JP2000130015A - 車両スライド扉の動力スライド装置の制御方法 - Google Patents

車両スライド扉の動力スライド装置の制御方法

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JP2000130015A
JP2000130015A JP10322876A JP32287698A JP2000130015A JP 2000130015 A JP2000130015 A JP 2000130015A JP 10322876 A JP10322876 A JP 10322876A JP 32287698 A JP32287698 A JP 32287698A JP 2000130015 A JP2000130015 A JP 2000130015A
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    • E05Y2201/00Constructional elements; Accessories therefor
    • E05Y2201/60Suspension or transmission members; Accessories therefor
    • E05Y2201/622Suspension or transmission members elements
    • E05Y2201/644Flexible elongated pulling elements
    • E05Y2201/654Cables
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
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    • E05YINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES E05D AND E05F, RELATING TO CONSTRUCTION ELEMENTS, ELECTRIC CONTROL, POWER SUPPLY, POWER SIGNAL OR TRANSMISSION, USER INTERFACES, MOUNTING OR COUPLING, DETAILS, ACCESSORIES, AUXILIARY OPERATIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, APPLICATION THEREOF
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スライド扉2を異常スライドを速やかに確実
に検出する。 【構成】 制御部45は、モータ7の電流値が基準電流
値以上であるときにスライド扉2のスライド速度の低下
を検出したときはスライド扉2の異常スライドが生じた
と看做し、又、スライド扉2のスライド速度の低下を検
出したときに、その直前の一定時間に亘って、スライド
扉2が所定速度でスライドしていたときは、モータ7の
電流値が基準電流値未満であっても、スライド扉2の異
常スライドが生じたと看做す動力スライド装置の制御方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両スライド扉の動力
スライド装置の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、車体に対してスライド移動すること
により開閉するスライド扉をモータ動力によりスライド
させる動力スライド装置は種々のものが公知であり、こ
れらの動力スライド装置には、動力でスライド扉をスラ
イドさせているときに、スライド扉と車体の間で身体や
その他のものが挟まったときに、スライド扉を緊急停止
させるか若しくはスライド扉を反対方向に移動させるよ
うにした安全装置(安全制御)が設けられている。従来
の安全装置では、殆どのものが、動力スライド装置の動
力源である電気モータの電流値を監視して、電流値が設
定値より大きくなったときは、スライド扉に予期せぬ抵
抗が付加されたことにより異常スライドが生じたと看做
している。しかし、モータの電流値の変化は異常スライ
ドの発生に対して遅れて生じる問題を備えている。これ
に対して、従来公知の特開平9−273358号公報に
は、車体に対してスライド移動することにより開閉する
スライド扉にワイヤーケーブルを介して連結されたワイ
ヤードラムと、前記ワイヤードラムを回転させるための
モータと、前記ワイヤードラムと前記モータとの間に設
けられたクラッチ機構と、前記モータの回転を制御する
制御部と、前記モータの電流値を測定するモータ電流計
と、前記スライド扉のスライド速度を検出するセンサー
とを備え、前記クラッチ機構は、前記モータの閉扉回転
を前記ワイヤードラムに又前記ワイヤードラムの開扉回
転を前記モータ7に伝達可能である第1連結状態と、前
記モータの開扉回転を前記ワイヤードラムに又前記ワイ
ヤードラムの閉扉回転を前記モータに伝達可能である第
2連結状態と、前記ワイヤードラムのいずれの回転も前
記モータに伝達不能である非連結状態とを有する車両ス
ライド扉の動力スライド装置の制御方法において、前記
制御部は、前記スライド扉のスライド速度の低下を検出
したときは前記スライド扉の異常スライドが生じたと看
做す車両スライド扉の動力スライド装置の制御方法につ
いて記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公知公報に記載さ
れた安全制御自体には、特段の問題点は認められない
が、クラッチ機構自体に改良の余地があったため、本願
出願人は特願平10−186883号明細書により、上
記公知装置のクラッチ機構を改良して、ワイヤードラム
が設定速度以上で回転するとクラッチ機構がブレーキ状
態に切り替わる車両スライド扉の動力スライド装置を提
案しているが、この改良型のクラッチ機構においては、
ブレーキ状態が付加されていることにより、ライド扉の
スライド速度をセンサーで監視するだけでは、正確な異
常スライドの検出が困難となる。この理由は、先願装置
では、モータ動力でスライド扉をスライドさせている最
中にスライド扉が車体の傾斜等によりオーバースピード
でスライドし始めると、クラッチ機構は連結状態からブ
レーキ状態に切り替わり、過剰であったスライド速度を
所定の速度まで減速させることができるようになってい
るところ、先願装置において公知装置と同様の安全制御
を行うと、制御部は所定の速度への減速も異常による速
度低下と看做すためである。
【0004】
【課題を解決するための手段】よって、本発明は、車体
1に対してスライド移動することにより開閉するスライ
ド扉2にワイヤーケーブル9を介して連結されたワイヤ
ードラム8と、電力によって回転するが外部からの回転
力では実質的に回転しない減速機構付モータ7と、前記
ワイヤードラム8と前記モータ7との間に設けられたク
ラッチ機構15と、前記モータ7の回転を制御する制御
部45と、前記モータ7の電流値を測定するモータ電流
計46と、前記スライド扉2のスライド速度を検出する
速度センサー76とを備え、前記クラッチ機構15は、
前記モータ7の閉扉回転を前記ワイヤードラム8に又前
記ワイヤードラム8の開扉回転を前記モータ7に伝達可
能である第1連結状態と、前記モータ7の開扉回転を前
記ワイヤードラム8に又前記ワイヤードラム8の閉扉回
転を前記モータ7に伝達可能である第2連結状態と、前
記ワイヤードラム8のいずれの回転も前記モータ7に伝
達不能である非連結状態と、前記ワイヤードラム8の閉
扉回転を前記モータ7に伝達可能である第1ブレーキ状
