JP2000134723A - 軸重補償形トルク適正配分運転方式 - Google Patents

軸重補償形トルク適正配分運転方式

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JP2000134723A
JP2000134723A JP10305019A JP30501998A JP2000134723A JP 2000134723 A JP2000134723 A JP 2000134723A JP 10305019 A JP10305019 A JP 10305019A JP 30501998 A JP30501998 A JP 30501998A JP 2000134723 A JP2000134723 A JP 2000134723A
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moment
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vehicle
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Masayori Yamamura
正順 山村
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】列車や電気機関車の各電動機の駆動トルクや回
生トルクの適正制御による高粘着と空転,滑走の防止を
する。 【解決手段】走行時の軸重移動を求めることにより、各
電動車の各軸重に比例して各電動機のトルク制御ができ
るため、列車全体の各電動機のトルクの適正配分がで
き、電動車の連結器や床の位置を下げることにより、軸
重移動を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気機関車の各電動
機の駆動トルクや回生トルクの適正制御による高粘着と
空転,滑走の防止に関する。
【0002】
【従来の技術】発明に最も近い公知例として(1)(特
開昭55−2351号公報)の「電気車の制御装置」(発明
者:大出一幸:三菱電機株式会社)と、(2)(特開昭
61−251404号公報)の「電気車の制御装置」(発明者:
三橋英一:三菱電機株式会社)の2つの公知例がある。
【0003】(1)の特許請求の範囲は下記である。
「複数の駆動用直流電動機を有する電気車において、軸
重移動量に対応して軸が増加した駆動用直流電動機の界
磁に対して添加励磁することにより、各駆動用直流電動
機の出力を軸重に相当する大きさに協調させて空転を防
止すると共に、電気車全体としてのけん引力を増大させ
るようにしたことを特徴とする電気車の制御装置。」こ
の請求範囲は直流電動機についてである。軸重移動量と
言っているが、列車では台車単位の応加重装置で列車静
止時の軸重しか検出していない。走行時の軸重が検出さ
れていない。軸重が電動車単位の軸重が列車全体の各電
動車の各軸重が不明である。又、連結器の上下位置の低
下による台車間のモーメントの減少のための軸重移動の
抑制については触れていない。又、電動車の車体の床を
下げることによる軸重移動の抑制について触れていな
い。
【0004】(2)の特許請求の範囲は下記である。
「それぞれ主電動機を有する複数の台車で支承した車体
の重量を検出し、車体重量に対応した電流で上記主電動
機を加速するものにおいて、上記各台車が分担する上記
車体重量を検出し、この検出値に対応した電流で上記各
台車の主電動機を加速制御することを特徴とする電気車
の制御装置。」この請求範囲は台車単位で車体重量を検
出している。一般にこの検出は、現在(平成10年7月
21日)、静止時に検出している。この特許では走行時
に直接、台車単位で「台車荷重検知」を行うことにな
り、台車間の軸重移動は測定するが、台車内の軸重移動
は測定できない。これより、各電動車の各軸重移動より
の各軸重を正確に求められない。このため、列車の走行
時の軸重の検知方法が精度よくできていないため、軸重
移動を考慮した電動機の制御が精度よくできない。又、
連結器の上下位置の低下による台車間のモーメントの減
少のための軸重移動の抑制については触れていない。さ
らに、電動車の車体の床を下げることによる軸重移動の
抑制について触れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】列車の走行時の軸重の
