JPH107829A - 高親水性ポリオレフィン素材の製造方法 - Google Patents

高親水性ポリオレフィン素材の製造方法

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JPH107829A
JPH107829A JP8159841A JP15984196A JPH107829A JP H107829 A JPH107829 A JP H107829A JP 8159841 A JP8159841 A JP 8159841A JP 15984196 A JP15984196 A JP 15984196A JP H107829 A JPH107829 A JP H107829A
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polyolefin
fluorine
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JP8159841A
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Isao Kawakami
功 川上
Hiroshi Kawakami
博 川上
Masayuki Watanabe
真之 渡辺
Masako Shibayama
雅子 柴山
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  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリオレフィンを主材とする素材の表面を簡
便なプロセスにより、親水化する方法を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィンを主材とする素材を、フ
ッ素ガスと亜硫酸ガスを含有し、要すれば、更に酸素を
含有する混合ガスと接触させた後、アルカリ水溶液に浸
漬する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不織布、多孔体、織
布等のポリオレフィン素材の親水化方法に関する。特
に、バッテリーセパレータとしても有用なポリオレフィ
ン素材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィンに−OH基、−C
OOH基、−SO3 基等の極性基を導入してこれを親水
化する方法として、プラズマ法、発煙硫酸法、三酸化硫
黄ガスによるスルフォン化法、フッ素および酸素含有ガ
スによるフッ素処理法等が知られているが、いずれも高
価な装置を必要としたり、十分な親水性を示さなかった
り多くの欠点があった。例えば、プラズマ法は、プラズ
マによりラジカルを発生させた後、大気下にさらし、酸
素と反応させ酸素により親水化する方法であるが、主と
して水酸基、カルボキシル基が生成するのみで極めて弱
い親水化法で耐久性に劣る。また、この方法では、高真
空条件が必要であり、大型材料の連続処理が困難であ
り、装置コストも高く簡便な汎用的処理としては不適当
であった。
【0003】又、特開平1−132044等には発煙硫
酸溶液、三酸化硫黄(SO3 )ガスによるスルホン化処
理方法が開示されているが、この方法によれば、強い酸
処理の為、ポリオレフィンの内部までスルフォン化され
てしまい、十分な強度が得られないだけでなく、必要と
する表面は、製造工程中にスルフォン基が脱離したり酸
化されてしまい必ずしも良好な親水性を示さない。これ
らの問題を解決するために、発煙硫酸法においては、処
理後、希薄な硫酸水溶液に徐々に浸漬するマイルドな後
処理を採る方法が行われているが、工程が簡素化されず
必ずしも工業的に優れたものではない。また、表面に導
入されるスルフォン基が少ないため、アルカリで処理し
ても親水性の顕著な向上が見られない。
【0004】特公昭59−5601及び特開昭60−8
6132には、フッ素ガスと亜硫酸(SO2 )ガスでポ
リオレフィンを親水化処理する方法が記載されている。
これによれば生成した−SO2 F基を水に浸漬すること
により加水分解されて親水基である−SO3 H基に変換
されると記載されているが、単に加水分解するのみでは
ポリオレフィン表面に導入された疎水性のFを低減させ
ることができず、親水性の向上は十分ではない。
【0005】一方、特公平4−7548等はフッ素を含
むガスで表面処理したポリオレフィン不織布からなる電
池用セパレータを提案している。すなわち、従来、ニッ
ケル−カドミウム蓄電池等のセパレータとして用いられ
