JP2000139406A - 抗アレルギ―剤及び抗掻痒剤 - Google Patents
抗アレルギ―剤及び抗掻痒剤Info
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Abstract
改善作用を有する化粧品組成物及びアレルギー予防乃至
治療剤、並びに、痒み予防食品、痒み改善作用を有する
化粧品組成物及び痒み予防乃至治療剤を提供する。 【解決手段】柿の葉抽出物又は柿の葉を含有するアレル
ギー予防又は痒み予防食品、柿の葉抽出物を含有するア
レルギーによる肌荒れ改善作用又は痒み改善作用を有す
る化粧品組成物、及び柿の葉抽出物を含有するアレルギ
ー又は痒み予防乃至治療剤。
Description
抽出物を用いたアレルギー予防食品、肌荒れ改善作用を
有する化粧品組成物及びアレルギー予防乃至治療剤、並
びに痒み防止食品、痒み予防乃至治療剤及び痒み改善化
粧品組成物に関する。
樹である柿(Diospyros kaki L. )の葉は、広義のハー
ブに含まれるものであり、パーシモンリーフとも呼ばれ
ている。
ことで、動脈硬化、高血圧に有効であり、利尿、解熱、
止血の効果が知られている。
ものがある。例えば、FRAGRANCE JOURNAL 1995-10, p96
-102には抗アレルギー作用のある生薬が記載されてお
り、“カキエキス”が挙げられている。上記文献には
“カキエキス”の抽出部位は記載されていないが、通
常、生薬において、カキエキスにはカキの蔕(シテイ)
が用いられている。
ー作用を有する食品、肌荒れ改善作用を有する化粧品組
成物及びアレルギー予防乃至治療剤、並びに痒み予防食
品、痒み予防乃至治療剤及び痒み改善化粧品組成物を提
供することを目的とする。
増進のために一昨年末から柿の葉茶を飲用していたとこ
ろ、昨年の春はここ数年発症していた花粉症の症状が軽
減されていることに気付いた。
粉症やアトピー性皮膚炎のスクリーニングを行い、柿の
葉抽出物は抗アレルギー作用を有することを見出した。
さらに本発明者は、柿の葉抽出物がIgE値を低下させ
る作用を有すること、及び痒みを軽減させる作用を有す
ることを見出した。本発明はかかる知見に基づき完成さ
れた。
提供するものである。
予防食品。
品。
は2に記載のアレルギー予防食品。
ーによる肌荒れ改善作用を有する化粧品組成物。
記載の化粧品組成物。
予防乃至治療剤。
記載の予防乃至治療剤。
品。
善作用を有する化粧品組成物。
乃至治療剤。
患、例えば、アトピー性皮膚炎,気管支喘息,アレルギ
ー性鼻炎,血管性浮腫,食物アレルギー等のアトピー
(アトピー性疾患)、アレルギー性接触皮膚炎、花粉
症、蕁麻疹等の予防に用いることができる。中でも、花
粉症又はアトピーの予防に好ましく用いることができ
る。さらに、アトピー、より具体的にはアトピー性皮膚
炎の予防に用いることが最も好ましい。
植物の抽出に用いられる溶媒で柿の葉を抽出することに
より得ることができる。溶媒の種類としては、特に限定
されないが、例えば水系溶媒を用いることが好ましい。
水系溶媒は、水単独、或いは、水とメタノール,エタノ
ール,イソプロパノール等の低級アルコール、アセトン
等の1種または2種以上の任意の混合液でもよい。これ
らの溶媒の中でも、水単独による抽出が好ましい。
囲とし、抽出時間は10秒〜24時間の範囲とするのが
好ましい。柿の葉と溶媒の比率は、特に限定はされない
が、柿の葉1重量部に対して溶媒2〜1000重量部が
適当である。
用いてもよいし、凍結乾燥等の乾燥粉末又はエキス等に
濃縮加工して用いてもよい。
等して用いた場合であっても、抽出物に含まれる成分を
摂取することとなる。従って、本発明食品には、柿の葉
をそのまま又は乾燥させたり等したものを配合してもよ
い。
葉の配合量は、所期の効果が得られる限り特に制限され
ず、広い範囲から適宜選択することができるが、抽出物
の乾燥重量に換算して0.001%〜80%(「%」は
「重量%」を意味する。以下同様とする。)、特に0.
