JP2000128962A - 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 - Google Patents
封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置Info
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- JP2000128962A JP2000128962A JP10306219A JP30621998A JP2000128962A JP 2000128962 A JP2000128962 A JP 2000128962A JP 10306219 A JP10306219 A JP 10306219A JP 30621998 A JP30621998 A JP 30621998A JP 2000128962 A JP2000128962 A JP 2000128962A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】配線板への実装の際、特定の前処理をすること
なく、はんだ付けを行うことができ、耐リフロー性、高
Tgなどの信頼性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料
を提供する。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)主鎖骨格に構
成単位として次の構造(I)及び/又は構造(II)を有
するフェノール樹脂、(C)無機充填剤、を必須成分と
する封止用エポキシ樹脂成形材料。 【化1】 (ここで、R1〜R6は、水素と、炭素数が1〜9のアル
キル基とからそれぞれ独立して選ばれる。)
なく、はんだ付けを行うことができ、耐リフロー性、高
Tgなどの信頼性に優れた封止用エポキシ樹脂成形材料
を提供する。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)主鎖骨格に構
成単位として次の構造(I)及び/又は構造(II)を有
するフェノール樹脂、(C)無機充填剤、を必須成分と
する封止用エポキシ樹脂成形材料。 【化1】 (ここで、R1〜R6は、水素と、炭素数が1〜9のアル
キル基とからそれぞれ独立して選ばれる。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐リフロー
クラック性、高Tgを有する封止用エポキシ樹脂成形材
料及びその成形材料で封止された素子を備える電子部品
装置に関する。
クラック性、高Tgを有する封止用エポキシ樹脂成形材
料及びその成形材料で封止された素子を備える電子部品
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、トランジスタ、ICなどの電
子部品封止の分野ではエポキシ樹脂成形材料が広く用い
られている。この理由としては、エポキシ樹脂が電気特
性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着
性などの諸特性にバランスがとれているためである。近
年、電子部品のプリント配線板への高密度実装化が進ん
でいる。これに伴い、電子部品装置は従来のピン挿入型
のパッケージから、表面実装型のパッケージが主流にな
っている。表面実装型のIC、LSIなどは、実装密度
を高くし実装高さを低くするために、薄型、小型のパッ
ケージになっており、素子のパッケージに対する占有体
積が大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなって
きた。さらに、これらのパッケージは従来のピン挿入型
のものと実装方法が異なっている。即ち、従来のピン挿
入型パッケージはピンを配線板に挿入した後、配線板裏
面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温に
さらされることがなかった。しかし、表面実装型ICは
配線板表面に仮止めを行い、はんだバスやリフロー装置
などで処理されるため、直接はんだ付け温度にさらされ
る。この結果、ICパッケージが吸湿した場合、はんだ
付け時に吸湿水分が急激に膨張しパッケージをクラック
させてしまい、この現象(リフロークラック)が表面実
装型ICに係わる大きな問題となっている。
子部品封止の分野ではエポキシ樹脂成形材料が広く用い
られている。この理由としては、エポキシ樹脂が電気特
性、耐湿性、耐熱性、機械特性、インサート品との接着
性などの諸特性にバランスがとれているためである。近
年、電子部品のプリント配線板への高密度実装化が進ん
でいる。これに伴い、電子部品装置は従来のピン挿入型
のパッケージから、表面実装型のパッケージが主流にな
っている。表面実装型のIC、LSIなどは、実装密度
を高くし実装高さを低くするために、薄型、小型のパッ
ケージになっており、素子のパッケージに対する占有体
積が大きくなり、パッケージの肉厚は非常に薄くなって
きた。さらに、これらのパッケージは従来のピン挿入型
のものと実装方法が異なっている。即ち、従来のピン挿
入型パッケージはピンを配線板に挿入した後、配線板裏
面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温に
さらされることがなかった。しかし、表面実装型ICは
配線板表面に仮止めを行い、はんだバスやリフロー装置
などで処理されるため、直接はんだ付け温度にさらされ
る。この結果、ICパッケージが吸湿した場合、はんだ
付け時に吸湿水分が急激に膨張しパッケージをクラック
させてしまい、この現象(リフロークラック)が表面実
装型ICに係わる大きな問題となっている。
【0003】耐リフロークラック性に関しては封止用エ
ポキシ樹脂成形材料の検討はこれまでにも盛んに行われ
ており、低吸湿化と素子及びリードフレームとの高接着
化を図ることで向上することができる。封止用エポキシ
樹脂成形材料の低吸湿化についてはベース樹脂自体の低
吸湿化と、充填剤の高充填化が有効である。特に、充填
剤の増量は吸水率の低減と伴に水分の拡散係数を小さく
できるため、パッケージ内部の水分濃度の上昇を遅らせ
る効果がありクラックレベルが向上する。しかし、充填
剤の増量は封止用エポキシ樹脂成形材料の流動性低下を
伴うため、低溶融粘度のベース樹脂が重要となる。この
観点からビフェニル型ジエポキシ樹脂がここ数年封止材
用途に使用されている。このビフェニル型樹脂は結晶性
であるため室温では固体であるが、封止材の成形温度で
ある150℃以上で非常に低粘度になるため充填剤の高
充填化が可能となる。さらに、本ビフェニル型エポキシ
樹脂は低吸湿性と高接着性にも優れているため耐リフロ
ークラック性に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料のベ
ース樹脂として好適に用いられている。さらに、低吸湿
化と高接着化の観点から各種硬化剤の検討も種々行われ
ており、キシリレン骨格、テルペン骨格、ジシクロペン
タジエン骨格などの疎水性の高い骨格構造を持ち、比較
的水酸基当量の大きなフェノール樹脂が適用されてい
る。これらの硬化剤と前述のビフェニル型エポキシ樹脂
を組み合わせることで良好な耐リフロークラック性が得
られるため、特に薄形の表面実装型ICパッケージ用と
して広く実用化されている。
ポキシ樹脂成形材料の検討はこれまでにも盛んに行われ
ており、低吸湿化と素子及びリードフレームとの高接着
化を図ることで向上することができる。封止用エポキシ
樹脂成形材料の低吸湿化についてはベース樹脂自体の低
吸湿化と、充填剤の高充填化が有効である。特に、充填
剤の増量は吸水率の低減と伴に水分の拡散係数を小さく
できるため、パッケージ内部の水分濃度の上昇を遅らせ
る効果がありクラックレベルが向上する。しかし、充填
剤の増量は封止用エポキシ樹脂成形材料の流動性低下を
伴うため、低溶融粘度のベース樹脂が重要となる。この
観点からビフェニル型ジエポキシ樹脂がここ数年封止材
用途に使用されている。このビフェニル型樹脂は結晶性
であるため室温では固体であるが、封止材の成形温度で
ある150℃以上で非常に低粘度になるため充填剤の高
充填化が可能となる。さらに、本ビフェニル型エポキシ
樹脂は低吸湿性と高接着性にも優れているため耐リフロ
ークラック性に優れる封止用エポキシ樹脂成形材料のベ
ース樹脂として好適に用いられている。さらに、低吸湿
化と高接着化の観点から各種硬化剤の検討も種々行われ
ており、キシリレン骨格、テルペン骨格、ジシクロペン
タジエン骨格などの疎水性の高い骨格構造を持ち、比較
的水酸基当量の大きなフェノール樹脂が適用されてい
る。これらの硬化剤と前述のビフェニル型エポキシ樹脂
を組み合わせることで良好な耐リフロークラック性が得
られるため、特に薄形の表面実装型ICパッケージ用と
して広く実用化されている。
【0004】上記ビフェニル型エポキシ樹脂と特定のフ
ェノール樹脂硬化剤を組み合わせた封止用エポキシ樹脂
成形材料は耐リフロークラック性に優れる反面、多官能
エポキシ樹脂とフェノールノボラック硬化剤の組合せか
らなる従来系と比較し、ガラス転移温度(Tg)が低く
なる欠点がある。Tgの低下は一般に耐熱性の低下を引
き起こすため、この改善が必要である。モールドLSI
の高温保存試験においては、Tgの低い封止用エポキシ
樹脂成形材料を用いた場合、不良発生が早くなることが
知られている。前述の耐リフロークラック性に優れる封
止用エポキシ樹脂成形材料も厳しい高温保存試験では十
分な特性が得られず、この項目が欠点となっている。
ェノール樹脂硬化剤を組み合わせた封止用エポキシ樹脂
成形材料は耐リフロークラック性に優れる反面、多官能
エポキシ樹脂とフェノールノボラック硬化剤の組合せか
らなる従来系と比較し、ガラス転移温度(Tg)が低く
なる欠点がある。Tgの低下は一般に耐熱性の低下を引
き起こすため、この改善が必要である。モールドLSI
の高温保存試験においては、Tgの低い封止用エポキシ
樹脂成形材料を用いた場合、不良発生が早くなることが
知られている。前述の耐リフロークラック性に優れる封
止用エポキシ樹脂成形材料も厳しい高温保存試験では十
分な特性が得られず、この項目が欠点となっている。
【0005】本発明はかかる状況に鑑みなされたもの
で、耐リフロークラック性に優れ、なお且つ耐熱性の良
好な封止用エポキシ樹脂成形材料を提供しようとするも
のである。
で、耐リフロークラック性に優れ、なお且つ耐熱性の良
好な封止用エポキシ樹脂成形材料を提供しようとするも
のである。
【0006】発明者らは上記の課題を解決するために鋭
意検討を重ねた結果、封止用エポキシ樹脂成形材料に硬
化剤として特定のフェノール樹脂を配合することにより
