JP2000125874A - ポルフィロモナス・ジンジバリスの検出法及び検出用キット - Google Patents

ポルフィロモナス・ジンジバリスの検出法及び検出用キット

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JP2000125874A
JP2000125874A JP10295918A JP29591898A JP2000125874A JP 2000125874 A JP2000125874 A JP 2000125874A JP 10295918 A JP10295918 A JP 10295918A JP 29591898 A JP29591898 A JP 29591898A JP 2000125874 A JP2000125874 A JP 2000125874A
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porphyromonas gingivalis
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dna
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Yoshihiro Harada
慶宏 原田
Hiroshi Akimoto
宏 秋元
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 特異性の高いポルフィロモナス・ジンジバリ
スの検出法及び検出用キットの提供。 【解決手段】 ポルフィロモナス・ジンジバリスの線毛
遺伝子(fim A)中の特定の4種類の塩基配列を有するオ
リゴヌクレオチド、及びこれらの配列の各々に相補する
配列を有する4種類のオリゴヌクレオチドのうちの少な
くともl種をプライマーとして用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯周病原因菌のひと
つであるポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromo
nas gingivalis)を検出、同定または定量するためのオ
リゴヌクレオチドプローブ、およびDNAプライマーに
関する。
【0002】
【従来の技術】ポルフィロモナス・ジンジバリスは、グ
ラム陰性偏性嫌気性細菌の一種で歯周病患者の病巣部か
ら高頻度に検出されることなどから、歯周病原因菌のひ
とつと考えられている。従来より、歯周病の診断あるい
は歯周治療後の予後の診断のために、歯周病原因菌の存
否ならびに多寡を知るための種々の方法が提案されてき
た。最も確実な方法としては、例えば、歯周病患者のプ
ラーク(歯垢)、歯肉溝液および唾液などを寒天培地上
で培養して得られたコロニーから菌を単離し、さらに詳
細な生化学的性状を調べることにより歯周病原因菌を同
定する方法が知られている。しかし、このような方法
は、かなりの時間と煩雑な操作ならびに多大な労力を要
するため、一般にはほとんど普及していない。
【0003】このような観点から、ポルフィロモナス・
ジンジバリス等の歯周病原因菌をより簡便に検出あるい
は定量するための手法として、種々の方法が提案されて
きた。これらは次に示すように大きく3つの方法に分類
される。第一の方法は、ポルフィロモナス・ジンジバリ
ス等の歯周病原因菌が産生する酵素の酵素活性(例え
ば、トリプシン活性、コラゲナーゼ活性、ペプチダーゼ
活性、等)を測定する方法(特開昭63−36800号
公報など)、第二の方法は、ポルフィロモナス・ジンジ
バリスに対する抗体(モノクローナル抗体またはポリク
ローナル抗体)を用いて菌体あるいは菌体由来の抗原を
検出・定量する方法(特開昭60−73463号公報、
特開平02−107970号公報、特開平06−431
66号公報など)、さらに第三の方法は、ポルフィロモ
ナス・ジンジバリスから抽出して標識したDNAをプロ
ーブとして用い、検体から抽出したDNAとハイブリダ
イズさせて該菌の存否あるいは多寡を推定する方法(特
開昭61−257200号公報など)である。
【0004】しかし、第一の方法(酵素活性測定法)
は、ポルフィロモナス・ジンジバリスだけに特異的な反
応を検出しているわけではないので、検出・定量の特異
性はあまり高くないという問題がある。また、第二の方
法(抗体検出法)は、用いる抗体を選べば特異性はかな
り優れるものの、検出感度という点で限界があり、菌数
として104〜105/ml程度である。さらに、第三の方法
(DNAハイブリダイゼーション法)でも、使用するプ
ローブを上手に選べばある程度の特異性は確保できると
考えられるものの、実際には、ポルフィロモナス・ジン
ジバリスを100%の特異性で検出するのはかなり難し
い。この方法でも、検出感度には限界があり、菌数とし
て103〜104/ml程度である。
【0005】ここでポルフィロモナス・ジンジバリスの
検出感度の点に言及すると、被験部位が歯周病の活動部
位か否かを診断するという目的に対しては、上述の試験
法のごとき検出感度でもある程度目的を達すると言えよ
う。しかし、歯周治療後の再発の予知性を調べたり、現
在の健常者が将来歯周病に罹患する危険性を予測するな
ど、菌数が非常に少ない段階から歯周病を診断するとい
う予防的観点に立てば、従来の試験法の検出感度では実
用に耐えない。また、歯周病予防・治療剤のポルフィロ
モナス・ジンジバリス抑制効果を臨床試験や動物実験で