てきたナイロンに比し、ポリオレフィンは耐アルカリ
性、耐酸性等の耐薬品性に優れているものの、親水性に
乏しいため、電解液との親和性に乏しく、電解液の保持
能力が劣っていた。これを解決するため、フッ素ガスま
たは、フッ素と酸素或いは亜硫酸ガスとの混合ガスで処
理して、ポリオレフィンの親水性を向上することが提案
されている。而して、特開平7−173765は従来の
特許に開示されている方法では、セパレータとして十分
な性能が得られないとして、フッ素及び酸素を特定の比
率で含有するガスで処理する方法を提案している。フッ
素と酸素の混合ガスによる処理は、フッ素ガスによりポ
リオレフィン表面に発生したラジカルが酸素と反応して
水酸基やカルボキシル基を生成させ、表面を親水化させ
るものであるが、かかる方法に依っても、必ずしも十分
に満足する親水性は得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、より高親水
性のポリオレフィン素材を製造する方法を提供すること
を目的にするものである。また、電池セパレータとして
使用しうる親水化されたポリオレフィン素材を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】我々は、これらの目的を
達成するため、ポリオレフィンの親水能力を更に向上さ
せる方法を鋭意検討した結果、ポリオレフィン素材をフ
ッ素ガスおよび亜硫酸ガスもしくは更に酸素を含有する
ガスで接触処理して、表面を改質した後、アルカリ水溶
液に浸漬することにより、該ポリオレフィンに極めて優
れた親水性を発現させることができることを見いだし、
本発明を達成した。本発明は、亜硫酸ガス、フッ素ガス
および酸素ガス、又はそれらが反応して得られる化合物
を経由して生成する種々の官能基をポリオレフィン表面
に導入し、次いでアルカリ処理により、これらの官能基
の親水性能をより向上させる方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるポリオレフィ
ン素材はポリオレフィンを主体とするものであればその
形体は特に限定されるものではなく、例えばシート、フ
ィルム、織布、不織布、微多孔性フィルムやこれらを多
層に張り合わせたラミネートシートなどが挙げられる。
具体的には、ポリオレフィン、共重合体あるいはポリマ
ーブレンドのシート、フィルム、織布、不織布の場合に
はポリオレフィンを主材としたポリプロピレン、ポリエ
チレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等の単一成分からなる繊維や、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン−ビニル
アルコール共重合体、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合
体等よりなる複合繊維、また、これらの繊維の混合物な
どがあげられる。微多孔性フィルムでは高分子量ポリオ
レフィン、特に超高分子量ポリエチレンの微多孔膜やポ
リプロピレンの微多孔膜などがあげられる。
【0009】これらのポリオレフィン素材を製造する方
法は公知の種々の技術が利用できる。本発明において
は、ポリエチレンは軟質ポリエチレン、硬質ポリエチレ
ンのいずれでもよく、ポリエチレン含有率は10%以上
で好ましくは50%以上である。フッ素ガス及び亜硫酸
ガスを含有する混合ガス(以下、単にフッ素混合ガスと
いう。)は、通常、窒素あるいはヘリウム等の不活性ガ
スで希釈した混合ガスとして使用する。本発明における
フッ素混合ガスは更に酸素を含有しても良く、希釈ガス
として空気を使用することもできる。
【0010】フッ素混合ガスの希釈濃度は特に限定する
必要はないが、フッ素ガスは0.01〜30容量%の範
囲、より好ましくは0.1〜10容量%の範囲の濃度が
用いられる。フッ素ガスが0.01容量%未満の濃度で
は、接触させるポリオレフィン表面において効率よく改
質に必要なラジカルを形成させることが困難となり、親
水基の導入が困難になる。又SO2 ガスの存在下でフッ
素ガス濃度が高すぎると、場合によりSO2 との反応を
適度に制御できず、ポリオレフィンが燃焼するおそれが
ある。SO2 ガスは0.1〜90容量%の範囲、より好
ましくは0.5〜50容量%の範囲の濃度が用いられ
る。酸素ガスは0〜95容量%、好ましくは0〜90容
量%、より好ましくは、0〜85容量%の濃度範囲から
選択される。
【0011】フッ素混合ガスの接触温度は、直接フッ素
化反応のみが優先的に進行しない条件が選ばれるが、そ