上記の目的を達成しうることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
意検討を重ねた結果、封止用エポキシ樹脂成形材料に硬
化剤として特定のフェノール樹脂を配合することにより
上記の目的を達成しうることを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、 (1)(A)エポキシ樹脂、(B)主鎖骨格に構成単位
として次の構造(I)及び/又は構造(II)を有するフ
ェノール樹脂、(C)無機充填剤、を必須成分とする封
止用エポキシ樹脂成形材料、
として次の構造(I)及び/又は構造(II)を有するフ
ェノール樹脂、(C)無機充填剤、を必須成分とする封
止用エポキシ樹脂成形材料、
【化7】 (ここで、R1〜R6は、水素と、炭素数が1〜9のアル
キル基とからそれぞれ独立して選ばれる。) (2)式(I)及び式(II)中のR1〜R6が全て水素で
ある、上記(1)記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。 (3)(B)成分のフェノール樹脂が次式(III)及び
/又は次式(IV)で示されるフェノール樹脂を含むこと
を特徴とする上記(1)記載の封止用エポキシ樹脂成形
材料、
キル基とからそれぞれ独立して選ばれる。) (2)式(I)及び式(II)中のR1〜R6が全て水素で
ある、上記(1)記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。 (3)(B)成分のフェノール樹脂が次式(III)及び
/又は次式(IV)で示されるフェノール樹脂を含むこと
を特徴とする上記(1)記載の封止用エポキシ樹脂成形
材料、
【化8】 (ここで、m、nは正の数を示し、R1〜R6は、水素
と、炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞれ独立し
て選ばれる。Arは次の(i)及び(ii)で表される2
価の有機基のうちの少なくともいずれかを示す。なお、
R7〜R12は、水素と、炭素数が1〜9のアルキル基と
からそれぞれ独立して選ばれる。)
と、炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞれ独立し
て選ばれる。Arは次の(i)及び(ii)で表される2
価の有機基のうちの少なくともいずれかを示す。なお、
R7〜R12は、水素と、炭素数が1〜9のアルキル基と
からそれぞれ独立して選ばれる。)
【化9】
【化10】 (ここで、m、nは正の数を示し、R1〜R6は、水素
と、炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞれ独立し
て選ばれる。Arは次の(i)及び(iii)で表される2
価の有機基のうちの少なくともいずれかを示す。なお、
R7〜R12は、水素と、炭素数が1〜9のアルキル基と
からそれぞれ独立して選ばれる。)
と、炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞれ独立し
て選ばれる。Arは次の(i)及び(iii)で表される2
価の有機基のうちの少なくともいずれかを示す。なお、
R7〜R12は、水素と、炭素数が1〜9のアルキル基と
からそれぞれ独立して選ばれる。)
【化11】 (4)式(III)及び式(IV)中のR1〜R6が全て水素
で、かつ、式(ii)及び式(iii)中のR10〜R12が全
て水素である、上記(3)項記載の封止用エポキシ樹脂
成形材料。 (5)式(III)及び式(IV)中のm、nの合計が数平
均10以下である、上記(3)又は上記(4)記載の封
止用エポキシ樹脂成形材料、 (6)(A)成分が2官能エポキシ樹脂である上記
(1)〜(5)記載のいずれかの封止用エポキシ樹脂成
形材料、 (7)(A)成分の150℃におけるICI粘度が1p
以下であることを特徴とする上記(1)〜(6)記載の
いずれかの封止用エポキシ樹脂成形材料、 (8)(A)成分が次式(V)、次式(VI)、次式(VI
I)及び次式(VIII)で示されるエポキシ樹脂の少なく
ともいずれかを含むことを特徴とする上記(1)〜
(7)記載のいずれかの封止用エポキシ樹脂成形材料、
で、かつ、式(ii)及び式(iii)中のR10〜R12が全
て水素である、上記(3)項記載の封止用エポキシ樹脂
成形材料。 (5)式(III)及び式(IV)中のm、nの合計が数平
均10以下である、上記(3)又は上記(4)記載の封
止用エポキシ樹脂成形材料、 (6)(A)成分が2官能エポキシ樹脂である上記
(1)〜(5)記載のいずれかの封止用エポキシ樹脂成
形材料、 (7)(A)成分の150℃におけるICI粘度が1p
以下であることを特徴とする上記(1)〜(6)記載の
いずれかの封止用エポキシ樹脂成形材料、 (8)(A)成分が次式(V)、次式(VI)、次式(VI
I)及び次式(VIII)で示されるエポキシ樹脂の少なく
ともいずれかを含むことを特徴とする上記(1)〜
(7)記載のいずれかの封止用エポキシ樹脂成形材料、
【化12】 (ここで、式(V)〜式(VIII)中の各4個のRは全て
同一でも異なっていてもよく、水素又は炭素数1〜4の
アルキル基を示す。) (9)上記(1)〜(8)記載のいずれかの封止用エポ
キシ樹脂成形材料により素子を封止して得られる電子部
品装置、である。
同一でも異なっていてもよく、水素又は炭素数1〜4の
アルキル基を示す。) (9)上記(1)〜(8)記載のいずれかの封止用エポ
キシ樹脂成形材料により素子を封止して得られる電子部
品装置、である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂(A)は、
特に限定されるものではなく、封止用エポキシ樹脂成形
材料で一般に使用されているエポキシ樹脂を使用するこ
とができる。それを例示すればフェノールノボラック型
エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノ
ール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF等のフェノール類及び/又はα−ナフト
ール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナ
フトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアル
デヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮
合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したも
の、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS、アルキル置換または非置換
のビフェノール等のジグリシジルエーテル、フェノール
・アラルキル樹脂をエポキシ化したもの、フェノール類
とジシクロペンタジエンやテルペン類との付加物または
重付加物をエポキシ化したもの、フタル酸、ダイマー酸
などの多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得ら
れるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフ
ェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピク
ロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型
エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化
して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、及び脂環族エポ
キシ樹脂などが挙げられ、これらを適宜何種類でも併用
することができる。中でも2官能のエポキシ樹脂が好ま
しい。
特に限定されるものではなく、封止用エポキシ樹脂成形
材料で一般に使用されているエポキシ樹脂を使用するこ
とができる。それを例示すればフェノールノボラック型
エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂をはじめとするフェノール、クレゾール、キシレノ
ール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF等のフェノール類及び/又はα−ナフト
ール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナ
フトール類とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアル
デヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合又は共縮
合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したも
の、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS、アルキル置換または非置換
のビフェノール等のジグリシジルエーテル、フェノール
・アラルキル樹脂をエポキシ化したもの、フェノール類
とジシクロペンタジエンやテルペン類との付加物または
重付加物をエポキシ化したもの、フタル酸、ダイマー酸
などの多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得ら
れるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフ
ェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピク
ロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型
エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化
して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、及び脂環族エポ
キシ樹脂などが挙げられ、これらを適宜何種類でも併用
することができる。中でも2官能のエポキシ樹脂が好ま
しい。
【0009】また、これら(A)成分のエポキシ樹脂
は、流動性の観点からは、150℃でのICI粘度が1
p以下であることが好ましい。中でも、下記一般式
(V)、(VI)(VII)及び(VIII)で示されるエポキシ
樹脂が流動性並びに耐リフロー性の点で好ましく、耐リ
