JP3232051B2 - 電子装置の製造方法 - Google Patents

電子装置の製造方法

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JP3232051B2 JP27403798A JP27403798A JP3232051B2 JP 3232051 B2 JP3232051 B2 JP 3232051B2 JP 27403798 A JP27403798 A JP 27403798A JP 27403798 A JP27403798 A JP 27403798A JP 3232051 B2 JP3232051 B2 JP 3232051B2
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    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/16221Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/16225Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation

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  • Welding Or Cutting Using Electron Beams (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックス等の絶
縁基体と金属製蓋体とから成る容器の内部に圧電振動子
や半導体素子等の電子部品を気密に収容する電子装置の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電振動子や半導体素子等の電子部品
は、この電子部品を収容するための容器内に気密に収容
されることによって製品としての電子装置となる。
【0003】かかる電子装置において最も信頼性が高い
とされるものは、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミ
ックスから成り、上面中央部に電子部品が搭載される搭
載部を有する絶縁基体と、この絶縁基体の上面に搭載部
を取り囲むようにして取着された鉄−ニッケル合金や鉄
−ニッケル−コバルト合金から成る金属枠体と、この金
属枠体にシーム溶接により接合される鉄−ニッケル合金
や鉄−ニッケル−コバルト合金から成る金属製蓋体とか
ら成る容器の内部に電子部品を気密に封止したタイプの
ものである。このタイプの電子装置は、絶縁基体の搭載
部に電子部品を搭載した後、絶縁基体に取着された金属
枠体に金属製蓋体を載置して、この金属製蓋体の外周縁
にシーム溶接機の一対のローラー電極を接触させながら
転動させるとともにこのローラー電極間に溶接のための
大電流を流し、金属枠体に金属製蓋体をシーム溶接する
ことによって製作される。
【0004】なお、このタイプの電子装置において、絶
縁基体に取着された金属枠体は、絶縁基体の上面に搭載
部を取り囲むようにして枠状のメタライズ金属層を被着
させておくとともにこのメタライズ金属層にニッケルメ
ッキ層を被着させた後、これに銀ろう等のろう材を介し
てろう付けすることによって取着されている。
【0005】しかしながら、このタイプの電子装置は、
絶縁基体に取着された金属枠体に金属製蓋体をシーム溶
接する際のシーム溶接装置のローラー電極の移動速度が
精々3mm/秒程度と遅いため、例えば3mm角の金属
製蓋体を金属枠体にシーム溶接するのに数秒程度の長時
間を要し、生産性が低いという欠点があった。
【0006】さらに、絶縁基体に金属製蓋体をシーム溶
接するための下地金属として金属枠体が必要であるた
め、金属枠体の分だけ電子装置の高さが高いものとなっ
てしまうとともに高価なものとなってしまうという欠点
も有していた。
【0007】そこで、上面中央部に電子部品を搭載する
搭載部を、および上面外周部に搭載部を取り囲む枠状で
厚みが10〜20μm程度のメタライズ金属層を有する酸化
アルミニウム質焼結体等のセラミックスから成る絶縁基
体と、鉄−ニッケル合金や鉄−ニッケル−コバルト合金
から成る金属製蓋体とから成る容器を準備して、絶縁基
体の搭載部に電子部品を搭載した後、絶縁基体のメタラ
イズ金属層に金属製蓋体をろう材を介してエレクトロン
