JP2000125460A - 保護継電装置の再閉路回路 - Google Patents

保護継電装置の再閉路回路

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JP2000125460A
JP2000125460A JP10313963A JP31396398A JP2000125460A JP 2000125460 A JP2000125460 A JP 2000125460A JP 10313963 A JP10313963 A JP 10313963A JP 31396398 A JP31396398 A JP 31396398A JP 2000125460 A JP2000125460 A JP 2000125460A
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Takamichi Sadagami
高通 貞神
Toru Hoshina
徹 保科
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Toshiba System Technology Corp
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Toshiba Corp
Toshiba System Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多端子送電系統において、先行端休止に拘ら
ず再閉路可能とする。 【解決手段】 投入設定1は投入条件が先行端固定子に
設定され(これをA端子とする)、投入設定2は先行端
運用中は後続端(これをB端子とする)とするが、先行
端が休止の時は先行端に切り替わる。投入設定3は先行
端の運用,休止に拘らず後続端(これをC端子とする)
となる。休止端がなく3端子で運用している場合は、4
の休止端設定が“0”であるためNOTゲート5の出力
が“1”となって、ANDゲート6,8及びORゲート
8,10を経由し、各端子はA端:先行,B端:後続,C
端:後続となって再閉路が可能となる。A端が休止端設
定になっていると、先行端休止設定が“1”であるた
め、B端が先行端、C端が後続となって再閉路が可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は保護継電装置の再閉
路回路に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、送電系統に発生する事故の多く
は、碍子の沿面フラッシュオーバー等のアークによる地
絡又は短絡であるので、送電線保護継電装置により速や
かに事故区間を選択しゃ断するようにすれば、事故区間
には殆ど損傷を与えることはなく、同時にアークも消滅
する。
【0003】従って、事故除去のために保護継電装置に
より一旦高速度しゃ断させ、しゃ断器を再び投入するよ
うにすれば、そのまま送電を継続し得ることが多いこと
から、再閉路機能を備えた保護継電装置が用いられる。
超高圧以上の系統の送電線保護継電装置の再閉路として
は、高速度多相再閉路+中速度3相再閉路を採用するこ
とが多い。
【0004】高速度多相再閉路は平行2回線送電線のう
ち事故となった相のみをしゃ断して再閉路するものであ
り、両回線に跨る多重事故に対しても高速度に再閉路し
ようとする方式である。この場合、しゃ断中の連系を確
保するため、2相連系確認方式では2回線合計で2相以
上の連系を条件として再閉路させる。
【0005】この方式の狙いは、事故しゃ断中も両端電
気所の電圧位相角の変化を健全相の連系によって小さく
抑え、系統の安定度を維持することである。中速3相再
閉路は、高速度再閉路条件が成立しないような事故が発
生した場合に、3相しゃ断してから一定時間後に両端子
の同期が取れていることを確認した後、中速再閉路させ
る方式である。
【0006】このため中速3相再閉路は安定度の面で高
速度再閉路より劣る。いずれの再閉路も両端子同時に投
入すると、事故の影響がまだ残っていた場合には、再度
しゃ断器を引き外すことになり、運用上好ましくないた
め、両端子で投入する順序を予め決めておき、「先行」
端,「後続」端の順に投入する。
【0007】図10は従来の送電線の系統構成(2端子の
例)、図11は再閉路のブロック図、図12は高速再閉路条
件、図13は中速3相再閉路条件を示す。図10は2端子の