の範囲は、通常−70〜150℃、好ましくは−70〜
90℃、さらに好ましくは0〜50℃の範囲である。す
なわち、−70℃未満ではフッ素の反応性が極端に減少
し、150℃を越えるとフッ素とSO2 との反応が優先
的に進行し、ポリオレフィンの表面にSO2 が導入され
ないためである。また、90℃より高いとフッ素化反応
が優先しやすい。フッ素混合ガスとの接触時間は、適宜
選ばれ、通常1秒から10日、好ましくは1秒から10
時間の範囲から選ばれる。
【0012】フッ素混合ガスとポリオレフィン素材との
反応は、密閉された反応容器中にポリオレフィン素材を
導入し、容器内を脱気した後、混合ガスを導入するか、
あるいは予め混合ガスで反応容器内を置換した後、ポリ
オレフィン被処理材を導入し混合ガスと接触させる方
法、あるいは、気体シールの良好な処理室内に混合ガス
を満たし、その室内へ室外から被処理材を走行させる方
法等が挙げられる。この場合、混合ガスの接触効率を高
めるため、被処理材同士が接触しないように固定した
り、容器内でロール状シートの巻出し、巻取りを行うこ
とができる。
【0013】フッ素混合ガスの導入方法は、予めフッ素
ガス、SO2 ガス及び酸素ガスを所定の濃度に混合して
用いてもよいし、或いは予めSO2 と酸素の混合ガスを
ポリオレフィン素材と接触させ、そこにフッ素を導入し
てもよいし、SO2 と酸素を所定の濃度に混合したガス
をフッ素ガスと共に導入してもよい。混合ガスと不織布
との反応終了後、未反応の混合ガスや副生するフッ化水
素などの排ガスを除去する。排ガスの無毒化方法は公知
の技術が利用できる。例えば、未反応のフッ素はアルミ
ナ粒子を封入した管を通過させてフッ化アルミとして固
定化する方法やアルカリ水溶液にガスを通過させる方法
が挙げられる。また、微量生ずるフッ化水素はフッ化ナ
トリウム粒子に吸着させる方法が挙げられる。
【0014】フッ素含有ガスで処理されたポリオレフィ
ン素材は、次いでアルカリ水溶液に浸漬する。アルカリ
水溶液に用いられるアルカリ化合物としては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カ
ルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属、またはア
ルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸リチウム等の炭酸塩があげられ、より好まし
くはアルカリ金属の水酸化物である。
【0015】アルカリ水溶液の濃度は、0.001〜1
8規定が好ましく、より好ましくは0.01〜8規定で
ある。すなわち、SO2 の導入により生じたスルフォン
基もしくはスルフィン基をアルカリ塩に変える量で十分
である。アルカリ水溶液との接触時間は、濃度による影
響があるため、一概には決められないが、薄い場合は温
度を高く長時間掛け、濃い場合は短時間でよい。温度は
−20℃〜150℃、より好ましくは0℃〜100℃で
あり、時間は1秒から1日、好ましくは10分から5時
間である。
【0016】本発明方法によりフッ素含有ガス及びアル
カリ水溶液で処理されたポリオレフィン素材は、ポリオ
レフィン素材が本来有する優れた耐薬品性、耐溶剤性、
耐候性、機械的強度、耐熱性等の特性を損なうことな
く、その表面に高度の親水性を付与することが出来る。
親水化されたポリオレフィン素材は種々の用途が期待出
来る。特に、後述の実施例に示すように、アルカリ水溶
液に対する親和性が増大しており、好適な用途として電
池用セパレータが挙げられる。ニッケル−水素電池、ニ
ッケル−亜鉛電池等のアルカリ電池のセパレータは、従
来、主としてナイロン不織布が使用されてきたが、ナイ
ロンは耐アルカリ性、耐酸化性が不十分なため、ポリオ
レフィン素材の使用が検討されてきた。ポリオレフィン
素材の問題点は、親水性に乏しく、電解液保持能力が欠
ける点にあったが、本発明により、この点を克服するこ
とが可能となった。
【0017】セパレータに用いる素材としては、不織
布、織布、多孔質膜等が挙げられるが、特に不織布が好
ましい。本発明の親水化処理は、不織布化前の原料繊維
に対する表面処理或いは不織布自体の表面処理のいずれ
も可能であるが、処理工程の簡便さの点から不織布自体
の表面処理が好ましい。ポリオレフィンとしては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、両者のブレンド、或いは芯
成分がポリプロピレンで、鞘成分がポリエチレン或いは
その逆の構成からなる複合繊維素材からなる不織布であ
ってもよい。不織布の製法や、規格も特に限定されるも