判定する際に、上述の試験法を従来の培養法の代用試験
法とするためには、検出感度および精度の点で不充分で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、従って、本発明の目的は、ポ
ルフィロモナス・ジンジバリスを特異的に、かつ高感度
に検出し、さらに高精度に定量するための試薬および方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題につ
いて鋭意検討を進めた結果、ポルフィロモナス・ジンジ
バリスの線毛遺伝子(fim A)中の一部の特定のDNA配
列と選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドま
たは該配列の相補鎖塩基配列を有するオリゴヌクレオチ
ドを作製し、このオリゴヌクレオチドをプライマーとし
て用いて遺伝子増幅反応を実施すると、ポルフィロモナ
ス・ジンジバリスのみを特異的に、かつ高感度に検出で
きることを見出し、本発明をなすに至った。本発明のオ
リゴヌクレオチドは、配列番号1〜4から選ばれる塩基
配列を有するオリゴヌクレオチドあるいは配列番号5〜
8から選ばれる塩基配列を有するオリゴヌクレオチドで
ある。 配列番号1 gctgctcttgctatgacagc 配列番号2 ggtggctaagttgaccgtaa 配列番号3 gtcgtaatggccaatacgg 配列番号4 ggttgatcatgacagcagagc 配列番号5 gctgtcatagcaagagcagc 配列番号6 ttacggtcaacttagccacc 配列番号7 ccgtattggccattacgac 配列番号8 gctctgctgtcatgatcaacc あるいは、長さが15塩基以上であってその全配列が配
列番号1ないし8の中の連続した領域と相同であるオリ
ゴヌクレオチドである。上記オリゴヌクレオチドにおい
て、標識物および/または固相担体と結合可能な部位が
導入されていてもよい。本発明のポルフィロモナス・ジ
ンジバリスの検出法は、上記のオリゴヌクレオチドの少
なくとも一種を遺伝子増幅反応プライマーとして用いる
ことを特徴としている。本発明のポルフィロモナス・ジ
ンジバリス検出用キットは、上記オリゴヌクレオチドの
うちの少なくとも一種を含有することを特徴としてい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に記載の遺伝子増幅反応
は、Saikiらが開発したPolymerase Chain Reaction法
(以下、PCR法と略す;Science 230:4732,1350-4)
に従って行なうことができる。この方法は、特定の配列
のDNAを増幅させる反応で、高い反応特異性を有し、
迅速・簡便に、かつ高感度に標的DNAを検出できるこ
とから、医療分野や食品分野における病原菌等の迅速検
出法に広く応用されている。しかしながら、目的の菌の
どの遺伝子をターゲットとしてプライマーを設計すれば
該菌を特異的に検出できるかどうかは、容易には推測で
きない。
【0009】本発明者は、ポルフィロモナス・ジンジバ
リスの種々の遺伝子について検討した結果、該菌の付着
・定着因子であり、さらに該菌の病原性発現に深く関わ
っていると考えられている線毛遺伝子(fim A)のある特
定の塩基配列部分が、ポルフィロモナス・ジンジバリス
菌種に対する共通性が高く、なおかつ該菌のDNAを特
異的に増幅できるプライマーとして利用できることを見
出し、本発明を完成させた。ポルフィロモナス・ジンジ
バリスのfim A遺伝子の塩基配列は、Fujiwara,T.,Moris
hima,S., Takahashi,I. and Hamada,S., Molecular clo
ning and sequencing of the fimbrilin gene of Porph
yromonas gingivalis strains and characterization o
f recombinant proteins, Biochem. Biophys. Res. Com
mun. 197 (1), 241-247 (1993)に記載されている。
【0010】本発明のオリゴヌクレオチドは、ポルフィ
ロモナス・ジンジバリスのfim A遺伝子配列の塩基番号
131〜150(配列番号1)、塩基番号265〜28
4(配列番号2)、塩基番号380〜398(配列番号
3)、塩基番号483〜503(配列番号4)に相当す
る配列を有するオリゴヌクレオチド、およびこれらの配
列の各々に相補する配列を有する配列番号5〜8のオリ
ゴヌクレオチドのうちの少なくともl種である。すなわ
ち配列番号5のオリゴヌクレオチドは配列番号1の相補
配列、配列番号6のオリゴヌクレオチドは配列番号2の
相補配列、配列番号7のオリゴヌクレオチドは配列番号
3の相補配列、配列番号8のオリゴヌクレオチドは配列
番号4の相補配列である。
【0011】さらに本発明のプライマーとして用いられ
るオリゴヌクレオチドは、上記配列番号1ないし8のイ
ンタクトな塩基配列を有するものに加えて、プライマー
としての活性を保持する限り、その塩基配列の一部を欠
失するか、または他の塩基もしくは塩基配列で置換もし
くは付加されたものも含み、例えば、長さが15塩基以
上であってその全配列が配列番号1ないし8の中の連続
した領域と相同である配列番号1ないし8の部分配列
