JP2000136820A - 半導電性ローラ及びその製造方法 - Google Patents

半導電性ローラ及びその製造方法

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JP2000136820A
JP2000136820A JP10312053A JP31205398A JP2000136820A JP 2000136820 A JP2000136820 A JP 2000136820A JP 10312053 A JP10312053 A JP 10312053A JP 31205398 A JP31205398 A JP 31205398A JP 2000136820 A JP2000136820 A JP 2000136820A
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roller
toner
semiconductive
zno
olefin oil
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English (en)
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Masao Isoda
雅夫 礒田
Koichi Ando
紘一 安藤
Takao Mizutani
孝夫 水谷
Masayuki Suzuki
雅之 鈴木
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Data Corp
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーリングの発生を防止して安定した画像
を形成することができる半導電性ローラ及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 半導電性ローラ16を、カーボンを含む
シリコーンゴムを基本材料とし、該シリコーンゴムにオ
レフィンオイル及びZnOを添加して形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置で利
用される半導電性ローラ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置である電子写真プリ
ンタにおいては帯電ローラにより感光体ドラム表面を帯
電させ、LEDヘッド等の露光部により感光体ドラム表
面に静電潜像を書き込み、現像部に設けられた現像ロー
ラにより静電潜像にトナーを重ねて可視像化し、感光体
ドラムと該感光体ドラムに対向して設けられた転写ロー
ラとの間に印字媒体を搬送し、転写ローラにトナーと逆
極性の数百ボルトから数千ボルトの電位差を与える。す
ると感光体ドラムと転写ローラとの間に形成された一様
な電場の中で感光体ドラムから印字媒体へトナーが移動
して転写が行われる。
【0003】上記感光体ドラムから印字媒体へと転写さ
れなかったトナーは次の露光プロセスの妨げにならない
ようにクリーニング部により感光体ドラム表面に一様に
分散され現像装置により回収される。
【0004】上記現像部で利用されるトナーはトナーカ
ートリッジからトナー収容部を介して攪拌バー及び半導
電性のスポンジローラにより現像ローラへと搬送され
る。そしてトナーは上記スポンジローラ上を搬送される
際等に電荷が与えられる。また上記半導電性スポンジロ
ーラはシリコーンポリマーと導電性付与剤であるカーボ
ンとから構成された半導電性シリコーンゴムをベースと
し、発泡によりΦ0.3mmから0.5mmのセルとい
う孔が複数形成されている。そしてこれにより、印字濃
度の確保及び経時における印字濃度のバラツキの減少を
確保していた。また上記スポンジローラは電子写真プリ
ンタの機構部である印字プロセスユニットに組み込まれ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のカーボンを
含むシリコーンゴムで形成されたスポンジローラにおい
ては、印字枚数が進むに連れて材料中のカーボンが凝集
しやすくなり導電率が大きくなる。すると抵抗値が小さ
くなりスポンジローラに流れる電流値が大きくなってし
まう。その結果、トナー電位が急上昇し、必要以上のト
ナーが現像ローラ側に搬送されやすくなり、現像ローラ
のなかでも最も抵抗値が小さくなりやすいローラの両端
部においては特にトナーが集まり、過剰なトナーが電子
写真プリンタ内に落ち、印字媒体の現像ローラの両端部
に対向している部分が真っ黒になってしまう(これをト