01%〜70%が好ましい。
の葉抽出物又は柿の葉を混合し、当該食品形態における
常法に従って調製することができる。或いは、本発明の
食品は、添加剤乃至食品原料等を含有しない柿の葉抽出
物又は柿の葉そのものであってもよい。
能である。食品の形態としては、例えば、柿の葉抽出物
単独で又は他の茶(煎茶、烏龍茶、甜茶、紅茶等)を配
合した柿の葉ドリンク等の飲料(ドリンク剤);粉末ジ
ュース,粉末スープ等の粉末飲料;チョコレート、キャ
ンデー、チューインガム、アイスクリーム、ゼリー、ク
ッキー、ビスケット、コーンフレーク、チュアブルタブ
レット、グミ、ウエハース、煎餅等の菓子類;ドレッシ
ング、ソース等の調味料;パン類、麺類、こんにゃく、
練り製品(かまぼこ等);ふりかけ等が挙げられる。
に含有されるような添加剤乃至食品原料を配合すること
が好ましい。添加剤としては、例えば、甘味剤、着色
剤、抗酸化剤、ビタミン類、香料等を、食品形態に応じ
て適宜選択できる。
フ)に加え、他のハーブ(例えば、カモミール、ジンジ
ャー、ローズヒップ等)を配合してもよい。
に使用することができる食品素材として用いることもで
きる。本発明食品を、食品素材として用いる場合は、既
に調製された食品、例えば、市販の飲料等に添加しても
よい。
形態、摂取者の年齢、性別その他の条件等により適宜選
択されるが、通常柿の葉抽出物の量が、乾燥重量として
1日成人1人当たり体重1kg当たり5〜600mg程
度、好ましくは10〜300mg程度とするのがよく、
1日に1回又は2〜4回に分けて摂取することができ
る。
るため、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、特定保
健用食品、病者用食品等として摂取することができる。
ドとして使用することも可能である。
ットフードに用いられている形態であればいずれの形態
であってもよく、通常飼料乃至ペットフードに含有され
る添加剤乃至食品素材と組み合わせて、常法に従って種
々の形態に調製することができる。もちろん、柿の葉抽
出物又は柿の葉をそのまま用いて飼料又はペットフード
としてもよい。
飼料乃至ペットフードの摂取量等については、本発明所
期の効果を発揮できるようなものであれば特に限定はさ
れず、その形態、家畜乃至ペットの種類等により適宜選
択されるものであり、例えば、上記食品の場合と同様と
することができる。
する化粧品組成物 本発明のアレルギーによる肌荒れ改善作用を有する化粧
品組成物は、例えば、種々のアレルギー性疾患による、
肌荒れの改善作用を有する化粧品組成物として適用する
ことができる。
ピー、アレルギー性接触皮膚炎、蕁麻疹等が挙げられ
る。これら疾患の中でも、本発明化粧品組成物は、アト
ピーによる肌荒れ、即ちアトピー性皮膚炎による肌荒れ
の改善を目的として用いることが好ましい。
て上記した方法と同様の方法により行うことができる。
用いてもよいし、凍結乾燥等の乾燥粉末又はエキス等に
濃縮加工して用いてもよい。
の配合量は、所期の効果が得られる限り特に制限され
ず、広い範囲から適宜選択することができるが、抽出物
の乾燥重量として0.001〜80%、特に0.01%
〜70%が好ましい。
に応じて選択でき、具体的には、石鹸、洗顔料、化粧
水、乳液、ファンデーション、口紅、リップクリーム、
クレンジングクリーム、マッサージクリーム、パック、
ハンドクリーム、ハンドパウダー、ボディシャンプー、
ボディローション、ボディクリーム、浴用化粧品等が挙
げられる。
通常の使用法により使用することができる。また、ハン
ドパウダー等の粉体状の化粧品は、ゴム手袋等の内面に
予め塗布しておき、これを着用することにより使用する
こともできる。
須含有成分として、これを適当な担体と共に用いて、一
般的な化粧品の形態として実用される。
ては、化粧品の形態に応じて通常使用される担体から適
宜選択することができ、例えば、結合剤、界面活性剤、
