JP2000124297A - 基板保持具 - Google Patents

基板保持具

Info

Publication number
JP2000124297A
JP2000124297A JP10298288A JP29828898A JP2000124297A JP 2000124297 A JP2000124297 A JP 2000124297A JP 10298288 A JP10298288 A JP 10298288A JP 29828898 A JP29828898 A JP 29828898A JP 2000124297 A JP2000124297 A JP 2000124297A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
holding
substrates
cassette
held
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10298288A
Other languages
English (en)
Inventor
Naotada Maekawa
直嗣 前川
Tsugumasa Matsuda
承真 松田
Koji Hasegawa
公二 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP10298288A priority Critical patent/JP2000124297A/ja
Publication of JP2000124297A publication Critical patent/JP2000124297A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚染物質の発生を抑制しつつ、基板を安定し
て保持することができる基板保持具を提供する。 【解決手段】 保持部93には保持溝93aが形成され
ており、保持溝93aは、溝底部から基板が挿入される
開口側に向けて保持溝93aの幅が漸次広くなるように
相対向して形成された断面V字形状の1対の平面93b
を備えている。また、1対の平面93bが成す開き角度
αは2゜以上28゜以下となるようにされている。さら
に、1対の平面93bはデュロメーター硬さ80以下ま
たは動摩擦係数0.22以下の材料で形成されている。
保持部93に保持された基板の倒れが小さくなり、複数
の基板を保持している場合であっても基板が相互に接触
することなく安定して保持されることとなり、また、基
板と平面93bとの摩擦による発塵が低減され、パーテ
ィクル等の汚染物質の発生を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保持溝に半導体基
板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス
基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称す
る)の外縁部を嵌合させて基板を保持する基板保持具に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、上記基板に対しては、フッ酸等
の薬液による表面処理や純水による洗浄処理が繰り返さ
れて一連の処理が行われる。これら処理の工程におい
て、基板は所定の基板保持具によって保持されており、
処理間搬送の工程においても、搬送ロボットの基板保持
具によって保持されている。
【0003】そして、従来より、このような基板保持具
が基板を保持するに際して、基板の外縁部のみを保持溝
にはめ込むことによりその基板を保持するという手法が
用いられている。特に、複数の基板を平行配列して同時
に保持する際には複数の平行溝を形成した保持具を用い
て基板を保持する方法が採用されている。
【0004】図8は、基板を保持するための保持溝の従
来の一の形状を示す断面図である。同図では基板Wを保
持するための保持具910に保持溝911が形成されて
いる。保持溝911は、底部から基板Wの外縁部の形状
に沿って垂直に設けられた相対する側壁912と、その
側壁912の上端から保持溝911の開口部に向かって
溝の幅が直線的に広がるように設けられた解放上側縁部
913とを備えている。なお、以下この形状の保持溝9
11を「Y字型溝」と呼ぶ。また、解放上側縁部913
の開口部近傍が広がっているのは基板Wの保持溝911
への挿入を容易とするためのものであり、以下の図9に
おいても同様である。
【0005】図9は、基板を保持するための保持溝の従
来の他の形状を示す断面図である。図9においても基板
Wを保持するための保持具910に保持溝914が形成
