JP2000128877A - シクロヘプトイミダゾール誘導体及びその製造法 - Google Patents

シクロヘプトイミダゾール誘導体及びその製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高血圧及びうっ血性心不全の治療剤又は眼圧低
下剤として有用な新規なシクロヘプトイミダゾール誘導
体及びその製造法を提供する。 【解決手段】次の一般式(1): 【化1】 (式中、Rは低級アルキル基、R1はテトラゾール基を
表す。)で示される化合物(ラセミ体及び光学活性体を
包含する)又はその医薬品に使用し得る塩である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なシクロヘプ
トイミダゾール誘導体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】高血圧又はうっ血性心不全の治療剤又は眼
圧低下剤として種々の薬剤が開発されている。その一環
として、いくつかのアンジオテンシン変換酵素(AC
E)阻害剤による治療が利用されている。すなわち、レ
ニン−アンジオテンシン系においては血漿蛋白質アンジ
オテンシンノーゲンは酵素レニン及びアンジオテンシン
変換酵素により順次分解され、アンジオテンシンIを経
てアンジオテンシンIIとなる。このアンジオテンシンII
は強力な血管収縮作用を持つ物質であり、高血圧の発現
及びうっ血性心不全に関与していることが従来より知ら
れている。それゆえ、アンジオテンシンII受容体拮抗剤
は優れた高血圧、うっ血性心不全の治療剤となり得る。
この種の物質として先に本出願人によって特開平5−3
20139号公報において優れた高血圧及びうっ血性心
不全の作用を示す一連の新規なシクロヘプトイミダゾー
ル誘導体化合物が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高血圧又は
うっ血性心不全の治療剤又は眼圧低下剤として有用な新
規なシクロヘプトイミダゾール誘導体及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特開平5−
320139号公報に開示された以下に示すシクロヘプ
トイミダゾール誘導体化合物(一般式(8))
【0005】
【化8】
【0006】(式中、R、R1は前記と同じである。)
の生体内における活性代謝物を探究している際に、この
シクロヘプトイミダゾール誘導体の活性代謝物である本
発明の新規な化合物(1)を見い出した。更に本発明者
は、この化合物(1)は、生体内においては光学的には
純粋ではなく、一定の鏡像異性体過剰率を有して存在し
ており、また、この化合物(1)にもアンジオテンシン
II受容体拮抗作用を有することを知見し、本発明を完成
した。すなわち、本発明は、次の一般式(1):
【0007】
【化9】
【0008】(式中、Rは低級アルキル基、R1はテト
ラゾール基を表す。)で示される化合物(ラセミ体及び
光学活性体を包含する)又はその医薬品に使用し得る塩
である。なお、本明細書において、低級アルキル基は炭
素数1〜5の枝分かれしていてもよいアルキル基をい
う。本発明者らは、一般式(1)で示される化合物を合
成するに当たって、当初、ジエンのMetathesis反応とジ
カルボキシラートのDieckmann縮合の2つのルートを立
案した。まず、ジエンのMetathesis反応による方法は、
次式のようにして試みた。
【0009】
【化10】
【0010】R.H.Grubbsらの方法(J.Am.Chem.Soc.11
8,9606,1996)に従い、化合物(9)のルテニウムある
いはモリブデンカルベン錯体による閉環反応を試みた
が、目的とする化合物(10)は得られなかった。次
に、ジカルボキシラートのDieckmann縮合による方法
を、次式のようにして試みた。
【0011】
【化11】
【0012】化合物(11)のDieckmann縮合による閉
環反応も試みたが、目的とする化合物(12)は得られ
なかった。本発明者らは、さらに鋭意研究を進めた結
果、分子内Kulinkovich型反応(Tetrahedron Lett.38,8