保湿剤、充填剤、増量剤、湿潤剤等の希釈剤又は賦形剤
が挙げられる。
応じて防腐剤、着色剤、保存剤、抗酸化剤、香料等を含
有させ、化粧品組成物として調製することもできる。
(パーシモンリーフ)に加え、アロエ、ドクダミ等の化
粧品組成物に配合されているハーブを配合してもよい。
常法に従って調製することができる。
態、肌荒れの程度等により適宜選択されるが、通常柿の
葉抽出物の量が、乾燥重量として1日成人1人当たり体
重1kg当たり約5〜600mg程度、好ましくは10
〜300mg程度とするのがよく、1日に1回又は2〜
4回に分けて使用することができる。
性疾患、例えば、アトピー性皮膚炎,気管支喘息,アレ
ルギー性鼻炎,血管性浮腫,食物アレルギー等のアトピ
ー(アトピー性疾患)、アレルギー性接触皮膚炎、花粉
症、蕁麻疹等の予防乃至治療に用いることができる。中
でも、花粉症又はアトピーの予防乃至治療に好ましく用
いることができる。さらに、アトピー、より具体的には
アトピー性皮膚炎の予防乃至治療に用いることが最も好
ましい。
て上記した方法と同様の方法により行うことができる。
用いてもよいし、凍結乾燥等の乾燥粉末又はエキス等に
濃縮加工して用いてもよい。
物の配合量は、所期の効果が得られる限り特に制限され
ず、広い範囲から適宜選択することができるが、抽出物
の乾燥重量として0.001〜80%、特に0.01%
〜70%が好ましい。
必須含有成分として、これを適当な製剤学的に許容され
る担体と共に用いて、一般的な医薬製剤の形態として実
用される。
種の形態が治療目的に応じて選択でき、その代表的なも
のとしては、エキス剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、カプセル
剤、トローチ剤等の固形製剤;内用散剤、外用散剤、パ
ウダー等の粉体製剤;液剤、懸濁剤、乳剤、注射剤(液
剤、懸濁剤等)、シロップ剤、ローション剤、エアゾー
ル剤、点眼剤、浸剤、煎剤等の液状製剤;軟膏剤等のク
リーム状の製剤;パップ剤等が挙げられる。
剤学的に許容される担体としては、製剤の使用形態に応
じて通常使用される、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、吸
収促進剤、保湿剤、吸着剤、滑沢剤、充填剤、増量剤、
付湿剤等の希釈剤又は賦形剤を例示でき、これらは得ら
れる製剤の投与単位形態に応じて適宜選択使用される。
応じて防腐剤、甘味剤、着色剤、抗酸化剤、保存剤、香
料、風味剤等や他の医薬品を含有させ、医薬製剤として
調製することもできる。
従って調製することができる。
く、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾
患の程度等に応じて経口投与、経皮投与等される。注射
剤は、整脈内に、或いは筋肉内、皮内、皮下又は腹腔内
に投与される。エアゾール剤は、点鼻薬として粘膜を通
して投与される場合もある。
製剤を、マスクに浸漬、コーティング、噴霧等した後に
乾燥させ、該マスクを患者(特に花粉症患者)が着用す
ることにより投与する方法や、パウダー等の粉体製剤
を、ゴム手袋等の内面に予め塗布し、これを患者が着用
する方法も含まれる。
剤の形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の程度
等により適宜選択されるが、通常柿の葉抽出物の量が、
乾燥重量として1日成人1人当たり体重1kg当たり5
〜600mg程度、好ましくは10〜300mg程度と
するのがよく、1日に1回又は2〜4回に分けて摂取す
ることができる。
有する化粧品組成物及び痒み予防乃至治療剤 本発明の痒み予防食品、痒みを改善する作用を有する化
粧品組成物又は痒み予防乃至治療剤は、種々の原因によ
る痒み、例えば、アレルギー性接触皮膚炎、アトピー性
皮膚炎、花粉症、蕁麻疹等のアレルギーに伴う痒みの発
生を防いだり、痒みを抑制したりすることを目的として
