JP2000123814A - アルカリ電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

アルカリ電池用セパレータ及びその製造方法

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JP2000123814A
JP2000123814A JP10288360A JP28836098A JP2000123814A JP 2000123814 A JP2000123814 A JP 2000123814A JP 10288360 A JP10288360 A JP 10288360A JP 28836098 A JP28836098 A JP 28836098A JP 2000123814 A JP2000123814 A JP 2000123814A
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separator
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alkaline battery
battery
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Toshio Tanaka
俊雄 田中
Naohiko Takimoto
直彦 滝本
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  • Secondary Cells (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、アンモニアトラップ性能が良好な
セパレ−タの提供を目的とするものであり、本発明のセ
パレータを使用した電池においては自己放電量の低減が
可能となる。 【解決手段】 スルホン化されたポリオレフィン系繊維
を主要構成成分とする不織布からなるアルカリ電池用セ
パレータであって、本文中に記載するアンモニアトラッ
プ試験法で求められたアンモニアのトラップ率が80%
以上であるアルカリ電池用セパレータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ二次電池
用セパレータに関するものであり、詳しくは、高温環境
化においても良好なアンモニアトラップ性を有し、電池
の自己放電を低減化するという特徴を有するので、例え
ば自動車のバッテリー等に用いられるアルカリ電池用セ
パレーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ニッケル−水素電池に代表さ
れるアルカリ電池では、自己放電が比較的高く、その抑
制が重要視されている。これらの自己放電は、硝酸根に
起因することが知られており、その混入量を低減する方
向での検討が広く行われてきた。これらの硝酸根は、不
純物として混入するアンモニアが酸化されて形成される
ものと考えられるが、アンモニアは混入し易く、混入を
完全に防ぐことは困難であり、アンモニアが酸化され、
硝酸根となる前に除去することが極めて重要と考えられ
る。
【0003】上記のことから、混入したアンモニアをセ
パレータによりトラップする方向での検討がなされてい
る。例えば、特開平10−116600では、ビニル単
量体のグラフト方法を最適化することにより、アンモニ
アのトラップ率を向上させたセパレータが開示されてい
る。しかしながら、かかるビニル単量体により親水化処
理を実施したセパレータは、耐熱性に問題があり、例え
ば、60℃以上の比較的高温な環境においては、十分な
アンモニアトラップ性を維持することが困難であった。
【0004】また、耐熱性が良好な、セパレータとして
は、ポリオレフィン系の素材をスルホン化したセパレー
タが知られているが、従来のかかるセパレータは、主と
して電解液保持能力の向上という観点での改良が施され
たものが殆どであり、アンモニアトラップ性が高温下に
おいても良好に維持されるものは得られていなかった。
【0005】この点に関し、本発明者らは、以下の通り
に推測する。即ち、従来から一般的に用いられているス
ルホン化処理方法は、繊維中に導入されるスルホン酸基
の量を問題とするのみであり、繊維に導入されたスルホ
ン基は、繊維の表面のみでなく、繊維の内部まで深く入
り込み、且つ、繊維中にスルホン基が多く導入される部
分とスルホン基の少ない部分とが生じ、スルホン化のむ
らを生じる。そのため、アンモニアのトラップ量が低く
抑えられ、微量のアンモニアしかトラップすることがで
きず、また、繊維内部まで、スルホン化が起こり、繊維
の基材自体の質が変化し、熱的に安定なトラップ性を維