のではなく、電池セパレータ用に使用される製法、規格
が適用されるが、好ましくは、目付が100g/m2
下であり、厚みは0.01〜5mm、好ましくは0.1
〜1mmである。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。なお、以下の諸例において、
各測定は次の方法によって行った。 (1)水滴接触角 サンプルを気温24℃、湿度65%の部屋に30分間静
置後、協和界面科学社製の水滴接触角測定装置を用い測
定した。
【0019】(2)XRF測定 理学電機株式会社製蛍光X線分析計RIX3001を使
用し、Rh管球を一次X線源として、40kV−70m
Aの条件下で真空中で、F−Kα線およびO−Kα線に
は同社製分光結晶RX40を用い、S−Kα線には同社
製Geを用いて強度(kcps)を測定した。尚、強度
の値は同装置付属のソフトウェアにより出力された値を
用いている。
【0020】(3)10%KOH染み込み速度 温度24℃、湿度65%の環境で、水平に静置した不織
布に10μlの電解液(30重量%の水酸化カリウム水
溶液)を滴下したとき、電解液が不織布に全て染み込む
までの時間を計測した。
【0021】実施例1 ポリエチレンシート(軟質)0.3mm厚(18cm*
18cm)をフッ素に耐性のある容器に入れ、真空排気
後、1.0容量%のフッ素ガスと10.0容量%のSO
2 、85容量%の酸素ガスと4.0容量%の窒素ガスの
混合ガスを導入して20分間反応させた。次いで容器を
真空排気の後、窒素で復圧してサンプルを取り出した。
サンプルを室温で1時間、1規定NaOH水溶液に浸漬
した後、水洗し、50℃にて1時間乾燥した。その後、
水滴接触角及びXRF分析を行った結果を表1に示し
た。
【0022】比較例1 実施例1の1規定NaOHに浸漬する代わりに、水に浸
漬した以外は、実施例1と同様にして処理を行ない、水
滴接触角を測定した。その結果を表1に示した。
【0023】
【表1】 表1 処理 水滴接触角 XRF(強度)[kcps] 〔deg〕 F S O 比較例1 水浸漬 65 実施例1 NaOH浸漬 45 0.25 1.23 0.09
【0024】水浸漬の場合に比べ、実施例1では水滴接
触角が減少し、親水性が向上していることがわかる。ま
た、シート表面にF、S、Oが導入されていることが確
認された。
【0025】実施例2、比較例2 ポリエチレンシート(硬質)0.3mm厚(18cm*
18cm)をフッ素に耐性のある容器に入れ、真空排気
後、1.0容量%のフッ素ガス、10.0容量%のSO
2 、10容量%の酸素ガスと79.0容量%の窒素ガス
の混合ガスを導入して20分間反応させた以外は実施例
1、比較例1と同様に処理を行い、実施例1と同様の測
定を行った。結果を表2に示した。
【0026】
【表2】 表2 処理 水滴接触角 XRF(強度)[kcps] 〔deg〕 F S O 比較例2 水浸漬 59 実施例2 NaOH浸漬 35 0.32 1.22 0.075
【0027】実施例3、比較例3 ポリエチレンシート(硬質)0.3mm厚(18cm*
18cm)をフッ素に耐性のある容器に入れ、真空排気
後、1.0容量%のフッ素ガスと10.0容量%のSO
2 、89.0容量%の窒素ガスの混合ガスを導入して5
分間反応させた後、1規定KOHに室温で1時間浸漬し
た以外は、実施例1、比較例1と同様に処理を行い、実
施例1と同様に測定を行った。結果を表3に示した。
【0028】
【表3】 表3 処理 水滴接触角 XRF(強度)[kcps] 〔deg〕 F S O 比較例3 水浸漬 79 実施例3 KOH浸漬 32 0.44 1.30 0.09
【0029】実施例4、比較例4 ポリプロピレンシート0.3mm厚(18cm*18c
m)をフッ素に耐性のある容器に入れ、真空排気後、
1.0容量%のフッ素ガスと10.0容量%のSO2
89.0容量%の窒素ガスの混合ガスを導入して5分間
反応させた後、1規定KOHに浸漬した以外は、実施例
1、比較例1と同様に処理を行い、実施例1記載の測定
を行った。結果を表4に示した。
【0030】
【表4】 表4 処理 水滴接触角 XRF(強度)[kcps] 〔deg〕 F S O 比較例4 水浸漬 76 実施例4 KOH浸漬 28 0.29 4.00 0.17
【0031】実施例5、比較例5 ポリエチレン、ポリプロピレン混合の不織布(ポリエチ
レン/ポリプロピレン=35/65(重量比)、目付5
5g/m2 、厚み0.15mm、18cm*18cm)
をフッ素に耐性のある容器に入れ、真空排気後、1.0
容量%のフッ素ガスと10.0容量%のSO2 、89.
