JP2000138473A - 電子装置 - Google Patents

電子装置

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JP2000138473A
JP2000138473A JP10309668A JP30966898A JP2000138473A JP 2000138473 A JP2000138473 A JP 2000138473A JP 10309668 A JP10309668 A JP 10309668A JP 30966898 A JP30966898 A JP 30966898A JP 2000138473 A JP2000138473 A JP 2000138473A
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metal
electron beam
metallized
electronic device
metal lid
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JP10309668A
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Maki Suzuki
真樹 鈴木
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁基体と金属製蓋体とから成る容器の気密
が破れ、内部に収容する電子部品を長期間にわたり正常
かつ安定に作動させることができない。 【解決手段】 上面に電子部品3が搭載される搭載部1
aおよび搭載部1aを取り囲むようにして被着された枠
状のメタライズ金属層5を有する絶縁基体1と、搭載部
1aに搭載された電子部品3と、メタライズ金属層5に
間に融点が700℃以上のろう材6を介してエレクトロン
ビーム溶接により接合され、絶縁基体1との間で電子部
品3を気密に封止する金属製蓋体2とから成る電子装置
であって、金属製蓋体2はエレクトロンビーム7による
溶融跡2aがその厚みの30〜80%の深さに形成されてい
る電子装置である。容器の気密性が高く、電子部品3を
長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス等の
絶縁基体と金属製蓋体とから成る容器の内部に圧電振動
子や半導体素子等の電子部品を気密に収容した電子装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電振動子や半導体素子等の電子部品
は、この電子部品を収容するための容器内に気密に収容
されることによって製品としての電子装置となる。
【0003】かかる電子装置において最も信頼性の高い
とされるものは、酸化アルミニウム等焼結体等のセラミ
ックスから成り、上面中央部に電子部品が搭載される搭
載部を有する絶縁基体と、この絶縁基体の上面に搭載部
を取り囲むようにして取着された鉄−ニッケル合金や鉄
−ニッケル−コバルト合金から成る金属枠体と、この金
属枠体にシーム溶接により接合される鉄−ニッケル合金
や鉄−ニッケル−コバルト合金から成る金属製蓋体とか
ら構成される容器内部に電子部品を気密に封止したタイ
プのものである。
【0004】このタイプの電子装置は、絶縁基体の搭載
部に電子部品を搭載した後、絶縁基体に取着された金属
枠体に金属製蓋体を載置して、この金属製蓋体の外周縁
にシーム溶接機の一対のローラー電極を接触させながら
転動させるとともにこのローラー電極間に溶接のための
大電流を流し、金属枠体に金属製蓋体をシーム溶接する
ことによって製作される。
【0005】なお、このタイプの電子装置において、絶
縁基体に取着された金属枠体は、絶縁基体の上面に搭載
部を取り囲むようにして枠状のメタライズ金属層を被着
させておくとともに、このメタライズ金属層にニッケル
めっき層を被着させた後、これに銀ろう等のろう材を介
してろう付けすることによって取着されている。
【0006】しかしながら、このタイプの電子装置は、
絶縁基体に取着された金属枠体に金属製蓋体をシーム溶
接する際のシーム溶接装置のローラー電極の移動速度が
精々3mm/秒程度と遅いため、例えば3mm角の金属
製蓋体を金属枠体シーム溶接するのに数秒程度の長時間
を要し、生産性が低いという問題点があった。
【0007】さらに、絶縁基体に金属製蓋体をシーム溶
接するための下地金属として金属枠体が必要であるた
め、金属枠体の分だけ電子装置の高さが高いものとなっ
てしまうとともに高価なものとなってしまうという問題
