JP2000133752A - 上下絶縁型ダイヤモンドヒートシンクとその製造方法 - Google Patents

上下絶縁型ダイヤモンドヒートシンクとその製造方法

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JP2000133752A
JP2000133752A JP10304213A JP30421398A JP2000133752A JP 2000133752 A JP2000133752 A JP 2000133752A JP 10304213 A JP10304213 A JP 10304213A JP 30421398 A JP30421398 A JP 30421398A JP 2000133752 A JP2000133752 A JP 2000133752A
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heat sink
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vapor
vapor phase
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Masaki Nagai
雅樹 長井
Yoshiaki Kumazawa
佳明 熊澤
Keiichiro Tanabe
敬一朗 田辺
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 量産性の高い製造方法を用いることによっ
て低価格で高性能の上下絶縁型ダイヤモンドヒートシン
クを提供する。 【解決手段】 気相合成法により合成されたダイヤモン
ドを基板上にコーティングした複合板材を原材料として
用い、少なくとも上下2面に金属化処理が施されたダイ
ヤモンドヒートシンクにおいて、気相ダイヤモンド側面
の一部又は全部がそのダイヤモンドヒートシンクの側面
の外周全体にわたって機械的に分割されている部分を有
することを特徴とするダイヤモンドヒートシンク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、気相合成法によ
り合成されたダイヤモンドと基板とからなるヒートシン
ク及びその製造方法、特に該ダイヤモンド表面に金属化
処理を施した上下絶縁型ダイヤモンドヒートシンク及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒートシンク(放熱器)は、半導体レー
ザーダイオード、LED(発光ダイオード)、半導体高
周波素子などのデバイスの動作時に発生する熱を効率よ
く放散させ、デバイスの温度を最適な値に保ち、デバイ
スを安定動作させるために用いられる。このヒートシン
クの種類は使用するデバイスの発熱量により選択され
る。ダイヤモンドは物質中もっとも熱伝導率が高いとい
う性質があるため、発熱量の多いデバイス、たとえば、
高出力半導体レーザー(通信用、光メモリ溶離、固体レ
ーザー励起用)の放熱部材としてダイヤモンドを用いた
ダイヤモンドヒートシンクが用いられている。現状で
は、このダイヤモンドヒートシンクには気相合成法によ
る、気相合成ダイヤモンドが主に用いられている。図2
は従来の上下絶縁型気相ダイヤモンドヒートシンクの製
造工程の工程図である。この図は公開特許公報、特開平
5−114677号公報にある中村、井口らが発明をし
たダイヤモンドヒートシンクの製造方法に基づく図であ
る。
【0003】図2を参照して、従来の製造方法ではまず
気相合成方法により多結晶ダイヤモンドが作製される
(ステップ201)。この工程では基板上に気相合成ダ
イヤモンドが合成される。この時合成されるダイヤモン
ドの厚みは最終製品の厚さに、次の研磨工程の研磨しろ
を加えた厚みである。次にダイヤモンドの表面を研磨
し、ダイヤモンドの厚さが最終製品であるヒートシンク
と同じ厚さになるまで研磨する。ダイヤモンド表面に研
磨を施す理由は半導体デバイスとダイヤモンドヒートシ
ンクの間に良好な熱接触状態を保つためであり、通常は
Rmax0.2μm以下まで研磨される。次に最終製品
には不要な基板が酸処理によって除去され、気相ダイヤ
モンドの薄板が準備される。次にダイヤモンドの薄板の
上下面に金属化処理が施される(ステップ202)。そ
の後にこのダイヤモンドの薄板の表面に沿ってレーザー
を用いて溝が形成される(ステップ203)。この金属
化処理とレーザー加工の順序は逆でもよい(ステップ2
12、213)。最終工程としてレーザー加工による溝
にそってダイヤモンドの薄板が機械的に分割され、ダイ
ヤモンドヒートシンクが製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の様な従来の絶縁
型ダイヤモンドヒートシンクの製造方法においては、気