0容量%の窒素ガスの混合ガスを導入して20分間反応
させた。反応を終了し真空排気の後、窒素で復圧してサ
ンプルを取り出し、サンプルを1規定KOHに室温、1
時間浸漬し、水洗後50℃にて7時間乾燥させた。その
後30%KOH溶液10μlの染み込み速度及びXRF
分析を行った結果を表5に示した。
【0032】
【表5】 表5 処理 KOH XRF(強度)[kcps] 染み込み速度 F S O 比較例5 水浸漬 25分 実施例5 KOH浸漬 2分 0.66 10.10 0.12
【0033】実施例6、比較例6 実施例5と同質のポリエチレン、ポリプロピレン混合の
不織布(18cm*18cm)をフッ素に耐性のある容
器に入れ、真空排気後、1.0容量%のフッ素ガスと1
0.0容量%のSO2 、85容量%の酸素、4.0容量
%の窒素ガスの混合ガスを導入して20分間反応させ
た。反応を終了し真空排気の後、窒素で復圧してサンプ
ルを取り出し、サンプルを1規定KOHに室温、1時間
浸漬し、水洗後50℃にて7時間乾燥させた。その後3
0%KOH溶液10μlの染み込み速度及びXRF分析
を行った結果を表6に示した。
【0034】
【表6】 表6 処理 KOH XRF(強度)[kcps] 染み込み速度 F S O 比較例6 水浸漬 36秒 実施例6 KOH浸漬 15秒 0.36 6.80 0.12
【0035】実施例7、比較例7 ポリエチレンシート(硬質)0.3mm厚(18cm*
l8cm)をフッ素に耐性のある容器に入れ、真空排気
後、1.0容量%のフッ素ガスと10.0容量%のSO
2 、89.0容量%の窒素ガスの混合ガスを導入して5
分間反応させた後、100℃で1時間、6.89規定K
OH水溶液に浸漬した以外実施例1と同様に処理を行
い、実施例1記載の測定を行った。結果を表7に示し
た。
【0036】
【表7】 表7 処理 水滴接触角 XRF(強度)[kcps] 〔deg〕 F S O 比較例7 水浸漬 80 実施例7 KOH浸漬 40 0.16 0.90 0.059
【0037】実施例8、比較例8 ポリエチレンシート(硬質)0.3mm厚(18cm*
l8cm)をフッ素に耐性のある容器に入れ、真空排気
後、1.0容量%のフッ素ガスと10.0容量%のSO
2 、89.0容量%の窒素ガスの混合ガスを導入して5
分間反応させた後、室温で1時間、0.1規定KOHに
浸漬した以外実施例1と同様に処理を行い、実施例1記
載の測定を行った。結果を表8に示した。
【0038】
【表8】 表8 処理 水滴接触角 XRF(強度)[kcps] 〔deg〕 F S O 比較例8 水浸漬 75 実施例8 KOH浸漬 27 0.52 1.82 0.06
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ガス置換などの特殊な
操作を必要とせずに簡便なプロセスにより、ポリオレフ
ィンを主材とする素材を親水化することができる。親水
化されたポリオレフィン素材は電池セパレータをはじめ
とし幅広い用途に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08F 8/36 MHR C08J 7/04 CES (72)発明者 柴山 雅子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンを主材とする素材を、フ
    ッ素ガスと亜硫酸ガスを含有するガスで接触処理した
    後、アルカリ水溶液に浸漬することを特徴とする高親水
    性ポリオレフィン素材の製造方法。
  2. 【請求項2】 フッ素ガスと亜硫酸ガスを含有するガス
    が、フッ素ガスを0.01〜30容量%、亜硫酸ガスを
    0.1〜90容量%、及び酸素ガスを0〜95容量%含
    有してなることを特徴とする請求項1記載の高親水性ポ
    リオレフィン素材の製造方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ水溶液の濃度が、0.001〜
    18規定であることを特徴とする請求項1または2記載
    の高親水性ポリオレフィン素材の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ水溶液が、アルカリ金属または
    アルカリ土類金属を含有する水溶液であることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1項記載の高親水性ポ
    リオレフィン素材の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリオレフィン素材が、ポリエチレンま
    たはポリプロピレンを主材とし、かつ、不織布、多孔体
    あるいは織布であることを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれか1項記載の高親水性ポリオレフィン素材の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5記載の方法により製造され
    たポリオレフィンを主材とする素材を用いたバッテリー
    セパレータ。
  7. 【請求項7】 ポリオレフィンを主材とする素材が不織
    布であることを特徴とする請求項6記載のバッテリーセ
    パレータ。
JP8159841A 1996-06-20 1996-06-20 高親水性ポリオレフィン素材の製造方法 Pending JPH107829A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227074A (ja) * 2001-02-01 2002-08-14 Daiwabo Co Ltd セメント補強用ポリオレフィン系繊維及びその製造方法
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WO2002077039A1 (en) * 2001-03-13 2002-10-03 Sony Corporation Electrolyte solution absorber and method of manufacturing the absorber

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