点も有していた。
【0008】そこで、上面中央部に電子部品を搭載する
搭載部を、および上面外周部に搭載部を取り囲む枠状で
厚みが10〜20μm程度のメタライズ金属層を有する酸化
アルミニウム質焼結体等のセラミックスから成る絶縁基
体と、鉄−ニッケル合金や鉄−ニッケル−コバルト合金
から成る金属製蓋体とから成る容器を準備して、絶縁基
体の搭載部に電子部品を搭載した後、絶縁基体のメタラ
イズ金属層に金属製蓋体を銀ろう等のろう材を介してエ
レクトロンビーム溶接することにより絶縁基体と金属製
蓋体とから成る容器の内部に電子部品を気密に封止した
タイプの電子装置が提案されている。
【0009】このタイプの電子装置では、絶縁基体のメ
タライズ金属層にニッケルめっきを2〜5μmの厚みに
被着させておくとともに、このニッケルめっきが被着さ
れたメタライズ金属層上に金属製蓋体を間にろう材を挟
んで載置し、しかる後、エレクトロンビームを磁界によ
って枠状のメタライズ金属層に沿って移動させながら金
属製蓋体の上面に照射し、この照射したエレクトロンビ
ームによる熱エネルギーでエレクトロンビームが照射さ
れた部分に対応するろう材を溶融させることによって金
属製蓋体と絶縁基体とが接合される。
【0010】このような電子装置によれば、エレクトロ
ンビームは磁界によつて移動させながら照射されること
から約300 mm/秒以上の高速で移動させることがで
き、例えば3mm角の金属製蓋体を0.1 秒以下の極めて
短時間のうちに絶縁基体のメタライズ金属層に溶接する
ことができるため、生産性に極めて優れる。
【0011】さらに、溶接のための下地金属として金属
枠体を必要としないことから、その分、高さを低くする
ことができ、かつ安価である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このタ
イプの金属製蓋体をエレクトロンビーム溶接により接合
した容器の内部に電子部品を気密に収容した電子装置で
は、金属製蓋体を絶縁基体のメタライズ金属層に間に銀
ろうを介してエレクトロンビーム溶接する際に絶縁基体
のエレクトロンビームが照射された部分に対応する部位
にエレクトロンビームによる熱が伝わり、この部位が極
めて短時間のうちに局部的に高温となる熱衝撃を受け、
このため絶縁基体のエレクトロンビームが照射された部
分に対応する部位にクラックが入ることがあった。そし
て、そのようにクラックが入ると、これが外部環境の温
度変化を長期間にわたって繰り返し受けることにより絶
縁基体外部まで進行し、その結果、容器の気密性が破れ
て内部に収容する電子部品を長期間にわたり正常かつ安
定に作動させることができなくなってしまうという問題
点を有していた。
【0013】本発明は、かかる問題点に鑑み案出された
ものであり、その目的は、絶縁基体にクラックを発生さ
せることなく金属製蓋体を絶縁基体のメタライズ金属層
にエレクトロンビーム溶接により強固に接合し、外部環
境の温度変化を長期間にわたって繰り返し受けても容器
の気密性が損なわれることがなく、内部に収容する電子
部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが
できる電子装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の電子装置は、上
面に電子部品が搭載される搭載部およびこの搭載部を取
り囲むようにして被着された枠状のメタライズ金属層を
有する絶縁基体と、前記搭載部に搭載された電子部品
と、前記メタライズ金属層に間に融点が700 ℃以上のろ
う材を介してエレクトロンビーム溶接により接合され、
前記絶縁基体との間で前記電子部品を気密に封止する金
属製蓋体とから成る電子装置であって、前記金属製蓋体
はエレクトロンビームによる溶融跡がその厚みの30〜80
%の深さに形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0015】本発明の電子装置によれば、エレクトロン
ビームによる溶融跡が金属製蓋体の厚みの30〜80%の深
さに形成されるようにして金属製蓋体がメタライズ金属
層にエレクトロンビーム溶接されていることから、金属
製蓋体を絶縁基体のメタライズ金属層に間に銀ろうを介
してエレクトロンビーム溶接する際に絶縁基体が受ける
熱衝撃が小さく、そのため、絶縁基体のエレクトロンビ
ームが照射された部分に対応する部位にクラックが入る
ことが有効に防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の電子装置を添付の