299,1997)を鍵工程としたシクロヘプトイミダゾール誘
導体の新規合成法を見い出した。すなわち、本発明の一
般式(1)で示される化合物は、次に示す方法により合
成することが出来る。ここでは一般式(1)のRがn−
プロピル基である場合を例にして説明する。なお、以下
の全ての式中、全ての誘導体において、不斉炭素につい
ては、ラセミ体及び光学活性体を包含する。
【0013】
【化12】
【0014】(式中、R2、R3、R4、R5、Xは前記と
同じである。) 工程Aは、分子内Kulinkovich型反応(Tetrahedron Let
t.38,8299,1997)を用いて一般式(2)より、一般式
(3)を得る反応である。反応は通常、エーテルあるい
はテトラヒドロフラン等の不活性溶媒中、チタニウムテ
トライソプロポキシドあるいはクロロチタニウムトリイ
ソプロポキシド等のチタン化合物とイソプロピルマグネ
シウムクロリド等の低級アルキルマグネシウムハライド
試薬から調製したチタン化合物を−78℃ないし室温で
2時間ないし24時間作用させることにより達成され
る。得られた一般式(3)は通常精製せずに次の工程に
使用するが、必要に応じて再結晶、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより、精製することもできる。
【0015】工程Bは、一般式(3)より、一般式
(4)を得る反応(Organic Synthesis,59,113,1979)
であり、トルエン,N,N−ジメチルホルムアミド等の
不活性溶媒中、無水塩化鉄(III)を0℃ないし60℃
で1時間ないし24時間時間作用させた後、メタノール
あるいはエタノール等のアルコール系溶媒中、酢酸ナト
リウム等の塩基を作用させることで達成される。工程C
は、一般式(4)より、化合物(5)を得る工程であ
り、メタノールあるいはエタノール等のアルコール系溶
媒中、パラジウム−炭素の存在下、水素気流下で反応を
行うことで達成される。
【0016】工程Dは、化合物(5)と化合物(6)を
反応させて化合物(7)を得る工程であり、N,N−ジ
メチルホルムアミド等のアミド系溶媒中、炭酸カリウム
等の塩基を共存させることで達成される。工程Eは、化
合物(7)から一般式(1)を得る反応であり、酢酸あ
るいは塩酸を作用させたのちに、テトラヒドロフランあ
るいはエーテル等のエーテル系溶媒中、フッ化テトラブ
チルアンモニウムあるいはフッ化水素を作用させること
で達成される。なお、出発物質である一般式(2)は次
の方法で合成することができる。
【0017】
【化13】
【0018】(但し、式中、R2、R4は前記と同じであ
る。) 工程Fは、化合物(13)から化合物(14)を得る工
程である。化合物(13)(J.Med.Chem.39,323,1996)
をテトラヒドロフランあるいはトルエン等の不活性溶媒
中、−78℃ないし0℃で水素化ジイソブチルアルミニ
ウム等の金属系還元剤で扱うことにより、化合物(1
4)を得ることが出来る。工程Gは、化合物(14)か
ら化合物(15)を得る工程であり、クロロホルム等の
ハロゲン系溶媒、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶
媒あるいはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒中、
二酸化マンガンで酸化することにより達成される。
【0019】工程Hは、化合物(15)から一般式
(2)を得る工程であり、ジクロロメタン等の不活性溶
媒中、四塩化チタン等のルイス酸存在下、アリルトリメ
チルシラン等のアリル金属化合物と化合物(15)を−
20℃ないし0℃で反応させ、生じた2級アルコールを
N,N−ジメチルホルムアミド等の不活性溶媒中、イミ
ダゾール等の塩基存在下、t−ブチルジメチルクロロシ
ラン等の低級アルキル基で置換されたクロロシラン類を
反応させることにより達成される。
【0020】上記の方法によって得られた一般式(1)
はラセミ体であるが以下の楠見らの新Mosher法(J.Am.C
hem.Soc.113,4092,1991)により光学活性体として得る