されている。保持溝914は、溝の底部から開口部へと
向かって溝の幅が直線的に広がる1対の傾斜面915を
備えている。なお、以下この形状の保持溝914を「V
字型溝」と呼ぶ。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すように、
「Y字型溝」においては側壁912にて基板Wの両主面
が保持されるため、基板Wが傾くおそれがなく、安定性
に優れている。しかしながら、側壁912が基板Wの両
側の主面と面接触するので、パーティクル等の汚染物質
が発生するとともに基板Wの損傷が著しいという問題を
有している。
【0007】一方、図9に示す「V字型溝」は「Y字型
溝」のような問題は有していないものの、開口部におけ
る保持溝914の幅を十分に確保するためには1対の傾
斜面915同士が成す開き角度が大きなものとならざる
を得ない。その結果、図9に示すように、保持具910
の振動等によって、基板Wの倒れが大きくなり、複数の
基板Wを保持したときに隣接する基板W同士が接触した
り、保持具910から基板Wが脱落する等、安定した基
板Wの保持が確保し難いという問題を有している。特
に、複数の基板Wをハーフピッチ(基板搬送用のカセッ
トに収納されている通常の基板間隔(ノーマルピッチ)
の半分の間隔)にて保持している保持具の場合は、隣接
する基板W同士の間隔が狭いため、基板Wの倒れが比較
的小さくても、基板W同士の接触が生じることとなる。
【0008】また、「V字型溝」においても図9の如
く、基板Wが傾くと基板Wの主面と傾斜面915とが面
接触することとなり、パーティクルの発生や基板Wの損
傷という問題をも生じさせることとなる。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、汚染物質の発生を抑制しつつ、基板を安定して保
持することができる基板保持具を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、保持溝に基板の外縁部を嵌合さ
せて当該基板を保持する基板保持具であって、前記保持
溝に、開き角度2゜以上28゜以下となる断面V字形状
の1対の平面を有させ、前記平面を、基板と接触すると
きの防塵性を有する材料で形成している。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
に係る基板保持具において、前記材料を、デュロメータ
ー硬さ80以下または動摩擦係数0.22以下としてい
る。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項2の発明
に係る基板保持具において、前記材料を、ポリテトラフ
ルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエ
チレン−エチレン共重合体、ポリ塩化ビニルからなる群
の中から選択された材質としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。以下の説明におい
ては、まず本発明に係る基板保持具を適用した基板処理
装置全体の構成および動作について簡単に説明した後、
基板保持具の形態について説明する。
【0014】<1.基板処理装置の全体構成および動作
>図1は、本発明に係る基板保持具を適用した基板処理
装置1の全体を示す斜視図である。なお、図1および以
下の各図には、それらの方向関係を明確にするため、X
YZ直交座標系を適宜付している。
【0015】基板処理装置1は、複数の基板Wを1つの
基板群として一括して洗浄処理を行う装置であり、大き
く分けてカセットCに収容された基板Wの搬出入が行わ
れるカセット載置ユニット2U、基板Wに洗浄処理を施
す洗浄処理ユニット4U、および、カセット載置ユニッ
ト2Uと洗浄処理ユニット4Uとの間で基板Wの搬送を
行う基板搬送ロボット3を有している。
【0016】カセット載置ユニット2Uは、装置外部か
らカセットCが搬入され載置されるカセット載置部2
1、カセットCの移載を行うカセット移載ロボット2
2、カセット移載ロボット22によりカセットCが載置
される突上部23、および、カセットCを洗浄するカセ
ット洗浄部24を有しており、基板処理装置1に搬入さ
れた基板Wは突上部23から基板搬送ロボット3に渡さ
れるようになっている。また、逆に、基板搬送ロボット
3から受け取った基板WをカセットCに収容してカセッ
ト載置部21へと導くことも可能とされている。
【0017】洗浄処理ユニット4Uは、前工程の洗浄処
理を行う前洗浄部4a、後工程の洗浄処理を行う後洗浄
部4b、および、洗浄後の基板Wを乾燥する乾燥部DR
