JP2000136812A - 部材の固定構造 - Google Patents

部材の固定構造

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JP2000136812A
JP2000136812A JP10326150A JP32615098A JP2000136812A JP 2000136812 A JP2000136812 A JP 2000136812A JP 10326150 A JP10326150 A JP 10326150A JP 32615098 A JP32615098 A JP 32615098A JP 2000136812 A JP2000136812 A JP 2000136812A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽い圧入力でしっかりした2部材の固定が出
来る。 【解決手段】 取付部材の取付凸部に1個以上の切り欠
け部を有する環状鍔部と、前記鍔部の切り欠部方向であ
って前記第1の挿入凸部と距離を存した位置に設けられ
た第2の挿入凸部とを設け、それぞれの挿入凸部を対応
する取付凹部に挿入固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂の射出成
形品からなる複数部材の取付構造であって、挿入凸部を
有する取付部材と前記挿入凸部を挿入する取付凹部を有
する被取付部材とからなり、この挿入凸部を取付凹部に
挿入して両部材を固定する部材の固定構造に関する物で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来 一般に射出成形品よりなる合成樹
脂製の複数の部材を固定する方法として、溶剤接着、超
音波接着、螺合、圧入等が知られている。しかし、溶剤
接着においては、溶剤による安全性及び、環境汚染の問
題が、超音波接着においては、設備の問題、螺合におい
ては部材にネジ部を形成するため、金型の構造が複雑で
高価になることが、及び螺合部がゆるみやすいこと等が
有るため、これらの方法より手軽で安価な、圧入方式が
行われている。しかしながら、この圧入方式は、それぞ
れの部材に常に固定力に伴った強い圧入力が付与される
ことになり、成形品のワレや塑性変形が発生して経時的
に固定力が弱くなり外れ易くなるという問題があった。
この問題を解消するために、一方もしくは両方にアンダ
ーカットとなる乗り越え部を形成して乗り越え後の固定
位置に達した状態では圧入力があまりかからないように
した乗り越え嵌合による遊嵌状態の圧入式が知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
遊嵌状態の圧入式も、外れにくくするためには圧入強度
を高くしなくてはならず、結果的に組み立て作業性が悪
く、圧入時の部材の破損が発生することがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、挿入凸
部を有する取付部材と前記挿入凸部を挿入する取付凹部
を有する被取付部材とからなり、この挿入凸部を取付凹
部に挿入して両部材を固定する部材の固定構造におい
て、前記挿入凸部として、前記取り付け孔の開口部より
も大径であって一部切り欠部を有する環状の鍔部を形成
した第1の挿入凸部と、前記鍔部の切り欠部方向であっ
て前記第1の挿入凸部と距離を存した位置に設けられた
第2の挿入凸部とを設け、被取付部材に、前記第1、第
2の挿入凸部に対応した第1、第2の取付凹部を形成
し、それぞれの挿入凸部を対応する取付凹部に挿入固定
することを特徴とした部材の固定構造を要旨とする。
【0005】
【作用】第1の挿入凸部に形成した鍔部が切り欠部を有
しているため、全周の鍔部を形成したものに比して固定
時の圧入力は少なくて済む。そして、切り欠部方向の第
2の挿入凸部にて、切り欠基部側に固定が外れることを
抑制するので鍔部を全周としないことによる圧入確実性
の低下を免れることができ、圧入による不具合を解消し
つつ所望以上の固定力を得ることができる。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例について
説明する。筆記具のキャップに応用した一例を縦断面図
である図1及び図1のI−I’線横断面矢視図である図
2に示すが、このキャップは、キャップ本体1の開口端
側にはボールペンなどの筆記具本体と嵌合するための複
数の突起2を同周状に有し、この隣り合った突起の中間
位にはキャップ嵌合時におけるキャップ内空間の内圧上
昇緩和のための溝3が形成されている。キャップ本体1
の頭部にはインキ色などを表示するための頭冠4が設置
されており、この頭冠4は、キャップ本体1の開口端よ
り先にまで延在するクリップ5と一体に形成されてい
る。
【0007】前記頭冠4は、キャップ本体1に取り付け
るための第1の挿入凸部6を有し、この挿入凸部6に
は、一部切欠部7を有する鍔部8が設けられている。キ
ャップ本体1には、前記第1の挿入凸部6が挿入される
第1の取付凹部9が形成されている。
【0008】前記頭冠5の鍔部8の外径は前記キャップ
本体1の第1の取付凹部9の内径より大径となってお
り、鍔部8は径の小さい第1の凹部9を通過して大径の
部分に位置するのでキャップ本体1より抜け難くなして
いる。また、更に抜けにくくするために、鍔部8のキャ
ップ本体1に対する係接壁8aと第1の挿入凸部6とが
形成する角度は90度に近い事が望ましい。鍔部8が切
欠部7を有しない全周状の部分である場合には、かかる
頭冠は、鍔部8が抜き金型上のアンダーカットとなり成
形困難であり、複雑で、コスト高な全型総割金型構造を
採用せざるを得ないが、第1の挿入凸部6の半周位置ま
で切欠部7を形成しているので鍔部7のある部分のみを
割型構造とし、他部分は抜き型構造にすることができ、
金型のコストダウンが図れる利点がある。
【0009】頭冠4は、第1の挿入凸部6と距離を存し
た位置に第2の挿入凸部10を有していて、この第2の
挿入凸部10の長さは鍔部8の長さより長くしてある。
又、キャップ本体1には、前記第2の挿入凸部10に対
応する位置に第2の取付凹部11が設けてある。頭冠4
の軸線方向の抜けに対しては鍔部8により抑制できる
が、鍔部8のクリップ側に切欠部7が形成されているた
めクリップ5の先端を持ち上げるとクリップ5基部を支
点とした円方向の移動となり、頭冠4が外れ易くなる