ことも出来る。
【0021】
【化14】
【0022】(但し、式中、R3、R5は前記と同じ、R
6は少なくとも1ヶの不斉炭素を持ち、且つ光学的に純
粋な官能基であることを表す。) 化合物(7)をテトラヒドロフラン等の不活性溶媒中、
フッ化テトラブチルアンモニウム等のフッ素系試薬と反
応させ、ラセミ体の化合物(16)を得る。このラセミ
体の化合物(16)を、化合物(17)とトリエチルア
ミン等の塩基存在下、ジクロロメタン等の不活性溶媒中
で反応させることにより、化合物(18)を得る。化合
物(18)はこの時点ではジアステレオマー混合物であ
り、再結晶もしくはシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより、容易に分離することができ、化合物(S)−
(18)及び化合物(R)−(18)を得ることが出来
る。この化合物(S)−(18)または化合物(R)−
(18)をメタノール等のアルコール系溶媒中、水酸化
ナトリウム等の塩基で処理することにより、化合物
(S)−(16)または化合物(R)−(16)を得る
ことが出来る。ここで得た化合物(16)はそれぞれ光
学的に純粋である。化合物(16)を酢酸等の酸で処理
することにより目的とする一般式(1)で表される化合
物を光学活性体として得ることが出来る。
【0023】次にアンジオテンシンII受容体拮抗作用に
ついての薬理試験例を挙げる。下記実施例で得た化合物
(dl)−(1)、(R)−(1)および(S)−
(1)(式中のRがn−プロピル基)を試料とし、Won
g,P.C.ら(Hypertension,15,823,1990)の方法に従い、
家兎の胸部大動脈を用いて、アンジオテンシンIIによる
収縮に対する拮抗作用を検討し、用量−作用曲線によ
り、Schildの方法(Br.J.Pharmacol.14,48,1959)でp
A2値を求めた。その結果を表1に示す。化合物(8)
(式中のRがn−プロピル基)の代謝産物である化合物
(dl)−(1)のpA2値は、8.70であり、薬効
を示すのに十分なアンジオテンシンII受容体拮抗作用を
有していることがわかった。
【0024】
【表1】
【0025】
【実施例】以下に製造実施例をかかげるが、本発明が実
施例に限定されるものでないことは勿論なことである。 実施例1 (dl)−2−プロピル−4−ヒドロキシ−8−オキソ
−1−〔2’−((1H)−テトラゾール−5−イル)
ビフェニル−4−イル〕メチル−4,5,6,7−テト
ラヒドロシクロヘプトイミダゾール〔化合物dl−
(1)〕の製造方法 A工程:1−ベンジル−2−プロピル−4−ヒドロキシ
メチルイミダゾール−5−カルボン酸エチル(化合物1
4)の製造法 2−プロピルイミダゾール−4,5−ジカルボン酸ジエ
チル46.9gのN,N−ジメチルアセトアミド溶液4
00mLに、カリウムt−ブトキシド22.7gを加え
10分間撹拌した後、ベンジルブロミド25.2mLを
加え18時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し
た物を水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残留物のテトラヒ
ドロフラン溶液200mLに、水素化ジイソブチルアル
ミニウムヒドリド(1.01M、トルエン溶液)386
mLを−40℃にて加えた。室温までゆっくりと昇温し
ながら17時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液
を加え、不溶物をセライトを用いてろ過した。減圧下で
ろ液を濃縮した後、残留物をジエチルエーテルで洗浄
し、目的物49.35gを得た。
【0026】MS:302(M+),284,255,
211,186,135,91(bp),65 IR νcm~1(KBr):3184,1692,14
94,1467,1383,1363,12901 H−NMR δppm(CDCl3):0.94(3
H,t,J=7.3Hz),1.26(3H,t,J=
7.0Hz),1.72(2H,sext,J=7.3
Hz),2.61(2H,t,J=7.3Hz),3.