(以下、単に15塩基以上の部分配列という)が挙げら
れる。本発明において、配列番号1ないし4の塩基配列
あるいはその中の15塩基以上の部分配列を有するオリ
ゴヌクレオチドは、フォワードプライマーとして、各配
列より下流の配列に相補する配列を有するオリゴヌクレ
オチドと組み合わせて遺伝子増幅反応に用いられる。ま
た、配列番号5ないし8の塩基配列あるいはその中の1
5塩基以上の部分配列を有するオリゴヌクレオチドは、
リバースプライマーとして、各配列より上流の配列に相
補する配列を有するオリゴヌクレオチドと組み合わせて
遺伝子増幅反応に用いられる。好ましくは、配列番号1
ないし4の塩基配列を有するオリゴヌクレオチドより選
ばれたプライマーと、配列番号5ないし8の塩基配列を
有するオリゴヌクレオチドより選ばれたプライマーの両
方を組み合わせて遺伝子増幅反応プライマーとして用い
る。さらに好ましくは、配列番号1/配列番号6、配列
番号1/配列番号7、配列番号2/配列番号7、配列番
号2/配列番号8、配列番号3/配列番号8の組み合わ
せをプライマーセットとして用いる。
【0012】以下、本発明の内容を詳細に説明する。本
発明を用いてポルフィロモナス・ジンジバリスの検出、
同定または定量するための検体は、該菌が存在するか、
または存在が予想される全ての検体を用いることがで
き、例えば、培養した菌のコロニーまたは培養液、
プラーク(歯垢)、歯肉溝液および唾液などの口腔由来
の材料、血液、尿、糞便、組織ホモジネートなどの臨
床検査材料、食品材料、などが利用できる。これらの
材料をPCRの試料として用いるには、材料中に存在す
る菌体からDNAを抽出する操作が前処理として必要に
なる。菌体からDNAを抽出、精製する方法は、一般に
良く知られている方法、例えば、検査材料を溶菌酵素、
界面活性剤、アルカリ等で処理する方法、等を用いるこ
とができるが、実施例で後述するように市販のDNA抽
出・精製キットを用いるとより簡便にDNAを抽出・精
製できる。
【0013】本発明でプライマーとして用いられるオリ
ゴヌクレオチドは、配列番号1〜8のオリゴヌクレオチ
ドの配列群の中の少なくとも15塩基以上の長さを持った
オリゴヌクレオチド断片であれば利用できるが、オリゴ
ヌクレオチド断片の長さによっては後述するPCRサイ
クル条件を変更する必要が生じる可能性がある。プライ
マーに用いるオリゴヌクレオチドは、化学合成されたも
のでも天然由来のものでも、どちらも利用できる。ま
た、プライマーは、特に標識をしないオリゴヌクレオチ
ドをそのまま使用しても差し支えないが、放射性元素、
酵素、蛍光物質または化学物質で標識したオリゴヌクレ
オチドを用いることも可能である。特に、菌の定量を目
的とする場合には、後述するように標識したオリゴヌク
レオチドを用いるほうが望ましい。
【0014】PCR反応に用いるDNAポリメラーゼ
は、90℃以上の温度で活性を保持していれば、どの生物
種由来のものでもよい。PCRサイクル条件は、熱変性
ステップの温度90〜98℃、アニーリングステップの温度
37〜65℃、DNA鎖伸長ステップの温度50〜75℃で行
い、これを1サイクルとして20〜数十サイクルの反応を
繰り返すことにより、標的DNAを増幅させることがで
きる。PCR反応による増幅産物の検出は、一般的なD
NAの電気泳動法あるいは標識プローブを用いるドット
ハイブリダイゼーション等により確認できる。例えば電
気泳動法では、PCR反応後の反応物をアガロースゲル
電気泳動により分離し、臭化エチジウム等で核酸染色を
行い、PCR反応により増幅される標的配列の核酸塩基
長と同じ長さのDNA断片が存在するかどうかを確認す
ることにより達成される。
【0015】PCR反応による増幅産物を定量し、ひい
ては検体中に存在するポルフィロモナス・ジンジバリス
の菌数を定量することも可能である。上述の増幅産物の
検出と同様の方法で電気泳動を行い、増幅されたDNA
断片の量をデンシトメーター等で定量することで、ある
程度目的を達することはできるものの、電気泳動像から
のDNA量の定量性は精度および再現性の点で劣ってい
るため、正確な定量性という点ではあまり好ましくな
い。
【0016】そこで、菌の正確な定量を目的とした場合
は、プライマーとして、標識したオリゴヌクレオチドを
用いることが望ましい。オリゴヌクレオチドの標識化方
法は、放射性同位元素標識、酵素標識、フルオレセイン
誘導体、ローダミンおよびその誘導体などの蛍光標識、
化学発光標識、遅延蛍光標識、ビオチン・アビジン系標
識、またはケミプローブ標識等、公知の方法を利用でき
る。
【0017】また、標識物と特異的に結合する物質を利
用し間接的に標識物を検出することも可能である。こう
した標識物としてはビオチン、ハプテンなどがあげら
れ、ビオチンの場合アビジンあるいはストレプトアビジ
ンを、ハプテンの場合はこれに特異的に結合する抗体を
利用する。ハプテンとしては2,4−ジニトロフェニル
基を有する化合物やジゴキシゲニンなどを使うことがで
きる。これらの標識物はいずれも単独あるいは必要に応
じ複数種を組み合わせて、プローブまたはプライマーに
導入可能である。
【0018】好ましい定量方法としては、例えば、一方
のプライマーをあらかじめ放射性元素で標識しておき、
上述のPCR反応を同様に行った後、増幅した二本鎖D
NAと低分子の一本鎖プライマーを分離し、二本鎖DN
A画分の放射活性を測定することにより増幅DNAを正
確に定量することが可能となる。しかし、本特許に記載
のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて菌を定量する
場合に、最も望ましい態様を以下に例示する。本定量法
(PCR−ELISA法と呼称する)は、フォワード・
プライマーおよびリバース・プライマーにそれぞれ別の
物質を標識しておき、一方の標識物質を増幅したDNA
のELISAプレートへの固定化に利用し、ELISA
の手法を応用してもう一方の標識物質を増幅したDNA
の検出・定量に利用しようとするものである。例えば、
フォワード・プライマーの5'-末端にジゴキシゲニンを
標識し、リバース・プライマーの5'-末端にビオチンを
標識した2種類のプライマーを用いてPCR反応を実行
することによって、両端にジゴキシゲニンとビオチンが
標識された標的DNAを増幅させる。次に、予めアビジ
ンをコーティングしておいたELISAプレートにPC
R反応液を添加して、ビオチン標識された標的DNAを
アビジンを介してELISAプレートに固定化する。さ
らに、アルカリフォスファターゼ標識した抗ジゴキシゲ
ニン抗体を添加して、標的DNAにジゴキシゲニンを介
してアルカリフォスファターゼを結合させる。最後に、
アルカリフォスファターゼの基質を添加して発色させ、
標的DNAの量を定量する方法である。
【0019】ここで、標識物または固相担体と結合可能
な部位を導入してよい位置はプライマーの伸張反応を妨
げない位置ならばどこでもよいが、可能であれぱ5′末
端は最も好ましい。またプローブを利用した検出を行う
場合なら、標識物または固相担体と結合可能な部位を導
入してよい位置は3′末端や5′末端の水酸基部分さら
には塩基部分やりん酸ジエステル部分などが考えられる
が、プローブの塩基配列や長さなどを考慮し、ハイブリ
ダイゼーションの妨げにならないようにすることが望ま
しい。
【0020】ここで固相担体としてはポリスチレンボー
ル、アガロースビーズ、ポリアクリルビーズ、ラテック
ス、マイクロタイターウェルなどの固相材料に、プライ
マー中に導入された結合部位を捕捉できるようなもの例
えば、ストレプトアピジン、抗体などを導入したものが
あげられる。たとえば、ビオチンが導入されたプライマ
ーからのPCR産物を捕捉するには、ストレプトアビジ
ンを固相に結合した担体が、フルオレセインなどが導入
されたプライマーからの伸張反応物を捕捉するには、そ
れぞれに対する抗体を固相に結合した担体が用いられ
る。
【0021】さらに、固相担体を微粒子とすることによ
り、目的とする核酸を凝集、あるいは沈澱の有無により
簡便に判定することもできる。また、一方のプライマー
には固相担体と結合可能な部位を、他方のプライマーに
は標識物を導入したものをそれぞれ用いて、伸張反応を
行った反応物を固相担体と接触させた後に不純物を適当
な溶媒で洗浄除去する方法もあり、目的核酸は標識物を
持つ形で該固相担体に固定され特異的に検出される。
【0022】本発明はまた、上述のPCRによる、ポル
フィロモナス・ジンジバリス検出法を実施するための検
出用キットを提供する。本発明の検出用キットは、上記
配列番号1ないし8の塩基配列あるいはその中の15塩
基以上の部分配列を有するオリゴヌクレオチドの少なく
とも一種を含み、さらにPCRに必要な試薬を含むキッ
トである。検出用キットに含まれる試薬としては、DN
Aポリメラーゼ、プライマー、バッファー(必要に応じ
て濃縮バッファー液)、dATP、dCTP、dTT
P、dGTPの各溶液、必要に応じてコントロール用プ
ライマーなどであり、好ましくは、これらの成分をPC
R用チューブに一試料の使用分ずつPCR反応チューブ
に分注するか、あるいは錠剤化してもよい。
【0023】例えば、最終反応液の組成が、0.1〜5
mMTris‐HCl,pH7.5〜8.5,0〜5m
M MgCl2,1〜500mM KCl,1〜500
μMdATP,1〜500μM dCTP,1〜500
μM dGTP,1〜500μM dTTP,0.1〜
1000μM プライマー,0.1〜5U/50μl
Taq DNAポリメラーゼとなるように設定されたキ
ットが例示できるが、各成分の濃度は、通常のPCR反
応が可能な範囲であればよく、これに制限されない。ま
た、PCR反応に支障がなければその他の成分を添加す
ることもできる。
【0024】本発明のオリゴヌクレオチドは、プローブ
としてポルフィロモナス・ジンジバリスの検出に用いる
こともできるが、プライマーとして用いた検出法の方
が、ポルフィロモナス・ジンジバリスの検出の特異性が
高まるので好ましい。一般的にプローブを用いた検出法
としては、ドットハイブリダイゼーション、サザンハイ
ブリダイゼーション、in situハイブリダイゼー
ションがあり、これらのいずれでも上記標識オリゴヌク
レオチドを使用し、常法どおりハイブリダイゼーション
を行うことができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるも
のではない。 〔実施例1〕プライマーによるDNA増幅反応における
菌種特異性の確認 (1) オリゴヌクレオチドプライマーの合成 下記の配列のオリゴヌクレオチドをDNA合成機(アプ
ライド・バイオシステムズ社製、Model 391)を用いて
合成し、脱保護の後、オリゴヌクレオチド精製カートリ
ッジ(OPCカートリッジ)を用いて精製し、オリゴヌ