ナーリングとする)場合があるといった問題点があっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、導電性シャフトと該シャフトの周囲にロー
ラ状に形成された半導電性部材とから構成される半導電
性ローラにおいて、上記半導電性部材は、カーボンを含
むシリコーンゴムであって、オレフィンオイル及びZn
Oが添加されて形成されるものである。
【0007】上記構成によれば、オレフィンオイルによ
りシリコーンゴムに含まれるカーボンの凝集が起こらな
くなり、また外的応力に対する抵抗値の変化がオレフィ
ンオイルが添加されていないものよりも小さくなる。ま
たZnOにより、抵抗値のバラツキも抑えられる。これ
により、上記半導電性ローラをトナーに電荷を与えると
共にトナーを次工程に搬送するスポンジローラに利用し
た場合、トナーが無くなりかけた付近の印字後の初期に
対する抵抗値変化率が小さくなり、半導電性ローラに流
れる電流値が経時に渡り安定しており、トナーの電位が
急激に上昇することがなく、次工程に搬送されるトナー
の量も安定する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にしたがって説明する。なお各図面に共通する要素には
同一の符号を付す。
【0009】第1の実施の形態 図1は第1の実施の形態の印字プロセスユニット部の構
造を示す説明図、図2は第1の実施の形態の実験結果を
示す説明図である。まず電子写真プリンタに内蔵されて
いる印字プロセスユニット部1の構造について説明す
る。図1においてこの印字プロセスユニット部1には、
トナー画像を担持し、アルミニウム等の導電性基層とそ
の外周面に形成した感光体層とからなる感光体ドラム2
が設けられている。この感光体ドラム2は矢印A方向に
所定のプロセススピードで回転駆動される。そして、こ
の感光体ドラム2の周囲には、導電性シャフト13にマ
イナス(−)の帯電バイアスが印加されることによって
ローラ14が感光体ドラム2表面に静電化を与える帯電
ローラ3と、露光を行い、感光体ドラム2上に静電潜像
を形成するLEDヘッド4と、トナーカートリッジ5か
らトナー収容部6を介し、図示せぬ攪拌バー及びスポン
ジローラ7により搬送され、スポンジローラ7上を搬送
される際等に(−)電荷が与えられたトナー8を静電潜
像に付着する現像ローラ9と、感光体ドラム2に一定の
力で押し付けられ、感光体ドラム2表面に形成されたト
ナー画像を、図示せぬフィードローラにより搬送されて
きた印字媒体である用紙10に転写する転写装置である
転写ローラ11と、残留トナー8aの帯電極性とは逆の
プラス(+)の450Vのバイアス電圧をシャフト15
に印加し、転写後の感光体ドラム2表面に残留した残留
トナー8aを吸引して除去すると共に、感光体ドラム2
表面の除電を行うクリーニング部であるクリーニングロ
ーラ12が設けられている。なお、吸引した残留トナー
8aは再び感光体ドラム2に付着され、該残留トナー8
aは現像ローラ9で回収される。
【0010】また、印字プロセスユニット部1よりも用
紙10搬送方向下流側には転写されたトナー8を用紙1
0に定着する図示せぬ定着器が設けられており、この定
着器にはヒートローラが内蔵されている。
【0011】なお、上記スポンジローラ7と現像ローラ
9とで現像装置が構成されている。上記スポンジローラ
7は電流が流れる金属製のシャフト15と、シャフト1
5の周囲に固定されたローラ16とから構成されてい
る。なお、ローラ16はカーボンを含むシリコーンゴム
であって、オレフィンオイル及び亜鉛華(ZnO)が添
加されて形成されている。なお、上記カーボンの凝集を
押さえる目的でオレフィンオイルが添加されており、ま
たローラ16内の抵抗のバラツキを押さえる目的でZn
Oが添加されている。またローラ16には発泡によりΦ
0.3mmから0.5mmのセルという孔が複数形成さ
れている。
【0012】そして本実施の形態に示すスポンジローラ
7においては、カーボンの凝集及び抵抗のバラツキが押
さえられるので、印字経時における抵抗値の低下により
引き起こされるトナー電位の上昇が防止でき、現像ロー
ラ9側に搬送されるトナー量が常に安定しており(多す
ぎず少なすぎず)、トナーリングの発生を無くすことが
できる。
【0013】以上のように製造されたスポンジローラ9
を印字プロセスユニット部1に組み込み、組み込み時初
期とトナー8が無くなりかけた付近の7200枚印刷時
のトナー8の流動性、現像ローラ9上のトナー8の電
位、現像ローラ9上のトナー8の重量、スポンジローラ
7に流れる電流値、カブリ及びスポンジローラ7の抵抗