フロー性の観点からは4,4’−ビス(2,3−エポキ
シプロボキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビ
フェニルが、成形性や耐熱性の観点からは4,4’−ビ
ス(2,3−エポキシプロボキシ)ビフェニルがより好
ましい。これら式(V)、式(VI)、(VII)及び(VII
I)のエポキシ樹脂は、それぞれ単独で用いても2種以
上併用してもよいが、性能を発揮するためには、エポキ
シ樹脂全量に対して、合わせて60%以上使用すること
が好ましい。
は、流動性の観点からは、150℃でのICI粘度が1
p以下であることが好ましい。中でも、下記一般式
(V)、(VI)(VII)及び(VIII)で示されるエポキシ
樹脂が流動性並びに耐リフロー性の点で好ましく、耐リ
フロー性の観点からは4,4’−ビス(2,3−エポキ
シプロボキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビ
フェニルが、成形性や耐熱性の観点からは4,4’−ビ
ス(2,3−エポキシプロボキシ)ビフェニルがより好
ましい。これら式(V)、式(VI)、(VII)及び(VII
I)のエポキシ樹脂は、それぞれ単独で用いても2種以
上併用してもよいが、性能を発揮するためには、エポキ
シ樹脂全量に対して、合わせて60%以上使用すること
が好ましい。
【化13】 ここで、式(V)〜式(VIII)中の各4個のRは全て同
一でも異なっていてもよく、水素又はメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基等の炭
素数1〜4のアルキル基を示す。中でも水素、メチル
基、t−ブチル基が好ましい。
一でも異なっていてもよく、水素又はメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基等の炭
素数1〜4のアルキル基を示す。中でも水素、メチル
基、t−ブチル基が好ましい。
【0010】本発明における(B)成分のフェノール樹
脂は、主鎖骨格に構成単位として次の構造(I)及び/
又は構造(II)を有するもので、
脂は、主鎖骨格に構成単位として次の構造(I)及び/
又は構造(II)を有するもので、
【化14】 (ここで、R1〜R6は、水素と、炭素数が1〜9のアル
キル基とからそれぞれ独立して選ばれ、全てが水素が好
ましい。) 中でも、次式(III)又は次式(IV)で示されるものが
好ましい。
キル基とからそれぞれ独立して選ばれ、全てが水素が好
ましい。) 中でも、次式(III)又は次式(IV)で示されるものが
好ましい。
【化15】 ここで、m、nは正の数を示し、R1〜R6は、水素と、
炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞれ独立して選
ばれる基であり、中でも水素が好ましい。上述の要求特
性をバランス良く実現するためには、m及びnの合計が
数平均10以下とすることが好ましい。また、Arは、
次の(i)、(ii)及び(iii)で表される2価の有機基
のうちの少なくともいずれかを示す。なお、R7〜R12
は、水素と、炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞ
れ独立して選ばれる基であり、中でも水素、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基
が好ましく、R10〜R12が全て水素がより好ましい。
炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞれ独立して選
ばれる基であり、中でも水素が好ましい。上述の要求特
性をバランス良く実現するためには、m及びnの合計が
数平均10以下とすることが好ましい。また、Arは、
次の(i)、(ii)及び(iii)で表される2価の有機基
のうちの少なくともいずれかを示す。なお、R7〜R12
は、水素と、炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞ
れ独立して選ばれる基であり、中でも水素、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基
が好ましく、R10〜R12が全て水素がより好ましい。
【化16】
【0011】(1)下記成分(a)及び/又は成分
(b)と、下記成分(c)と、下記成分(d)及び/又
は成分(e)とが、ランダムに、規則的に、又はブロッ
ク状に結合した部分。 (2)成分(a)及び/又は成分(b)と、成分(c)
とが、ランダムに、規則的に、又はブロック状に結合し
た部分。 (3)成分(a)及び/又は成分(b)と、成分(d)
及び/又は成分(e)とが、ランダムに、規則的に、又
はブロック状に結合した部分。
(b)と、下記成分(c)と、下記成分(d)及び/又
は成分(e)とが、ランダムに、規則的に、又はブロッ
ク状に結合した部分。 (2)成分(a)及び/又は成分(b)と、成分(c)
とが、ランダムに、規則的に、又はブロック状に結合し
た部分。 (3)成分(a)及び/又は成分(b)と、成分(d)
及び/又は成分(e)とが、ランダムに、規則的に、又
はブロック状に結合した部分。
【化17】 ここで、R1〜R12は、水素と、炭素数が1〜9のアル
キル基とからそれぞれ独立して選ばれる基であり、中で
もR1〜R6及びR10〜R12が全て水素が好ましい。な
お、本発明のフェノール樹脂(B)は、上述した樹脂2
種以上の混合物であってもよい。
キル基とからそれぞれ独立して選ばれる基であり、中で
もR1〜R6及びR10〜R12が全て水素が好ましい。な
お、本発明のフェノール樹脂(B)は、上述した樹脂2
種以上の混合物であってもよい。
【0012】これら本発明のフェノール樹脂(B)の中
でも、成分(a)及び/又は成分(b)と、成分(c)
と、成分(d)及び/又は成分(e)とが、ランダムに
結合した共重合体を主成分とする樹脂が特に好ましい。
上記フェノール樹脂(B)中に含まれる上記成分(a)
及び成分(b)の合計は、樹脂(B)全体の2〜50モ
ル%が好ましく、より好ましくは5〜40モル%であ
る。また、上記フェノール樹脂(B)中に含まれる上記
成分(d)及び成分(e)の合計は、樹脂(B)全体の
10〜80モル%が好ましく、より好ましくは20〜6
0モル%である。なお、フェノール樹脂(B)は、成分
(c)と成分(d)及び/又は成分(e)とがランダム
に結合したオリゴマー、あるいは、それぞれ成分
(a)、成分(b)、成分(c)、成分(d)又は成分
(e)単独で構成されるオリゴマーを含んだ状態で使用
することもできる。
でも、成分(a)及び/又は成分(b)と、成分(c)
と、成分(d)及び/又は成分(e)とが、ランダムに
結合した共重合体を主成分とする樹脂が特に好ましい。
上記フェノール樹脂(B)中に含まれる上記成分(a)
及び成分(b)の合計は、樹脂(B)全体の2〜50モ
ル%が好ましく、より好ましくは5〜40モル%であ
る。また、上記フェノール樹脂(B)中に含まれる上記
成分(d)及び成分(e)の合計は、樹脂(B)全体の
10〜80モル%が好ましく、より好ましくは20〜6
0モル%である。なお、フェノール樹脂(B)は、成分
(c)と成分(d)及び/又は成分(e)とがランダム
に結合したオリゴマー、あるいは、それぞれ成分
(a)、成分(b)、成分(c)、成分(d)又は成分
(e)単独で構成されるオリゴマーを含んだ状態で使用
することもできる。
【0013】本発明のフェノール樹脂(B)を得る方法
は特に限定はされないが、たとえば、次のようなナフト
ールの自己酸化による分子内閉環反応を用いる方法が利
用できる。まず、ナフトール類20〜90モル%含むフ
ェノール類と、アルデヒド類とを、酸触媒を用い(又は
無触媒で)、一般的なノボラック樹脂と同様に(例え
ば、アルデヒド類としてホルマリンを用いている場合、
100℃前後で還流)して、初期反応させる。これによ
り、モノマが重合する。この初期反応を1〜8時間程度
行った後、強酸及び/又は超強酸存在下で、系内の水を
抜きながら120〜180℃まで昇温する。このときの
雰囲気は酸化性雰囲気(たとえば空気気流中)とする。
2〜24時間この状態を続けることにより、分子内閉環
反応が進行し、所望のフェノール樹脂(B)が生成す
る。その後、未反応モノマーを除去することにより、所
望のフェノール樹脂(B)を得ることができる。なお、
上述の方法では、初期反応と分子内閉環反応との2段階
反応によりフェノール樹脂(B)を得ているが、本発明
のフェノール樹脂(B)の合成方法は、これに限らな
い。
は特に限定はされないが、たとえば、次のようなナフト
ールの自己酸化による分子内閉環反応を用いる方法が利
用できる。まず、ナフトール類20〜90モル%含むフ
ェノール類と、アルデヒド類とを、酸触媒を用い(又は
無触媒で)、一般的なノボラック樹脂と同様に(例え
ば、アルデヒド類としてホルマリンを用いている場合、
100℃前後で還流)して、初期反応させる。これによ
り、モノマが重合する。この初期反応を1〜8時間程度
行った後、強酸及び/又は超強酸存在下で、系内の水を
抜きながら120〜180℃まで昇温する。このときの
雰囲気は酸化性雰囲気(たとえば空気気流中)とする。
2〜24時間この状態を続けることにより、分子内閉環
反応が進行し、所望のフェノール樹脂(B)が生成す
る。その後、未反応モノマーを除去することにより、所
望のフェノール樹脂(B)を得ることができる。なお、
上述の方法では、初期反応と分子内閉環反応との2段階
反応によりフェノール樹脂(B)を得ているが、本発明
のフェノール樹脂(B)の合成方法は、これに限らな
い。
【0014】フェノール樹脂(B)の合成に用いられる
ナフトール類としては、1-ナフトール、2-ナフトー
ル、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒド
ロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、
2,6−ジヒドロキシナフタレンなどが挙げられ、これ
らを2種以上併用しても良い。ナフトール以外のフェノ
ール類としては、フェノール、o-クレゾール、p-クレゾ
ール、m-クレゾール、ブチルフェノール、キシレノー
ル、ノニルフェノール、アリルフェノールなど通常のフ
ェノール樹脂合成に用いられるフェノール化合物が挙げ
られ、単独で使用しても、2種以上を併用しても良い。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどフ
ェノール樹脂合成に用いられるアルデヒド類が挙げら
れ、単独で使用しても、2種以上を併用しても良い。な
お、アルデヒド類は、フェノール類1モルに対して0.
