JP2000133618A - 成膜方法及び装置 - Google Patents

成膜方法及び装置

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JP2000133618A JP10308658A JP30865898A JP2000133618A JP 2000133618 A JP2000133618 A JP 2000133618A JP 10308658 A JP10308658 A JP 10308658A JP 30865898 A JP30865898 A JP 30865898A JP 2000133618 A JP2000133618 A JP 2000133618A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機金属の使用効率の高い成膜方法および成
膜装置を提供すること。 【解決手段】 熱分解反応により成膜材料を析出する有
機金属を主成分とした有機金属含有液体を供給する供給
手段28と、供給手段から供給された有機金属含有液体
を被処理体W上に塗布する塗布手段32と、塗布手段に
より有機金属含有液体が塗布された被処理体を所定温度
に加熱する加熱手段52と、を備える成膜装置であっ
て、被処理体に塗布された有機金属含有液体のうち余剰
の有機金属含有液体を回収する回収手段46を更に備え
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス等
の製造プロセス技術に関し、特に、有機金属を主成分と
して含有する液体(有機金属含有液体)を用いて成膜を
行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高集積化、微細
化は急速な進展をみせており、現在のサブハーフミクロ
ンからサブクォータミクロンへと着実に移行しようとし
ている。このような次世代の半導体デバイスの開発にお
いては、成膜プロセスが極めて重要となる。
【0003】また、半導体デバイスの高集積化、微細化
の要請に対応し、配線材料をアルミニウム系から銅系に
転換することが考えられている。現在においても、例え
ば(hfac)Cu+1(tmvs)のような有機金属
(常温、常圧下では液状)をを気化して処理チャンバに
導入し、当該処理チャンバ内で保持された基板上で熱分
解反応させながら成膜を行うというMOCVD(有機金
属化学気相成長)法が実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のMOC
VD法は、ステップカバレッジに優れた方法であり、超
薄膜を形成する場合には非常に有効である。しかしなが
ら、MOCVD法では、処理チャンバ内で気化した有機
金属は排出ポンプの駆動によってチャンバ外部に排出さ
れるため、有機金属の使用効率が極めて悪いという問題
があった。また、成膜に用いられなかったCu等の副生
成物も同様にチャンバ外部に排出されてしまう。しか
も、これらの排出されたガスに基づいて、有機金属を再
生することはできないため、有機金属の使用効率を向上
することはできなかった。特に、有機金属として上述の
(hfac)Cu+1(tmvs)のような高価な材料を
用いた場合は、有機金属の使用効率が低いと、大幅なコ
ストアップを招くことになる。
【0005】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、有機金属含有液体を用いる成膜方
法及び装置において、有機金属の使用効率を高くするこ
とができるものを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、有機金属含有液体は液状であっても
加熱することにより熱分解反応を生じて成膜が可能、す
なわち、有機金属含有液体を気化させずに成膜が可能で
あるという知見に基づき、本発明を創案した。
【0007】ここで、基板を加熱しながら有機金属含有
液体を塗布することも考えられるが、この場合は、有機
金属含有液体が気化する可能性が高いため、有機金属の
使用効率を向上することは困難である。
【0008】そこで、本発明は、熱分解反応により成膜
材料を析出する有機金属を主成分とした有機金属含有液
体を用意する第1ステップと、有機金属の未反応領域の
温度において、被処理体上に有機金属含有液体を塗布す
る第2ステップと、第2ステップの後、被処理体を所定