持することが困難になる。さらに、繊維自体の強度が低
下するという弊害を生じることも多く、かかる場合に
は、電池への加工組み込み時、例えば、電池への巻き込
み工程等において、切断等の弊害を生じる恐れを生じ
る。
【0006】上記の通り、自動車用途のような比較的高
温な環境下においても、良好なアンモニアトラップ性が
維持され、自己放電量の少ないアルカリ電池用セパレー
タで満足のいくものは得られていないのが現状であっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
現状に鑑み、高温化においてもアンモニアトラップ性の
良好なセパレータを得ることを目的に、耐熱性が良好な
ポリオレフィン系繊維のスルホン化に関して、繊維上の
スルホン基の存在様式とアンモニアトラップ性との関係
について種々検討していくプロセスにおいて、繊維をス
ルホン化処理する前に、予め繊維を特定の方法により酸
化処理しておくことにより、高温化においても、優れた
アンモニアトラップ性を維持し得るセパレータを構成す
る繊維が得られることを見出した。
【0008】また、かかる酸化処理の方法として、特
に、コロナ放電や紫外線を用いた方法を採用することに
より良好な結果が得られることを見出した。
【0009】現状においては、上記内容の詳細な理由に
関しては不明であるが、本発明者らは、上記に関し、予
め行う特定の酸化処理により、繊維表面にスルホン化が
容易になるようなサイトが均一に形成され、その後スル
ホン化を行うことにより、特に繊維表面に(繊維内部よ
りも繊維表面が選択的に)均一にスルホン基が導入され
ることになり、アンモニアトラップ性に有効なスルホン
基の量が増大したためであると推測する。
【0010】かかる本願の方法に対して、従来の方法で
は、先述した通り、酸化処理を施さずにスルホン化を行
うので、繊維の内部までスルホン化が進行することとな
り、且つ、繊維中で、たまたまスルホン化され易い部分
には大量のスルホン基が導入され、一方スルホン基の少
ない部分があり、スルホン基が、ブロック状にムラを生
じているために、アンモニアトラップ性に有効なスルホ
ン基が少なく、又、熱的に安定なトラップが維持されな
いものと考えられる。
【0011】本発明者らは、上記の知見及び考察を基
に、更に検討を重ね、本発明を完成するに至ったもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
【0013】即ち、本発明は、スルホン化されたポリオ
レフィン系繊維を主要構成成分とする不織布からなるア
ルカリ電池用セパレータであって、本文中に記載するア
ンモニアトラップ試験法で求められたアンモニアのトラ
ップ率が80%以上であることを特徴とするアルカリ電
池用セパレータを提供するものである。
【0014】本発明のアルカリ電池用セパレータの好ま
しい実施態様は、電池容量保持率が60%以上である。
【0015】また、本発明は、ポリオレフィン系繊維の
繊維表面を酸化処理し、該繊維表面のスルホン化が容易
になるようなサイトを形成した後に、前記ポリオレフィ
ン系繊維をスルホン化処理することを特徴とするアルカ
リ電池用セパレーターの製造方法を提供するものであ
る。
【0016】本発明のアルカリ電池用セパレーターの製
造方法の好ましい実施態様は、前記酸化処理の方法が、
コロナ放電又は紫外線照射である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のアルカリ電池用セパレー
タに用いられるポリオレフィン系繊維は、特に限定され
るものではないが、例えば、ポリエチレン,ポリプロピ
レン,ポリブテン,ポリスチレン,エチレン−プロピレ
ンコポリマー等の炭化水素系の樹脂で構成された繊維で
ある。
【0018】上記樹脂としては、JISK7210に規
定されたMFR値が、20〜1000g/10分の範囲
であることが好ましく、上記の具体例の中でも、ポリエ
チレン、ポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンは
特に好ましい。
【0019】本発明のアルカリ電池用セパレータに用い
られるポリオレフィン系繊維の繊維系は、0.5μm〜
50μmの範囲が好ましく、2μm〜25μmであれば
より好ましい。繊維径が50μm以上の場合、単位重量
当たりの繊維外表面の面積が低下し、繊維表面のスルホ
ン酸基量が不足する。逆に繊維径が0.5μm以下の場
合には、セパレータが本来具備するべき、ガスの透過性
が不足し、充電末期でのガス発生時に問題が生じる。
【0020】ポリオレフィン系の繊維は、繊維径が細い
繊維(以下細径繊維)と、繊維径が太い繊維(以下太径
繊維)を複合した不織布も使用可能である。細径繊維と