態と、前記ワイヤードラム8の開扉回転を前記モータ7
に伝達可能である第2ブレーキ状態とを有し、前記第1
連結状態は前記ワイヤードラム8が前記モータ7に対し
て相対的に閉扉回転することにより前記第1ブレーキ状
態に切り替わり、又、前記第2連結状態は前記ワイヤー
ドラム8が前記モータ7に対して相対的に開扉回転する
ことにより前記第2ブレーキ状態に切り替わる構成とし
た車両スライド扉の動力スライド装置の制御方法におい
て、前記制御部45は、前記モータ7の電流値が基準電
流値以上であるときに前記スライド扉2のスライド速度
の低下を検出したときは前記スライド扉2の異常スライ
ドが生じたと看做す車両スライド扉の動力スライド装置
の制御方法としたものである。又、本発明は、車体1に
対してスライド移動することにより開閉するスライド扉
2にワイヤーケーブル9を介して連結されたワイヤード
ラム8と、電力によって回転するが外部からの回転力で
は実質的に回転しない減速機構付モータ7と、前記ワイ
ヤードラム8と前記モータ7との間に設けられたクラッ
チ機構15と、前記モータ7の回転を制御する制御部4
5と、前記モータ7の電流値を測定するモータ電流計4
6と、前記スライド扉2のスライド速度を検出する速度
センサー76とを備え、前記クラッチ機構15は、前記
モータ7の閉扉回転を前記ワイヤードラム8に又前記ワ
イヤードラム8の開扉回転を前記モータ7に伝達可能で
ある第1連結状態と、前記モータ7の開扉回転を前記ワ
イヤードラム8に又前記ワイヤードラム8の閉扉回転を
前記モータ7に伝達可能である第2連結状態と、前記ワ
イヤードラム8のいずれの回転も前記モータ7に伝達不
能である非連結状態と、前記ワイヤードラム8の閉扉回
転を前記モータ7に伝達可能である第1ブレーキ状態
と、前記ワイヤードラム8の開扉回転を前記モータ7に
伝達可能である第2ブレーキ状態とを有し、前記第1連
結状態は前記ワイヤードラム8が前記モータ7に対して
相対的に閉扉回転することにより前記第1ブレーキ状態
に切り替わり、又、前記第2連結状態は前記ワイヤード
ラム8が前記モータ7に対して相対的に開扉回転するこ
とにより前記第2ブレーキ状態に切り替わる構成とした
車両スライド扉の動力スライド装置の制御方法におい
て、前記制御部45は、前記スライド扉2のスライド速
度の低下を検出したときに、その直前の一定時間に亘っ
て、前記スライド扉2が所定速度でスライドしていたと
きは、前記モータ7の電流値の大小にかかわらず、前記
スライド扉2の異常スライドが生じたと看做す車両スラ
イド扉の動力スライド装置の制御方法としたものであ
る。
【0005】
【実施例】本発明の一実施例を図面により説明すると、
図1において、1は自動車の車体、2は車体1にスライ
ド自在に取付けられたスライド扉であり、スライド扉2
は車体1のガイドレール65に案内されて車体1の側面
と略平行にスライドすることにより開閉が行われる。前
記スライド扉2には、スライド扉2を閉扉位置に保持す
るためのラッチアッシー4が取付けられる。ラッチアッ
シー4は、図2のように、前記車体1に固定されたスト
ライカ3と係合するラッチ50と、ラッチ50と係合す
るラチェット51とを備えている。ラッチ50はバネ5
2の弾力で時計回転方向に付勢され、ラチェット51は
バネ53の弾力で反時計回転方向に付勢される。スライ
ド扉2が閉扉方向に移動すると、ラッチ50はストライ
カ3に当接して、実線で示された開扉位置(アンラッチ
位置)からラチェット51がラッチ50のハーフラッチ
段部54に係合するハーフラッチ位置を介してラチェッ
ト51がラッチ50のフルラッチ段部55に係合するフ
ルラッチ位置(点線で示された位置)まで回転し、ラッ
チ50がフルラッチ位置になるとスライド扉2は完全に
閉扉される。ラッチ50にはラッチ50の位置を検出す
るスイッチ56を接続する。63は前記ラチェット51
を前記ラッチ50から離脱させるオープンハンドル、6
4はオープンハンドル63の作動を検出するスイッチ、
57は動力で前記ラチェット51を前記ラッチ50から
離脱させる動力オープン装置である。
【0006】58は前記スライド扉2の内部に取付けら
れた動力クローズ装置であり、動力クローズ装置58の
動力は、ワイヤーケーブル59を介して前記ラッチアッ
シー4のラッチ50に伝達される。動力クローズ装置5
8は、スライド扉2の閉扉方向への移動によりラッチ5
0がハーフラッチ位置になると、前記スイッチ56から
の信号により作動してワイヤーケーブル59を牽引し、
ラッチ50をハーフラッチ位置からフルラッチ位置に回
転させる。動力クローズ装置58の構成およびワイヤー
ケーブル59をラッチ50に関連的に連結する構成は、
本願の直接の要旨とは無関係であるため詳細は省略する
が、一例としては、特開平7−177417号公報や、
特開平7−34743号公報に記載された構成がある。
【0007】図1において、5は前記車体1のクォータ
パネル(アウターパネル)6の内側に設けられた動力ス
ライド装置であり、モータ動力により前記スライド扉2
を閉扉方向および開扉方向にスライドさせる。動力スラ
イド装置5は、リバーシブルモータ7と、モータ7の動
力で回転するワイヤードラム8とを備える。ワイヤード
ラム8とスライド扉2とはワイヤーケーブル9により連
結され、モータ動力でワイヤードラム8がいずれかの方
向に回転すると、ワイヤーケーブル9がいずれかの方向
に牽引され、スライド扉2は閉扉方向又は開扉方向にス
ライドする。
【0008】60はスライド扉2を全開位置に保持する
全開ストッパーであり、種々の構成のものが公知である
が、本願では、屈曲させた板バネ若しくは弾性ゴムまた
はバネ弾力を備えたローラ等の弾性を有するものを用い
る。これらのものは、いずれもその弾性力を用いてスラ
イド扉2を全開位置に保持するもので、安価で簡単な構
造を有するものである。全開ストッパー60は、車体1
若しくはスライド扉2のいずれにも取付けることが可能
である。図1では、車体1のガイドレール65内に配設
された板バネからなる全開ストッパー60が示されてい
る。図1のストッパー60は、スライド扉2が所定位置
まで開扉方向にスライドすると、スライド扉2の所望部
分に当接する。更にスライド扉2が開扉方向にスライド
すると、スライド扉2はストッパー60を弾力的に変形
させながら乗り越えて全開位置に至り、その後は、弾力
的に復元したストッパー60によりスライド扉2は全開
位置に弾力的に保持される。なお、全開位置とは、スト
ッパー60を乗り越えた位置(弾性体の死点を越えた位
置)からスライド扉2が開扉方向にスライドして機械的
に突き当たる位置との間を示すものであり、数センチ程
度の幅Xがあるものである。
【0009】図3および図4は、前記動力スライド装置
5のワイヤードラム8の断面を示しており、ワイヤード
ラム8は、ベースプレート10とベースプレート10に
所定の間隔を置いて固定されたカバープレート11とか
らなる動力スライド装置5のケース61内に、ドラム軸
12で支持されている。ワイヤードラム8は閉塞した一
側と開放した他側を有する円筒状に形成され、その外周
面には前記ワイヤーケーブル9が係合するワイヤー溝1
3が形成される。ワイヤードラム8の内部には比較的広
い内部空間14が形成され、内部空間14内にはクラッ
チ機構15が実質的に収納される。クラッチ機構15
は、前記モータ7の出力をワイヤードラム8に伝える連
結状態と、ワイヤードラム8の回転をモータ7に伝達し
ない非連結状態と、ワイヤードラム8の回転をモータ7
に伝達するブレーキ状態とに切り替わる。これらの切替
については、作用において詳細に説明する。
【0010】前記ドラム軸12の端部には前記モータ7
に減速機構(図示なし)を介して連結される駆動歯車1