温度に加熱し、被処理体上に塗布された有機金属含有液
体中の有機金属を熱分解反応させ膜を被処理体上に形成
する第3ステップと、を含む成膜方法であって、第2ス
テップにおいて、有機金属の未反応領域の温度で、被処
理体に塗布された有機金属含有液体のうち余剰の有機金
属含有液体を回収する回収ステップを備えることを特徴
としている。
【0009】この方法では、有機金属の未反応領域の温
度において被処理体上に有機金属含有液体を塗布した
後、被処理体を所定温度に加熱することによって被処理
体上に膜が形成される。特に、本発明では、有機金属の
未反応領域の温度において被処理体上に有機金属含有液
体が塗布されるため、有機金属含有液体は気化しない。
そして、被処理体上に有機金属含有液体を塗布した際に
余りが生じるが、当該余剰の有機金属含有液体は、当該
有機金属含有液体が塗布される際に有機金属の未反応領
域の温度において回収されるため、有機金属の使用効率
が向上される。なお、有機金属含有液体の回収は、被処
理体を加熱する前に行えばよい。
【0010】ここで、有機金属含有液体は有機金属のみ
から成るものであっても、有機金属とその溶剤とを混合
した液体から成るものであってもよい。なお、本明細書
において、「混合した液体」と表現したのは、有機金属
が溶剤に完全に溶け込んだ場合の他、一部がサスペンシ
ョンの状態となっている場合もあるからである。また、
「塗布」という表現は、有機金属含有液体に被処理体を
浸漬した場合や噴霧状にして付着させた場合等を含む概
念である。
【0011】また、上記方法を実施するための成膜装置
としては、熱分解反応により成膜材料を析出する有機金
属を主成分とした有機金属含有液体を供給する供給手段
と、供給手段から供給された有機金属含有液体を被処理
体上に塗布する塗布手段と、塗布手段により有機金属含
有液体が塗布された被処理体を所定温度に加熱する加熱
手段と、を備える成膜装置であって、被処理体に塗布さ
れた有機金属含有液体のうち余剰の有機金属含有液体を
回収する回収手段を更に備えるものが好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る複数の好適な実施形態について詳細に説明する。な
お、全図を通し、同一又は相当部分には同一符号を付
し、繰り返しとなる説明は省略する。また、以下の実施
形態では、膜原料として有機金属である(hfac)C
+1(tmvs)を用い、半導体基板の表面に銅の薄膜
を形成する場合を想定している。(hfac)Cu
+1(tmvs)の構造式は下の通りであり、常温、常圧
の環境では液状となっている。また、(hfac)Cu
+1(tmvs)は粘性が低く、そのままでも以下で述べ
る本発明の成膜方法に適用可能であるが、以下の実施形
態では、取扱性等を考慮して、ヘプタデカンを有機溶剤
として混合させている。以下、この(hfac)Cu+1
(tmvs)を含む有機金属含有液体を「成膜液」と称
することとする。
【0013】
【化1】
【0014】図1は、本発明に係る成膜装置の実施形態
を示している。図示の成膜装置10は、成膜液を被処理
体である半導体基板Wに塗布する処理が行われる第1の
処理チャンバ12と、基板W上の有機金属すなわち(h
fac)Cu+1(tmvs)を熱分解する処理が行われ
る第2の処理チャンバ14とを備えている。
【0015】第1の処理チャンバ12と第2の処理チャ
ンバ14との間はトランスファチャンバ16により連通
されており、適当な搬送手段(図示せず)により基板W
を処理チャンバ12,14間で受け渡すことが可能とな
っている。図中、符号18,20は、処理チャンバ1
2,14とトランスファチャンバ16との間を開閉する
スリットバルブである。
【0016】第1の処理チャンバ12内には、半導体基
板Wを支持するためのターンテーブル22が配置されて
いる。このターンテーブル22は、その上面に基板Wが
水平に載置され、図示しない真空チャック等の適当な固
定手段により固定されるようになっている。図示のター
ンテーブル22の直径は基板Wの直径よりも小さいが、
これは、基板Wよりもターンテーブル22が大きい場
合、成膜液が基板Wのみならずターンテーブル22の露
出部分に付着し、次続の基板Wに対して悪影響を与える
からである。また、ターンテーブル22は、第1の処理
チャンバ12の外部に配置された駆動モータ24により
比較的高速で回転されるよう構成されている。
【0017】第1の処理チャンバ12には、更に、成膜