相ダイヤモンドの厚さを最終製品の厚さに研磨しろを加
えた厚さまで合成する必要がある。気相合成法では、ダ
イヤモンドの成長速度は1μm/h程度である。そのた
め一般的なヒートシンクの厚さである0.3〜0.5m
mまで合成するためには数百時間もの時間を要するた
め、気相ダイヤモンドの合成コストが莫大なものとな
り、低コスト化できないという問題点があった。
【0005】更に合成後の研磨にかかる時間は気相ダイ
ヤモンド表面の面粗さの大小に比例し、気相ダイヤモン
ド表面の面粗度の大小は気相ダイヤモンドの厚さに比例
する。0.3〜0.5mmの厚さにまで合成された気相
ダイヤモンドの薄板の表面粗さはRmaxで25〜50
μmもあり、この表面をRmax0.2μm以下にまで
鏡面加工するための時間は数十時間を要する。この研磨
工程にかかるコストもダイヤモンドヒートシンクの製造
コストを押し上げる大きな要因であった。
【0006】上記2つの問題点を解決する方法として、
比較的高い熱伝導率を持つ基板上に薄く気相合成ダイヤ
モンドをコーティングし、気相ダイヤモンドと基板との
複合構造のヒートシンクを従来の気相ダイヤモンドヒー
トシンクの替わりに用いるという方法が容易に考え得
る。図3に本発明の気相ダイヤモンド複合基板の製造工
程(a)(図の左側)と、従来の製造方法による気相ダ
イヤモンド薄板の製造工程(b)(図の右側)とを比較
した模式図を示す。工程(a)では、先ず基板上に気
相ダイヤモンドを合成し(比較的合成時間は短い)、次
いで気相ダイヤモンド表面を所定の面粗度になるまで
比較的短い時間研磨し、工程(b)では、比較的長い
時間かけて基板上に気相ダイヤモンドを合成し、次に
気相ダイヤモンド表面を所定の面粗度になるまで比較的
長い時間研磨し、更に基板を除去して気相ダイヤモン
ドの薄板を得る。製造工程(a)によるダイヤモンド複
合基板を用いたダイヤモンドヒートシンクの特徴は半導
体デバイスが発生する熱量を横方向に放散させることで
高い放熱性を維持するとともに、ダイヤモンドの膜厚を
薄くすることで合成コストと研磨コストを削減し、さら
に安価な基板を用いることで大幅な低価格化が実現可能
なことである。
【0007】しかしながら図2の上下絶縁型ダイヤモン
ドヒートシンクの製造方法を気相ダイヤモンド複合基板
に適用すると、気相ダイヤモンド部分を全てレーザーで
切断してしまうことになる。ダイヤモンドがレーザー加
工されると加工時に発生する熱によってダイヤモンドは
導電性のあるグラファイト(すす)に変質してしまい、
半導体デバイス用ヒートシンクに要求される絶縁を確保
することができない。またダイヤモンドに入ったレーザ
ー溝に沿って機械的な力を加えることによって分割しよ
うとすると、基板が垂直に割れずヒートシンクに要求さ
れる寸法精度を達成できないという問題点があった。本
発明は上記のような問題点を解決するためになされたも
ので、安価で、高い熱伝導率を有し、加工が容易で歩留
りがよく、かつ量産性の高いダイヤモンドヒートシンク
とその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】すなわち本発明の目的は量産性の高い製造
方法を用いることによって、高性能の上下絶縁型ダイヤ
モンドヒートシンクを低価格で提供することにある。前
述のように気相ダイヤモンドをコーティングした複合基
板を利用して安価なヒートシンクを供給するための最大
の技術課題は分割後も上下面の間に半導体デバイス用ヒ
ートシンクに必要な電気絶縁性を確保することである。
本発明者らは種々検討した結果、気相ダイヤモンド自身
がもつ電気絶縁性を利用して目標とする電気絶縁性を達
成することに成功した。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的は、
下記各発明によって達成することができる。 (1)気相合成法により合成されたダイヤモンドを基板
上にコーティングした複合基板を原材料として用い、少
なくとも上下2面に金属化処理が施されたダイヤモンド
ヒートシンクにおいて、気相ダイヤモンド側面の一部又
は全部がそのダイヤモンドヒートシンクの側面の外周全
体にわたって機械的に分割されている部分を有すること
を特徴とするダイヤモンドヒートシンク。 (2)前記基板上にコーティングされた気相合成ダイヤ
モンドの厚さが10μm以上100μm以下、好ましく
は20μm以上60μm以下であることを特徴とする上
記(1)に記載のダイヤモンドヒートシンク。 (3)前記基板が100W/m・K以上、好ましくは1
20W/m・K以上の熱伝導率をもつことを特徴とする
上記(1)に記載のダイヤモンドヒートシンク。
【0010】(4)前記金属化処理が施された上下二面
間の電気抵抗が1×106 Ω以上であることを特徴とす
る上記(1)に記載のダイヤモンドヒートシンク。 (5)前記ダイヤモンドの側面の機械的に分割されてい