値について調査した。その結果を図2に示す。
【0014】図2より、オレフィンオイルとZnOを添
加したスポンジローラ7は、現状品と比較して初期と7
200枚時の抵抗変化率が小さく、印刷枚数が増えても
スポンジローラ7に流れる電流の変化が小さく結果とし
てトナー8の電位が低めで安定しており、現像ローラ9
側へと搬送されるトナー8も必要十分な量である。な
お、実験結果からシリコーン材料に対する重量%に対し
てオレフィンオイル添加量は0.4%が最適であり、Z
nO添加量は20%が最適であることを見いだした。ま
た、ローラ16に含まれるカーボンの量は設定したいス
ポンジローラ7の抵抗値を基準に決められる。なお、本
実施の形態においては2%から2.5%としてある。そ
して、上記に示すスポンジローラ7を製造し、印字プロ
セスユニット部1に装着することにより、トナーリング
の発生はほとんど起こらなくなった。
【0015】なお、上記7200枚の印刷とは、トナー
8をトナーカートリッジ5の交換により装置内部に補給
する種の電子写真プリンタにおいて、トナーカートリッ
ジ5内のトナー8が無くなるまでに印刷可能な一般的な
枚数の基準である。そしてこの7200枚を越えて印刷
可能であれば電子写真プリンタとしてはその寿命までト
ナーリングの発生を防止することができる。
【0016】以上第1の実施の形態においては、従来の
スポンジローラ7のローラ16の材料(シリコーンポリ
マーとカーボンにより構成された半導電性シリコーンゴ
ム)にオレフィンオイルとZnO(特に30部)を添加
することにより、上記オレフィンオイルによりシリコー
ンゴムに含まれるカーボンの凝集が起こらなくなり、ま
た外的応力に対する抵抗値の変化がオレフィンオイルが
添加されていないものよりも小さくなる。またZnOに
より、抵抗値のバラツキも抑えられる。
【0017】これにより、トナー8が無くなりかけた付
近の7200枚印字後の初期に対する抵抗値変化率が小
さくなり、スポンジローラ7に流れる電流値が経時に渡
り安定しており、トナー8の電位が急激に上昇すること
がなく、現像ローラ9側に搬送されるトナー8の量も安
定する。その結果、過剰なトナー8が現像ローラ9に搬
送されることにより生じるトナーリングの発生を防止す
ることができる。またこれによりトナーがすぐに無くな
ってしまうことを防止することができる。
【0018】第2の実施の形態 次に本発明の第2の実施の形態について図面を参照しな
がら説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様な部
分には同一符号を付してその説明は省略する。図3は第
2の実施の形態の実験結果を示す説明図である。本実施
の形態に示すスポンジローラ16においても上記第1の
実施の形態と同様にローラ16はシリコーンポリマーと
カーボンとから成る半導電性シリコーンゴムをベースと
し、その中にオレフィンオイルとZnOが添加されたも
のである。従って、ローラ16の成分についての説明は
省略する。本実施の形態においては製造方法に特徴があ
る。
【0019】従来スポンジローラ7を製造するために1
次加硫と2次加硫の2回の加硫を行っている。1次加硫
ではシリコーンゴムをローラ16の形状し、2次加硫で
はローラ16にゴム性を出し、またオリゴマーを飛ばし
ている。また従来2次加硫をセ氏225度で7時間行っ
ているが、オレフィンオイルを添加したことにより、セ
氏225度で加熱するとローラ16が変形してしまう可
能性があるので、2次加硫条件を見直した。
【0020】まず、材料のベースが第1の実施の形態と
同様のシリコーンゴムにオレフィンオイルとZnOが添
加されているものを製造し、2次加硫がセ氏200度で
略2時間加熱、セ氏200度で略4時間加熱、セ氏20
0度で略7時間加熱の3つのローラ16を作成した。な
お、オレフィンオイルを変性させないために2次加硫の
温度はセ氏200度以下が良い。これらのローラ16を
備えたスポンジローラ7を印字プロセスユニット部1に
組み込み、組み込み時初期とトナー8が無くなりかけた
付近の7200枚印刷時のトナー8の流動性、現像ロー
ラ9上のトナー8の電位、現像ローラ9上のトナー8の
重量、スポンジローラ7に流れる電流値、カブリ及びス
ポンジローラ7の抵抗値について調査した。その結果を
図3に示す。
【0021】図3より、2次加硫はセ氏200度で4時
間加熱を行い、7200枚印刷したときのトナー流動性
が最も良く、トナー8の劣化の割合が最も小さいことが
分かった。なお、2次加硫がセ氏200度で2時間加熱
では、ローラ16表面にオイルが残り過ぎてトナー8の