6と、該駆動歯車16に連結ピン17で固定されて一体
的に回転するガイドプレート18とがそれぞれ回転自在
に取付けられている。ガイドプレート18は駆動歯車1
6と一体的に回転するものであるため、駆動歯車16は
図4(および図4に類似する図面)では省略して図の簡
素化を図っている。前記ドラム軸12の外周の一部には
バネ支持体19を回転自在に装着し、バネ支持体19の
外周には円盤状の支持プレート20を回転自在に装着す
る。支持プレート20とバネ支持体19の環状フランジ
21との間には受皿22を介してバネ23を設ける。バ
ネ23は、支持プレート20に多少の回転抵抗を付与す
る目的で設けたものである。
【0011】前記支持プレート20の外周部にはボス部
24、25が形成され、ボス部24、25にはそれぞれ
揺動アーム26、27が前記ドラム軸12と平行の取付
軸28、29により回転自在に取付けられる。揺動アー
ム26、27の先端側には、前記ドラム軸12と平行に
伸びるスライドピン30、31がそれぞれ設けられる。
前記ガイドプレート18には、前記スライドピン30、
31がそれぞれスライド自在に係合する一対のガイドス
ロット32、33が形成される。ガイドスロット32、
33は、図5のように左右対称で、ドラム軸12を中心
とする円弧状の内側スロット34、35と、内側スロッ
ト34、35の端部に連接され前記ドラム軸12から離
れる方向に伸長する延長スロット36、37と、延長ス
ロット36、37の先端に連通しドラム軸12を中心と
する円弧状を呈する外側スロット38、39とからそれ
ぞれ構成される。延長スロット36、37の内壁36
A、37Aと外壁36B、37Bとの間隔は、ドラム軸
12から離れるに従い拡大させてある。外側スロット3
8、39の一方の端部は半円状の係合面38A、39A
に形成し、他方の端部は外壁36B、37Bと段差なく
連通する当接面38B、39Bに形成する。外側スロッ
ト38、39の長さは、クラッチ機構15の後述する手
動解除に必要な長さであり、外側スロット38、39内
を前記スライドピン30、31が移動できる長さを移動
距離Tと表現する。
【0012】前記ワイヤードラム8の筒状の内面(内
壁)には、前記ドラム軸12に向かって突出する複数の
凸部40が一定の間隙Yを置いて形成される。前記揺動
アーム26、27の先端側にはドラム軸12から離れる
方向に突出するクラッチ爪41、42を形成する。クラ
ッチ爪41、42の一方の面はドラム軸12の放射方向
と略平行の連結面41A、42Aに形成し、他方の面に
はブレーキ凹部41B、42Bを形成する。連結面41
A、42Aとブレーキ凹部41B、42Bとの間の幅Z
は間隙Yより狭くなっており、クラッチ爪41、42
は、揺動アーム26、27が、後述するように取付軸2
8、29を中心に外方に(矢印A方向に)揺動すると間
隙Y内に進入する。
【0013】図13は本発明のブロック回路を示してお
り、45は制御部、46はモータ7の電流計、47は前
記クラッチ機構15を連結状態から非連結状態に復帰さ
せるための手動操作ボタン、66は車体1に搭載された
バッテリー、67はバッテリー66の電源電圧を一定の
出力電圧を変換するパルス幅変調回路、76は前記スラ
イド扉2のスライド速度を検出するセンサーである。セ
ンサー76は、スライド扉2の移動を直接検出するもの
でもよいが、スライド扉2と連動して回転するワイヤー
ドラム8の回転速度を検出する構成のものが実用的であ
り、好適には、特開平9−273358号公報に示され
ているように、スライド扉2と連動して回転するワイヤ
ードラム8の回転量・回転速度・回転方向を検出できる
光センサーを用いる。
【0014】
【作用】(クラッチ機構15の非連結状態)図4のよう
に、支持プレート20に取付軸28、29で軸支された
揺動アーム26、27のスライドピン30、31が、双
方とも、ドラム軸12から一定の距離に形成されたガイ
ドプレート18の内側スロット34、35に係合してい
ると、揺動アーム26、27のクラッチ爪41、42
は、双方ともワイヤードラム8の凸部40から離間して
非係合となる。このように、両方のクラッチ爪41、4
2が共に凸部40から離間した状態が、前記クラッチ機
構15の非連結状態であり、この状態では、ワイヤード
ラム8がどの方向に回転しても、その回転はクラッチ爪
41、42(モータ7)には伝わらないから、スライド
扉2を手動で開閉させるときに、余計な抵抗が掛からな
い(なお、ワイヤードラム8の回転がガイドプレート1
8に伝わる状態では、スライド扉2を手動で開閉させる
ことは困難である)。
【0015】(クラッチ機構15の連結状態)クラッチ
機構15の連結状態への切替について説明する。図4の
非連結状態において、モータ7を閉扉方向に回転させる
と、ガイドプレート18は時計回転(閉扉回転)する。
すると、支持プレート20にはバネ23の弾力で回転抵
抗が付与されているため、当初は、支持プレート20に
取付けられた揺動アーム26、27自体は動かずに、揺
動アーム26、27のスライドピン30、31のみが、
回転するガイドプレート18のガイドスロット32、3
3に対して相対的に移動して、一方のスライドピン31
はガイドスロット33の内側スロット35から延長スロ
ット37に進入し、他方のスライドピン30は、ドラム
軸12を中心とする内側スロット34内のみを移動す
る。すると、一方のスライドピン31は延長スロット3
7の内壁37Aに案内されて徐々にドラム軸12から離
間し、これにより揺動アーム27は取付軸29を中心に
矢印A方向に外方に向けて揺動する。スライドピン31
が延長スロット37から外側スロット39に至ると、揺
動アーム27のクラッチ爪42は最外方に突出して、凸
部40同士の間隙Y内に進入し、その後、スライドピン
31は外側スロット39の係合面39Aに係合する。こ
の間、他方の揺動アーム26のスライドピン30は、ド
ラム軸12を中心とする内側スロット34内を移動する
だけであるから、揺動アーム26は取付軸28を中心に
は揺動しない。スライドピン31が外側スロット39の
係合面39Aに係合した後も、ガイドプレート18がモ
ータ7の動力で閉扉回転を継続すると、係合面39Aが
スライドピン31を押すため、揺動アーム27は支持プ
レート20と共にドラム軸12を中心として時計回転
し、図7のように、クラッチ爪42の連結面42Aがワ
イヤードラム8の凸部40に係合する。このように、ク
ラッチ爪42の連結面42Aが凸部40に係合した状態
が、前記クラッチ機構15の前記連結状態(第1連結状
態)となる。なお、揺動アーム27は、スライドピン3
1が半円状の係合面39Aに係合しているため、反矢印
A方向に戻されることはない。図7の第1連結状態で、
更にガイドプレート18が時計回転を継続すると、クラ
ッチ爪42はワイヤードラム8の凸部40を押してワイ
ヤードラム8を時計回転させ、これにより、ワイヤード
ラム8に巻回されたワイヤーケーブル9は閉扉方向に巻
き取られ、スライド扉2を閉扉方向にスライドさせる。
なお、図4において、モータ7を開扉方向に回転させて
ガイドプレート18を反時計回転(開扉回転)させる
と、別の揺動アーム26のクラッチ爪41の連結面41
Aが凸部40に係合して、クラッチ機構15は別の連結
状態(第2連結状態・図11参照)となり、スライド扉
2は開扉方向にスライドする。
【0016】(クラッチ機構15のブレーキ状態)モー
タ7の動力によりスライド扉2を閉扉方向または開扉方
向にスライドさせるとき、クラッチ機構15は、クラッ
チ爪42の連結面42Aがワイヤードラム8の凸部40
に当接した第1連結状態(図7)、若しくは、別のクラ
ッチ爪41の連結面41Aがワイヤードラム8の凸部4
0に当接した第2連結状態(図11)となって、ワイヤ