る部分の下端は基板と気相合成ダイヤモンドとの界面に
位置し、上端はその下端から5μm以上、好ましくは1
0μm以上離れた位置にあることを特徴とする上記
(1)に記載のダイヤモンドヒートシンク。 (6)前記気相合成法により合成されたダイヤモンドの
熱伝導率が500W/m・K以上2000W/m・K以
下、好ましくは1000W/m・K以上2000W/m
・K以下であることを特徴とする上記(1)に記載のダ
イヤモンドヒートシンク。
【0011】(7)前記ダイヤモンドヒートシンクの上
面(ダイヤモンド面)が研磨され、研磨後の面粗度がR
maxで0.2μm以下であることを特徴とする上記
(1)に記載のダイヤモンドヒートシンク。 (8)気相合成法により合成されたダイヤモンドを基板
上にコーティングした複合基板を原材料として用い、少
なくとも上下2面に金属化処理が施されたダイヤモンド
ヒートシンクの製造方法において、基板上に気相合成ダ
イヤモンドをコーティングする工程と、ダイヤモンド面
を研磨する工程と、基板の下面(シリコン面)側から、
ダイヤモンドソーを用いた切断機で最終製品であるヒー
トシンクの形状に切込みを入れる工程と上下面に金属化
処理を行う工程と、前記の切断機による切込みに沿って
気相ダイヤモンド複合基板に剪断力をかけ機械的に分割
し、最終製品であるヒートシンクを前記の複合基板から
取り出す工程とを備えることを特徴とする、ダイヤモン
ドヒートシンクの製造方法。
【0012】(9)気相合成法により合成されたダイヤ
モンドを基板上にコーティングした複合基板を原材料と
して用い、少なくとも上下2面に金属化処理が施された
ダイヤモンドヒートシンクの製造方法において、基板上
に気相合成ダイヤモンドをコーティングする工程と、ダ
イヤモンド表面を研磨する工程と、気相ダイヤモンド面
側から、レーザーによって最終製品であるヒートシンク
の形状に切込みを入れる工程と基板の下面(シリコン
面)側から、ダイヤモンドソーを用いた切断機で最終製
品であるヒートシンクの形状に切込みを入れる工程と上
下面に金属化処理を行う工程と前記のレーザーによる切
込みと切断機による切込みに沿って気相ダイヤモンド複
合基板に剪断力をかけ機械的に分割し、最終製品である
ヒートシンクを前記の複合基板から取り出す工程とを備
えることを特徴とする、ダイヤモンドヒートシンクの製
造方法。
【0013】この発明によればまず基板上に気相合成法
によってダイヤモンドをコーティングする。次にダイヤ
モンド表面の研磨加工によって複合基板の厚さを最終製
品であるヒートシンクと同じ厚さにまで加工する。次に
基板への溝加工を行う。そのためにまず複合基板を基板
側を上に向けて保持する。そしてダイヤモンドソーを用
いた切断機によって最終製品であるヒートシンクの形状
に溝加工が施される。次の工程としてダイヤモンド側を
上に向けて保持しレーザーで溝加工する工程をいれても
よい。次に上下面に金属化処理が施される。最終工程と
してダイヤモンドソーで加工された溝にそって機械的に
力を加えて気相ダイヤモンド複合基板を一気に分割し最
終製品であるヒートシンクを製造する。
【0014】以上のように最後の分割工程の前に基板側
に溝入れを施しておくことで、分割に必要な剪断力を減
少させることができ分割が容易になる。また分割による
割れが垂直に発生し、精度よく歩留りよく、量産性よく
上下絶縁型の複合ヒートシンクを製造することができ
る。基板への溝加工がなければ最後の分割工程で基板の
割れる方向がバラバラになってしまい、正確な形状のヒ
ートシンクを製造することができない。分割工程では気
相ダイヤモンド全体あるいは一部が機械的に分割される
ためダイヤモンド自身がもつ電気絶縁性によってヒート
シンクの上下面間に絶縁を確保することができる。
【0015】本発明において、「機械的に分割される」
とは次のような意味を有する。すなわち、気相合成法に
よってダイヤモンドを合成するとまず、点状に「核」が
発生し、その核が徐々に大きく成長し「粒」になる。個
々の「粒」が成長していく過程で、近接する「粒」と接
触し、「膜」になりさらに成長して膜が厚くなってい
く。材質としては全く同じダイヤモンドでも「粒」どう
しは溶けるように合体することはなく、結晶方位が異な
るため「粒」と「粒」の境界が残り、いわゆる「粒界」
を形成する。この「粒界」は結晶方位が異なる「粒」の
界面であるため、当然機械的せん断力に大して弱いと考
えられる。本発明の様にダイヤモンドの膜に機械的せん
断力をかけると、粒界から割れると考えられる。しかし
「粒」の内部で割れる可能性もあるので、本発明の機械
的に分割されている部分は、実質的に上記のような「粒
界」若しくは「粒内」の割れている部分を包合するもの
である。本発明では、このようなダイヤモンドの機械的
に割れた部分をヒートシンクの側方に存在させることに