を有しており、基板搬送ロボット3との受渡により、基
板Wは前洗浄部4a、後洗浄部4b、乾燥部DRをそれ
ぞれ順に経由してカセット載置ユニット2Uへと搬送さ
れるようになっている。
【0018】以上が基板処理装置1の構成の概要である
が、次に、基板処理装置1の動作の説明を各構成の説明
とともに行う。
【0019】基板処理装置1への基板Wの搬入はカセッ
トCを介して行われる。カセットCは複数の基板Wを起
立姿勢に平行配置して収納可能とされている。カセット
Cは搬送車(図示省略)などにより基板処理装置1まで
搬送され、カセット載置部21上に図1中に示すY方向
に配列配置される。カセットCがカセット載置部21に
載置されると、当該カセットCはカセット移載ロボット
22により突上部23に載置される。
【0020】突上部23は、2つのカセットCがY方向
に配列配置可能なように2つの突上機構23aおよび2
3bを有しており、これらの突上機構23a、23bは
図示しない移動駆動源により移動する移動台231上に
設けられている。これにより、2つの突上機構23a、
23bは図中のY方向に移動可能とされている。2つの
突上機構23a、23bはそれぞれ図2(突上機構23
aのみについて例示)に示すように回転台232と突上
台233とを有しており、回転台232がZ方向を向く
軸を中心に回転するとカセットCも回転するようになっ
ている。また、突上台233がカセットCの下部の開口
部Caを通り抜けて基板Wを突き上げるように昇降する
ようになっている(図2(a)(b)参照)。
【0021】カセットCが突上部23に載置されると、
移動台231の移動により当該カセットCが載置された
突上機構23aまたは突上機構23bが基板搬送ロボッ
ト3の下方に移動し、回転台232が90゜回転するこ
とによりカセットCに収容された所定数の基板Wの主面
の法線がX方向からY方向へと向きを変える。
【0022】次に、突上台233が上昇して所定数の基
板Wが基板群として基板搬送ロボット3の本体部3aに
連結された2本の保持柱35R、35Lに渡され、突上
台233が下降する。なお、突上台233の形態につい
ては、さらに後述する。また、突上部23から基板Wを
渡すときに、2つの突上機構23a、23bに載置され
たそれぞれのカセットCに収容された基板Wを順次基板
搬送ロボット3に渡し、基板搬送ロボット3がこれらを
併せて1つの基板群として保持するようにしてもよい
(このときには、カセットCに収容されている基板Wの
間隔の半分の間隔、すなわちハーフピッチで保持される
こととなる)。
【0023】突上部23より基板Wを受け取った基板搬
送ロボット3は、基板Wを前洗浄部4aへと搬送する。
前洗浄部4aはフッ酸、塩酸と過酸化水素水との混合溶
液等である薬液を貯留する薬液槽CB1と純水を貯留す
る水洗槽WB1とそれら両槽に対してリフターアーム5
1および昇降台52を昇降させる浸漬ロボット50とを
有している。浸漬ロボット50は、リフターアーム51
および昇降台52を昇降させることと、薬液槽CB1の
上方と水洗槽WB1の上方との間で横行させることが可
能である。
【0024】昇降台52が薬液槽CB1の上方に位置す
る状態において、基板搬送ロボット3が昇降台52に所
定数の基板Wを基板群として渡し、浸漬ロボット50が
昇降台52を下降させて基板Wを薬液槽CB1の薬液に
浸漬させることにより基板Wに前工程の表面処理が施さ
れる。薬液による表面処理が終了すると、浸漬ロボット
50は一旦昇降台52を上昇させて、水洗槽WB1の上
方までX方向に移動させた後、再び昇降台52を下降さ
せて、基板Wを水洗槽WB1の純水に浸漬させることに
より基板Wに純水洗浄処理が施される。このようにし
て、前洗浄部4aにおける一連の洗浄処理が完了する。
【0025】基板Wの前工程の洗浄処理が完了すると浸
漬ロボット50は昇降台52を上昇させ、水洗槽WB1
から基板Wを取り出すとともに基板搬送ロボット3へと
基板Wを渡す。
【0026】前洗浄部4aより基板Wを受け取った基板
搬送ロボット3は、基板Wを後洗浄部4bへと搬送す
る。後洗浄部4bは上記薬液槽CB1に貯留されている
ものとは異なる薬液を貯留する薬液槽CB2と純水を貯
留する水洗槽WB2とそれら両槽に対してリフターアー
ム51および昇降台52を昇降させる浸漬ロボット50
とを有している。後洗浄部4bの浸漬ロボット50は、
前洗浄部4aの浸漬ロボット50と同じであり、リフタ
ーアーム51および昇降台52を昇降、横行させること
ができる。
【0027】昇降台52が薬液槽CB2の上方に位置す
る状態において、基板搬送ロボット3が昇降台52に所
定数の基板Wを基板群として渡し、浸漬ロボット50が