平行2回線送電線の例を示し、第1の電気所の母線74と
第2の電気所の母線75は、各々の電気所のしゃ断器76a
,76b ,76c 及び77a ,77b ,77c を介して、送電線7
8で連系される。79及び80は各々の電気所の背後電源を
示す。
【0008】夫々の端子には送電線の電流を変流器81及
び82より取り込み、送電線の事故を検出する送電線保護
継電装置83及び84が設けられている。送電線保護継電装
置は一例としてPCM電流差動継電装置などがあるが、
これらの装置は周知のため説明を省略する。
【0009】この送電線保護継電装置83及び84は一般に
前記の高速多相再閉路と中速3相再閉路を備えている。
図10,図11,図12,図13により従来の再閉路の説明をす
る。図10のF点に事故が発生すると送電線78のR相に事
故電流が流れ、変流器81及び82を介して事故電流を取り
込んでいる送電線保護継電装置83及び84が動作する。
【0010】これによりしゃ断器76a 及び77a をしゃ断
して事故を除去する。このしゃ断したことが再閉路起動
条件となり、図11の再閉路無電圧時間タイマ86,87をカ
ウントする。タイマ86は高速再閉路用の時限をカウント
し、タイマ87は中速3相再閉路の時限をカウントする。
【0011】高速再閉路条件は、図12に示す通り自回線
及び両回線(自回線が1号線の場合は2号線)の各相の
連系状態が2相以上成立している場合に成立する。ここ
で言う連系とは、各端子の同相のしゃ断器が全て閉路状
態にあることを、連系ありとみなす。運用上の理由で特
定の端子のしゃ断器を開路状態のまま運用する場合は、
その端子のしゃ断器は連系条件には含めない。
【0012】中速3相再閉路は、全ての相がしゃ断され
た状態で起動されるため、図13に示す通り88の先行端に
設定されている場合は、89の母線電圧があり、線路電圧
がない条件の時に成立し、91の後続端に設定されている
場合は90の両端の発電機の同期がとれている場合に成立
する。いずれの場合も、前述した通り92の3相ともしゃ
断したことがANDで組み込まれる。
【0013】以上の再閉路条件が成立すると、93の高速
再閉路条件時はタイマ86とのAND条件成立時に、94の
中速3相再閉路条件時は、タイマ87とのAND条件成立
時に、95の投入準備条件が成立し、先行端は再閉路投入
指令をしゃ断器に出力する。又、後続端は96の先行端の
投入が成立したことで、線路電圧が有り状態となった場
合に、再閉路投入指令をしゃ断器に出力する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ここで問題になるの
は、図14に示す多端子の2回線運用形態で1号線の先行
端1端子が休止運用のときの、2号線に発生した事故の
ケースである(2号線の先行端1端子が開放運用のとき
の1号線に発生した事故も同様であるが、ここでは前記
のケースで述べる。)。前述のケースで2号線に事故が
発生すると、先行端は1号線のしゃ断器が開路している
ため、再閉路モードは中速3相再閉路となる。
【0015】一方、後続端は1号線のしゃ断器が閉路し
ているため、再閉路モードとしては高速多相再閉路とな
るが、先行端が中速3相再閉路であるため、先行端のし
ゃ断器が投入され、線路電圧が有り状態にならなけれ
ば、再閉路投入できない。
【0016】先行端が再閉路投入し、線路電圧が有り状
態になれば、後続端の高速再閉路条件が成立し、後続端
の再閉路指令が出力されるが、高速再閉路で投入するた
め、各端の電源間の同期確認が取れないまま投入され、
系統動揺を起こす恐れがある。再閉路によりしゃ断器を
投入するためには、自端と対向端が電気的に同期が取れ
ている必要がある。同期が取れない状態で両端のCBを
投入すると系統動揺が発生し発電機の脱落等につながる
恐れがある。
【0017】両端の同期が取れていることを確認する方
法として大きく分けて2の方法がある。1つは隣回線が
自端と対向端で電気的に連系していることを確認して行
なう方法、もう1つは自端と対向端の電圧を同期検出リ
レーにより同期確認する方法がある。この2つの確認方
法については周知であるため説明は省略する。
【0018】図14の3端子系統により中速3相再閉路の
先行,後続について説明する。CB−A,CB−B,C
B−CはA,B,C端の各しゃ断器、VB−A,VB−
B,VB−CはA,B,C端の各母線に設置されている
電圧変成器の電圧、VL−A,VL−B,VL−Cは
A,B,C端の各送電線に設置されている電圧変成器の