41(1H,bs),4.25(2H,q,J=7.0
Hz),4.84(2H,s),5.53(2H,
s),6.95−6.97(2H,m),7.24−
7.33(2H,m)
【0027】B工程:1−ベンジル−2−プロピル−4
−(1’−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ−3’
−ブテニル)−5−エトシキカルボニルイミダゾール
〔化合物(2)〕の製造法 上記のA工程で合成したアルコール体6.05gのクロ
ロホルム溶液60mLに二酸化マンガン52.2gを加
え室温にて1.5時間撹拌した。セライトを用いて濾過
し、濾液を減圧下で濃縮後、残留物の塩化メチレン溶液
80mLにアリルトリメチルシラン3.5mLを加え
た。−78℃にて四塩化チタン2.2mLを加え、ゆっ
くりと室温まで昇温しながら7時間撹拌した後、水を加
え塩化メチレンで抽出した。塩化メチレン抽出物を飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下で溶媒を留去し、残留物のN,N−ジメチルホルムア
ミド溶液40mLにイミダゾール2.72g、t−ブチ
ルジメチルクロロシラン4.22gを加え、室温にて2
時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、水、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減
圧下、溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製することにより目的物7.62gを
得た。
【0028】MS:399(M+−tBu),267,
187,126,91(bp) IR νcm~1(neat):1698,1461,1
383,1278,12481 H−NMR δppm(CDCl3):−0.04(3
H,s),−0.01(3H,s),0.84(9H,
s),0.89(3H,t,J=7.3Hz),1.2
7(3H,t,J=7.0Hz),1.65(2H,s
ext,J=7.3Hz),2.46−2.50(1
H,m),2.65(2H,t,J=7.3Hz),
2.67−2.70(1H,m),4.22(2H,
q,J=7.0Hz),4.98−5.07(2H,
m),5.40−5.43(1H,m),5.51(2
H,ABq,J=16.6Hz),5.80−5.87
(1H,m),6.90(2H,d,J=7.3H
z),7.21−7.30(3H,m)
【0029】C工程:1−ベンジル−2−プロピル−4
−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ−8−オキソ−
4、5−ジヒドロシクロヘプトイミダゾール〔化合物
(4)〕の製造法 上記のA工程で合成したエステル10.35gのテトラ
ヒドロフラン溶液450mLにクロロチタニウムトリイ
ソプロポキシド(1.0M、ヘキサン溶液)45.4m
Lを加えた。−60℃にてイソプロピルマグネシウムク
ロリド(2.0M、テトラヒドロフラン溶液)90.8
mLを滴下し、ゆっくりと室温まで昇温しながら20時
間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸
エチルで抽出した後、抽出物を飽和塩化アンモニウム水
溶液、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減
圧下で溶媒を留去し、残留物を塩化鉄(III)8.10
g、ピリジン4.1mLのN,N−ジメチルホルムアミ
ド溶液100mLに加え、室温にて1時間撹拌した。反
応液を1N塩酸にあけ、酢酸エチルで抽出し、水、飽和
食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
減圧下、溶媒を留去し、残留物のメタノール溶液110
mLに酢酸ナトリウム18.6gを加え、1時間加熱還
流した。減圧下でメタノールを留去し、残留物に水を加
えた後、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する
ことにより目的物0.91gを得た。
【0030】MS:353(M+−tBu),285,
187,91(bp) IR νcm~1(neat):1641,1602,1
458,1398,1383,12511 H−NMR δppm(CDCl3):0.05(3
H,s),0.12(3H,s),0.83(9H,
s),0.94(3H,t,J=7.3Hz),1.7
4(2H,sext,J=7.3Hz),2.61(2
H,t,J=7.3Hz),2.73−2.78(1
H,m),2.83−2.89(1H,m),4.98
−5.00(1H,m),5.63(2H,s),6.