3〜1.0モル反応させることが好ましい。初期反応に
おいて触媒として使用される酸としては、シュウ酸など
の弱酸、塩酸などの強酸、超強酸が挙げられる。分子内
閉環反応で用いられる触媒としては、塩酸、硫酸、パラ
トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の強酸、及
び、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸
などの超強酸が挙げられる。これらの酸触媒は、単独で
用いてもよく、2種以上併用しても良い。酸触媒の使用
量は、用いるフェノール類1モルに対して0.0001
〜0.1モルとすることが好ましい。より好ましくはフ
ェノール類1モルに対して0.001〜0.05モル用
いるのがよい。
ナフトール類としては、1-ナフトール、2-ナフトー
ル、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒド
ロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、
2,6−ジヒドロキシナフタレンなどが挙げられ、これ
らを2種以上併用しても良い。ナフトール以外のフェノ
ール類としては、フェノール、o-クレゾール、p-クレゾ
ール、m-クレゾール、ブチルフェノール、キシレノー
ル、ノニルフェノール、アリルフェノールなど通常のフ
ェノール樹脂合成に用いられるフェノール化合物が挙げ
られ、単独で使用しても、2種以上を併用しても良い。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒドなどフ
ェノール樹脂合成に用いられるアルデヒド類が挙げら
れ、単独で使用しても、2種以上を併用しても良い。な
お、アルデヒド類は、フェノール類1モルに対して0.
3〜1.0モル反応させることが好ましい。初期反応に
おいて触媒として使用される酸としては、シュウ酸など
の弱酸、塩酸などの強酸、超強酸が挙げられる。分子内
閉環反応で用いられる触媒としては、塩酸、硫酸、パラ
トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の強酸、及
び、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸
などの超強酸が挙げられる。これらの酸触媒は、単独で
用いてもよく、2種以上併用しても良い。酸触媒の使用
量は、用いるフェノール類1モルに対して0.0001
〜0.1モルとすることが好ましい。より好ましくはフ
ェノール類1モルに対して0.001〜0.05モル用
いるのがよい。
【0015】本発明においては(B)成分のフェノール
樹脂の他に、封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用
されているエポキシ樹脂の硬化剤を併用することができ
る。これらを例示すると、フェノール、クレゾール、レ
ゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF等のフェノール類又は1−ナフトール、2−ナフ
トール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホ
ルムアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合
又は共縮合させて得られる樹脂、フェノール・アラルキ
ル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等があり、単独又
は2種類以上併用してもよい。これらのフェノール樹脂
を併用する場合、(B)成分のフェノール樹脂の配合量
は、(B)成分と併用するフェノール樹脂全てを合わせ
たフェノール樹脂全体に対して、30重量%以上である
ことが好ましく、さらに好ましくは50重量%以上であ
る。
樹脂の他に、封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用
されているエポキシ樹脂の硬化剤を併用することができ
る。これらを例示すると、フェノール、クレゾール、レ
ゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF等のフェノール類又は1−ナフトール、2−ナフ
トール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホ
ルムアルデヒド等のアルデヒド類とを酸性触媒下で縮合
又は共縮合させて得られる樹脂、フェノール・アラルキ
ル樹脂、ナフトール・アラルキル樹脂等があり、単独又
は2種類以上併用してもよい。これらのフェノール樹脂
を併用する場合、(B)成分のフェノール樹脂の配合量
は、(B)成分と併用するフェノール樹脂全てを合わせ
たフェノール樹脂全体に対して、30重量%以上である
ことが好ましく、さらに好ましくは50重量%以上であ
る。
【0016】本発明において(A)成分のエポキシ樹脂
の総量と(B)成分を含むフェノール樹脂の総量との配
合比率は、特に限定はされないが、耐熱性、硬化性の観
点から、全エポキシ樹脂の当量に対する全フェノール樹
脂の当量の比率(フェノール基数/エポキシ基数)が
0.6〜1.5の範囲に設定されることが好ましく、
0.8〜1.2の範囲がより好ましい。
の総量と(B)成分を含むフェノール樹脂の総量との配
合比率は、特に限定はされないが、耐熱性、硬化性の観
点から、全エポキシ樹脂の当量に対する全フェノール樹
脂の当量の比率(フェノール基数/エポキシ基数)が
0.6〜1.5の範囲に設定されることが好ましく、
0.8〜1.2の範囲がより好ましい。
【0017】本発明の成形材料には、必要に応じて、エ
ポキシ樹脂のエポキシ基とフェノール樹脂のフェノール
性水酸基の硬化反応を促進するため、硬化促進剤を使用
することができる。例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシ
クロ(4,3,0)ノネン、5、6−ヂブチルアミノ−
1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7等のシクロアミジン化合物及びこれらの化合物に無水
マレイン酸、ベンゾキノン、ジアゾフェニルメタン等の
π結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する
化合物、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フェノール等の3級アミン類及びこれらの誘
導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール類及びこれらの誘導体、トリブチルホスフィ
ン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフ
ィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の
有機ホスフィン類及びこれらのホスフィン類に無水マレ
イン酸、ベンゾキノン、ジアゾフェニルメタン等のπ結
合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン
化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボ
レート、テトラフェニルホスホニウムエチルトリフェニ
ルボレート、テトラブチルホスホニウムテトラブチルボ
レート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフ
ェニルボレート、N−メチルモリホリンテトラフェニル
ボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導
体などが挙げられる。中でも、有機ホスフィン類又はシ
クロアミジン化合物とベンゾキノンとの付加物が好まし
い。これらは、単独でも2種以上併用して用いても良
い。これらの硬化促進剤の配合量は、成形材料全体に対
して好ましくは0.005〜3重量%、より好ましくは
0.01〜0.5重量%である。
ポキシ樹脂のエポキシ基とフェノール樹脂のフェノール
性水酸基の硬化反応を促進するため、硬化促進剤を使用
することができる。例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ
(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザ−ビシ
クロ(4,3,0)ノネン、5、6−ヂブチルアミノ−
1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7等のシクロアミジン化合物及びこれらの化合物に無水
マレイン酸、ベンゾキノン、ジアゾフェニルメタン等の
π結合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有する
化合物、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フェノール等の3級アミン類及びこれらの誘
導体、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール類及びこれらの誘導体、トリブチルホスフィ
ン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフ
ィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等の
有機ホスフィン類及びこれらのホスフィン類に無水マレ
イン酸、ベンゾキノン、ジアゾフェニルメタン等のπ結
合をもつ化合物を付加してなる分子内分極を有するリン
化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボ
レート、テトラフェニルホスホニウムエチルトリフェニ
ルボレート、テトラブチルホスホニウムテトラブチルボ
レート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフ
ェニルボレート、N−メチルモリホリンテトラフェニル
ボレート等のテトラフェニルボロン塩及びこれらの誘導
体などが挙げられる。中でも、有機ホスフィン類又はシ
クロアミジン化合物とベンゾキノンとの付加物が好まし
い。これらは、単独でも2種以上併用して用いても良
い。これらの硬化促進剤の配合量は、成形材料全体に対
して好ましくは0.005〜3重量%、より好ましくは
0.01〜0.5重量%である。
【0018】本発明の(C)成分の無機充填剤は、吸湿