液を基板Wの表面に塗布するための塗布装置(塗布手
段)26が設けられている。塗布装置26は、第1の処
理チャンバ12の外部に配置された成膜液の供給系(供
給手段)28からの成膜液が導入される供給用配管30
と、この供給用配管30の上端部から水平方向に延び先
端が下向きのノズル32とを備えている。供給系28
は、(hfac)Cu+1(tmvs)の供給源34と、
ヘプタデカンの供給源36と、これらの供給源34,3
6からの液体を混合して成膜液とする混合装置38とを
主たる構成要素としている。供給用配管30は、駆動モ
ータ等のアクチュエータ40により正逆両方向に回転駆
動可能となっており、これによりノズル32は供給用配
管30の軸線を中心にして揺動可能になっている。供給
用配管30の軸線からノズル32の先端までの距離は、
供給用配管30の軸線からターンテーブル22の回転中
心までの距離とほぼ等しくされているため、ノズル32
の先端はターンテーブル22上に支持された基板Wの中
心の真上を通過することができる。
【0018】ターンテーブル22の近傍にはドレイン管
42が配置されている。このドレイン管42の上端の液
受けは、ノズル32の先端がターンテーブル22上から
退避された初期位置にあるとき、ノズル32の先端の直
下となるよう位置決めされている。これにより、ノズル
32から滴下する成膜液を未反応状態のままで回収系
(図示せず)に回収することが可能となる。
【0019】また、ターンテーブル22の周囲には、本
実施形態の特徴であるリング状の樋状部材(回収手段)
46が配置されている。この樋状部材46は、基板Wか
ら飛散される成膜液を回収するために用いられる。(h
fac)Cu+1(tmvs)は高価な材料であるため、
回収して再利用することが好ましく、樋状部材46を用
いる手段以外にも、処理チャンバ12底面に回収口を形
成する等、色々な手段が考えられる。回収後の成膜液
は、そこから(hfac)Cu+1(tmvs)を再生成
することも可能である。この場合、有機金属を低価格で
製造でき、原料コストの低減に寄与する。また、成膜液
の回収後、フィルタリング処理して、そのまま再使用す
ることも可能である。
【0020】一方、第2の処理チャンバ14内にも、基
板Wを回転可能に支持するためのターンテーブル48が
配置されている。このターンテーブル48は基本的には
第1の処理チャンバ12におけるターンテーブル22と
同様な機構であり、駆動モータ50により回転され、真
空チャック等の適当な手段で基板Wを固定することがで
きる。しかしながら、ターンテーブル48は、第1の処
理チャンバ12におけるターンテーブル22よりも低速
で回転される。また、ターンテーブル48の直径は基板
Wの直径よりも大きくされている。このような違いは、
第2の処理チャンバ12では、基板Wの表面で有機金属
を熱分解反応させるので、その反応を均一に行うため等
の理由による。
【0021】ターンテーブル48の上方には、ハロゲン
ランプ等の加熱用ランプ52が石英ガラス板54を介し
て多数配置されており、これにより、ターンテーブル4
8上で支持された基板Wの表面が加熱される。温度制御
は、ターンテーブル48に取り付けられた熱電対或いは
処理チャンバ14の天井部に配置されたパイロメータの
ような温度計(図示せず)の出力信号に基づき、マイク
ロコンピュータ等から成る制御装置56が加熱用ランプ
52のオンオフや入力電力を調整して行う。
【0022】なお、図1において、符号58は、窒素ガ
ス等の不活性ガスの供給源58であり、第1及び第2の
処理チャンバ12,14のそれぞれに不活性ガスを供給
するようになっている。不活性ガス供給源58からの配
管にはそれぞれ、供給流量を調整するための流量調整弁
60,62が配置されている。また、符号64,66は
排気ポンプであり、処理チャンバ12,14内の大気を
排出するために用いられる。この排気ポンプ64,66
及び流量調整弁60,62は前述の制御装置56により
制御される。制御装置56は、第1実施形態では、更に
ターンテーブル22,48の駆動モータ24,50、ノ
ズル32の揺動用のアクチュエータ40、成膜液の供給
系28における開閉弁68,70,72や混合装置3
8、質量流量調整装置74,76も制御するようになっ
ている。
【0023】次に、上記構成の成膜装置10を用いて銅
の成膜を行う工程について説明する。なお、特に述べな
いが、以下の工程は制御装置56の管理化において自動