太径繊維の平均繊維径が、上記で述べた繊維径範囲にあ
れば使用可能である。細径繊維としては、メルトブロー
繊維,複合繊維を分割して得られる分割繊維等が有効に
使用可能である。太径繊維としては、並列型(Side
−by−Side)、芯鞘型(Sheath−Cor
e)に代表される、ポリエチレン/ポリプロピレンの複
合繊維が有効に使用可能であり、ポリエチレン成分を融
解し接着する事で強度を保持する事が可能となる。ま
た、伸度が2〜10%の超高分子量ポリエチレンを混合
する事も有効である。
【0021】本発明のアルカリ電池用セパレータに用い
られるポリオレフィン系繊維はスルホン化されているこ
とが必要である。アンモニアのトラップサイトとして
は、スルホン酸基,各種ハロゲン系化合物(フッ素,塩
素,臭素)等が挙げられるが、スルホン酸基は、特に耐
熱性に優れているからである。
【0022】ポリオレフィン系の繊維は、繊維径が細い
繊維(以下細径繊維)と、繊維径が太い繊維(以下太径
繊維)を複合した不織布も使用可能である。細径繊維と
太径繊維の平均繊維径が、上記で述べた繊維径範囲にあ
れば使用可能である。細径繊維としては、メルトブロー
繊維,複合繊維を分割して得られる分割繊維等が有効に
使用可能である。太径繊維としては、並列型(Side
−by−Side)、芯鞘型(Sheath−Cor
e)に代表される、ポリエチレン/ポリプロピレンの複
合繊維が有効に使用可能であり、ポリエチレン成分を融
解し接着する事で強度を保持する事が可能となる。ま
た、伸度が2〜10%の超高分子量ポリエチレンを混合
する事も有効である。
【0023】本発明のアルカリ電池用セパレータは、下
記のアンモニアトラップ試験で求められるアンモニアの
トラップ率が80%以上であることが必要であり、85
%以上であればより好ましい。トラップ率が80%未満
の場合、電解液中のアンモニア量が多く残することとな
り、自己放電量が増加するためである。また、本試験法
では60℃、72時間後のトラップ率を測定しているの
で、上記を満足することは、トラップ率が、熱的に安定
して維持されていることを意味する。
【0024】(アンモニアトラップ試験)ナス型フラス
コに8Nの水酸化カリウム溶液1000ccと、乾燥重
量1.0gのセパレータを投入し、真空脱気によりセパ
レータ内部の空気を抜き、セパレータを完全に液に浸し
た。真空脱気を解いた後、1Nのアンモニア水溶液を
0.1cc投入し、アンモニア濃度を1×10-4(モ
ル)に調整した。完全に密栓を行った後、60℃に放置
した後72時間放置し、残存するアンモニア量を測定し
た。アンモニア濃度の測定は、JIS−K0102.4
2.2に準じた、吸光光度法により測定を実施した。ア
ンモニアトラップ済のセパレータを再測定する場合は、
まず純水でセパレータを水洗した後、セパレータの20
0倍の重量の1N塩酸中に10時間以上浸漬し、再度水
洗を加え再生した後、アンモニアトラップ量を測定し
た。
【0025】本発明のアルカリ電池用セパレータは、電
池容量保持率が60%以上であることが必要である。ア
ンモニアトラップ率と、自己放電の関係を明確化するた
めに、下記方法による測定を実施した。 前準備の初期
活性化処理として、45℃で6時間保存後、「20℃雰
囲気下で0.2Cで6時間充電の後、0.2C放電(放
電終止電圧1.0V)」を7サイクル実施。引き続き、
以下の1〜4の手順で測定を実施し、5の計算方法によ
り容量保持率を求めた。 1.0.2Cで6時間充電(休止1時間)の後、0.2
C放電(終止電圧1.0V)での放電容量を測定(=C
0 )。 2.0.2Cで6時間充電して60℃雰囲気下で72時
間保存。 3.保存期間終了後、0.2C放電(終止電圧1.0)
での放電容量を測定(=C1)。20℃で6時間放冷後
に放電開始。 4.1.と同じ条件(0.2C充放電)での放電容量を
測定(=C2)。 5.容量保持率(%)=C1×2/(C0+C2)×1
00 なお、0.2C放電とは、定格容量の5時間での放電に
相当の電流での操作を意味する。
【0026】本発明のアルカリ電池用セパレータの製造
方法に用いられるポリオレフィン系繊維の酸化処理は、
繊維表面を均一に酸化することが可能な方法であれば、
特に限定されるものではなく、気相法、液相法いづれの
方法でもかまわない。液相法としては、例えば、硝酸,
クロム混酸等の鉱酸を用いた液相酸化する方法が挙げら
れ、気相法としては、例えば、酸素,オゾン,炭酸ガス
等の酸化性ガスによる気相酸化する方法が挙げられる。
本発明においては、気相法がより好適に用いられ、中で
も、酸化性ガスを電磁波,紫外線等により活性化し、ポ
リオレフィン系繊維(不織布)と接触させること酸化処
理することが特に好ましい。また、酸素等のプラズマを