性、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上のため
に成形材料に配合されるものであり、結晶シリカ、溶融
シリカ、ガラス、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アル
ミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フ
ォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チ
タニア等の粉体、またはこれらを球形化したビーズなど
が使用でき、1種類以上用いることができる。さらに、
難燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛などが挙げられ、こ
れらを単独で用いても併用してもよい。上記の無機充填
剤の中で、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが、
高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。
性、線膨張係数低減、熱伝導性向上及び強度向上のため
に成形材料に配合されるものであり、結晶シリカ、溶融
シリカ、ガラス、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、炭化珪素、窒化珪素、窒化アル
ミ、窒化ホウ素、ベリリア、ジルコニア、ジルコン、フ
ォステライト、ステアタイト、スピネル、ムライト、チ
タニア等の粉体、またはこれらを球形化したビーズなど
が使用でき、1種類以上用いることができる。さらに、
難燃効果のある無機充填剤としては水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛などが挙げられ、こ
れらを単独で用いても併用してもよい。上記の無機充填
剤の中で、線膨張係数低減の観点からは溶融シリカが、
高熱伝導性の観点からはアルミナが好ましい。
【0019】無機充填剤(C)の配合量は、成形材料全
体の65〜85体積%であることが好ましい。65体積
%未満では吸湿性低減および強度向上の効果が十分に発
揮されないため耐リフロー性が低下しがちで、85体積
%を超えた場合は成形時の流動性に支障をきたしやす
い。
体の65〜85体積%であることが好ましい。65体積
%未満では吸湿性低減および強度向上の効果が十分に発
揮されないため耐リフロー性が低下しがちで、85体積
%を超えた場合は成形時の流動性に支障をきたしやす
い。
【0020】本発明の封止用エポキシ樹脂成形材料に
は、ICの耐湿性を向上させる観点からは、陰イオン交
換体を添加することが好ましい。ここで問題とする耐湿
性とはICの耐湿信頼性であり、特にバイアス型高温高
湿試験、HAST(Highly Accelerated Humidity and
Stress Test)などの電圧印加下での耐湿性試験が対象
である。これらの耐湿性試験で発生する不良モードは殆
どがICの素子上に形成されているアルミ配線の腐食に
よる断線であるが、本発明の(A)成分のエポキシ樹
脂、(B)成分のビスフェノール樹脂、(C)成分の無
機充填剤の組合せからなる封止用エポキシ樹脂成形材料
を使用することで良好な信頼性を得ることができる。し
かし、更に優れた電圧印加型の耐湿性を得るためには陰
イオン交換体の添加が有効である。電圧印加型耐湿試験
の場合は陽極側のアルミ配線が特に腐食しやすく、この
原因としては以下の現象が考えられる。陽極側の配線ま
たはボンディングパッドは水分が存在する場合、水の電
気分解により発生する酸素により陽極酸化を受け、表面
に安定な酸化アルミの皮膜が形成されるためアルミ腐食
は進行しないはずである。しかし、微量でも塩素などの
ハロゲンイオンが存在すると酸化アルミ膜を可溶化する
ため、下地のアルミが溶解する孔食腐食となる。この陽
極側の孔食腐食は陰極側の粒界腐食と比較し進行が速い
ため、電圧印加型耐湿試験では陽極側のアルミ配線腐食
が先に進行し不良となる。そこで、陽極側の腐食を防止
するためには微量のハロゲンイオンを捕捉できる陰イオ
ン交換体の添加が有効になる。
は、ICの耐湿性を向上させる観点からは、陰イオン交
換体を添加することが好ましい。ここで問題とする耐湿
性とはICの耐湿信頼性であり、特にバイアス型高温高
湿試験、HAST(Highly Accelerated Humidity and
Stress Test)などの電圧印加下での耐湿性試験が対象
である。これらの耐湿性試験で発生する不良モードは殆
どがICの素子上に形成されているアルミ配線の腐食に
よる断線であるが、本発明の(A)成分のエポキシ樹
脂、(B)成分のビスフェノール樹脂、(C)成分の無
機充填剤の組合せからなる封止用エポキシ樹脂成形材料
を使用することで良好な信頼性を得ることができる。し
かし、更に優れた電圧印加型の耐湿性を得るためには陰
イオン交換体の添加が有効である。電圧印加型耐湿試験
の場合は陽極側のアルミ配線が特に腐食しやすく、この
原因としては以下の現象が考えられる。陽極側の配線ま
たはボンディングパッドは水分が存在する場合、水の電
気分解により発生する酸素により陽極酸化を受け、表面
に安定な酸化アルミの皮膜が形成されるためアルミ腐食
は進行しないはずである。しかし、微量でも塩素などの
ハロゲンイオンが存在すると酸化アルミ膜を可溶化する
ため、下地のアルミが溶解する孔食腐食となる。この陽
極側の孔食腐食は陰極側の粒界腐食と比較し進行が速い
ため、電圧印加型耐湿試験では陽極側のアルミ配線腐食
が先に進行し不良となる。そこで、陽極側の腐食を防止
するためには微量のハロゲンイオンを捕捉できる陰イオ
ン交換体の添加が有効になる。
【0021】本発明において用いることのできる陰イオ
ン交換体としては、次式(IX)で示されるハイドロタル
サイト類や、
ン交換体としては、次式(IX)で示されるハイドロタル
サイト類や、
【化18】 Mg1-XAlX(OH)2(CO3)X/2・mH2O ……(IX) (0<X≦0.5、mは正数) マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、
ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物が好ましく、こ
れらを単独で用いても併用してもよい。
ビスマスから選ばれる元素の含水酸化物が好ましく、こ
れらを単独で用いても併用してもよい。
【0022】ハイドロタルサイト類は、ハロゲンイオン
などの陰イオンを構造中のCO3と置換することで捕捉
し、結晶構造の中に組み込まれたハロゲンイオンは約3
50℃以上で結晶構造が破壊するまで脱離しない性質を
持つ化合物である。この様な性質を持つハイドロタルサ
イト類を例示すれば、天然物として産出されるMg6A
l2(OH)16CO3・4H2Oや合成品としてMg4.3Al
2(OH)12.6CO3・mH2Oが挙げられる。また、本発
明の封止用エポキシ樹脂成形材料は(B)のフェノール
樹脂の影響で、純水を使用した硬化物の抽出液がpH値
3〜5と酸性を示す。したがって、両性金属であるアル
ミに対しては腐食しやすい環境となるが、ハイドロタル
サイト類は酸を吸着する作用も持つことから抽出液を中
性に近づける作用もあり、この作用効果もハイドロタル
サイト類添加がアルミ腐食防止に対し有効に働く要因で
あると推察できる。
などの陰イオンを構造中のCO3と置換することで捕捉
し、結晶構造の中に組み込まれたハロゲンイオンは約3
50℃以上で結晶構造が破壊するまで脱離しない性質を
持つ化合物である。この様な性質を持つハイドロタルサ
イト類を例示すれば、天然物として産出されるMg6A
l2(OH)16CO3・4H2Oや合成品としてMg4.3Al
2(OH)12.6CO3・mH2Oが挙げられる。また、本発
明の封止用エポキシ樹脂成形材料は(B)のフェノール
樹脂の影響で、純水を使用した硬化物の抽出液がpH値
3〜5と酸性を示す。したがって、両性金属であるアル
ミに対しては腐食しやすい環境となるが、ハイドロタル
サイト類は酸を吸着する作用も持つことから抽出液を中
性に近づける作用もあり、この作用効果もハイドロタル
サイト類添加がアルミ腐食防止に対し有効に働く要因で
あると推察できる。
【0023】マグネシウム、アルミニウム、チタン、ジ
ルコニウム、ビスマス、アンチモンから選ばれる元素の
含水酸化物も、ハロゲンイオンを水酸イオンと置換する
ことで捕捉でき、さらにこれらのイオン交換体は酸性側
で優れたイオン交換能を示す。本発明の封止用エポキシ
樹脂成形材料については、前述のように抽出液が酸性側
となることから、これらの含水酸化物もアルミ腐食防止
に対し特に有効である。これらを例示すればMgOnH
2O、Al2O3nH2O、TiO2nH2O、ZrO2nH2
O、Bi2O3nH2O、Sb2O5nH2Oなどの含水酸化
物が挙げられる。
ルコニウム、ビスマス、アンチモンから選ばれる元素の
含水酸化物も、ハロゲンイオンを水酸イオンと置換する
ことで捕捉でき、さらにこれらのイオン交換体は酸性側
で優れたイオン交換能を示す。本発明の封止用エポキシ
樹脂成形材料については、前述のように抽出液が酸性側
となることから、これらの含水酸化物もアルミ腐食防止
に対し特に有効である。これらを例示すればMgOnH
2O、Al2O3nH2O、TiO2nH2O、ZrO2nH2
O、Bi2O3nH2O、Sb2O5nH2Oなどの含水酸化
物が挙げられる。
【0024】陰イオン交換体の配合量は、ハロゲンイオ
ンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であれば特に限定
されるものではないが、成形材料全体に対して0.00
2〜3重量%が好ましく、より好ましくは0.005〜
1重量%である。
ンなどの陰イオンを捕捉できる十分量であれば特に限定
されるものではないが、成形材料全体に対して0.00
2〜3重量%が好ましく、より好ましくは0.005〜
1重量%である。
【0025】本発明の成形材料には、高級脂肪酸、高級
脂酸金属塩、エステル系ワックス、低分子量ポリエチレ
ン等の離型剤、染料、カーボンブラック等の着色剤、エ
ポキシシラン、アミノシラン、ウレイドシラン、ビニル
シラン、アルキルシラン、有機チタネート、アルミニウ
ムアルコレート等のカップリング剤などの表面処理剤、
ブロム化樹脂、酸化アンチモン、リン酸エステル、メラ
ミンをはじめとする含窒素化合物等の難燃剤、シリコー
ンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤などを必
要に応じて配合することができる。