ードラム8にモータ7の動力が伝達され、スライド扉2
はモータ7(およびその減速機構)により設定された所
定の速度でスライドする。しかし、モータ7の動力でス
ライド扉2をスライドさせているときでも、スライド扉
2に強い外力が作用すると、スライド扉2は前記所定速
度を越えたオーバースピードでスライドしようとする。
このような外力の一例は、車体1の傾斜によりスライド
扉2に作用する重力が挙げられる。本実施例のクラッチ
機構15は、このような外力がスライド扉2に作用する
と、以下に説明するようにブレーキ状態に切り替わっ
て、スライド扉2のオーバースピードを防止する。以
下、クラッチ機構15のブレーキ状態への切替について
説明する。スライド扉2を閉扉方向にスライドさせる第
1連結状態(図7)において、スライド扉2に閉扉方向
のオーバースピードをもたらす外力が作用すると、スラ
イド扉2にワイヤーケーブル9を介して連結されたワイ
ヤードラム8は、モータ7の動力により一定速度で閉扉
方向に回転するガイドプレート18より早い速度で閉扉
回転する。すると、クラッチ爪42の1つ手前に位置し
ていた別の凸部40が、図8のように、クラッチ爪42
の背面側に追いついてブレーキ凹部42Bに当接し、更
にワイヤードラム8がオーバースピードで閉扉(時計)
回転すると、揺動アーム27(および支持プレート2
0)はワイヤードラム8に押されてワイヤードラム8と
同じオーバースピードの速度でドラム軸12を中心に時
計回転し、もって揺動アーム27のスライドピン31は
係合面39Aから押出される。揺動アーム27は、スラ
イドピン31が係合面39Aから押出されても、揺動ア
ーム27のブレーキ凹部42Bと別の凸部40との係合
により、反矢印A方向には揺動しないから、ワイヤード
ラム8がオーバースピードで更に時計回転すると、スラ
イドピン31は外側スロット39内を移動して、図9の
ように外側スロット39の当接面39Bに当接する。こ
の状態でも、取付軸29を中心とする揺動アーム27の
反矢印A方向の揺動は、別の凸部40とブレーキ凹部4
2Bとの係合により依然として防止されるから、クラッ
チ爪42は最外方に突出した状態に継続して保持され
る。図9の状態になると、オーバースピードをもたらす
外力はワイヤードラム8およびスライドピン31を介し
てガイドプレート18に伝達される。しかしながら、ガ
イドプレート18は減速機構を介してモータ7に接続さ
れていて、実質的にモータ7および減速機構により設定
された所定の速度以上では回転しないものであるから、
スライド扉2にはガイドプレート18によるブレーキ抵
抗が働き、以後は前記所定の速度でスライド扉2はスラ
イドすることになる。このように、凸部40がブレーキ
凹部42Bに係合してワイヤードラム8のオーバースピ
ードが規制される状態が、前記クラッチ機構15の前記
ブレーキ状態(第1ブレーキ状態)となる。同様に、ワ
イヤードラム8が反時計回転しているときに、ワイヤー
ドラム8がオーバースピードで回転すると、凸部40が
別の揺動アーム26のブレーキ凹部41Bに係合し、こ
れにより同様の原理でスライド扉2のスライド速度は一
定に保たれる。この状態は、前記クラッチ機構15の別
のブレーキ状態(第2ブレーキ状態)となる。したがっ
て、本実施例のクラッチ機構15によると、スライド扉
2にオーバースピードをもたらす外力が作用しても、ス
ライド扉2のオーバースピードは瞬時に防止される。こ
のように、前記動力スライド装置5が作動しているとき
は、前記クラッチ機構15は、クラッチ爪41、42の
連結面41A、42Aがワイヤードラム8の凸部40に
当接した連結状態か(図7参照)、若しくはブレーキ凹
部41B、42Bに凸部40が当接したブレーキ状態
(図9参照)のいずれかの状態となって、スライド扉2
は一定速度で開閉移動する。
【0017】(モータ7による連結状態から非連結状態
への復帰)本発明のクラッチ機構15は、モータ7を停
止させる前に、いったんモータ7を逆方向に所定時間
(所定量)Rだけ回転させることにより、連結状態から
非連結状態に復帰するように構成されている。以下、ク
ラッチ機構15の連結状態から非連結状態への復帰につ
いて説明する。モータ7の閉扉回転によりガイドプレー
ト18を時計回転させて図7の第1連結状態になったと
きは、いったん、モータ7を逆転(開扉回転)させる。
すると、ガイドプレート18は反時計回転して、揺動ア
ーム27のスライドピン31は、外側スロット39の係
合面39Aから引き抜かれて反対側の当接面39Bに当
接し、図10の状態となる。この状態では、ブレーキ凹
部42Bは凸部40に係合していないから、揺動アーム
27は反矢印A方向に揺動可能であり、このため、更に
ガイドプレート18が反時計回転すると、スライドピン
31は当接面39Bから外壁37Bに案内されて延長ス
ロット37に戻されて、クラッチ爪42は凸部40から
離間し、ガイドプレート18(モータ7)の所定量Rの
反時計回転が終了すると、スライドピン31は図4の位
置に戻され、クラッチ機構15は非連結状態に復帰す
る。なお、モータ7を逆転(開扉回転)させている最中
は、モータ7には実質的な負荷は掛からないから、電流
計46で測定されるモータ7の電流値には実質的な変化
は起こらない。第2連結状態から非連結状態に復帰させ
るときも、同様の原理で行える。上記において、モータ
7に供給されるバッテリー66の電力は、バッテリー6
6の負荷に拘わらずパルス幅変調回路67により一定に
保持されるから、確実にモータ7を所定量Rだけ回転さ
せることができる。
【0018】(モータ7によるブレーキ状態から非連結
状態への復帰)前項で説明したように、クラッチ機構1
5の第1連結状態は、モータ7によりガイドプレート1
8を所定量Rだけ反時計回転させることにより、また、
第2連結状態は、モータ7によりガイドプレート18を
所定量Rだけ時計回転させることによりそれぞれ解除さ
れて、クラッチ機構15は非連結状態に復帰するが、第
1ブレーキ状態または第2ブレーキ状態を解除するとき
は、次に説明するように、モータ7の動力でそれぞれを
第1連結状態または第2連結状態に切り替えてから、前
記した連結状態の解除を行って非連結状態に復帰させ
る。以下、クラッチ機構15のブレーキ状態から非連結
状態への復帰について具体的に説明する。スライド扉2
にオーバースピードの外力が掛かったままの状態でスラ
イド扉2が所定位置まで閉扉したときは、クラッチ機構
15は、図9のように、凸部40がブレーキ凹部42B
に係合した第1ブレーキ状態になっている。このとき、
制御部45は、クラッチ機構15が第1連結状態のまま
閉扉したのか、第1ブレーキ状態で閉扉したのかを区別
していない。そこで、制御部45は、電流計46で計測
するモータ7の電流値を監視しながら、まず、モータ7
を閉扉回転から開扉回転に所定量Rだけ反転させる制御
を開始する。このとき、仮にクラッチ機構15が第1連
結状態であったならば、既に説明したように、モータ7
の所定量Rの開扉回転によりクラッチ機構15は非連結
状態に戻され、この間、モータ7の電流値に実質的な変
化は起こらない。このように電流値が変化しないままモ
ータ7の所定量Rの回転が終了したときは、制御部45
はクラッチ機構15は第1連結状態であったと看做し
て、非連結状態への復帰制御を終了する。しかし、クラ
ッチ機構15が第1ブレーキ状態(図9)であったとき
は、モータ7の開扉回転によりガイドプレート18が反
時計回転すると、ブレーキ凹部42Bが凸部40に当接
しているため、直ちに、モータ7には実質的な負荷が掛
かり、モータ7の電流値は増大する。このように、モー
タ7の所定量Rの開扉回転が終了する前にモータ7の負
荷が検出されたときは、制御部45は、クラッチ機構1