的に行われる。
【0024】まず、第1の処理チャンバ12内に基板W
を搬入して、ターンテーブル22の上面の所定位置に基
板Wを配置し固定する。この際、基板W表面の酸化やそ
の他の反応を防止するために、排気ポンプ64を駆動す
ると共に、不活性ガス供給源58から窒素ガス等の不活
性ガスを供給し、第1の処理チャンバ12内を不活性ガ
ス雰囲気にしておくことが好ましい。
【0025】次いで、駆動モータ24を駆動させてター
ンテーブル22を所定の回転速度で回転させると共に、
ノズル32の先端を基板Wの中心の真上に配置し、成膜
液を成膜液供給系28から供給用配管30、ノズル32
を通して、基板Wの表面に流下させる。ターンテーブル
22は比較的高速で回転するため、基板W上に供給され
た成膜液は遠心力で周囲に広がり、基板Wの表面に成膜
液が塗布される。ターンテーブル22の回転速度は、成
膜液の粘度等の特性や供給量等によって適正な値に設定
される。また、これと同時に、アクチュエータ40を駆
動させ、適当なサイクル及び揺動速度でノズル32を揺
動させるため、基板Wの表面全域にわたり、成膜液が均
一な膜厚で且つ均質に塗布される。
【0026】この間、第1の処理チャンバ12の内部圧
力を大気圧よりも高く設定してある場合、ガス圧の押込
み効果により、カバレッジが改善され、埋込みを行う場
合には基板W表面に形成されている溝やコンタクトホー
ル等のホールに成膜液が確実に充填され、ボイドの発生
等の不具合が回避される。また、第1の処理チャンバ1
2内の温度は、有機金属である(hfac)Cu+1(t
mvs)の未反応領域の温度、好ましくは常温としてい
る。
【0027】基板W上に供給した成膜液の多くは、遠心
力で基板Wの周縁から更に外方に飛散される。これによ
り、基板Wの裏面の露出部分に成膜液が回り込むことは
なく、基板裏面での成膜が防止される。基板Wの裏面に
膜が形成されると、剥離してパーティクルとなる等の弊
害がある。
【0028】また、ターンテーブル22の周囲には、回
収手段である樋状部材46が設けられているため、飛散
した成膜液は樋状部材46を通し、適当な回収系を経て
回収され、再利用に供される。これにより、有機金属の
使用効率を向上することができる。
【0029】このような塗布工程が終了したならば、成
膜液の供給を停止し、ノズル32の先端をドレイン管4
2の真上の初期位置に戻すと共に、ターンテーブル22
の回転を停止する。ノズル32の先端からは成膜液が滴
下する可能性があるが、そのような成膜液はドレイン管
42の液受け44により受け取られ、回収される。
【0030】次いで、スリットバルブ18,20を一時
的に開放し、図示しない搬送手段を用いて基板Wを第1
の処理チャンバ12からトランスファチャンバ16を経
て第2の処理チャンバ14内に搬送し、ターンテーブル
48上の所定位置に基板Wを配置、固定する。第2の処
理チャンバ14の内部空気は、前述した塗布工程の間に
既に不活性ガス雰囲気に置換されており、また、内部圧
力は大気圧よりも高めに設定されている。なお、トラン
スファチャンバ16内も不活性ガスに置換しておくこと
で、基板Wを大気に触れさせることなく一連のプロセス
を行うことができ、自然酸化等の弊害を防止することが
できる。
【0031】基板Wが所定位置に配置されたならば、駆
動モータ50を駆動させてターンテーブル48を回転さ
せると共に、加熱用ランブ52を制御して基板Wの表面
を所定温度、例えば150〜250℃に加熱する。これ
により、基板Wの表面に塗布された成膜液に含まれる
(hfac)Cu+1(tmvs)は熱分解反応され、銅
が基板Wの表面にて析出し成膜が行われる。(hfa
c)Cu+1(tmvs)の熱分解反応を次の通りであ
る。
【0032】
【化2】
【0033】この反応において、生成されるCu+2(h
fac)2とtmvsは、熱分解反応時における第2の
処理チャンバ14の内部温度によりガス化されているた
め、排気ポンプ66により第2のチャンバ14から排出
される。有機溶剤であるヘプタデカンも熱により気化し
て排出され、基板W上に残存することはない。
【0034】前述したように、成膜液は基板Wの表面全
体にわたりほぼ一定の膜厚且つ膜質で塗布されているた
め、形成される銅膜の膜厚及び膜質も一定となる。ま
た、ターンテーブル48は回転しているため、加熱用ラ
ンプ52の設置位置に起因する温度分布の不均一が防止
され、加えて、基板Wの裏面全体がターンテーブル48