クレオチドプライマーを得た。 配列番号1 gctgctcttgctatgacagc (プライマー名:F131) 配列番号2 ggtggctaagttgaccgtaa (プライマー名:F265) 配列番号3 gtcgtaatggccaatacgg (プライマー名:F380) 配列番号6 ttacggtcaacttagccacc (プライマー名:R284) 配列番号7 ccgtattggccattacgac (プライマー名:R398) 配列番号8 gctctgctgtcatgatcaacc (プライマー名:R503)
【0026】(2) 検体DNAの調製 検体として、下記のポルフィロモナス・ジンジバリス標
準菌株4株、ポルフィロモナス・ジンジバリス臨床分離
株10株、ポルフィロモナス・ジンジバリスの類縁菌種12
株、およびその他の口腔内細菌種11株の純培養液を用い
た。各培養液1mlから、InstaGene(商標)Matrix(日
本バイオ・ラッド・ラボラトリーズ株式会社)を用い
て、それぞれDNAを調製した。
【0027】a) ポルフィロモナス・ジンジバリス標準
株 Porphyromonas gingivalis FDC 381 Porphyromonas gingivalis ATCC 33277 Porphyromonas gingivalis ATCC 53977 Porphyromonas gingivalis ATCC 49417
【0028】b) ポルフィロモナス・ジンジバリス臨床
分離株 Porphyromonas gingivalis BH18/10 Porphyromonas gingivalis HW24D1 Porphyromonas gingivalis 6/26 Porphyromonas gingivalis ONT5-2 Porphyromonas gingivalis TAD95-1 Porphyromonas gingivalis ANC41-1 Porphyromonas gingivalis FRC95-2 Porphyromonas gingivalis SAT11-2 Porphyromonas gingivalis chien4(イヌ分離株) Porphyromonas gingivalis K82(イヌ分離株)
【0029】c) ポルフィロモナス・ジンジバリス類縁
菌種 Porphyromonas endodontalis ATCC 35406 Porphyromonas asaccharolytica ATCC 25260 Prevotella intermedia ATCC 25611 Prevotella intermedia ATCC 49046 Prevotella loescheii ATCC 15930 Prevotella melaninogenica ATCC 25845 Prevotella nigrescens ATCC 33563 Prevotella denticola ATCC 33184 Prevotella heparinolytica ATCC 35895 Prevotella oris ATCC 33573 Prevotella buccae ATCC 33574 Bacteroides forsythus ATCC 43037
【0030】d) その他の口腔内細菌種 Haemophilus (Actinobacillus) actinomycetemcomitans
Y4 (ATCC 43718) Actinomyces israelii ATCC 12102 Actinomyces naeslundii ATCC 12104 Actinomyces viscosus ATCC 15987 Capnocytophaga gingivalis ATCC 33624 Capnocytophaga ochracea ATCC 33596 Capnocytophaga sputigena ATCC 33612 Fusobacterium nucleatum ATCC 23726 Streptococcus salivarius ATCC 13419 Veillonella atypica ATCC 17744 Veillonella dispar ATCC 17748
【0031】(3) PCR反応によるDNAの増幅 上述の方法で得た検体DNA約100ngをテンプレートD
NAとして用い、表1に示す組成に従ってPCR反応溶
液を調製した。Taq DNAポリメラーゼとして、AmpliTaq
Gold(商標)(アプライド・バイオシステムズ社)を用
い、製品に添付のバッファーおよびdNTPミクスチャ
ーを使用した。PCR反応条件は、まず、95℃、10分間
の反応でAmpliTaq Gold(商標)を活性化した後、熱
変性ステップ;94℃、30秒間、アニーリングステッ
プ;60℃、30秒間、伸長ステップ;72℃、1分間の反
応を1サイクルとして、30サイクルの反応を行った。サ
ーマルサイクラーは、TaKaRa TP-3000(宝酒造株式会
社)を使用した。プライマーは、前述の合成オリゴヌク
レオチドを用い、表2に示すようにプライマー対の組合
せを変えて5通りの実験を実施した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】(4) 増幅したDNAの検出 PCR反応後の反応液10μl を用い、2%アガロースゲ
ル電気泳動を行ってDNAを分離した。TaKaRa GelStar
(商標)(宝酒造株式会社)を用いて電気泳動後のゲル
を染色後、紫外線を照射して増幅されたDNAを観察し
た。それぞれの実験において、増幅により生成されるサ