脂酸金属塩、エステル系ワックス、低分子量ポリエチレ
ン等の離型剤、染料、カーボンブラック等の着色剤、エ
ポキシシラン、アミノシラン、ウレイドシラン、ビニル
シラン、アルキルシラン、有機チタネート、アルミニウ
ムアルコレート等のカップリング剤などの表面処理剤、
ブロム化樹脂、酸化アンチモン、リン酸エステル、メラ
ミンをはじめとする含窒素化合物等の難燃剤、シリコー
ンオイルやシリコーンゴム粉末等の応力緩和剤などを必
要に応じて配合することができる。
【0026】本発明における成形材料は、各種原材料を
均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用い
ても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量
の原材料をミキサー等によって十分混合した後、ミキシ
ングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、
粉砕する方法を挙げることができる。成形条件に合うよ
うな寸法及び重量でタブレット化すると使いやすい。
均一に分散混合できるのであれば、いかなる手法を用い
ても調製できるが、一般的な手法として、所定の配合量
の原材料をミキサー等によって十分混合した後、ミキシ
ングロール、押出機等によって溶融混練した後、冷却、
粉砕する方法を挙げることができる。成形条件に合うよ
うな寸法及び重量でタブレット化すると使いやすい。
【0027】本発明で得られる封止用エポキシ樹脂成形
材料により素子を封止して得られる電子部品装置として
は、リードフレーム上に半導体素子を固定し、素子の端
子部(ボンディングパッドなど)とリード部をワイヤボ
ンディングやバンプなどで接続した後、電子部品封止用
エポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形などに
より封止してなる、一般的な樹脂封止型ICが挙げられ
る。これを例示すればDIP(Dual Inline Packag
e)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QF
P(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Pac
kage)、SOJ(Small Outline J-lead package)、T
SOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Th
in Quad Flat Package)などが挙げられ、特に表面実装
法により配線板に実装される電子部品装置に適用した場
合、優れた信頼性を発揮できる。中でも薄型表面実装型
の樹脂封止型半導体装置で本発明の封止用成形材料は有
効である。
材料により素子を封止して得られる電子部品装置として
は、リードフレーム上に半導体素子を固定し、素子の端
子部(ボンディングパッドなど)とリード部をワイヤボ
ンディングやバンプなどで接続した後、電子部品封止用
エポキシ樹脂成形材料を用いてトランスファ成形などに
より封止してなる、一般的な樹脂封止型ICが挙げられ
る。これを例示すればDIP(Dual Inline Packag
e)、PLCC(Plastic Leaded Chip Carrier)、QF
P(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Pac
kage)、SOJ(Small Outline J-lead package)、T
SOP(Thin Small Outline Package)、TQFP(Th
in Quad Flat Package)などが挙げられ、特に表面実装
法により配線板に実装される電子部品装置に適用した場
合、優れた信頼性を発揮できる。中でも薄型表面実装型
の樹脂封止型半導体装置で本発明の封止用成形材料は有
効である。
【0028】また、上記に示したリード(外部接続端
子)を有する樹脂封止型パッケージの形態であれば、封
止される素子はトランジスタ、サイリスタ、ICなどの
半導体素子ばかりでなく、抵抗体、抵抗アレイ、コンデ
ンサ、ポリスイッチなどのスイッチ類なども対象とな
り、これらの素子に対しても優れた信頼性を提供できる
とともに、各種素子や電子部品をセラミック基板に搭載
した後に全体を封止してなるハイブリットICについて
も優れた信頼性を得ることができる。さらには、裏面に
配線板接続用の端子を形成した有機基板の表面に素子を
搭載し、バンプまたはワイヤボンディングにより素子と
有機基板に形成された配線を接続した後、電子部品封止
用エポキシ樹脂成形材料を用いて素子を封止してなる、
BGA(BallGrid Array)やCSP(Chip Size Packag
e)などの電子部品装置についても優れた信頼性を得る
ことができる。
子)を有する樹脂封止型パッケージの形態であれば、封
止される素子はトランジスタ、サイリスタ、ICなどの
半導体素子ばかりでなく、抵抗体、抵抗アレイ、コンデ
ンサ、ポリスイッチなどのスイッチ類なども対象とな
り、これらの素子に対しても優れた信頼性を提供できる
とともに、各種素子や電子部品をセラミック基板に搭載
した後に全体を封止してなるハイブリットICについて
も優れた信頼性を得ることができる。さらには、裏面に
配線板接続用の端子を形成した有機基板の表面に素子を
搭載し、バンプまたはワイヤボンディングにより素子と
有機基板に形成された配線を接続した後、電子部品封止
用エポキシ樹脂成形材料を用いて素子を封止してなる、
BGA(BallGrid Array)やCSP(Chip Size Packag
e)などの電子部品装置についても優れた信頼性を得る
ことができる。
【0029】本発明で得られる成形材料を用いて、電子
部品装置を封止する方法としては、低圧トランスファー
成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形
法、圧縮成形法等を用いてもよい。
部品装置を封止する方法としては、低圧トランスファー
成形法が最も一般的であるが、インジェクション成形
法、圧縮成形法等を用いてもよい。
【0030】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明の範囲
はこれらの実施例に限定されるものではない。
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0031】まず、本発明の(B)成分のフェノール樹
脂の合成例について説明する。なお、以下の合成例にお
いて用いた試験法は、以下の通りである。 (1)数平均分子量(Mn)及び多分散度(Mw/M
n) 日立製作所製高速液体クロマトグラフィL6000及び
島津製作所製データ解析装置C−R4Aを用いた。分析
用GPCカラムは、東ソー株式会社製G2000HXL
+G3000HXLを使用した。試料濃度は0.2%
(重量/体積)とし、移動相にはテトラハイドロフラン
を用い、流速を1.0ml/minとして測定を行っ
た。数平均分子量は、ポリスチレン標準サンプルを用い
て検量線を作成し、それを用いて数平均分子量等を計算
した。以下の合成例において示した数平均分子量は、す
べてポリスチレン換算値である。 (2)FD−MS分析(電解脱離質量分析) 日立製作所製FD−MSユニット付きM−2000型二
重収束質量分析装置を用いて行った。樹脂をアセトンに
溶かしてカーボンエミッタに塗布し次の条件で測定し
た。 エミッタ加熱電流:0→25mA、5mA/分 イオン源温度:50℃ 質量分解能:1000M/ΔM 加速電圧:4kV カソード電圧:−2.6kV スキャンスピード:0〜1875amu/8秒 (3)NMR(核磁気共鳴スペクトル)解析 BRUKER社製FT(フーリエ変換)−NMR装置A
C−250を用い、重水素化クロロホルム又は重水素化
メタノールを測定溶媒とした。
脂の合成例について説明する。なお、以下の合成例にお
いて用いた試験法は、以下の通りである。 (1)数平均分子量(Mn)及び多分散度(Mw/M
n) 日立製作所製高速液体クロマトグラフィL6000及び
島津製作所製データ解析装置C−R4Aを用いた。分析
用GPCカラムは、東ソー株式会社製G2000HXL
+G3000HXLを使用した。試料濃度は0.2%
(重量/体積)とし、移動相にはテトラハイドロフラン
を用い、流速を1.0ml/minとして測定を行っ
た。数平均分子量は、ポリスチレン標準サンプルを用い
て検量線を作成し、それを用いて数平均分子量等を計算
した。以下の合成例において示した数平均分子量は、す
べてポリスチレン換算値である。 (2)FD−MS分析(電解脱離質量分析) 日立製作所製FD−MSユニット付きM−2000型二
重収束質量分析装置を用いて行った。樹脂をアセトンに
溶かしてカーボンエミッタに塗布し次の条件で測定し
た。 エミッタ加熱電流:0→25mA、5mA/分 イオン源温度:50℃ 質量分解能:1000M/ΔM 加速電圧:4kV カソード電圧:−2.6kV スキャンスピード:0〜1875amu/8秒 (3)NMR(核磁気共鳴スペクトル)解析 BRUKER社製FT(フーリエ変換)−NMR装置A
C−250を用い、重水素化クロロホルム又は重水素化
メタノールを測定溶媒とした。
【0032】フェノール樹脂1の合成 撹拌機、冷却器及び温度計を備えた2リットルのフラス
コに1-ナフトール405g、フェノール298g、37
wt%ホルマリン228gを入れ、オイルバス中で10
0℃に昇温し、1時間還流させた。次に、2規定の塩酸
を2ml加え、系内の水が還流する温度で4時間反応さ
せた後、165℃まで昇温し、12時間反応させた。そ
の後、減圧下にて200℃で4時間加熱反応して反応溶
液を濃縮し、数平均分子量410、未反応ナフトール6
wt%、多分散度1.58、軟化点90℃、水酸基当量
174のフェノール樹脂1を得た。ナフトール含有率は
63モル%であった。得られたフェノール樹脂1のFD
−MSスペクトルでは、図1に示すように、下記の理論
分子量が388.46である構造(X)、理論分子量が
438.52である構造(XI)に帰属するフラグメント
ピークが観測された。
コに1-ナフトール405g、フェノール298g、37
wt%ホルマリン228gを入れ、オイルバス中で10
0℃に昇温し、1時間還流させた。次に、2規定の塩酸
を2ml加え、系内の水が還流する温度で4時間反応さ
せた後、165℃まで昇温し、12時間反応させた。そ
の後、減圧下にて200℃で4時間加熱反応して反応溶
液を濃縮し、数平均分子量410、未反応ナフトール6
wt%、多分散度1.58、軟化点90℃、水酸基当量