より電気絶縁性を付与するもので、機械的に割れた部分
が厚ければ厚いほど電気絶縁性が向上する。そして機械
的に分割された部分はレーザーを用いる場合は「ダイサ
ーによる溝の底からレーザーによる浅い溝の底まで」で
あり、レーザーを用いていない場合は「ダイサーによる
溝の底から表面部分まで」となる。したがって、電気絶
縁性に関してはレーザーを用いない方が好ましいが、分
割後の精度の点ではレーザー加工を取り入れた方がよ
い。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明におけるダイヤモン
ドヒートシンクの製造方法を示す工程図である。図1を
参照して本発明のダイヤモンドヒートシンクの製造方法
について説明する。本発明によればまず基板上に気相合
成法によってダイヤモンドをコーティングする(ステッ
プ101)。次にダイヤモンド表面の研磨加工によって
ダイヤモンド面の面粗度をRmax0.2μm以下にま
で加工し、同時に複合基板の厚さを最終製品であるヒー
トシンクと同じ厚さにまで加工する(ステップ10
2)。研磨後のダイヤモンドの厚みは10μm以上10
0μm以下、好ましくは20μm以上60μm以下であ
る。次に基板(下面側)への溝加工を行う(ステップ1
03)。複合基板を基板側を上に向けて保持しダイヤモ
ンドソーを用いた切断機によって最終製品であるヒート
シンクの形状に溝加工を施す。この時の溝深さは基板と
気相ダイヤモンドとの界面に近ければ近いほどよいが、
界面にまで切り込むとダイヤモンドソーが割れたり気相
ダイヤモンドと基板とがはがれたりするので注意が必要
である。界面から50μm程度の距離まで溝入れ加工す
ることが望ましい。図1にあるように次の工程として複
合基板をダイヤモンド側を上に向けて保持しレーザーで
溝加工する工程を入れてもよい(ステップ104)。気
相合成ダイヤモンドの厚みが50μm以上の場合、最後
の分割工程で精度よく割れて歩留りが向上するためレー
ザー溝加工工程を入れるほうが好ましい。50μm未満
であればこの工程を省略してもよい。次に上下面に金属
化処理が施される(ステップ105)。この金属化処理
工程は一連の溝入れ工程よりも先に施してもよい(ステ
ップ113、114、115)。最終工程としてダイヤ
モンドソーで加工された溝(あるいはレーザーで加工し
た溝)に沿って機械的に力を加えて気相ダイヤ複合基板
を一気に分割し最終製品であるヒートシンクを製造する
(ステップ106)。
【0017】このようにして製造されたダイヤモンドヒ
ートシンクの断面は上記(1)に記載のようにダイヤモ
ンドの側面の1部または全部がヒートシンクの外周全体
にわたって機械的に分割されている部分を有することに
なる。図4に上記の気相ダイヤ複合基板からヒートシン
クを製造する工程の模式図を示す。
【0018】図5は基板側の溝加工にダイヤモンドソー
を使用し、分割した気相合成複合ダイヤモンドヒートシ
ンクの断面の模式図である。ヒートシンクは上から金属
膜、気相ダイヤモンド部分、基板部分、金属膜という構
成になっている。気相ダイヤモンドと基板にはそれぞれ
機械的に割れた部分が存在する。
【0019】上記(2)に記載の気相ダイヤ複合ヒート
シンクにおいてはダイヤモンドの厚さが10μm以上1
00μm以下、好ましくは20μm以上60μm以下で
ある。10μm以上ないとたとえダイヤモンドとはいえ
十分な放熱性を維持することは難しい。また100μm
以上の厚さまでコーティングすることは合成時間が長時
間となり合成コストがかかりすぎてしまう。これでは低
価格なヒートシンクを提供するという目的を達成するこ
とができない。
【0020】上記(3)に記載の気相ダイヤモンド複合
ヒートシンクにおいては、ダイヤがコーティングされる
基板が100W/m・K以上、好ましくは120W/m
・K以上の熱伝導率をもつものである。一般に気相ダイ
ヤモンドがコーティング可能で100W/m・K以上の
熱伝導率をもつ基板としてはシリコン、窒化アルミニウ
ム、銅タングステン合金、モリブデン、タングステンの
いずれかである。表1にこれら材料の特性をまとめる。
基板の熱伝導率を100W/m・K以上に規定する理由
は、ダイヤモンドと基板を合わせた複合基板を材料とし
てヒートシンクとして使用する場合、ダイヤモンドだけ
でなく基板の熱伝導率も性能に影響を与える重要な要因
であるためである。本発明者らが種々検討した結果、高
出力半導体レーザー用のヒートシンクに要求される放熱
性を達成するためには基板の熱伝導率が100W/m・
K以上が必要であることがわかった。
【0021】
【表1】
【0022】上記(4)に記載の気相ダイヤモンド複合
ヒートシンクにおいては、金属化処理が施された上下二
面間の電気抵抗が1×106 Ω以上であることを特徴し
ている。一般に半導体レーザーの発振に必要な電気絶縁