イズ(表2参照)のDNAが検出できるかどうかを確認
した。実験結果を表3および表4に示した。実験A、
B、C、DおよびEのプライマーセットを用いた場合、
供試したポルフィロモナス・ジンジバリスのうちヒト口
腔由来のすべての菌株のDNAからPCRによる標的D
NAの増幅が確認され、ポルフィロモナス・ジンジバリ
ス以外のすべての口腔細菌からのDNAの増幅を認めな
かった。さらに、実験Eのプライマーセット、すなわ
ち、F380(配列番号3)/R503(配列番号8)
の組合せの場合、イヌ口腔内より分離したポルフィロモ
ナス・ジンジバリスのDNAからもヒト由来のポルフィ
ロモナス・ジンジバリスと同様に増幅が認められ、該菌
の菌種同定に最も有用であることが示唆された。特に、
歯周病予防・治療剤のポルフィロモナス・ジンジバリス
抑制効果をビーグル犬などを用いた動物実験で判定する
際には、この組合せのプライマーセットを用いなければ
該菌を検出・定量することができない。ちなみに、A〜
Eのすべての実験で、増幅される標的DNAのサイズ以
外の大きさのDNA、すなわち非特異的なDNA増幅
は、全く観察されなかった。以上の結果から、本特許記
載のプライマーセットは、ポルフィロモナス・ジンジバ
リス菌種を特異的に検出・同定するために極めて有用で
あり、その中でも、配列番号3/配列番号8の組合せが
最も好適であることが示された。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】〔実施例2〕本発明のプライマーを用いる
ポルフィロモナス・ジンジバリスの定量(PCR−EL
ISA法) (1) 標識オリゴヌクレオチドプライマーの合成 下記の配列の標識オリゴヌクレオチドの合成を株式会社
グライナージャパンに依頼し、標識オリゴヌクレオチド
プライマーを得た。 配列番号3 gtcgtaatggccaatacgg (5'-ジゴキシゲニン標識F380) 配列番号8 gctctgctgtcatgatcaacc (5'-ビオチン標識R503)
【0038】(2) 検体DNAの調製 ポルフィロモナス・ジンジバリスFDC 381株を標準株と
して、該菌を1×106個/mlとなるように滅菌蒸留水に
懸濁した。さらに、この菌液を原液として滅菌蒸留水で
-1〜4-10まで希釈して、およそ1個/ml〜1×106
/mlまでの4倍連続段階希釈の菌液を調製した。各濃度
の菌液1mlからInstaGene(商標)Matrixを用いて、そ
れぞれDNAを調製した。
【0039】(3) PCR反応によるDNAの増幅 上述の方法で得た検体DNA20μlをテンプレートDN
Aとして用い、表5に示す組成に従ってPCR反応溶液
を調製した。プライマーは、前述の標識オリゴヌクレオ
チド(5'-ジゴキシゲニン標識F380および5'-ビオチン標
識R503)をそれぞれ、フォワード・プライマーおよびリ
バース・プライマーとして用いた。TaqDNAポリメラーゼ
として、AmpliTaq Gold(商標)を用い、製品に添付の
バッファーおよびdNTPミクスチャーを使用した。P
CR反応条件は、まず、95℃、10分間の反応でAmpliTaq
Gold(商標)を活性化した後、熱変性ステップ;94
℃、30秒間、アニーリングステップ;60℃、30秒間、
伸長ステップ;72℃、1分間の反応を1サイクルとし
て、34サイクルの反応を行った。サーマルサイクラー
は、TaKaRa TP-3000を使用した。
【0040】
【表5】
【0041】(4) 増幅したDNAの検出および定量 増幅したDNAの検出および定量は、前述したPCR−
ELISA法を用いた。 a) ELISAプレートのアビジン・コーティング アビジン(Purified Egg White Avidin;EY Laboratori
es,Inc.)を、10μg/mlとなるように炭酸緩衝液[pH9.
6]に溶解し、ELISA用96ウェルプレート(SUMILON
MS-8896F;住友ベークライト株式会社)の各ウェルに1
00μlずつ添加し、4℃で一晩放置して、ウェルにアビ
ジンをコーティングした。その後、0.05%Tween20添加
トリス緩衝生理食塩水[pH7.4](以下、TBSTと略
す)でウェルを洗浄後、1%ウシ血清アルブミン溶液
(0.02%アジ化ナトリウム含有トリス緩衝生理食塩水
[pH7.4]に溶解)を各ウェルに300μlずつ添加し、ウ
ェルの非コーティング面をブロッキングした。このプレ
ートを、使用直前まで4℃に保存した。
【0042】b) 増幅した標識DNAのELISAプレ
ートへの結合 PCR反応後の反応液5μlにTBSTを95μlを加えた
混合液を、予めアビジンをコーティングしたELISA
プレートの各ウェルに100μlずつ添加し、室温で1時間
反応させることにより、増幅した標識DNAをELIS
Aプレートへ結合させた。
【0043】c) 結合した標識DNAの検出および定量 各ウェルをTBSTでよく洗浄した後、1%ウシ血清ア
ルブミンを添加したTBSTで5,000倍に希釈したアル
カリフォスファターゼ標識抗ジゴキシゲニン抗体(Anti
-digoxigenin-AP,Fab fragments (sheep) ;Boehringer
Mannheim)を各ウェルに100μlずつ添加し、室温で1
時間反応させた。さらに、各ウェルをTBSTでよく洗
浄した後、0.3mg/mlのp-ニトロフェニルりん酸二ナトリ
ウム六水和物溶液(ジエタノールアミン緩衝液[pH9.