検知方法が不明確である。又、走行時、従来の台車単位
の応加重装置より直接、軸重を求める方法は、列車の振
動もあり、精度が悪く、正確に求まらない。走行時の軸
重が正確に求まらないため、各軸を駆動する各電動機の
トルクを軸重に応じて、正確に制御できていない。
【0006】(請求項1の目的)電動車の駆動力や回生
ブレーキ力を各電動車の重量、又は各電動車の各軸重に
比例するように配分することにより、各軸又は各台車単
位に、空転開始速度や滑走開始速度を各電動車、全てに
渡って、均一にすることができる。これにより、空転開
始速度を上げ、又、滑走開始速度を下げ、高粘着にする
ことができる。
【0007】(請求項2の目的)走行時の列車の電動車
の各軸重を求める具体的な方法を2つ示している。これ
を基に、各軸又は各台車毎に設定した誘導電動機のトル
クの制御が正確にできる。
【0008】(請求項3の目的)連結器の上下の位置を
低くすることにより、各電動車の台車間のモーメントを
小さくして、台車間の軸重移動を抑制する方法を示して
いる。
【0009】又、各電動車の車体の床を下げることによ
り、各台車内の前後軸重移動を抑制できる。構造的に軸
重の移動を少なくし各電動機のトルク値の違いを少なく
できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】(請求項1について) (1)列車の静止時、及び走行時に測定可能な応加重装
置を各軸、又は各台車毎に設置する。
【0011】(2)列車の加減速度を測定するため、速
度発電機やドプラー効果を利用した電波速度計を用い、
列車速度を検出する。この速度を時間で微分し、加減速
度を得る。
【0012】(3)(1),(2)で求めた重量と加速度
を掛けて各車両に働く力を算出し、この合計した力を各
電動車の重量や各軸重に比例するよう配分する演算回路
を用いる。
【0013】(請求項2について) (1)走行時の各電動車の各軸重を求める方法として、
その各軸全てに走行時に測定可能な応加重装置を設定す
る。この応加重装置は機械的な装置や、ローパスフィル
タを用いた電気的な装置を用いる。
【0014】(2)請求項1で求めた各動力車の引力,
押力と静止時の軸重と列車の加減速度より、演算回路と
ある入力に対して計算された値を記憶する記憶素子よ
り、各軸重を演算する。誘導電動機が各軸又は各台車に
設定されているとして、この誘導電動機のトルクを各軸
重に比例させ、適正に配分するようにインバータを制御
する。
【0015】(請求項3について) (1)連結部の上下位置を構造的にできるだけ低くなる
ように設計する。
【0016】(2)電動車の床の位置を構造的にできる
だけ低くなるように設計する。
【0017】
【発明の実施の形態】図1の全体構成は応加重装置4が
各台車5ごとに設置されている。走行時に動力車2の各
軸に設置されて測定可能な応加重装置ではない。走行時
に測定可能な応加重装置の場合は図2,図3,図4にお
いて、直接、走行時の各電動車の各軸重を測定すればよ
い。
【0018】列車編成が2M2Tで先頭より、2の動力
車M1,3の附随車T1,T2、2の動力車M2からな
っていて、軌道上1にある。4は応加重装置で、列車静
止時に各台車にかかる車体重量を検出する。5は台車で
ある。6は一対の車輪である。7は各電動車の各軸に設
置された電動機である。8は電動機の制御器である。9
は列車速度を検出する速度発電機であり、電動機の回転
数を検知する。10は連結器である。
【0019】図1の動作について、列車編成が2M2T
で、動力車M1,M2で駆動される。静止時に4の応加
重装置で各台車にかかる車体重量を検出する。8の制御
器で7の電動機を駆動する。走行時の列車の速度を9の
速度発電機で計測する。又9は電動機の回転数を検知す
る。
【0020】図1の特有の効果は、各車両の各台車にか
かる車体重量の検出ができる。各電動車の各軸に電動機
が設置され、各電動機を個別に制御できる。
【0021】図2の全体構成において、この構成におけ
る入力は列車速度Vとクロックと静止時の各応加重であ
る。この構成における出力は各電動車の各軸重である。
11は加速度算出器である。12は重量算出器である。
13は全列車と各車両に働く力の算出器である。14は