昇降台52を下降させて基板Wを薬液槽CB2の薬液に
浸漬させることにより基板Wに後工程の表面処理が施さ
れる。薬液による表面処理が終了すると、浸漬ロボット
50は一旦昇降台52を上昇させて、水洗槽WB2の上
方までX方向に移動させた後、再び昇降台52を下降さ
せて、基板Wを水洗槽WB2の純水に浸漬させることに
より基板Wに純水洗浄処理が施される。このようにし
て、後洗浄部4bにおける一連の洗浄処理が完了する。
【0028】基板Wの後工程の洗浄処理が完了すると浸
漬ロボット50は昇降台52を上昇させ、基板Wを基板
搬送ロボット3に渡し、基板搬送ロボット3は基板Wを
乾燥部DRへと搬送する。
【0029】乾燥部DRは、昇降ロボット41と乾燥室
42とを有しており、昇降ロボット41が基板Wを基板
搬送ロボット3から受け取って乾燥室42にて乾燥し、
再び基板搬送ロボット3へと乾燥後の基板Wを渡す。
【0030】乾燥した基板Wを受け取った基板搬送ロボ
ット3は基板Wを突上部23の上方へと搬送し、突上部
23が基板Wを受け取る。このときの突上部23および
基板搬送ロボット3の動作は、突上部23から基板搬送
ロボット3へと基板Wを渡す際の動作の逆の動作であ
る。その後、カセットCはカセット移載ロボット22に
よりカセット載置部21へと移載される。
【0031】なお、基板Wが洗浄されている間に、カセ
ット洗浄部24の蓋24aが開放され、突上部23上の
空のカセットCがカセット移載ロボット22により搬送
されてカセット洗浄部24にて洗浄処理が施され、再び
突上部23に載置されている。したがって、洗浄後の基
板Wは洗浄された清浄なカセットCに収容されることと
なる。
【0032】<2.基板保持具の形態>以上、この発明
に係る基板保持具を適用した基板処理装置1の全体の構
成および動作の概略について説明してきたが、次に、そ
の基板保持具を有する突上台233の形態について説明
し、さらに、本発明に係る基板保持具を有する他の箇所
についても説明する。
【0033】図3は、突上部23の突上台233が上昇
したときの様子を示す斜視図である。同図に示すよう
に、突上台233は、基台91の上部に3つの保持部9
2、93、94を立設して構成されている。保持部93
には基板Wの外縁部がはまり込んで基板Wを起立姿勢に
て保持する複数の保持溝93aが所定間隔にてY方向に
配列して設けられている。同様の態様にて、保持部92
には複数の保持溝92aが、保持部94には複数の保持
溝94aが設けられている。また、これら保持溝92
a、93a、94aは、カセットCに収容されている基
板Wの間隔にてY方向に配列して設けられている。従っ
て、突上台233が上昇することにより、カセットCに
収容されている複数の基板W(または基板搬送ロボット
3に保持されている基板W)が複数の保持溝93a(9
2a、94a)のそれぞれに保持され、複数の基板Wが
1つの基板群として突上台233に保持される。なお、
突上台233においては、3つの保持部92、93、9
4のそれぞれが基板保持具に相当する。
【0034】図4は、保持部93に刻設された複数の保
持溝93aに複数の基板Wが保持されている様子を示す
図である。なお、基板Wは主面の法線がY方向を向くよ
うに保持されるため、同図における断面はY方向を向く
軸を含むような断面を示している。また、図5は、保持
溝93aの形態を説明する図である。
【0035】図4に示すように、保持部93には複数の
保持溝93aが形成されており、保持溝93aは、溝底
部から基板Wが挿入される開口側に向けて保持溝93a
の幅が漸次広くなるように相対向して形成された断面V
字形状の1対の平面93bを備えている。
【0036】また、本実施形態の保持溝93aは、1対
の平面93bが成す開き角度αが2゜以上28゜以下と
なるように形成されている。ここで、開き角度αを2゜
以上としているのは、2゜未満であると1対の平面93
bが実質的に平行となり、「Y字型溝」(図8参照)の
側壁912にて基板Wの両主面を保持するのと同様に、
パーティクルが発生するからである。また、開き角度α
を28゜以下としているのは、28゜より大きくすると
基板Wの倒れが大きくなるからであり、特に複数の基板
Wをハーフピッチにて保持する場合は開き角度αを28
゜以下とする必要がある。
【0037】基板Wが保持されるときには、基板Wの外
縁部が保持溝93aの1対の平面93bに点接触するこ
ととなる。なお、保持溝93aは保持される基板Wの外
周に沿って形成されているため、3次元的には基板Wの
外縁部が2本の曲線的領域として接触することとなり、
さらに保持溝92a、94aも図4の保持溝93aと同
様の形態を有しているため、1枚の基板Wは3つの保持