に接しているで、ターンテーブル48を通しての基板W
の放熱も全面にわたりほぼ一定となる。よって、熱分解
反応も基板表面の全体にわたり均一に行われることにな
り、これも面内膜厚や膜質の均一性向上に寄与してい
る。更に、この実施形態では、第2の処理チャンバ14
内の圧力が大気圧よりも高くされているが、これにより
成膜液の沸点が高められている。このため、熱分解反応
中に成膜液の表面からの自然蒸発が抑制され、安定した
熱分解反応が行われる。熱分解反応工程が終了したなら
ば、第2の処理チャンバ14から基板Wを搬出し、成膜
工程を完了する。
【0035】このように、塗布工程と熱分解反応工程と
を分離して行うことで、膜厚及び膜質の面内均一性に優
れた銅の薄膜が得られ、しかも、熱分解反応工程の前に
行われる塗布工程が未反応領域の温度で行われることか
ら成膜液が気化せず、樋状部材(回収手段)46によっ
て余剰の成膜液を回収することができ、経済性にも優れ
ている。
【0036】以上、本発明の一実施形態について詳細に
説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、種々
の変形や変更を行うことができる。例えば、上記実施形
態ではノズル32が揺動可能な構成となっているが、図
2に示すように、直動機構80により直線的に往復動さ
せてもよい。
【0037】更に、塗布装置の別の形態としては、図3
に示すような浸漬型のものもある。図3の塗布装置22
6は、図1に示す供給系28から供給される成膜液が貯
蔵される液槽200を備えている。この液槽200に対
して基板Wを上方から降ろし、液槽200内の成膜液に
基板Wの表面を浸す必要があるため、ターンテーブル2
2は、上記実施形態のものとは異なり、下向きに配置さ
れ、処理チャンバ12の天井部から上下動可能に垂下さ
れている。このターンテーブル22はリング状のクラン
プ202を有しており、クランプ202とターンテーブ
ル22の支持面との間で基板Wの周縁部を挟持すること
ができる。クランプ202及びターンテーブル22の基
板Wに対する密着性を高めた場合には、接触部分に成膜
液が浸透することはなく、基板Wのベベル部及び裏面の
成膜液付着を防止することができる。なお、単に基板W
を下降させて成膜液に浸したとしても、塗布ないし付着
の効率はあまり良好とは言えず、ターンテーブル22を
回転させることが好ましい。また、ターンテーブル22
に代えて回転しない基板支持手段を用いた場合には、振
動を基板支持手段に与えたり、成膜液に与えたりするこ
とで、均一な塗布や埋込み性を向上させることができ
る。
【0038】この変形例では、基板Wを引き上げた後、
液槽200に余剰の成膜液が戻って成膜液が回収される
ため、成膜液の使用量を低減することができる。すなわ
ち、液槽200は、成膜液の貯蔵槽としての役割のほ
か、成膜液の回収手段としての役割を担っている。この
変形例の場合も、基板Wが加熱される前に成膜液が回収
されるため、成膜液を再利用することができる。成膜液
の基板Wに対する密着性や浸潤性等の塗布特性は、成膜
液の粘性や下層の材質により大きく依存するが、この浸
漬型の塗布装置226を用いた場合には、粘性等の依存
要因を考慮せずとも、基板W上への成膜液の塗布を効率
よく行うことができる。
【0039】なお、第2の処理チャンバ14における熱
分解反応のための加熱手段も、加熱用ランプ52に限ら
れない。例えば、抵抗電熱器、誘導加熱装置、オイルヒ
ータを基板支持手段たるターンテーブルや他のサセプタ
等に内蔵したものであってもよい。
【0040】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は上記の色々な実施形態に限定されな
いことは言うまでもない。例えば、上記実施形態では、
成膜液は、銅のケトナト系金属錯体の一つである(hf
ac)Cu+1(tmvs)及び脂肪族飽和炭化水素の一
つであるヘプタデカンを混合した液体であるが、有機金
属は(hfac)Cu+1(teovs)のような他の銅
のケトナト系金属錯体、他の材料を成膜する場合には銅
のケトナト系金属錯体以外の有機金属とすることができ
る。さらに、銅のケトナト系金属錯体に対する有機溶剤
についても、ペンタデカン、ヘキサデカン、オクタデカ
ン等の他の脂肪族飽和炭化水素を用いることができ、銅
のケトナト系金属錯体以外の有機金属に対しては、その
他の溶剤を使用することができる。尚、成膜液は、有機