各電動車のトルク算出器である。15は連結部の力算出
器である。16は列車の走行時における各電動車の各軸
重の算出器である。
【0022】図2の動作について、14の各電動車の駆
動トルクや回生トルクは、13の全列車の駆動トルクや
回生トルクを、12の各電動車の重量に比例して14で
配分する。この14の各電動車の駆動トルクや回生トル
クと15の各連結部の力と11の列車加速度と12の各
車両重量と各台車重量から16で各電動車の各軸重を算
出する。
【0023】列車の加速度は11の加速度算出器で列車
速度Vを時間で微分して求める。静止時の各応加重か
ら、12の重量算出器で、静止時の各台車重量,各車両
重量,全車両重量を求める。13で全列車の駆動トルク
や回生トルクは全車両重量に列車の加速度をかけて求め
る。この13の全列車の駆動トルクや回生トルクを14
で各電動車の重量に比例して配分する。この各電動車の
駆動トルクや回生トルクと各車両重量と列車の加速度か
ら15の各連結部の力を算出する。この15の各連結部
の力と14の各電動車のトルクと列車加速度と各車両重
量と各台車重量から、16で各電動車の各軸重移動を計
算し、各軸重を求める。
【0024】図2の特有の効果は、列車の加速度と静止
時の各応加重から、走行時の各電動車の軸重移動を計算
でき、正確に各電動車の各軸重が求まる。
【0025】図3の全体構成において、17の演算回路
と記憶素子を用いて、出力として、各電動車の各軸重を
算出している。
【0026】図3の動作について、図2の回路動作を簡
単に早く演算するために、17を用いる。すなわち、あ
る決まった入力に対しては、ある決まった出力が出るよ
うに予め計算して、17の記憶素子に記憶させておく。
これにより、余計な計算をせずに、記憶素子よりのデー
タの呼び出しの時間で、早く演算できる。
【0027】図3の特有の効果は、記憶素子を用いるこ
とにより、回路構成が簡単になり、演算速度が早くな
る。又、コストが低くなる。
【0028】図4の全体構成において、図1,図2,図
3の構成を図4の16の下の構成にまとめて書いた。た
だし、列車速度の検出を22の電波速度計(ドプラー効
果利用)を用いている。入力として16の各電動車の各
軸重と19の空転又は滑走の検出と電動機電流Ir を2
0の電動機のトルク算出演算回路に入れる。21で各イ
ンバータのインバータ周波数fi を制御する。7の誘導
電動機を18のインバータで制御する。9の速度発電機
で電動機の回転数を検知する。この回転数とインバータ
周波数fi より、すべりfs を求める。
【0029】図4の動作について、16の各電動車の各
軸重算出器より下の動作については、図1,図2,図3
の動作で説明した。16からの各電動車の各軸重と19
のすべりfs による車輪の空転、又は滑走の検出と電動
機電流Ir の検出による電動機トルクの検知を入力とし
て、20の電動機のトルク算出演算器で各軸重に比例し
て電動機のトルクを適正に配分する。
【0030】この適正に配分された(誘動)電動機のト
ルク値を実現するため、このトルク値を21のインバー
タ周波数fi 制御器に入力する。21の各インバータ周
波数fi を18の各インバータに入力して、7の(誘
導)電動機のトルクを1つ1つ適正に制御する。
【0031】9の速度発電機で、各(誘導)電動機の回
転数を検知し、インバータ周波数fi との差より各(誘
導)電動機のすべりfs を検知する。19の空転、又は
滑走の検出器ですべりfs の値より、空転や滑走をして
いる(誘導)電動機を検出し、20の(誘導)電動機の
トルク算出器に入力して、空転や滑酸を防止する。電動
機電流Ir で現在の(誘導)電動機のトルクを検出す
る。22の電波速度計はビームを発射して反射したビー
ムのドプラー効果を利用して、列車速度を検知するもの
である。
【0032】図4の特有の効果について、全列車の各電
動車の各軸重に比例して、各軸に設置された誘導電動機
のトルクを適正に配分することができる。又、空転や滑
走している車輪のトルクを制御して、空転や滑走を防止
できる。これにより、高粘着制御が可能になる。
【0033】図5の全体構成について、T車(附随
車),M車(電動車),T車(附随車)が連結した構成
である。走行中の軸重移動を説明するため、重心と距離
を記している。1は軌道である。2はM車で電動車であ
る。3はT車で附随車である。4は台車に設置された応