利用すれば、減圧状態にする必要はあるが、きわめて短
時間で処理が可能である。
【0027】本発明に最も適した、酸化処理法は、下記
2種の方法である、第一の方法は、コロナ放電を利用す
る方法であり、交流によるコロナ放電が有効に使用でき
る。不織布が発熱で融解しない範囲に、注意深く電流量
を制御しながら、処理を行う方法である。活性化された
酸素,二酸化炭素等により、酸化処理がなされる。第二
の方法は、紫外線を用いる方法であり、水銀ランプ(低
圧,高圧),ハロゲンランプ等各種の紫外線装置が有効
に使用できる。紫外線法では、不織布を形成する繊維上
にラジカルサイトが形成され活性化されると同時に、酸
化性が高いオゾンガスが発生し有効に酸化可能となる。
発生するオゾンが有効に不織布にふれるように、不織
布,紫外線ランプを全体を覆い込む反応槽内で実施する
事が重要となる。
【0028】上記本発明による酸化の程度は、以下の広
い範囲の状態の物が使用可能である。酸化の程度は、E
SCAあるいはXPCと略称されているX線光電子分光
法により測定した、炭素原子(C)に対する酸素原子
(O)のモル比に相当するO/C比により最適化する事
が可能である。O/C比(百分率%)は、0.05〜4
0%の広い範囲の状態で有効であり、さらに望ましくは
0.1〜20%の範囲である。具体的には、測定は島津
製作所ESCA750型,解析はESCAPAC760
型を用いた。
【0029】本発明のアルカリ電池用セパレータの製造
方法に用いられるポリオレフィン系繊維のスルホン化処
理とは、特に限定されるものではないが、例えば、SO
3 ガス,SO2 ガス等による気相処理法,硫酸,発煙硫
酸による液相処理法が好適に用いられる。気相法では、
SO3 ガス処理が最適な方法であり、0.5〜30体積
%のSO 3 ガスが使用可能であり、2〜20体積%が最
適である。処理温度は、室温にて処理が可能であり、1
5〜40℃での処理が可能である。SO3 ガス濃度が3
0体積%を超えた過酷な条件でのスルホン化処理では、
本発明の特徴であるトラップ効果の高いサイト形成が困
難になるため望ましくない。本発明に最も適した処理
は、硫酸による液相処理であり、85℃〜130℃の範
囲の濃硫酸に浸漬する方法であり、さらに望ましい温度
範囲は90℃〜120℃である。処理温度が130℃を
超えた過酷な条件でのスルホン化処理では、本発明の特
徴であるトラップ効果の高いサイト形成が困難になるた
め望ましくない。処理温度が85℃以下では、処理速度
が遅く、生産性が低下するため望ましくない。
【0030】本発明におけるセパレータのスルホン酸基
量は、カリウムイオンによるイオン交換量として求め
る。詳細な測定法は、以下の通りである。つまり、1/
10規定のKOH(水酸化カリウム)溶液にセパレータ
を浸漬し、中和により消費されたKOH量を、塩酸規定
液による滴定で測定する方法で求めた。真空脱気を行い
セパレータ内部の気泡を除き、完全にKOH溶液と接触
させた後、測定を実施した。中和点の確認には、フェノ
ールフタレイン指示薬を使用した。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を用いて具体的に説明
する。
【0032】実施例1 ポリプロピレン樹脂をメルトブロー法を用いて、繊維化
と同時に不織布化を行った。オリフィスから220℃の
温度で押し出し、単孔吐出量は0.5g/min.とし
た。さらに0.8kg/cm2 で300℃の空気流で牽
引細化させた。100℃にて熱プレスを実施し、目付5
5g/m2 ,厚み120μmとした。平均繊維径は、5
μmであった。交流コロナ放電による酸化処理の後、9
8%の濃硫酸を用い95℃で60分間処理し、イオン交
換量0.042meq/gのセパレータを得た。交流コ
ロナ放電は、カスガ社,交流高周波発生機(HFSS−
201型,出力30kHz)を用いて実施した。
【0033】実施例2 実施例1と同様の方法で、目付40g/m2 ,厚み11
0μmのポリプロピレン製の不織布を作成した。平均繊
維径は、5μmであった。実施例1と同様に、交流コロ
ナ放電による酸化処理の後、SO3 ガスにより室温(2
5℃)で、30秒処理し、イオン交換量が0.043m
eq/gのセパレータを得た。
【0034】実施例3 ポリエチレンとポリプロピレンをメルトブロー法によ
り、隣接するオリフィから交互に220℃の温度で押し
出した。単孔吐出量は、ポリプロピレン=0.5g/m
in.、ポリエチレン=0.1g/min.とした。さ
らに0.8kg/cm2 で300℃の空気流で牽引細化
させた。100℃にて熱プレスを実施し、目付53g/
2 ,厚み120μmとした。ポリプロピレンの平均繊
維径は7μm,ポリエチレンの平均繊維径は1.5μm