電圧である。
【0019】図14においてA端を先行端、B,C端を後
続端とすると、A端は母線電圧VB−A有り,送電線電
圧VL−A無しの条件で投入させる。このときA端のし
ゃ断器CB−Aを閉路してもB,C端のしゃ断器CB−
B,CB−Cは開放されていれば電気的に接続されない
ため、両端の同期が取れていなくても問題はない。
【0020】次にB,C端は母線電圧VB−B,VB−
Cと送電線電圧VL−B,VL−Cの同期有りを確認し
投入させる。先行端のA端のしゃ断器CB−Aが閉路さ
れていれば送電線電圧VL−B,VL−Cは有りとなっ
ている。このため後続端のしゃ断器を閉路すると両端で
電気的に接続されるため両端の同期が取れていることを
確認して行なう必要がある。
【0021】例えば図14の送電線に事故が発生したとき
の再閉路の応動について説明する。事故が発生すると保
護装置により全端のしゃ断器CB−A,CB−B,CB
−Cを開放し事故除去を行なう。このとき各端子の母線
電圧VB−A,VB−B,VB−Cは有り、各端子の送
電線電圧VL−A,VL−B,VL−Cは無しとなる。
【0022】次にA端は母線電圧VB−A有り、送電線
電圧VL−A無しの条件が成立するため、しゃ断器CB
−Aを先行で閉路する。A端のCB−Aが閉路すると送
電線電圧VL−B,VL−Cが有りとなるため、母線電
圧VB−B,VB−Cと送電線電圧VL−B,VL−C
の同期が取れていればCB−B,CB−Cを閉路する。
【0023】もし上記においてA,B端を共に先行端と
した場合、事故除去後にA,B端が共に母線電圧VB−
A,VB−B有り、送電線電圧VL−A,VL−B無し
の条件が成立するためA,B端が同時に閉路する。この
ときA,B端の同期が取れていないと大きな系統動揺を
発生させる恐れがある。このため3端子系統では必ず1
端子を先行端とし、残り2端子を後続端としている。
【0024】ところが、保守等のためA端を停止(CB
−Aを開放)し、B,C端は運用(CB−B,CB−C
を閉路)した状態のとき事故が発生すると、B,C端の
しゃ断器CB−B,CB−Cを開放し事故除去を行な
う。このとき先行端であるA端は停止であるため通常は
保護装置がロックされていて、A端のしゃ断器CB−A
は閉路されない。
【0025】このため後続端であるB,C端の送電線電
圧VL−B,VL−Cは無しの状態のままとなり、母線
電圧VB−B,VB−Cと送電線電圧VL−B,VL−
Cの同期確認が取れず再閉路は行なわれない。上記のよ
うに先行端であるA端停止の時再閉路を行なうためには
後続端であるB,C端のいずれかを後続端から先行端に
切り替える必要がある。
【0026】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、先行端休止に拘らず再閉路の可能な保護継電装置
の再閉路回路を提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係る保護継電装置の再閉路回路は、端子毎の再閉路投入
する順序を設定した再閉路回路を有し、前記再閉路回路
では系統の運用状態によって、先行,後続の再閉路投入
順序を切り替える手段を備え、多端子送電線に適用する
保護継電装置の再閉路回路において、休止端制御スイッ
チにて切り替える回路を備えた。従って、「先行」端が
開放運用の時は投入順序に従い自動的に後続端から先行
端に切り替わるため、再閉路が可能となる。
【0028】本発明の[請求項2]に係る保護継電装置
の再閉路回路は、[請求項1]において、運用状態を装
置に入力するしゃ断器及び断路器の状態にて切り替える
回路を備えた。従って、「先行」端が開放運用の時は投
入順序に従い自動的に後続端から先行端に切り替わるた
め、再閉路が可能となる。
【0029】本発明の[請求項3]に係る保護継電装置
の再閉路回路は、[請求項1]において、後続端で先行
端が一定時間たっても投入しないときは、後続端の高速
3相再閉路を自動的に中速3相再閉路に切り替える回路
を備えた。従って、後続端で先行端が一定時間たっても
投入しない時は、後続端の高速3相再閉路を自動的に中
速3相再閉路に切り替える回路を備えたことにより、同
期確認なしで高速再閉路するケースでも、同期確認を行
なう中速3相再閉路に切り替えることができ、系統の安
定度を保つことが可能である。
【0030】本発明の[請求項4]に係る保護継電装置
の再閉路回路は、[請求項1]において、各再閉路時の