溝92a、93a、94aのそれぞれに曲線的領域によ
って保持されている。そして、1対の平面93bが成す
開き角度αが2゜以上28゜以下であるため、突上台2
33に保持されている複数の基板Wのそれぞれの倒れが
小さくなり、複数の基板W全体が相互に接触することな
く安定して保持されることとなる。
【0038】また、本実施形態の保持溝93aにおいて
は、1対の平面93bを基板Wと接触するときの防塵性
を有する材料で形成している。ここで、「基板Wと接触
するときの防塵性」とは、基板Wとの接触によるパーテ
ィクル等の汚染物質発生を抑制する性質のことである。
そして、基板Wとの接触による汚染物質発生を抑制する
ために、1対の平面93bをデュロメーター硬さ80以
下または動摩擦係数0.22以下の材質を有する材料で
形成している。なお、ここでの「デュロメーター硬さ」
は、ASTM試験法(D2240)に従って測定された
ものであり、デュロメーター硬さ80はロックウェル硬
度(Rスケール)118に相当する。また、動摩擦係数
は、7kgf/cm2の荷重の下、相手材料をSTEE
Lとして、3m/分で移動させることによって測定した
値である。
【0039】また、デュロメーター硬さ80以下または
動摩擦係数0.22以下の材質を有する材料として具体
的には、ポリテトラフルオロエチレン(デュロメーター
硬さ50、動摩擦係数0.10;以下、「PTFE」と
する)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体(デュロメーター硬さ64、
動摩擦係数0.2;以下、「PFA」とする)、テトラ
フルオロエチレン−エチレン共重合体(デュロメーター
硬さ75、動摩擦係数0.4;以下、「ETFE」とす
る)、またはポリ塩化ビニル(デュロメーター硬さ8
0、動摩擦係数0.22;以下、「PVC」とする)を
適用している。なお、保持部93全体をこれらの材料に
よって形成するようにしても良いし、平面93b近傍の
みをこれらの材質によって形成するようにしても良く、
製作の容易性、コスト等を勘案して使い分ければよい。
【0040】1対の平面93bをデュロメーター硬さ8
0以下または動摩擦係数0.22以下の上記材料で形成
すれば、基板Wと平面93bとの摩擦による発塵が低減
され、パーティクル等の汚染物質の発生を抑制すること
ができる。
【0041】すなわち、1対の平面93bが成す開き角
度αを2゜以上28゜以下となるようにして、かつ1対
の平面93bをデュロメーター硬さ80以下または動摩
擦係数0.22以下の材料で形成すれば、パーティクル
等の汚染物質の発生を抑制しつつ、基板Wを安定して保
持することができるのである。
【0042】また、基板Wの厚さには、種々の厚さのも
のが存在する。このような場合であっても、断面V字形
状の1対の平面93bを備えた保持溝93aにおいて
は、基板Wが1対の平面93bによって保持されるた
め、厚い基板Wと平面93bとのなす角度は、薄い基板
Wと平面93bとのなす角度と同じになる。つまり、基
板Wの保持部分を平面で形成していることにより、種々
の厚さの基板Wを一定の状態で安定して保持することが
できるのである。
【0043】なお、本実施形態においては、突上台23
3を基台91の上部に3つの保持部92、93、94を
立設して構成しているが、3つの保持部92、93、9
4のそれぞれの間に昇降自在の可動保持部を設け、洗浄
処理前の未処理基板はその可動保持部によって保持し、
洗浄処理後の処理済み基板は保持部92、93、94に
よって保持するようにしてもよい。このようにすれば、
未処理基板に付着している汚染物質を保持部を介して処
理済み基板に転写することがない。そして、当該可動保
持部についても、保持溝93aと同様の保持溝を刻設す
ることにより、上記と同様の効果を得ることができる。
【0044】また、保持溝93aの溝底部は図4および
図5に示したような尖鋭な形状のものに限定されず、図
7に示すような平坦な形状のものであってもよい。但
し、保持溝93aの溝底部の幅は、基板Wの厚さよりも
狭い方が好ましい。すなわち、1対の平面93bによっ
て基板Wを保持するのが好ましい。これは、上述したよ
うに、1対の平面93bによって基板Wを保持すること
により、種々の厚さの基板Wを一定の状態で安定して保
持することができるからである。
【0045】また、デュロメーター硬さ80以下または
動摩擦係数0.22以下の材質としては、上述したPT
FE、PFA、ETFE、PVCに限定されるものでは
なく、他の材料であっても良い。
【0046】<3.基板保持具の利用>以上、説明した
ように、図4および図5に示すような保持溝93aを形
成した基板保持具(保持部92、93、94)は、パー