174のフェノール樹脂1を得た。ナフトール含有率は
63モル%であった。得られたフェノール樹脂1のFD
−MSスペクトルでは、図1に示すように、下記の理論
分子量が388.46である構造(X)、理論分子量が
438.52である構造(XI)に帰属するフラグメント
ピークが観測された。
【0033】
【化19】
【0034】得られたフェノール樹脂1を、アセトン/
n−ヘキサン混合溶媒を用い、次に示す逐次分別溶解法
の手法で分離し、3核体以下の成分を集めた。まず、撹
拌機、滴下ロートを備えた2Lフラスコ中で、得られた
樹脂30gをアセトン50mlに溶解した。そこへアセ
トン50mlとn−ヘキサン400mlの混合溶媒を滴
下した後、静置することにより、2相(濃厚相、希薄
相)に分離した。なお、低分子量成分は希薄相中に溶解
する。分離前の混合物と、分離した低分子量成分とのG
PCチャートをそれぞれ、図2、図3に示す。分離され
た希薄相をエバポレータにて濃縮し、薄層クロマトグラ
フィー(アルドリッチ製PCL plates sil
ica gel 60F254(20×20cm、2m
m厚))により、移動相にトルエン/ヘキサン=4/1
(体積比)を用い、Rf=0.8〜0.9のスポットを
掻き取って、アセトンで抽出することで分離した。分離
後のGPC、FD−MS、NMRの測定結果を、それぞ
れ、図4、図5、図6に示す。図5及び図6から、理論
分子量が282である次の化合物(a)に帰属するフラ
グメントピークが観察され、この化合物(a)が同定さ
れたことにより、フェノール樹脂1の骨格中に次の分子
構造(XII)が含まれることが確認された。
n−ヘキサン混合溶媒を用い、次に示す逐次分別溶解法
の手法で分離し、3核体以下の成分を集めた。まず、撹
拌機、滴下ロートを備えた2Lフラスコ中で、得られた
樹脂30gをアセトン50mlに溶解した。そこへアセ
トン50mlとn−ヘキサン400mlの混合溶媒を滴
下した後、静置することにより、2相(濃厚相、希薄
相)に分離した。なお、低分子量成分は希薄相中に溶解
する。分離前の混合物と、分離した低分子量成分とのG
PCチャートをそれぞれ、図2、図3に示す。分離され
た希薄相をエバポレータにて濃縮し、薄層クロマトグラ
フィー(アルドリッチ製PCL plates sil
ica gel 60F254(20×20cm、2m
m厚))により、移動相にトルエン/ヘキサン=4/1
(体積比)を用い、Rf=0.8〜0.9のスポットを
掻き取って、アセトンで抽出することで分離した。分離
後のGPC、FD−MS、NMRの測定結果を、それぞ
れ、図4、図5、図6に示す。図5及び図6から、理論
分子量が282である次の化合物(a)に帰属するフラ
グメントピークが観察され、この化合物(a)が同定さ
れたことにより、フェノール樹脂1の骨格中に次の分子
構造(XII)が含まれることが確認された。
【0035】
【化20】
【0036】フェノール樹脂2の合成 撹拌機、冷却器及び温度計を備えた2リットルのフラス
コに2-ナフトール500g、o-クレゾール216g、
37wt%ホルマリン228g及びシュウ酸2gを入
れ、オイルバス中で100℃に昇温し、系内の水が還流
する温度で4時間反応させた後、150℃まで昇温し、
5規定の塩酸3mlを添加して、12時間反応を続け
た。その後、減圧下、200℃で4時間加熱して反応溶
液を濃縮し、数平均分子量445、未反応ナフトール
6.4wt%、多分散度1.91、水酸基当量209の
フェノール樹脂2を得た。得られたフェノール樹脂2の
GPCチャートとFD−MSスペクトルとをそれぞれ図
7、図8に示す。これらのチャートから、下記の理論分子
量が282である構造(XIII)、理論分子量が388で
ある構造(XIV)、理論分子量が494である構造(X
V)、理論分子量が544である構造(XVI)とに帰属す
るフラグメントピークが観測された。
コに2-ナフトール500g、o-クレゾール216g、
37wt%ホルマリン228g及びシュウ酸2gを入
れ、オイルバス中で100℃に昇温し、系内の水が還流
する温度で4時間反応させた後、150℃まで昇温し、
5規定の塩酸3mlを添加して、12時間反応を続け
た。その後、減圧下、200℃で4時間加熱して反応溶
液を濃縮し、数平均分子量445、未反応ナフトール
6.4wt%、多分散度1.91、水酸基当量209の
フェノール樹脂2を得た。得られたフェノール樹脂2の
GPCチャートとFD−MSスペクトルとをそれぞれ図
7、図8に示す。これらのチャートから、下記の理論分子
量が282である構造(XIII)、理論分子量が388で
ある構造(XIV)、理論分子量が494である構造(X
V)、理論分子量が544である構造(XVI)とに帰属す
るフラグメントピークが観測された。
【0037】
【化21】
【0038】実施例1〜7、比較例1〜10 エポキシ樹脂としては、エポキシ当量200、軟化点6
7℃のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポ
キシ樹脂1)、ポキシ当量196、融点106℃のビフ
ェニル骨格型メチル置換エポキシ樹脂(エポキシ樹脂
2:油化シェルエポキシ株式会社製 YX−4000
H)、エポキシ当量192、融点79℃のビスフェノー
ル型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂3:新日鉄化学社製
ESLV−80XY)、エポキシ当量208、融点12
0℃のスチルベン型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂4:住
友化学社製 ESLV−210)、エポキシ当量23
9、融点119℃のチオ型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂
5:新日鉄化学社製 ESLV−120TE)、エポキ
シ当量393、軟化点80℃、臭素含有量48重量%の
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭素化エポキ
シ:住友化学社製 ESB−400T)を用い、(B)
成分のフェノール樹脂の樹脂としては、上記合成例で得
られたフェノール樹脂1とフェノール樹脂2を用い、比
較例のフェノール樹脂としては、水酸基当量106、軟
化点81℃のフェノールノボラック樹脂(比較フェノー
ル樹脂1)と水酸基当量176、軟化点70℃のフェノ
ール・アラルキル樹脂(比較フェノール樹脂2:三井化
学社製 ミレックスXL−225)を用い、硬化促進剤と
してはトリフェニルホスフィンとp−ベンゾキノンとの
付加物を用い、無機充填剤としては溶融シリカを用い、
その他の添加成分としてはカップリング剤としてγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、カルナバワッ
クス、三酸化アンチモン、カーボンブラックを用いて、
表1、表2に示す重量比率で配合し、8インチ径の加熱
ロールを使用して、混練温度80〜90℃、混練時間1
0分の条件で、実施例1〜7及び比較例1〜10のエポ
キシ樹脂成形材料を作製した。
7℃のo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポ
キシ樹脂1)、ポキシ当量196、融点106℃のビフ
ェニル骨格型メチル置換エポキシ樹脂(エポキシ樹脂
2:油化シェルエポキシ株式会社製 YX−4000
H)、エポキシ当量192、融点79℃のビスフェノー
ル型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂3:新日鉄化学社製
ESLV−80XY)、エポキシ当量208、融点12
0℃のスチルベン型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂4:住
友化学社製 ESLV−210)、エポキシ当量23
9、融点119℃のチオ型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂
5:新日鉄化学社製 ESLV−120TE)、エポキ
シ当量393、軟化点80℃、臭素含有量48重量%の
臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(臭素化エポキ
シ:住友化学社製 ESB−400T)を用い、(B)
成分のフェノール樹脂の樹脂としては、上記合成例で得
られたフェノール樹脂1とフェノール樹脂2を用い、比
較例のフェノール樹脂としては、水酸基当量106、軟
化点81℃のフェノールノボラック樹脂(比較フェノー
ル樹脂1)と水酸基当量176、軟化点70℃のフェノ
ール・アラルキル樹脂(比較フェノール樹脂2:三井化
学社製 ミレックスXL−225)を用い、硬化促進剤と
してはトリフェニルホスフィンとp−ベンゾキノンとの
付加物を用い、無機充填剤としては溶融シリカを用い、
その他の添加成分としてはカップリング剤としてγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、カルナバワッ
クス、三酸化アンチモン、カーボンブラックを用いて、
表1、表2に示す重量比率で配合し、8インチ径の加熱
ロールを使用して、混練温度80〜90℃、混練時間1
0分の条件で、実施例1〜7及び比較例1〜10のエポ
キシ樹脂成形材料を作製した。
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【0041】作製した実施例、比較例の成形材料を次の
各試験により評価した。試験片の成形は、トランスファ
ー成形機を用い、金型温度180℃、成形圧力7Mp
a、硬化時間90秒の条件で行った。評価結果を表3、
表4に示す。 (1)スパイラルフロー(流動性の指標) EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金
型を用いて成形し、流動距離(cm)を求めた。 (2)熱時硬度 金型開き直後の成形品硬度をショア−D型硬度計を用い
て測定した。 (3)ガラス転移温度 理学電気株式会社製の熱機械分
析装置(TMA−8141BS、TAS−100)によ
り、19mm×4mm×4mmの形状の試験片を用い
て、昇温速度5℃/minの条件で測定を行った。線膨
張曲線の屈曲点からガラス転移温度(Tg、単位:℃)
を求めた。 (4)吸湿率 JIS−K−6911に準拠した、直径50mm、厚さ
3mmの円板を成形し、85℃、85%RH、500時
間の条件で加湿処理をして、重量変化率を測定して、吸
水率を求めた。 (5)耐リフロークラック性 80ピンの42アロイリードフレームに、シリコンサブ
ストレート上にアルミ配線を施してなる8×10×0.