抵抗が1×106 Ωであり、これ以下の抵抗値になると
半導体レーザーの特性が低下する。
【0023】上記(5)に記載の気相ダイヤモンド複合
ヒートシンクにおいては、気相ダイヤモンド側面で割れ
ている部分の下端は基板と気相合成ダイヤモンドとの界
面であり、上端はその界面から5μm以上離れた位置に
あることを特徴としている。これは上記(4)に示した
電気抵抗値である106 Ωを実現するためには最低でも
金属あるいはグラファイトが付着していない領域のダイ
ヤモンドの厚さ(あるいは「ダイヤモンドが機械的に割
られた部分の厚さ」といいかえてもよい)が5μm以上
必要であることを示している。図1のレーザー加工工程
(ステップ104、115)を採用する場合でもレーザ
ーはダイヤモンド全てを切断せず、ダイヤモンドと基板
との界面から高さ5μmは未加工のまま残さねばならな
い。
【0024】上記(6)に記載の気相ダイヤ複合ヒート
シンクにおいては、ダイヤモンドの熱伝導率が500W
/m・K以上2000W/cm・K以下、好ましくは1
000W/m・K以上2000W/m・K以下である。
気相合成ダイヤモンドの熱伝導率は合成条件によって変
動する。高出力半導体レーザー用のヒートシンクに要求
される放熱性を達成するためには、気相ダイヤモンドの
熱伝導率が最低でも500W/m・Kが必要である。ま
た上限の2000W/m・Kはダイヤモンド単結晶のも
ちうる熱伝導率として最高の値である。
【0025】上記(8)に記載のダイヤモンドヒートシ
ンクにおいてはダイヤモンド側表面のRmaxが0.2
μm以下である。表面を研磨せず、合成直後の凹凸状態
のままレーザー素子をろう付けすれば、この場合もレー
ザー素子とヒートシンクとの接触面積が小さくなり、放
熱性が低下する。またろう付け時にろう材が凹凸部分に
流れ込んでしまい、ロウ付けの強度が不十分となる。
【0026】上記(9)に記載のダイヤモンドヒートシ
ンクの製造方法は、基板上に気相合成ダイヤモンドをコ
ーティングする工程と、ダイヤモンド表面を研磨する工
程と基板の下面(シリコン面)側から、ダイヤモンドソ
ーを用いた切断機で最終製品であるヒートシンクの形状
に切込みを入れる工程と、上下面に金属化処理を行う工
程と、前記の切断機による切込みに沿って気相ダイヤモ
ンド複合基板に剪断力をかけ機械的に分割し、最終製品
であるヒートシンクを前記の複合基板から取り出す工程
とを備えているものである。ここで、研磨工程は一般に
ダイヤモンド砥粒をメタルボンドで固めた砥石を用いて
行い、ダイヤモンドソーはダイヤモンド砥粒をメタルボ
ンドで固めた切断刃を用いる。金属化処理は後述する。
【0027】上記(10)に記載のダイヤモンドヒート
シンクの製造方法は、基板上に気相合成ダイヤモンドを
コーティングする工程と、ダイヤモンド表面を研磨する
工程と、気相ダイヤモンド面側から、レーザーによって
最終製品であるヒートシンクの形状に切込みを入れる工
程と、基板の下面(シリコン面)側から、ダイヤモンド
ソーを用いた切断機で最終製品であるヒートシンクの形
状に切込みを入れる工程と、上下面に金属化処理を行う
工程と、前記のレーザーによる切込みと切断機による切
込みに沿って気相ダイヤモンド複合基板に剪断力をかけ
機械的に分割し、最終製品であるヒートシンクを前記の
複合基板から取り出す工程とを備えているものである。
【0028】以上のダイヤモンドヒートシンクの製造方
法によって作製されるダイヤモンドヒートシンクの側面
は、気相ダイヤモンドの1部または全部がヒートシンク
の外周にわたって機械的に分割された跡がある。そして
この部分が上下面の電気絶縁確保に寄与し、十分な電気
抵抗を確保している。またこの製造方法では複合基板を
用いるためダイヤモンドの合成コスト、研磨コストを削
減できる。さらに一度に大量に分割できるため生産性が
大きく向上し、安価なヒートシンクを供給することがで
きる。
【0029】本発明で採用する金属化処理は、レーザー
素子のろう付けおよびヒートシンク自体のステムへのろ
う付けに必要である。また金属化処理によってダイヤモ
ンドの表面に形成される金属化膜は、複数層からなるの
が好ましい。その第1層が、Ti、Cr、W、Niの一
種以上によって形成され、その第2層が、Pt、Pd、
Ni、Mo、Au、Ag、Cu、Sn、In、Ge、P
bの1種以上(単体膜、合金膜、または多層膜)から形
成されていることが望ましい。この第1層の金属はダイ
ヤモンドと反応し接着力を高める役割をもつ。また第2
層の金属は、耐熱性およびろう付け性に貢献する役割を
なす。このような金属化膜は蒸着法、スパッタリング
法、イオンプレーティング法等公知の方法によって形成
する。完成されたヒートシンクの標準的な寸法範囲は、
厚さが0.1mm以上1mm以下であり、縦、横の長さ
が0.2mm以上50mm以下である。
【0030】以下本発明を実施例により更に詳細に説明