隣回線連系条件を定めるに際し、高速1相,高速2相再
閉路の隣回線連系条件を、2端子連系のOR条件とし、
高速3相再閉路の隣回線連系条件を全端連系条件とする
構成とした。従って、高速1相,高速2相再閉路の隣回
線連系条件を、2端子連系のOR条件とし、高速3相再
閉路の隣回線連系条件を全端連系条件とする構成とした
ことにより、同期確認なしで高速再閉路するケースで
も、同期確認を行なう中速3相再閉路に切り替えること
ができ、系統の安定度を保つことが可能である。
【0031】本発明の[請求項5]に係る保護継電装置
の再閉路回路は、[請求項4]において、隣回線連系条
件の制御に、運用条件切替回路を設けた。従って、隣回
線連系条件の制御に、運用条件切替回路を設けたことに
より、同期確認なしで高速再閉路するケースでも、同期
確認を行なう中速3相再閉路に切り替えることができ、
系統の安定度を保つことが可能である。
【0032】本発明の[請求項6]に係る保護継電装置
の再閉路回路は、[請求項1]において、先行端休止検
出時は、後続端の高速3相再閉路をロックする回路を備
えた。従って、先行端休止検出時は、後続端の高速3相
再閉路をロックする回路を備えたことにより、同期確認
なしで高速再閉路するケースでも、同期確認を行なう中
速3相再閉路に切り替えることができ、系統の安定度を
保つことが可能である。
【0033】本発明の[請求項7]に係る保護継電装置
の再閉路回路は、[請求項1]において、再閉路投入順
序の情報を1号線と2号線で受け渡し合い、先行・後続
の切り替えを1,2L全端で連動させる回路を備えた。
従って、再閉路投入順序の情報を1号線と2号線で受け
渡し合い、先行・後続の切り替えを1,2L全端で連動
させる回路を備えたことにより、同期確認なしで高速再
閉路するケースが生じないようになり、系統の安定度を
保つことが可能である。
【0034】本発明の[請求項8]に係る保護継電装置
の再閉路回路は、[請求項1]において、同回線で先行
・後続の設定が異なる場合は、後続側の高速再閉路をロ
ックする手段を備えた。従って、同回線で先行・後続の
設定が異なる場合は、後続側の高速再閉路をロックする
手段を備えたことにより、同期確認なしで高速再閉路す
るケースでも、同期確認を行なう中速3相再閉路に切り
替えることができ、系統の安定度を保つことが可能であ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は第1の実施の形態を示す構
成図であり、3端子系統の場合を示す。図1において、
1は投入設定回路で投入条件が「1」のもの、同じく2
は投入設定回路で投入条件が「2」のもの、同じく3は
投入設定回路で投入条件が「3」のもの、4は先行端休
止設定回路である。
【0036】又、5はNOTゲート、6,7はANDゲ
ート、9,10はORゲートであり、更に11は先行端を決
める回路、12は後続端を決める回路である。ここで3端
子構成の各端子の再閉路投入順序を、1の投入設定
「1」,2の投入設定「2」,3の投入設定「3」の3
種類設け、設定条件は下記とする。
【0037】 投入条件「1」は先行端固定端子(通
常背後に必ず電源がある端子)が設定される。 投入条件「2」は先行端運用中は後続端とするが、
先行端休止の時は先行端に切り替える。 投入条件「3」は先行端の運用,休止に拘らず後続
端とする端子。
【0038】そして、3端子の各端子をA,B,C端子
として、投入条件「1」をA端子,投入条件「2」をB
端子,投入条件「3」をC端子とおく。今、休止端がな
く、3端子で運用している場合は、スイッチ又は外部入
力等で設定された4の先行端休止設定が“0”であるた
め、NOTゲート5の出力が“1”となり、ANDゲー
ト6,8及びORゲート9,10を経由し、各端子は下記
に設定され、11の先行,12の後続の関係が成立し、再閉
路が可能となる。
【0039】 A端 投入条件「1」:先行。 B端 投入条件「2」:後続。 C端 投入条件「3」:後続。
【0040】先行端であるA端が休止設定となっている
場合は、4の先行端休止設定が“1”であるため、2の
投入設定「2」がANDゲート7とORゲート9を経由
し先行端となるため、各端子は下記に設定され、11の先
行,12の後続の関係が成立し、再閉路が可能となる。
【0041】 A端 投入条件「1」:休止のため再閉路を実施しな
い。 B端 投入条件「2」:先行。 C端 投入条件「3」:後続。
【0042】本実施の形態によれば、多端子送電線に適