8]に溶解)を各ウェルに100μlずつ添加し、室温で40
分間反応させた。各ウェルの405nmにおける吸光度値O
405をELISAプレートリーダー( BIO-RAD MICROP
LATE READER MODEL 550;日本バイオ・ラッド・ラボラ
トリーズ株式会社)を用いて測定した。
【0044】d) 菌数と発色値の関係の検量線の作成 上記で測定した各検体の吸光度値を、検体中のポルフィ
ロモナス・ジンジバリス菌数に対してプロットした結果
を図1に示した。この反応曲線を下記の変換式を用いて
log-logit変換して得られた回帰直線を図2に示した。 〔log-logit変換式〕検体中のポルフィロモナス・ジン
ジバリス菌数がnのときのOD405 をC(n)として、 X = log10 n Y = logit C(n) = log10 [(C(n)−N)/(M−C
(n))] (ここで、定数Nは、菌数を限りなく0に近づけたとき
のOD405 、定数Mは、菌数を限りなく大きくしたとき
のOD405 を表す。) 以上の結果から、本プライマーを用いてPCR−ELI
SA法を実施すると、検体中に存在するポルフィロモナ
ス・ジンジバリス菌数に依存した発色が認められた。特
に、得られた反応曲線をlog-logit変換して回帰直線に
変換すると、ポルフィロモナス・ジンジバリスの菌数と
して、少なくとも1×101個/ml〜1×105個/mlオーダ
ーまで、極めて感度および精度高く定量できることが確
認できた。本実施例ではPCRのサイクル数を34サイク
ルで実施したが、予想される検体中のポルフィロモナス
・ジンジバリス菌数に応じて、20〜40サイクル程度まで
変更可能であり、これにより、1個/ml〜1×108個/m
lオーダーまで幅広い濃度範囲の測定に対応可能である
ことを確認した。さらに、検量線のポルフィロモナス・
ジンジバリス菌液の中に、実施例1に記載したポルフィ
ロモナス・ジンジバリス以外の口腔内細菌10菌種を混入
させても、定量性には全く影響しなかったことから、プ
ラーク中など他の細菌が多数存在する検体中でも、特異
的に、しかも高感度および高精度で定量できることが示
された。
【0045】以下、本発明に包含される実施態様を挙げ
る。 (1) 配列番号1ないし4のいずれかの塩基配列を有
するオリゴヌクレオチド。 (2) 配列番号5ないし8のいずれかの塩基配列を有
するオリゴヌクレオチド。 (3) オリゴヌクレオチドの塩基配列の一部を欠失す
るか、または他の塩基もしくは塩基配列で置換もしくは
付加されたものである配列番号1ないし4の塩基配列を
有するオリゴヌクレオチド。 (4) オリゴヌクレオチドの塩基配列の一部を欠失す
るか、または他の塩基もしくは塩基配列で置換もしくは
付加されたものである配列番号5ないし8の塩基配列を
有するオリゴヌクレオチド。 (5) 長さが15塩基以上であってその全配列が配列
番号1ないし4の中の連続した領域と相同であるオリゴ
ヌクレオチド。 (6) 長さが15塩基以上であってその全配列が配列
番号5ないし8の中の連続した領域と相同であるオリゴ
ヌクレオチド。 (7) (1)(3)(5)のいずれかのオリゴヌクレ
オチドであるプライマー。 (8) (2)(4)(6)のいずれかのオリゴヌクレ
オチドであるプライマー。 (9) 標識物および/または固相担体と結合可能な部
位が導入されている(7)のプライマー。 (10) 標識物および/または固相担体と結合可能な
部位が導入されている(8)のプライマー。 (11) 2種のオリゴヌクレオチドの組み合わせから
なるプライマーであって、一方のプライマーが(7)ま
たは(9)のオリゴヌクレオチドより選ばれ、他方が
(8)または(10)のオリゴヌクレオチドより選ばれ
たものであるプライマーセット。 (12) (7)〜(10)のプライマーのうちの少な
くともl種を遺伝子増幅反応プライマーとして用いるこ
とを特徴とするポルフィロモナス・ジンジバリスの検出
法。 (13) (11)のプライマーセットを遺伝子増幅反
応プライマーとして用いることを特徴とするポルフィロ
モナス・ジンジバリスの検出法。 (14) ポルフィロモナス・ジンジバリスの有無を検
出したい試料を調製し、必要に応じて、試料中の菌体の
破砕処理を行い、試料に(7)〜(10)のうちの少な
くとも1種のプライマーを加えプライマーの伸張反応を
行い、得られた伸張反応物について検出操作を行うこと
を特徴とするポルフィロモナス・ジンジバリスの検出
法。 (15) ポルフィロモナス・ジンジバリスの有無を検
出したい試料を調製し、必要に応じて、試料中の菌体の
破砕処理を行い、試料に、(11)のプライマーセット
を加えてプライマーの伸張反応を行い、得られた伸張反
応物について検出操作を行うことを特徴とするポルフィ
ロモナス・ジンジバリスの検出法。 (16) (14)または(15)において、プライマ
ーの伸張反応がPCRであるポルフィロモナス・ジンジ
バリスの検出法。
【0046】
【発明の効果】本発明のオリゴヌクレオチドをプライマ
ーとして用いてPCR法を実施することにより、ポルフ
ィロモナス・ジンジバリスを特異的に、かつ、従来にな
く高い検出感度で(最少検出感度が菌数として1個/ml
〜1×101個/mlオーダー程度まで)検出または同定す
ることが可能となった。さらに、本発明のオリゴヌクレ
オチドをPCR法とELISA法の手法を組み合わせて
用いることにより、ポルフィロモナス・ジンジバリスを
高精度に定量できることが示された。これにより、臨床
試験や動物実験でポルフィロモナス・ジンジバリス菌数
を測定する際に、従来の培養法に代わる優れた試験法を
提供することが可能となった。
【0047】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Lion Corporation <120> Detection Method for Porphyromonas gingivalis and Kit therefor <130> J75576A1 <160> 9 <210> 1 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed based SEQ ID NO: 9: from 131 to 150 <400> 1 gctgctcttg ctatgacagc 20 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed based SEQ ID NO: 9: from 265 to 284 <400> 2 ggtggctaag ttgaccgtaa 20 <210> 3 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed based SEQ ID NO: 9: from 380 to 398 <400> 3 gtcgtaatgg ccaatacgg 19 <210> 4 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed based SEQ ID NO: 9: from 483 to 503 <400> 4 ggttgatcat gacagcagag c 21 <210> 5 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Complementary sequence of SEQ ID NO: 1 <400> 5 gctgtcatag caagagcagc 20 <210> 6 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Complementary sequence of SEQ ID NO: 2 <400> 6 ttacggtcaa cttagccacc 20 <210> 7 