使用することができる。
剤、痒みを改善する作用を有する化粧品組成物におい
て、含有される柿の葉抽出物の抽出方法,配合状態(乾
燥粉末、エキス等),配合量等;食品,予防乃至治療剤
又は化粧品組成物の形態,用いられる担体又は添加剤,
製造方法、投与方法、使用方法、摂取方法、投与量、使
用量、摂取量等は、上記本発明アレルギー予防食品、本
発明肌荒れ改善作用を有する化粧品組成物又は本発明ア
レルギー予防乃至治療剤と同様である。
が、本発明の範囲は、これらのみに限定されるものでな
い。また、特に記載されていない限り、「%」は「重量
%」を表す。
%)、氷冷し、ろ紙で吸引ろ過後、凍結乾燥した。抽出
液1ml当り抽出物量は0.004g(0.4%)であり、葉1g当
り抽出物量は0.06gであった。
2)を用いたヒスタミン遊離抑制試験ヒト好塩基球株化
細胞(KU812)は、10%牛胎児血清(56℃、30分処理)を
含むRPMI1640培地(ギブコ)で37℃、5%CO2下培養
した。該細胞を、ヒスタミン遊離緩衝液(IMMUNOTECH)
を添加し、遠心(1500rpm、5分、4℃)、上清除去に
より2回洗浄後し、105cells/mlにヒスタミン遊離緩衝
液で調製した。細胞懸濁液100μlと、ヒスタミン遊離緩
衝液で調製した柿の葉抽出物(0.02%)又は陽性対照と
してのエピネフリン(0.02%)100μlを、1.5mlエッペ
ンドルフチューブにとり、氷冷下30分放置した(最終細
胞数104個、最終被験物質濃度0.01%)。その後、遠心
(1500rpm、5分、4℃)、上清除去した細胞をヒスタ
ミン遊離緩衝液200μlで再度混合し、1mg/mlのCRA-1
(高親和性IgEレセプター抗体、コスモバイオ(株))
3μlを添加後(最終濃度15μg/ml)、37℃にて30分間
インキュベートした。遠心(2000rpm、10分、4℃)後
の上清を、ヒスタミンEIAキット(IMMUNOTECH)で測
定した。検量線から算出したヒスタミン量から、以下の
式によりヒスタミン遊離抑制率(%)を求めた。測定は
N=4で行い、平均値と標準偏差で表した。
1を加えた細胞から遊離するヒスタミン量(n M) 陽性コントロールのヒスタミン量:CRA-1のみを加えた
細胞から遊離するヒスタミン量(n M) 陰性コントロールのヒスタミン量:無処置細胞から遊離
するヒスタミン量(n M)。
制結果を示した。柿の葉水抽出物のヒスタミン遊離抑制
率は27±9%であり、陽性対照であるエピネフリンのヒ
スタミン遊離抑制率は52±16%であった。柿の葉抽出物
においても医薬品であるエピネフリンと同様にヒスタミ
ン遊離抑制効果が認められた。
ー(PCA)抑制効果 4週齢のDDY系雄性マウス12匹を日本エスエルシー
(株)(SLC)より購入し、室温23±3℃、湿度55±
15%、明暗サイクル12時間(明期7:00〜19:00)の条件
下に飼育した。マウスは1ケージ6匹飼いとし、標準餌
(ラボMRストック、日本農産工業(株))で3日間予備
飼育後、1群6匹で試験に供した。
調製し、金属製胃ゾンデを用いて強制経口投与(0.25g/
5ml/kg)し、対照群は蒸留水を同様に強制経口投与(5m
l/kg)した。
IgE抗体(10μg/ml)を、左側耳介に生理食塩水を、各
々20μlずつ皮内注射した。皮内注射24時間後にDNP-BS
A(1mg/ml)100μlを尾静脈注射し、その30分後に両
側耳介厚をthickness gauge((株)尾崎製作所)で3
回測定し、耳介浮腫率より耳介浮腫抑制率を求めた。測
定値は平均値と標準偏差で表した。各群間の有意差検定
はt-検定を行った。
側耳介厚が0.185±0.007mmであるのに対し、右側耳介厚
が0.211±0.016mmまで肥厚し、耳介浮腫率は14.1±7.4
%であった。一方、柿の葉水抽出物投与群では、左側耳
介厚が0.197±0.020mmであるのに対し、右側耳介厚が0.