用する保護継電装置において、系統の運用状態によっ
て、先行,後続の再閉路投入順序を切り替える処理を行
なうことで、先行端休止に拘らず再閉路が可能となり、
柔軟な系統運用ができるため、系統の安定度を保つこと
ができる。
【0043】図2は他の実施の形態の構成図であり、図
1同様に3端子系統の場合を示す。図2において図1と
同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
図2において図1との差異は運用条件による先行端休止
設定回路4に代えて、休止端制御スイッチ13を設けたこ
とである。
【0044】この休止端制御スイッチは、系統の任意の
端子を休止扱いとする場合、他の運用中の端子がこの休
止している装置から影響を受けないよう、運用中の装置
側でスイッチを操作し、各種制御を切り離すものであ
る。このスイッチ条件を、再閉路順序の切替に使用する
ことで、休止制御と再閉路順序切替が同時に行なえる。
【0045】図1と同様に、休止端制御を行なわず3端
子で運用している場合は、13の休止端制御スイッチ条件
が“0”であるため、NOTゲート5の出力が“1”と
なり、ANDゲート6,8及びORゲート9,10を経由
し、各端子は下記に設定され、11の先行,12の後続の関
係が成立し、再閉路が可能となる。
【0046】 A端 投入条件「1」:先行。 B端 投入条件「2」:後続。 C端 投入条件「3」:後続。
【0047】先行端であるA端を休止制御した場合は、
13の休止端制御スイッチ条件が“1”であるため、2の
投入設定「2」がANDゲート7とORゲート9を経由
し先行端となるため、各端子は下記に設定され、11の先
行,12の後続の関係が成立し、再閉路が可能となる。
【0048】 A端 投入条件「1」:休止のため再閉路を実施しな
い。 B端 投入条件「2」:先行。 C端 投入条件「3」:後続。
【0049】本実施の形態によれば、休止端制御スイッ
チ条件に連動して先行,後続の再閉路投入順序を切り替
える処理を行なうことで、先行,後続の切替忘れ等がな
くなり確実に再閉路を行なうことができ、系統の安定度
を保つことができる。
【0050】図3は更に他の実施の形態の構成図であ
り、前記同様に3端子系の場合を示す。本実施の形態で
は図1の休止端設定回路4の部分を装置に入力するしゃ
断器状態にて代替しようとするものである。図3におい
て新たに付加されたものは先行端R,S,T相のしゃ断
器入条件14,15,16と、再閉路起動中回路17と、ORゲ
ート18、NOTゲート19,20と、ANDゲート21とタイ
マ22とである。
【0051】次に作用について説明する。先行端の14〜
16のR相,S相,T相のCBが1相でも入の場合は、O
Rゲート18の出力が“1”となるため、NOTゲート19
の出力が“0”となる。このため、17の再閉路起動中の
状態に拘らず、ANDゲート21の出力は“0”となり、
NOTゲート5の出力が“1”となる。このNOTゲー
ト5の出力は、図1における4の先行端休止設定がない
場合と全く同じであるため、説明は省略する。
【0052】先行端の14〜16のR相,S相,T相のCB
が全て切の場合は、ORゲート18の出力が“0”となる
ため、NOTゲート19の出力が“1”となる。このた
め、17の再閉路起動中が“0”であれば、NOTゲート
20が“1”であるためANDゲート21が“1”になり、
確認用のタイマ22をカウントする。タイマがカウントア
ップすれば、タイマ22の出力が“1”となるが、この出
力は、図1における4の先行端休止設定がある場合と全
く同じであるため、説明は省略する。
【0053】本実施の形態によれば、装置に入力するし
ゃ断器状態にて先行,後続の再閉路投入順序を切り替え
る処理を行なうことで、先行,後続の切替忘れ等がなく
なり確実に再閉路を行なうことができ、系統の安定度を
保つことができる。
【0054】図4は更に他の実施の形態を示す構成図で
ある。本実施の形態では再閉路投入順序が先行に選択さ
れた端子のしゃ断器に、再閉路起動してから一定時間経
過後も再閉路投入指令が出力されない場合は、たとえ後
続に選択された端子が高速再閉路条件となっていても、
中速3相再閉路条件に切り替える処理を行なうようにし
たものである。
【0055】図4は再閉路投入順序が後続に設定された
端子に用いる。なお、図4において、23は再閉路起動回
路、24は高速再閉路条件回路、25は中速再閉路条件回
路、26,27,28はタイマ、29はNOTゲート、30,32,