ビーム溶接することにより絶縁基体と金属製蓋体とから
成る容器の内部に電子部品を気密に封止したタイプの電
子装置が提案されている。
【0008】このタイプの電子装置では、絶縁基体のメ
タライズ金属層にニッケルメッキを2〜5μmの厚みに
被着させておくとともに、このニッケルメッキが被着さ
れたメタライズ金属層上に金属製蓋体を間にろう材を挟
んで載置し、しかる後、エレクトロンビームを磁界によ
って枠状のメタライズ金属層に沿って移動させながら金
属製蓋体の上面に照射し、この照射したエレクトロンビ
ームによる熱エネルギーでエレクトロンビームが照射さ
れた部分に対応するろう材を溶融させることによって、
金属製蓋体と絶縁基体とが接合される。
【0009】このような電子装置によれば、エレクトロ
ンビームは磁界によつて移動させながら照射されること
から約300 mm/秒以上の高速で移動させることがで
き、例えば3mm角の金属製蓋体を0.1 秒以下の極めて
短時間のうちに絶縁基体のメタライズ金属層に溶接する
ことができるため、生産性に極めて優れる。
【0010】さらに、溶接のための下地金属として金属
枠体を必要としないことから、その分、高さを低くする
ことができ、かつ安価である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このタ
イプの金属製蓋体をエレクトロンビーム溶接により接合
した容器の内部に電子部品を気密に収容した電子装置で
は、金属製蓋体を絶縁基体のメタライズ金属層にエレク
トロンビーム溶接する際に絶縁基体のエレクトロンビー
ムが照射された部分に対応する部位にエレクトロンビー
ムによる熱が伝わり、この部位が極めて短時間のうちに
局部的に高温となる熱衝撃を受け、このため絶縁基体の
エレクトロンビームが照射された部分に対応する部位に
クラックが入ることがあった。そして、そのようにクラ
ックが入るとこれが外部環境の温度変化を長期間にわた
って繰り返し受けることにより絶縁基体の外部にまで進
行し、その結果、容器の気密性が破れて内部に収容する
電子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させるこ
とができなくなってしまうという問題点を有していた。
【0012】本発明は、かかる問題点に鑑み案出された
ものであり、その目的は、金属製蓋体を絶縁基体のメタ
ライズ金属層にエレクトロンビーム溶接する際に絶縁基
体にクラックが入ることがなく、電子部品を収容する容
器を気密性が極めて優れたものとして、内部に収容する
電子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させるこ
とができる電子装置の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電子装置の製造
方法は、電子部品と、上面に前記電子部品が搭載される
搭載部およびこの搭載部を取り囲むようにして被着され
た枠状のメタライズ金属層を有する絶縁基体と、この絶
縁基体の前記メタライズ金属層に接合され、前記絶縁基
体との間の空間に前記電子部品を収容する金属製蓋体と
を準備する工程と、前記絶縁基体の前記搭載部に前記電
子部品を搭載する工程と、前記絶縁基体の前記メタライ
ズ金属層上に前記金属製蓋体を間にろう材を挟んで載置
する工程と、前記金属製蓋体の上面に前記ろう材が溶融
しない出力のエレクトロンビームを前記枠状のメタライ
ズ金属層に沿って少なくとも1周照射することによって
前記絶縁基体を予備加熱する工程と、前記金属製蓋体の
上面に前記ろう材が溶融する出力のエレクトロンビーム
を前記枠状のメタライズ金属層に沿って少なくとも1周
照射することによって前記金属製蓋体を前記メタライズ
金属層に前記ろう材を介して接合する工程とを具備する
ことを特徴とするものである。
【0014】本発明の電子装置の製造方法によれば、金
属製蓋体の上面にろう材が溶融する出力のエレクトロン
ビームを照射して金属製蓋体をメタライズ金属層にろう
材を介して接合する前に、ろう材が溶融しない出力のエ
レクトロンビームを金属製蓋体の上面に照射して絶縁基
体を予備加熱しておくことから、金属製蓋体をメタライ
ズ金属層にろう材を介して接合する際に予備加熱により
絶縁基体が予めある程度温まっているので、これにより
絶縁基体に印加される熱衝撃を緩和することができ、絶