10−6.14(1H,m),6.38−6.44(1
H,m),6.97−7.00(2H,m),7.22
−7.30(3H,m)
【0031】D工程:(dl)−2−プロピル−4−ヒ
ドロキシ−8−オキソ−1−〔2’−((1H)−テト
ラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル−
4,5,6,7−テトラヒドロシクロヘプトイミダゾー
ル〔化合物dl−(1)〕の製造法 上記のC工程で合成したシクロヘプトイミダゾール体
0.91gのメタノール溶液9.1mLに5%パラジウ
ム−炭素0.10gを加え、水素雰囲気下で2日間撹拌
した後、セライトを用いて濾過し、濾液を濃縮した。残
留物のN,N−ジメチルホルムアミド溶液4.2mLに
炭酸カリウム0.46g、4−〔2’−(1−トリフェ
ニルメチルテトラゾール−5イル)フェニル〕フェニル
メチルブロミド1.10gを加え室温にて23時間撹拌
した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、残留物に酢
酸、テトラヒドロフラン、水の混合溶液(3:1:1)
5.0mLを加え、50℃にて24時間撹拌した。クロ
ロホルムで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下、溶媒を留去し、残留物のテトラヒドロフラ
ン溶液5.0mLにテトラブチルアンモニウムフルオリ
ド(1.0M、テトラヒドロフラン溶液)1.5mLを
加え、室温にて4時間撹拌した。飽和食塩水にあけ、酢
酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒を留去し、残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフフィーで精製す
ることにより、目的物0.13gを得た。
【0032】MS(TSI):443(〔M+H〕+) IR νcm~1(KBr):3394,1641,14
641 H−NMR δppm(CD3OD):0.97(3
H,t,J=7.3Hz),1.66(2H,sex
t,J=7.3Hz),1.87−1.95(1H,
m),2.17−2.20(3H,m),2.62−
2.73(3H,m),2.83−2.95(1H,
m),4.97−5.01(1H,m),5.64(2
H,s),6.99(2H,d,J=8.3Hz),
7.11(2H,d,J=7.8Hz),7.56−
7.60(2H,m),7.67−7.69(2H,
m)
【0033】実施例2 光学活性 2−プロピル−4−ヒドロキシ−8−オキソ
−1−〔2’−((1H)−テトラゾール−5−イル)
ビフェニル−4−イル〕メチル−4,5,6,7−テト
ラヒドロシクロヘプトイミダゾール〔化合物(R)−
(1)及び化合物(S)−(1)〕の製造方法 A工程:(dl)−2−プロピル−4−ヒドロキシ−8
−オキソ−1−〔2’−(1−トリフェニルメチルテト
ラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル)ビフェニ
ル−4−イル〕メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ
シクロヘプトイミダゾール(化合物16)の製造法 2−プロピル−4−(t−ブチルジメチルシリル)オキ
シ−8−オキソ−1−〔2’−(1−トリフェニルメチ
ルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル〕メ
チル−4,5,6,7−テトラヒドロシクロヘプトイミ
ダゾール1.80gのテトラヒドロフラン溶液9.0m
Lに、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.0M
テトラヒドロフラン溶液)4.5mLを加え、50℃に
て3時間撹拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽
出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。減圧下濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製し、目的物1.34gを得た。
【0034】IR νcm~1(KBr):3400,1
641,1464,12151 H−NMR δppm(CDCl3):0.89(3
H,t,J=7.3Hz),1.39−1.41(1
H,m),1.69(2H,sext,J=7.3H
z),1.83−1.97(3H,m),2.32−
2.35(1H,m),2.50(2H,t,J=7.