ティクル等の汚染物質の発生を抑制しつつ、基板Wを安
定して保持することができる。そして、上記において
は、突上部23の突上台233に、このような基板保持
具を利用していたのであったが、これに限らず、本発明
に係る基板保持具は複数の基板Wを保持する部位であれ
ば他の箇所に利用することも勿論可能である。
【0047】図6は、基板処理装置1の前洗浄部4aお
よび後洗浄部4bに設けられた浸漬ロボット50の昇降
台52を示す斜視図である。この昇降台52も基板搬送
ロボット3から複数の基板Wを基板群として受け取り、
保持する部位である。
【0048】昇降台52は、2本の支持柱61、62の
間に3つの保持部63、64、65を掛け渡して構成さ
れている。そして、支持柱61はリフターアーム51の
下端に固設されている。すなわち、昇降台52が上記の
突上台233と大きく異なるのは、3つの保持部63、
64、65のそれぞれの間が開放され、液体が通過可能
とされている点である。これにより、昇降台52は、処
理液中(薬液または純水中)で容易に昇降できるととも
に、処理液から基板Wを引き揚げたときに、昇降台52
に処理液が溜まるのを防いでいる。なお、昇降台52に
おいては、3つの保持部63、64、65のそれぞれが
基板保持具に相当する。
【0049】3つの保持部63、64、65は、上記保
持溝93aと同様の保持溝63a、64a、65aをそ
れぞれ所定間隔にてY方向に配列して設けている。ま
た、これら保持溝63a、64a、65aは、基板搬送
ロボット3に保持されている基板Wの間隔にてY方向に
配列して設けられている。従って、基板搬送ロボット3
に保持されている複数の基板Wのそれぞれの外縁部が保
持溝63a、64a、65aにはまり込むことによっ
て、複数の基板Wが基板群として昇降台52に保持され
ることとなる。
【0050】このような3つの保持部63、64、65
においても、図4および図5に示すような保持溝93a
と同様の保持溝63a、64a、65aを形成している
ため、それら保持溝の1対の平面の開き角度が2゜以上
28゜以下であることにより昇降台52に保持されてい
る複数の基板Wのそれぞれの倒れが小さくなり、複数の
基板W全体が相互に接触することなく、安定して保持さ
れることとなり、また、1対の平面をデュロメーター硬
さ80以下または動摩擦係数0.22以下の材料で形成
していることにより、基板Wと平面との摩擦による発塵
が低減され、パーティクル等の汚染物質の発生を抑制す
ることができる。特に、基板搬送ロボット3が搬送する
基板Wの間隔は、ハーフピッチである場合もあり、この
ような場合は、保持する複数の基板Wの相互間の間隔が
著しく狭くなるため、開き角度が2゜以上28゜以下の
平面により基板Wを保持して、複数の基板Wのそれぞれ
の倒れを所定限度以内に抑える必要性は大きい。
【0051】その他に、基板保持具を利用する箇所とし
ては、例えば、基板搬送ロボット3も複数の基板Wを保
持、搬送するロボットであり、本発明に係る基板保持具
を利用することが可能である。
【0052】すなわち、図1および図2に示した、基板
搬送ロボット3の2本の保持柱35R、35Lのそれぞ
れに保持溝93aと同様の保持溝を形成することによ
り、2本の保持柱35R、35Lに保持された複数の基
板Wのそれぞれ倒れが小さくなり、複数の基板W全体が
相互に接触することなく安定して保持されることとな
り、また、基板Wと保持溝の平面との摩擦による発塵が
低減され、パーティクルの発生を抑制することができ
る。
【0053】また、本発明に係る基板保持具は、乾燥部
DRの昇降ロボット41に適用することも勿論可能であ
る。すなわち、上述したように、本発明に係る基板保持
具は複数の基板Wを保持する部位であればいかなる箇所
に利用することも可能なのである。
【0054】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、保持溝が開き角度2゜以上28゜以下となる
断面V字形状の1対の平面を有し、その平面は、基板と
接触するときの防塵性を有する材料で形成されているた
め、基板保持具によって保持されている基板の倒れが小
さくなり、汚染物質の発生を抑制しつつ、基板を安定し
て保持することができる。
【0055】また、請求項2および請求項3の発明によ
れば、上記材料がデュロメーター硬さ80以下または動
摩擦係数0.22以下であるため、基板と上記平面との
摩擦による発塵が低減され、汚染物質の発生を抑制する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板保持具を適用した基板処理装
置の全体を示す斜視図である。