5は第1ブレーキ状態にあると看做し、今度は、モータ
7を閉扉方向に再反転させる。すると、図9において、
ガイドプレート18のみが時計回転して図8のように外
側スロット39の係合面39Aがスライドピン31に係
合する。更に、ガイドプレート18が時計回転すると、
揺動アーム27はドラム軸12を中心に時計回転して、
クラッチ爪42の連結面42Aが凸部40に当接する。
この状態は、図7の第1連結状態と同じである。ここか
ら更にガイドプレート18が時計回転すると、モータ7
にはワイヤードラム8を回転させるための負荷が掛か
る。この2回目の負荷が電流計46で検出されると、制
御部45は、クラッチ機構15が第1ブレーキ状態から
第1連結状態に切り替わったと看做すことができ、これ
により、制御部45は、モータ7を開扉方向に所定量R
だけ再々反転させる。これにより、前記したように、第
1連結状態から非連結状態に復帰する。なお、第1ブレ
ーキ状態から第1連結状態への切替は、モータ7を回転
させる時間の制御でも行える。また、第2ブレーキ状態
を非連結状態に復帰させるときも同様の原理である。
【0019】(手動によるブレーキ状態から非連結状態
への復帰)前記クラッチ機構15のブレーキ状態および
連結状態を非連結状態に復帰させるときは、モータ7の
動力を使用するのが基本となるが、クラッチ機構15が
ブレーキ状態または連結状態にあるときに、モータ7が
故障したときは、手動によりブレーキ状態または連結状
態を解除する。クラッチ機構15のブレーキ状態から非
連結状態への手動復帰を、第1ブレーキ状態を示してい
る図9を用いて具体的に説明する。図9では、揺動アー
ム27のスライドピン31が外側スロット39の当接面
39Bに当接しているため、ワイヤードラム8を時計回
転(閉扉回転)させることはできないが、反時計回転
(開扉回転)させることは可能である。そこで、スライ
ド扉2を手動で開扉方向にスライドさせ、ワイヤードラ
ム8を反時計回転させる。すると、ブレーキ凹部42B
に係合していたワイヤードラム8の凸部40は、ブレー
キ凹部42Bから離脱し、ついで、図10のように、別
の凸部40がクラッチ爪42の連結面42Aに当接す
る。図10の状態で、更にワイヤードラム8を反時計回
転させると、連結面42Aは外方に至るに従い取付軸2
9から離れる面になっているから、揺動アーム27には
凸部40との当接により反矢印A方向への力が作用し、
かつ、延長スロット37の外端部の間隔が相当に幅広に
形成されているため、揺動アーム27は取付軸29を中
心に反矢印A方向に揺動して、クラッチ爪42は凸部4
0とは係合しない位置に戻され、クラッチ機構15は第
1ブレーキ状態から非連結状態に戻される。この状態を
示したのが図12である。第2ブレーキ状態の解除も同
様である。
【0020】(手動による連結状態から非連結状態への
復帰)クラッチ機構15の連結状態から非連結状態への
手動復帰を、第1連結状態を示している図7を用いて説
明する。図7では、スライドピン31が外側スロット3
9の係合面39Aに係合しているため、ワイヤードラム
8は反時計回転(開扉回転)できないが、時計回転(閉
扉回転)は可能となっている。そこで、スライド扉2を
閉扉方向に手動でスライドさせ、ワイヤードラム8を時
計回転させる。すると、連結面42Aに当接していた凸
部40は連結面42Aから離間し、ついで、別の凸部4
0がクラッチ爪42のブレーキ凹部42Bに当接し、図
8の状態となる。図8の状態で、更に、ワイヤードラム
8を時計回転させると、揺動アーム27は凸部40とブ
レーキ凹部42Bとの当接によりドラム軸12を中心に
時計回転して図9の第1ブレーキ状態となる。第1ブレ
ーキ状態になると、揺動アーム27のスライドピン31
は外側スロット39の当接面39Bに当接するから、ス
ライド扉2は重たく動かなくなる。そこで、スライド扉
2が重くなったら、今度は開扉方向に手動でスライド扉
2をスライドさせ、以後、前記した第1ブレーキ状態の
解除と同じ操作を行えば、クラッチ機構15は非連結状
態に復帰する。第2連結状態の解除も同様の原理であ
る。このように、連結状態から非連結状態への手動解除
では、スライド扉2を手動でスライドさせることになる
が、このとき解除に必要なスライド扉2のスライド量S
は、「凸部40同士の間隙Y」−「クラッチ爪42の幅
Z」+「外側スロット39内を移動できるスライドピン
31の移動距離T」に等しい。このスライド量Sは、後
述する動力スライド装置5によるスライド扉2の全開位
置への保持との関係で重要になる。
【0021】(全開ストッパー60によるスライド扉2
の全開位置への保持)モータ7の開扉回転によりクラッ
チ機構15を第2連結状態にしてスライド扉2を開扉方
向に所定位置まで移動させと、スライド扉2は全開スト
ッパー60に当接し、更に、スライド扉2を移動させる
と、スライド扉2は全開ストッパー60を弾力的に変形
させながらこれを乗り越えて全開位置に移動する。スラ
イド扉2が全開位置に移動したら、制御部45はモータ
7を所定量Rだけ逆転させて、クラッチ機構15を非連
結状態に復帰させる。このようにして、スライド扉2を
全開位置に移動させた後は、弾力的に復元した全開スト
ッパー60によりスライド扉2は全開位置に保持され
る。
【0022】(動力スライド装置5によるスライド扉2
の全開位置への保持)前記全開ストッパー60は、板バ
ネ等の弾力を利用してスライド扉2を全開位置に保持す
るものであるから、その保持力はそれほど強いものでは
なく、一般的には車体1が約10%を越えて前下がり状
態に傾斜すると、スライド扉2は重力により全開ストッ
パー60を乗り越えて閉扉方向(前方方向)にスライド
してしまうことがある。しかし、本発明では、このよう
な傾斜地においても、確実にスライド扉2を全開位置に
保持できる。まず、前記のような傾斜地において、モー
タ7の開扉回転によりクラッチ機構15を第2連結状態
にしてスライド扉2を開扉方向に所定位置まで移動させ
と、スライド扉2は全開ストッパー60に当接し、更
に、スライド扉2を移動させると、スライド扉2は全開
ストッパー60を弾力的に変形させながらこれを乗り越
えて全開位置に移動する。この間、傾斜による特別な影
響はなく、スライド扉2に作用する閉扉方向への強い外
力は、開扉方向に回転するモータ7に対する強い負荷に
なるだけである。スライド扉2が全開位置に変位した
ら、制御部45はクラッチ機構15を非連結状態に復帰
させるためにモータ7を所定量Rだけ閉扉方向に逆転さ
せるが、このとき、スライド扉2には閉扉方向への強い
外力が作用しているため、クラッチ機構15は非連結状
態に復帰しない。つまり、スライド扉2が全開位置に変
位したときは、クラッチ機構15は図11に示された第
2連結状態にあるが、この状態では、スライド扉2に作
用する閉扉方向への外力の影響でワイヤードラム8には
時計回転方向への外力が作用しており、このため、モー
タ7を図11の状態で所定量Rだけ閉扉方向に逆転させ
てガイドプレート18を時計回転させると、同時にワイ
ヤードラム8も外力により追従して時計回転し、スライ
ドピン30は係合面38Aから離間できず、モータ7の
所定量Rの閉扉回転が終了した後も、クラッチ機構15
は図11の第2連結状態まま保持される。これは、落下
防止バネ68、69を備えた第2実施例でも同じであ
る。しかし、この第2連結状態では、ワイヤードラム8
の閉扉回転は、スライドピン30と係合面38Aの係合
によりガイドプレート18に伝達されるから、ワイヤー
ドラム8の閉扉回転は事実上不可能となっており、した
がって、傾斜地の影響によりスライド扉2に閉扉方向へ
の強い外力が作用していても、スライド扉2は全開位置
に確実に保持される。なお、モータ7の所定量Rの閉扉
