が入り込ま
ない不織布層(隙間107)を残し、シート面全体で通
気が起こり得るようにするのが好ましい。このような構
成とすることにより発赤等の防止効果が一層向上する。
これは、余剰の熱がこの隙間を通って外部に放出される
ためと考えられる。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化エチレンフ
ィルム等の多孔質フィルムが好適に用いられ、必要通気
量に応じて孔径が定められる。通気量は必要発熱量、温
度に応じて、用いる発熱剤に関連して設計される。発熱
剤は、空気と接触して発熱するものであればどのような
ものでも良く、例えば、鉄粉等の主剤に食塩水、活性炭
等の補助剤を添加した公知の材料が用いられ、発熱時間
に応じて、その量が定められる。通気性フィルムの厚さ
は通常20μm〜1mm程度のものが好適に用いられ
る。
に酸素を透過しないフィルムであれば良く、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等のポリオ
レフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
エステル、ポリエーテル、ポリスルフォン、ポリアミド
製で、厚さが20μm〜1mm程度のものが用いられ
る。
レーヨン、綿、パルプ等の親水性のもの及びこれらを混
合、組み合わせたものが用いられる。不織布の厚さは、
通常100μm〜1mm程度である。
アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコン系、ポリイ
ソプレン系、ポリイソブチレン系、スチレンーイソプレ
ンースチレン(SIS)系、スチレンーイソプレン系等
の粘着剤を用いることができる。特に、ホットメルト加
工処理できるアクリル系又はSIS系が好適に用いられ
る。
に説明する。
(95mm×130mm)を以下のようにして作製し
た。
m厚)に疎水性のナイロン製不織布(200μm厚)を
積層した複合フィルムと、非通気性のポリエチレンフィ
ルム(100μm厚)にレーヨン製不織布(200μm
厚)を積層した複合フィルムとを、不織布が外側になる
ように重ね合わせ、その端面を5mm幅でヒートシール
してシート状袋とし、この袋の中には、発熱剤(鉄粉6
0部、食塩5部、活性炭8部、吸水性ポリマー5部、水
20部の混合物)を所定量入れて、残りの一辺をヒート
シールして作製した。作製した発熱シートは、非通気性
の外袋に密封して保管した。
量及び発熱剤の量は、粘着剤表面温度が42℃で少なく
とも10時間維持できるように調製した。なお、粘着剤
には、疎水性のSIS系粘着剤(日本フーラー製JM6
043)を用い、親水性レーヨン不織布上に、ストライ
プ状の粘着剤層を、粘着剤層部の面積がシート面積の2
/3となるように形成した。また、粘着剤の厚さは20
0μm、不織布面からの高さは100μmとした。
の代わりに疎水性のナイロン不織布を用いた以外は本実
施例と同様にして発熱シートを作製した。
いて、発赤等の起こり易さ、シートの装着性、温熱効果
を以下のようにして評価した。結果を表1に示す。
部位に1日8時間、3日間繰り返し貼布した。その後剥
がして、皮膚表面の状態等を観察し、発赤の程度等を評
価した。表1に、シート剥離後30分後でも皮膚の赤み
が残っている人の数を示した。
基準に従った。 ○:シートのずれ、剥がれがなく、違和感を感じない △:貼布部を大きく動かすとシートが剥がれ、若干違和
感がある ×:すぐにシートが剥がれる又はシートが浮く
0名に、発熱シートを2時間貼り、腰痛の緩和効果につ
いて以下の基準で評価した。 ○:全面塗布サンプルと同様に腰痛が緩和したと感じた
人数が7人以上 △:全面塗布サンプルと同様に腰痛が緩和したと感じた
人数が4〜6人 ×:全面塗布サンプルと同様に腰痛が緩和したと感じた
人数が3人以下
のレーヨンを用いた発熱シートは、疎水性の不織布を用
いた発熱シートに比べ発赤等が生じ難いことが分かる。
さらに、粘着剤の間隔を3.5〜10mmとすることに
より長時間繰り返し使用しても発赤等を生じることな
く、極めて安定性の高いことが分かった。また、発汗に
よるシートの剥がれがなく装着性も高いものであった。
ナイロン製を用い、非通気性フィルム側の不織布に親水
性のレーヨン製を用いて、粘着剤の幅及び間隔を種々の
値として発熱シートを作製した。他は、実施例1と同様
として作製し、同様の評価を行った。結果を表2に示
す。
トは、発熱剤部の幅と空気層部の幅の比を1:1〜2.
5:1の範囲とすることにより、発熱シートとしての特
性が一層向上することが分かる。
3mmの方形ドット状の粘着剤をx方向に3.5mm、
y方向に1mmの間隔で2次元に形成した以外は実施例
1と同様にして発熱シートを作製し、評価を行った。本
実施例の発熱シートは、発赤等の問題は全くなく、ま
た、装着性及び温熱効果も十分なものであった。
シート状袋に親水性不織布を介して疎水性の粘着剤をス
トライプ状又はドット状に形成することにより、十分な
温熱効果を発揮するとともに、蓄熱を抑える結果、長時
間繰り返し使用しても発赤、疼痛、ムレ、かぶれ等が極
めて起こりにくい安全性の高い発熱シートを提供するこ
とが可能となる。
る。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 発熱剤を内部に含むシート状袋の片面に
親水性不織布を介して疎水性の粘着剤をストライプ状又
はドット状に形成したことを特徴とする皮膚適用発熱シ
ート。 - 【請求項2】 前記粘着剤形成部間の間隔を前記粘着剤
の少なくとも一方向の配列において3.5〜10mmと
したことを特徴とする請求項1に記載の皮膚適用発熱シ
ート。 - 【請求項3】 前記粘着剤形成部と前記間隔の比を1:
1〜2.5:1としたことを特徴とする請求項1又は2
に記載の皮膚適用発熱シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10310717A JP2000139990A (ja) | 1998-09-06 | 1998-10-30 | 皮膚適用発熱シート |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29126598 | 1998-09-06 | ||
JP10-291265 | 1998-09-06 | ||
JP10310717A JP2000139990A (ja) | 1998-09-06 | 1998-10-30 | 皮膚適用発熱シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000139990A true JP2000139990A (ja) | 2000-05-23 |
Family
ID=26558471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10310717A Pending JP2000139990A (ja) | 1998-09-06 | 1998-10-30 | 皮膚適用発熱シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000139990A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009279388A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-12-03 | Takehiko Oki | 貼着型健康増進用具 |
-
1998
- 1998-10-30 JP JP10310717A patent/JP2000139990A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009279388A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-12-03 | Takehiko Oki | 貼着型健康増進用具 |
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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A521 | Written amendment |
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