【図2】(a)および(b)は図1の突上機構と基板搬送ロボ
ットとの基板の受渡動作を示す図である。
【図3】図1の基板処理装置の突上部の突上台が上昇し
たときの様子を示す斜視図である。
【図4】図3の保持部に刻設された複数の保持溝に複数
の基板が保持されている様子を示す図である。
【図5】図4の保持溝の形態を説明する図である。
【図6】図1の基板処理装置の前洗浄部および後洗浄部
に設けられた浸漬ロボットの昇降台を示す斜視図であ
る。
【図7】図4の保持溝の他の形態を説明する図である。
【図8】基板を保持するための保持溝の従来の一の形状
を示す断面図である。
【図9】基板を保持するための保持溝の従来の他の形状
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板処理装置 3 基板搬送ロボット 233 突上台 52 昇降台 92、93、94 保持部 92a、93a、94a 保持溝 93b 平面 W 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 承真 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 (72)発明者 長谷川 公二 京都市上京区堀川通寺之内上る4丁目天神 北町1番地の1 大日本スクリーン製造株 式会社内 Fターム(参考) 5F031 CA02 CA05 CA07 EA06 FA01 FA09 FA12 FA19 HA42 HA45 HA73 HA74 MA23 PA16 PA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持溝に基板の外縁部を嵌合させて当該
    基板を保持する基板保持具であって、 前記保持溝は、開き角度2゜以上28゜以下となる断面
    V字形状の1対の平面を有し、 前記平面は、基板と接触するときの防塵性を有する材料
    で形成されていることを特徴とする基板保持具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基板保持具において、 前記材料は、デュロメーター硬さ80以下または動摩擦
    係数0.22以下であることを特徴とする基板保持具。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の基板保持具において、 前記材料は、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフル
    オロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共
    重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、
    ポリ塩化ビニルからなる群の中から選択された材質であ
    ることを特徴とする基板保持具。
JP10298288A 1998-10-20 1998-10-20 基板保持具 Pending JP2000124297A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10298288A JP2000124297A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 基板保持具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10298288A JP2000124297A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 基板保持具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000124297A true JP2000124297A (ja) 2000-04-28

Family

ID=17857708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10298288A Pending JP2000124297A (ja) 1998-10-20 1998-10-20 基板保持具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000124297A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007102845A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Hoya Glass Disk Thailand Ltd 円板保持用治具