204±0.025mmまで肥厚し、耳介浮腫率は3.5±5.2%であ
った。柿の葉水抽出物投与群はコントロール群に比べ有
意に耳介浮腫を抑制し(p=0.008)、耳介浮腫抑制率
は75.5%となった(図2)。
制効果 7週齢のICR系雄性マウスをSLCより購入した。柿の
葉抽出物は感作前5日間連続投与(N=4)群及び感作
後5日間連続投与(N=5)群を設定した。柿の葉抽出
物は蒸留水にて5%(w/w)に調製し、金属製胃ゾンデ
を用いて強制経口投与(0.25g/5ml/kg/day)を、対照群
は蒸留水を同様に強制経口投与(5ml/kg/day)した。前
日又は当日に刈毛したマウスの腹部皮膚に0.5%(v/v)
DNFB−エタノール溶液0.1mlを塗布し、感作処置を施し
た。その5日後に0.25%(v/v)DNFB−アセトン:オリ
ーブ#油(4:1)溶液を左側耳介皮膚の両面に20μl塗
布し、アレルギー反応を惹起した。アレルギー反応惹起
前とその24時間後に左側耳介の厚さをthickness gauge
(TECLOCK CORPORATION)で測定し、耳介浮腫率より耳
介浮腫抑制率を求めた。各群間の有意差検定はt-検定を
行った。
であったのに対し、感作前5日間の柿の葉抽出物投与群
の耳介浮腫率は42.9±6.7%(p=0.022)、感作後5日間
の柿の葉抽出物投与群の耳介浮腫率は32.5±13.6%(p=
0.005)であった。また、感作前5日間の柿の葉抽出物
投与群の耳浮腫抑制率は30.4%、感作後5日日間の柿の
葉抽出物投与群の耳介浮腫抑制率は47.2%であった(図
3)。柿の葉抽出物は感作前後の投与により、有意に耳
介浮腫を抑制した。
のスクリーニングとして用いられているものである。
ギー反応に関し、実験例3はIV型アレルギー反応に関す
るものであり、柿の葉抽出物は、これらアレルギーに基
づく疾患、例えば、アトピー性皮膚炎、花粉症の他に、
アレルギー性接触皮膚炎、蕁麻疹等の予防及び症状の抑
制又は軽減に有用である。
離抑制試験 通常、カキの蔕が生薬として用いられているので、同じ
濃度における柿の葉抽出物とカキの蔕(シテイ)のヒス
タミンの遊離を抑制する効果を比較した。
リン採血を行い調製した。ヘパリン全血1に対し、ヒス
タミン遊離緩衝液(IMMUNOTECH)を6の割合で調製した
血液200μlと、ヒスタミン遊離緩衝液で調製した0.03%
柿の葉水抽出物又は0.03%柿蔕希エタノール又は0.03%
エピネフリン(陽性対照)それぞれ100μlとを、1.5ml
エッペンドルフチューブにとり、氷冷下30分放置した
(最終被験物質濃度、いずれも0.01%)。
分、4℃)、上清を除去し、細胞(沈降物)にヒスタミ
ン遊離緩衝液300μlを再度混合した。混合液に1mg/ml
のCRA-1(抗ヒトFcεRI recepter抗体、コスモバイオ
(株))4.5μlを添加後(最終濃度15μg/ml)、37℃にて
30分間インキュベートした。遠心(3000rpm、10分、4
℃)後の上清に含まれるヒスタミンの量を、ヒスタミン
EIAキット(IMMUNOTECH)で測定した。被験物質を加
えずCRA-1のみを加えたものを陽性コントロールとし、
被験物質及びCRA-1のいずれをも加えない無処置のもの
を陰性コントロールとし、上記と同様にしてヒスタミン
の遊離量を測定した。結果を図4に示す。
ネフリン(陽性対照)と同程度のヒスタミン遊離抑制効
果を示した。一方、同濃度のシテイエタノール抽出物
は、ヒスタミン遊離抑制効果を示さなかった。
食試験(アトピー発症率及び血清IgE値) NC/Ngaマウスは、コンベンショナルグレードの動
物であって、アトピー性皮膚炎を自然発症するアトピー
性皮膚炎モデルマウスである。また、アトピーの発症に
伴い、血清IgE値が上昇する。
を日本エスエルシー(株)より購入し、室温23±3℃、湿
度55±15%、明暗サイクル12時間(明期7:00〜19:00)
の条件下に飼育した。マウスは1ケージ5匹飼いとし、
標準餌(ラボMRストック、日本農産工業(株))で7日
間予備飼育後、1群5匹として以下の飼料をマウスに供
した。
タル酵母(株))に0.125重量%αコーンスターチ(オ
リエンタル酵母(株))を添加し、実施例群には0.125
重量%柿の葉水抽出物の凍結乾燥粉物を添加し、ミキサ
ーで混合したものを用いた。餌は自由摂取とした。
いるか否かは、試験開始時(5週齢)及び試験終了時