するが限定を意図するものではない。
【実施例】(実施例1)図1は本発明におけるダイヤモ
ンドヒートシンクの製造方法を示す工程図である。図1
におけるレーザー加工なしの製造工程(ステップ10
1、102、103、105、106)について説明す
る。まず、気相合成ダイヤモンドをシリコン基板上に熱
フィラメント法により合成した。シリコン基板上に気相
合成ダイヤモンドをコーティングした複合基板の形状
は、厚さが0.32mm(うち気相ダイヤモンドの厚さ
は0.04mm)、縦横の長さが20.5mmであっ
た。この複合基板はさらに気相ダイヤモンド表面の研磨
によって厚さが0.3mmとなるまで加工された。結果
として気相ダイヤモンドの厚さは0.02mmとなっ
た。この研磨で気相ダイヤモンド表面の面粗さはRma
x0.18μmまで仕上げられた。次にシリコン側から
ダイサーを用いて溝入れ加工を施した。加工条件は、刃
幅20μm、回転数30000回転、加工速度50mm
/sであり、1.0mmピッチで溝が縦横に施された。
次に溝入れ加工が施された複合基板の上下両面にスパッ
タ法によって金属化処理を施した。この金属化処理によ
って、Ti(チタン)、Pt(白金)、Au(金)の順
で金属膜が形成された。それぞれの厚みはTiが100
nm、Ptが200nm、Auが1000nmであっ
た。さらにこの金属化処理された上下面の上面(気相ダ
イヤモンド面)側に、蒸着法によってAu/Snの共晶
合金の金属化膜を被覆した。このAu/Sn共晶合金の
厚みは3μmであった。Au/Snは半導体素子をヒー
トシンク上に搭載するためのハンダであり、Au/Sn
をダイヤモンド面側に被覆し、その上に半導体素子を搭
載する方がより高い放熱効果が得られる。
【0031】次に図4のようにダイサーにより加工され
た溝の位置に合わせて複合基板が固定され、固定部分の
反対側が溝に沿って加圧され、分割された。この分割工
程は縦横に1.0mmピッチで行った。予定取れ数40
0個に対して392個が得られ、歩留り98%であっ
た。不良となった8個は気相ダイヤモンド膜とシリコン
基板とのはがれであった。図4のように加圧方向がダイ
ヤ側からシリコン側へ向かっているのは、ダイヤモンド
膜とシリコン基板とのはがれを極力少なくするためであ
る。加圧方向が逆の場合にはこれほどの歩留りは期待で
きない。
【0032】この様にして製作されたダイヤモンドヒー
トシンクの上下面間の金属化膜間の電気抵抗は1×10
7 Ωであった。なお前記熱フィラメント法で合成した気
相合成ダイヤモンドの熱伝導率は定常法による測定によ
り室温から100℃の範囲において800〜1000W
/m・Kであり、同様にシリコンの熱伝導率は室温から
100℃の範囲において140W/m・Kであることが
確認された。
【0033】図5は上記製造方法によって製造されたダ
イヤモンドヒートシンクの断面図である。図5を参照す
ると、ダイヤモンドヒートシンクは気相合成ダイヤモン
ドとシリコン、金属化膜、およびAu/Sn共晶合金か
ら構成されている。上下両面にはそれぞれTi、Pt、
Auの順に3層から成る金属化膜が接している。そして
ダイヤモンド面側にはAu/Sn共晶合金からなる金属
化膜が被覆されている。断面の形状をよく観察すると気
相ダイヤモンドとシリコンとの界面まで50μmのとこ
ろまでダイサーによって溝加工の跡が存在している。そ
して気相合成ダイヤモンドはその界面から上端までの2
0μmの厚さにわたって機械的に割られている。なおこ
の製造工程では金属化処理の工程を図1のステップ(1
01、102、113、114、106)の工程の様に
ダイシング工程の前に行っても同様の効果が得られた。
【0034】この時製作したヒートシンクの製造コスト
は図2に示す従来の気相ダイヤモンドヒートシンクの製
造方法に基づいて製作したヒートシンクの製造コストの
約1/30であった。次にこのヒートシンクの性能を見
極めるため、このヒートシンク上に実際にガリウムひ素
を材料とするレーザーダイオードを実装し、レーザーの
出力を測定した。実験は(1)本発明の気相ダイヤモン
ドヒートシンクを用いた場合、(2)シリコンをヒート
シンクとして用いた場合、(3)単結晶ダイヤモンドを
ヒートシンクとして用いた場合について行った。レーザ
ーの出力がヒートシンクの熱伝導率に比例するとすれ
ば、本発明の気相ダイヤモンドヒートシンクの熱伝導率
は600W/m・Kであった。以上より本発明によって
安価で高性能なヒートシンクを提供できることが証明さ
れた。
【0035】(実施例2)図1におけるレーザー加工あ
りの製造工程(ステップ101、102、103、10
4、105、106)について説明する。まず、気相合
成ダイヤモンドを窒化アルミニウム基板上に熱フィラメ
ント法により合成した。この窒化アルミニウム基板上に
気相合成ダイヤモンドをコーティングした複合基板の形