33はANDゲート、31,34はORゲート、35は再閉路投
入回路である。
【0056】次に作用について説明する。23の再閉路起
動回路により、再閉路無電圧時間タイマ26,27をカウン
トする。26は高速再閉路用で、27は中速3相再閉路用で
ある。同条件にて時間計測用タイマ28をカウントし、再
閉路起動から一定時間経過した後に、タイマ後の出力を
“1”にする。
【0057】タイマ後の出力が“1”になると、NOT
ゲート29の出力が“0”となるため、ANDゲート30の
出力は“0”となり、24の高速再閉路条件は無効とな
る。一方、タイマ28の出力は、ORゲート31にて、25の
中速3相再閉路条件を成立させることとなるため、AN
Dゲート33が成立し、タイマ27,ANDゲート33,OR
ゲート34のルートで、中速3相再閉路条件にて35の再閉
路投入する。
【0058】本実施の形態によれば、再閉路投入順序が
先行に選択された端子のしゃ断器に、再閉路起動してか
ら一定時間経過後も再閉路投入指令が出力されない場合
は、後続に選択された端子が高速再閉路条件となってい
ても、中速3相再閉路条件に切り替える処理を行なうこ
とで、非同期投入の恐れがなくなり確実に再閉路を行な
うことができ、系統の安定度を保つことができる。
【0059】図5は更に他の実施の形態を示す構成図で
ある。本実施の形態では各再閉路時の隣回線連系条件を
定めようとするものであり、高速1相,高速2相の再閉
路の隣回線連系条件は2端子系とし、高速3相再閉路の
隣回線連系条件は、全端連系としたものである。
【0060】高速再閉路条件である各端子の連系条件確
認の方法をR相のケースで説明する。各端子との連系条
件確認は36〜38の自回線及び相手1,2のR相CB入条
件で行なうが、39,40の相手1又は相手2休止となって
いる場合は、NOTゲート41,42とANDゲート43,44
で相手1又は2のCB入条件は確認の対象からはずす。
【0061】ANDゲート45,46で自回線と相手1又は
相手2の条件成立を確認し、ORゲート47で、自回線及
び相手1又は相手2の2端子の連系が成立した場合、49
のR相2端子連系有条件がセットされる。同様に全ての
端子のCBが入であることを、ANDゲート45,46,48
で確認し、全て“1”の場合、50のR相全端連系有がセ
ットされる。
【0062】高速再閉路の起動条件は、各端子間の連系
があることが条件であるが、事故によりしゃ断した相が
51,52の1相しゃ断条件又は2相しゃ断条件の場合は、
ORゲート54を経由して、49のR相2端子連系有とAN
Dゲート55を組む。事故によりしゃ断した相が53の3相
しゃ断条件の場合は、50のR相全端子連系有とANDゲ
ート56を組む。ANDゲート55,56はORゲート57を経
由し、58のR相連系有をセットする。
【0063】本実施の形態によれば、高速1相,高速2
相再閉路の隣回線連系条件は、2端子連系のOR条件と
し、高速3相再閉路の隣回線連系条件は、全端連系条件
とする処理を行なうことで非同期投入の恐れがなくな
り、確実に再閉路を行なうことができ、系統の安定度を
保つことができる。
【0064】図6は更に他の実施の形態を示す構成図で
ある。図6において図5と同一部分については同一符号
を付して説明を省略する。本実施の形態の特徴部分は隣
回線先行端切運用設定条件を追加したことである。即
ち、隣回線連系条件の制御に、運用条件切替回路を設け
るようにした。
【0065】そして隣回線先行端切運用設定回路59を設
けるについては、NOT回路60、ANDゲート61,62、
ORゲート63を設けた。そこで前述の条件がある場合
は、ANDゲート61で53の3相しゃ断条件に組み込む。
ANDゲート61の出力は、[請求項5]での53の3相し
ゃ断条件と同一であるため、説明は省略する。
【0066】59の隣回線先行端切運用設定条件がない場
合は、NOTゲート60の出力が“1”となり、53の3相
しゃ断条件とANDゲート62を経由して、ORゲート63
を組む。ORゲート63の出力は、図5でのORゲート54
の出力と同一であるため、説明は省略する。
【0067】本実施の形態によれば、隣回線連系条件の
制御に、運用条件切替え機能を設け、先行端切運用有り
のときは隣回線連系条件は全端のAND条件とし、先行
端切運用無のときは隣回線連系条件は2端子連系のOR
条件とする処理を行なうことで非同期投入の恐れがなく
なり、確実に再閉路を行なうことができ、系統の安定度