加重装置である。5は台車である。6は車輪である。7
は電動機である。8は制御器である。9は速度発電機で
ある。10は連結器である。22は電波速度計である。
23,24は22より発射される電波で2方向ある。2
5は反射波に含まれるドプラー周波数のクロスポイント
である。26は台車の心皿である。27はM車の台車の
重心である。28はM車全体の車両の重心である。29
は列車の進行方向を示す矢印である。S1〜S4は第1
軸〜第4軸である。Wsnは各重量である。(数1)〜(数
4)参照。
【0034】図5の動作について、図5は電動車の軸重
移動の原因である走行時の電動車のモーメントを説明す
る図である。このモーメントは2種類ある。1つは、前
後の台車間に働くモーメントで、もう1つは、台車内で
働くモーメントである。
【0035】前後の台車間に働くモーメントは前進時、
電動機の駆動力によって6の車輪の下部に働く力と10
の連結器に働く力によってモーメントが生じ、軸重の移
動が生じる。このモーメントは28のM車の車両全体の
重心が中心となる。
【0036】台車内で働くモーメントは前進時、電動機
の駆動力によって6の車輪の下部に働く力と5の台車に
働く加速度によって生じる力によってモーメントが生
じ、軸重の移動が生じる。このモーメントは26の心皿
が中心となる。
【0037】Ws はM車の車両全体の重量である。W
s12 は第1軸S1と第2軸S2に働く合計の重量であ
る。Ws34 は第3軸S3と第4軸S4に働く合計の重量
である。Ws1,Ws2,Ws3,Ws4は第1,2,3,4軸
に働く重量であり、軸重移動量を含んだ値である。これ
らには、(数1),(数2),(数3),(数4)の関係があ
る。
【0038】各台車,各軸の重量
【0039】
【数1】 Ws =Ws12+Ws34 …(数1)
【0040】
【数2】 Ws12 =Ws1+Ws2 …(数2)
【0041】
【数3】 Ws34 =Ws3+Ws4 …(数3)
【0042】
【数4】 Ws =Ws1+Ws2+Ws3+Ws4 …(数4) 8は制御器で7の各電動機を個別に制御する。22は電
波速度計で、発射角の異なる23,24の電波の25の
反射波の角度(ドプラー効果の利用)から列車速度を検
出する。
【0043】図5の特有の効果について、6の各車輪が
7の各電動機で個別に制御できる。10の前後の連結器
からの力を7の電動機のトルク算出に反映できる。9の
速度発電器で7の電動機の回転数を測定するが、これと
は別に列車速度を22の電波速度計で検出する。
【0044】図6の全体構成について、図5の台車間の
モーメントを説明するための図である。図5の距離をそ
のまま用いている。M車の車両の重心をモーメントの中
心にしている。
【0045】図6の動作について、電動車両の重心がモ
ーメントの中心となる。この中心に作用する力α・ws
は距離0のためモーメントの力とはならない。駆動トル
ク7Tと連結器の力Fの関係を(数5),(数6)式に示
す。
【0046】
【数5】 T>F …(数5)
【0047】
【数6】 Hws>Hws−H …(数6) これより、モーメントが(数7)式となる。
【0048】
【数7】 T・Hws>F・(Hws−H) …(数7) (数7)式より、右回りのモーメントを生じる。この右
回りのモーメントを0にすることはできない。この右回
りのモーメントMOM1は(数8)となる。
【0049】図6の右回りのモーメントMOM1
【0050】
【数8】 MOM1=T・Hws−F・(Hws−H) …(数8) 図6の特有の効果について、列車の加速時には、駆動ト
ルクと連結器の力により、必ず右回りのモーメントが台
車間に働く。列車のブレーキ時には、ブレーキ力と連結
車の力により左回りのモーメントが台車間に働く。この
ときは前に軸重が移動する。
【0051】図7の全体構成について、図6の台車間の
モーメントを、図7で台車間(ws12,ws34)の軸重移
動に変更した。
【0052】図7の動作について、図6の右回りのモー
メントMOM1は、図7の右回りのモーメントMOM1
に等しい。これより(数9),(数10)が成り立つ。図
7で左右の端点の力、台車間の軸重移動量は等しくなる
ので(数10)が成り立つ。(数8),(数9),(数1
0)より軸重移動量ws12,ws34を求める。(数11)
が成り立つため、台車間の軸重移動量ws12,ws34