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Complementary sequence of SEQ ID NO: 3 <400> 7 ccgtattggc cattacgac 19 <210> 8 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Complementary sequence of SEQ ID NO: 4 <400> 8 gctctgctgt catgatcaac c 21 <210> 9 <211> 1290 <212> DNA <213> Porphyromonas gingivalis <220> <221> CDS <222> 206..1249 <300> <301> Fujiwara,T., Morishima,S., Takahashi,I. and Hamada,S. <302> Molecular cloning and sequencing of the fimbrilin gene of Porphyromonas gingivalis strains and characterization of recombinant proteins <303> Biochem. Biophys. Res. Commun. <304> 197 <305> 1 <306> 241-247 <307> 1993 <400> 9 aatctgaacg aactgcgacg ctatatgcaa gacaatctct aaatgggaaa agattagatt 60 tttagaaaac aatattcact tttaaaacaa aaacgagatg aaaaaaacaa agtttttctt 120 gttgggactt gctgctcttg ctatgacagc ttgtaacaaa gacaacgagg cagaacccgt 180 tacagaaggt aatgccacca tcagcgtggt attgaagacc agcaattcga atcgtgcttt 240 tggagttggc gatgacgaat caaaggtggc taagttgacc gtaatggttt ataatggaga 300 acagcaggaa gccatcaaat cagccgaaaa tgcgactaag gttgaagaca tcaaatgtag 360 tgcaggccaa cgtacgctgg tcgtaatggc caatacgggt gcaatggaac tggttggcaa 420 gactcttgca gaggtaaaag cattgacaac tgaactgact gcagaaaacc aagaggctgc 480 agggttgatc atgacagcag agccaaaaac aatcgttttg aaggcaggca agaactacat 540 tggatacagt ggaaccggag agggtaatca cattgagaat gatcctctta agatcaagcg 600 tgttcatgct cgcatggctt tcaccgaaat taaagtgcaa atgagcgcag cctacgataa 660 catttacaca ttcgtccctg aaaagattta tggtctcatt gcaaagaagc aatctaattt 720 gttcggggca acactcgtaa atgcagacgc taattatctg acaggttctt tgaccacatt 780 taacggtgct tacacacctg ccaactatgc caatgtgcct tggctgagcc gtaattacgt 840 tgcacctgcc gccgatgctc ctcagggttt ctacgtatta gaaaatgact actcagctaa 900 cggtggaact attcatccga caatcctgtg tgtttatggc aaacttcaga aaaacggagc 960 cgacttggcg ggagccgatt tagcagctgc tcaggccgcc aattgggtgg atgcagaagg 1020 caagacctat taccctgtat tggtaaactt caacagcaac aactatactt atgacagcaa 1080 ttatacgcct aagaataaaa ttgagcgtaa ccataagtat gatattaagt tgacaattac 1140 aggccccgga acgaataacc cagagaatcc tatcacagag tctgctcact tgaatgtaca 1200 gtgcactgta gctgagtggg ttctcgttgg tcagaatgct acttggtaat cgacccgtca 1260 aacgactaaa aaactttcat agtttgtcta 1290
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプライマーとPCR-ELISA法を用いた
ポルフィロモナス・ジンジバリスの定量試験における、
ポルフィロモナス・ジンジバリス菌数とELISA発色
値との関係を示すグラフである。
【図2】 本発明のプライマーとPCR-ELISA法を用いた
ポルフィロモナス・ジンジバリスの定量試験における、
PCR-ELISA検量線のlog-logit変換による回帰直線を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:01) Fターム(参考) 2G045 AA25 AA35 CB05 CB06 CB21 DA12 DA13 FB01 FB02 FB05 FB07 FB15 4B024 AA11 BA80 CA04 CA09 CA10 EA04 FA13 HA19 4B063 QA01 QQ06 QQ43 QR33 QR39 QR62 QS25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の配列番号1〜4から選ばれる塩基
    配列を有するオリゴヌクレオチド。 配列番号1 gctgctcttgctatgacagc 配列番号2 ggtggctaagttgaccgtaa 配列番号3 gtcgtaatggccaatacgg 配列番号4 ggttgatcatgacagcagagc
  2. 【請求項2】 下記の配列番号5〜8から選ばれる塩基
    配列を有するオリゴヌクレオチド。 配列番号5 gctgtcatagcaagagcagc 配列番号6 ttacggtcaacttagccacc 配列番号7 ccgtattggccattacgac 配列番号8 gctctgctgtcatgatcaacc
  3. 【請求項3】 長さが15塩基以上であってその全配列
    が配列番号1ないし8の中の連続した領域と相同である
    オリゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 標識物および/または固相担体と結合可
    能な部位が導入されたことを特徴とする、請求項1ない
    し3のいずれか1項記載のオリゴヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
    オリゴヌクレオチドの少なくとも一種を遺伝子増幅反応
    プライマーとして用いることを特徴とするポルフィロモ
    ナス・ジンジバリスの検出法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
    オリゴヌクレオチドのうちの少なくとも一種を含有する
    ことを特徴とするポルフィロモナス・ジンジバリス検出
    用キット。
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