を保つことができる。
【0068】図7は更に他の実施の形態を示す構成図で
ある。本実施の形態によれば先行端休止検出時は、後続
端の高速3相再閉路をロックする回路を備えた。そし
て、53の3相しゃ断条件と、64の隣回線先行端切運用
のNOTゲート65を経由した信号を、ANDゲート66に
組み込み、先行端の切運用がある場合は、連系有のセッ
トを行なわない。
【0069】ANDゲート66とORゲート54の出力をA
NDゲート67に組み込み、ORゲート67の出力とORゲ
ート47の出力をANDゲート68に組み込み、58のR相連
系有をセットする。
【0070】本実施形態によれば、3端子系統に適用す
る場合、再閉路順序選択で先行となった端子のしゃ断器
が開放のまま固定される運用となり、しゃ断器投入を行
なわない場合は、再閉路順序選択で後続となった端子
は、高速再閉路をロックする処理を行なうことで非同期
投入の恐れがなくなり、確実に再閉路を行なうことがで
き、系統の安定度をたもつことができる。
【0071】図8は更に他の実施の形態を示す構成図で
ある。図8において図6と同一部分については同一符号
を付して説明を省略する。本実施の形態では再閉路投入
順序の情報を1号線と2号線で受け渡し合い、先行・後
続の切替えを1,2L全端で連動させる回路を備えるよ
うにした。
【0072】先行端休止情報を自回線と隣回線で受け渡
し合い、70を自回線先行端休止とし、71を隣回線先行端
休止とする。この両者をORしたORゲート72の出力
は、図1の4の先行端休止設定と同一であり、以下の機
能は図1と同一であるため、説明は省略する。
【0073】本実施の形態によれば、再閉路投入順序の
先行又は後続の情報を、自回線と隣回線で受け渡し合
い、先行・後続の切替えは1,2L全端で連動させる処
理を行なうことで非同期投入の恐れがなくなり、確実に
再閉路を行なうことができ、系統の安定度を保つことが
できる。
【0074】図9は更に他の実施の形態を示す構成図で
ある。図8において図7と同一部分については同一符号
を付して説明を省略する。本実施の形態では64の隣回線
先行端切運用の代わりに、72の隣回線「先行」と73の隣
回線「後続」をANDゲート74に組み込んだ出力を使用
する。以下は図7と同一であるため、説明は省略する。
【0075】本実施の形態によれば、再閉路投入順序の
先行又は後続の情報を、自回線と隣回線で受け渡し合
い、自回線と隣回線で先行・後続の設定が異なる場合
は、後続側の高速再閉路をロックする処理を行なうこと
で非同期投入の恐れがなくなり、確実に再閉路を行なう
ことができ、系統の安定度を保つことができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明よれば多端
子送電線に適用する保護継電装置において、系統の運用
状態によって、先行,後続の再閉路投入順序を切り替え
る処理を行なうよう構成したので、先行端休止に拘らず
再閉路が可能となり、柔軟な系統運用ができ、系統の安
定度を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す構成図。
【図2】他の実施の形態を示す構成図。
【図3】更に他の実施の形態を示す構成図。
【図4】更に他の実施の形態を示す構成図。
【図5】更に他の実施の形態を示す構成図。
【図6】更に他の実施の形態を示す構成図。
【図7】更に他の実施の形態を示す構成図。
【図8】更に他の実施の形態を示す構成図。
【図9】更に他の実施の形態を示す構成図。
【図10】従来の送電線の系統構成図。
【図11】再閉路方式のブロック図。
【図12】高速再閉路条件のブロック図。
【図13】中速再閉路のブロック図。
【図14】本発明の課題を示す系統図。
【符号の説明】
1,2,3 投入設定 4 先行端休止設定 5,29 NOTゲート 6〜8,21,30,32 ANDゲート 23 再閉路起動 24 高速再閉路条件 25 中速再閉路条件 26〜28 タイマ 35 再閉路投入 36 自回線R相CB入 37 相手1R相CB入 38 相手2R相CB入 39 相手1休止 40 相手2休止 14 先行端R相CB入 15 先行端S相CB入 16 先行端T相CB入 17 再閉路起動中
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保科 徹 東京都府中市晴見町二丁目24番地の1 東 芝システムテクノロジー株式会社内 Fターム(参考) 5G042 HH03 HH04 HH12 HH23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子毎の再閉路投入する順序を設定した