流動性が悪い。また、セ氏200度で7時間加熱する
と、オレフィンオイルが乾燥した状態となってしまい、
トナー8に含まれるシリカがローラ16中に含まれるシ
リカにこびりついてしまい、トナー8の流動性を悪くし
てしまう。従って、シリコーンゴムにオレフィンオイル
とZnOが添加されたローラ16を備えたスポンジロー
ラ7においては、2次加硫としてセ氏200度で4時間
加熱を行うこととする。
【0022】以上第2の実施の形態においては、上記第
1の実施の形態と同様の効果を奏すると共に、シリコー
ンゴムにオレフィンオイルとZnOが添加されたローラ
16において、2次加硫としてセ氏200度で4時間加
熱することにより、トナー8が無くなりかけた付近での
トナー8の流動性の低下を抑えることができ、その結
果、印刷カスレを大きく改善することができる。
【0023】上記第1の実施の形態及び第2の実施の形
態においては、シリコーンゴムを材料のベースとするロ
ーラに、オレフィンオイルとZnOを添加した例として
スポンジローラ7で説明しているが、他のスポンジ形態
のローラにも適用可能である。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、半導電性ローラを、カーボンを含むシリコーンゴム
を基本材料とし、該シリコーンゴムにオレフィンオイル
及びZnOを添加して形成することにより、オレフィン
オイルによりシリコーンゴムに含まれるカーボンの凝集
が起こらなくなり、また外的応力に対する抵抗値の変化
がオレフィンオイルが添加されていないものよりも小さ
くなる。またZnOにより、抵抗値のバラツキも抑えら
れる。
【0025】また、上記半導電性ローラを、トナーに電
荷を与えると共にトナーを次工程に搬送するスポンジロ
ーラとして利用することにより、トナーが無くなりかけ
た付近の印字後の初期に対する抵抗値変化率が小さくな
り、半導電性ローラに流れる電流値が経時に渡り安定し
ており、トナーの電位が急激に上昇することがなく、次
工程に搬送されるトナーの量も安定する。その結果、過
剰なトナーが現像ローラに搬送されることにより生じる
トナーリングの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の印字プロセスユニット部の
構造を示す説明図である。
【図2】第1の実施の形態の実験結果を示す説明図であ
る。
【図3】第2の実施の形態の実験結果を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
7 スポンジローラ 8 トナー 15 シャフト 16 ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 孝夫 東京都港区芝浦4丁目11番地22号 株式会 社沖データ内 (72)発明者 鈴木 雅之 東京都港区芝浦4丁目11番地22号 株式会 社沖データ内 Fターム(参考) 2H003 BB11 CC05 2H077 AA01 AA37 AB04 AC04 AD02 AD06 FA25 3J103 AA02 EA20 FA15 FA30 GA02 GA52 HA03 HA20 HA22 HA53

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性シャフトと該シャフトの周囲にロ
    ーラ状に形成された半導電性部材とから構成される半導
    電性ローラにおいて、 上記半導電性部材は、カーボンを含むシリコーンゴムで
    あって、オレフィンオイル及びZnOが添加されて形成
    されることを特徴とする半導電性ローラ。
  2. 【請求項2】 導電性シャフトと該シャフトの周囲にロ
    ーラ状に形成された半導電性部材とから構成され、上記
    導電性部材の製造時に1次加硫と2次加硫の2回の加硫
    を行う半導電性ローラの製造方法において、 上記半導電性部材は、カーボンを含むシリコーンゴムで
    あって、オレフィンオイル及びZnOが添加されて形成
    されると共に、上記2次加硫は、セ氏200度で略4時
    間加熱することにより行われることを特徴とする半導電
    性ローラの製造方法。
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JP3183111B2 (ja) * 1995-07-14 2001-07-03 信越化学工業株式会社 半導電性シリコーンゴムロール用半導電性シリコーンゴム組成物
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