縁基体にクラックが発生することを有効に防止すること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付の図面を基に
説明する。
【0016】図2は本発明の製造方法により製造される
電子装置の実施の形態の一例を示した断面図であり、同
図において1は電子部品、2は絶縁基体、3は金属製蓋
体である。そして、絶縁基体2と金属製蓋体3とから成
る容器の内部に例えば圧電振動子や半導体素子等の電子
部品1を気密に収容することによって電子装置が構成さ
れている。
【0017】電子部品1は、例えば圧電振動子や半導体
素子等であり、この例ではその下面に図示しない複数の
電極を有している。
【0018】絶縁基体2は、電子部品1を支持する支持
体であり、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウ
ム質焼結体等のセラミックスから成り、その上面中央部
に電子部品1を収容するための凹部Aを有している。そ
して、凹部Aの底面は電子部品1を搭載するための搭載
部2aを形成しており、搭載部2aに電子部品1が搭載
されている。
【0019】また、絶縁基体2には、搭載部2aの上面
から絶縁基体2の下面にかけて導出するタングステンや
モリブデン等の金属粉末焼結体から成るメタライズ配線
層4が被着形成されている。
【0020】メタライズ配線層4は、電子部品1の各電
極を外部に電気的に導出するための導電路として機能
し、その搭載部2aの上面の部位には電子部品1の電極
が例えば導電性接着剤を介して電気的に接続されてい
る。そして、メタライズ配線層4の絶縁基体2の下面に
導出した部位は外部電気回路基板(図示せず)の配線導
体に例えば半田を介して電気的に接続される。
【0021】さらに、絶縁基体2の上面外周部には、タ
ングステンやモリブデン等の金属粉末焼結体から成る幅
が0.4 mm程度の枠状のメタライズ金属層5が搭載部2
aを取り囲むようにして被着形成されている。このメタ
ライズ金属層5には金属製蓋体3が間にろう材6を介し
てエレクトロンビーム溶接により接合されている。
【0022】金属製蓋体3は、例えば鉄−ニッケル合金
や鉄−ニッケル−コバルト合金等から成り、絶縁基体2
のメタライズ金属層5に間にろう材6を介してエレクト
ロンビーム溶接により接合されることにより、絶縁基体
2との間で電子部品1を収容して気密に封止している。
【0023】ろう材6は、銀−銅合金や鉛−錫合金・金
−錫合金・アルミニウム−シリコン合金・銅−亜鉛合金
・銀−銅−リン合金あるいは銀−インジウム−錫合金等
から成り、金属製蓋体3をメタライズ金属層5に接合さ
せる接合材として機能する。
【0024】なお、絶縁基体2として100 ℃における熱
伝導率が15W/m・K以下のものを用いると、このよう
な絶縁基体2は熱を伝えにくいことから、金属製蓋体3
を予備加熱された絶縁基体2のメタライズ金属層5にエ
レクトロンビーム溶接により接合する際に、金属製蓋体
3の上面にエレクトロンビームを照射してもこのエレク
トロンビームによる熱が絶縁基体2に伝わりにくいた
め、絶縁基体2がクラックが発生するような高温となる
ことはない。その結果、エレクトロンビームの熱衝撃に
よる絶縁基体2のクラックが発生することを有効に防止
することができ、絶縁基体2と金属製蓋体3とから成る
容器を気密性が極めて優れたものとして、内部に収容す
る電子部品1を長期間にわたり正常かつ安定に作動させ
ることが可能となる。
【0025】さらに、絶縁基体2に熱が伝わりにくいた
めエレクトロンビームによる熱エネルギーが絶縁基体2
側に多量に逃げないことから、ろう材6を溶融させるた
めのエレクトロンビームのエネルギーを少なくして溶接
することができる。
【0026】また、金属製蓋体3が非磁性金属から成る
場合は、金属製蓋体3が外部の磁場の影響を受けたり外
部部材と擦れたりすることによって磁化されることがな
いため、エレクトロンビーム溶接により接合する際に金
属製蓋体3の有する磁力によりエレクトロンビームの照
射位置がずれるようなことがなく、金属製蓋体3の上面
にエレクトロンビームを正確に照射して強固に接合させ
ることができる。
【0027】次に、上述の電子装置を製造するための製
造方法について、添付の図1(a)〜(c)を基に説明
する。図1(a)〜(c)は本発明の製造方法を説明す
るための工程毎の断面図であるまず、図1(a)に示す