(13週齢)とその間の1週間毎に観察した。
べてが発症した。一方、柿の葉抽出物投与群では、試験
終了時までに発症したのは5匹中4匹であった。
時とその間の2週間毎に眼窟採血し、マウスIgEキッ
ト「ヤマサ」EIA(Lot.702)を用いて測定した。血
清IgE値の測定値は、平均値と標準偏差で表した。各
群間の有意差検定はt−検定を行い、5%以下の危険率
を有意とした。結果を図5に示す。
両群とも9週齢より血清IgE値が徐々に上昇し始め、
試験終了時(13週齢)の血清IgE値は、コントロー
ル群で19,190ng/ml、柿の葉抽出物投与群で
6,138ng/mlと有意な低下を示した。
食試験(引っ掻き回数) NC/Ngaマウスは、コンベンショナルグレードの動
物であって、アトピー性皮膚炎を自然発症するアトピー
性皮膚炎モデルマウスであり、アトピーの発症に伴い痒
みを誘発する。
を日本エスエルシー(株)より購入し、実験例5と同様に
して予備飼育した。7日間の予備飼育後、1群5匹とし
て実験例5と同様の飼料をマウスに供した。
掻き回数を測定した。測定値は、平均値と標準偏差で表
した。各群間の有意差検定はt−検定を行い、5%以下
の危険率を有意とした。結果を図6に示す。
定では、コントロール群が267±112回、柿の葉抽
出物投与群が141±83回であり、有意な引っ掻き回
数の低下が認められた。また、12週齢においても、柿
の葉抽出物投与群に有意な引っ掻き回数の低下が認めら
れた。
らは、その形態における常法に従って製造できる。
型アレルギー反応に対し有効であり、従って、柿の葉抽
出物又は柿の葉を含有する食品、化粧品組成物、薬剤
は、これらの予防乃至治療に有効である。例えば、アレ
ルギー性接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、花粉症、蕁麻
疹等の予防、症状の抑制乃至軽減に有用である。
トピー性皮膚炎等に伴う痒みを抑制する効果を有してい
る。
葉抽出物は、IgE値を低下させる作用を有している。
従って、柿の葉抽出物を含有する食品、柿の葉を含有す
る食品、柿の葉抽出物を含有する医薬組成物は、それぞ
れ柿の葉抽出物を含有するIgE低下作用を有する食
品、柿の葉を含有するIgE低下作用を有する食品、又
は柿の葉抽出物を含有するIgE低下剤として応用する
ことができる。
上昇を伴う疾患であれば特に限定されずいずれの疾患に
も適用できる。IgEの上昇を伴う疾患としては、例え
ば、アトピー性疾患(アトピー性皮膚炎、気管支喘息、
アレルギー性鼻炎、血管性浮腫、食物アレルギー等)、
花粉症、蕁麻疹等が挙げられる。
される柿の葉抽出物の抽出方法,配合状態(乾燥粉末、
エキス等),配合量等:食品又は医薬の形態,用いられ
る担体又は添加剤,製造方法、摂取量又は投与量、投与
法方等は、本発明アレルギー予防食品又はアレルギー予
防乃至治療剤と同様とすればよい。
2)を用いたヒスタミン遊離抑制効果を示す図(実験例
1)
(PCA)抑制効果を示す図(実験例2)。
抑制効果を示す図(実験例3)。
遊離抑制効果を示す図(実験例4)。
の血清IgE値の経時的変化を示す図(実験例5)。
の引っ掻き回数の低下を示す図(実験例6)。
Claims (11)
- 【請求項1】 柿の葉抽出物を含有するアレルギー予防
食品。 - 【請求項2】 柿の葉を含有するアレルギー予防食品。
- 【請求項3】 アレルギーがアトピーである請求項1又
は2に記載のアレルギー予防食品。 - 【請求項4】 柿の葉抽出物を含有する、アレルギーに
よる肌荒れ改善作用を有する化粧品組成物。 - 【請求項5】 アレルギーがアトピーである請求項4に
記載の化粧品組成物。 - 【請求項6】 柿の葉抽出物を含有するアレルギー予防
乃至治療剤。 - 【請求項7】 アレルギーがアトピーである請求項7に
記載の予防乃至治療剤。 - 【請求項8】 柿の葉抽出物を含有する痒み予防食品。
- 【請求項9】 柿の葉を含有する痒み予防食品。
- 【請求項10】 柿の葉抽出物を含有する、痒み改善作
用を有する化粧品組成物。 - 【請求項11】 柿の葉抽出物を含有する痒み予防乃至
治療剤。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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