金属単独であってもよい。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、有
機金属の未反応領域の温度において被処理体上に有機金
属含有液体(成膜液)が塗布されるため、有機金属含有
液体は気化しない。そして、上記未反応領域の温度にお
いて、余剰の有機金属含有液体が回収手段によって回収
されるため、有機金属の使用効率を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成膜装置を示す概略説明図であ
る。
【図2】図1の成膜装置における塗布装置の変形例を概
略的に示す断面部分図である。
【図3】図1の成膜装置における塗布装置の他の変形例
を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
10…成膜装置、12…第1の処理チャンバ、14…第
2の処理チャンバ、16…トランスファチャンバ、22
…ターンテーブル、26…塗布装置、28…成膜液供給
系、32…ノズル、42…ドレイン管、46…樋状部材
(回収手段)、48…ターンテーブル、52…加熱用ラ
ンプ、56…制御装置、200…液槽(回収手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 優一 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 鎗田 弘行 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 相田 恒 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 吉田 尚美 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 Fターム(参考) 4M104 BB36 DD51 DD79 DD80 DD88

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱分解反応により成膜材料を析出する有
    機金属を主成分とした有機金属含有液体を用意する第1
    ステップと、 前記有機金属の未反応領域の温度において、被処理体上
    に有機金属含有液体を塗布する第2ステップと、 前記第2ステップの後、前記被処理体を所定温度に加熱
    し、前記被処理体上に塗布された前記有機金属含有液体
    中の前記有機金属を熱分解反応させ膜を前記被処理体上
    に形成する第3ステップと、を含む成膜方法であって、 前記第2ステップにおいて、前記有機金属の未反応領域
    の温度で、前記被処理体に塗布された前記有機金属含有
    液体のうち余剰の前記有機金属含有液体を回収する回収
    ステップを備えることを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 熱分解反応により成膜材料を析出する有
    機金属を主成分とした有機金属含有液体を用意する第1
    ステップと、 前記有機金属の未反応領域の温度において、被処理体上
    に有機金属含有液体を塗布する第2ステップと、 前記第2ステップの後、前記被処理体を所定温度に加熱
    し、前記被処理体上に塗布された前記有機金属含有液体
    中の前記有機金属を熱分解反応させ膜を前記被処理体上
    に形成する第3ステップと、を含む成膜方法であって、 前記第3ステップの前に、前記有機金属の未反応領域の
    温度において、前記被処理体に塗布された前記有機金属
    含有液体のうち余剰の前記有機金属含有液体を回収する
    回収ステップを備えることを特徴とする成膜方法。
  3. 【請求項3】 熱分解反応により成膜材料を析出する有
    機金属を主成分とした有機金属含有液体を供給する供給
    手段と、 前記供給手段から供給された前記有機金属含有液体を被
    処理体上に塗布する塗布手段と、 前記塗布手段により前記有機金属含有液体が塗布された
    前記被処理体を所定温度に加熱する加熱手段と、を備え
    る成膜装置であって、 前記被処理体に塗布された前記有機金属含有液体のうち
    余剰の前記有機金属含有液体を回収する回収手段を更に
    備えることを特徴とする成膜装置。
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