ように、電子部品1と絶縁基体2と金属製蓋体3とを準
備する。
【0028】電子部品1は、例えば圧電振動子や半導体
素子であり、この例ではその下面に図示しない複数の電
極を有している。
【0029】絶縁基体2は、上述したようにその上面中
央部に電子部品1が搭載される搭載部2aを有してい
る。また、その上面外周部に搭載部2aを取り囲むよう
にして被着された枠状のメタライズ金属層5を有してい
る。
【0030】この絶縁基体2は、例えば酸化アルミニウ
ム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウムお
よび酸化珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の
原料粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を添加混合し
て泥漿状となしたセラミックスラリーを従来周知のドク
ターブレード法やカレンダーロール法を採用してシート
状となすことによって複数枚のセラミックグリーンシー
トを得るとともに、これらに適当な打ち抜き加工を施
し、しかる後、これらのセラミックグリーンシートにメ
タライズ配線導体4やメタライズ金属層5となる金属ペ
ーストを所定のパターンに印刷塗布して上下に積層し、
最後にこれを還元雰囲気中約1600℃の高温で焼成するこ
とによって製作される。
【0031】なお、メタライズ配線導体4やメタライズ
金属層5となる金属ペーストは、例えばタングステン等
の金属粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を添加混合
することによって得られ、従来周知のスクリーン印刷法
を採用することによってセラミックグリーンシートに所
定のパターン印刷塗布される。
【0032】また、絶縁基体2に被着されたメタライズ
配線層4およびメタライズ金属層5は、その露出する表
面にニッケル・金等の耐食性に優れ、かつ半田との濡れ
性に優れる金属をメッキ法により1〜20μmの厚みに被
着させておくと、メタライズ配線層4およびメタライズ
金属層5の酸化腐食を有効に防止することができるとと
もにメタライズ配線層4と電子部品1の電極や外部電気
回路基板の配線導体との接続、およびメタライズ金属層
5と金属製蓋体3とのろう材6を介したエレクトロンビ
ーム溶接による接合を強固なものとなすことができる。
従って、メタライズ配線層4およびメタライズ金属層5
の表面には、ニッケル・金等の耐食性に優れ、かつ半田
等との濡れ性に優れる金属をメッキ法により1〜20μm
の厚みに被着させておくことが好ましい。
【0033】金属製蓋体3は、例えば鉄−ニッケル合金
や鉄−ニッケル−コバルト合金等から成る略平板の部材
であり、その下面の全面にろう材6が予め被着されてい
る。
【0034】このような金属製蓋体3は、鉄−ニッケル
合金や鉄−ニッケル−コバルト合金等から成る広面積の
板状の母材の下面に銀−銅合金や鉛−錫合金等から成る
ろう材を従来周知の圧延法やメッキ法等により所定の厚
みにクラッドさせておくとともに、これを従来周知の打
ち抜き法により所定の形状に打ち抜くことによって、下
面の全面にろう材6を有するように製作される。
【0035】次に、図1(b)に示すように、絶縁基体
2の搭載部2aに電子部品1を搭載するとともに、金属
製蓋体3を絶縁基体2のメタライズ金属層5に間にろう
材6を挟んで載置する。
【0036】絶縁基体2の搭載部2aに電子部品1を搭
載するには、例えば銀−エポキシ樹脂等の導電性接着剤
を介して電子部品1の電極と絶縁基体1の配線導体4と
を接着固定する方法が採用される。
【0037】そして次に、図1(c)に示すように、金
属製蓋体3の上面にろう材6が溶融しない出力のエレク
トロンビーム7aを枠状のメタライズ金属層5に沿って
少なくとも1周照射して、絶縁基体2を予備加熱する。
【0038】なお、この予備加熱は、例えば金属製蓋体
3が厚み0.1 mmの鉄−コバルト−ニッケル合金から成
る場合であれば、金属製蓋体3の上面に1〜3mA・30
〜90Wの出力で直径0.1 〜0.2 mm程度のエレクトロン
ビームを300 mm/秒程度の速度でメタライズ金属層5
に沿って移動させながら少なくとも1周照射すればよ
い。この時、絶縁基体2のメタライズ金属層5の直下に
おける温度が約50〜200℃程度となる。