(数12),(数13)に求まる。
【0053】図7の右回りのモーメントMOM1
【0054】
【数9】
【0055】
【数10】 ws12=−ws34 …(数10) (数5),(数6),(数7)より軸重移動量ws12,ws34
を求める。
【0056】
【数11】
【0057】
【数12】
【0058】
【数13】
【0059】図7の特有の効果について、図6の台車間
のモーメントより、図7の台車間の軸重移動量ws12
s34に変換した。このws12,ws34を求めることがで
きた。図8の全体構成について、図5の電動車の前後の
各台車内のモーメントの説明図である。26はM車の台
車の心皿(モーメントの中心)で27はM車の台車の重
心である。Ff ,Fb はそれぞれ連結器の前後の力であ
る。αは列車の加速度である。Wdf,Wdbはそれぞれ、
M車の前後の台車の重量である。Tf ,Tb はM車の前
後の台車で、それぞれ前後の車輪の駆動力である。
【0060】図8の動作ついて、図8は電動車の台車内
のモーメントの説明図である。26がM車の台車の心皿
で、モーメントの中心である。このモーメントの中心に
作用する台車重量(Ws12(前の台車),Ws34(後の台
車))と連結器の力Ff,Fbはモーメントを生じない。
台車に働く加速度と駆動力によっては、モーメントを生
じる。図8の右回りのモーメントMOM2f(前の台
車),MOM2b(後の台車)はそれぞれ(数14),
(数15)となる。MOM2f,MOM2bは正とな
り、右回りのモーメントである。
【0061】図8の特有の効果について、列車の加速時
には、駆動トルクと加速度により、右回りのモーメント
が生じ、前軸が後軸より軽くなる。ブレーキ時には、ブ
レーキ力と減速度により、左回りのモーメントが生じ、
前軸が後軸より重くなる。
【0062】図9の全体構成について、図8の台車内の
モーメントを、図9で、台車内の軸重移動ws1,w
s2(前の台車)、又はws3,ws4(後の台車)に変更し
た。
【0063】図9の動作について、図8の右回りのモー
メントMOM2f(前の台車の軸間),MOM2b(後の
台車の軸間)は、図9の右回りのモーメントMOM2
f,MOM2bに等しい。これより(数16),(数1
7)が成り立つ。図9で左右の端点の力、各台車の前
軸,後軸の軸重移動量が等しいので、(数18),(数1
9)が成り立つ。(数14),(数15),(数16),(数
17),(数18),(数19)より軸重移動量ws1
s2,ws3,ws4を求める。すると軸重移動量(数2
0),(数21),(数22),(数23)が求まった。
【0064】図8の右回りのモーメントMOM2f(前
の台車),MOM2b(後の台車)
【0065】
【数14】 MOM2f=Tf・hc−α・Wdf …(数14)
【0066】
【数15】 MOM2b=Tb・hc−α・Wdb …(数15) 図9の右回りのモーメントMOM2f,MOM2b
【0067】
【数16】
【0068】
【数17】
【0069】
【数18】 ws1=−ws2 …(数18)
【0070】
【数19】 ws3=−ws4 …(数19) (数11)〜(数16)より軸重移動量ws1,ws2
s3,ws4を求める。
【0071】
【数20】
【0072】
【数21】
【0073】
【数22】
【0074】
【数23】
【0075】図9の特有の効果について、図8の台車内
の前後軸のモーメントより、図9の各台車内の前後軸の
軸重移動量ws1,ws2,ws3,ws4に変換した。この軸
重移動量が求まる。
【0076】図10の全体構成について、列車の加速時
の電動車の軸重の大小関係を示す図である。S1,S
2,S3,S4はそれぞれ第1軸,第2軸,第3軸,第
4軸である。その軸重がそれぞれWs1,Ws2,Ws3,W
s4である。各軸の重さを中心の支持台で天秤の中心のよ
うに支えている。前軸,後軸の中心を、さらに支持台上
の直線の端点にしている。
【0077】図10の動作について、列車の加速時の電
動車の軸重の大小関係を示す図で、上に位置する丸S1
が一番軽く、S3が2番目に軽く、S2が3番目に軽
く、S4が一番重い。上程軽く,下程重くなることを示
す図である。
【0078】各軸重の重さWs1〜Ws4を求める説明をす
