JP2000139721A - 加熱調理器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本体２の上部に多数の透孔１３を穿設し
たプレート１４を設置し、当該プレート１４の下部にヒ
ーター１５を設けた加熱調理器具において、前記プレー
ト１４の下方に受け皿９を設置し、当該受け皿９上にア
ルミニウム箔１０を着脱自在に敷設したことを特徴とす
る、加熱調理器具 【効果】 簡単で且つコンパクトな構造とすることがで
きると共に、水受け皿に水を張るのを忘れたり、使用中
に水が蒸発し尽くしたりすることがなく、不用意に水を
零す恐れもない。また使用後の手入れや後始末が簡単で
ある。またアルミニウム箔１０の作用により輻射熱を反
射するので、焼肉器１全体が過度に加熱されることがな
く、アルミニウム箔１０で反射された熱線も被調理物の
調理に供されるので、ヒーター１５で生じた熱エネルギ
ーを有効に利用することができ、消費電力を節約するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、焼肉器などの加熱
調理器具に関するものであって、特に簡単な構造で、調
理中に被調理物から生じる油を始末することのできる加
熱調理器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から焼肉料理などを調理するための
焼肉器が広く使用されている。一般に焼肉器は、被調理
物である肉を焼いたときに出る油を除去し、さっぱりと
したヘルシーな焼肉とするために、調理プレートに多数
の透孔が穿設されており、その透孔から油が調理プレー
トの下方に滴るようになっている。

【０００３】そして調理プレートの下方には水を張った
水受け皿が設置され、滴った油が水受け皿の水の中に滴
下し、調理プレートやテーブルが汚れるのを防止すると
共に、使用後に容易に洗浄し得るようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの種の
焼肉器においては、使用時には水受け皿に水を張ってお
く必要があり、また使用中に熱により水が蒸発するの
で、その水の量に常に気を配り、必要に応じて水を補給
する必要があった。

【０００５】水受け皿に水を張るのを忘れたり、水が無
くなったことに気がつかないままで調理を続けると、滴
り落ちた油が水受け皿に付着し、これが熱により焼き付
いて煙や臭気が発生し、また使用後に洗浄するのが困難
となる。また水の気化熱で排気を冷却するので、熱エネ
ルギーの一部が水の気化熱として奪われ、エネルギー効
率が悪いものとなる。

【０００６】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あって、水受け皿に水を張ることなく、水を張ったのと
同様の作用を有する、焼肉器などの加熱調理器具を提供
することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】而して本発明は、本体の
上部に多数の透孔を穿設したプレートを設置し、当該プ
レートの下部にヒーターを設けた加熱調理器具におい
て、前記プレートの下方に受け皿を設置し、当該受け皿
上にアルミニウム箔を着脱自在に敷設したことを特徴と
するものである。

【０００８】本発明においては、前記本体の下部中央部
にファンを設け、前記プレート下部から受け皿を迂回し
てファンの中央部に至る吸気経路及び、ファンの外周か
ら本体の外周に至る排気経路を設けた構造とすることが
好ましい。

【０００９】また本発明においては、前記受け皿に複数
のアルミニウム箔を重ねて敷設しておき、使用の都度汚
れたアルミニウム箔を一枚ずつ除去し得るようにするこ
とが好ましい。

【００１０】

【発明の実施の形態】図面は、本発明の加熱調理器具の
実施の一形態としての焼肉器１を示すものである。２は
焼肉器１の本体であって、その内面に遮熱板３が取り付
けられており、その本体２の底部中央部には、モーター
４で回転駆動されるファン５が設けられている。

【００１１】本体２内には整流板６が設けられている。
当該整流板６は鍋状をなしており、その底部には前記フ
ァン５の上部に臨んでフィルター７が設けられている。
またこの整流板６と前記遮熱板３との間には間隔があい
ており、排気経路８を形成している。

【００１２】さらに整流板６内には受け皿９が配置され
ており、その受け皿９上にはアルミニウム箔１０が着脱
自在に敷設されている。そして当該受け皿９は前記整流
板６に対してスペーサー１１により支持されており、間
隔が形成されて吸気経路１２を形成している。

【００１３】前記アルミニウム箔１０は通常の家庭用の
シート状のアルミホイルを、適当な大きさに裁断して載
置してもよいが、受け皿９の大きさ及び内面形状に適合
するように成形したものを使用するのが好ましい。

【００１４】また通常アルミニウム箔１０は、受け皿９
上に単に載置したのみで使用することもできるが、アル
ミニウム箔１０が受け皿９上から移動しないように、ア
ルミニウム箔１０の縁部を受け皿９の縁に巻付けたり、
受け皿９に形成された凹凸にアルミニウム箔１０の一部
を嵌合するなどして、アルミニウム箔１０を受け皿９に
固定するのが好ましい。

【００１５】またアルミニウム箔１０は、焼肉器１の使
用しようとする度に、一枚ずつ受け皿９上に敷設して使
用することもできるが、複数のアルミニウム箔１０を重
ねて受け皿９上に敷設しておき、使用の都度汚れたアル
ミニウム箔１０を一枚ずつ除去し得るようにすることが
好ましい。