回転によりスライド扉2が閉扉方向にスライドする距離
Dは全開位置の幅Xより短く設定して、モータ7の所定
量Rの閉扉回転によりスライド扉2が閉扉方向に追従し
てスライドしたときに、スライド扉2が全開ストッパー
60に強く接触しないように(好適には全く接触しない
ように)する。仮に、スライド扉2の前記追従スライド
により、スライド扉2が全開ストッパー60に強く接触
するようなことがあると、この接触により、スライド扉
2に作用する閉扉方向への外力が実質的に減衰されるこ
とになるから、図11に示された第2連結状態が不完全
な状態に変化する惧れがあり、スライド扉2を全開位置
に保持できなくなる。また、図11の状態から、手動で
スライド扉2を閉扉させるときは、前記した連結状態の
手動解除と同じ操作を行ってクラッチ機構15を非連結
状態に復帰させてから、スライド扉2を閉扉方向にスラ
イドさせる。このためには、ワイヤードラム8(スライ
ド扉2)を図11の状態において開扉方向にスライド量
Sだけスライドさせることが必要となり、したがって、
スライド量Sはモータ7の所定量Rの閉扉回転によりス
ライド扉2が閉扉方向にスライドする距離Dより短くし
ておく。これにより、図11の状態でモータ7が故障し
ても手動でスライド扉2を閉扉させることができる。
【0023】(動力クローズ装置58による完全閉扉)
動力スライド装置5のモータ7の動力によりスライド扉
2が閉扉方向へスライドして、ラッチアッシー4のラッ
チ5がストライカ3との係合によりハーフラッチ位置に
なると、スイッチ56がこれを検出する。すると、制御
部45はモータ7の閉扉回転を終了させるとともに、ク
ラッチ機構15を非連結状態へ戻す復帰制御を行う。ク
ラッチ機構15が非連結状態になったら、制御部45は
動力クローズ装置58を作動させてハーフラッチ位置の
ラッチ50をフルラッチ位置に回転させ、スライド扉2
を完全に閉扉させ、スイッチ56がフルラッチ位置を検
出したら、動力クローズ装置58の作動を停止させると
共に、再び動力スライド装置5のモータ7を所定時間だ
け、若しくは負荷検出計46が負荷を検出するまで開扉
回転させて、クラッチ機構15を第2連結状態(図11
参照)にし、制御部45はモータ7の制御を終了する。
このように、スライド扉2が完全閉扉されたら、クラッ
チ機構15を開扉操作用の第2連結状態にする。この状
態からスライド扉2のオープンハンドル63を開扉操作
すると、ラチェット51はラッチ50から離脱してスラ
イド扉2はスライド扉2と車体1との間に設けられるゴ
ムシールの弾力によって開扉方向に押出され、同時にオ
ープンハンドル63の開扉操作がスイッチ64で検出さ
れることにより、制御部45は動力スライド装置5のモ
ータ7を開扉回転させて、スライド扉2を開扉方向にス
ライドさせる。このとき、車体1が傾斜地にあって、開
扉と同時にスライド扉2に開扉方向への強い外力が作用
したとしても、クラッチ機構15が完全閉扉状態におい
て予め開扉用の第2連結状態になっているため、ワイヤ
ードラム8の開扉方向へのオーバースピードにより、ク
ラッチ機構15は瞬時に第2ブレーキ状態に切り替わる
から、スライド扉2のオーバースピードでのスライドは
瞬間的に防止される。また、閉扉状態において、手動操
作ボタン47を押すと、モータ7が所定量閉扉回転して
クラッチ機構15は非連結状態に戻される。なお、前記
においては、スライド扉2がフルラッチ状態になったと
きにクラッチ機構15を第2連結状態に切り替えている
が、第2連結状態への切替を開扉操作の後に変更するこ
とも可能である。この場合、開扉操作が行われる直前ま
ではクラッチ機構15は非連結状態としておき、オープ
ンハンドル63の開扉操作がスイッチ64で検知された
ら、まずクラッチ機構15を第2連結状態に切替え、そ
の後、動力オープン装置57によりラチェット51をラ
ッチ50から離脱させ、続いて動力スライド装置5を作
動させてスライド扉2を開扉方向にスライドさせる。こ
のような変更を行っても、開扉時のスライド扉2のオー
バースピードでのスライドはよく防止される。
【0024】(スライド速度とモータ電流値を用いた安
全制御)速度センサー76により測定されるスライド扉
2のスライド速度と、電流計46により測定されるモー
タ7の電流値を用いた制御部45の安全制御について説
明する。前記スライド扉2がスライド移動する全工程
は、そのスライド抵抗が大きく変化する区間と、殆ど変
化しない区間とに区別でき、閉扉区間(ハーフラッチ位
置付近〜フルラッチ位置)および全開区間(全開ストッ
パー60の影響を受ける区間)においては、スライド扉
のスライド抵抗は大きく変化するが、閉扉区間と全開区
間との間の中間開扉区間のスライド抵抗は略一定となっ
ていている。本願の安全制御は、特に、この中間開扉区
間においてスライド扉2をスライドさせるときに使用さ
れる制御である。まず、制御部45には、安全制御に用
いるモータ7の基準電流値を記憶させておく。基準電流
値は、スライド扉2に加速方向および減速方向の外力が
作用しない状態において、スライド扉2を中間開扉区間
において正常にスライドさせるときに流れる電流値より
若干小さい電流値である。したがって、殆どの場合に
は、電流計で測定されるモータ7の電流値は基準電流値
を越えた値となる。しかして、スライド扉2に加速方向
および減速方向の外力が作用しない状態において、モー
タ7の動力によりスライド扉2を中間開扉区間において
スライドさせているときは、クラッチ機構15は連結状
態にあり、このときに、電流計46が検出するモータ7
の電流値は基準電流値を若干越えた値である。この状態
でスライドしているときに、スライド扉2が身体やその
他のものに当接することによりスライド扉2に予期せぬ
抵抗が加わると、センサー76が検出するスライド速度
は直ちに低下する。このとき、電流値はセンサー76の
速度低下の検出から多少遅れて増大するが、センサー7
6が速度低下を検出する前から基準電流値を若干越えた
値であり、このように、電流値が基準電流値より大きい
ときは、制御部45は、クラッチ機構15が連結状態に
あると判断し、このときに、スライド速度が低下したと
きは、スライド扉の異常スライドが生じたと看做し、モ
ータ7を停止させるか、モータ7を逆転させる。スライ
ド扉2に減速方向の外力が作用する状態で、モータ7の
動力によりスライド扉2を中間開扉区間において正常に
スライドさせているときは、クラッチ機構15は前記同
様に連結状態にあり、このときのスライド扉2のスライ
ド速度は、減速方向の外力により多少遅い速度で一定に
保たれ、また、モータ7の電流値は減速方向の外力によ
り基準電流値より比較的大きめの値を示すことになる。
このような状態において、スライド扉2の異常スライド
が発生すると、スライド扉2に作用する抵抗が増大する
から、スライド速度は低下し、電流値は更に増大する。
この条件は、前記条件と同じで、電流値が基準電流値よ
り大きいときに、スライド速度が低下しことになるか
ら、制御部45はスライド扉の異常スライドが生じたと
看做すことができる。スライド扉2に加速方向の外力が
作用する状態で、モータ7の動力によりスライド扉2を
スライドさせるときは、まず、クラッチ機構15はモー
タ7の回転で連結状態になってから、モータ7の動力を
ワイヤードラム8に伝達し、これによりスライド扉2は
スライド移動を開始して、スライド抵抗の大きい閉扉区
間若しくは全開区間を抜け出し、中間開扉区間に進入す
る。スライド扉2が中間開扉区間に進入すると、スライ
ド扉2は前記加速方向の外力の影響を受けてオーバース
ピードになって、凸部40は連結面41A、42Aから
離間し、クラッチ機構15は連結状態からブレーキ状態