状は、厚さが0.53mm(うち気相ダイヤモンドの厚
さは0.08mm)、縦横の長さが50.5mmであっ
た。この複合基板はさらに気相ダイヤモンド表面の研磨
によって厚さが0.5mmまで加工された。結果として
気相ダイヤモンドの厚さは0.05mmとなった。この
研磨で気相ダイヤモンド表面の面粗さはRmax0.2
0μmまで仕上げられた。次に窒化アルミニウム側から
ダイサーを用いて溝入れ加工を施した。加工条件は、刃
幅30μm、回転数10000回転、加工速度20mm
/sであり、5.0mmピッチで溝が縦横に施された。
そして次にダイサーでの溝加工位置に合わせて、YAG
レーザーによって溝入れ加工を施した。このレーザーに
よる溝入れ加工の条件は出力が1.5W、Qスイッチ周
波数が3kHz、加工速度が20mm/s、スキャン回
数が1回であった。この時の上下の溝のずれは6μmで
あり、レーザーによる溝幅が15μm、ダイサーによる
溝幅が30μmであることを考えればほとんど無視し得
るずれといえた。また、レーザー溝深さは平均15μm
であった。
【0036】次に溝入れ加工が施された複合基板の上下
両面にスパッタ法によって金属化処理を施した。この金
属化処理によって、Ti(チタン)、Pt(白金)、A
u(金)の順で金属膜が形成された。それぞれの厚みは
Tiが60nm、Ptが200nm、Auが1000n
mであった。さらにこの金属化処理された上下面の上面
(気相ダイヤ面)側に、蒸着法によってAu/Snの共
晶合金の金属化膜を被覆した。このAu/Sn共晶合金
の厚みは1μmであった。
【0037】次に図4のようにダイサーにより加工され
た溝の位置に合わせて複合基板が固定され、固定部分の
反対側が溝に沿って加圧され、分割された。この分割工
程は縦横に5.0mmピッチで行い、加圧方向は気相ダ
イヤモンド側から窒化アルミニウム基板側であった。レ
ーザーによってダイヤモンド側に溝加工をあらかじめ施
しておくことで、この分割工程で必要な剪断力を減少さ
せることができ、分割工程での歩留りを高めることがで
きた。本実施例では予定取れ数100個全てが分割で取
り出すことができ歩留り100%であった。この様にし
て製作されたダイヤモンドヒートシンクの上下面の金属
化膜間の電気抵抗は3×107 Ωであった。なお前記熱
フィラメント法で合成した気相合成ダイヤモンドの熱伝
導率は定常法による測定により室温から100℃の範囲
において800〜1000W/m・Kであり、同様に窒
化アルミニウムの熱伝導率は室温から100℃の範囲に
おいて170W/cm・Kであることが確認された。
【0038】図6は上記製造方法によって製造されたダ
イヤモンドヒートシンクの断面図である。図6を参照し
て、ダイヤモンドヒートシンクは気相合成ダイヤモンド
と窒化アルミニウム、金属化膜、およびAu/Sn共晶
合金から構成されている。上下両面にはそれぞれTi、
Pt、Auの順に3層から成る金属化膜が接している。
そしてダイヤモンド面側にはAu/Sn共晶合金からな
る金属化膜が被覆されている。断面の形状をよく観察す
ると気相ダイヤモンドと窒化アルミニウムとの界面まで
50μmのところまでダイサーによって溝加工の跡が存
在している。またYAGレーザーによる切込みは気相ダ
イヤモンドと窒化アルミニウムの界面まであと30μm
のところまで到達しており、レーザーによって溝入れさ
れた部分は熱によってダイヤモンドがグラファイトに変
質している。なおこの製造方法では金属化処理の工程を
図1のステップ(101、113、114、115、1
06)の工程の様にダイシング工程の前にもおこなって
も同様の効果が得られた。
【0039】
【発明の効果】本発明による気相合成ダイヤモンドと基
板とからなるヒートシンクは、上下2面のダイヤモンド
表面に金属化処理を施された上下絶縁型ヒートシンクで
あり、その側面の外周全体にわたって機械的に分割され
ている部分を有し、それにより特に半導体デバイス用ヒ
ートシンクに必要な電気絶縁性を確保することがてき
る。またその製造方法によると高性能の上下絶縁型ダイ
ヤモンドヒートシンクを低コストで提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る上下絶縁型ダイヤモンドヒートシ
ンクの製造工程を説明するためのフローシート。
【図2】従来の上下絶縁型ダイヤモンドシンクの製造工
程を説明するためのフローシート。
【図3】気相合成ダイヤモンド複合基板及び気相ダイヤ
モンド薄板の製造工程を説明するための模式図。
【図4】気相合成ダイヤモンド複合基板を機械的に縦横
に分割してヒートシンクの最終製品を製造する工程を示
す模式図。
【図5】本発明に係る上下2面に金属化膜を形成してな
るダイヤモンドヒートシンクの断面図。
【図6】本発明に係る上下絶縁型ダイヤモンドヒートシ