    再閉路回路を有し、前記再閉路回路では系統の運用状態
    によって、先行,後続の再閉路投入順序を切り替える手
    段を備え、多端子送電線に適用する保護継電装置の再閉
    路回路において、休止端制御スイッチにて先行,後続の
    再閉路投入順序を切り替える手段を備えたことを特徴と
    する保護継電装置の再閉路回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の保護継電装置の再閉路回
    路において、系統の運用状態として装置に入力するしゃ
    断器及び断路器の状態にて先行,後続の再閉路投入順序
    を切り替える手段を備えたことを特徴とする保護継電装
    置の再閉路回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の保護継電装置の再閉路回
    路において、再閉路投入順序が先行に選択された端子の
    しゃ断器に対して、再閉路起動してから一定時間経過し
    た後も再閉路投入指令が出力されない場合は、後続に選
    択された端子が高速再閉路条件となっていたとしても、
    中速3相再閉路条件に切り替える手段を設けたことを特
    徴とする保護継電装置の再閉路回路。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の保護継電装置の再閉路回
    路において、各再閉路時の隣回線連系条件を定めるに際
    し、高速1相,高速2相再閉路の隣回線連系条件は2端
    子連系のOR条件とし、高速3相再閉路の隣回線連系条
    件は全端連系条件とすることを特徴とする保護継電装置
    の再閉路回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の保護継電装置の再閉路回
    路において、隣回線連系条件の制御に、隣回線先行端切
    運用設定回路を設け、先行端切運用有りのときは隣回線
    連系条件は全端のAND条件とすると共に、先行端切運
    用無のときは隣回線連系条件は2端子連系のOR条件と
    することを特徴とする保護継電装置の再閉路回路。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の保護継電装置の再閉路回
    路において、3端子系統に適用する場合、再閉路順序選
    択で先行となった端子のしゃ断器が開放のまま固定され
    る運用となり、しゃ断器投入を行なわない場合は、再閉
    路順序選択で後続となった端子は、高速再閉路をロック
    することを特徴とする保護継電装置の再閉路回路。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の保護継電装置の再閉路回
    路において、再閉路投入順序の先行又は後続の情報を、
    1号線と2号線で受け渡し合い、先行・後続の切り替え
    は1,2L全端で連動させる手段を備えたことを特徴と
    する保護継電装置の再閉路回路。
  8. 【請求項8】 請求項1の保護継電装置の再閉路回路に
    おいて、再閉路投入順序の先行又は後続の情報を、1号
    線と2号線で受け渡し合い、1,2号線で先行・後続の
    設定が異なる場合は、後続側の高速再閉路をロックする
    手段を備えたことを特徴とする保護継電装置の再閉路回
    路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015027199A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 東北電力株式会社 電力系統安定化システムおよび電力系統安定化方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015027199A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 東北電力株式会社 電力系統安定化システムおよび電力系統安定化方法

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