JP2009231386A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Sanyo Electric Co Ltd 基板ケース及び処理方法
JP2010219337A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Honda Motor Co Ltd 板状部材の位置決め搬送方法及びその装置
KR20190110593A (ko) * 2017-01-23 2019-09-30 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 기판들을 위한 홀더

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007102845A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Hoya Glass Disk Thailand Ltd 円板保持用治具
JP2009231386A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Sanyo Electric Co Ltd 基板ケース及び処理方法
JP2010219337A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Honda Motor Co Ltd 板状部材の位置決め搬送方法及びその装置
KR20190110593A (ko) * 2017-01-23 2019-09-30 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 기판들을 위한 홀더
JP2020505513A (ja) * 2017-01-23 2020-02-20 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 基板のためのホルダ
KR102353238B1 (ko) 2017-01-23 2022-01-18 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 기판들을 위한 홀더

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4227858B2 (ja) 集積回路製造装置および集積回路製造方法と、この方法に使用する移送ロボット
JP3850951B2 (ja) 基板搬送装置及び基板搬送方法
US20120143366A1 (en) Substrate processing apparatus and substrate processing method for successively processing a plurality of substrates
KR102120521B1 (ko) 웨이퍼 보트 지지대 및 이것을 사용한 열처리 장치
KR102429748B1 (ko) 기판 처리 장치
JP2004014785A (ja) 被処理体の収納容器体及びこれを用いた処理システム
JP6535187B2 (ja) 基板搬送用ハンド
JP6700149B2 (ja) 姿勢変更装置
JP2000124297A (ja) 基板保持具
JP3974985B2 (ja) 基板搬送装置
US7182201B2 (en) Wafer carrying apparatus and wafer carrying method
JP3357239B2 (ja) 基板処理装置
JP2000012672A (ja) 基板保持構造、基板処理装置、基板移載装置および基板収納器
JPH11260890A (ja) 搬送装置
JP2002299405A (ja) 基板搬送装置
JPH07310192A (ja) 洗浄処理装置
JP2000091412A (ja) 基板保持具
JP2002076089A (ja) 被処理体の処理システム
WO2006035484A1 (ja) 半導体製造装置および半導体製造方法
JP2001257256A (ja) 保持カセット、保持ハンド、ウェット処理方法およびウェット処理装置
JP3615042B2 (ja) 基板搬送装置
JP2872895B2 (ja) 基板保持カセット
WO2023182117A1 (ja) 基板処理装置
JP2002329703A (ja) 基板洗浄装置及び方法
KR100625308B1 (ko) 기판세정장치

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081121