図面を基に説明する。
【0017】図1は本発明の電子装置の実施の形態の一
例を示した断面図であり、同図において1は絶縁基体、
2は金属製蓋体、3は電子部品である。そして、絶縁基
体1と金属製蓋体2とから成る容器の内部に例えば圧電
振動子や半導体素子等の電子部品3を気密に収容するこ
とによって電子装置が構成されている。
【0018】絶縁基体1は、電子部品3を支持する支持
体であり、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウ
ム質焼結体等のセラミックスから成り、その上面中央部
に電子部品3を収容するための凹部Aを有している。そ
して、凹部Aの底面には電子部品3を搭載するための搭
載部1aを形成しており、搭載部1aに電子部品3が搭
載されている。
【0019】絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質
焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム・酸化
珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末
に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して泥漿状とな
すとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカ
レンダーロール法を採用することによってセラミックグ
リーンシートとなし、しかる後、このセラミックグリー
ンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに複数枚積
層し、高温で焼成することによって製作される。
【0020】また、絶縁基体1には、搭載部1aの上面
から絶縁基体1の下面にかけて導出するタングステン・
モリブデン等の金属粉末焼結体から成るメタライズ配線
層4が被着形成されている。
【0021】メタライズ配線層4は、電子部品3の各電
極を外部に電気的に導出するための導電路として機能
し、その搭載部1a上面部位には電子部品3の電極が、
例えば導電性接着剤を介して電気的に接続されている。
そして、メタライズ配線層4の絶縁基体1の下面に導出
した部位は、外部電気回路基板(図示せず)の配線導体
に例えば半田を介して電気的に接続される。
【0022】メタライズ配線層4は、例えばタングステ
ン粉末焼結体から成る場合であれば、タングステン粉末
に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して得たタング
ステンペーストを絶縁基体1となるセラミックグリーン
シートに従来周知のスクリーン印刷法により所定パター
ンに印刷塗布し、これを絶縁基体1となるセラミックグ
リーンシートとともに焼成することによって、絶縁基体
1の搭載部1a上面から下面にかけて所定パターンに被
着導出される。
【0023】なお、メタライズ配線層4は、その露出す
る表面にニッケル・金等の耐食性に優れ、かつ半田との
濡れ性に優れる金属をメッキ法により1〜20μmの厚み
に被着させておくと、メタライズ配線層4の酸化腐食を
有効に防止することができるとともに、メタライズ配線
層4と外部電気回路基板の配線導体との接続を強固なも
のとなすことができる。従って、メタライズ配線層4の
表面には、ニッケル・金等の耐食性に優れ、かつ半田と
の濡れ性に優れる金属をメッキ法により1〜20μmの厚
みに被着させておくことが好ましい。
【0024】さらに、絶縁基体1の上面外周部には、幅
が0.4 mm程度の枠状のメタライズ金属層5が搭載部1
aを取り囲むようにして被着形成されている。このメタ
ライズ金属層5には、金属製蓋体2が間にろう材6を介
してエレクトロンビーム溶接により接合されている。
【0025】メタライズ金属層5は、絶縁基体1に金属
製蓋体2を接合させるための下地金属として機能し、タ
ングステン・モリブデン等の金属粉末焼結体から成り、
タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダ・溶剤
を添加混合して得た金属ペーストを絶縁基体1となるセ
ラミックグリーンシート上に従来周知のスクリーン印刷
法を採用して予め所定厚み・所定パターンに印刷塗布
し、これを絶縁基体1となるセラミックグリーンシート
とともに焼成することによって、絶縁基体1の上面に搭
載部1aを取り囲むようにして枠状に被着形成される。
【0026】なお、メタライズ金属層5は、その表面に