3Hz),2.61−2.66(2H,m),4.90
−4.93(1H,m),5.46(2H,ABq,J
=4.9Hz),6.78(2H,d,J=8.3H
z),6.92−6.95(6H,m),7.07(2
H,d,J=7.8Hz),7.24−7.36(10
H,m),7.42−7.50(2H,m),7.87
−7.90(1H,m)
【0035】B工程:2−プロピル−(4R)−ヒドロ
キシ−8−オキソ−1−〔2’−(1−トリフェニルメ
チルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル〕
メチル−4,5,6,7−テトラヒドロシクロヘプトイ
ミダゾール、及び、2−プロピル−(4S)−ヒドロキ
シ−8−オキソ−1−〔2’−(1−トリフェニルメチ
ルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル〕メ
チル−4,5,6,7−テトラヒドロシクロヘプトイミ
ダゾール〔化合物(R)−(16)と化合物(S)−
(16)〕の製造法 上記で合成したアルコール体1.50gのジクロロメタ
ン溶液15.0mLにトリエチルアミン0.37mLと
(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フ
ェニルアセチルクロリド0.45mLを加え、15時間
加熱還流した。反応液を水にあけ、ジクロロメタンで抽
出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
した。減圧下、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製することにより、Rの絶対配置を
有するエステル体0.98g、Sの絶対配置を有するエ
ステル体0.91gをそれぞれ得た。これらのエステル
体をそれぞれメタノール−テトラヒドロフランの混合溶
液(1:1)20mLに溶解し、3M水酸化ナトリウム
水溶液10mLを加え、室温にて2時間撹拌した。減圧
下、濃縮し、残留物を酢酸エチルで希釈し、水、飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製し、目的とする(R)−アルコール体0.7
3g、(S)−アルコール体0.69gをそれぞれ得
た。
【0036】C工程:2−プロピル−(4R)−ヒドロ
キシ−8−オキソ−1−〔2’−(1−テトラゾール−
5−イル)ビフェニル−4−イル〕メチル−4,5,
6,7−テトラヒドロシクロヘプトイミダゾール、及
び、2−プロピル−(4S)−ヒドロキシ−8−オキソ
−1−〔2’−(1−テトラゾール−5−イル)ビフェ
ニル−4−イル〕メチル−4,5,6,7−テトラヒド
ロシクロヘプトイミダゾール〔化合物(R)−(1)と
化合物(S)−(1)〕の製造法 上記で合成した(R)−アルコール体0.73g〔化合
物(R)−(16)〕に、酢酸−テトラヒドロフラン−
水の混合溶液(3:1:1)5.0mLを加え、50℃
にて17時間撹拌した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液にあけ、クロロホルムで抽出し、水、食塩水で
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、濃縮
し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し、Rの絶対配置を有する目的物0.31g〔化合物
(R)−(1)〕を得た。また、同様にして(S)−ア
ルコール体0.69g〔化合物(S)−(16)〕から
Sの絶対配置を有する目的物0.37g〔化合物(S)
−(1)〕を得た。 R体:〔α〕D20+18.0(C 0.50,MeO
H) S体:〔α〕D20−18.0(C 0.10,MeO
H)
【0037】
【発明の効果】本発明の新規なシクロヘプトイミダゾー
ル誘導体は、アンジオテンシンII受容体拮抗作用を有
し、高血圧及びうっ血性心不全の治療剤又は眼圧低下剤
として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07M 7:00 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB06 CC47 DD26 EE01 4C086 AA02 AA03 AA04 BC62 GA07 GA12 NA14 ZA33 ZA36 ZA42 ZC42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(1): 【化1】 (式中、Rは低級アルキル基、R1はテトラゾール基を
    表す。)で示される化合物(ラセミ体及び光学活性体を
    包含する)又はその医薬品に使用し得る塩。
  2. 【請求項2】次の一般式(2): 【化2】 (式中、Rは低級アルキル基、R2は低級アルキル基、
    3は低級アルキル基又はフェニル基で置換されている
    シリル基、R4はフェニル基又は置換されていてもよい
    アリール基を表す。)で示される化合物をチタン化合物
    と反応させ、次の一般式(3) 【化3】 (式中、R、R3、R4は前記と同じである。)で示され
    る化合物を合成し、さらに塩化鉄(III)と反応させ、
    続く塩基との反応により、次の一般式(4) 【化4】 (式中、R、R3、R4は前記と同じである。)で示され
    る化合物を合成し、その後二重結合の還元により次の一
    般式(5) 【化5】 (式中、R、R3は前記と同じである。)で示される化
    合物を合成し、この一般式(5)で示される化合物と、
    次の一般式(6) 【化6】 (式中、R5はトリフェニルメチル基、Xはハロゲン原
    子を表す。)で示される化合物とのカップリングによ
    り、次の一般式(7) 【化7】 (式中、R、R3、R5は前記と同じである。)で示され
    る化合物を合成し、次いで官能基変換をおこなって請求
    項1記載の一般式(1)の化合物を製造する方法。
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