【0039】そして最後に、図1(d)に示すように、
金属製蓋体3の上面にろう材6が溶融する出力のエレク
トロンビーム7bを枠状のメタライズ金属層5に沿って
少なくとも1周照射して金属製蓋体2をメタライズ金属
層5にろう材6を介して接合することによって、電子装
置が完成する。
【0040】このとき、絶縁基体2は予備加熱により予
め温まっているので、金属製蓋体3の上面にろう材6が
溶融する出力のエレクトロンビーム7bを照射してもこ
のエレクトロンビーム7bの熱による絶縁基体2の温度
上昇幅を小さいものとすることができる。その結果、エ
レクトロンビーム7bの熱による熱衝撃が緩和されて絶
縁基体2にクラックが発生することが有効に防止され、
電子部品を収容する容器を気密性が極めて優れたものと
して内部に収容する電子部品を長期間にわたり正常かつ
安定に作動させることができる電子装置を提供すること
ができる。
【0041】かくして本発明の電子装置の製造方法によ
れば、絶縁基体2と金属製蓋体3とから成る容器の内部
に電子部品1が高い気密信頼性で収容された電子装置が
得られる。
【0042】
【実施例】〔例1〕上面中央部に長さが2.2 mmで幅が
0.2 mm、深さが0.25mmの略直方体状の凹部を有する
とともに、上面外周部にこの凹部を取り囲む幅が0.4 m
mで厚みが20μmの枠状のタングステンから成るメタラ
イズ金属層を有する、長さが3mmで幅が2mm、厚み
が0.5 mmの略四角平板状の酸化アルミニウム質焼結体
から成る絶縁基体を準備した。そして、メタライズ金属
層表面には厚みが5μmのニッケルメッキ層を電解メッ
キ法により被着させた。
【0043】また、下面の全面に銀72重量%−銅28重量
%から成る厚みが10μmのろう材をクラッド法により被
着させた、長さが3mmで幅が2mm、厚みが0.1 mm
の鉄−ニッケル−コバルト合金板からなる平板状の金属
製蓋体を準備した。
【0044】そして、絶縁基体のメタライズ金属層上に
金属製蓋体をろう材を挟んで載置して、金属製蓋体の上
面に2mA・60Wの出力で直径が0.2 mmのエレクトロ
ンビームをメタライズ金属層に沿って300 mm/秒の速
度で移動させながら2周照射して予備加熱を行なった。
その後、これに引き続いて金属製蓋体の上面に4mA・
120 Wの出力で直径0.2 mmのエレクトロンビームをメ
タライズ金属層に沿って300 mm/秒の速度で移動させ
ながら1周照射してろう材を溶融させることにより、メ
タライズ金属層と金属製蓋体とをろう材を介して接合
し、本発明の電子装置の試料とした。
【0045】また、比較のために上述と同じ寸法・材質
の絶縁基体および金属製蓋体を用い、絶縁基体のメタラ
イズ金属層に金属製蓋体を載置した後、予備加熱を行な
わずに絶縁基体の上面に4mA・120 Wの出力で直径0.
2 mmのエレクトロンビームをメタライズ金属層に沿っ
て300 mm/秒の速度で移動させながら1周照射してろ
う材を溶融させることにより、メタライズ金属層と金属
製蓋体とをろう材を介して接合し、比較例の電子装置の
試料とした。
【0046】なお、本発明の試料と比較例の試料はそれ
ぞれ25個ずつ作製した。
【0047】その後、各試料について接合された金属製
蓋体を硝酸で溶解除去し、絶縁基体におけるクラックの
有無を目視により調べた。その結果、比較例の電子装置
では全ての試料にクラックが確認されたのに対して本発
明の電子装置の試料ではクラックの発生は皆無であっ
た。
【0048】〔例2〕〔例1〕と同様の絶縁基体を準備
するとともに、金属製蓋体として、下面の全面に鉛90重
量%−錫10重量%から成る厚みが20μmのろう材をクラ
ッド法により被着させた、長さが3mmで幅が2mm、
厚みが0.1 mmの鉄−ニッケル−コバルト合金板からな
る平板状のものを準備した。
【0049】そして、絶縁基体のメタライズ金属層上に
金属製蓋体をろう材を挟んで載置して、金属製蓋体の上
面に1.5 mA・45Wの出力で直径が0.2 mmのエレクト
ロンビームをメタライズ金属層に沿って300 mm/秒の
速度で移動させながら2周照射して予備加熱を行なっ
た。その後、これに引き続いて金属製蓋体の上面に2.5
mA・75Wの出力で直径0.2 mmのエレクトロンビーム
をメタライズ金属層に沿って300 mm/秒の速度で移動
させながら1周照射してろう材を溶融させることによ