ニッケル・金等の耐食性に優れ、かつろう材6との濡れ
性に優れる金属をメッキ法により1〜20μmの厚みに被
着させておくと、メタライズ金属層5が酸化腐食するの
を有効に防止することができるとともに、メタライズ金
属層5と金属製蓋体2とのろう材6を介した溶接を強固
なものとなすことができる。従って、メタライズ金属層
5の表面には、ニッケル・金等の耐食性に優れ、かつろ
う材6との濡れ性に優れる金属をメッキ法により1〜20
μmの厚みに被着させておくことが好ましい。
【0027】また、金属製蓋体2は、鉄−ニッケル合金
板あるいは鉄−ニッケル−コバルト合金板から成り、絶
縁基体1のメタライズ金属層5に間にろう材6を介して
エレクトロンビーム溶接により接合されることにより、
絶縁基体1との間で電子部品3を気密に封止している。
【0028】金属製蓋体2と絶縁基体1のメタライズ金
属層5とのエレクトロンビーム溶接による接合は、平板
状の金属製蓋体2を絶縁基体1のメタライズ金属層5の
上に間にろう材6を配置して載置するとともに、金属製
蓋体2の上面に直径が0.1 〜0.2 mm程度のエレクトロ
ンビーム7をメタライズ金属層5に沿って移動させなが
ら照射し、このエレクトロンビーム7による熱を金属製
蓋体2の下面に伝達させてろう材6を溶融させることに
よって行なわれる。
【0029】また、金属製蓋体2とメタライズ金属層5
との間に配されるろう材6は、銀−銅合金等の融点が70
0 ℃以上のろう材から成り、金属製蓋体2をメタライズ
金属層5に接合させる接合材として機能し、金属製蓋体
2の上面に照射されるエレクトロンビーム7による熱が
金属製蓋体2の下面に伝達されることによって溶融す
る。
【0030】ろう材6は、その融点が700 ℃以上と高い
ことから、金属製蓋体2をメタライズ金属層5にエレク
トロンビーム溶接する際にエレクトロンビーム7による
熱が印加されても、その一部が急激に溶融飛散して凹部
1a内の電子部品3に付着するようなことはない。
【0031】なお、ろう材6は金属製蓋体2とメタライ
ズ金属層5との間に配置させる際にその配置の作業性を
良好とするために、予め金属製蓋体2の下面に被着され
ている。
【0032】さらに、本発明の電子装置では、金属製蓋
体2とメタライズ金属層5とをエレクトロンビーム溶接
する際に金属製蓋体2にエレクトロンビーム7による溶
融跡2aが金属製蓋体2の厚みの30〜80%の深さに形成
されるようにして溶接されていることが重要である。
【0033】このように、金属製蓋体2とメタライズ金
属層5とをエレクトロンビーム溶接する際に金属製蓋体
2にエレクトロンビームによる溶融跡2aが金属製蓋体
2の厚みの30〜80%の深さに形成されるようにして溶接
することにより、絶縁基体1にクラックが発生すること
なく、金属製蓋体2が絶縁基体1のメタライズ金属層5
に間にろう材6を介して強固に接合される。
【0034】エレクトロンビーム7による溶融跡2aが
金属製蓋体2の厚みの30%未満の深さに形成されている
場合は、金属製蓋体2を絶縁基体1のメタライズ金属層
5に間にろう材6を介してエレクトロンビーム溶接する
際にろう材6のエレクトロンビーム7の熱による溶融が
不十分となり、金属製蓋体2とメタライズ金属層5とが
強固に接合されなくなる傾向がある。また、エレクトロ
ンビーム7による溶融跡2aが金属製蓋体2の厚みの80
%を超えて形成されている場合は、金属製蓋体2を絶縁
基体1のメタライズ金属層5に間にろう材6を介してエ
レクトロンビーム溶接する際にエレクトロンビーム7の
熱による熱衝撃が絶縁基体1に大きく印加されてしま
い、その結果、この熱衝撃により絶縁基体1にクラック
が発生したものとなりやすい傾向がある。従って、金属
製蓋体2に形成されるエレクトロンビーム7による溶融
跡2aの深さは、金属製蓋体2の厚みの30〜80%の範囲
に特定される。
【0035】なお、エレクトロンビーム7により金属製
蓋体2に形成される溶融跡2aを金属製蓋体2の厚みの
30〜80%とするには、金属製蓋体2に照射されるエレク
トロンビーム7の電流や出力・移動速度等を適当な値に
調整すればよい。
【0036】かくして、本発明の電子装置によれば、絶
縁基体1と金属製蓋体2とから成る容器の内部に電子部
品3が気密信頼性高く収容された電子装置が得られる。
【0037】
【実施例】上面中央部に長さが2.2 mmで幅が0.2 mm
・深さが0.25mmの略直方体状の凹部を有するととも
に、上面外周部にこの凹部を取り囲む幅が0.4 mmで厚
みが20μmの枠状のタングステンメタライズ金属層を有
する、長さが3mmで幅が2mm、厚みが0.5 mmの略