であった。低圧水銀灯ランプによる処理を実施した後、
濃度10%の発煙硫酸を用い40℃で5分間処理し、イ
オン交換量0.065meq/gのセパレータを得た。
処理には、ウシオ電機(株)の紫外線照射装置UMA−
3012−TBを用いた。
【0035】実施例4 ポリプロピレン樹脂をメルトブロー法を用いて、繊維化
と同時に不織布化を行った。オリフィスから210℃の
温度で押し出し、単孔吐出量は0.6g/min.とし
た。さらに0.8kg/cm2 で300℃の空気流で牽
引細化させた。100℃にて熱プレスを実施し、目付4
0g/m2 ,厚み120μmとした。平均繊維径は8μ
mであった。低圧水銀灯ランプによる処理を実施した
後、SO3ガスにより室温(25℃)で、30秒処理
し、イオン交換量0.044meq/gのセパレータを
得た。
【0036】実施例5 ポリプロピレン樹脂をメルトブロー法を用いて、繊維化
と同時に不織布化を行った。オリフィスから210℃の
温度で押し出し、単孔吐出量は0.4g/min.とし
た。さらに0.8kg/cm2 で300℃の空気流で牽
引細化させた。100℃にて熱プレスを実施し、目付4
5g/m2 ,厚み125μmとした。平均繊維径は6μ
mであった。低圧水銀灯ランプによる処理を実施した
後、98%の濃硫酸を用い90℃で90分間処理し、イ
オン交換量0.045meq/gのセパレータを得た。
【0037】比較例1 コロナ処理を行わない以外は、実施例1と同様の方法で
比較例1のセパレータを得た。
【0038】比較例2 コロナ処理を行わない以外は、実施例2と同様の方法で
比較例2のセパレータを得た。
【0039】比較例3 UV処理を行わない以外は、実施例3と同様の方法で比
較例3のセパレータを得た。
【0040】比較例4 実施例1と同一のポリプロピレンの不織布に、アクリル
酸モノマーをベンゾフェノン増感剤と共に、真空脱気に
より、不織布の内部まで浸透させ、さらにポリプロピレ
ン製のフィルムを両面に密着させた後、実施例3で用い
た装置により紫外線を照射した。残存モノマーを水洗に
より完全に除去した後、比較例4のセパレータを得た。
【0041】実施例及び比較例のセパレータの物性及び
電池に組み込んだ時の容量保持率を表1にまとめた。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、本発明のセパ
レータは、水酸化カリウムの約1/10万分の微量のア
ンモニアを、選択的にトラップ(補足)し除去すること
が可能であると同時に、60℃以上の高温下においても
アンモニアのトラップ性が劣化しないことを特徴とする
セパレータであり、本発明のセパレータの製造方法は、
かかるアンモニアトラップ性能が良好なセパレ−タの作
製を可能とするものである。従って、本発明によると自
己放電を低減下した電池を提供することが可能となり、
その効果は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L031 AA14 AB01 BA13 CA02 CA08 CA11 CB06 CB09 DA00 4L047 AA14 AA27 AB08 BB09 CA19 CC12 EA05 5H021 BB09 BB15 CC01 CC02 EE04 EE18 HH01 5H028 AA05 BB10 EE06 HH01 HH10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホン化されたポリオレフィン系繊維
    を主要構成成分とする不織布からなるアルカリ電池用セ
    パレータであって、本文中に記載するアンモニアトラッ
    プ試験法で求められたアンモニアのトラップ率が80%
    以上であることを特徴とするアルカリ電池用セパレー
    タ。
  2. 【請求項2】 電池容量保持率が60%以上であること
    を特徴とする請求項1に記載のアルカリ電池用セパレー
    タ。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系繊維の繊維表面を酸化
    処理し、該繊維表面のスルホン化が容易になるようなサ
    イトを形成した後に、前記ポリオレフィン系繊維をスル
    ホン化処理することを特徴とするアルカリ電池用セパレ
    ーターの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化処理の方法が、コロナ放電又は
    紫外線照射であることを特徴とする請求項3に記載のア
    ルカリ電池用セパレータの製造方法。
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