4(mm)のテスト素子を接続し、リード部と素子上の
ボンディングパッドを25μmの金線でボンディングし
た後、トランスファ成形により180℃、6.9Mp
a、90秒の条件でエポキシ樹脂成形材料を成形して外
形寸法14×20×2(mm)の評価用QFPを作製
し、85℃、85%RHにて所定時間加湿した後、21
5℃のVPS(Vapor Phase Solder
ing)にて90秒リフロー処理を行い、パッケージク
ラックの有無を実体顕微鏡で観察し、クラックパッケー
ジ数/試験パッケージ数で評価した。
各試験により評価した。試験片の成形は、トランスファ
ー成形機を用い、金型温度180℃、成形圧力7Mp
a、硬化時間90秒の条件で行った。評価結果を表3、
表4に示す。 (1)スパイラルフロー(流動性の指標) EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金
型を用いて成形し、流動距離(cm)を求めた。 (2)熱時硬度 金型開き直後の成形品硬度をショア−D型硬度計を用い
て測定した。 (3)ガラス転移温度 理学電気株式会社製の熱機械分
析装置(TMA−8141BS、TAS−100)によ
り、19mm×4mm×4mmの形状の試験片を用い
て、昇温速度5℃/minの条件で測定を行った。線膨
張曲線の屈曲点からガラス転移温度(Tg、単位:℃)
を求めた。 (4)吸湿率 JIS−K−6911に準拠した、直径50mm、厚さ
3mmの円板を成形し、85℃、85%RH、500時
間の条件で加湿処理をして、重量変化率を測定して、吸
水率を求めた。 (5)耐リフロークラック性 80ピンの42アロイリードフレームに、シリコンサブ
ストレート上にアルミ配線を施してなる8×10×0.
4(mm)のテスト素子を接続し、リード部と素子上の
ボンディングパッドを25μmの金線でボンディングし
た後、トランスファ成形により180℃、6.9Mp
a、90秒の条件でエポキシ樹脂成形材料を成形して外
形寸法14×20×2(mm)の評価用QFPを作製
し、85℃、85%RHにて所定時間加湿した後、21
5℃のVPS(Vapor Phase Solder
ing)にて90秒リフロー処理を行い、パッケージク
ラックの有無を実体顕微鏡で観察し、クラックパッケー
ジ数/試験パッケージ数で評価した。
【0042】
【表3】
【表4】
【0043】表3の実施例1〜7に示すように、本発明
の封止用エポキシ樹脂成形材料は、同じエポキシ樹脂を
ベース樹脂として用いている表4の比較例と比べ、高T
gを保持し、かつ優れた耐リフロークラック性を得るこ
とができる。
の封止用エポキシ樹脂成形材料は、同じエポキシ樹脂を
ベース樹脂として用いている表4の比較例と比べ、高T
gを保持し、かつ優れた耐リフロークラック性を得るこ
とができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によって得られた封止用エポキシ
樹脂成形材料は、実施例で示した通り高Tgを達成で
き、これを用いて作成した半導体装置は耐リフロークラ
ック性に優れるため、その工業的価値は大きい。
樹脂成形材料は、実施例で示した通り高Tgを達成で
き、これを用いて作成した半導体装置は耐リフロークラ
ック性に優れるため、その工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1で得られたフェノール樹脂1のFD−
MSスペクトルである。
MSスペクトルである。
【図2】合成例1で得られたフェノール樹脂1のGPC
クロマトグラフである。
クロマトグラフである。
【図3】合成例1で得られたフェノール樹脂1の低分子
量成分のGPCクロマトグラフである。
量成分のGPCクロマトグラフである。
【図4】薄層クロマトグラフィーにより分離した、合成
例1で得られたフェノール樹脂1の低分子量成分のGP
Cクロマトグラフである。
例1で得られたフェノール樹脂1の低分子量成分のGP
Cクロマトグラフである。
【図5】薄層クロマトグラフィーにより分離した、合成
例1で得られたフェノール樹脂1の低分子量成分のFD
−MSスペクトルである。
例1で得られたフェノール樹脂1の低分子量成分のFD
−MSスペクトルである。
【図6】薄層クロマトグラフィーにより分離した、合成
例1で得られたフェノール樹脂1の低分子量成分の1H
−NMRスペクトルである。
例1で得られたフェノール樹脂1の低分子量成分の1H
−NMRスペクトルである。
【図7】合成例2で得られたフェノール樹脂2のGPC
クロマトグラフである。
クロマトグラフである。
【図8】合成例2で得られたフェノール樹脂2のFD−
MSスペクトルである。
MSスペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤城 清一 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社筑波開発研究所内 Fターム(参考) 4J002 CC03X CD05W CD11W CE00X DE146 DE236 DJ006 DJ016 DK006 DL006 FD016 FD150 GQ05 4J036 AD07 AD08 AD10 AD20 FA01 FA03 FA05 FB06 FB08 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA02 EB03 EB04 EB12 EB18 EC02 EC03 EC05
Claims (9)
- 【請求項1】(A)エポキシ樹脂、 (B)主鎖骨格に構成単位として次の構造(I)及び/
又は構造(II)を有するフェノール樹脂、 【化1】 (ここで、R1〜R6は、水素と、炭素数が1〜9のアル
キル基とからそれぞれ独立して選ばれる。) (C)無機充填剤、を必須成分とする封止用エポキシ樹
脂成形材料。 - 【請求項2】式(I)及び式(II)中のR1〜R6が全て
水素である、請求項1項記載の封止用エポキシ樹脂成形
材料。 - 【請求項3】(B)成分のフェノール樹脂が次式(II
I)及び/又は次式(IV)で示されるフェノール樹脂を
含むことを特徴とする請求項1記載の封止用エポキシ樹
脂成形材料。 【化2】 (ここで、m、nは正の数を示し、R1〜R6は、水素
と、炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞれ独立し
て選ばれる。Arは次の(i)及び(ii)で表される2
価の有機基のうちの少なくともいずれかを示す。なお、
R7〜R12は、水素と、炭素数が1〜9のアルキル基と
からそれぞれ独立して選ばれる。) 【化3】 【化4】 (ここで、m、nは正の数を示し、R1〜R6は、水素
と、炭素数が1〜9のアルキル基とからそれぞれ独立し
て選ばれる。Arは次の(i)及び(iii)で表される2
価の有機基のうちの少なくともいずれかを示す。なお、
R7〜R12は、水素と、炭素数が1〜9のアルキル基と
からそれぞれ独立して選ばれる。) 【化5】 - 【請求項4】式(III)及び式(IV)中のR1〜R6が全
て水素で、かつ、式(ii)及び式(iii)中のR10〜R
12が全て水素である、請求項3項記載の封止用エポキシ
樹脂成形材料。 - 【請求項5】式(III)及び式(IV)中のm、nの合計
が数平均10以下である、請求項3又は請求項4記載の
封止用エポキシ樹脂成形材料。 - 【請求項6】(A)成分が2官能エポキシ樹脂である請
求項1〜5各項記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。 - 【請求項7】(A)成分の150℃におけるICI粘度
が1p以下であることを特徴とする請求項1〜6各項記
載の封止用エポキシ樹脂成形材料。 - 【請求項8】(A)成分が次式(V)、次式(VI)、次
式(VII)及び次式(VIII)で示されるエポキシ樹脂の
少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜
7各項記載の封止用エポキシ樹脂成形材料。 【化6】 (ここで、式(V)〜式(VIII)中の各4個のRは全て
同一でも異なっていてもよく、水素又は炭素数1〜4の
アルキル基を示す。) - 【請求項9】請求項1〜8各項記載のいずれかの封止用
エポキシ樹脂成形材料により封止された素子を備える電
子部品装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10306219A JP2000128962A (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10306219A JP2000128962A (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000128962A true JP2000128962A (ja) | 2000-05-09 |
Family
ID=17954434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10306219A Pending JP2000128962A (ja) | 1998-10-28 | 1998-10-28 | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000128962A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1998
- 1998-10-28 JP JP10306219A patent/JP2000128962A/ja active Pending
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KR102268342B1 (ko) | 2014-06-30 | 2021-06-23 | 디아이씨 가부시끼가이샤 | 에폭시 수지, 경화성 수지 조성물, 경화물, 반도체 봉지 재료, 반도체 장치, 프리프레그, 회로 기판, 빌드업 필름, 빌드업 기판, 섬유 강화 복합 재료, 및 섬유 강화 성형품 |
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