に切り替わる端境期となり、センサー76が検出するス
ライド速度は徐々に増大する一方、モータ7の負荷減少
により電流計46が検出する電流値は前記基準電流値よ
り小さくなり、その後、凸部40はブレーキ凹部42
A、42Bに当接してクラッチ機構15はブレーキ状態
となり、スライド扉2のオーバースピードは抑制されて
スライド速度は急激に低下する一方、モータ7の電流値
は前記基準電流値より小さな値に維持される。このよう
に、スライド扉2に加速方向の外力が作用すると、スラ
イド速度は、オーバースピードになった後ブレーキが掛
かって減速される。しかし、このときの減速は、モータ
7の電流値が前記基準電流値より小さいときに生じてお
り、かつ、減速が発生した直前の一定時間において、ス
ライド扉2が所定速度(一定速度)でスライドしていな
いため、制御部45は異常スライドによる減速ではなく
ブレーキ状態への変化による減速と看做して、モータ7
の停止や、モータ7の逆転は行わない。これに対して、
加速方向の外力によりクラッチ機構15がブレーキ状態
に切り替わった状態がしばらく継続すると、モータ7の
電流値は基準電流値未満であるが、スライド速度は一定
時間に亘って安定(一定)した状態となる。したがっ
て、このような状態が検出されたときは、制御部45は
ブレーキ状態が継続していると判断でき、この状態で、
スライド扉2が身体やその他のものに当接することによ
りスライド扉2に予期せぬ抵抗が加わって、センサー7
6がスライド速度の低下を検出したときは、制御部45
はブレーキ状態にあるときに異常スライドが発生したと
看做して、直ちに、モータ7の停止や、モータ7の逆転
を行う。このように、本発明による安全制御では、モー
タ7の電流値が基準電流値以上であるときは、クラッチ
機構15が連結状態であると看做して、このときにスラ
イド速度の低下が認められたときは、これを直ちに異常
スライドと看做し、また、モータ7の電流値が基準電流
値未満であっても、一定時間に亘ってスライド速度が一
定に保たれていたときは、クラッチ機構15はブレーキ
状態にあると看做し、このときにスライド速度の低下が
認められたときは、これを直ちに異常スライドと看做
す。このため、異常スライドを速やかに確実に検出で
き、ブレーキ状態への変化によるスライド速度の減速を
異常スライドと誤判断することは防止され、ブレーキ状
態においても異常スライドを速やかに確実に検出でき
る。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明は、車体1に対し
てスライド移動することにより開閉するスライド扉2に
ワイヤーケーブル9を介して連結されたワイヤードラム
8と、電力によって回転するが外部からの回転力では実
質的に回転しない減速機構付モータ7と、前記ワイヤー
ドラム8と前記モータ7との間に設けられたクラッチ機
構15と、前記モータ7の回転を制御する制御部45
と、前記モータ7の電流値を測定するモータ電流計46
と、前記スライド扉2のスライド速度を検出する速度セ
ンサー76とを備え、前記クラッチ機構15は、前記モ
ータ7の閉扉回転を前記ワイヤードラム8に又前記ワイ
ヤードラム8の開扉回転を前記モータ7に伝達可能であ
る第1連結状態と、前記モータ7の開扉回転を前記ワイ
ヤードラム8に又前記ワイヤードラム8の閉扉回転を前
記モータ7に伝達可能である第2連結状態と、前記ワイ
ヤードラム8のいずれの回転も前記モータ7に伝達不能
である非連結状態と、前記ワイヤードラム8の閉扉回転
を前記モータ7に伝達可能である第1ブレーキ状態と、
前記ワイヤードラム8の開扉回転を前記モータ7に伝達
可能である第2ブレーキ状態とを有し、前記第1連結状
態は前記ワイヤードラム8が前記モータ7に対して相対
的に閉扉回転することにより前記第1ブレーキ状態に切
り替わり、又、前記第2連結状態は前記ワイヤードラム
8が前記モータ7に対して相対的に開扉回転することに
より前記第2ブレーキ状態に切り替わる構成とした車両
スライド扉の動力スライド装置の制御方法において、前
記制御部45は、前記モータ7の電流値が基準電流値以
上であるときに前記スライド扉2のスライド速度の低下
を検出したときは前記スライド扉2の異常スライドが生
じたと看做す車両スライド扉の動力スライド装置の制御
方法としたため、異常スライドを速やかに確実に検出で
き、ブレーキ状態への変化によるスライド速度の減速を
異常スライドと誤判断することは防止される。また、本
発明は、前記方法において、前記制御部45は、前記ス
ライド扉2のスライド速度の低下を検出したときに、そ
の直前の一定時間に亘って、前記スライド扉2が所定速
度でスライドしていたときは、前記モータ7の電流値が
前記基準電流値未満であっても、前記スライド扉2の異
常スライドが生じたと看做す車両スライド扉の動力スラ
イド装置の制御方法としたため、ブレーキ状態において
も異常スライドを速やかに確実に検出できる。また、本
発明は、車体1に対してスライド移動することにより開
閉するスライド扉2にワイヤーケーブル9を介して連結
されたワイヤードラム8と、電力によって回転するが外
部からの回転力では実質的に回転しない減速機構付モー
タ7と、前記ワイヤードラム8と前記モータ7との間に
設けられたクラッチ機構15と、前記モータ7の回転を
制御する制御部45と、前記モータ7の電流値を測定す
るモータ電流計46と、前記スライド扉2のスライド速
度を検出する速度センサー76とを備え、前記クラッチ
機構15は、前記モータ7の閉扉回転を前記ワイヤード
ラム8に又前記ワイヤードラム8の開扉回転を前記モー
タ7に伝達可能である第1連結状態と、前記モータ7の
開扉回転を前記ワイヤードラム8に又前記ワイヤードラ
ム8の閉扉回転を前記モータ7に伝達可能である第2連
結状態と、前記ワイヤードラム8のいずれの回転も前記
モータ7に伝達不能である非連結状態と、前記ワイヤー
ドラム8の閉扉回転を前記モータ7に伝達可能である第
1ブレーキ状態と、前記ワイヤードラム8の開扉回転を
前記モータ7に伝達可能である第2ブレーキ状態とを有
し、前記第1連結状態は前記ワイヤードラム8が前記モ
ータ7に対して相対的に閉扉回転することにより前記第
1ブレーキ状態に切り替わり、又、前記第2連結状態は
前記ワイヤードラム8が前記モータ7に対して相対的に
開扉回転することにより前記第2ブレーキ状態に切り替
わる構成とした車両スライド扉の動力スライド装置の制
御方法において、前記制御部45は、前記スライド扉2
のスライド速度の低下を検出したときに、その直前の一
定時間に亘って、前記スライド扉2が所定速度でスライ
ドしていたときは、前記モータ7の電流値の大小にかか
わらず、前記スライド扉2の異常スライドが生じたと看
做す車両スライド扉の動力スライド装置の制御方法とし
たため、ブレーキ状態における異常スライドを速やかに
確実に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スライド扉を備えた車両の側面図。
【図2】 ラッチアッシーの断側面。
【図3】 第1実施例のクラッチ機構を備えた動力スラ
イド装置の縦断側面図。
【図4】 前記動力スライド装置の縦断正面図。
【図5】 前記クラッチ機構のガイドプレートの正面
図。
【図6】 前記クラッチ機構の揺動アームの正面図。
【図7】 前記クラッチ機構が連結状態(第1連結状
態)にあるときの断面図。
【図8】 図7の第1連結状態からワイヤードラムがオ
ーバースピードで回転して凸部がブレーキ凹部に係合し
た状態を示す断面図。
【図9】 図8の状態からワイヤードラムがオーバース
ピードで回転してスライドピンが当接面に当接した状態
を示す断面図。
【図10】 図9の状態からワイヤードラムを手動で反
時計回転させて凸部がクラッチ爪に当接した状態を示す