ンクの側面の割れた部分を説明するための模式図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田辺 敬一朗 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 5F036 AA01 BB01 BC06 BD01 BD16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相合成法により合成されたダイヤモン
    ドを基板上にコーティングした複合板材を原材料として
    用い、少なくとも上下2面に金属化処理が施されたダイ
    ヤモンドヒートシンクにおいて、気相ダイヤモンド側面
    の一部又は全部がそのダイヤモンドヒートシンクの側面
    の外周全体にわたって機械的に分割されている部分を有
    することを特徴とするダイヤモンドヒートシンク。
  2. 【請求項2】 前記基板上にコーティングされた気相合
    成ダイヤモンドの厚さが10μm以上100μm以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンドヒ
    ートシンク。
  3. 【請求項3】 前記基板が100W/m・K以上の熱伝
    導率をもつことを特徴とする請求項1に記載のダイヤモ
    ンドヒートシンク。
  4. 【請求項4】 前記金属化処理が施された上下二面間の
    電気抵抗が1×10 6 Ω以上であることを特徴とする請
    求項1に記載のダイヤモンドヒートシンク。
  5. 【請求項5】 前記ダイヤモンドの側面の機械的に分割
    されている部分の下端は基板と気相合成ダイヤモンドと
    の界面に位置し、上端はその下端から5μm以上離れた
    位置にあることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモ
    ンドヒートシンク。
  6. 【請求項6】 前記気相合成法により合成されたダイヤ
    モンドの熱伝導率が500W/m・K以上2000W/
    m・K以下であることを特徴とする請求項1に記載のダ
    イヤモンドヒートシンク。
  7. 【請求項7】 前記ダイヤモンドヒートシンクの上面
    (ダイヤモンド面)が研磨され、研磨後の面粗度がRm
    axで0.2μm以下であることを特徴とする請求項1
    に記載のダイヤモンドヒートシンク。
  8. 【請求項8】 気相合成法により合成されたダイヤモン
    ドを基板上にコーティングした複合基板を原材料として
    用い、少なくとも上下2面に金属化処理が施されたダイ
    ヤモンドヒートシンクの製造方法において、基板上に気
    相合成ダイヤモンドをコーティングする工程と、ダイヤ
    モンド面を研磨する工程と、基板の下面(シリコン面)
    側から、ダイヤモンドソーを用いた切断機で最終製品で
    あるヒートシンクの形状に切込みを入れる工程と上下面
    に金属化処理を行う工程と、前記の切断機による切込み
    に沿って気相ダイヤモンド複合基板に剪断力をかけ機械
    的に分割し、最終製品であるヒートシンクを前記の複合
    基板から取り出す工程とを備えることを特徴とする、ダ
    イヤモンドヒートシンクの製造方法。
  9. 【請求項9】 気相合成法により合成されたダイヤモン
    ドを基板上にコーティングした複合基板を原材料として
    用い、少なくとも上下2面に金属化処理が施されたダイ
    ヤモンドヒートシンクの製造方法において、基板上に気
    相合成ダイヤモンドをコーティングする工程と、ダイヤ
    モンド表面を研磨する工程と、気相ダイヤモンド面側か
    ら、レーザーによって最終製品であるヒートシンクの形
    状に切込みを入れる工程と基板の下面(シリコン面)側
    から、ダイヤモンドソーを用いた切断機で最終製品であ
    るヒートシンクの形状に切込みを入れる工程と上下面に
    金属化処理を行う工程と前記のレーザーによる切込みと
    切断機による切込みに沿って気相ダイヤモンド複合基板
    に剪断力をかけ機械的に分割し、最終製品であるヒート
    シンクを前記の複合基板から取り出す工程とを備えるこ
    とを特徴とする、ダイヤモンドヒートシンクの製造方
    法。
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KR20220034906A (ko) * 2019-07-22 2022-03-18 레이던 컴퍼니 선택적으로 가요성인 화학 기상 증착(cvd) 다이아몬드 또는 기타 열 확산기

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