る。Wdf,Wdbについて説明する。 Wdf:列車の静止時の前の台車部にかかる全重量 (≒前の台車の応加重装置重量+前の台車重量) Wdb:列車の静止時の後の台車部にかかる全重量 (≒後の台車の応加重装置重量+後の台車重量) Ws1について求める。Ws1は(数24)に示す重量にな
る。(数24)でWdf/2は列車の静止時の前の台車部
の前軸S1の重量である。前の台車部の全重量を前軸S
1と後軸S2で2分割した重量である。ws12 は台車間
の軸重移動量で、前台車の重量移動量である。前台車の
前後の軸で等分にws12 を分担するので、ws12/2 の
項が追加される。ws1は前台車内の前後軸の軸重移動量
で、第1軸S1の軸重移動量である。これらよりWs1
(数24)で求まる。さらに具体的なWs1を求めた式が
(数25)である。(数25)は、(数24)に(数1
2),(数20)の値を代入した式である。同様に(数
26)〜(数31)に、Ws2,Ws3,Ws4を求め、各軸重
の式を算出した。
【0079】 Wdf:列車の静止時の前の台車部の重量 (≒前の台車の応加重装置重量+前の台車重量) Wdb:列車の静止時の後の台車部の重量 (≒後の台車の応加重装置重量+後の台車重量) Ws1〜Ws4:第1軸〜第4軸の走行時の重量 これを求める。
【0080】
【数24】
【0081】
【数25】
【0082】
【数26】
【0083】
【数27】
【0084】
【数28】
【0085】
【数29】
【0086】
【数30】
【0087】
【数31】
【0088】
【数32】 L>l …(数32) (数32)は図5より台車間の距離Lと台車内の軸間距
離lより求めた。(数33)は電動車内に平均した位置
に乗客が乗ると仮定すると成立する。(数34)は台車間
の重量移動量より、各台車内の各軸間の重量移動量が大
きいことを示している。このため、(数35)に示すよ
うな軸重の大小関係になる。これを図10のS1〜S4
の上下位置に示した。
【0089】(数25),(数27),(数29),(数3
1)より(数36),(数37)の関係があると、即ち、
連結器の高さHを下げ、車体の床hc を下げると、軸重
移動量が減少する。
【0090】
【数33】 Wd≒Wdf≒Wdb …(数33)
【0091】
【数34】
【0092】
【数35】 Ws1<Ws3<Ws2<Ws4 …(数35)
【0093】
【数36】(数31)より H →小 (連結器の高さHを下げる。) …(数36)
【0094】
【数37】 hc →小 (車体の床hc を下げる。) …(数37) 図10の特有の効果について、電動車の軸重の移動をモ
ーメントの大きさにし、天秤の傾きにして説明した。S
1〜S4の高さで軸重を示した。重い程、下に位置し、
軸重移動を理解しやすくする。
【0095】
【発明の効果】(請求項1について)各電動車の各軸の
電動機のトルクが全列車に必要な駆動力を走行時の各電
動車の各軸重に比例して適切に配分される。このため全
電動機の各車輪を高粘着にでき、空転や滑走を防止でき
る。
【0096】(請求項2について)走行時の軸重を台車
単位、又は軸単位に応加重装置で直接検出する方法は、
色々な演算回路が不要になり、簡単に軸重移動を測定で
きる。制御が楽に実現できる。
【0097】走行時の軸重を静止時の台車単位の応加重
装置より、演算で求める方法は、現状の車両での応加重
装置の性能であるため、実現性がある。演算回路とし
て、すでに、入力に対して演算した結果を記憶素子を用
いて、入力しておくため、結果の出力の演算速度が早
い。
【0098】(請求項3について)電動車の連結器の上
下位置を低くしたり、電動車の床の上下位置を低くする
ことにより、電動車の軸重移動を軽減できる。これによ
り、各車輪に設置された各電動機のトルクの変動を少な
くし、制御しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である2M2Tの列車編成図。
【図2】入力として列車速度と静止時の応加重を入れた
とき、走行時の各電動車の各軸重を演算する回路図。
【図3】図2の回路を演算回路と記憶素子を用いて、簡
単にした回路図。
【図4】電動車で各軸に個々に誘導電動機を設置した場
合のトルクの制御方法を示した図。
【図5】電動車と附随車の図より、電動車の軸重移動を
説明するための図。
【図6】図5の電動車における台車間のモーメントを説
明するための図。