断面図。
【図11】 前記クラッチ機構の第2連結状態を示す断
面図。
【図12】 前記クラッチ機構を手動によりブレーキ状
態から非連結状態に復帰させた状態を示す断面図。
【図13】 本発明のブロック回路図。
【符号の説明】
1…車体、2…スライド扉、3…ストライカ、4…ラッ
チアッシー、5…動力スライド装置、6…クォータパネ
ル、7…モータ、8…ワイヤードラム、9…ワイヤーケ
ーブル、10…ベースプレート、11…カバープレー
ト、12…ドラム軸、13…ワイヤー溝、14…内部空
間、15…クラッチ機構、16…駆動歯車、17…連結
ピン、18…ガイドプレート、19…バネ支持体、20
…支持プレート、21…環状フランジ、22…受皿、2
3…バネ、24、25…ボス部、26、27…揺動アー
ム、28、29…取付軸、30、31…スライドピン、
32、33…ガイドスロット、34、35…内側スロッ
ト、36、37…延長スロット、36A、37A…内
壁、36B、37B…外壁、38、39…外側スロッ
ト、38A、39A…係合面、38B、39B…当接
面、40…凸部、41、42…クラッチ爪、41A、4
2A…連結面、41B、42B…ブレーキ凹部、45…
制御部、46…電流計、47…手動操作ボタン、50…
ラッチ、51…ラチェット、52、53…バネ、54…
ハーフラッチ段部、55…フルラッチ段部、56…スイ
ッチ、57…動力オープン装置、58…動力クローズ装
置、59…ワイヤーケーブル、60…全開ストッパー、
61…ケース、63…オープンハンドル、64…スイッ
チ、65…ガイドレール、66…バッテリー、67…パ
ルス幅変調回路、76…速度センサー、D…モータ7の
所定量Rの回転により移動するスライド扉2の距離、R
…クラッチ機構15を非連結状態に復帰させるのに必要
なモータ7の回転所定量、S…連結状態の手動による解
除に必要なスライド扉2のスライド量、T…外側スロッ
ト39内をスライドピン31が移動できる距離、X…全
開ストッパー60により規定される全開位置の幅、Y…
凸部40同士の間隙、Z…クラッチ爪42の幅。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月22日(1999.6.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体1に対してスライド移動することに
    より開閉するスライド扉2にワイヤーケーブル9を介し
    て連結されたワイヤードラム8と、電力によって回転す
    るが外部からの回転力では実質的に回転しない減速機構
    付モータ7と、前記ワイヤードラム8と前記モータ7と
    の間に設けられたクラッチ機構15と、前記モータ7の
    回転を制御する制御部45と、前記モータ7の電流値を
    測定するモータ電流計46と、前記スライド扉2のスラ
    イド速度を検出する速度センサー76とを備え、前記ク
    ラッチ機構15は、前記モータ7の閉扉回転を前記ワイ
    ヤードラム8に又前記ワイヤードラム8の開扉回転を前
    記モータ7に伝達可能である第1連結状態と、前記モー
    タ7の開扉回転を前記ワイヤードラム8に又前記ワイヤ
    ードラム8の閉扉回転を前記モータ7に伝達可能である
    第2連結状態と、前記ワイヤードラム8のいずれの回転
    も前記モータ7に伝達不能である非連結状態と、前記ワ
    イヤードラム8の閉扉回転を前記モータ7に伝達可能で
    ある第1ブレーキ状態と、前記ワイヤードラム8の開扉
    回転を前記モータ7に伝達可能である第2ブレーキ状態
    とを有し、前記第1連結状態は前記ワイヤードラム8が
    前記モータ7に対して相対的に閉扉回転することにより
    前記第1ブレーキ状態に切り替わり、又、前記第2連結
    状態は前記ワイヤードラム8が前記モータ7に対して相
    対的に開扉回転することにより前記第2ブレーキ状態に
    切り替わる構成とした車両スライド扉の動力スライド装
    置の制御方法において、前記制御部45は、前記モータ
    7の電流値が基準電流値以上であるときに前記スライド
    扉2のスライド速度の低下を検出したときは前記スライ
    ド扉2の異常スライドが生じたと看做す車両スライド扉
    の動力スライド装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記制御部45は、
    前記スライド扉2のスライド速度の低下を検出したとき
    に、その直前の一定時間に亘って、前記スライド扉2が
    所定速度でスライドしていたときは、前記モータ7の電
    流値が前記基準電流値未満であっても、前記スライド扉
    2の異常スライドが生じたと看做す車両スライド扉の動
    力スライド装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 車体1に対してスライド移動することに
    より開閉するスライド扉2にワイヤーケーブル9を介し
    て連結されたワイヤードラム8と、電力によって回転す
    るが外部からの回転力では実質的に回転しない減速機構
    付モータ7と、前記ワイヤードラム8と前記モータ7と
    の間に設けられたクラッチ機構15と、前記モータ7の
    回転を制御する制御部45と、前記モータ7の電流値を
    測定するモータ電流計46と、前記スライド扉2のスラ
    イド速度を検出する速度センサー76とを備え、前記ク
    ラッチ機構15は、前記モータ7の閉扉回転を前記ワイ
    ヤードラム8に又前記ワイヤードラム8の開扉回転を前
    記モータ7に伝達可能である第1連結状態と、前記モー
    タ7の開扉回転を前記ワイヤードラム8に又前記ワイヤ
    ードラム8の閉扉回転を前記モータ7に伝達可能である
    第2連結状態と、前記ワイヤードラム8のいずれの回転
    も前記モータ7に伝達不能である非連結状態と、前記ワ
    イヤードラム8の閉扉回転を前記モータ7に伝達可能で
    ある第1ブレーキ状態と、前記ワイヤードラム8の開扉
    回転を前記モータ7に伝達可能である第2ブレーキ状態
    とを有し、前記第1連結状態は前記ワイヤードラム8が
    前記モータ7に対して相対的に閉扉回転することにより
    前記第1ブレーキ状態に切り替わり、又、前記第2連結
    状態は前記ワイヤードラム8が前記モータ7に対して相
    対的に開扉回転することにより前記第2ブレーキ状態に
    切り替わる構成とした車両スライド扉の動力スライド装
    置の制御方法において、前記制御部45は、前記スライ
    ド扉2のスライド速度の低下を検出したときに、その直
    前の一定時間に亘って、前記スライド扉2が所定速度で
    スライドしていたときは、前記モータ7の電流値の大小
    にかかわらず、前記スライド扉2の異常スライドが生じ
    たと看做す車両スライド扉の動力スライド装置の制御方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1325742C (zh) * 2004-06-07 2007-07-11 萱场·马库故莱高株式会社 舱口盖开闭装置
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CN115263125A (zh) * 2022-07-12 2022-11-01 东风柳州汽车有限公司 车辆滑移门控制方法、装置、设备及存储介质

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