【００１６】そして焼肉器１の上部には、多数の透孔１
３を穿設したプレート１４が設置されている。当該プレ
ート１４の下面にはヒーター１５が設けられており、当
該ヒーター１５の両側部にはリブ１６が垂設され、前記
透孔１３から滴った油がヒーター１５に付着するのを防
止するようになっている。

【００１７】

【作用】次に図面の焼肉器１に基づいて本発明の作用を
説明する。受け皿９にアルミニウム箔１０を載置した状
態で、ヒーター１５に通電してプレート１４を加熱し、
当該プレート１４上に被調理物である肉を載置して焼肉
を調理する。このとき被調理物から滲み出た油は、プレ
ート１４の透孔１３から受け皿９上のアルミニウム箔１
０に滴り落ち、その油が焦げることはない。

【００１８】ここでファン５を駆動すると、焼肉の調理
により生じた油煙や臭気を含んだ空気は、鎖線の矢印で
示すようにプレート１４上から透孔１３を通じてプレー
ト１４の下方に入り、受け皿９の周囲を迂回して吸気経
路１２を通り、この間に冷却される。

【００１９】そして当該空気はフィルター７を通って、
ファン５によって整流板６の下方に吸い込まれ、さらに
ファン５の作用によって外方に放出され、遮熱板３と整
流板６との間の排気経路８を通過して、本体２とプレー
ト１４との間から外方に排出される。

【００２０】而して本発明においては、受け皿９に熱線
の反射率の高いアルミニウム箔１０が載置されているの
で、ヒーター１５及びプレート１４から発する熱輻射は
アルミニウム箔１０によって上方に反射され、被調理物
の調理に供されると共に、フィルター７やモーター４が
過度に加熱されるのを防止する。

【００２１】本発明の作用を確認するために、本発明の
焼肉器１においてヒーター１５に通電しつつフィルター
７の温度を測定したところ、約１６０℃であった。これ
に対し受け皿９及びアルミニウム箔１０に代えて従来の
水を張った水受け皿を設置したときには、フィルター７
の温度は約１２０℃であった。また本発明において受け
皿９のみを設置し、アルミニウム箔１０を載置しなかっ
たときには、フィルター７の温度は約２５０℃に達し
た。

【００２２】アルミニウム箔１０は、調理に際して被調
理物から滴り落ちる油などによって汚れるので、調理後
は受け皿９から取り外して廃棄し、次回に使用するとき
に新たなアルミニウム箔１０を載置する。

【００２３】また請求項３の発明においては、汚れたア
ルミニウム箔１０のみを除去して廃棄すれば、受け皿９
上に汚れていないアルミニウム箔１０が残るので、次回
にはそのアルミニウム箔１０により調理することができ
る。

【００２４】

【発明の効果】従って本発明によれば、水受け皿に水を
張る必要がなく、アルミニウム箔１０を載置した受け皿
９を設置するだけであるので、焼肉器１の高さを低いも
のとし、簡単で且つコンパクトな構造とすることができ
ると共に、水受け皿に水を張るのを忘れたり、使用中に
水が蒸発し尽くしたりすることがなく、不用意に水を零
す恐れもない。また使用後には汚れたアルミニウム箔１
０のみを除去して廃棄すればよいので、手入れや後始末
が簡単である。

【００２５】また本発明によれば、従来の水を張った水
受け皿を設置するものに比べれば排気の温度は高くなる
が、アルミニウム箔１０の作用により輻射熱を反射する
ので、焼肉器１全体が過度に加熱されることがなく、十
分に使用に耐える温度範囲で取り扱うことができる。

【００２６】しかも従来の焼肉器１のように水の蒸発に
よって熱エネルギーが奪われることがなく、アルミニウ
ム箔１０で反射された熱線も被調理物の調理に供される
ので、ヒーター１５で生じた熱エネルギーを有効に利用
することができ、消費電力を節約することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の一形態としての焼肉器の中央
縦断面図

【符号の説明】

１ 焼肉器（加熱調理器具） ２ 本体 ５ ファン ８ 排気経路 ９ 受け皿 １０ アルミニウム箔 １２ 吸気経路 １３ 透孔 １４ プレート １５ ヒーター

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4B040 AA03 AB04 AC03 AD04 AE13 CA05 CA16 CB13 CB16 CB23 CB25 EA07 EB03 EB14 EB20 JA01 JA02 JA13 NA02 NA13 NA20

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体（２）の上部に多数の透孔（１３）
   を穿設したプレート（１４）を設置し、当該プレート
   （１４）の下部にヒーター（１５）を設けた加熱調理器
   具において、前記プレート（１４）の下方に受け皿
   （９）を設置し、当該受け皿（９）上にアルミニウム箔
   （１０）を着脱自在に敷設したことを特徴とする、加熱
   調理器具
2. 【請求項２】 前記本体（２）の下部中央部にファン
   （５）を設け、前記プレート（１４）下部から受け皿
   （９）を迂回してファン（５）の中央部に至る吸気経路
   （１２）及び、ファン（５）の外周から本体（２）の外
   周に至る排気経路（８）を設けたことを特徴とする、請
   求項１に記載の加熱調理器具
3. 【請求項３】 前記受け皿（９）に複数のアルミニウム
   箔（１０）を重ねて敷設し、使用の都度汚れたアルミニ
   ウム箔（１０）を除去し得るようにしたことを特徴とす
   る、請求項１又は２に記載の加熱調理器具