【図7】図6の電動車の台車間のモーメントを説明を同
じモーメントで軌道に平行に台車間の軸重移動量として
示した図。
【図8】図5の電動車における台車内のモーメントを説
明するための図。
【図9】図8の電動車の台車内のモーメントの説明を同
じモーメントで軌道に平行に台車内の軸重移動量として
示した図。
【図10】各電動車の軸重移動量を表わすモーメント
図。
【符号の説明】
1…軌道、2…電動車、3…附随車、4…応加重装置、
5…台車、6…車輪、7…電動機、8…制御器、9…速
度発電機、10…連結器、11…加速度算出器、12…
重量算出器、13…全列車と各車両に働く力算出器、1
4…各電動車のトルク算出器、15…連結部の力算出
部、16…各電動車の各軸重算出器、17…演算回路と
記憶素子、18…インバータ、19…空転又は滑走の検
出器、20…各軸の電動機のトルク算出演算器、21…
各インバータのインバータ周波数fi 制御器(各誘導電
動機のトルク制御)、22…電波速度計、23…上側送
信ビーム、24…下側送信ビーム、25…反射波に含ま
れるドプラー周波数のクロスポイント、26…台車の心
皿、27…電動車の台車の重心、28…電動車の車両の
重心、29…進行方向矢印、S1…第1軸、S2…第2
軸、S3…第3軸、S4…第4軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H115 PA01 PA08 PC02 PG01 PI03 PI29 PU09 PV09 PV22 QE08 QE10 QE12 QI04 QN03 RB11 RB21 SE04 SE10 TO04 TO10 TO12 TO30 TR20 TW07 5H572 AA01 BB07 CC01 DD03 EE03 FF01 FF05 HB07 HC01 HC04 HC07 JJ03 KK05 LL02 LL03 LL22 LL50 MM01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静止時の電動車や附随車の各重量と走行時
    の列車の加減速度より、走行時の各車両に働く力を算出
    し、この各車両に働く力を合計して、全電動車の駆動力
    や回生ブレーキ力にし、この全電動車の駆動力や回生ブ
    レーキ力を、各電動車の重量に比例するように配分し、
    又は、この全電動車の駆動力や回生ブレーキ力を、各電
    動車の各軸重に比例するように配分することを特徴とす
    る軸重補償形トルク適正配分運転方式。
  2. 【請求項2】請求項1において、各軸重を算出し、この
    各軸重を求める方法には、2つの方法があり、1つめの
    方法は、各台車毎、又は各軸毎に、走行時に測定可能な
    応加重装置を設定し、各軸重を求め、2つめの方法は、
    各車両連結部の引力,押力を算出し、この引力,押力値
    と列車静止時の各軸重と列車走行中の加減速度より、演
    算回路と記憶素子を用いて、走行中の各電動車の軸重移
    動を算出し、各軸重を求め、各軸重を求めた後、電動機
    として誘導電動機を使用し、各軸,各台車毎に誘導電動
    機を設定して、このときの駆動力値や回生ブレーキ力値
    を実現するため、各誘導電動機のインバータの制御を行
    うことを特徴とする軸重補償形トルク適正配分運転方
    式。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載において、各電動車の
    駆動力によるモーメントとその各電動車の連結部の押引
    力によるモーメントを、連結部の上下位置を低くして、
    相殺させ、連結部の地上よりの高さを低くして、列車の
    駆動力によるモーメントと連結部の押引力によるモーメ
    ントを合わせて、台車間のモーメントを少なくする制御
    をし、このモーメントは車両全体の重心を中心として働
    くモーメントであり、又、各電動車の車体の床を下げる
    ことによって、駆動力によるモーメントと加速度による
    モーメントを減らし、各台車内の前後軸間のモーメント
    を少なくし、前後軸重の移動を軽減することを特徴とす
    る軸重補償形トルク適正配分運転方式。
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