四角平板状の酸化アルミニウム質焼結体から成る絶縁基
体を準備した。そして、メタライズ金属層表面には厚み
が5μmのニッケルめっき層を電解めっき法により被着
させた。
【0038】また、下面の全面に銀72重量%−銅28重量
%から成る厚みが10μmのろう材をクラッド法により被
着させた、長さが3mmで幅が2mm・厚みが0.1 mm
の鉄−ニッケル−コバルト合金板からなる平板状の金属
製蓋体を準備した。
【0039】そして、絶縁基体のメタライズ金属層上に
金属製蓋体をろう材を挟んで載置するとともに、金属製
蓋体の上面に表1に示す出力で直径0.2 mmのエレクト
ロンビームを300 mm/秒の速度でメタライズ金属層に
沿って移動させながら3周照射し、これによって金属製
蓋体をメタライズ金属層にろう材を介してエレクトロン
ビーム溶接し、本発明および比較例の試料を得た。な
お、表1において試料番号2〜4は本発明の試料であ
り、試料番号1および5は比較例の試料である。
【0040】このようにして得た試料を長辺方向に沿っ
て上下方向に切断してその断面を金属顕微鏡で観察し、
金属製蓋体に形成されたエレクトロンビームによる溶融
跡の深さおよび絶縁基体に発生したクラックの有無を調
べた。
【0041】さらに、切断された金属製蓋体の一端を上
方に垂直に引っ張り、金属製蓋体が剥がれるときの荷重
を測定し、これを蓋体の接合強度とした。これらの結果
を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1に示すように、本発明の試料である試
料番号2〜4の試料においては、絶縁基体にクラックの
発生は見られなかった。また、金属製蓋体が絶縁基体か
ら剥がれるときの引っ張り荷重が1kgf以上と強固な
接合強度を示した。
【0044】一方、本発明の範囲外の比較例の試料であ
る試料番号1の試料においては、絶縁基体にクラックの
発生は見られないものの、金属製蓋体が絶縁基体から剥
がれる時の引っ張り荷重が0.2 kgfと小さく、弱い接
合強度であった。また、同じく本発明の範囲外の比較例
の試料である試料番号5の試料においては、絶縁基体に
クラックの発生が見られた。
【0045】なお、本発明は上述の実施の形態の例に限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
であれば種々の変更が可能であることはいうまでもな
い。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の電子装置によれ
ば、金属製蓋体に形成されるエレクトロンビームによる
溶融跡の深さを金属製蓋体の厚みの30〜80%としたこと
から、絶縁基体にクラックが発生することがなく、しか
も、ろう材が良好に溶融して金属製蓋体のメタライズ金
属層への接合強度が強いものとなり、外部環境の温度変
化を長期間にわたって繰り返し受けても容器の気密性が
損なわれることがなく、容器の気密封止を長期間にわた
り完全として内部に収容する電子部品を長期間にわたり
正常かつ安定に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子装置の実施の形態の一例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1・・・・・絶縁基体 1a・・・・搭載部 2・・・・・金属製蓋体 2a・・・・エレクトロンビームによる溶融跡 3・・・・・電子部品 5・・・・・メタライズ金属層 6・・・・・ろう材 7・・・・・エレクトロンビーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に電子部品が搭載される搭載部およ
    び該搭載部を取り囲むようにして被着された枠状のメタ
    ライズ金属層を有する絶縁基体と、前記搭載部に搭載さ
    れた電子部品と、前記メタライズ金属層に間に融点が7
    00℃以上のろう材を介してエレクトロンビーム溶接に
    より接合され、前記絶縁基体との間で前記電子部品を気
    密に封止する金属製蓋体とから成る電子装置であって、
    前記金属製蓋体はエレクトロンビームによる溶融跡がそ
    の厚みの30〜80%の深さに形成されていることを特
    徴とする電子装置。
JP10309668A 1998-10-30 1998-10-30 電子装置 Pending JP2000138473A (ja)

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