り、メタライズ金属層と金属製蓋体とをろう材を介して
接合し、本発明の電子装置の試料とした。
【0050】この本発明の試料を25個作製して、各試料
について接合された金属製蓋体を硝酸で溶解除去し、絶
縁基体におけるクラックの有無を目視により調べた。そ
の結果、これらの本発明の電子装置の試料でもクラック
の発生は皆無であった。
【0051】また、ろう材として金80重量%−錫20重量
%から成るろう材を用いて同様の条件により本発明の電
子装置の試料を作製し、この本発明の試料25個について
も同様にしてクラックの有無を調べたところ、これらの
本発明の電子装置の試料でもクラックの発生は皆無であ
った。
【0052】上記の鉛90重量%−錫10重量%から成るろ
う材および金80重量%−錫20重量%から成るろう材は比
較的融点が低いものであるが、本発明の製造方法によっ
て予備加熱を行なうことにより、ろう材の流れが良好と
なって絶縁基体と金属製蓋体との間に隙間なく良好なメ
ニスカスが形成され、絶縁基体と金属製蓋体とを強固に
接合させることができた。また、良好なメニスカスが形
成されたことから、絶縁基体と金属製蓋体との隙間から
水分等が侵入するようなこともなく、内部の腐食等の不
具合が良好に防止された。
【0053】なお、本発明は上述の実施の形態の一例に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲であれば種々の変更・改良が可能であることは言うま
でもない。
【0054】
【発明の効果】本発明の電子装置の製造方法によれば、
金属製蓋体の上面にろう材が溶融する出力のエレクトロ
ンビームを照射して金属製蓋体をメタライズ金属層にろ
う材を介して接合する前に、ろう材が溶融しない出力の
エレクトロンビームを金属製蓋体の上面に照射して絶縁
基体を予備加熱しておくことから、金属製蓋体をメタラ
イズ金属層にろう材を介して接合する際に予備加熱によ
り絶縁基体が予め温まっているので、これにより絶縁基
体に印加される熱衝撃を緩和することができる。
【0055】その結果、絶縁基体にクラックが発生する
ことが有効に防止され、また、ろう材による良好なメニ
スカスを形成することができ、電子部品を収容する容器
を気密性が極めて優れたものとして、内部に収容する電
子部品を長期間にわたり正常かつ安定に作動させること
ができる電子装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、それぞれ本発明の電子装置
の製造方法を説明するための工程毎の断面図である。
【図2】本発明の製造方法により製造される電子装置の
実施の形態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・電子部品 2・・・・・絶縁基体 2a・・・・搭載部 3・・・・・金属製蓋体 5・・・・・メタライズ金属層 6・・・・・ろう材 7a・・・・ろう材6が溶融しない出力のエレクトロン
ビーム 7b・・・・ろう材6が溶融する出力のエレクトロンビ
ーム

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子部品と、上面に前記電子部品が搭載さ
    れる搭載部および該搭載部を取り囲むようにして被着さ
    れた枠状のメタライズ金属層を有する絶縁基体と、該絶
    縁基体の前記メタライズ金属層に接合され、前記絶縁基
    体との間の空間に前記電子部品を収容する金属製蓋体と
    を準備する工程と、 前記絶縁基体の前記搭載部に前記電子部品を搭載する工
    程と、 前記絶縁基体の前記メタライズ金属層上に前記金属製蓋
    体を間にろう材を挟んで載置する工程と、 前記金属製蓋体の上面に前記ろう材が溶融しない出力の
    エレクトロンビームを前記枠状のメタライズ金属層に沿
    って少なくとも1周照射することによって前記絶縁基体
    を予備加熱する工程と、 前記金属製蓋体の上面に前記ろう材が溶融する出力のエ
    レクトロンビームを前記枠状のメタライズ金属層に沿っ
    て少なくとも1周照射することによって前記金属製蓋体
    を前記メタライズ金属層に前記ろう材を介して接合する
    工程とを具備することを特徴とする電子装置の製造方
    法。
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