が、第2の挿入凸部10がストッパーとなってキャップ
本体1の壁面に第2の挿入凸部が当たり大きくクリップ
を広げても頭冠には抜き方向の力が働かないため頭冠は
抜けない。その結果より確実な頭冠の固定ができる。
【0010】図3に他の1例を示す。上述の一例と同様
に筆記具のキャップとしたものであるが、筆記具本体と
の嵌合用の突起2や溝3、頭部に配置した頭冠4が色表
示をなす点やこの頭冠4の第1の挿入凸部6について
は、上述の一例と同様であり説明を省略する。本例にお
いては、第2の挿入凸部10をクリップ下部に形成し、
これに対応して第2の取付凹部11をキャップ本体の側
面に形成していると共に、第2の挿入凸部10の先端に
係合突起12を形成している。この第2の取付凹部11
の内径は係合突起12を含めた第2の挿入凸部10が挿
入できる大きさとしてある。
【0011】また、第2の挿入凸部10は第2の挿入凹
部11に相当する位置よりも若干係合突起12の突出方
向に位置しており、第2の挿入凸部10を第2の挿入凹
部11に挿入するに際しては、第2の挿入凸部を変形さ
せながら挿入させることになる。このようにすることに
よって、係合突起12は第2の挿入凹部11のキャップ
内孔への開口縁に係合でき、クリップをひろげた時に係
合突起12がキャップ内壁13に当接して第2の挿入凸
部が第2の挿入凹部11から抜けるのを防止している。
更に、頭冠の、軸線方向の抜けに対しては環状鍔部7と
第2の挿入凸部により防止し、クリップの広げによる抜
けに対しては第2の挿入凸部10と係合突起12により
防止しているためより強固な固定が得られる。
【0012】図4〜図7に更に他の実施例について示
す。上述の例と異なり、キャップ本体1が一体にクリッ
プ5を有する筆記具のキャップである。中心部における
縦断面図である図4、頂部側から見た上面図である図
5、図5のII−II’線方向断面矢視図である図6及
び図6のIII−III’線方向横断面矢視図である図
7に示すように、第2の挿入凸部10を、複数(2個)
設けた例である。第2の挿入凸部10を複数にすること
により、一つ一つの挿入凸部はあまり太くないものとす
ることができ、それに対応した挿入凹部として大きな空
間を必要としないので、キャップ本体1の肉圧を薄くす
ることができるものである。また、図7に示すように、
第2の取付凹部10をキャップ本体とクリップの連結部
14に孔としてではなく、連結部14の側部に形成した
溝部分としたので、この連結部14にクリップ強度に必
要な厚みを確保できる。
【0013】
【発明の効果】本発明は、組立しやすく、組立時の部材
の破損を極力抑制でき、所望の確実な固定が得られる固
定構造である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一例を示す縦断面図。
【図2】図1のI−I’線方向横断面矢視図。
【図3】他の一例を示す図1相当図。
【図4】更に他の一例を示す図1相当図。
【図5】図4の上面図。
【図6】図5のII−II’線方向縦断面矢視図。
【図7】図6のIII−III’線方向横断面矢視図。
【符号の説明】
1 キャップ本体 2 突起 3 溝 4 頭冠 5 クリップ 6 第1の挿入凸部 7 切欠部 8 鍔部 8a 係接壁 9 第1の取付凹部 10 第2の挿入凸部 11 第2の取付凹部 12 係合突起 13 キャップ内壁 14 連結部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入凸部を有する取付部材と前記挿入凸
    部を挿入する取付凹部を有する被取付部材とからなり、
    この挿入凸部を取付凹部に挿入して両部材を固定する部
    材の固定構造において、前記挿入凸部として、前記取付
    凹部の開口部よりも大径であって一部切り欠部を有する
    環状の鍔部を形成した第1の挿入凸部と、前記鍔部の切
    り欠部方向であって前記第1の挿入凸部と距離を存した
    位置に設けられた第2の挿入凸部とを設け、被取付部材
    に、前記第1、第2の挿入凸部に対応した第1、第2の
    取付凹部を形成し、それぞれの挿入凸部を対応する取付
    凹部に挿入固定することを特徴とする部材の固定構造。
  2. 【請求項2】 前記第1の挿入凸部に形成した鍔部を挿
    入凸部の軸心を中心として180度の範囲内に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の部材の固定方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の挿入凸部の長さを前記鍔部の
    長さより長くなしたことを特徴とする請求項1又は2に
    記載の部材の固定構造。
  4. 【請求項4】 前記第2の挿入凸部の幅を前記鍔部の切
    り欠部の幅の範囲以下としたことを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の部材の固定構造。
  5. 【請求項5】 前記取付部材と被取付部材とを固定した
    ものがクリップを取付部材又は被取付部材のいずれかに
    一体に有する筆記具のキャップであって、前記第2の挿
    入凸部の形成位置を、前記第1の挿入凸部から前記クリ
    ップの方向であって、該第1の挿入凸部の幅の外側に形
    成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載の部材の固定構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002192889A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Pentel Corp 筆記具のキャップ
JP2010173188A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 Mitsubishi Pencil Co Ltd 筆記具用キャップ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002192889A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Pentel Corp 筆記具のキャップ
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